JP2006082100A - マンドレルバーの寿命向上方法 - Google Patents

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紘嗣 中池
Sumio Iida
純生 飯田
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康善 日高
Mitsuru Yoshizawa
満 吉澤
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Abstract

【課題】 継目無鋼管の製造効率や肉厚精度の低下を招くことなく、マンドレルバーの寿命を向上させることが可能な方法を提供する。
【解決手段】 マンドレルミルでの圧延に使用するマンドレルバーの寿命を向上させる方法であって、圧延に使用したマンドレルバーの外表面に凝着した素管を構成する材料を除去する第1工程と、前記マンドレルバーの外表面に水酸化鉄被膜を形成する第2工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、マンドレルミルを用いて継目無鋼管を製造する際に使用するマンドレルバーの寿命を向上させる方法に関し、特に継目無鋼管の製造効率や肉厚精度の低下を招くことのないマンドレルバー寿命向上方法に関する。
いわゆるマンネスマン−マンドレルミル方式による継目無鋼管の製造においては、先ず最初に、回転炉床式加熱炉によって加熱された丸鋼片を穿孔機で穿孔し、中空厚肉の素管を形成する。次に、表面に潤滑剤を塗布したマンドレルバー(以下、適宜バーという)を前記素管に挿通した状態で、各スタンドに複数の孔型圧延ロールが配設された複数のスタンドからなるマンドレルミルによって1パスの圧延を施し、外径と肉厚を減少させて所定の寸法の長尺素管を形成する。
ここで、マンドレルバーは、マンドレルミルによる圧延が完了した後、バーストリッパによって素管から引き抜かれ、循環使用される。すなわち、素管から引き抜かれたバーは、バー冷却ゾーンに回送されて適当な温度まで冷却された後、表面に潤滑剤を塗布されて次の圧延に供されることになる。
マンドレルミルによる圧延によって形成された素管は、必要に応じて再加熱炉により再加熱された後、サイザやストレッチレデューサ等の絞り圧延機によって外径の絞り圧延が施され、製品としての継目無鋼管とされる。
以上に説明したマンネスマン−マンドレルミル方式による継目無鋼管の製造において、製造コストに占めるマンドレルバー費用の割合は大きい。従って、繰り返し圧延に供することにより表面状態が悪化したバーを再生して寿命を向上させることは、継目無鋼管の製造コストを低減する上で極めて重要である。
より具体的に説明すれば、図7に示すように、圧延初期の段階(図7(a))では、マンドレルバー10表面に十分な厚みのスケール被膜20(実際にはスケール被膜20上に潤滑剤が塗布されるが、図7では図示を省略している)が形成されているが、繰り返し圧延に供されることにより、スケール被膜20が徐々に擦り取られ、圧延末期の段階(図7(b)に示すように同じマンドレルバーを数多く使用した段階)では、スケール被膜20の厚みが非常に薄くなってしまう。この状態のまま続けて使用した場合(図7(c)に示す過剰使用の状態)には、バー10表面に生じているヒートクラック11の角部を起点として、素管の圧延方向に凸部を有するささくれが生じてしまう。このささくれが生じたマンドレルバー10を次の圧延に供する際、素管の圧延方向が凸部の方向と逆方向であれば、バー10と素管との間に焼付きが生じ、素管を構成する材料の一部がバー10表面に凝着してしまうため、このような表面状態に至ったマンドレルバー10は、もはや圧延に用いることはできないことになる。従って、このように表面状態が悪化したマンドレルバーを再生(表面状態を圧延初期段階に近い状態に戻す)し、繰り返し使用できる(寿命を向上させる)状態にすることが継目無鋼管の製造コストを低減する上で極めて重要である。
マンドレルバーの寿命を向上させる方法としては、従来より種々の方法が提案されており、例えば、圧延に使用したマンドレルバーの外表面に発生した焼付きを除去した後、マンドレルバーの元の焼戻し温度以下で熱処理を施してスケール被膜を生成させることを特徴とする方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の方法によれば、マンドレルバーの寿命を向上させることが可能であるものの、以下のような問題を有している。
すなわち、特許文献1に記載の方法は、熱処理を施すことによってスケール被膜を生成させる方法であるため、継目無鋼管の製造効率が熱処理炉の容量に影響を受けるという問題がある。つまり、熱処理を施すための熱処理炉の容量を大きくしなければ、マンドレルバーの単位時間当たりの熱処理量が制約される結果、マンドレルバーの循環効率の低下、ひいては継目無鋼管の製造効率の低下を招いてしまうという問題がある。
また、マンドレルバーに熱処理を施すことによってバー表面が軟化するため、マンドレルミルでの圧延の際、特に圧延荷重の大きいスタンドでは、圧下によりマンドレルバーの外径が小さくなる結果、圧延される素管が所望する肉厚とならない(素管の軸方向に肉厚が変動する)という問題がある。
特開2002−361305号公報
本発明は、斯かる従来技術の問題を解決するべくなされたものであり、継目無鋼管の製造効率や肉厚精度の低下を招くことなく、マンドレルバーの寿命を向上させることが可能な方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するべく、本発明の発明者らは鋭意検討した結果、マンドレルバーの外表面に水酸化鉄被膜を形成すれば、スケール被膜(酸化鉄被膜)を形成する場合と同等の寿命を得ることができると共に、継目無鋼管の製造効率や肉厚精度の低下を招かないことを見出した。本発明は、斯かる発明者らの知見に基づき完成されたものである。
すなわち、本発明は、マンドレルミルでの圧延に使用するマンドレルバーの寿命を向上させる方法であって、圧延に使用したマンドレルバーの外表面に凝着した素管を構成する材料を除去する第1工程と、前記マンドレルバーの外表面に水酸化鉄被膜を形成する第2工程とを含むことを特徴とするマンドレルバーの寿命向上方法を提供するものである。
斯かる発明によれば、後述するように、マンドレルバーの外表面にスケール被膜(酸化鉄被膜)を形成する場合と同等の寿命を得ることができる。しかも、スケール被膜を形成する場合と異なり熱処理を必要としないため、マンドレルバーの循環効率の低下、ひいては継目無鋼管の製造効率の低下を招くことがないという利点が得られる。また、熱処理を必要としないため、マンドレルバーの表面が軟化することもなく、圧延する素管の肉厚精度の低下を招くことがないという利点を得ることも可能である。
なお、前記第2工程において、マンドレルバーの外表面に水酸化鉄被膜を形成するには、マンドレルバー外表面に塩化物又は臭化物を塗布すればよい。但し、塩化物又は臭化物を塗布した後、放置する際のマンドレルバーの温度が高過ぎる(例えば、60℃を超える温度)と、応力腐食割れが生じてマンドレルバーが破断してしまうという問題がある。また、応力腐食割れを防止するべくマンドレルバーの温度を常温にしても、放置する時間を十分に確保しなければ(例えば、6時間未満であれば)、十分な厚みの水酸化鉄被膜を形成することができず、マンドレルミルで用いる際に素管との間の摩擦係数が大きくなる結果、焼き付きが生じ易いという問題がある。従って、マンドレルバー外表面に塩化物又は臭化物を塗布し、60℃以下の温度で6時間以上放置することが好ましい。
或いは、前記第2工程において、マンドレルバーの外表面にアルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ土類金属塩化物、アルカリ土類金属臭化物、塩化水素を含有する水溶液及び臭化水素を含有する水溶液の内のいずれかを塗布することによって水酸化鉄被膜を形成することも可能である。この場合にも、前述したのと同様の理由により、マンドレルバーの外表面にアルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ土類金属塩化物、アルカリ土類金属臭化物、塩化水素を含有する水溶液及び臭化水素を含有する水溶液の内のいずれかを塗布し、60℃以下の温度で6時間以上放置することが好ましい。
本発明に係るマンドレルバーの寿命向上方法によれば、マンドレルバーの外表面にスケール被膜(酸化鉄被膜)を形成する場合と同等の寿命を得ることができるのみならず、スケール被膜を形成する場合と異なり熱処理を必要としないため、マンドレルバーの循環効率の低下、ひいては継目無鋼管の製造効率の低下を招くことがないという利点を得ることが可能である。また、熱処理を必要としないため、マンドレルバーの表面が軟化することもなく、圧延する素管の肉厚精度の低下を招くことがないという利点を得ることも可能である。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
<オフライン試験>
本発明の一実施形態に係る寿命向上方法を適用したマンドレルバーと同材質の板材を用いて、オフラインでの圧延試験を実施した。図1は、本実施形態で用いたオフライン試験機の概略構成を示す模式図である。図1に示すように、マンドレルバーと同材質の板材10上に13%Cr含有鋼からなる板状の被圧延材Wを載置した状態で、被圧延材Wにオフライン試験機1の圧延ロールRによって計8パスの圧延を施した(1〜3パス目及び5〜7パス目は同方向の圧延を施し、4パス目及び8パス目は逆方向の圧延を施した)。
より具体的に説明すれば、板材10の被圧延材Wとの接触面を機械加工面とした後、当該接触面に5%濃度の塩化マグネシウム(MgCl)溶液を刷毛で塗布し、常温(60℃以下)で1日放置することにより水酸化鉄被膜を形成し、当該水酸化鉄被膜上に潤滑剤Lを塗布したものの上に被圧延材Wを載置して圧延試験を実施した。なお、比較例として、板材10の被圧延材Wとの接触面に熱処理を施してスケール被膜を形成し、当該スケール被膜上に潤滑剤Lを塗布したものの上に被圧延材Wを載置して圧延試験を実施した。さらに、他の比較例として、GF(Grinding Flap)ホイール等によって板材10の被圧延材Wとの接触面を研磨し、当該研磨後の接触面に潤滑剤Lを塗布したものの上に被圧延材Wを載置して圧延試験を実施した。
図2に、以上に説明したオフライン試験の結果を示す。ここで、図2の横軸はパス数を、縦軸は被圧延材Wと板材10との間の摩擦係数を示す。なお、図2の縦軸の摩擦係数は、板材10の位置を固定するべく軸方向に加えた力Fを圧延ロールRの圧延荷重Pで除して算出した値である。図2に示すように、被圧延材Wとの接触面に塩化マグネシウムを塗布して水酸化鉄被膜を形成した板材(以下、適宜「水酸化鉄被膜材」という)を用いた場合(図2に「△」でプロットしたデータ)には、7パス目の圧延まで、熱処理を施してスケール被膜を形成した板材(以下、適宜「スケール被膜材」という)を用いた場合(図2に「□」でプロットしたデータ)と略同様の摩擦係数が得られ、接触面を研磨しただけの板材(以下、適宜「研磨材」という)を用いた場合(図2に「○」でプロットしたデータ)に比べて摩擦係数が小さくなった。被圧延材Wと板材10との間の摩擦係数が小さくなれば、板材10と被圧延材Wとの間に焼付きが生じ難いことになり、結果的に板材10の寿命が向上することになる。なお、研磨材を用いた場合には、4パス目で逆方向の圧延を施すことにより摩擦係数がさらに大きくなったが、これは、図3に示すように、3パス目の圧延によって被圧延材Wの圧延方向に凸部を有するささくれが板材10に生じたことにより、次の4パス目で逆方向に圧延する際、被圧延材Wの接触面が板材10のささくれの凸部に当接し摩擦係数を増大させたことが原因であると考えられる。
さらに、図2に示すように、8パス目の圧延の際には、スケール被膜材は摩擦係数が大きくなったのに対し、水酸化鉄被膜材は低い値で安定していた。スケール被膜材の摩擦係数が大きくなったのは、圧延パス数が増加するに従ってスケール被膜が擦り取られ、7パス目で前述した図3に示す表面状態と同様の表面状態になり、8パス目で逆方向に圧延する際、被圧延材Wの接触面が板材10のささくれの凸部に当接し摩擦係数を増大させたことが原因であると考えられる。これに対し、水酸化鉄被膜材の方は、図4に示すように、板材10の表面に塩化マグネシウムを塗布することによって、ヒートクラックの角部が丸みを帯びるため、ささくれが生じ難く、これにより摩擦係数が低い値で安定しているものと考えられる。
以上に説明したように、本発明に係るマンドレルバーの寿命向上方法を適用したマンドレルバーと同材質の板材を用いたオフライン試験により、板材の表面にスケール被膜(酸化鉄被膜)を形成する場合と同等乃至それ以上に被圧延材と板材との間の摩擦係数が低い値で安定する(つまり、寿命が向上する)ことが分かった。従って、実際のマンドレルミルへの適用に際し、被圧延材を素管とし板材をマンドレルバーとした場合にも、マンドレルバーの外表面にスケール被膜(酸化鉄被膜)を形成する場合と同等乃至それ以上に素管とバーとの間の摩擦係数が低い値で安定する(つまり、寿命が向上する)ことが期待できる。
<オンライン試験>
本発明の一実施形態に係る寿命向上方法を適用したマンドレルバーを用いて、マンドレルミル(7スタンドの2ロール式リテインドマンドレルミル)での圧延試験を実施した。なお、圧延する素管は13%Cr含有鋼とし、マンドレルミル出側での肉厚が6.50mmとなるように圧延した。より具体的に説明すれば、先ず最初に、マンドレルミルにおける圧延に使用したマンドレルバーの外表面に素管を構成する材料が凝着している場合には、ワイヤーブラシ等によってバーの外表面を摩擦・擦動してそれを除去した。次に、バーの外表面に5%濃度の塩化マグネシウム(MgCl)溶液を刷毛で塗布し、常温(60℃以下)で1日放置することにより水酸化鉄被膜を形成し、当該水酸化鉄被膜上に潤滑剤を塗布したものを素管に挿通して圧延試験を実施した。
ここで、上記塩化マグネシウム(MgCl)の塗布条件は、以下の知見に基づき決定した。すなわち、表1に示すように、塩化マグネシウムを塗布した後、放置する際のマンドレルバーの温度が高過ぎる場合(表1に示す70℃の欄)、X線回折法による構造解析の結果、マンドレルバーに応力腐食割れ(SCC)が生じ、ひいてはマンドレルバーが破断してしまうという問題のあることが分かった。また、応力腐食割れを防止するべくマンドレルバーの温度を常温(表1に示す10℃〜60℃)にしても、放置する時間を十分に確保しなければ(表1に示す4hr、5hrの欄)、十分な厚みの水酸化鉄被膜を形成することができず、マンドレルミルで用いる際に素管との間の摩擦係数が大きくなる(0.065より大きくなる)結果、焼き付きが生じ易いという問題のあることが分かった。なお、表1に示す摩擦係数は、バーの外表面に塩化マグネシウムを塗布した直後の1パス目の圧延で得られた摩擦係数を意味する。また、摩擦係数は、マンドレルバーの後端を把持するバーリテイナーに加わるスラスト力を孔型圧延ロールの全スタンドの平均圧延荷重で除して算出した値であり、前記平均圧延荷重は、マンドレルミルでの圧延が定常状態(圧延開始から1秒後程度)になってから5秒間における各スタンドでの圧延荷重を0.2秒ピッチで測定し、これを平均化した値である。
Figure 2006082100
以上に説明した結果によれば、塩化マグネシウム(MgCl)の塗布条件としては、塗布した後に60℃以下の温度で6時間以上放置することが好ましく、本実施形態においても、塗布後に常温(60℃以下)で1日放置することとした。なお、比較例として、ワイヤーブラシ等によってバーの外表面を摩擦・擦動した後、熱処理を施してスケール被膜を形成し、当該スケール被膜上に潤滑剤を塗布したものを素管Wに挿通して圧延試験を実施した。
図5に、以上に説明したオンライン試験の結果を示す。ここで、図5の横軸は同じマンドレルバーを繰り返し用いたパス数を、縦軸は素管とバーとの間の摩擦係数を示す。また、図5において「表面処理」と図示したタイミングで、バーの外表面に水酸化鉄被膜を形成するか或いはスケール被膜を形成した。なお、図5の縦軸の摩擦係数は、表1について前述したのと同様の方法によって算出したものである。図5に示すように、外表面に塩化マグネシウムを塗布して水酸化鉄被膜を形成したバーを用いた場合(図5に「●」でプロットしたデータ)と、熱処理を施してスケール被膜を形成したバーを用いた場合(図5に「○」でプロットしたデータ)とでは、略同様の摩擦係数が得られた。
以上に説明したように、本発明に係るマンドレルバーの寿命向上方法を適用したオンライン試験によっても、マンドレルバーの外表面にスケール被膜(酸化鉄被膜)を形成する場合と同等の摩擦係数が得られる(つまり、寿命が向上する)ことが分かった。
また、上記オンライン試験において、30パスの圧延毎に外表面に水酸化鉄被膜或いはスケール被膜の形成を繰り返し、計30パス×10回の圧延に用いたマンドレルバーについて、外表面の硬度(ロックウェル硬度HRc)を測定した。その結果を図6に示す。図6に示すように、外表面にスケール被膜を形成したバーについては、熱処理が施されることによってバー表面が軟化し、HRc=28〜35であったのに対し、外表面に水酸化鉄被膜を形成したバーについては、熱処理を必要としないためスケール被膜を形成したバーに比べて表面の硬度が高く、HRc=33〜40であった。従って、バー表面が軟化することに起因した被圧延素管の肉厚精度の低下を招くことがなく、肉厚精度の良い継目無鋼管を製造し得ることが期待できる。
図1は、本発明に係る寿命向上方法を適用したマンドレルバーを用いてオフラインでの圧延試験を実施したオフライン試験機の概略構成を示す模式図である。 図2は、オフライン試験の結果を示すグラフである。 図3は、従来のマンドレルバーの表面粗さを測定した結果の一例を示す図である。 図4は、本発明に係る寿命向上方法を適用したマンドレルバーの表面粗さを測定した結果の一例を示す図である。 図5は、オンライン試験の結果を示すグラフである。 図6は、オンライン試験において、マンドレルバー外表面の硬度を測定した結果を示すグラフである。 図7は、従来のマンドレルバーの表面状態の遷移を説明するための説明図である。
符号の説明
10・・・マンドレルバー
W・・・素管

Claims (3)

  1. マンドレルミルでの圧延に使用するマンドレルバーの寿命を向上させる方法であって、
    圧延に使用したマンドレルバーの外表面に凝着した素管を構成する材料を除去する第1工程と、
    前記マンドレルバーの外表面に水酸化鉄被膜を形成する第2工程とを含むことを特徴とするマンドレルバーの寿命向上方法。
  2. 前記第2工程において、マンドレルバーの外表面に塩化物又は臭化物を塗布し、60℃以下の温度で6時間以上放置することによって水酸化鉄被膜を形成することを特徴とする請求項1に記載のマンドレルバーの寿命向上方法。
  3. 前記第2工程において、マンドレルバーの外表面にアルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ土類金属塩化物、アルカリ土類金属臭化物、塩化水素を含有する水溶液及び臭化水素を含有する水溶液の内のいずれかを塗布し、60℃以下の温度で6時間以上放置することによって水酸化鉄被膜を形成することを特徴とする請求項1に記載のマンドレルバーの寿命向上方法。
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