JP2006058735A - 平版印刷版の処理方法及び処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 感光性平版印刷版を長期間にわたって処理しても現像部に析出物がなく、処理終了後の清掃およびメンテナンス性に優れた、感光性平版印刷版の現像方法を提供する。
【解決手段】 本発明の平版印刷版の処理方法及び処理装置は、感光層又は感熱層を有する平版印刷版をレーザー露光した後、現像を有する工程で処理するものであって、ヒーターワット密度を5W/cm以下に制御したヒーターで現像液を加温する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、感光層又は感熱層を有する平版印刷版をレーザー露光した後、現像を有する工程で現像処理する平版印刷版の処理方法及び平版印刷版の処理装置に関し、現像液を加温するヒーターを有する平版印刷版の処理方法及び平版印刷版の処理装置に関する。
近年におけるレーザーの発展は目覚ましく、高出力かつ小型のものが容易に入手できるようになった。これらのレーザーは、コンピュータ等のデジタルデータにより直接印刷版を製版する際の記録光源として非常に有用である。
また、平版印刷版を形成するには、レーザー露光によって印刷版に記録を行ったあと現像処理を行う。一般に、印刷版の現像処理には、下記特許文献1及び特許文献2等の自動現像装置が用いられている。自動現像装置としては、現像、水洗、フィニッシングからなる工程を含むものが広く用いられている。
更に、現像部には、現像液を加温するヒーター及び現像液を冷却する冷却管を用い、一定温度に保つのが一般的である。
特開平5−53284号公報 特開平9−160202号公報
レーザー露光によって画像記録された印刷版を現像処理した場合、印刷版の処理枚数が増加すると現像液の加温用ヒーター表面に析出物が発生し、更に処理枚数が増加するとヒーター表面上で析出した析出物が脱落し、現像液中に浮遊または現像処理中の平版印刷版に付着する画像欠陥が生じてしまうことがあった。
本発明は以上のような背景に基づいてなされたものである。その目的は、感光性平版印刷版を長期間にわたって処理しても現像部に析出物がなく、処理終了後の清掃およびメンテナンス性に優れた、平版印刷版の処理方法及び平版印刷版の処理装置を提供することにある。
また、感光性平版印刷版を長期間にわたって処理してもかす付着等の画像欠陥を生ずることなく現像処理できる平版印刷版の処理方法及び平版印刷版の処理装置を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討の結果、以下のことを見出した。レーザー露光によって画像形成する平版印刷版は、従来のリスフイルムを密着焼きした平版印刷版に比べ、画像部と現像液に溶解する非画像部との現像液溶解差を出しにくい。そのため、現像液に溶解、分散されにくい物質を、従来から用いられていたリスフイルムを密着焼きする平版印刷版より多く含まれている。レーザー露光によって画像形成する平版印刷版では、印刷版の処理枚数が増加すると現像液の加温用ヒーター表面に析出物が発生し、更に処理枚数が増加するとヒーター表面上で析出した析出物が脱落し、現像液中に浮遊または現像処理中の平版印刷版に付着する画像欠陥が生じてしまうことがあることを見出した。
そして、本発明者は、更に鋭意検討の結果、自動現像装置の現像部の加温用にヒーターワット密度が5W/cm以下のヒーター用いると、ヒーター表面に析出物の発生がなく、更に、処理枚数が増加しても平版印刷版に付着する析出物がなく長期間にわたって画像欠陥のない安定した処理ができることを見出した。
すなわち、本発明は、感光層又は感熱層を有する平版印刷版をレーザー露光した後、現像を有する工程で処理する平版印刷版の処理方法であって、ヒーターワット密度を5W/cm以下に制御したヒーターで現像液を加温することを特徴としている。
ヒーターワット密度は、5W/cm以下であって、且つ、0.1W/cm以上、より好ましくは4W/cm以下であって、且つ0.3W/cm以上である。ヒーターワット密度が5W/cmより大きいとヒーター表面に析出物が発生しやすくなる。
また、ヒーターワット密度が小さいと、電力容量(W)を多くするためには、ヒーター表面積を多くする必要があり、限られたスペースの処理機への装着は無理である。
ヒーターワット密度が小さいと、ヒーター表面に析出物が少ない理由は、現像液中でのヒーター表面温度が低いためと考えられる。
ヒーターとしては、いかなるものも用いることができるが、価格、取り付け性から、発熱体にニクロム線を用いたカートリッジヒーターが好適に使用できる。
ヒーター表面材質は、SUS316などのステンレスを用いるのが望ましいが、テフロンなどで被膜しても良い。
ヒーターは、現像処理タンク、現像液循環用の配管などに設置することができる。
また、ヒーターの作動をコントロールする制御装置、空だきなどを防止する安全装置が設けられている。
更に、冷却器につながれた冷却管を現像部に装着し、加温と冷却をコントロールすることによって、現像温度を精度良く保つことができる。
本発明は、感光層又は感熱層を有する平版印刷版をレーザー露光した後、現像を有する工程で処理する平版印刷版の処理方法及び平版印刷版の処理装置であって、ヒーターワット密度を5W/cm以下に制御したヒーターで現像液を加温することで、ヒーター表面に析出物の発生がなく、長期間の現像処理に渡ってかす付着などのない優れた効果を有する。
本発明に使用される自動現像装置としては、現像工程が具備されていればいかなるものも使用できる。以下に図面を参照しながら本発明の自働現像装置の一実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る平版印刷版の処理装置である自動現像装置の一実施形態を示している。この自動現像装置10は、図示しない露光装置によって画像露光された感光性又は感熱性を有する平版印刷版を現像する処理方法に適用される。
自動現像装置10において、水洗部の水洗ブラシは装着されていてもなくてもよい。また、水洗部の手前にプレ水洗部があってもよい。
自動現像装置10は、平版印刷版(以下、印刷版ともいう。)12を現像液によって処理するための現像部14と、現像液によって処理された印刷版12を水洗水を供給しながら版面を水洗する水洗部16と、水洗後の印刷版12に版面保護用のガム液を塗布して不感脂化処理するフィニッシング処理部18と、印刷版12を乾燥させる乾燥部20と、が配設されている。すなわち、自動現像装置10には、印刷版12の搬送方向(図1の矢印A)方向に沿って、現像工程、水洗工程、フィニッシング処理工程及び乾燥工程が順に配置されている。
自動現像装置10内には、処理タンク22が設けられている。この処理タンク22には、処理槽として現像部14となる位置に現像槽24が形成され、水洗部16及び不感脂化処理部18となる位置に水洗槽26及びフィニッシング処理槽28が形成されている。また、処理タンク22には、現像槽24の上流側(印刷版12の搬送方向の上流側)に挿入部34のスペースが設けられ、フィニッシング処理槽28の下流側に乾燥部20のスペースが形成されている。
処理タンク22の周囲を覆う外板パネル30には、自動現像装置10への印刷版12の挿入側(図1の紙面左側)にスリット状の挿入口32が形成され、処理タンク22には、現像部14の挿入口32側に挿入部34が形成されている。
自動現像装置10には、処理タンク22の上部及び乾燥部20の上部を覆うカバー36、38が設けられている。挿入口32側のカバー36は、処理タンク22の挿入部34から水洗部16の上部を覆い、カバー38は、水洗部16の上部から乾燥部20の上部の間を覆うように配置される。
また、カバー36には、現像部14と水洗部16との間に印刷版12を挿入するためのリエントリー用の挿入口(副挿入口)40が設けられている。その副挿入口40は、現像部14での処理を除く自動現像装置10での処理を行うための印刷版12の挿入用となっている。
挿入口32に隣接する挿入部34には、ゴム製の搬送ローラ対42が配設されている。画像が焼付けられた印刷版12は、挿入口32から矢印A方向に沿って挿入されることにより、搬送ローラ対42の間に送り込まれる。
搬送ローラ対42は、回転駆動されることにより、この印刷版12を挿入口32から引き入れながら、水平方向に対して約10°から31°の範囲の角度で現像部14へ送り込む。片面タイプの印刷版12の処理に用いる自動現像装置10では、感光層(感光面)又は感熱層(感熱面)が上方へ向けられた状態で挿入口32から挿入される。すなわち、印刷版12は、感光面又は感熱面を上方へ向けられた状態で自動現像装置10によって処理される。なお、本発明に係る自動現像装置10において、感光層(感光面)又は感熱層(感熱面)が下方へ向けられた状態で挿入口32から挿入され、印刷版12が感光面又は感熱面を下方へ向けられた状態で現像処理される構成としてもよい。
処理タンク22に形成されている現像槽24は、底部中央が下方へ向けて突出された略山形状となっており、印刷版12の現像処理を行うための現像液を貯留する。
この現像槽24内には、印刷版12の搬送路の上流部となる挿入部34側に搬送ローラ48が配置されている。また、現像槽24内には、印刷版12の搬送路の中央部に搬送ローラ対50が配置され、下流部となる水洗部16側に搬送ローラ対52a,52bが配置されている。
また、現像槽24には、搬送ローラ48と搬送ローラ対50の間及び搬送ローラ対50と搬送ローラ対52a,52bの間に、処理する印刷版12の種類に応じたガイド板、搬送ローラ等の搬送部品や、擦り部材として用いるブラシローラ及びバックアップ用のローラないしガイド板が設けられることにより、印刷版12を現像槽24内の現像液に浸漬しながら搬送するための略U字状の搬送路が形成される。なお、現像槽24内の搬送路の構成は後述する。
一方、現像槽24内には、搬送ローラ対50、52a,52bの間に、ブラシローラ142と搬送ローラ60が配置されている。ブラシローラ142は、擦り部材の一例として用いられており、ブラシローラ142及び搬送ローラ60は、搬送ローラ対50、52a,52bの間を搬送される印刷版12の上面側に対向するように取り付けられている。ブラシローラ142は、所定方向及び所定の回転方向に回転しながら印刷版12の上面に接触することにより、印刷版12の上面側の感光層又は感熱層をブラッシングして、現像液によって不要な感光層又は感熱層の除去を促進するようになっている。
搬送ローラ対42によって挿入口32から引き入れられた印刷版12は、搬送ローラ48の下方を通過して搬送ローラ対50の間へ送り込まれ、さらに、搬送ローラ50によって現像槽24の底面に沿うように搬送ローラ対52a,52bへ向けて斜め上方へ案内する。このとき、印刷版12の上面側がブラシローラ142によってブラッシングされる。
また、搬送ローラ対52a,52bは、例えば外周部がゴム製のローラによって形成されており、印刷版12を挟持して現像槽24から引き出しながら、水洗部16へ送り込む。
現像槽24内には、搬送ローラ48と搬送ローラ対50との間及び、搬送ローラ対50と搬送ローラ対52a,52bとの間の底面近傍にスプレーパイプ54、56が設けられている。このスプレーパイプ54、56には、図示しないポンプによって吸引した現像槽24内の現像液が供給されるようになっており、スプレーパイプ54、56からこの現像液を噴出する。これにより、現像槽24内の現像液が攪拌されて、印刷版12の均一な処理が可能となるようにしている。このとき、スプレーパイプ54から印刷版12の搬送方向と直交する方向である幅方向に沿って現像液を噴出すことにより、スプレーパイプ54から噴出された現像液が現像槽24内を搬送される印刷版12の表裏面の近傍に回り込んで、印刷版12の迅速な現像処理と処理ムラの発生を防止するようにしている。
また、現像部14には、現像液を加温するためのヒーター101が設けられている。ヒーター101は、処理タンク22の底に直接接しないように設置されている。ヒーター101近傍には、温度コントロール用の検知部と安全装置が組み込まれている。
図2は、本実施形態のヒーター101を説明する図である。図2に示すように、ヒーター101は、断面円形の長尺部材であって、図示しない印刷版12の搬送方向に対して垂直方向に延びる第1の延長部101aと、該第1の延長部101aから略垂直に延びるとともに、搬送される印刷版12に対して平行な折返部101bと、該折返部101bに接続されて上記第1の延長部101aと略平行に延びる第1の延長部101cとを有している。このように、ヒーター101は、有効発熱長ができるだけ長くなるように構成されている。本実施形態では、ヒーダー101の断面直径Dを3mmから30mmとし、有効発熱長を10cmから550cmとした。また、ヒーター101の電力容量を500Wから10000Wとした。このとき、ヒーター101のヒーターワット密度は、発熱部表面積に対する電力容量によって得ることができるため、0.1W/cmから5W/cmとすることができる。
更に、現像部14には図示しない補充ポンプによって、一定量の補充液が補充されるようになっている。補充は、挿入部にあるセンサーで印刷版12の版長を測定し、予め入力されている版幅から面積を計算し補充することができる。さらに、一定時間間隔に補充してもよい。更に、図示しない電導度センサーが現像槽に組み入れられていて、その変化から補充しても良い。
搬送ローラ対52a,52bによって現像槽24から引き出された印刷版12は、この搬送ローラ対52a,52bによって表面に付着している現像液が絞り落とされながら水洗部16へ送り込まれる。
水洗部16には、水洗槽26の上方に配設された搬送ローラ対62、64によって印刷版12を略水平状態で搬送する搬送路が形成されており、印刷版12は、搬送ローラ対62、64に挟持されて水洗槽26の上方を水平搬送される。
水洗部16には、搬送ローラ対62、64の間に、12の搬送路を挟んで上下に対で、スプレーパイプ66、68が設けられている。スプレーパイプ66、68は軸線方向が印刷版12の幅方向(搬送方向と直交する方向)に沿って配置され、印刷版12の搬送路に対向する複数の吐出孔(図示省略)が、軸線方向に沿って形成されている。
水洗槽26には、例えば洗浄剤として水(以下「水洗水」とする)が貯留されており、自動現像装置10では、図示しない給水ポンプによって、印刷版12の搬送に同期させて、スプレーパイプ66、68に水洗槽26内の水洗水を供給する。これにより、水洗水が、スプレーパイプ66、68から印刷版12へ向けて噴出されて、印刷版12の表面に付着している現像液を洗い流す。
印刷版12に供給された水洗水は、印刷版12が搬送ローラ対64に挟持されて送り出されることにより、印刷版12表裏面に付着していた現像液等と共に印刷版12の表裏面から絞り落とされ、水洗槽26内に回収される。なお、スプレーパイプ66、68からの水洗水の噴出方向は、スプレーパイプ66が印刷版12の搬送方向上流側で、スプレーパイプ68は印刷版12の搬送方向下流側としているが、これに限定されず他の方向であってもよい。また、水洗水の補充は、印刷版12の処理量に応じて図示しない手段によって水洗槽26に供給される。
更に水垢、かびなどの繁殖を抑制するために防腐剤を自動添加してもよい。水垢防止剤としては、富士写真フイルム(株)社製BK−3が好適に用いられる。添加量としては50〜5000ppm、好ましくは100〜3000ppmである。
フィニッシング処理部18には、フィニッシング処理槽28の上方に搬送ローラ対70が設けられ、印刷版12は、搬送ローラ対64によって搬送ローラ対70へ向けて搬送されることにより、フィニッシング処理部18内を搬送された後に、搬送ローラ対70によって挟持されて乾燥部20へ向けて送られる。
フィニッシング処理部18には、印刷版12の搬送路の上方側にスプレーパイプ72が設けられ、搬送路の下方側にスプレーパイプ74が設けられている。スプレーパイプ72、74は、長手方向(軸線方向)が印刷版12の幅方向に沿い、印刷版12の搬送路を挟んで上下に配置されている。また、スプレーパイプ72、74には、印刷版12の幅方向に沿って複数の吐出孔が形成されている。
フィニッシング処理槽28には、印刷版12の版面保護に用いるガム液が貯留されており、このガム液が印刷版12の搬送に同期してスプレーパイプ72、74に供給される。スプレーパイプ72は、このガム液を印刷版12へ向けて滴下して印刷版12の表面に広げて塗布する。また、スプレーパイプ74は、吐出孔から印刷版12の裏面へ向けてガム液を吐出して、印刷版12の裏面にガム液を塗布する。
印刷版12は、表裏面に塗布されるガム液によって保護膜が形成される。なお、スプレーパイプ72からのガム液の吐出方向は、印刷版12の搬送方向下流側に限らず、他の方向であってもよく、また、整流板を設け、この整流板へ向けて噴出したガム液を、整流板で印刷版12の幅方向に沿って均一に拡散させながら、印刷版12の表面に流し落として塗布するようにしてもよい。また、スプレーパイプ74に換えて、吐出したガム液に印刷版12が接触しながら移動することにより印刷版12の裏面にガム液を塗布する吐出ユニット等を用いてもよい。
なお、フィニッシング処理部18には、搬送ローラ対70の上方に洗浄スプレー76が設けられ、搬送ローラ対70の上方のローラに接触しながら回転する洗浄ローラ78が設けられており、予め設定している所定のタイミングで、この洗浄スプレー76から搬送ローラ対70の上方のローラと洗浄ローラ78の接触位置に、整流板80を介して洗浄水を滴下することにより、洗浄水を搬送ローラ対70の上方のローラの周面に均一に拡散させて、搬送ローラ対70の上下のローラの周面からガム液を洗い流し、ローラの周面にガム液が固着して印刷版12を損傷させてしまうのを防止するようにしている。フィニッシング処理部18でガム液が塗布された印刷版12は、搬送ローラ対70に挟持されて、表裏面にガム液が若干残った状態(ガム液が薄膜として残った状態)で乾燥部20へ送られる。
自動現像装置10には、フィニッシング処理部18と乾燥部20の間に、仕切り板82が設けられている。この仕切り板82は、印刷版12の搬送路の上方に、処理タンク22の上端と対向するように配置されており、これにより、フィニッシング処理部18と乾燥部20の間にスリット状の挿通口84が形成されている。なお、仕切り板82は、二重構造となっており、これにより、挿通口84の乾燥部20側に溝状の通気路が形成され、乾燥部20内の空気がこの通気路内に入り込むことにより、乾燥部20内の空気が挿通口84から不感脂化処理部18内に入り込んでしまうのを防止している。
乾燥部20内には、挿通口84の近傍に、印刷版12を支持する支持ローラ86が配設され、また、印刷版12の搬送方向の中央部及び、排出口88の近傍には、搬送ローラ対90及び搬送ローラ対92が配設されている。印刷版12は、支持ローラ86及び搬送ローラ対90、92によって乾燥部20内を搬送される。
支持ローラ86と搬送ローラ対90との間、及び搬送ローラ対90と搬送ローラ対92との間には、印刷版12の搬送路を挟んで対でダクト94、96が配設されている。ダクト94、96は、長手方向が印刷版12の幅方向に沿って配設されており、印刷版12の搬送路に対向する面にスリット孔98が設けられている。
ダクト94、96は、図示しない乾燥風発生手段によって発生された乾燥風が、長手方向の一端側から供給されると、この乾燥風をスリット孔98から印刷版12の搬送路へ向けて吐出し、印刷版12に吹き付ける。これにより、印刷版12は、表裏面に塗布されているガム液が乾燥され、保護膜が形成される。
一方、現像部14には、下面が現像槽24に貯留される現像液の液面より下方となるように遮蔽蓋100が配置され、現像槽24内の現像液の液面が空気と接触する面積を狭めている。また、カバー36の副挿入口(リエントリー用の挿入口)40には、図示しない遮蔽部材によって閉塞されており、この遮蔽部材によって外気が現像部14内に入り込むのを防止している。
この遮蔽蓋100には、現像液の液面から突出するブラシローラ142及び搬送ローラ60が入り込む凹部100Aと、搬送ローラ対50の上方側のローラと共に、新たにブラシローラを配置したときに該ブラシローラが入り込む凹部100Bが形成されている。
自動現像装置10では、現像槽24内に液面蓋100を配置することにより、現像槽24内の現像液が空気中の炭酸ガス等と接触してしまうことによる劣化や水分の蒸発を防止するようにしている。なお、遮蔽蓋100及び処理タンク22と搬送ローラ48や搬送ローラ対52a,52b等の間にシリコンゴム等によって形成したブレード状の遮蔽部材(図示省略)を設けて、現像槽24内の現像液が新鮮な外気と接触することや、現像液中の水分が蒸発してしまうことを防止してもよく、より好ましい。
自動現像装置10の現像槽24には、搬送ローラ48に対向して、搬送ローラ48の下方に搬送ローラ48Aが配置される。これにより、印刷版12は、挿入部34の搬送ローラ対42によって搬送ローラ48、48Aの間へ挿入される。搬送ローラ48Aは、搬送ローラ48が回転駆動されることにより追従回転して、搬送ローラ48との間に挿入された印刷版12を挟持して現像槽24内に引き入れる。
また、現像槽24には、搬送ローラ48と搬送ローラ対50との間にガイド板44が配置される。このガイド板44は、搬送ローラ48、48Aによって引き入れた印刷版12を、搬送ローラ対50の間に所定の角度で挿入されるように案内する。
搬送ローラ対50と搬送ローラ対52a,52bには、ガイド板46が配置される。このガイド板46は、搬送ローラ対50によって送り出される印刷版12を、現像槽24の底面に沿って搬送ローラ対52a,52bへ向けて案内する。
また、ブラシローラ142及び搬送ローラ60には、このガイド板46が対向するようになっている。ブラシローラ142は、ガイド板46の上面を搬送される印刷版12を所定のブラシ圧でガイド板46との間で挟持する。この状態でブラシローラ142が所定方向に回転駆動することにより、印刷版12の表面をブラッシングして、現像液に浸漬されることにより感光層の除去を促進するようにしている。なお、搬送ローラ60は、ブラシローラ142によってブラッシングされながらガイド板46上を搬送される印刷版12が、ガイド板46から浮き上がってしまうのを防止して、印刷版12がガイド板46上を、搬送ローラ対52a,52bへ向けて確実に案内されるようにしている。
本発明に適用することができる感光性又は感熱性を有する平版印刷版12は、特に限定されるものではなく、支持体上に感光層、感熱層などの画像記録層を設けた種々の平版印刷版原版を挙げることができる。画像記録層としては、例えば、特開平7−285275号公報及び特願2002−154279号明細書に記載されたサーマルポジタイプ、特開平7−20625号公報又は特開平11−218903号明細書に記載されたサーマルネガタイプ及び特開2001−100412号、特開2002−169282号明細書に記載されたフォトポリネガタイプ等が挙げられる。
特に好ましくは、特開平11−218914号公報、特願2002−499707号、特願2003−189095号、特願2003−181121号明細書に記載された重層のサーマルポジタイプが挙げられる。重層のサーマルポジタイプは、少なくとも2層以上の重層構成であってもよい。
本発明は、平版印刷版12の現像時には、ヒーターワット密度を5W/cm以下に制御したヒーター101で現像液を加温するものである。
図3を参照して、現像時に、ヒーターワット密度を制御する手順を説明する。
図3に示すように、現像時には、ヒーター101を起動してその電力容量を調整する(ステップS101)。そして、図示しない検知部によって測定された現像部14におけるヒーターの電力容量に基づいて、ヒーターワット密度を測定する(ステップS102)。
次に、測定されたヒーターワット密度が5W/cm以下であるか判別し(ステップS103)、ヒーターワット密度が5W/cm以下である場合には、正常であると判断し、処理時間の終了を確認するステップに移行する。ここで、ヒーターワット密度が5W/cmより大きい場合には、上記ステップS101の電力容量を調整するステップに戻り、ヒーターの電力容量を下げる。そして、再びヒーターワット密度を測定し(ステップS102)、測定されたヒーターワット密度が5W/cm以下であるか判別する(ステップS103)。このように、ヒーターワット密度が5W/cm以下になるまで電力容量の調整を繰り返す。
ヒーターワット密度が5W/cm以下である場合には、正常であると判断した後、処理時間が終了しているか否か判別し(ステップS104)、終了していれば、現像工程を終了し、ヒーター101の駆動を停止する。一方で、処理時間が終了していない場合には、上記ステップS102のヒーターワット密度の測定を行う工程に戻り、現像中においてヒーターワット密度が5W/cm以下になるように制御する。
以下、実施例に基づいて、本発明の顕著な効果を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されない。
(長期処理でのヒーター析出物の有無及び印刷版上かす付着の評価)
平版印刷版用原版HP−S(富士写真フイルム(株)社製サーマルポジ重層版材)を、Creo社製TrendsetterVXにてビーム強度8W、ドラム回転速度150rpmでFMスクリーンStaccato20およびAMスクリーン175lpiで、50%平網を描画したあと、図1で詳細に記述した自動現像装置10で、初期投入現像液DT−2(富士写真フイルム(株)社製サーマルポジ用現像液)を1:8に水で希釈し投入した。補充液DT−2R(富士写真フイルム(株)サーマルポジ用補充現像液)を1:6.5に水で希釈しながら電導度補充を行った。現像液温を30度に保ち、現像時間12秒で現像処理を行った。水洗部には水を投入し、印刷版1mあたり80mlの補充を行った。フィニッシング部には、富士写真フイルム(株)製フィニッシャーFG−1(1:1で希釈したもの)を投入しフィニッシング処理した。補充は、FG−1(1:1で希釈したもの)を印刷版1mあたり20ml行った。
処理は1日あたり1030×800mmの印刷版を60枚ずつ3ヶ月間行い、ヒーターへの析出物の有無及び印刷版上へのかす付着の度合を調べた。ヒーターワット密度の違いと性能を表1に示した。
実施例1と2においては、ヒーター表面上に析出物がなく、印刷版上へのかす付着もなく安定に3ヶ月間処理できた。比較例1では、ヒーター表面上に平版印刷版の感熱層成分の析出物が大量に発生し、処理2ヶ月目から版上にかす付着が発生した。
Figure 2006058735
実施例1の現像部ヒーターは、電力容量1600W、有効発熱長2900mm、ヒーターパイプ径8mmで発熱部表面積728cmでヒーターワット密度2.2W/cmのものを設置した。ヒーターの表面材質はSUS316を使用した。
実施例2の現像部ヒーターは、電力容量1300W、有効発熱長1650mm、ヒーターパイプ径8mmで発熱部表面積414cmでヒーターワット密度3.1W/cmのものを設置した。ヒーターの表面材質はSUS316を使用した。
比較例1の現像部ヒーターは、電力容量1236W、有効発熱長223mm、ヒーターパイプ径18mmで発熱部表面積126cmでヒーターワット密度9.8W/cmのものを設置した。ヒーターの表面材質はSUS316を使用した。
本発明に係る平版印刷版の処理装置である自動現像装置の一実施形態を示す図である。 平版印刷版の処理装置のヒーターを説明する図である。 現像時に、ヒーターワット密度を制御する手順を説明するフローチャートである。
符号の説明
10 自動現像装置
12 平版印刷版
14 現像部
16 水洗部
18 不感脂化処理部
20 乾燥部
24 現像槽
101 ヒーター
142 ブラシローラ
52a,52b 現像絞りローラ

Claims (2)

  1. 感光層又は感熱層を有する平版印刷版をレーザー露光した後、現像を有する工程で処理する平版印刷版の処理方法であって、
    ヒーターワット密度を5W/cm以下に制御したヒーターで現像液を加温することを特徴とする平版印刷版の処理方法。
  2. 感光層又は感熱層を有する平版印刷版をレーザー露光した後、現像を有する工程で処理する平版印刷版の処理装置であって、
    ヒーターワット密度を5W/cm以下に制御したヒーターで現像液を加温することを特徴とする平版印刷版の処理装置。
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