JP2006086217A - フレキシブル回路基板 - Google Patents

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成宏 中村
Toshihiko Ito
敏彦 伊藤
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Abstract

【課題】 耐熱性や、基板と導体層との接着強度に優れ、且つ、ハロゲン系難燃剤を用いずとも優れた難燃性を有するフレキシブル回路基板を提供すること。
【解決手段】 樹脂フィルム21及び22と、これに接着剤で接着された導体層30とを備えるフレキシブル回路基板であって、前記接着剤が、(A)ポリアミドイミド樹脂100重量部と、(B)アミド基と反応する官能基を有するアミド反応性化合物10〜100重量部と、(C)下記一般式(1)で表される有機リン系化合物2〜20重量部と、(D)フィラー15〜40重量部と、を含有し、ミクロ層分離構造を有する樹脂組成物からなり、これが接着剤層10を形成している、フレキシブル回路基板。
【化1】
Figure 2006086217

【選択図】 図1

Description

本発明は、樹脂フィルムと、これに接着剤で接着された導体層とを備えるフレキシブル回路基板に関する。
近年、各種電子機器の急速な小型化、軽量化にともなって電子部品の搭載密度が高くなるにつれ、電子部品の小型化、軽量化及び高密度化等が求められている。これら要求を満たすために、プリント配線板としては、配線占有面積が小さいフレキシブル回路基板(FPC)が採用される場合がある。
フレキシブル回路基板は、一般に、絶縁性の樹脂フィルムと、銅箔等からなる導体層とが、接着剤により接着された構成を有するが、この接着剤としては、従来、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の樹脂が多く用いられてきた。しかし、近年の小型化、軽量化及び高密度化したフレキシブル回路基板への適用においては、これらの樹脂は耐熱性、接着性、電気絶縁性等の特性が不十分な場合があった。
一方、フレキシブル回路基板用の接着剤には難燃性の付与が必須であるが、難燃剤としては、従来、臭素含有化合物等のハロゲン系難燃剤が一般的に用いられてきた。しかし、ハロゲン系難燃剤は、燃焼時にダイオキシン等を含むガスを発生することが明らかとなり、その使用がヨーロッパ諸国を中心に制限されつつある。このため、ハロゲン原子を含有しない、いわゆるノンハロ難燃剤を用いて難燃化することが求められている。
そこで、フレキシブル回路基板等に用いる接着剤として、これまでにも、耐熱性、接着性、電気絶縁性等に優れ、比較的低コストで製造可能な樹脂であるポリアミドイミド樹脂と、リン系難燃剤であるリン酸エステル化合物とを組み合わせた樹脂組成物等が提案されている(特許文献1)。
特開平2003−238806号公報
しかしながら、従来のような、ポリアミドイミド樹脂と、リン酸エステル化合物等のノンハロ難燃剤とを単に組み合わせた樹脂組成物の場合、充分な難燃性を得るためには、樹脂組成物中に難燃剤を大量に添加する必要があるために、添加された難燃剤によって可塑化される等により、ポリアミドイミド樹脂が本来有する接着性や耐熱性等の特性が損なわれる傾向にあった。したがって、ハロゲン系難燃剤を用いずに、接着性、耐熱性、難燃性の全てについて同時に満足できるレベルを達成することは困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、耐熱性及び接着性に優れ、且つ、ハロゲン系難燃剤を用いずとも優れた難燃性を有するフレキシブル回路基板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のフレキシブル回路基板は、樹脂フィルムと、これに接着剤で接着された導体層とを備えるフレキシブル回路基板であって、接着剤が、(A)ポリアミドイミド樹脂100重量部と、(B)アミド基と反応する官能基を有するアミド反応性化合物10〜100重量部と、(C)下記一般式(1)で表されるリン酸エステル化合物2〜20重量部と、(D)フィラー15〜40重量部と、を含有し、ミクロ相分離構造を有する樹脂組成物からなることを特徴とする。
Figure 2006086217
[式中、R、R及びRはそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示す。]
これら各成分を特定の比率で組み合わせ、且つ、ミクロ相分離構造を有する樹脂組成物を接着剤として用いたことによって、フレキシブル回路基板は、耐熱性や、樹脂フィルムと導体層との接着強度に優れ、且つ、ハロゲン系難燃剤を用いずとも優れた難燃性を達成する。
上記(C)成分及び(D)成分は、それぞれ単独で用いても難燃性の効果が得られることは知られていたが、ポリアミドイミド樹脂を用いた樹脂組成物において上記特定の比率で両者を併用することで、相乗的な効果により、耐熱性、接着性を大きく損なうこと無しに、十分な難燃性を達成できることを本発明者らは見出した。また、樹脂組成物をミクロ相分離を有するものとすることで、接着剤における熱応力が緩和されて接着性が特に高められたと考えられる。
上記(A)成分は、下記一般式(2a)で表される芳香族ジアミン、下記一般式(2b)で表されるポリオキシプロピレンジアミン及び下記一般式(2c)で表されるシロキサンジアミンを含有するポリアミンに、無水トリメリット酸を反応させて、下記一般式(3a)、(3b)及び(3c)で表されるジイミドジカルボン酸の混合物を得る第一反応工程と、得られた混合物に、下記一般式(4)で表される芳香族ジイソシアネートを含有するポリイソシアネートを反応させる第二反応工程と、を備える製造方法によって得られるポリアミドイミド樹脂であることが好ましい。このような特定の化学構造を有する原料を用いて得られるポリアミドイミド樹脂を用いることによって、優れた接着強度、高温での高い弾性率、高いガラス転移温度等が得やすくなる。
Figure 2006086217
Figure 2006086217
Figure 2006086217
[式中、Xは下記一般式(201)、(202)、(203)、(204)、(205)、(206)、(207)又は(208)で表される2価の基、Xは下記一般式(401)、(402)、(403)、(404)又は(405)で表される2価の基、R及びRはそれぞれ独立に2価の有機基、Rは炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜18のアリール基、nは1〜70の整数、nは1〜50の整数、をそれぞれ示す。但し、同一分子中の複数のRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
Figure 2006086217
Figure 2006086217
上記のポリオキシプロピレンジアミンはアミン当量が200〜4000g/molであることが好ましく、上記のシロキサンジアミンはアミン当量が800〜5000g/molであることが好ましい。このような範囲のアミン当量のジアミンを用いることで、接着剤における熱応力がより効果的に緩和されて、接着強度がさらに向上し、また、靭性も改善される。
上記(B)成分はエポキシ樹脂であり、且つ、該エポキシ樹脂の硬化剤及び/又は硬化促進剤をさらに含有することが、接着性や、フレキシブル回路基板を得る際のプロセス性等をさらに良好なものとするために、好ましい。また、難燃性の点から、エポキシ樹脂はリン含有エポキシ樹脂を含有することがより好ましい。
上記(C)成分は、下記一般式(1a)又は(1b)で表されるリン酸エステル化合物であることが好ましい。これにより、難燃性と、他の特性との両立をより高いレベルで達成することができる。
Figure 2006086217
[式中、Wは単結合、炭素数1〜5のアルキレン基、又は−S−、−SO−、−O−若しくは−N=N−で表される2価の基、nは10〜50の整数、nは10〜50の整数、をそれぞれ示す。]
上記(D)成分は、下記一般式(5)で表されるホスフィン酸アルミニウム化合物、アルミナ及びシリカからなる群より選ばれる少なくとも1種からなることが好ましい。(D)成分としてこれら特定の化合物からなるフィラーを用いることで、耐熱性と難燃性とをさらに高いレベルで両立できる。
Figure 2006086217
[式中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基、nは1〜5の整数、を示す。]
本発明によれば、耐熱性及び接着性に優れ、且つ、ハロゲン系難燃剤を用いずとも優れた難燃性を有するフレキシブル回路基板が得られる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明のフレキシブル回路基板は、樹脂フィルムと、これに接着剤で接着された導体層とを備える。図1は、本発明によるフレキシブル回路基板の一実施形態を示す模式断面図である。図1に示すフレキシブル回路基板300は、対向する第1の樹脂フィルム21及び第2の樹脂フィルム22と、これらの間に配置された導体層30とが、接着剤層10を介在させることによって接着されている。接着剤層10は、導体層30と、第1及び第2の樹脂フィルム21及び21それぞれとの間の空間を埋めるとともに、所定のパターンの回路を形成している導体層30同士の間隙も充填している。この接着剤層10は、第1及び第2の樹脂フィルム21及び22と、導体層30とを接着するとともに、フレキシブル回路基板300における絶縁層としても機能する。接着剤層10は、後述する樹脂組成物からなる接着剤により形成される。
第1の樹脂フィルム21は、柔軟性のある基板であるベースフィルムとして設けられており、第2の樹脂フィルム22は、導体層30及び接着剤層10からなる層を被覆してこれを保護することを主な目的として設けられている。第1及び第2の樹脂フィルム21及び22は同一の材料からなるフィルムであってもよいし、互いに異なる材料からなるフィルムであってもよい。これら樹脂フィルムは、実用上問題ない程度の絶縁性を有する樹脂フィルムであればよく、例えば、ポリイミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、アラミド、ポリカーボネート、ポリアクリレート等の樹脂からなるフィルムが挙げられ、これらのフィルムを単独で、又は複数のフィルムを積層する等して用いる。これらの中でも、耐熱性等の点からポリイミドからなる樹脂フィルムが好ましい。また、必要に応じて、樹脂フィルムの表面を加水分解、コロナ放電、低温プラズマ、物理的粗面化、易接着コーティング等の処理を施してもよい。第1及び第2の樹脂フィルムの厚みは、それぞれ10〜200μmであることが好ましい。
導体層30は、圧延銅箔、電解銅箔等の導体箔等からなり、所定のパターンの回路を形成している。この回路はエッチング等の従来公知の方法により形成できる。
フレキシブル回路基板300は、例えば、図2に示すような、第1の樹脂フィルム21の一方面上(図中上側)に、第1の接着剤層11を介在させて接着され所定のパターンの回路が形成された導体層30が設けられている未保護のフレキシブル回路基板100と、図3に示すようなカバーレイフィルム200とを用いて得ることができる。カバーレイフィルム200は、第2の樹脂フィルム22と、第2の樹脂フィルム22の一方面上(図中下側)に形成された第2の接着剤層12と、接着剤層12の第2の樹脂フィルム22と反対側の面上に密着して設けられた離型シート40とからなる。第1及び第2の接着剤層11及び12は、後述する樹脂組成物で構成される接着剤からなる。第1及び第2の接着剤層11及び12においては、接着剤中の樹脂組成物が部分的に架橋されてBステージ化していることが好ましい。
未保護のフレキシブル回路基板100とカバーレイフィルム200とを、第1の接着剤層11、導体層30及び第2の接着剤層12を挟んで第1及び第2の樹脂フィルム21及び22が互いに対向するように積層し、さらに全体を加熱することにより第1及び第2の接着剤層11及び12を形成する接着剤を硬化して、フレキシブル回路基板300が得られる。このとき、加熱は120〜200℃で0.2〜2時間行うことが好ましく、必要により全体を加圧しながら加熱するのがよい。このとき、第1及び第2の接着剤層11及び12は互いに密着しながら硬化し、両者が一体となってフレキシブル回路基板300の接着剤層10を形成する。
未保護のフレキシブル回路基板100は、第1の樹脂フィルム21の一方面上に接着剤を塗布するか、あるいは後述する樹脂組成物からなる接着フィルムを積層する等して形成された第1の接着剤層11の上に、導体箔を加圧しながら積層する等して導体層を形成させ、さらにこれをエッチングして導体層30を形成することにより、得られる。一方、カバーレイフィルム200は、第2の樹脂フィルム22の一方面上に第1の接着剤層12と同様にして第2の接着剤層12を形成させ、さらにその上に離型シート40を積層して得られる。
第1及び第2の接着剤層11及び12の厚みはそれぞれ5〜50μmであることが好ましく、10〜40μmであることがより好ましい。これら接着剤層を形成するためには、所定の大きさに裁断されたシート状の接着フィルムを用いることができる。この接着フィルムは、その保存安定性、生産性及び作業性の点から、両面に離型シートを積層した状態でロール上に巻き取って貯蔵することが好ましい。
カバーレイフィルム200の離型シート40は、第2の接着剤層12の形状を著しく変形することなく剥がすことができるシートであればよく、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート等の樹脂からなるフィルム、ポリフッ化エチレン系繊維フィルム、離型紙、銅箔、アルミニウム箔等の金属箔等が挙げられる。離型シート40の厚みは10〜450μmであることが好ましく、また、その表面にマッド処理、コロナ処理、離型処理を施してもよい。
以上のようなフレキシブル回路基板の接着剤層を構成する樹脂組成物について、以下に詳細に説明する。接着剤層10は、(A)ポリアミドイミド樹脂100重量部と、(B)アミド基と反応する官能基を有するアミド反応性化合物10〜100重量部と、(C)上記一般式(1)で表されるリン酸エステル化合物2〜20重量部と、(D)フィラー15〜40重量部と、を含有し、ミクロ層分離構造を有する樹脂組成物からなる接着剤で構成される。
ここで、ミクロ相分離構造とは、樹脂組成物のモルフォロジーであって、サブミクロンからミクロンオーダーのサイズの複数の相で形成された、一般に海島構造といわれるモルフォロジーのことをいう。この海島構造において、「海」を構成する連続相と、これに分散して存在する「島」を構成する相とは、含まれる成分の組成が互いに異なっている。このようなミクロ相分離構造の存在によって樹脂組成物中での特異的な応力緩和作用が発現し、その結果、高い耐熱性を保持したまま優れた接着強度が得られると推察される。ただし、本発明においてはこの作用に限定されない。
このミクロ層分離構造は、樹脂組成物の硬化後かまたは少なくとも部分的に架橋構造が形成された後に形成されていることが好ましい。樹脂組成物においてミクロ相分離構造が形成されていることは、樹脂組成物の断面を走査型電子顕微鏡等で観察する方法や、樹脂組成物の薄片を透過型電子顕微鏡で観察する方法等で確認できる。この観察は、海を形成する相又は島を形成する相を溶解するエッチング剤を用いて、試料表面をエッチング処理してから行ってもよい。
(A)成分であるポリアミドイミド樹脂は、アミド基およびイミド基を含有し、他の成分と混合して樹脂組成物としたときにミクロ相分離構造を与え得るものであれば特に限定されない。樹脂組成物をこのようなミクロ相分離構造を有するものとするためには、例えば、(A)成分であるポリアミドイミド樹脂の骨格中に、後述するような方法によって、ソフトセグメントであるポリオキシプロピレン骨格及びシロキサン骨格からなる構造と、ハードセグメントである芳香族骨格からなる構造とを導入する方法を好適に採用できる。
(A)成分のポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量は、30,000〜300,000であることが好ましく、40,000〜200,000であることがより好ましく、60,000〜100,000であることが特に好ましい。ポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量が低いと、得られる樹脂組成物の接着強度、耐熱性、フィルム形成性等が低下する傾向にある。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定され、標準ポリスチレンを用いて作製した検量線に基づいて換算して得られる値とする。
ポリアミドイミド樹脂は、上記一般式(2a)で表される芳香族ジアミン、上記一般式(2b)で表されるポリオキシプロピレンジアミン及び上記一般式(2c)で表されるシロキサンジアミンを含有するポリアミンに、無水トリメリット酸を反応させて、上記一般式(3a)、(3b)及び(3c)で表されるジイミドジカルボン酸の混合物を得る第一反応工程と、得られた混合物に、上記一般式(4)で表される芳香族ジイソシアネートを含有するポリイソシアネートを反応させる第二反応工程とを備える製造方法によって得られるものであることが、好ましい。このような製造方法を採用することによって、耐熱性等に優れ、樹脂組成物としたときにミクロ相分離構造を発現し得るポリアミドイミド樹脂が効率的に得られる。
第一反応工程で用いるポリアミンは、上記のような芳香族ジアミン、ポリオキシプロピレンジアミン及びシロキサンジアミンを少なくとも含有する複数種のポリアミンからなる混合物である。
芳香族ジアミンの具体例としては、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(以下、「BAPP」と略す。)、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン等が挙げられ、これらは単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、得られるポリアミドイミド樹脂の特性のバランスとコストとの観点から、BAPPが特に好ましい。
ポリオキシプロピレンジアミンは、上記一般式(2b)で表されるジアミンであり、得られる樹脂組成物においてミクロ相分離構造を形成し易くするために、そのアミン当量は200〜4000g/molであることが好ましく、500〜4000g/molであることがより好ましく、2000〜4000g/molであることがさらに好ましい。なお、本発明における「アミン当量」とは、アミノ基1当量(1モル)当たりのグラム数のことをいい、中和滴定法等で測定できる。
このようなポリオキシプロピレンジアミンは、市販されているものを入手することが可能である。市販されているものとしては、ジェファーミンD−230(商品名、サンテクノケミカル(株)社製、アミン当量115)、ジェファーミンD−400(商品名、サンテクノケミカル(株)社製、アミン当量200)、ジェファーミンD−2000(商品名、サンテクノケミカル(株)社製、アミン当量1,000)、ジェファーミンD−4000(商品名、サンテクノケミカル(株)社製、アミン当量2,000)等が挙げられ、これらを単独または2種類以上組み合わせて使用できる。
シロキサンジアミンは、上記一般式(2c)で表されるものである。式(2c)中、R及びRはそれぞれ独立に2価の有機基を示す。この2価の有機基としては、例えば、メチレン基、エチレン基若しくはプロピレン基等のアルキレン基、または、フェニレン基、トリレン基若しくはキシリレン基等のアリーレン基等が挙げられる。
また、式(2c)中、Rは炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜18のアリール基を示す。この炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基及びこれらの構造異性体が挙げられる。また、炭素数6〜18のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げら、これらアリール基はさらに、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、アリル基、炭素数1〜20のアルキル基等で置換されていてもよい。
このようなシロキサンジアミンとしては、より具体的には、例えば、下記一般式(21c)、(22c)及び(22c)でそれぞれ表されるものを好適に用いることができる。
Figure 2006086217
[式中、n、n及びnはそれぞれ1〜50の整数を示す。]
シロキサンジアミンは、そのアミン当量が800〜5000g/molであることが好ましく、800〜3000g/molであることがより好ましく、800〜1800g/molであることがさらに好ましい。上記範囲のアミン当量を有するシロキサンジアミンを用いることにより、得られる樹脂組成物の耐熱性を大きく損なうことなしに接着性をさらに向上することができ、また、得られるフレキシブル回路基板の柔軟性も良好となる。
以上のようなシロキサンジアミンとしては、市販されているものを入手することも可能である。市販されているものとしては、例えば、アミノ変性シリコーンオイルであるKF−8010(商品名、信越化学工業(株)社製、アミン当量450)、X−22−161A(商品名、信越化学工業(株)社製、アミン当量840)、X−22−161B(商品名、信越化学工業(株)社製、アミン当量1500)、BY16−853B(商品名、東レダウコーニングシリコーン(株)社製、アミン当量2200)等が挙げられ、これらを単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。
ポリアミンにおける上記各ジアミンの混合比(モル比)は、芳香族ジアミン/ポリオキシプロピレンジアミン/シロキサンジアミン=30.0〜60.0/20.0〜50.0/10.0〜20.0であることが好ましく、45.0〜65.0/20.0〜35.0/10.0〜15.0モル比であることがより好ましい。このような範囲内にないモル比の場合、得られる樹脂組成物におけるミクロ相分離構造が発現し難くなり、ポリアミドイミド樹脂の分子量の低下が起こって接着性や靭性が低下する傾向にある。
第一反応工程においては、まず、上記のようなポリアミンと、無水トリメリット酸とを混合し、好ましくはさらに非プロトン性極性溶媒を加える。このとき、ポリアミンに対する無水トリメリット酸の配合比は、モル比で2.05〜2.20であることが好ましく、2.10〜2.15であることがより好ましい。モル比がこのような範囲にない場合、反応後にポリアミンまたは無水トリメリット酸が残存して、得られるポリアミドイミド樹脂の分子量が低下する傾向にある。
上記の非プロトン性極性溶媒は、ポリアミンと反応しない有機溶媒であることが好ましい。具体的には、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、スルホラン及びシクロヘキサノン等が挙げられ、これらを単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。第一反応工程は高温を要する場合が多いため、これらの中でも、沸点の高いN−メチル−2−ピロリドンを好適に用いることができる。
非プロトン性極性溶媒に含まれる水分は、水分を含む非プロトン性溶媒全体の0.1〜0.2重量%であることが好ましい。水分の量が0.2重量%を超えると、無水トリメリット酸が水和して生成するトリメリット酸の存在によって、得られるポリアミドイミド樹脂の分子量が低下する傾向にある。また、非プロトン性極性溶媒を混合する比率は、ポリアミン及び無水トリメリット酸の合計量に対して10〜80重量%であることが好ましく、50〜80重量%であることがより好ましい。この比率が10重量%未満であると未溶解の無水トリメリット酸が多くなって反応が進行しにくくなる傾向にあり、80重量%を超えると、反応後に溶媒を除去するために必要なエネルギーが多くなる点等で不利となる傾向にある。
次に、上記原料を混合した反応混合液を、50〜90℃に加熱しながら、0.2〜1.5時間かけて、ポリアミンと無水トリメリット酸との反応を進行させる。この段階では、ポリアミンのアミノ基との反応によって、無水トリメリット酸の無水物部分が開環する反応が主として進行していると考えられる。このときの温度が50℃より低いと反応が遅く工業的に不利となる傾向があり、一方、90℃より高いと、ポリアミンのアミノ基が、無水トリメリット酸の環化していないカルボキシル基との反応によって消費され、結果的にイミド基の生成が阻害される傾向にある。
上記の反応の後、水と共沸可能な芳香族炭化水素を、上記非プロトン性極性溶媒に対して0.1〜0.5重量倍となる量で反応混合液に投入し、120〜180℃に加熱する。このように、第一反応工程の途中で反応系をさらに高温に変化させた段階で、一旦開環していた、無水トリメリット酸の無水物部分が脱水閉環してイミド基が生成する反応が主として進行すると考えられる。このとき、水と共沸可能な芳香族炭化水素を添加することが、脱水開環反応によって生じた水を効率よく除去することができる点で好ましい。水と共沸可能な芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、キシレン、エチルベンゼン及びトルエン等が挙げられる。これらの中でも、沸点が比較的低く有害性の少ないトルエンを用いることが好ましい。
以上のようにして第一反応工程が完了し、上記一般式(3a)〜(3c)でそれぞれ表されるジイミドジカルボン酸を含有するジイミドジカルボン酸の混合物が得られる。
続いて行う第二反応工程においては、最終的に得られる樹脂組成物の性能を著しく損なわない範囲で、第一反応工程で生じた副生成物を少量含んでいてもよく、また、第一反応工程で用いた溶媒をそのまま用いることができる。すなわち、第一反応工程後の反応混合液を、特に単離操作を行うことなしに第二反応工程に用いてもよい。
ただし、第一反応工程で、水と共沸可能な芳香族炭化水素を用いた場合、第二反応工程の前にこれを除去しておくことが好ましい。この芳香族炭化水素を含んでいると、第二反応工程において、生成したポリアミドイミド樹脂が析出する場合がある。芳香族炭化水素は、例えば、第一反応工程の後、反応混合液をさらに高温に加熱してこれを留去することによって、除去できる。
第二反応工程においては、ジイミドジカルボン酸の混合物を含有する第一反応工程後の反応混合液に、上記一般式(4)で表される芳香族ジイソシアネートを含有するポリイソシアネートを加え、さらに必要に応じて後述する芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸等を添加し、好ましくは150〜250℃に加熱して0.5〜3時間反応させる。この温度が150℃未満では反応時間が長くなる傾向があり、250℃を超えるとポリイソシアネート同士の反応が進行して、ジイミドジカルボン酸とポリイソシアネートとの反応率が低下し、得られる樹脂組成物の弾性率、機械強度等が低下する傾向がある。
第二反応工程で用いるポリイソシアネートが含有する、上記一般式(4)で表される芳香族ジイソシアネートとしては、得られる樹脂組成物の適度な可とう性及び結晶化防止の点から、MDIとTDIとを併用することが特に好ましい。これらを用いる場合の混合比(重量比)としては、MDI/TDIを90/10〜10/90とすることが好ましく、80/20〜20/80とすることがより好ましく、70/30〜30/70とすることがさらに好ましい。
なお、上記ポリイソシアネートは、上記芳香族ジイソシアネートのみで構成されていてもよいが、これに加えて、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイシシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート等や、上記以外の芳香族ジイソシアネートをさらに含有させることもできる。脂肪族ジイソシアネートの配合量は、得られる樹脂組成物の耐熱性の点から、上記芳香族ジイソシアネート100モルに対して0〜10モルとすることが好ましい。
第二反応工程においては、上記ジイミドジカルボン酸に加えて、他のジカルボン酸、例えば、テレフタル酸、フタル酸及びナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸及びダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸を併用することができる。これらの併用するジカルボン酸の量は、ジカルボン酸の総量100モル%に対して5〜10モル%程度の量とすることが好ましい。
第二反応工程において反応させる、ジイミドジカルボン酸の混合物及び必要に応じて添加されたその他のカルボン酸に含まれるカルボキシル基と、ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基とのモル比は、1.05〜1.50であることが好ましく、1.10〜1.30であることがより好ましい。このモル比がこのような範囲内にない場合、得られるポリアミドイミド樹脂の分子量が低下する傾向にある。
以上のようにして第二反応工程が完了し、(A)成分であるポリアミドイミド樹脂の溶液を得ることができる。溶液の状態で他の構成成分と混合した樹脂組成物を接着剤として用いてもよいし、反応終了後、例えば、反応混合液をメタノール中に投入してポリアミドイミド樹脂を析出させ、析出した樹脂をろ別して、さらに50℃程度の温度で残存溶媒を除去することにより固形状ポリアミドイミド樹脂を得て、これを(A)成分として他の構成成分と混合してもよい。
(B)成分であるアミド反応性化合物としては、加熱等によって(A)成分のポリアミドイミド樹脂骨格中のアミド基と反応し得る官能基を有していればよいが、樹脂組成物中に架橋構造を形成させるため、アミド基と反応し得る官能基を2個以上有することが好ましい。この(B)成分を配合することにより、得られる樹脂組成物の耐熱性や、耐溶剤性等を良好なものとすることができる。
(B)成分が有する、アミド基と反応し得る官能基としては、エポキシ基等が挙げられる。より具体的には、(B)成分としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられ、これらを単独または2種類以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、接着性及びその取り扱い性が良好である、エポキシ樹脂が好ましい。さらには、難燃性をより向上させるために、分子内にリン原子を含有するリン含有エポキシ樹脂を用いることが特に好ましい。
リン含有エポキシ樹脂は、市販されているものを入手することも可能である。市販品として入手できるものとして、例えば、ZX−1548−1(商品名、東都化成(株)社製、リン含有量:2.0重量%)、ZX−1548−2(商品名、東都化成(株)社製、リン含有量:2.5重量%)、ZX−1548−3(商品名、東都化成(株)社製、リン含有量:3.0重量%)、ZX−1548−4(商品名、東都化成(株)社製、リン含有量:4.0重量%)等が挙げられ、これらを単独または2種類以上組み合わせて好適に用いられる。
(B)成分の混合比は、(A)成分100重量部に対して10〜100重量部であるが、、30〜80重量部であることがより好ましい。この混合比が10重量部未満であると、難燃性や、ポリアミドイミド樹脂の架橋剤としての機能が十分でない場合がある。また、80重量部を超えると、80重量部以下の場合と比較して、硬化後の樹脂組成物の架橋密度が高くなることにより脆弱化して、接着強度が低下する傾向にある。
(B)成分としてエポキシ樹脂を用いる場合、さらに、エポキシ樹脂の硬化剤及び/または硬化促進剤を配合することが好ましい。硬化剤は、エポキシ樹脂と反応して架橋構造を形成し得るものであればよく、硬化促進剤は、エポキシ樹脂同士の反応、及び/又は(A)成分のアミド基とエポキシ樹脂との架橋反応を促進させるものであればよい。
例えば、硬化剤としてはアミン類、硬化促進剤としてはイミダゾール等が挙げられ、これらを単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。アミン類としては、例えば、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、グアニル尿素等が挙げられ、イミダゾールとしては、例えば、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート等が挙げられ、これらを単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。
硬化剤がアミン類である場合は、その活性水素の当量とエポキシ樹脂のエポキシ当量とが、互いほぼ等しくなるような量であることが好ましい。また、硬化促進剤がイミダゾールの場合は、その比率をエポキシ樹脂100重量部に対して、0.1〜2.0重量部とすることが好ましい。これらの配合量が少ないと、未硬化のエポキシ樹脂が残存して架橋後の樹脂のガラス転移温度が低くなり、多すぎると未反応の硬化促進剤が残存して、ポットライフ、絶縁性等が低下する傾向がある。
(C)成分のリン酸エステル化合物としては、例えば、上記一般式(1a)及び(1b)でそれぞれ表される構造を有するリン酸エステル化合物、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、クレジルジ2,6−キシレニルホスフェート、2−メタアクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジフェニル−2−メタアクリロイルオキシエチルホスフェート等のリン酸エステル化合物が挙げられ、これらを単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。
これらのなかでも、上記一般式(1a)又は(1b)で表されるリン酸エステル化合物を用いることが好ましい。なお、式(1a)及び(1b)中のベンゼン環は、炭素数1〜5のアルキル基等の置換基を有していてもよい。この置換基が2つ以上の場合は、それら置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。上記炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。
このようなリン含有化合物を市販品として入手することも可能である。市販品として入手可能なリン酸エステル化合物として、例えば、CR−733S、CR−741、CR−747及びPX−200(以上、大八化学工業(株)社製、商品名)等の芳香族縮合リン酸エステル、SP−703、SP−601(以上、四国化成工業(株)社製、商品名)、「レオフォス」シリーズの35、50、65、95及び110(以上、味の素ファインテクノ(株)社製、商品名)等が挙げられる。これらは単独または2種類以上組み合わせて使用される。
(C)成分の混合比は、(A)成分のポリアミドイミド樹脂100重量部に対して2〜20重量部である。この混合比は2〜10重量部であることがより好ましい。この混合比が2重量部未満では、難燃性が低下する傾向にある。また、10重量部を超えると、10重量部以下の場合と比較して、接着性、はんだ耐熱性、絶縁信頼性が低下する傾向にある。
(D)成分のフィラーとしては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、アルミナ、窒化アルミニウム、ホウ酸アルミニウムウイスカ、窒化ホウ素、結晶性若しくは非晶性のシリカ、ホスフィン酸アルミニウム等の無機フィラーや、ホスフィン酸アルミニウム化合物等が挙げらる。これらの中でも、上記一般式(5)で表されるホスフィン酸アルミニウム化合物、アルミナ及びシリカからなる群より選ばれる少なくとも1種のフィラーを(D)成分として用いることが、難燃性や、樹脂組成物の粘度特性(チキソトロピー性等)の点で好ましい。
一般式(5)においては、R及びRはそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示す。このアルキル基としては炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、アリール基としてはフェニル基又はトリル基が好ましい。一般式(5)で表される構造を有するホスフィン酸アルミニウムは、市販品として、例えばエクリソットOP930、OP940(商品名、クラリアント(株)社製)が入手可能である。
(D)成分の混合比は、(A)成分100重量部に対して15〜40重量部である。この混合比が15重量部未満であると難燃性が低下する傾向にあり、40重量部を超えると密着性が低下する傾向にある。
以上のような構成成分を含有する樹脂組成物には、さらに有機溶媒を加えて、固形分20〜40重量%(溶液全体の重量基準)の溶液とした状態で、フレキシブル回路基板を得るための接着剤として用いることが好ましい。この有機溶媒としては、例えば、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、スルホラン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、アセトン等を好適に用いることができる。
また、樹脂組成物中には、上記成分の他に、顔料、レベリング剤、消泡剤、イオントラップ剤、シランカップリング剤等を必要に応じて加えてもよい。シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(合成例1)<ポリアミドイミド樹脂溶液A−1の合成>
還流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計及び撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコ中に、芳香族ジアミンであるBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)と、ポリオキシプロピレンジアミンであるジェファーミンD−2000(商品名、サンテクノケミカル株式会社製、アミン当量1000)と、シロキサンジアミンである反応性シリコーンオイルX−22−161−B(商品名、信越化学工業株式会社製、アミン当量1540)と、TMA(無水トリメリット酸)と、非プロトン性極性溶媒であるNMP(N−メチル−2−ピロリドン)と、γ−BL(γ−ブチロラクトン)とを、それぞれ表1に示した重量比で投入し、80℃で30分間撹拌した。そして、水と共沸可能な芳香族炭化水素であるトルエン100mlを投入した後、温度を約160℃として2時間還流させた。還流後、水分定量受器に水が約3.6ml以上溜まっており、水の流出が見られなくなっていた。
続いて、水分定量受器に溜まっている流出水を除去しながら、約190℃まで温度を上げてトルエンを除去した後、室温に戻した溶液に、芳香族ジイソシアネートであるMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)及びTDI(2,4−トリレンジイソシアネート)を表1に示した量で投入し、190℃で2時間加熱して反応させた。反応終了後、ポリアミドイミド樹脂A−1のNMP/γ−BL溶液(固形分33重量%)を得た。
(合成例2)<ポリアミドイミド樹脂溶液A−2の合成>
表1に示した原料及びその仕込み量とした他は、合成例1と同様にして、ポリアミドイミド樹脂A−2のNMP/γ−BL溶液(固形分33重量%)を得た。
Figure 2006086217
(実施例1)
合成例1で得たポリアミドイミド樹脂A−1のNMP/γ−BL溶液、リン含有エポキシ樹脂であるZX−1548−2(商品名、東都化成(株)社製)、下記化学式(31)で表されるリン酸エステル化合物であるCRX747(商品名、大八化学工業(株)社製)、上記一般式(5)で表されるホスフィン酸アルミニウム化合物であるOP930(商品名、クラリアントジャパン(株)社製)、ジシアンジアミド、2−エチル−4−メチルイミダゾール及びシランカップリング剤であるSH6040(商品名、東レダウコーニングシリコーン(株)社製)を、表2に示す比率(重量部)で混合して樹脂組成物を調製した。得られた樹脂組成物を用いて、以下の試料A〜Cを作製した。
<試料A>
厚さ25μmのポリイミドフィルム(カプトン100H(商品名)、東レ・デュポン(株)社製)に、上記樹脂組成物を塗布し、これを130℃で4分間加熱して溶媒を除去して、膜厚が20μmの接着剤層を形成させた。その上に35μmの圧延銅箔(BHY−22B−T(商品名)、日鉱グールドホイール(株)社製)を、その粗化面側が接着剤層に隣接するように積層し、温度140℃、圧力5kgf/cmで熱ロールラミネートを行って仮接着し、さらに全体を160℃で120分間加熱して接着剤層を形成している樹脂組成物を硬化して、ポリイミドフィルム/接着剤層/圧延銅箔の順に積層された構成を有する試料Aを得た。
<試料B>
圧延銅箔を、その光沢面側が樹脂組成物層に隣接するように積層した他は、試料Aと同様にして、ポリイミドフィルム/接着剤層/圧延銅箔の順に積層された構成を有する試料Bを得た。
<試料C>
厚さ25μmのポリイミドフィルム(カプトン100H(商品名)、東レ・デュポン(株)社製)に、上記樹脂組成物を塗布し、これを130℃で4分間加熱して溶媒を除去して、膜厚が20μmの接着剤層を形成させた。さらに、全体を160℃で120分間加熱して、接着剤層を形成している樹脂硬化物を硬化させて、ポリイミドフィルム/接着剤層の順に積層された構成を有する試料Cを得た。
<試料D>
厚さ50μmのポリフッ化エチレン系繊維フィルム(ナフロンテープTOMBO9001(商品名)、日東電工(株)社製)に、上記樹脂組成物を塗布し、130℃で4分間加熱して溶媒を除去して、膜厚が20μmの接着剤層を形成させた。さらに、全体を160℃で120分間加熱して接着剤層を形成している樹脂組成物を硬化し、ポリフッ化エチレン系繊維フィルムを剥がして、接着剤層のみからなる試料Cを得た。
以上のようにして得た試験片を用いて、接着性(試料A及びB)、はんだ耐熱性(試料B)、難燃性(試料C)、耐熱性(試料D)、をそれぞれ評価した。評価結果は表3にまとめて示した。
<接着性>
試料A及びBについて、圧延銅箔を試料の主面に対して90℃の方向に引き剥がす引き剥がし試験を行って、圧延銅箔粗化面(試料A)及び光沢面(試料B)とポリイミドフィルムとの剥離強度(kN/m)を測定して、接着性を評価した。
・測定温度:25℃
・剥離速度:50mm/min
・圧延銅箔引き
<はんだ耐熱性>
試料Aを、300℃に加温したはんだ浴に、、銅箔側を下にして試料を1分間浮かべた後の、ふくれ、はがれ等の外観異常の有無から評価した。
○:ふくれ、はがれ等の外観異常無し
×:ふくれ、はがれ等の外観異常有り
<難燃性>
試料Cを用いて、UL94難燃性規格に準拠して難燃性試験を行い、その難燃グレードを評価した。
<耐熱性>
試料Dについて、動的粘弾性測定を下記条件で行うことにより、ガラス転移温度[℃]及び25℃における貯蔵弾性率[MPa]を測定した。なお、ガラス転移温度はtanδの極大点の温度とした。
・測定装置:RSAII(商品名、レオメトリック(株)社製)
・測定モード:引張り
・試料サイズ:5.0mm幅×30mm長
・チャック間距離:22.5mm
・測定温度範囲:−50〜300℃
・昇温速度:5℃/分
・測定周波数:10Hz
(実施例2〜10及び比較例1〜4)
表2に示す原料及び比率で樹脂組成物をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして接着性、はんだ耐熱性、難燃性及び耐熱性を評価した。評価結果は表3にまとめて示した。
Figure 2006086217
Figure 2006086217
表3に示すように、実施例1〜10によれば銅箔との剥離強度、はんだ耐熱性、難燃性、ガラス転移温度及び高温での貯蔵弾性率の全てについて高いレベルを達成した。これに対し、比較例1〜4はこれら特性の何れかが実施例1〜10と比較して劣るものであった。したがって、本発明によれば、耐熱性や、基板と導体層との接着強度に優れ、且つ、ハロゲン系難燃剤を用いずとも優れた難燃性を有するフレキシブル回路基板が得られることが確認された。
図1は、本発明によるフレキシブル回路基板の一実施形態を示す模式断面図である。 図2は、未保護のフレキシブル回路基板の一実施形態を示す模式断面図である。 図3は、カバーレイフィルムの一実施形態を示す模式断面図である。
符号の説明
10…接着剤層(硬化後)、11…第1の接着剤層、12…第2の接着剤層、21…第1の樹脂フィルム、22…第2の樹脂フィルム、30…導体層、40…離型シート、100…未保護のフレキシブル回路基板、200…カバーレイフィルム、300…フレキシブル回路基板。

Claims (8)

  1. 樹脂フィルムと、これに接着剤で接着された導体層とを備えるフレキシブル回路基板であって、
    前記接着剤は、
    (A)ポリアミドイミド樹脂100重量部と、
    (B)アミド基と反応する官能基を有するアミド反応性化合物10〜100重量部と、 (C)下記一般式(1)で表されるリン酸エステル化合物2〜20重量部と、
    (D)フィラー15〜40重量部と、を含有し、ミクロ相分離構造を有する樹脂組成物からなる、フレキシブル回路基板。
    Figure 2006086217
    [式中、R、R及びRはそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示す。]
  2. 前記(A)成分は、
    下記一般式(2a)で表される芳香族ジアミン、下記一般式(2b)で表されるポリオキシプロピレンジアミン及び下記一般式(2c)で表されるシロキサンジアミンを含有するポリアミンに、無水トリメリット酸を反応させて、下記一般式(3a)、(3b)及び(3c)で表されるジイミドジカルボン酸の混合物を得る第一反応工程と、
    前記混合物に、下記一般式(4)で表される芳香族ジイソシアネートを含有するポリイソシアネートを反応させる第二反応工程と、を備える製造方法によって得られるポリアミドイミド樹脂である、請求項1記載のフレキシブル回路基板。
    Figure 2006086217
    Figure 2006086217
    Figure 2006086217
    [式中、Xは下記一般式(201)、(202)、(203)、(204)、(205)、(206)、(207)又は(208)で表される2価の基、Xは下記一般式(401)、(402)、(403)、(404)又は(405)で表される2価の基、R及びRはそれぞれ独立に2価の有機基、Rは炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜18のアリール基、nは1〜70の整数、nは1〜50の整数、をそれぞれ示す。但し、同一分子中の複数のRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
    Figure 2006086217
    Figure 2006086217
  3. 前記ポリオキシプロピレンジアミンは、アミン当量が200〜4000g/molである、請求項2記載のフレキシブル回路基板。
  4. 前記シロキサンジアミンは、アミン当量が800〜5000g/molである、請求項2又は3記載フレキシブル回路基板。
  5. 前記(B)成分がエポキシ樹脂であり、且つ、該エポキシ樹脂の硬化剤及び/又は硬化促進剤をさらに含有する、請求項1〜4の何れか一項記載のフレキシブル回路基板。
  6. 前記エポキシ樹脂は、リン含有エポキシ樹脂を含有する、請求項5記載のフレキシブル回路基板。
  7. 前記(C)成分は、下記一般式(1a)又は(1b)で表されるリン酸エステル化合物である、請求項1〜6の何れか一項記載のフレキシブル回路基板。
    Figure 2006086217
    [式中、Wは単結合、炭素数1〜5のアルキレン基、又は−S−、−SO−、−O−若しくは−N=N−で表される2価の基、nは10〜50の整数、nは10〜50の整数、をそれぞれ示す。]
  8. 前記(D)成分は、下記一般式(5)で表されるホスフィン酸アルミニウム化合物、アルミナ及びシリカからなる群より選ばれる少なくとも1種のフィラーである、請求項1〜7の何れか一項記載のフレキシブル回路基板。
    Figure 2006086217
    [式中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基、nは1〜5の整数、を示す。]
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