JP2006058134A - X線検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 X線検査装置10では、制御コンピュータ20が、搬入口11a、搬出口11bに配置されたセンサ17a17b、センサ18a,18bおよびX線ラインセンサ14における商品Gの検出タイミングに基づいて、シールドボックス11内において搬送される商品Gの滞留発生の有無を判定する。
【選択図】 図5
Description
すなわち、上記公報に開示されたX線検査装置では、ラインセンサにおける検出信号に変化がなくなった場合に物品の滞留を検知している。このため、ラインセンサより下流側から搬出口までの位置で滞留が発生した場合には、これを滞留発生として検出することができないため、高精度な滞留検出を行うことができないおそれがある。
例えば、第1物品検出部を筐体における搬入口に配置し、第2物品検出部を筐体における搬出口に配置した場合には、第1物品検出部において搬送される物品を検知したタイミングと第2物品検出部において搬送される物品を検知したタイミングとから算出される物品の通過時間と、物品の搬送速度と第1物品検出部および第2物品検出部間の距離とから算出される通過予測時間とを比較する。
このように、搬送路に沿って複数配置された物品検出部における検知タイミングに基づいて物品滞留の有無を判定することで、1つの物品検出部における検知結果だけを基準にして物品滞留の有無を判定する従来のX線検査装置と比較して、物品の搬送滞留の検出を高精度に行うことが可能になる。
ここでは、第1・第2物品検出部における検知タイミングと、物品の搬送速度と第1・第2物品検出部間の距離と、に基づいてそれぞれ算出される時間を比較することで、物品滞留の発生の有無を判定する。
第3の発明に係るX線検査装置は、第1または第2の発明に係るX線検査装置であって、判定部は、第1物品検出部または第2物品検出部における実際の物品の通過時間と、物品の搬送速度と物品の大きさとに基づいて算出される個々の物品検出部における物品の通過時間とを比較して物品滞留の有無を判定する。
これにより、個々の物品検出部において物品が滞留して検出され続けている場合でも、容易に物品の搬送滞留として判定することができる。
第4の発明に係るX線検査装置は、第1から第3の発明のいずれか1つに係るX線検査装置であって、第1物品検出部は、筐体に形成された物品の搬入口に配置されている。
これにより、物品が滞留し易い筐体内における滞留の発生を、筐体の最上流側に相当する搬入口に配置された第1物品検出部における物品の検知タイミングを基準にして判定を行うことができる。
第5の発明に係るX線検査装置は、第1から第4の発明のいずれか1つに係るX線検査装置であって、第2物品検出部は、筐体に形成された物品の搬出口に配置されている。
これにより、物品が滞留し易い筐体内における滞留の発生を、筐体の最下流側に相当する搬出口に配置された第2物品検出部における物品の検知タイミングを基準にして判定を行うことができる。
第6の発明に係るX線検査装置は、第1から第5の発明のいずれか1つに係るX線検査装置であって、第1物品検出部または第2物品検出部は、物品に対して照射されて透過したX線を検出するために筐体の内部に配置されたラインセンサである。
これにより、筐体内に設けられたラインセンサにおける物品の検知タイミングと、他の物品検出部における物品の検知タイミングとに基づいて、容易に物品の滞留の発生の有無を判定することができる。また、ラインセンサは筐体内に配置されているため、物品が滞留するとすぐに検出することができる。
ここでは、制御部が、筐体内等において物品滞留が発生するとX線の照射量を所定量以下、例えば、X線照射量が0になるように制御する。
第8の発明に係るX線検査装置は、第1から第7の発明のいずれか1つに係るX線検査装置であって、筐体に形成された物品の搬入口と搬出口に配置されており、X線が筐体の外部へ漏洩することを防止するための遮蔽カーテンをさらに備えている。
通常、このような遮蔽カーテンは、X線の透過を禁止する必要があるため、鉛入りで形成されている。このため、比較的軽量の物品が搬入口あるいは搬出口を通過する際に、カーテン自身の重さによって物品の搬送が妨げられて滞留が発生するおそれがある。
[X線検査装置全体の構成]
本実施形態のX線検査装置10は、図1に示すように、食品等の商品の生産ラインにおいて品質検査を行う装置の1つである。X線検査装置10は、連続的に搬送されてくる商品に対してX線を照射し、商品を透過したX線量に基づいて商品に異物が混入しているか否かの検査を行う。
シールドボックス11は、商品Gの入口側と出口側の双方の面に、商品を搬出入するための搬入口11aと搬出口11bとを有している。このシールドボックス11の中に、コンベア12、X線照射器13、X線ラインセンサ14、制御コンピュータ(制御部、判定部)20(図4参照)などが収容されている。
また、シールドボックス11の正面上部には、モニタ26の他、キーの差し込み口や電源スイッチが配置されている。
コンベア12は、シールドボックス11内において商品を搬送するものであって、図4に示す制御ブロックに含まれるコンベアモータ12fによって駆動される。コンベア12の搬送速度は、作業者が入力した設定速度になるように、制御コンピュータ20によるコンベアモータ12fのインバータ制御によって細かく制御される。
コンベアフレーム12bは、無端状のベルトの内側からコンベアベルト12aを支持するとともに、コンベアベルト12aの内側の面に対向する位置に搬送方向に対して直交する方向に長く開口した開口部12cを有している。
X線照射器13は、図3に示すように、コンベア12の上方に配置されており、コンベアフレーム12bに形成された開口部12cを介して、コンベア12の下方に配置されたX線ラインセンサ(受光部、ラインセンサ)14に向かって扇形形状にX線を照射する(図3の斜線部参照)。
〔X線ラインセンサ〕
X線ラインセンサ14は、コンベア12の下方に配置されており、商品Gやコンベアベルト12aを透過してくるX線を検出する。このX線ラインセンサ14は、コンベア12による搬送方向に直交する向きに一直線に水平配置された複数の画素を含んでいる。
モニタ26は、フルドット表示の液晶ディスプレイである。また、モニタ26は、タッチパネル機能を有しており、初期設定や不良判断に関するパラメータ入力などを促す画面を表示する。また、モニタ26は、商品Gの検査結果や、商品Gの搬送滞留が発生した際の警告等を表示する。
制御コンピュータ20は、図4に示すように、CPU21とともに、このCPU21によって制御される主記憶部としてROM22、RAM23、およびCF(コンパクトフラッシュ:記憶部)25を搭載している。CF25には、後述するシールドボックス11内における商品Gの搬送滞留等の異常発生の有無を判定するための商品Gの通過タイミング、コンベア12の搬送速度等の滞留判定基準情報25aや、商品Gの検査画像や検査結果を記憶する検査結果ログファイル25bなどが記憶されている。
CPU21、ROM22、RAM23、CF25等の記憶部は、アドレスバス,データバス等のバスラインを介して相互に接続されている。
ロータリエンコーダ12gは、コンベアモータ12fに装着されており、コンベア12の搬送速度を検出して制御コンピュータ20に対して送信する。
X線照射器13は、制御コンピュータ20によって、X線の照射タイミングやX線照射量、X線照射禁止等を制御される。
センサ17a,17bおよびセンサ18a,18bは、被検査物である商品Gの通過を検出するためにコンベアを挟んで配置される一対の発光素子と受光素子とから構成されており、受光素子において検出される信号を制御コンピュータ20に対して送信する。
センサ17a,17bは、図5および図6に示すように、シールドボックス11の搬入口11a側に配置された一組の受発光素子17aa,17abおよび受発光素子17ba,17bbを有している。このセンサ17a,17bは、運転開始とともに発光素子17aa,17baから照射される光を受光素子17ab,17bbにおいて受光している。そして、コンベア12によって搬送される商品Gが搬入口11aにおける所定の検出位置を通過すると、発光素子17aa,17baから照射された光を受光素子17ab,17bbにおいて検出できなくなる。このため、制御コンピュータ20では、受光素子17ab,17bbにおける未受光状態を、搬入口11aにおける商品Gの通過として検出する。
本実施形態のX線検査装置10では、上述したような構成を用いてシールドボックス11内における商品Gの搬送滞留等の異常発生を検出する。このような商品Gの搬送滞留は、例えば、遮蔽ノレン16に商品Gが引っかかってしまった場合や、コンベアガイド12d等に商品Gが引っかかってしまった場合等に発生する。特に、商品Gが軽量である場合には、X線を遮蔽するために搬入口11a、搬出口11bを塞ぐように設けられた鉛入りの遮蔽ノレン16を通過する際に、ノレン部分を押しのけることができずに滞留が発生しやすい。
まず、センサ17a,17bにおいて検出された商品Gの通過タイミングとX線ラインセンサ14において検出された商品Gの検出タイミングとから、センサ17a,17bによる物品検出位置からX線ラインセンサ14による物品検出位置までの実際の通過時間t1(図5参照)を算出する。一方、CF25には、センサ17a,17bによる物品検出位置とX線ラインセンサ14による物品検出位置との間の距離とコンベア12の搬送速度とに基づいて算出されるセンサ17a,17b〜X線ラインセンサ14までの通過予測時間が記憶されている。ここで、通過予測時間と実際の通過時間とを比較して、実際の通過時間が通過予測時間よりも長い場合や、通過予測時間になっても商品GがX線ラインセンサ14において検出されない場合には、制御コンピュータ20が、商品Gがセンサ17a,17bとX線ラインセンサ14までの間で滞留しているものと判定し、モニタ26に異常発生の警告を画面上に表示させるとともに、X線照射器13からのX線照射を停止させるように制御する。
[本X線検査装置の特徴]
(1)
本実施形態のX線検査装置10では、制御コンピュータ20が、搬入口11a、搬出口11bに配置されたセンサ17a17b、センサ18a,18bおよびX線ラインセンサ14における商品Gの検出タイミングに基づいて、シールドボックス11内において搬送される商品Gの滞留発生の有無を判定する。
本実施形態のX線検査装置10では、制御コンピュータ20が、センサ17a,17bにおける検出タイミングと、センサ17a,17bよりも下流側に配置されたX線ラインセンサ14における検出タイミングとに基づいて、センサ17a,17b〜X線ラインセンサ14間における通過時間を算出する。そして、制御コンピュータ20は、センサ17a,17b〜X線ラインセンサ14間の距離とコンベア12による商品Gの搬送速度とに基づいて、センサ17a,17b〜X線ラインセンサ14間における商品Gの通過予測時間を算出する。
(3)
本実施形態のX線検査装置10では、搬入口11a側に、第1物品検出部としてのセンサ17a,17bを設けている。
(4)
本実施形態のX線検査装置10では、搬出口11b側に、第2物品検出部としてのセンサ18a,18bを設けている。
(5)
本実施形態のX線検査装置10では、第1物品検出部あるいは第2物品検出部として、X線ラインセンサ14を用いている。
本実施形態のX線検査装置10では、制御コンピュータ20が、シールドボックス11内における商品Gの搬送滞留の発生有りと判定した場合には、X線照射器13からのX線照射を停止させるように制御される。
これにより、滞留によってシールドボックス11内に通常よりも長時間とどまる商品Gに対して必要以上のX線が照射され続けることを回避して、商品GにX線が蓄積されることを防止することができる。さらに、滞留発生時には作業者がシールドボックス11内へ手を入れて滞留した商品Gを排除することになるため、X線照射量を0にすることで作業者が被曝することを回避して安全性の高いX線検査装置10を得ることができる。
本実施形態のX線検査装置10では、搬入口11aおよび搬出口11bに、シールドボックス11の外部へX線が漏洩することを防止するための遮蔽ノレン16が取り付けられている。
通常、このようなX線遮蔽用の遮蔽ノレン16には、X線の透過を防ぐために鉛が含まれており重量が大きい。このため、商品Gが軽量である場合には、遮蔽ノレン16の重さによって商品Gがノレンをくぐることができず、滞留が発生しやすい。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態では、第1物品検出部としてセンサ17a,17b、第2物品検出部としてX線ラインセンサ14を用いる例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、第1物品検出部としてX線ラインセンサ14、第2物品検出部としてセンサ18a,18bを用いた場合や、第1物品検出部としてセンサ17a,17b、第2物品検出部としてセンサ18a,18bを用いてもよい。この場合でも、上記と同様に、実際の通過時間t2、t3(図5参照)と通過予測時間とを比較することで、容易に商品Gの搬送滞留の有無を判定することが可能である。
上記実施形態では、第1物品検出部としてのセンサ17a,17bにおける検出タイミングと、第2物品検出部としてのX線ラインセンサ14における検出タイミングとに基づいて、滞留の発生の有無を判定する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
上記実施形態では、コンベア12による搬送速度の変更があった場合には、その都度制御コンピュータ20が新たな搬送速度に対応する通過予測時間を算出する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、CF25にコンベア12による搬送速度に対応した通過予測時間に関するテーブルが記憶されており、搬送速度が変更された場合にはそのテーブルの中から対応する通過予測時間を用いて滞留発生の有無を判定しても良い。
(D)
上記実施形態では、搬入口11aおよび搬出口11bの双方にセンサ17a,17bおよびセンサ18a,18bを配置している例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
(E)
上記実施形態では、搬入口11a、搬出口11bに、それぞれ2つのセンサ17a,17bおよびセンサ18a,18bを配置した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
ただし、本実施形態のように搬入口11a、搬出口11bに複数のセンサを配置することは、商品Gの滞留に加えて、シールドボックス内への手入れを検出することができる点でより好ましい。
上記実施形態では、センサ17a,17bおよびセンサ18a,18bとして、一組の受発光素子を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、一組の受発光素子の代替として反射型の光電管や、静電容量式センサを用いることもできる。この中でも、静電容量式センサを用いた場合には、人の手がセンサの検出位置に入ってくると誘電率が変化する性質を利用して検出することができ、また検出範囲は光を照射するセンサと比べて広いという利点がある。
上記実施形態では、制御コンピュータ20が、商品Gの滞留の発生有りと判定した場合には、X線照射器13からのX線照射量を0にする例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、X線照射量を0にするのではなく、制御コンピュータ20が、所定のX線量以下になるようにX線照射器13を制御してもよい。この場合でも、シールドボックス11内に滞留している商品Gに対して大量のX線が照射されて、商品GにX線が蓄積されてしまうことを回避できる。
11 シールドボックス(筐体)
11a 搬入口
11b 搬出口
12 コンベア
12a コンベアベルト
12b コンベアフレーム
12c 開口部
12d コンベアガイド
12f コンベアモータ
12g ロータリエンコーダ
13 X線照射器(照射部)
14 X線ラインセンサ(物品検出部、第1・第2物品検出部)
16 遮蔽ノレン
17a,17b センサ(物品検出部、第1物品検出部)
18a,18b センサ(物品検出部、第2物品検出部)
20 制御コンピュータ
21 CPU
22 ROM(記憶部)
23 RAM(記憶部)
24 USB(外部接続端子)
25 CF(コンパクトフラッシュ、記憶部)
26 モニタ
G 商品
t1〜t3 通過時間
Claims (8)
- 筐体内を搬送される物品に対してX線を照射し、その透過量を検出して前記物品の検査を行うX線検査装置であって、
前記物品の搬送路に沿って配置されており、前記物品の通過を検出する複数の物品検出部と、
前記複数の物品検出部のうち、前記搬送路における上流側に配置された第1物品検出部において前記物品を検出したタイミングと、前記第1物品検出部の下流側に配置された第2物品検出部において前記物品を検出したタイミングとに基づいて前記物品の滞留の発生の有無を判定する判定部と、
を備えているX線検査装置。 - 前記判定部は、
前記物品の搬送速度と前記第1物品検出部および前記第2物品検出部間の距離とに基づいて算出された通過予測時間と、
前記第1・第2物品検出部における検出タイミングに基づいて算出された通過時間と、
を比較して物品滞留の有無を判定する、
請求項1に記載のX線検査装置。 - 前記判定部は、前記第1物品検出部または前記第2物品検出部における実際の前記物品の通過時間と、前記物品の搬送速度と前記物品の大きさとに基づいて算出される個々の物品検出部における前記物品の通過時間とを比較して物品滞留の有無を判定する、
請求項1または2に記載のX線検査装置。 - 前記第1物品検出部は、前記筐体に形成された前記物品の搬入口に配置されている、
請求項1から3のいずれか1項に記載のX線検査装置。 - 前記第2物品検出部は、前記筐体に形成された前記物品の搬出口に配置されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載のX線検査装置。 - 前記第1物品検出部または前記第2物品検出部は、前記物品に対して照射されて透過したX線を検出するために前記筐体の内部に配置されたラインセンサである、
請求項1から5のいずれか1項に記載のX線検査装置。 - 前記判定部が前記物品の滞留有りと判定すると、前記X線の照射量を所定量以下になるように制御する制御部をさらに備えた、
請求項1から6のいずれか1項に記載のX線検査装置。 - 前記筐体に形成された前記物品の搬入口と搬出口に配置されており、前記X線が筐体の外部へ漏洩することを防止するための遮蔽カーテンをさらに備えている、
請求項1から7のいずれか1項に記載のX線検査装置。
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JP2017010236A (ja) * | 2015-06-22 | 2017-01-12 | 日本トレシステック株式会社 | 製品登録システム及び方法 |
JP2017131811A (ja) * | 2016-01-26 | 2017-08-03 | サッポロビール株式会社 | 洗浄装置及び洗浄方法 |
JP2018197673A (ja) * | 2017-05-23 | 2018-12-13 | 株式会社 システムスクエア | 非破壊検査装置 |
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2004
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