JP2006032558A - コイル部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特性が良好で、容易に製造できるコイル部品の製造方法を提供する。
【解決手段】 枠コア13、巻芯5、ベース15、スペーサ19、ダミー端子17、平角ワイヤ27、半田、樹脂S等を用意する。平角ワイヤ27を所定回数巻回し、両端部を同一方向に延ばした巻線3を作成する。巻線3の両端部を電極処理して電極9、11を形成し曲げる。スペーサ19が接着された巻芯5を巻線3に組み込み、コイル2を作成する。巻線3の両端部をもう一度曲げて、コ字状にする。その後、厚みが均一かつ一体的に形成され、対向する2側面が開口をなす断面ロ字状で箱型形状の枠コア13にコイル2を挿入する。枠コア13に組み込む際に巻線3の両端部が既にコ字上に屈曲され電極9,11が形成されているので、コイル2の位置決めが容易に可能で、特性も良好なコイル部品1を製造できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、コイル部品の製造方法に関する。
従来、巻線を挟持する1対のE型コアと、E型コアが接着固定されるベースを有するコイル部品がある。ベースは、肉厚に形成された対向する2辺を有し、この肉厚の部分に貫通孔を設けて金属端子を配置し、巻線の両端を接続している。製造時には、両端が同じ側に平行に突出した状態の巻線の中心をE型コアの中心に設けられた巻芯部に嵌合装着した後、1対のEコアを互いに接着固定する。Eコアの接着固定後に、巻線の両端をベースに設けられた貫通孔に上から挿通し、金属端子に半田付けする(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−144973号公報(第2―3頁、第1図)
しかし、上記従来のコイル部品の製造方法では、巻線をEコアに組み込んだ時点では、巻線の両端部は同じ側に平行に突出した状態である。よって、巻線の両端部を貫通孔に上から挿通するためには、Eコアに巻線を組み込んだ状態で、巻線の両端部を屈曲させる必要がある。
ところが、Eコアに巻線を組み込んだ状態で巻線の両端部を屈曲させようとすると、巻線のEコア内での配置がずれ、コイル部品のインダクタンス値がずれ、コイル部品の部品毎の特性のばらつきが増大するおそれがある。また、巻線をコイルに組み込んだ状態で屈曲させるのは困難であり、部品が小さいので治具の使用も困難である。屈曲させる際に巻線の被覆を損傷し、巻線とコアまたは巻線同士がショートする危険性もある。
そこで、本発明は、インダクタンス値などの特性が良好で部品間のばらつきが小さく、製造工程で巻線の被覆を損傷する危険性が少なく、容易にコイル部品を製造できる製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によるコイル部品の製造方法は、ワイヤを所定回数巻回して巻回部を形成し、両端部を同一方向に延ばした巻線を用意する巻線準備工程と、前記巻線の前記両端部をそれぞれコ字状に曲げて電極を形成する電極形成工程と、厚みが均一かつ一体的に形成され、対向する2側面が開口をなす箱型形状の枠コアに、前記電極が形成された前記巻線を挿入する巻線挿入工程とを有することを特徴としている。
枠コアに巻線を挿入する際には、巻線の両端部はすでに曲げられてコ字状になっている。巻線のコ字状部分を利用して、枠コア内における巻線の位置決めを行う。
巻線の巻回部に巻芯を挿入する巻芯挿入工程をさらに備えることが好ましい。巻芯挿入工程は、巻線準備工程の後で、巻線挿入工程の前に実行する。巻線挿入工程においては、巻線の両端部が既にコ字状に曲げられて電極が形成され、かつ、巻回部に巻芯が挿入された巻線を枠コアに挿入する。
また、電極と枠コアとを絶縁し、電極を装着するための電極装着部を備えたベースを枠コアの外側に接触して設けるベース設置工程をさらに備えていてもよい。ベース設置工程を巻線挿入工程以前に実行することにより、巻線挿入工程において、コ字状に曲げられた巻線の両端部に形成された電極を電極装着部に装着するだけで、巻線を枠コア内に位置決めすることができ、しかも、電極と枠コアは、ベースにより絶縁される。
本発明のコイルの製造方法によれば、製造工程における不良品の出現を抑制しながら、特性が良好かつ部品間のばらつきが小さいコイル部品を容易に製造できるという優れた効果を奏し得る。
本発明の1実施の形態によるコイル部品の製造方法について図1から図19を参照しながら説明する。
まず、本実施の形態による製造方法で製造されるコイル部品1について、図1から図3を参照しながら説明する。
図1は、コイル部品1を電極9,11が備えられた側から見た概略斜視図である。図2は、図1に示した切断線II−IIに沿って切断したときの断面図である。図3は、コイル部品1をダミー端子17が備えられた側から見た概略斜視図である。図1及び図2に示すように、コイル部品1は、ベース15、枠コア13、コイル2等を備えている。
枠コア13は、ベース15上に配置されている。枠コア13は、断面がロ字状で、対向する2側面が開口した箱型のコアである。枠コア13は、底板13a、天板13c、および2つの側板13b、13dを有している。枠コア13は、開口部14と開口部16とを有している。枠コア13の底板13aはベース15に固着されている。枠コア13の内部には、コイル2が配置されている。コイル2は、スペーサ19と、スペーサ19上に固着された巻芯5と、巻芯5の周面に巻かれた巻線3とからなる。スペーサ19は、底板13a上に配置されている。巻線3は、巻芯5の高さ方向範囲内に巻かれており、巻線3の最上部は、巻芯5の上面と同じかそれよりも下部に位置する。巻芯5と枠コア13の天板13cとは接しておらず、両者間に空隙が形成されている。この巻芯5の上面と天板13cの間の空隙と、スペーサ19が介挿入された部分が、磁気ギャップとして作用する。
図1に示すように、巻線3は、1本の平角線からなり、所定回数巻回されて、その両端部分は開口部14に向かってほぼ平行方向に延びている。巻線の両端部分は、それぞれ、開口部14付近で樹脂S(S3,S3)により枠コア13と固定され、さらに、開口部14から出たところで下方に屈曲され、ベース15に形成された2つの凹部23内にそれぞれはめ込まれている。このように、巻線3のうち下方に屈曲され2つの凹部23にはめ込まれた両端部分は、電極9、11として機能する。なお、コイル部品1が基板に面実装される際、電極9、11のうちベース15の裏側に位置した部分が基板上のパターンと接続する。ベース15は、電極9、11と枠コア13とを絶縁する。
図1及び図2に示すように、巻線3の巻回部の内径は巻芯5の外径より大きいため、巻線3の内周面と巻芯5の外周面との間には隙間が形成されている。この隙間の所定部分(この例では、上下方向の一部であって、巻芯5の周方向の全周)に樹脂S(S1)が塗布されており、巻線3と巻芯5とを接着固定している。
図3に示すように、ベース15のうち、電極9、11が備えられた側と対向する側には端子装着部24が形成されており、ダミー端子17が端子装着部24に装着されている。ダミー端子17は、コイル部品1を基板に面実装する際にコイル部品1の実装安定性、および固着強度を増すために設けられた固定用端子である。
また、巻線3の開口部16側(ダミー端子17側)に面した一部は底板13aに樹脂S(S7)で固定されている。
次に、本実施の形態によるコイル部品1の製造方法について、図4から図19を参照しながら説明する。
図4に示すように、まず、枠コア13、巻芯5、ベース15、スペーサ19、ダミー端子17、平角ワイヤ27、半田、樹脂S(この例では、エポキシ樹脂)等を用意する(ステップ101)。
ここで、コイル部品1を製造する際に用意する各部材について説明する。
図5に示すように、枠コア13は、対向する2側面が開口した断面ロ字状の箱型のコアである。枠コア13は、底板13a、天板13c、および、2つの側板13b、13dを有している。枠コア13は、また、開口部14と開口部16とを有している。底板13a、天板13c、および2つの側板13b、13dは、厚さが均一で一体に形成されている。枠コア13は、例えば、Mn、Zn等を主成分とするフェライトで形成される。
図6に示すように、巻芯5は円柱形状をなし、例えば、マンガン(Mn)および亜鉛(Zn)を主成分とするフェライトで構成される。巻芯5の下面から上面までの高さは、枠コア13の内部の高さよりも低く、枠コア13との間に磁気ギャップが形成されるようになっている。
図7は、ベース15を電極9、11が装着される側から見た斜視図である。図7に示すように、ベース15は、略矩形状平板部15aと、当該平板部15aの一辺に沿って起立した電極固定部15bとからなり、両者は絶縁性の樹脂で一体成形されている。電極固定部15bの外側面には、巻線3の電極9、11を差し込み固定するための2つの凹部23が形成されている。2つの凹部23は同一形状となっている。すなわち、各凹部23は、電極固定部15bの側面に形成された凹状の段差部23aと電極固定部15bの下面に形成された凹状の段差部23bとからなる。段差部23a、23bの段差深さは互いに等しい。
また、図8は、ベース15をダミー端子17が装着される側から見た斜視図である。図8に示すように、ベース15の略矩形状平板部15aの電極固定部15bとは反対側には、ダミー端子17が装着される端子装着部24が形成されている。端子装着部24は、略矩形状平板部15aの上面に形成された凹状の段差部24aと、略矩形状平板部15aの側面に形成された凹状の段差部24bと、略矩形状平板部15aの下面に形成された凹状の段差部24cとからなる。段差部24a,24b、24cの幅と段差深さは、それぞれ、ダミー端子17の幅と厚みに等しい。
図9に示すように、スペーサ19は、例えば、カプトンテープ等のポリイミド製の樹脂シートである。スペーサ19は、枠コア13と巻芯5の下面との間の磁気ギャップを構成するためのものである。
図10に示すように、ダミー端子17はベース15の端子装着部24に装着されるための端子である。ダミー端子17は、例えばすず(Sn)、銅(Cu)等を成分とする金属よりなる。
図11に示すように、平角ワイヤ27は巻線3を構成するワイヤである。平角ワイヤ27は、断面が略長方形をなし、例えばエポキシ変性アクリル樹脂により被覆されている。
次に、平角ワイヤ27から巻線3を形成する(図4のステップ102)。具体的には、図12に示すように平角ワイヤ27を巻線機により両端を同方向にほぼ平行に延ばした状態で、所定の回数巻回して巻線3を形成する。巻線3の両端をカット機で所定の長さに切断する。なお、巻線3が、巻芯5の高さ方向範囲内に巻回されるよう、巻線3の巻回部分の高さを、巻芯5の高さより小さくする。また、巻線3の巻回部分の内径を巻芯5の外径より大きくする。
次に、この巻線3の両端を電極処理しほぼ直角方向に曲げる(ステップ103)。電極処理では、巻線3の両端部を、扁平に潰し、表面の被覆を剥離し、幅を凹部23の幅に揃えるように切断し、半田をメッキすることにより、電極9、11を形成する。その後、電極9、11が下方向に延びるよう、巻線3を、巻線3の巻回部の中心から水平方向に所定の長さ離れたところで屈曲する。なお、この屈曲位置が後工程で巻線3と巻芯5とスペーサ19とからなるコイル2を枠コア13に組み込む際のコイル2の水平方向における位置を決定する。この結果、図13に示すように、両端に電極9、11が形成され所定位置で曲げられた巻線3が得られる。なお、巻線3の両端部を潰す際には、治具および潰し機を使用する。巻線3の両端部の皮膜を剥離する際には、リュータおよび剥離枠を用いる。巻線3の両端部を潰した結果凹部23の幅より幅広になってしまった部分を切断する際には、カット機を用いる。巻線3の両端部に半田をメッキする際には、半田槽、半田揚げ装置、半田枠、フラックス槽等を用いる。なお、この半田メッキ処理は、作成される電極9,11の厚みがベース15の段差部23a、23bの段差深さと等しくなるように、制御される。巻線3を屈曲する際には、フォーミング機を用いる。
次に、巻芯5の底部に、スペーサ19を貼り付ける(ステップ107)。すなわち、図14に示すように、巻芯5の底面に、樹脂等を用いてスペーサ19を接着する。
次に、巻線3に巻芯5を組み込む(ステップ108)。すなわち、図15に示すように、巻線3の巻回部に巻芯5を挿入する。
次に、巻線3と巻芯5との間の所定箇所を図1に示した樹脂S(S1)で接着し硬化させる(ステップ109)。すなわち、巻線3の内周面と巻芯5の外周面との間の隙間の所定部分に樹脂Sを塗布し、巻線3と巻芯5とを接着固定する。
巻線3の電極9、11を、図16に示すように、さらに直角方向に、すなわち、コ字状になるように曲げ、コイル2として完成させる(ステップ110)。
次に、図17に示すように、ベース15の端子装着部24に、ダミー端子17を装着する(ステップ111)。
次に、図18に示すように、ベース15の上面に、枠コア13を樹脂で接着し、硬化させる(ステップ112)。この結果、ベース15と枠コア13とが接着固定される。
次に、枠コア13に、コイル2を組み込む(ステップ113)。すなわち、図19に示すように、枠コア13の開口部14から、コイル2を挿入する。巻線3の両端部は所定位置から屈曲されて電極9、11をなしており、このコ字状の電極9、11の各々を、ベース15の2つの凹部23のうちの対応する凹部23に合わせて配置することで、枠コア13内の所定の位置に巻線3を正確に配置できる。
コイル2を枠コア13内の所定の位置に配置した後、巻線3と枠コア13とを開口部14近傍で図1に示した樹脂S(S3、S3)で接着し硬化させる。また、ダミー端子17側の巻線3と枠コア13の所定部分を樹脂S(S7)で接着し硬化させる(ステップ114)。以上の工程によりコイル部品1が完成する。
以上説明したように、本実施の形態によるコイル部品の製造方法によれば、巻線3の両端部を2回屈曲させてコ字状に形成してから枠コア13に組み込むので、屈曲させるのが容易であり、所望の箇所から屈曲させることができる。このように巻線3の両端部を屈曲させてコ字状とすることで、電極9、11のうちベース15の裏面の段差部23b内に位置することになる領域を同一平面内に形成することができる。
巻線3を所望の位置から屈曲させベース15の凹部23にはめ込むことで、枠コア13内の巻線3の水平方向及び垂直方向の位置決めを容易に行うことができる。このため、コイル2を枠コア13内に確実に配置することができる。すなわち、コイル2が水平方向にずれて枠コア13からはみ出すことが防止され、また、コイル2が枠コア13内で垂直方向にずれて巻線3と枠コア31とがショートすることが防止される。さらに、コイル部品1の部品毎のインダクタンスその他特性上のばらつきを軽減することができる。
巻線3を巻芯5や枠コア13に組み込む前に、巻線3を屈曲させるため、屈曲させる際に巻線3の被覆を損傷して、巻線3と巻芯5とがショートしたり、あるいは巻線3同士がショートすることを防止できる。
さらに、電極9、11の各々をベース15の対応する凹部23にはめ込むことで巻線3および巻芯5の枠コア13内での位置決めが可能であり、コイル部品1の部品毎のインダクタンス、その他特性上のばらつきを軽減することができる。
巻芯5には接合面がないので、研磨工程が不要で製造が容易である。また、巻芯5は、枠コア13とは別体に形成されており、巻芯5と枠コア13との間に磁気ギャップを形成することが容易である。
また、枠コア13は一体に形成されているので、接合面を研磨する必要がなく、製造を簡略化することができる。
本実施の形態によるコイル部品の製造方法により製造されるコイル部品1では、枠コア13が一体に形成されているので、接合部分から磁束が漏れることがなく、周りの部品に悪影響を及ぼしたり、交流銅損を増大させたりすることがない。巻線3の両端部が電極9、11となっており、基板に巻線3を直接接続できるので、漏れ磁束による影響を受けず、交流銅損が小さい。また、電極9、11と巻線3とをはんだ等により接続する必要がなく、断線の危険性が低減するとともに、直流抵抗が小さく、直流抵抗値の部品毎のばらつきも少ない。電極9、11は、開口部14の同一の一辺側に配置されているので、対向する開口側には磁束が漏れることがない。枠コア13と巻芯5との間に磁気ギャップを設けているため、枠コア13と巻芯5との間の磁束密度の飽和を軽減することが可能になる。これにより、コイル部品1の直流重畳特性を向上させることができる。特に、巻芯5の上面および下面が枠コア13との間に形成する2つの磁気ギャップの距離を略同一とすることで、直流重畳特性の向上を図ることができる。ベース15を、枠コア13の底板13aに接して配置したので、電極9、11と枠コア13との間の絶縁が可能である。また、ダミー端子17を設けたので、コイル部品1の基板への実装安定性、および固着強度を増すことができる。コイル部品1において、巻線3は巻芯5の上面と下面との間に巻回されている。また、枠コア13は一体に形成されているので、接合面から磁束が漏れることがない。よって、例えば、E型のコアを採用している他のコイル部品と比較して、巻線3による交流抵抗を半分近くまで軽減させることが可能となる。また、巻線3は断面が略長方形の平角線を用いており、断面が円形のワイヤに比べて断面積を大きくとることができるので、銅損を下げることができる。枠コア13の底板13a、天板13c、および2つの対向する側板13b、13dの厚さが全て均一である。従って、特定部位の板材の厚さが他の部位の板材の厚さより厚いコイル部品と比較した場合、本実施の形態による製造方法により得られるコイル部品1は、その外形寸法が比較対象のコイル部品の外形寸法と同じであれば、より広い内部空間を確保することができるし、内部空間の広さが上記した比較対象のコイル部品の内部空間の広さと同じであれば、外形寸法を小さくすることができる。
本発明によるコイル部品の製造方法は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
例えば、上述した実施の形態では、巻線3の両端を電極処理して曲げる(ステップ103)際、巻線3の両端を電極処理した後に曲げた。しかしながら、巻線3の両端を曲げた後に電極処理しても良い。
上述した実施の形態では、巻線3の両端部への電極処理の際には、巻線3の両端部を潰し、被覆を剥離してから、幅を切断した。しかしながら、巻線3の両端部を潰した後、幅を切断し、その後、被覆を剥離しても良い。もしくは、巻線3の両端部の被覆を剥離した後、両端部を潰し幅を切断しても良い。
上述した実施の形態では、巻芯5を巻線3に組み込む工程(ステップ108)は、巻線3の両端部を電極処理して曲げる工程(ステップ103)の後、巻線3の両端部をもう1回曲げる工程(ステップ110)の前に行われた。しかしながら、巻芯5を巻線3に組み込む工程(ステップ108)は、巻線3の両端部を電極処理して曲げる工程(ステップ103)の前でもよく、巻線3の両端部をもう一回曲げる工程(ステップ110)の後でもよい。
なお、巻芯5を巻線3に組み込む工程(ステップ108)を、巻線3の両端を電極処理して曲げる工程(ステップ103)において、巻線3の両端を電極処理した後、両端を曲げる前に、実行してもよい。なお、ステップ103を上述のように変更して巻線3の両端を曲げた後に電極処理する場合には、巻芯5を巻線3に組み込む工程(ステップ108)を、巻線3の両端を曲げた後であって、電極処理を施す前に、実行してもよい。
上述の実施の形態では、電極処理の際には、巻線3の両端部を潰した結果凹部23の幅より幅広になってしまった部分を切断した。しかしながら、巻線3の両端部を潰しても凹部23の幅より幅広にならない場合には、幅を切断しなくても良い。
上述の実施の形態では、電極処理の際には、巻線3の両端部を潰し、被覆を剥離して、幅を切断した。しかしながら、被覆を剥離するだけでもよい。すなわち、巻線3の両端部を潰さなくてもよく、幅を切断しなくても良い。
さらに、巻線3に被膜が形成されていない場合には、被覆剥離処理は不要となる。また、この場合には、巻線3の両端部を潰したり幅を切断したりする電極処理自体、行わなくても良い。ステップ103では、巻線3の両端部を曲げるだけでよい。その後、ステップ110で巻線3の両端部をもう一度曲げると、その結果得られるコ字状の部分が、そのまま、電極9,11として機能する。すなわち、ステップ103及びステップ110にて巻線3の両端部をコ字状に曲げるだけで、電極9,11が巻線3の両端部に形成される。
上述の実施の形態では、コイル部品1において、ベース15は枠コア13の底板13a全体を含む大きさのものを用いたが、底板13aの一部を含む大きさのものであっても良い。また、ベース15は必ずしも必要ではなく、ベース15を設けない構成のコイル部品としてもよい。ベース15を設けない場合には、枠コア13の材料として抵抗値の高い、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)を主成分とするフェライト等を採用することが好ましい。このときダミー端子17は、枠コア13の開口部14と対向する側の開口部16に設ければよい。
巻芯5の下面と枠コア13との間に磁気ギャップを形成するためにシート状のスペーサ19を用いているが、スペーサ19はこのようなシート状の部材には限定されない。例えば、樹脂にガラスビーズを混入させた材料等、均一な厚みが得られ、磁気抵抗が枠コア13よりも大きく磁気ギャップとしての作用が可能なものであれば、スペーサとして用いることができる。
巻芯5の形状は円柱形状には限定されず、断面が楕円や、角が曲線の略四角形の柱状等でもよい。また、枠コア13の形状も、厚みが均一で、一体に形成されていれば、底板13a、天板13c、および2つの側板13b、13dの互いの接続部が直線をなさず、曲線状になっているような形状でもよい。
コイル部品1の構造を適用してコモンモードフィルタを構成することができる。
本発明のコイル部品の製造方法は、パーソナルコンピュータの電源系等、電子機器に用いるコイル部品の製造方法に広く適用することができる。
本実施の形態によるコイル部品1を電極が備えられた側から見た斜視図である。 コイル部品1の図1におけるII−II線断面図である。 コイル部品1をダミー端子が備えられた側から見た斜視図である。 本実施の形態によるコイル部品1の製造方法を示すフローチャートである。 枠コア13の斜視図である。 巻芯5の斜視図である。 ベース15を電極9、11が装着される側から見た斜視図である。 ベース15をダミー端子17が装着される側から見た斜視図である。 スペーサ19の斜視図である。 ダミー端子17の斜視図である。 平角ワイヤ27の斜視図である。 巻線3の初期状態の斜視図である。 巻線3に電極処理を施し曲げた際の概観図である。 巻芯5にスペーサ19を接着した図である。 巻線3に巻芯5を組み込んだ際の概観斜視図である。 コイル2の斜視図である。 ベース15にダミー端子17を組み込んだ図である。 枠コア13とベース15とを接着固定した状態を示す斜視図である。 枠コア13にコイル2を組み込む際の説明図である。
符号の説明
1 コイル部品
2 コイル
3 巻線
5 巻芯
9、11 電極
13 枠コア
15 ベース
17 ダミー端子
19 スペーサ
23 凹部
27 平角ワイヤ

Claims (3)

  1. ワイヤを所定回数巻回して巻回部を形成し、両端部を同一方向に延ばした巻線を用意する巻線準備工程と、
    前記巻線の前記両端部をそれぞれコ字状に曲げて電極を形成する電極形成工程と、
    厚みが均一かつ一体的に形成され、対向する2側面が開口をなす箱型形状の枠コアに、前記電極が形成された前記巻線を挿入する巻線挿入工程と、
    を有することを特徴とするコイル部品の製造方法。
  2. 前記巻線の前記巻回部に巻芯を挿入する巻芯挿入工程をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のコイル部品の製造方法。
  3. 前記電極と前記枠コアとを絶縁し、前記電極を装着するための電極装着部を備えたベースを前記枠コアの外側に接触して設けるベース設置工程をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載のコイル部品の製造方法。
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