JP2006086148A - 電気二重層キャパシタおよびその製造方法 - Google Patents

電気二重層キャパシタおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 集電体シートと、電極層とが、高い強度で、接着された電極を備え、エネルギー密度の高い電気二重層キャパシタおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 集電体シート15の表面に、正極層16が形成された正極12と、集電体シート17の表面に、負極層18が形成された負極13とが、セパレータ11を介して、積層された少なくとも1つの積層体ユニット14を備えた電気二重層キャパシタであって、正極層および負極層の少なくとも一方が、活物質として、活性炭を含み、バインダとして、重量平均分子量60万以上のポリ弗化ビニリデンを含んでいることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電気二重層キャパシタおよびその製造方法に関するものであり、さらに詳細には、集電体シートと、電極層とが、高い強度で、接着された電極を備え、エネルギー密度の高い電気二重層キャパシタおよびその製造方法に関するものである。
また、本発明は、集電体シートと、電極層とが、高い強度で、接着された電極を備え、薄層化が可能な電気二重層キャパシタおよびその製造方法に関するものである。
リチウムイオン二次電池や、電気二重層キャパシタなどの電気化学素子は、小型化、軽量化が容易であるため、携帯機器(小型電子機器)などの電源やバックアップ用電源、電気自動車やハイブリッド自動車向けの補助電源などとしての利用が期待されており、その性能向上のため、種々の試みがなされている。
このような電気化学素子のうち、電気二重層キャパシタは、その充放電機構から、短時間に大電流を放電することができるという特徴を有している。
電気二重層キャパシタの電極は、一般に、アルミニウム、ステンレスなどからなる集電体シートと、その表面に形成され、活性炭などの高い比表面積を有する活物質、導電性カーボンなどの導電助剤およびバインダの混合物よりなる電極層を含んでいる。この電極層は、活物質、導電助剤およびバインダの混合物よりなる塗布液を、集電体シートの表面に塗布し、あるいは、活物質、導電助剤およびバインダの混合物よりなるシートを成形し、集電体シートの表面に接着することによって形成される。
電気二重層キャパシタは、活物質と電解質溶液界面に存在する電気二重層に電荷をためることによって、蓄電素子として機能するものであるため、電気二重層キャパシタの静電容量を増大させるためには、活物質と、電解質溶液との接触面積を増大させることが必要で、そのため、電極活物質としては、比表面積が大きい活性炭が広く用いられている。
しかしながら、活性炭は表面に多くの細孔が形成されているため、活性炭を、電極活物質として用いた場合には、バインダが、活性炭の細孔内に捕捉され、電極層と集電体シートとの間の接着性が低下し、電気二重層キャパシタの内部抵抗が増大するという問題があった。
かかる問題を解決するため、多量の細孔を有する活物質を用いた電気二重層キャパシタの電極は、通常、集電体シートの表面に、導電性カーボンなどの導電助剤およびバインダを含む数ミクロンの厚さの導電性接着層が形成され、導電性接着層を介して、数十ミクロンないし数百ミクロンの厚さの電極層を、集電体シート上に形成することによって、電極層と集電体層の接着性を向上させるように構成されている。
しかしながら、導電性接着層は、電気エネルギーの発現に寄与するものではなく、したがって、導電性接着層を設けることなく、集電体シートの表面に、高い接着強度で、電極層を設けることができれば、同じ厚さの電気二重層キャパシタを作製した場合には、電気二重層キャパシタのエネルギー密度を増大させることができ、同じエネルギー密度の電気二重層キャパシタを作製した場合には、電気二重層キャパシタを薄層化することが可能になる。正極と負極が、セパレータを介して、積層された複数の積層体ユニットを積層して、形成された積層型の電気二重層キャパシタにあっては、導電性接着層を設けることなく、集電体シートの表面に、高い接着強度で、電極層を設けることができれば、電気二重層キャパシタを大幅に薄層化し得るという利点がある。また、巻回型の電気二重層キャパシタも同様の利点を有している。
電極層中のバインダの含有量を増大させることによって、導電性接着層を設けることなく、集電体シートの表面に、高い接着強度で、電極層を設けることが可能になるが、その場合には、電極中の活物質の含有量が少なくなり、電気二重層キャパシタの静電容量が減少するという問題がある。
したがって、本発明は、集電体シートと、電極層とが、高い強度で、接着された電極を備え、エネルギー密度の高い電気二重層キャパシタおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の別の目的は、集電体シートと、電極層とが、高い強度で、接着された電極を備え、薄層化が可能な電気二重層キャパシタおよびその製造方法を提供することにある。
本発明者は、本発明のかかる目的を達成するため、鋭意研究を重ねた結果、活物質として、活性炭を含む電極層のバインダとして、重量平均分子量60万以上のポリ弗化ビニリデンを用いた場合には、集電体シートの表面に、導電性接着層を設けなくても、高い強度で、電極層を集電体シートの表面に接着させることが可能になることを見出した。
本発明はかかる知見に基づくものであり、本発明によれば、本発明の前記目的は、集電体シートの表面に、第一の電極層が形成された第一の電極と、集電体シートの表面に、第二の電極層が形成された第二の電極とが、セパレータを介して、積層された少なくとも1つの積層体ユニットを備えた電気二重層キャパシタであって、前記第一の電極層および前記第二の電極層の少なくとも一方が、活物質として、活性炭を含み、バインダとして、重量平均分子量60万以上のポリ弗化ビニリデンを含んでいることを特徴とする電気二重層キャパシタによって達成される。
本発明によれば、集電体シートの表面に、導電性接着層を設けることなく、高い強度で、電極層を集電体シートの表面に接着させることが可能になるから、電気二重層キャパシタの厚さが同じである場合には、電気二重層キャパシタのエネルギー密度を増大させることができ、他方、電気二重層キャパシタに要求されるエネルギー密度が同じである場合には、電気二重層キャパシタを薄層化することが可能になる。
本発明において、第一の電極層および第二の電極層の少なくとも一方に、バインダとして含まれているポリ弗化ビニリデンの重量平均分子量の上限は、とくに限定されるものではないが、重量平均分子量が150万以下であることが好ましい。ポリ弗化ビニリデンの重量平均分子量が150万を超えると、電極塗料を調製することが困難になり、電極塗料を調製するために、多量の溶媒を用いることが必要になる。
本発明の好ましい実施態様においては、前記第一の電極層および前記第二の電極層の少なくとも一方が、90重量%以上の活性炭を含んでいる。
本発明の好ましい実施態様によれば、第一の電極層および第二の電極層の少なくとも一方が、90重量%以上の活性炭を含んでいるから、電気二重層キャパシタの静電容量を増大させることが可能になる。
本発明さらに好ましい実施態様においては、前記第一の電極層および前記第二の電極層の少なくとも一方に、活物質として含まれている活性炭が、300ないし4000m/gの比表面積を有している。活性炭の比表面積が300m/g未満の場合には、十分なイオン吸着量を得ることができない。その一方で、比表面積が4000m/gを超える活性炭は製造が困難であるだけでなく、嵩密度が低くなるため、体積エネルギー密度が低下するという問題がある。さらには、比表面積が4000m/gを超える活性炭は、非常に数多くの細孔を有しているため、活性炭自体の強度が十分でなく、電気二重層キャパシタに信頼性が低下するという問題がある。
本発明さらに好ましい実施態様においては、前記第一の電極層および前記第二の電極層の少なくとも一方が、さらに、導電助剤を含んでいる。
本発明の前記目的はまた、集電体シートの表面に、第一の電極層が形成された第一の電極と、集電体シートの表面に、第二の電極層が形成された第二の電極とが、セパレータを介して、積層された少なくとも1つの積層体ユニットを備えた電気二重層キャパシタを製造する方法であって、活物質として、活性炭を含み、バインダとして、重量平均分子量60万以上のポリ弗化ビニリデンを含む電極塗料を、前記集電体シートの表面に塗布して、前記第一の電極層および前記第二の電極層の少なくとも一方を形成することを特徴とする電気二重層キャパシタの製造方法によって達成される。
本発明の好ましい実施態様においては、前記第一の電極層および前記第二の電極層の少なくとも一方が、90重量%以上の活性炭を含むように、前記電極塗料が調製される。
本発明の好ましい実施態様においては、前記活性炭が、300ないし4000m/gの比表面積を有している。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記電極塗料が、さらに、導電助剤を含んでいる。
本発明によれば、集電体シートと、電極層とが、高い強度で、接着された電極を備え、エネルギー密度の高い電気二重層キャパシタおよびその製造方法を提供することが可能になる。
また、本発明によれば、集電体シートと、電極層とが、高い強度で、接着された電極を備え、薄層化が可能な電気二重層キャパシタおよびその製造方法を提供することが可能になる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる電気二重層キャパシタの電極の略断面図である。
図1に示されるように、本実施態様にかかる電気二重層キャパシタの電極1は、集電体シート2と、集電体シート2の表面に形成された電極層3を備えている。
図1に示されてはいないが、電極層3との接着性を向上させるため、集電体シート2の表面は、エッチング処理などによって、粗面化されていることが好ましい。
本実施態様においては、電極層3は、活物質として、活性炭と、導電助剤と、バインダとして、重量平均分子量が60万以上のポリ弗化ビニリデンを含んでいる。
電極層3と、集電体シート2とを、高い強度で、接着し、電気二重層キャパシタの内部抵抗の増大を防止するためには、ポリ弗化ビニリデンの重量平均分子量は60万以上であることが必要である。ここに、ポリ弗化ビニリデンの重量平均分子量の上限は、とくに限定されるものではないが、重量平均分子量が150万以下であることが好ましい。ポリ弗化ビニリデンの150万を超えると、電極塗料を調製することが困難になり、電極塗料を調製するために、多量の溶媒を用いることが必要になるため、好ましくない。
電極層3は、電気二重層キャパシタの静電容量を増大させるために、90重量%以上の活性炭を含んでいることが好ましい。
電極層3に含まれた活性炭は、300ないし4000m/gの比表面積を有していることが好ましい。活性炭の比表面積が300m/g未満の場合には、十分なイオン吸着量を得ることができず、その一方で、比表面積が4000m/gを超える活性炭は製造が困難であるだけでなく、嵩密度が低くなるため、体積エネルギー密度が低下するという問題がある。さらには、比表面積が4000m/gを超える活性炭は、非常に数多くの細孔を有しているため、活性炭自体の強度が十分でなく、電気二重層キャパシタに信頼性が低下するという問題がある。
電極層3に含まれる導電助剤としては、金属材料、炭素粉体や炭素繊維などの炭素材料などの導電性材料を用いることができる。とくに、カーボンブラック、アセチレンブラックが、導電性と安定性が高く、導電助剤として、好ましく使用することができる。
集電体シート2としては、導電性材料の箔を用いることができるが、アルミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔が、好ましく使用される。これらの金属箔の中でも、アルミニウム箔が、電気伝導性に優れ、加工が容易であるだけでなく、安価であるため、集電体シート2として、とくに好ましく使用される。
電極層3は、活性炭と、導電助剤と、重量平均分子量が60万以上のポリ弗化ビニリデンを含む電極塗料を、ドクターブレード塗布方法などを用いて、集電体シート2の表面に塗布することによって形成されている。
図2は、本発明の好ましい実施態様にかかる電気二重層キャパシタの略断面図である。
図2に示されるように、本実施態様にかかる電気二重層キャパシタ10は、絶縁性材料によって形成されたセパレータ11を介して、正極12と負極13が積層されて形成された積層体ユニット14を備えている。
図2に示されるように、電気二重層キャパシタ10の正極12は、集電体シート15と、集電体シート15の表面に、電極層3と同様に形成された正極層16とを備え、負極13は、集電体シート17と、集電体シート17の表面に、電極層3と同様に形成された形成された負極層18とを備えている。
図2に示されるように、正極12、セパレータ11および負極13よりなる積層体ユニット14は、ケース19内に収容されている。
ケース19としては、ステンレスやアルミニウム合金、アルミニウムなどによって形成された缶を用いることができる。さらに、ラミネートフィルムによって形成されたケース19を用いることもでき、その場合には、ラミネートフィルムとしては、アルミニウムなどの金属箔の表面に、熱可塑性樹脂であるポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂層および耐熱性を有するポリエステル樹脂層が積層されたフィルムを用いることが好ましい。なお、金属箔と熱可塑性樹脂の層との接着性を向上させるために、金属箔と熱可塑性樹脂の層との間に、ウレタンなどの接着層を形成することもできる。この場合、ケース19は、あらかじめ2枚のラミネートフィルムを、それぞれの三辺端面の熱接着性樹脂層を熱接着して、シール部を形成し、一辺が開口した袋状に形成されることが好ましい。また、一枚のラミネートフィルムを折り返して、両辺の端面を熱接着して、シール部を形成して、袋状のケース19を作製することもできる。
積層体ユニット14が収容されたケース19内には、電解質溶液(図示せず)が収容されており、正極12、負極13およびセパレータ11内に含浸されている。
電解質溶液は、正極層および負極層へのイオン吸着が良好で、かつ、使用電圧範囲が電解液の電位窓内のものであれば、とくに限定されるものではなく、一般に用いられている水系電解質溶液あるいは非水系電解質溶液の中から、適宜選択することができる。水系電解質溶液としては、硫酸などを用いることができる。非水系電解質溶液としては、たとえば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアルデヒド、1,2−ジメトキシエタン、スルホランなどの極性有機溶媒が挙げられ、これらは、単独で用いても、混合して用いてもよい。非水系電解質溶液に用いられる電解質塩としては、(CNBF、(CCHNBF、(CPBFなどを用いることができる。
以上のように構成された本実施態様にかかる電気二重層キャパシタ10は、たとえば、以下のようにして作製される。
電極塗料の調製にあたって、まず、バインダであるポリ弗化ビニリデンと溶媒が混合される。溶剤としては、室温下で、バインダであるポリ弗化ビニリデンを、少なくとも5ないし10重量%の割合で、溶解することができるポリ弗化ビニリデンに対する良溶媒を選択することが好ましい。バインダであるポリ弗化ビニリデンに対して、良溶媒である溶媒としては、非プロトン性極性溶剤を用いることができ、とくに、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミドが好ましく用いられる。
次いで、バインダと溶剤の混合溶液を、活性炭、カーボンブラックなどの導電助剤および溶剤とともに、混練し、電極塗料を調製する。
電極塗料を調製するための溶媒としては、バインダを溶解させるために用いた溶媒と同じ溶媒を用いることが好ましい。電極塗料中の溶媒の含有量は、電極塗料に要求される粘度に応じて、設定される。溶媒の含有量が多すぎると、乾燥後の塗膜の強度が著しく低下するため、溶剤は、塗料がペースト状あるいは粘土状になる程度の量に設定することが好ましく、通常、塗料粘度は10ないし150Pa・sである。
バインダと、活性炭、導電助剤および溶媒の混練にあたっては、一般に知られている混練方法を用いることができる。とくに、ブレード型、ロール型の混練装置を用いて、混練をする場合には、バインダと、活性炭、導電助剤および溶媒が均一に混練されるため、好ましい。
こうして調製された電極塗料が、集電体シート15の表面に塗布されるなどして、正極層16が形成され、一方、電極塗料が、集電体シート17の表面に塗布されるなどして、負極層18が形成される。
電極塗料によって、正極層16および負極層18を形成する方法は、とくに限定されるものではないが、ドクターブレード塗布方法やカーテン塗布方法、スクリーン印刷法などが、好ましく使用される。
集電体シート15、17の表面に、電極塗料によって形成された膜の乾燥後、集電体シートと電極層の積層体に、プレス加工を施して、塗膜中の活物質と導電助剤の接触および集電体シートと膜の接触を高めることが、電気二重層キャパシタ10の内部抵抗を低減させる上で、好ましい。
プレス加工の方法は、とくに限定されるものではないが、ロールプレス方式が高い圧力が得られるため、好ましく使用される。
プレス加工後、集電体シートと電極層の積層体は、打抜き加工によって、所定のサイズに打抜かれ、正極12または負極13が作製される。
次いで、正極12と負極13とが、セパレータ11を介して、積層され、積層体ユニット14が作製される。
こうして作製された積層体ユニット14は、ケース19内に収容される。
次いで、積層体ユニット14が収容されたケース19内に、電解質溶液が注入され、正極12、負極13およびセパレータ11内に含浸される。
最後に、ケース19の開口部(図示せず)がシールされ、電気二重層キャパシタ10が完成する。
本発明者の研究によれば、活物質として、90重量%以上の活性炭を含む電極層3、16、18のバインダとして、重量平均分子量60万以上のポリ弗化ビニリデンを用いた場合には、集電体シート2、15、17の表面に、導電性接着層を設けなくても、高い強度で、電極層3、16、18を集電体シート2、15、17の表面に接着させることが可能になることが見出されており、したがって、本実施態様によれば、集電体シート2、15、17の表面に、導電性接着層を設けることなく、集電体シート2、15、17の表面に、電極塗料を塗布することによって、電極層3、16、18が、集電体シート2、15、17の表面に、高い強度で接着された電極1、12、13を作製することが可能になる。
したがって、本実施態様によれば、電気二重層キャパシタ10の厚さが同じである場合には、電気二重層キャパシタ10のエネルギー密度を増大させることができ、他方、電気二重層キャパシタ10に要求される電気容量が同じである場合には、電気二重層キャパシタ10を薄層化することが可能になる。
以下、本発明の効果をより明瞭なものとするため、実施例を掲げる。
実施例1
以下のようにして、電極サンプル#1を作製した。
まず、90重量%の5μmの粒径を有するフェノール樹脂賦活活性炭と、2.5重量%のアセチレンブラックと、7.5重量%のポリ弗化ビニリデンとを含む電極塗料を調製した。ポリ弗化ビニリデンの重量平均分子量は60万であった。
次いで、こうして調製した電極塗料を、40μmの厚さを有するアルミニウム箔の表面に、ドクターブレード塗布方法によって、塗布して、塗膜を形成し、乾燥をして、150μmの厚さを有する電極層を形成した。
こうして得られたアルミニウム箔と電極層との積層体に、カレンダーロール法によってプレス処理を施して、電極層の厚みを130μmにし、打抜き加工によって、18mm×31mmのサイズに打抜き、電極サンプル#1を作製した。
得られた電極サンプル#1を目視によって観察したところ、その外観に異常は認められなかった。
実施例2
重量平均分子量が100万のポリ弗化ビニリデンを用いて、電極塗料を調製した点を除き、電極サンプル#1と同様にして、電極サンプル#2を作製した。
得られた電極サンプル#2を目視によって観察したところ、その外観に異常は認められなかった。
比較例1
重量平均分子量が28万のポリ弗化ビニリデンを用いて、電極塗料を調製した点を除き、電極サンプル#1と同様にして、比較電極サンプル#1を作製した。
得られた比較電極サンプル#1を目視によって観察したところ、端部において、アルミニウム箔と電極層の剥離が認められた。
比較例2
重量平均分子量が50万のポリ弗化ビニリデンを用いて、電極塗料を調製した点を除き、電極サンプル#1と同様にして、比較電極サンプル#2を作製した。
得られた比較電極サンプル#2を目視によって観察したところ、端部において、アルミニウム箔と電極層の剥離が認められた。
実施例1および実施例2ならびに比較例1および2から、活物質として、活性炭を含む電極塗料のバインダとして、重量平均分子量が60万以上のポリ弗化ビニリデンを用いて、電極塗料を調製した場合には、アルミニウム箔の表面に、電極塗料を直接塗布して、電極層を形成し、電極を作製したときでも、アルミニウム箔の表面に、電極層が、高い強度で接着された電極を作製し得ることが判明した。
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
たとえば、前記実施態様においては、電気二重層キャパシタ10は、セパレータ11を介して、正極12と負極13が積層されて形成された1つの積層体ユニット14を含んでいるが、電気二重層キャパシタ10が、セパレータを介して、積層された複数の積層体ユニット14を含んでいてもよい。
さらに、前記実施態様においては、電気二重層キャパシタ10の正極12は、集電体シート15と、集電体シート15の表面に形成され、活物質として、活性炭と、導電助剤と、バインダとして、重量平均分子量が60万以上のポリ弗化ビニリデンを含む正極層16を備え、負極13は、集電体シート17と、集電体シート17の表面に形成され、活物質として、活性炭と、導電助剤と、バインダとして、重量平均分子量が60万以上のポリ弗化ビニリデンを含む負極層18を備えており、同じ構成を有しているが、電気二重層キャパシタの正極と負極が、同じ構成を有していることは必ずしも必要でなく、電気二重層キャパシタの正極と負極の少なくとも一方が、集電体シートと、集電体シートの表面に形成され、活物質として、活性炭と、導電助剤と、バインダとして、重量平均分子量が60万以上のポリ弗化ビニリデンを含む電極層を備えていればよい。
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる電気二重層キャパシタの電極の略断面図である。 図2は、本発明の好ましい実施態様にかかる電気二重層キャパシタの略断面図である。
符号の説明
1 電極
2 集電体シート
3 電極層
10 電気二重層キャパシタ
11 セパレータ
12 正極
13 負極
14 積層体ユニット
15 集電体シート
16 正極層
17 集電体シート
18 負極層
19 ケース

Claims (8)

  1. 集電体シートの表面に、第一の電極層が形成された第一の電極と、集電体シートの表面に、第二の電極層が形成された第二の電極とが、セパレータを介して、積層された少なくとも1つの積層体ユニットを備えた電気二重層キャパシタであって、前記第一の電極層および前記第二の電極層の少なくとも一方が、活物質として、活性炭を含み、バインダとして、重量平均分子量60万以上のポリ弗化ビニリデンを含んでいることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
  2. 前記第一の電極層および前記第二の電極層の少なくとも一方が、90重量%以上の活性炭を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
  3. 前記活性炭が、300ないし4000m/gの比表面積を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の電気二重層キャパシタ。
  4. 前記第一の電極層および前記第二の電極層の少なくとも一方が、さらに、導電助剤を含んでいることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電気二重層キャパシタ。
  5. 集電体シートの表面に、第一の電極層が形成された第一の電極と、集電体シートの表面に、第二の電極層が形成された第二の電極とが、セパレータを介して、積層された少なくとも1つの積層体ユニットを備えた電気二重層キャパシタを製造する方法であって、活物質として、活性炭を含み、バインダとして、重量平均分子量60万以上のポリ弗化ビニリデンを含む電極塗料を、前記集電体シートの表面に塗布して、前記第一の電極層および前記第二の電極層の少なくとも一方を形成することを特徴とする電気二重層キャパシタの製造方法。
  6. 前記第一の電極層および前記第二の電極層の少なくとも一方が、90重量%以上の活性炭を含むように、前記電極塗料を調製することを特徴とする請求項5に記載の電気二重層キャパシタの製造方法。
  7. 前記活性炭が、300ないし4000m/gの比表面積を有していることを特徴とする請求項5または6に記載の電気二重層キャパシタの製造方法。
  8. 前記電極塗料が、さらに、導電助剤を含んでいることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載の電気二重層キャパシタの製造方法。
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