JP2006074497A - 固体撮像装置 - Google Patents

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寛 戸谷
Toshiaki Nagao
俊明 長尾
Kenichi Kobayashi
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Abstract

【課題】 光照射の少ない暗部における固定パターンノイズの発生を抑制する。
【解決手段】 信号出力回路43は、ピクセルが光照射された場合にソース領域に生成されて第1ラインメモリ50に記憶される電位VS1と、ピクセルが初期化された場合にソース領域に生成されて第2ラインメモリ52に記憶される電位VS2との差に応じた映像信号を出力する。電位VS1,VS2は、水平走査手段によって第1及び第2水平信号線52,53に伝達され差動アンプ54に入力される。差動アンプ54からなる演算増幅手段は、水平出力線57,58に映像信号を出力した後、第1及び第2水平信号線52,53の電位をともに等しくするとともに、該電位を該出力時までに第1及び第2水平信号線52,53に伝達された電位VS1,VS2に応じて決定される電位とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、デジタルカメラ、カメラ付き携帯電話機等に用いられる固体撮像装置に関するものである。
CCD(Charge Coupled Device) 型やMOS(Metal Oxide Silicon) 型の固体撮像装置(イメージセンサ)は、量産性に優れているため、パターンの微細化技術の進展に伴って大量生産され、ほとんどの画像入力デバイス装置に適用されている。特に近年、CCD型固体撮像装置と比べて、消費電力が小さく、かつ、撮像素子と周辺回路とを同じCMOS(Complementary MOS) 技術によって作成できるという利点を有するMOS型固体撮像装置が見直されている。
このような動向に鑑み、MOS型固体撮像装置の各種改良がなされ、光検出用MOSトランジスタのチャネル領域の下に、受光ダイオードから移送された電荷キャリア(ホール)を蓄積するためのキャリアポケット(ホールポケット)を有する固体撮像装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この固体撮像装置は、受光ダイオードと光信号検出用MOSトランジスタとからなるピクセル(画素)が行方向及び列方向に配列された受光領域と、それを駆動する周辺回路とによって構成されており、蓄積期間→読出期間→初期化期間を繰り返しながら映像信号が順次出力される。蓄積期間では、光照射によって受光ダイオードに発生した電荷キャリアがキャリアポケットに移送される。読出期間では、キャリアポケットに蓄積された電荷キャリアの電荷量に比例した光検出用MOSトランジスタのソース電位が映像信号として外部に出力される。初期化期間では、キャリアポケットに蓄積された電荷キャリアが基板に排出される。
このようにして得られる映像信号には、電荷キャリア蓄積前における光検出用MOSトランジスタ固有の基準電位(雑音電位)が含まれている。そこで、この雑音電位を映像信号から除去することを可能とした固体撮像装置が知られており、蓄積期間→第1読出期間→初期化期間→第2読出期間を繰り返しながら映像信号が順次出力されるようになっている(特許文献2参照)。蓄積期間→第1読出期間→初期化期間までは上記と同様であり、第1読出期間において雑音電位が含まれた信号電位VS1が読み出される。続く初期化期間後の第2読出期間においては、雑音電位VS2が読み出される。電位VS1,VS2は、信号出力回路内の第1ラインメモリ、第2ラインメモリにそれぞれ一時的に記憶され、信号出力回路内の演算増幅器によって演算された電位差(VS1−VS2)に応じた電位が映像信号として外部に出力される。
図9を用いて、この従来の固体撮像装置の信号出力回路の動作を簡単に説明する。垂直出力線100は、列方向に並んだ各ピクセルのソース領域に接続されており、列ごとに1本ずつ設けられている。蓄積期間後の第1読出期間開始直後において、全ピクセルが非選択の状態でスイッチS1,S2,S3が閉じられると、垂直出力線100及び第1ラインメモリ101が所定のプリセット電圧Vmprに設定される。続いて、第1行(第1水平ラン)に並んだピクセルが選択されるとともに、スイッチS2が開放されると、垂直出力線100を介して第1ラインメモリ101が電位VS1で充電される。続く初期化期間では、スイッチS1,S2,S3、特にS1が開放された状態で、選択された第1行目の各ピクセルの蓄積電荷が基板へ排出され、初期化が行われる。初期化期間後の第2読出期間開始直後において、全ピクセルが非選択の状態でスイッチS1,S2,S5が閉じられ、垂直出力線100及び第2ラインメモリ102が所定のプリセット電圧Vmprに設定される。そして、上記第1行目に並んだピクセルが選択されるとともに、スイッチS2が開放されると、垂直出力線100を介して第2ラインメモリ102が雑音電位VS2で充電される。
これらの第1読出期間、初期化期間、及び第2読出期間の動作は、1つの水平ブランキング期間内に行われ、1水平ラインに接続されたピクセルの信号電位VS1及び雑音電位VS2が各々の列における第1ラインメモリ101及び第2ラインメモリ102に蓄積され、続く蓄積期間内に水平走査されて読み出される。
この蓄積期間では、スイッチS3,S5が開放され、スイッチS4,S6が水平走査回路から引き出された水平走査信号供給線103によって駆動される。スイッチS4,S6が閉じられると、第1及び第2ラインメモリ101,102に記憶された電位VS1,VS2が第1及び第2水平信号線104,105にそれぞれ伝達される。第1及び第2水平信号線104,105は、差動アンプ106の負入力端子,正入力端子にそれぞれ接続されており、電位VS1,VS2に応じた電荷が第1及び第2帰還キャパシタ107,108にそれぞれ蓄積される。このとき、スイッチRSTs,RSTnは開放されている。
差動アンプ106には、コモンモードフィードバック(CMF)回路が内蔵されており、入力されたCMF電位Vcmによって出力電位VoutP,VoutMのレベルシフトが行われる。すなわち、出力電位VoutP,VoutMは常にVcm=(VoutP+VoutM)/2の関係を満たしている。電位VoutP,VoutMは、差動アンプ109の負入力端子、正入力端子にそれぞれ入力され、差動アンプ109の出力端子に接続された水平出力線110に、電位差(VoutP−VoutM)に応じた映像信号が出力される。この映像信号の出力の後、スイッチRSTs,RSTn及びスイッチS7が閉じられ、差動アンプ106の帰還キャパシタ107,108がリセットされるとともに、第1及び第2水平信号線104,105が短絡される。これにより、CMF電位Vcmが入力端子に帰還され、第1及び第2水平信号線104,105はともに電位Vcmに設定される。
この後、水平走査回路によって各列の水平走査信号供給線103が順に選択されるたびに、上記と同様なラインメモリの読み出し動作が行われ、水平出力線110から映像信号が順次出力される。以上の動作は行ごとに順次行われる。
特許第3315962号公報 特開2001−230973号公報
しかしながら、このように構成された固体撮像装置では、受光領域の光照射の少ない領域(暗部)に固定パターンノイズが発生するといった現象があり問題とされている。この固定パターンノイズは、特に、列に沿って縦筋状に発生する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、光照射の少ない暗部における固定パターンノイズの発生を抑制することを可能とする固体撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の固体撮像装置は、行と列に配列され、光照射量に応じた電位信号を生成する複数の光電変換素子と、列ごとに設けられた複数の垂直出力線と、前記各垂直出力線に短絡開放自在に接続され、前記光電変換素子が光照射された場合に生成する第1電位信号を記憶する複数の第1記憶手段と、前記各垂直出力線に短絡開放自在に接続され、前記光電変換素子が初期化された場合に生成する第2電位信号を記憶する複数の第2記憶手段と、前記各第1記憶手段に短絡開放自在に接続された第1水平信号線と、前記各第2記憶手段に短絡開放自在に接続された第2水平信号線と、前記第1及び第2水平信号線が入力端子に接続され、前記第1及び第2電位信号の差に応じた差信号を出力する演算増幅手段と、前記第1及び第2記憶手段と前記第1及び第2水平信号線の接続状態を制御し、前記第1及び第2電位信号を、列ごとに前記第1及び第2水平信号線に伝達させる水平走査手段とを備え、前記演算増幅手段は、前記差信号の出力が行われた後、前記第1及び第2水平信号線の電位をともに等しくするとともに、該電位を該出力時までに前記第1及び第2水平信号線に伝達された前記第1及び第2電位信号に応じて決定される電位とすることを特徴とするものである。
なお、前記演算増幅手段は、負及び正入力端子に前記第1及び第2水平信号線が接続され、第1帰還キャパシタの一端が負入力端子に、他端が短絡開放自在に正出力端子に接続され、第2帰還キャパシタの一端が正入力端子に、他端が短絡開放自在に負出力端子に接続され、前記正及び負出力端子から出力される2つの出力信号の平均電位を定める基準信号が入力されてなる差動アンプを備え、前記第1及び第2帰還キャパシタの他端は、前記正及び負出力端子に短絡されて前記差信号の出力が行われた後、前記正及び負出力端子から開放されて、前記基準信号が与えられるようにすることが好ましい。
また、前記演算増幅手段は、負及び正入力端子に前記第1及び第2水平信号線が接続され、第1帰還キャパシタ及び第1スイッチの一端が負入力端子に、他端が正出力端子に接続され、第2帰還キャパシタ及び第2スイッチの一端が正入力端子に、他端が負出力端子に接続され、前記正及び負出力端子から出力される2つの出力信号の平均電位を定める基準信号が入力されてなる差動アンプと、前記出力時までに前記水平走査手段によって前記第1及び第2水平信号線に伝達された前記第1及び第2電位信号に応じて決定される電位を保持し、この電位を前記基準信号として前記差動アンプに入力する電位保持手段とを備え、前記信号の出力が行われた後、前記第1及び第2帰還キャパシタの両端が前記第1及び第2スイッチによって短絡されるようにすることも好ましい。
本発明によれば、差信号の出力時に第1及び第2水平信号線の電位をともに等しくするとともに、該電位を該出力時までに第1及び第2水平信号線に伝達された第1及び第2電位信号に応じて決定される電位とすることで、光照射の少ない暗部における固定パターンノイズの発生を抑制することができる。
図1及び図2に示すように、ピクセル10には、受光ダイオード10aと光信号検出用MOSトランジスタ(以下、単にMOSトランジスタと呼ぶ)10bとがp型ウエル層15内に隣接するように設けられている。受光ダイオード10aは、光照射量に応じて電子−ホール対(光発生電荷)を励起する。MOSトランジスタ10bは、受光ダイオード10aに発生した電子−ホール対のうち、チャネル領域の下に形成されたホールポケット25に転送されたホールが付与するポテンシャルを受けてその閾値電圧が変調され、ソース電位が変動する。ピクセル10は、光照射量に応じた電位信号(ソース電位)を生成する光電変換素子である。
図1に示すように、ピクセル10は、列方向と行方向とに沿って2次元マトリクス状に配列されている。各方向に配設されるピクセル10の数は任意である。ピクセル10において、MOSトランジスタ10bのゲート電極19は、その周縁部が八角形のリング状に形成され、プラグ21に接続されている。また、n型のソース領域16aは、リング形状のゲート電極19の内周に囲まれた領域内に形成され、プラグ20に接続されている。さらに、n型の低濃度のドレイン領域17aがゲート電極19の外周を取り囲むように形成されている。
受光ダイオード10aには、ドレイン領域17aとほぼ同じn型の不純物濃度を有するn型不純物層17bがドレイン領域17aと一体に形成されている。さらに、ドレイン領域17aとn型不純物層17bとの周囲には、プラグ22のコンタクト層となる高濃度で低抵抗のn+ 型不純物領域17cが形成されている。n+ 型不純物領域17cは、隣接するピクセル10へ延在し、各ピクセル10のn+ 型不純物領域17cは互いに接続され一体化している。
図2は、図1のA−A線に沿うピクセル10の断面構造を示す。p+ 型シリコンからなる基板11上に、この基板11より不純物濃度が低いp- 型シリコンがエピタキシャル成長され、エピタキシャル層31が形成されている。
受光ダイオード10aは、エピタキシャル層31内に埋め込まれた比較的高い不純物濃度を有するn型埋込層32と、n型埋込層32に接続されるように、この上に形成された低濃度のn型ウエル層12と、このn型ウエル層12の表層に形成されたp型ウエル層15と、このp型ウエル層15の表層に形成されたn型不純物層17bとで構成されている。さらに、n型不純物層17bの表層は、薄い絶縁膜18によって覆われている。
n型不純物層17b、p型ウエル層15、n型ウエル層12、及びn型埋込層32は、一体となってnpn構造の埋め込みフォトダイオードを構成している。受光ダイオード10aをこのような埋め込み構造とすることで、捕獲準位の多い半導体表面の影響を排して、雑音の低減を図っている。なお、表層から深い位置に設けられたn型埋込層32は、n型ウエル層12と一体となって厚いn型の層を形成するとともに深い空乏層を形成し、波長の長い光に反応して電荷を励起するので、赤色光に対する感度を高める。
MOSトランジスタ10bのドレイン領域17aは、リング形状のゲート電極19の外周を囲むようにp型ウエル層15の表層に形成され、n型不純物層17bと一体となっている。ソース領域16aは、リング形状のゲート電極19の内周に囲まれるようにp型ウエル層15の表層に形成されており、このソース領域16aの表層には、タングステンで形成されたプラグ20と低抵抗で接続するための、n+ 型のコンタクト層16bが形成されている。
ゲート電極19は、p型ウエル層15上に絶縁膜18を介して形成されている。ゲート電極19の下のドレイン領域17aとソース領域16aとに挟まれたp型ウエル層15の表層がチャネル領域となる。また、MOSトランジスタ10bの通常の動作電圧において、このチャネル領域をデプリーション状態に保持するために、このチャネル領域に適当な濃度のn型不純物を注入して、チャネルドープ層15cを形成している。MOSトランジスタ10bは、デプリーション型のnチャネルMOSトランジスタである。
ホールポケット25は、チャネルドープ層15cの下のp型ウエル層15に形成され、ゲート電極19が覆う領域内に形成されており、リング状となっている。ホールポケット25は、p型ウエル層15内で局所的に不純物濃度が高められたp+ 型の高濃度領域である。
MOSトランジスタ10bの領域のp型ウエル層15の下方には、n型ウエル層12を介して比較的高い不純物濃度を有するp型埋込層33が埋め込まれており、受光ダイオード10aの領域のn型埋込層32に隣接している。これにより、MOSトランジスタ10bの領域では、n型ウエル層12は、上下がp型の層によって挟まれて厚さが薄く保たれている。このp型埋込層33及びn型ウエル層12の不純物分布は、ホールポケット25に蓄積されたホールをp型埋込層33を経由して基板11に掃き出す際に、空乏層がp型埋込層33ではなくp型ウエル層15内に広がって電界が集中するように設定されており、p型埋込層33に広がる空乏層の厚さは薄い。すなわち、低いリセット電圧でp型ウエル層15内に急激なポテンシャル変化が生じ、ホールポケット25に蓄積されたホールを確実に基板11に掃き出してリセットすることができる。
+ 型不純物領域17cは、p型ウエル層15を囲むように受光ダイオード10a及びMOSトランジスタ10bの外側に、隣接するピクセル10へ延在するように形成され、タングステンで形成されたプラグ22が低抵抗で接続される領域である。また、ドレイン領域17a及びn型不純物層17bは、n+ 型不純物領域17cを介して、同一導電性を有するn型ウエル層12に接続されている。これにより、p型ウエル層15は、ピクセル10内においてn型の導電体に囲まれて孤立している。
また、受光ダイオード10aの上方に形成された受光窓24以外の領域は、金属層(遮光膜)23により覆われて遮光されている。
図3に示すように、各ピクセル10のソース領域16aに接続されたプラグ20は垂直出力線34によって連結されており、1つの列に並んだプラグ20は同一の1つの垂直出力線34に連結されている。各ピクセル10のゲート電極19に接続されたプラグ21は、垂直走査信号供給線35によって連結されており、1つの行(水平ライン)に並んだプラグ21は同一の1つ垂直走査信号供給線35に連結されている。垂直出力線34と垂直走査信号供給線35とはそれぞれ異なる金属層によって形成され、互いに接触することなく交差している。また、各ピクセル10のn+ 型不純物領域17cに接続されたプラグ22は、行方向又は列方向に沿って配線されたドレイン電圧供給線36によって連結されている。なお、垂直出力線34、垂直走査信号供給線35、及びドレイン電圧供給線36は、煩雑化を防ぐために図1及び図2には図示していない。また、図3において、簡単化のためにピクセル10の配列を2行2列としている。
固体撮像装置は、複数のピクセル10が配列された受光領域に周辺回路が接続されることにより構成される。周辺回路は、垂直出力線34に高電圧を与える昇圧回路40、垂直走査信号供給線35を走査して電圧を与える垂直走査回路(V走査)41、ドレイン電圧供給線36に電圧を与えるドレイン電圧駆動回路42、光検出信号を出力する信号出力回路43、信号出力回路43を水平走査する水平走査(H走査)回路44、及び、ドレイン電圧供給線36と昇圧電圧出力線37とを導通(短絡)/非導通(開放)に切り換えるスイッチ回路45等によって構成されている。
昇圧回路40から昇圧電圧出力線37が列ごとに一本ずつ出力されている。昇圧電圧出力線37は列ごとに対応する垂直出力線34に接続されており、これらの垂直出力線34は信号出力回路43に接続されている。V走査回路41には、上記の垂直走査信号供給線35が接続されており、各ピクセル10のゲート電極19にゲート電圧を供給する。ドレイン電圧駆動回路42には、ドレイン電圧供給線36が接続されており、各ピクセル10のドレイン領域17aに共通のドレイン電圧を供給する。また、H走査回路44は、信号出力回路43に沿って配置されており、列ごとに1つずつ水平走査信号供給線38が出ている。水平走査信号供給線38は、信号出力回路43に接続されている。
スイッチ回路45は、ピクセル10それぞれに対応するドレイン電圧供給線36と昇圧電圧出力線37とに接続され、これらを導通/非導通に切り換える。すなわち、スイッチ回路45は、ピクセル10の外部から、ソース領域16aとドレイン領域17aとを接続したり切り離したりするものである。
図4は、信号出力回路43の詳細を示す。前述の垂直出力線34は、高電圧ブロック用のスイッチS1に接続されている。スイッチS1は、プリセット電圧Vmprを発生する不図示の回路に接続されたスイッチS2と、第1ラインメモリ(第1記憶手段)50の一端子に接続されたスイッチS3と、第2ラインメモリ(第2記憶手段)51の一端子に接続されたスイッチS5とにそれぞれ接続されている。
第1ラインメモリ50の他端子は接地されており、その一端子はさらに、前述の水平走査信号供給線38によりオン/オフが制御されるスイッチS4を介して第1水平信号線52に接続されている。同様に、第2ラインメモリ51の他端子は接地されており、その一端子はさらに、水平走査信号供給線38によりオン/オフが制御されるスイッチS6を介して第2水平信号線53に接続されている。
第1水平信号線52は、各列に設けられた第1ラインメモリ50とスイッチ54を介して接続されており、その一端は差動アンプ54の負入力端子に接続されている。同様に、第2水平信号線53は、各列に設けられた第2ラインメモリ51とスイッチ56を介して接続されており、その一端は差動アンプ54の正入力端子に接続されている。また、第1水平信号線52と第2水平信号線53との間には、それらを短絡/開放するスイッチS7が設けられている。
差動アンプ54の負入力端子と正出力端子との間には、第1帰還キャパシタ55及びスイッチS8が設けられている。第1帰還キャパシタ55の一端は負入力端子に接続されている。スイッチS8は、第1帰還キャパシタ55の他端を、正出力端子に接続するか、又は、電位Vcmを発生する不図示の電位発生回路に接続するかを切り換える。同様に、差動アンプ54の正入力端子と負出力端子との間には、第2帰還キャパシタ56及びスイッチS9が設けられている。第2帰還キャパシタ56の一端は正入力端子に接続されている。スイッチS9は、第2帰還キャパシタ56の他端を、負出力端子に接続するか、又は、電位Vcmを発生する不図示の電位発生回路に接続するかを切り換える。
差動アンプ54には、コモンモードフィードバック(CMF)回路が内蔵されており、このCMF回路は、CMF端子に入力される電位Vcmによって出力電位VoutP,VoutMの平均電位を定める。すなわち、正出力端子の出力電位VoutP、及び負出力端子の出力電位VoutMは、常にVcm=(VoutP+VoutM)/2の関係式を満たす。差動アンプ54の出力電位VoutPが水平出力線57から、出力電位VoutMが水平出力線58から各々出力される。これらVoutP及びVoutMは、VoutM−VoutP=VS1−VS2或いはVoutP−VoutM=VS2−VS1の関係が成り立ち、ソース電位VS1とVS2との差分を出力することが可能であるから、出力電位VoutP,VoutMを図示しないAD変換器を有する信号回路に入力することにより、ソース電位VS1とVS2との差分を得ることが可能となる。
なお、隣接する列の垂直出力線34に対しても上記と同様な複数のスイッチと、第1及び第2ラインメモリとが設けられていおり、各列の第1ラインメモリはスイッチを介して第1水平信号線52に接続され、各列の第2ラインメモリはスイッチを介して第2水平信号線53に接続されている。信号出力回路43内の各スイッチは、nチャネルMOSトランジスタ若しくはpチャネルMOSトランジスタを単独又は組み合わせて構成される。
図5及び図6を用いてMOS型固体撮像装置の撮像動作を説明する。撮像動作が開始すると、ピクセル10がマトリクス状に配列された受光領域の各行がV走査回路41によって順に選択されるとともに、図6に示す一連の4つのステップST1〜ST4(蓄積期間→第1読出期間→初期化期間→第2読出期間)が一行ずつ順に繰り返し実施される。最終行の一連の4つのステップST1〜ST4が終了した後には、先頭行へ戻って同じ動作を繰り返すといった、いわゆるローリング動作が行われる。
蓄積期間(ST1)では、受光領域の全ての行において光照射によるホールの発生及び蓄積が行われるとともに、信号出力回路43から、選択される第N行の1つ手前の第(N−1)行の映像信号Voutが出力されている。まず、蓄積期間内の期間Aにおいて、全ピクセルのゲート電極19に約2.5Vの電圧を印加する。このゲート電極19に印加される電圧をゲート電圧と呼び、同図中ではVg1,Vg2と示されている。ゲート電圧Vg1は、V走査回路41によって選択された選択行におけるゲート電圧であり、ゲート電圧Vg2は、それ以外の非選択の行におけるゲート電圧である。ただし、この蓄積期間ではこの選択行・非選択行の区別はない。
また、ドレイン領域17a及びソース領域16aとp型ウエル層15とで形成されたpn接合が逆バイアスされ、かつ2.5Vのゲート電圧に対してチャネル領域が空乏化せず、チャネル領域に十分な密度を持って電子が蓄積されるように、全ピクセルのドレイン領域17aに約1.6Vの電圧を印加する。このドレイン領域17aに印加される電圧をドレイン電圧と呼び、同図中ではVdと示されている。さらに、チャネル領域を通して電流が流れないように、スイッチS1を開放して各ピクセルのソース領域16aを信号出力回路43から切り離す。これにより、チャネル領域には十分な密度の電子が蓄積され(いわゆる電子ピンニング状態が形成される)、ソース領域16aは、このチャネル領域を通してドレイン領域17aと繋がり、ドレイン領域17aとほぼ同じ電位になる。
このとき、p型ウエル層15及びn型ウエル層12は空乏化し、受光ダイオード10a部の光照射によって発生した電子−ホール対のうち、ホールがp型ウエル層15に蓄積される。また、このとき、p+ 型のホールポケット25は、p型ウエル層15内でホールに対するポテンシャルが最も低くなっているので、ホールはホールポケット25に移動する。
期間Aにおいて、チャネル領域に十分な量の電子を蓄積させることにより、絶縁膜18とチャネル領域との界面での準位のホール発生中心は非活性化状態で保持されて、界面準位からのホールの放出が防止される。すなわち、ホールの放出によるリーク電流が抑制されるため、光照射で発生したホール以外のホールがホールポケット25に蓄積されることが抑制される。
蓄積期間終了前の期間Bにおいて、ゲート電圧Vg1,Vg2を接地電位0.0Vとするとともに、ドレイン領域17a及びソース領域16aとp型ウエル層15とで形成されたpn接合が期間Aのときよりもより深く逆バイアスされるように、ドレイン電圧Vdを約3.3Vとする。これにより、チャネル領域はデプリーション状態を維持するとともに、p型ウエル層15にはホールポケット25に向かうより強い電界が生じて、受光ダイオード10a部のp型ウエル層15に残存するホールは全てホールポケット25に移送される。ホールポケット25では、ホールの蓄積電荷量に対応したアクセプタの負電荷量が中性化されるので、ソース領域16a付近のポテンシャルが変調されて、MOSトランジスタ10bの閾値電圧が変化する。
なお、この蓄積期間において、前第(N−1)行の水平ブランキング期間で各列の第1ラインメモリと第2ラインメモリとに記憶されたソース電位の電位差に対応する映像信号Voutが信号出力回路43から出力されているが、この信号出力動作に関しては第2読出期間の後に説明する。
次に、第1読出期間(ST2)に移行する。第1読出期間開始直後の期間Cにおいて、信号出力回路43のスイッチS1,S3を閉じ、その他のスイッチを開放して、第1ラインメモリ50と垂直出力線34との間を導通させるとともに、第2ラインメモリ51と垂直出力線34との間を非導通とする。このとき、ゲート電圧Vg1,Vg2を接地電位0.0Vとするとともに、スイッチS2を閉じて、第1ラインメモリ50に約1.6Vのプリセット電圧Vmprを与える。また、このとき、全てのピクセル10のドレイン電圧Vdは約3.3Vに保たれる。なお、このプリセット電圧Vmprは、接地電位より大きく、かつ、第1及び第2読出期間において第1及び第2ラインメモリ50,51に読み出されるソース電位VS1,VS2より低い電圧に設定される。
第1読出期間のこの後半の期間Dにおいて、スイッチS2を開放し、第1ラインメモリ50と垂直出力線34とは導通させておく。このとき、V走査回路41は、選択する第N行の垂直走査信号供給線35に約2.2Vのゲート電圧Vg1を印加して、その他の非選択の垂直走査信号供給線35のゲート電圧Vg2を接地電位0.0Vとする。また、このとき、全てのピクセル10のドレイン電圧Vdは約3.3Vに保たれる。このような電圧印加により、選択された行のMOSトランジスタ10bは飽和状態で動作する。
この期間Dでは、第N行目の各ピクセル10のソース領域16aに生成された電位(第1電位信号)VS1によって各列の第1ラインメモリ50が充電される。電位VS1は、ホール蓄積前の固有の基準電位(雑音電位)VS2と、ホールポケット25に蓄積されたホールによって上昇した電位とを含んだ電位である。なお、ラインメモリへのソース電位の転送を「読み出し」と表現している。各列で第1ラインメモリへの電位VS1の読み出しが同時に行われる。
第1読出期間が終了すると、閉じていた電圧ブロック用のスイッチS1、及びスイッチS3を開放して第1ラインメモリ50に電位VS1を保持し、初期化期間(ST3)に移行する。まず、選択された第N行のゲート電極19を電気的に外部から切り離してフローティング状態(ハイインピーダンス状態)にする。このとき、他の非選択行のゲート電極19を接地して、ゲート電圧Vg2を0.0Vとする。
続いて、昇圧回路40から昇圧電圧出力線37を介して各ピクセル10のソース領域16aに高電圧を供給するとともに、このとき、スイッチ回路45がドレイン電圧供給線36と昇圧電圧出力線37とを短絡して、ソース領域16aとドレイン領域17aとをピクセル10の外部から電気的に接続することで、ソース領域16aとドレイン領域17aとに同時に約6.6Vの高電圧を印加する。第N行のゲート電極19にはすでに約2.2Vに充電されており、ソース−ゲート間及びソース−ドレイン間の容量を介して約6.6Vの電圧が加わり、ゲート電圧Vg1は約8.6Vとなる。
約8.6Vのゲート電極19の電圧Vg1は、p型ウエル層15及びその下のn型ウエル層12にかかる。このとき発生する高電界により、第N行のピクセル10内のp型ウエル層15及びホールポケット25からホールを基板11へ掃き出すことができる。このように、低い電圧で確実にホールを掃き出し、初期化を行うことができる。なお、他の非選択行のホールポケット25に蓄積されたホールは排出されずホールポケット25内に保持される。
次に、第2読出期間(ST4)に移行する。スイッチS1,S2の制御は第1読出期間と同様とし、第1読出期間におけるスイッチS3の制御をスイッチS5に、第1読出期間におけるスイッチS4の制御をスイッチS6に変更した上で、第N行について第1読出期間と同様な読出動作を行う。すなわち、期間Eは期間C、期間Fは期間Dと同様である。これにより、ホールポケット25からホールが排出された状態において、第N行のピクセル10のソース領域16aに生成される固有の基準電位(第2電位信号)VS2で第2ラインメモリ51が充電される。各列で第2ラインメモリへの電位VS2の読み出しが同時に行われる。なお、ステップST2〜ST4は、水平ブランキング期間内に行われ、1つの行について初期化を行うとともに、初期化の前後でソース電位を読み出す期間である。
第2読出期間の終了後、スイッチS1,S5を開放して第2ラインメモリ51に電位VS2を保持し、ステップST1の蓄積期間に戻る。蓄積期間では、前述の蓄積動作を行うとともに、第1及び第2読出期間で各列の第1及び第2ラインメモリ50,51に読み出されたソース電位VS1,VS2の電位差を演算増幅手段で順次に演算増幅し、映像信号Voutとして出力する信号出力動作を行う。
この信号出力動作時には、H走査回路44によって列ごとに設けられた水平走査信号供給線38に順に水平走査信号(HSCAN)が供給される。スイッチS4,S6は、水平走査信号供給線38に水平走査信号HSCANが供給されたとき同時に閉じられる。スイッチS8を切り換えて第1帰還キャパシタ55の他端を差動アンプ54の正出力端子側に接続し、スイッチS9を切り換えて第2帰還キャパシタ56の他端を差動アンプ54の負出力端子側に接続するとともに、スイッチS4,S6を閉じると、第1及び第2ラインメモリ50,51に保持された電位VS1,VS2が第1及び第2水平信号線52,53に伝達され、電位VS1,VS2に応じた電荷が帰還キャパシタ55,56にそれぞれ蓄積される。このように、H走査回路44は、水平走査手段として機能する。
差動アンプ54の出力電位VoutP,VoutMは、第1及び第2帰還キャパシタ55,56の蓄積電荷に基づいた値となる。水平出力線57に電位差(VS1−VS2)に応じた出力電位VoutPが出力され、水平出力線58に電位差(VS2−VS1)に応じた出力電位VoutMが出力される。出力電位VoutP,VoutMは、例えば、図示しないAD変換器に入力され、映像信号処理される。
以上のように、水平走査信号供給線38に水平走査信号HSCANが供給された1列について映像信号Voutの出力が完了すると、スイッチS4,S6を開放するとともに、スイッチS8,S9を切り換えて第1及び第2帰還キャパシタ55,56の他端に電位Vcmを与える。また、このとき、スイッチS7を閉じて第1水平信号線52と第2水平信号線53とを同電位にする。この後、スイッチS7を開放するとともに、H走査回路44によって隣の列の水平走査信号供給線38が選択され、同様な信号出力動作が最終列まで繰り返し行われる。
この蓄積期間が終了すると、次行の第(N+1)行が選択され、前述したステップST2〜ST4の動作が行われる。このようにして、ステップST1〜ST4の動作が受光領域の各行について行われ、最終行に達した場合には先頭行へ戻って同じ動作が繰り返される(ローリング動作)。各行の露光時間(ホール蓄積時間)は、ステップST2〜ST4の水平ブランキング期間が終了してからローリング動作を行って次の水平ブランキング期間が開始されるまでの時間、すなわち1フレームに要される時間に相当する。
次に、上記の信号出力動作時における信号出力回路43内の各部の電位状態を検証する。まず、第1ラインメモリ50の静電容量をC1、第2ラインメモリ51の静電容量をC2、第1水平信号線52の電位をV1、第2水平信号線53の電位をV2、第1帰還キャパシタ55の静電容量をC3、第2帰還キャパシタ56の静電容量をC4、第1帰還キャパシタ55の他端の電位をV3、第2帰還キャパシタ56の他端の電位をV4とし、信号出力動作が全く行われていない初期状態で電位V1,V2を0Vとする。
スイッチS4,S6が閉じられる前の状態、すなわち第1及び第2ラインメモリ50,51に電位VS1,VS2がそれぞれ保持された状態において、V1=V2=0V、V3=V4=Vcm、VoutP=VoutM=Vcmとなっている。この状態から、スイッチS8,S9を切り換えて第1及び第2帰還キャパシタ55,56の他端を差動アンプ54の出力端子側に接続してもこの電位状態は変わらない。
ここで、スイッチS4,S6が閉じられ、かつスイッチS8,S9が出力端子側へ切り換えられる前後における各部の電位は、電荷保存則から、
C1・VS1−C3・Vcm=C1・V1+C3・(V1−VoutP)
C2・VS2−C4・Vcm=C2・V2+C4・(V2−VoutM)
の関係式を満たす。ここで、説明の簡略化のためにC1=C2=C3=C4とすると、上記関係式はそれぞれ、
関係式1: VS1−Vcm=2・V1−VoutP
関係式2: VS2−Vcm=2・V2−VoutM
と簡単化される。
差動アンプ54の増幅率(利得)をAとすると、A・(−V1+V2)=(VoutP−VoutM)の関係が得られ、増幅率Aはほぼ無限大であることから、V1=V2となる(いわゆるイマジナルショート)。V1=V2として関係式1、2を減算すると、VoutM−VoutP=VS1−VS2の関係式が得られる。また、V1=V2=Vxとして関係式1、2を加算すると、Vx=(VS1+VS2)/4+(VoutP−Vcm)/4+(VoutM−Vcm)/4の関係式が得られる。
そして、差動アンプ54の出力電位VoutP,VoutMは、Vcm=(VoutP+VoutM)/2の関係を満たすことから、Vx=(VS1+VS2)/4の関係が得られる。従って、信号出力時における第1水平信号線52の電位V1と、第2水平信号線53の電位V2とはほぼ等しく、第1ラインメモリ50に保持された電位VS1と、第2ラインメモリ51に保持された電位VS2とで平均化された電位となる。
水平出力線57,58が電位VoutP,VoutMを出力した後、スイッチS4,S6を開放するとともに、スイッチS8,S9を切り換え、第1及び第2帰還キャパシタ55,56の他端の電位VoutP,VoutMを、ともに電位Vcmにリセットする。このとき、第1水平信号線52と第2水平信号線53とを確実に同じ電位Vxとするために、スイッチS7を閉じる。なお、スイッチS7は必ずしも必要ではなく、設けなくてもよい。
この後、スイッチS7を開放するとともに、H走査回路44によって隣の列の水平走査信号供給線38が選択され、同様な信号出力動作が実施される。このとき、第1及び第2水平信号線52,53の電位V1,V2は、(VS1+VS2)/4を初期値とし、信号出力時には、ともに等しく電位Vx(2) =(VS1(2) +VS(2) )/4+(VS1+VS2)/8となる。なお、VS1(2) ,VS(2) は、第1及び第2読出期間において2列目の第1及び第2ラインメモリにそれぞれ保持された電位を表す。
そして、第n列目の水平走査信号供給線38が選択されて信号出力が行われたときの第1及び第2水平信号線52,53の電位V1,V2はともに等しく、次の関係式3によって表される。
Figure 2006074497
なお、VS1(k) ,VS2(k) は、第1及び第2読出期間において第k列目の第1及び第2ラインメモリにそれぞれ保持された電位を表し、VS1(0) =VS1、VS2(0) =VS2である。このように、H走査回路44による水平走査中の第1及び第2水平信号線52,53の電位は、それまでに走査された各列の第1及び第2ラインメモリに保持されていた電位に応じて決定される平均化された電位となる。
最終列まで水平走査が終了して、第1行の信号出力が完了すると、全ての垂直出力線34におけるスイッチS2,S1が閉じられ垂直出力線34がプリセット電圧Vmprでリセットされた後、スイッチS2,S1が開放される。この後、第2行が選択されて次のステップへ移行する。
以上の本発明の第1実施形態では、第1及び第2水平信号線52,53の電位V1,V2は、1つの行について水平走査が終わった後、上記関係式3で表される電位が保持されたまま次のステップへ移行するが、これに限られるものではなく、電位V1,V2を、1水平走査または1フレームの信号出力が完了するたびに所定の電位にリセットするようにしてもよい。
図7は、本発明の第2実施形態の固体撮像装置に用いられる信号出力回路60である。信号出力回路60では、図4の信号出力回路43で用いられたスイッチS8,S9が排除されるとともに、差動アンプ54の負入力端子と正出力端子との間に第1帰還キャパシタ55及びスイッチS10が並列に接続され、差動アンプ54の正入力端子と負出力端子との間に第2帰還キャパシタ56及びスイッチS11が並列に接続されている。また、信号出力回路60には所定の電位を保持する電位保持回路61が設けられており、電位保持回路61の入力側はスイッチS12を介して第2水平信号線53に接続され、電位保持回路61の出力側は差動アンプ54が備えるCMF端子に接続されている。電位保持回路61は、例えば、差動アンプを用いた積分回路によって構成される。
蓄積期間中の信号出力動作時において、第1列のスイッチS4,S6を閉じて信号出力を行うと、第1及び第2水平信号線52,53に上記電位Vxが生じる。スイッチS12を閉じて電位保持回路61に電位Vxを保持した後、電位Vxを上記電位Vcmとして差動アンプ54に入力するとともに、スイッチS10,S11を閉じて差動アンプ54の入力端子と出力端子とを短絡させる。この動作を各列の水平走査とともに繰り返し実行することにより、第1及び第2水平信号線52,53の電位は、関係式3と同様な電位となる。すなわち、それまでに走査された各列の第1及び第2ラインメモリに保持されていた電位に応じて決定される平均化された電位となる。
図8は、本発明の第3実施形態の固体撮像装置に用いられる信号出力回路70である。信号出力回路70では、図4の信号出力回路43で用いられた差動アンプ54の代わりに、差動アンプ71,72が設けられている。信号出力回路60には第2実施形態と同様な電位保持回路73が設けられており、電位保持回路73の出力側は差動アンプ71,72の正入力端子に共通に接続されている。また、ピクセル10が配列された受光領域の複数行のうち、例えば1行を遮光して、光が照射されることのない領域(オプティカルブラック領域)を形成する。
信号出力動作時において、オプティカルブラック領域内のピクセルのソース電位を電位保持回路73に随時保持し、基準電位として差動アンプ71,72の正入力端子に入力する。この場合においても、第1及び第2水平信号線52,53の電位は、それまでに走査された各列の第1及び第2ラインメモリに保持されていた電位に応じて決定される電位となることは上記第1及び第2実施形態と同様である。
以上の第1〜第3実施形態で示したように、信号出力動作時において、第1及び第2水平信号線52,53の電位をそれまでに走査された各列の第1及び第2ラインメモリに保持されていた電位に応じて決定される電位とすることで、暗部における固定パターンノイズの発生が抑制される。暗部における固定パターンノイズの発生は、従来のように各水平信号線が固定電位に固定された場合、各ラインメモリによって決まる電位と、これとは異なる固定電位との間の電位差により、各ラインメモリの非線形出力特性によって、特に暗部において出力の微小な差異を生じていたことが原因であると考えられる。
上記第1〜第3実施形態において、受光領域を図1及び図2で示した閾値変調型のピクセル10によって構成したが、本発明はこれに限られるものではなく、受光領域のピクセルの構成及びその配列などは適宜変更できる。ピクセルは、蓄積電荷量に基づく電位により、信号出力回路内の各ラインメモリを充電することができるものであればよい。
ピクセルの構成を示す平面図である。 図1のA−A線に沿うピクセルの断面図である。 固体撮像装置の回路構成を示す図である。 信号出力回路の構成を示す回路図である。 固体撮像装置の撮像動作を説明するフローチャートである。 撮像動作時の印加電圧を示すタイミングチャートである。 第2実施形態における信号出力回路の構成を示す回路図である。 第3実施形態における信号出力回路の構成を示す回路図である。 従来の固体撮像装置における信号出力回路の構成を示す回路図である。
符号の説明
10 ピクセル
10a 受光ダイオード
10b 光信号検出用MOSトランジスタ
16a ソース領域
17a ドレイン領域
19 ゲート電極
34 垂直出力線
35 垂直走査信号供給線
36 ドレイン電圧供給線
38 水平走査信号供給線
43 信号出力回路
44 水平走査回路
45 スイッチ回路
50 第1ラインメモリ
51 第2ラインメモリ
52 第1水平信号線
53 第2水平信号線
54 差動アンプ
55 第1帰還キャパシタ
56 第2帰還キャパシタ
57,58 水平出力線
60,70 信号出力回路
61,73 電位保持回路
71,72 差動アンプ

Claims (3)

  1. 行と列に配列され、光照射量に応じた電位信号を生成する複数の光電変換素子と、
    列ごとに設けられた複数の垂直出力線と、
    前記各垂直出力線に短絡開放自在に接続され、前記光電変換素子が光照射された場合に生成する第1電位信号を記憶する複数の第1記憶手段と、
    前記各垂直出力線に短絡開放自在に接続され、前記光電変換素子が初期化された場合に生成する第2電位信号を記憶する複数の第2記憶手段と、
    前記各第1記憶手段に短絡開放自在に接続された第1水平信号線と、
    前記各第2記憶手段に短絡開放自在に接続された第2水平信号線と、
    前記第1及び第2水平信号線が入力端子に接続され、前記第1及び第2電位信号の差に応じた差信号を出力する演算増幅手段と、
    前記第1及び第2記憶手段と前記第1及び第2水平信号線の接続状態を制御し、前記第1及び第2電位信号を、列ごとに前記第1及び第2水平信号線に伝達させる水平走査手段とを備え、
    前記演算増幅手段は、前記差信号の出力が行われた後、前記第1及び第2水平信号線の電位をともに等しくするとともに、該電位を該出力時までに前記第1及び第2水平信号線に伝達された前記第1及び第2電位信号に応じて決定される電位とすることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記演算増幅手段は、負及び正入力端子に前記第1及び第2水平信号線が接続され、第1帰還キャパシタの一端が負入力端子に、他端が短絡開放自在に正出力端子に接続され、第2帰還キャパシタの一端が正入力端子に、他端が短絡開放自在に負出力端子に接続され、前記正及び負出力端子から出力される2つの出力信号の平均電位を定める基準信号が入力されてなる差動アンプを備え、
    前記第1及び第2帰還キャパシタの他端は、前記正及び負出力端子に短絡されて前記差信号の出力が行われた後、前記正及び負出力端子から開放されて、前記基準信号が与えられることを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記演算増幅手段は、負及び正入力端子に前記第1及び第2水平信号線が接続され、第1帰還キャパシタ及び第1スイッチの一端が負入力端子に、他端が正出力端子に接続され、第2帰還キャパシタ及び第2スイッチの一端が正入力端子に、他端が負出力端子に接続され、前記正及び負出力端子から出力される2つの出力信号の平均電位を定める基準信号が入力されてなる差動アンプと、
    前記出力時までに前記水平走査手段によって前記第1及び第2水平信号線に伝達された前記第1及び第2電位信号に応じて決定される電位を保持し、この電位を前記基準信号として前記差動アンプに入力する電位保持手段とを備え、
    前記信号の出力が行われた後、前記第1及び第2帰還キャパシタの両端が前記第1及び第2スイッチによって短絡されることを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
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