JP2006023706A - 感光性樹脂組成物、これを用いた薄膜パターン形成方法、電子機器用保護膜及び液晶表示素子 - Google Patents

感光性樹脂組成物、これを用いた薄膜パターン形成方法、電子機器用保護膜及び液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】 感光性を有し、アルカリ現像ができ、さらにパターン形状の劣化・変化が生じ難いポリシラン系感光性樹脂組成物、及び該感光性組成物を用いた薄膜パターン形成方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 下記一般式(1)で示されるポリシランと、増感剤と、表面の少なくとも一部が疎水化された透光性粒子とを含有し、ポリシラン100重量部に対して透光性粒子が25〜3000重量部配合されている感光性樹脂組成物、及び該感光性組成物を用いた薄膜パターン形成方法。
【化1】
Figure 2006023706

なお、式中、R1、R2、R3、及びR4は、置換もしくは無置換の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基および極性基並びに水素からなる群からそれぞれ独立して選択される基である。mおよびnは整数。
【選択図】 なし

Description

本発明は、感光性を有し、アルカリ現像ができ、さらにパターン形状の劣化・変化が生じ難いポリシラン系感光性樹脂組成物、及び該感光性組成物を用いた薄膜パターン形成方法に関する。
半導体デバイス、液晶表示装置、プリント回路基板などの製造プロセスでは、素子の保護膜や層間絶縁膜をはじめ様々な構成材料が、微細加工あるいはパターン形成されている。
ポリシランは、耐熱性、透明性に優れた性質を有することから、耐熱材料、絶縁材料、光デバイスなどへの利用が期待されている。ポリシランのケイ素−ケイ素結合は、光分解性を有する。よって、上述した保護膜や層間絶縁膜などの薄膜をポリシランで形成すれば、露光して現像することにより、様々な微細加工やパターン形成が可能である。
近年、大気汚染を防止するため、欧州を中心に有機溶剤の排出を抑制する動きが高まっている。また、日本では、火災防止のため、有機溶剤を使用する設備を防爆仕様にすることが消防法で定められている。このような背景から、パターンを形成する際の現像液としては、水酸化カリウム水溶液やテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液などのアルカリ水溶液が用いられている。
ポリシランの主鎖のケイ素−ケイ素結合は、光照射により切断されると、シラノール基(Si−OH基)を生成する。このシラノール基はアルカリ水溶液に可溶である。従って、アルカリ現像が可能な感光性樹脂組成物を構成する材料として、ポリシランが注目されている。
しかしながら、ポリシラン単独では感光性が低いため、様々な増感剤をポリシランに添加することにより、感光性の向上が図られている。
例えば、下記特許文献1には、光によってハロゲンラジカルを発生する光ラジカル発生剤をポリシランに添加してなる感光性樹脂組成物が開示されている。光の照射により光ラジカル発生剤より発生したハロゲンラジカルは、ポリシランの主鎖のケイ素−ケイ素結合を効率よく切断するため、ポリシランの感光性が向上するとされている。
また、下記特許文献2には、光ラジカル発生剤と光酸化剤とをポリシランに添加してなる感光性樹脂組成物が開示されている。光ラジカル発生剤とともに添加された光酸化剤は、光分解により酸素を発生する。発生した酸素がポリシランの主鎖のケイ素−ケイ素結合に容易に挿入されるため、ポリシランの感光性が向上するとされている。
特開昭61−189533号公報 特許3274918号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載の感光性樹脂組成物を用い、薄膜パターンを形成すると、露光して現像した後に残った薄膜はポリシランからなる。このポリシランからなる薄膜では、光によって徐々に分解するため、経時によりパターン形状が変化することがあった。特に、液晶表示装置などに用いられた場合、パターンが実使用中に光に曝されることが多いため、パターン形状の経時による崩れの抑制が強く求められている。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、感光性を有し、アルカリ現像ができ、さらにパターン形状の崩れが生じ難い感光性樹脂組成物、およびこれを用いた薄膜パターン形成方法を提供することにある。
第1の発明に係る感光性樹脂組成物は、下記一般式(1)で示されるポリシランと、増感剤と、表面の少なくとも一部が疎水化された透光性粒子とを含有し、ポリシラン100重量部に対して透光性粒子が25〜3000重量部配合されていることを特徴とする。
Figure 2006023706
なお、式中、R1、R2、R3、及びR4は、置換もしくは無置換の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基および極性基並びに水素からなる群からそれぞれ独立して選択される基である。mおよびnは整数である。
第1の発明に係る感光性樹脂組成物のある特定の局面では、透光性粒子は、粒子径1nm以上100nm以下の粒子である。
第2の発明に係る感光性樹脂組成物は、上述した一般式(1)で示されるポリシランと、増感剤と、アルコキシシランとを含有し、ポリシラン100重量部に対してアルコキシシランが25〜1500重量部配合されていることを特徴とする。
第2の発明に係る感光性樹脂組成物のある特定の局面では、アルコキシシランが、フェニルアルコキシシランである。
本発明(第1,第2の発明)に係る感光性樹脂組成物のある特定の局面では、ポリシランはポリフェニルアルキルシランである。
第3の発明は、薄膜パターン形成方法であって、本発明に従って構成された感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を基板上に形成する工程と、感光性樹脂組成物層に形成するパターンに応じて選択的に露光してパターン状の潜像を形成する工程と、パターン状の潜像が形成された感光性樹脂組成物層をアルカリ水溶液にて現像し、薄膜パターンを得る工程と、上記アルカリ水溶液にて現像した後に、上記薄膜パターンに、光を照射する工程とを備えている。
本願の第4の発明は、第2の発明に従って構成された感光性樹脂組成物を用いた薄膜パターン形成方法であって、第2の発明に従って構成された感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を基板上に形成する工程と、感光性樹脂組成物に形成するパターンに応じて選択的に露光してパターン状の潜像を形成する工程と、パターン状の潜像が形成された感光性樹脂組成物をアルカリ水溶液にて現像し、薄膜パターンを得る工程と、アルカリ水溶液にて現像した後に、形成された薄膜パターンを加熱処理する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の別の局面によれば、本発明に従って構成された感光性樹脂組成物を用いて形成された電子機器用絶縁保護膜が提供される。
また、本発明の別の局面では、本発明に係る感光性樹脂組成物を用いて形成された電子機器用絶縁保護膜を保護膜として備える液晶表示素子が提供される。
以下、本発明の詳細を説明する。
本願発明者らは、前述した課題を達成すべく鋭意検討した結果、ポリシランに、透光性の微粒子またはアルコキシシランを添加することにより、感光性をポリシラン、薄膜パターンを形成した場合の耐光性及びパターン安定性を透光性微粒子もしくはアルコキシシランに役割分担させ得ることを見いだし、本発明をなすに至った。
上記ポリシランは、一般式(1)で表わされる構造を有する。
Figure 2006023706
一般式(1)において、R1、R2、R3、及びR4は、同一であってもよく、異なっていてもよく、それぞれが置換もしくは無置換である、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及び極性基並びに水素からなる群から選択された基であり、m及びnは整数である。上記置換もしくは無置換の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、フェニルメチル基、トリフルオロプロピル基、及びノナフルオロヘキシル基などが挙げられ、上記置換もしくは無置換の脂環式炭化水素基としては、シクロヘキシル基やメチルシクロヘキシル基などを挙げることができ、上記置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基としては、p−トリル基、o−トリル基、m−トリル基、ビフェニル基、及びフェニル基などを挙げることができ、上記置換もしくは無置換の極性基としては、水酸基含有基、カルボキシル基含有基及びフェノール性水酸基含有基などを挙げることができる。R1〜R4の内、少なくとも1つが水素である場合には、現象性が高まるため好ましい。
前述したように、ポリシランは、本発明に係る感光性樹脂組成物において、感光性を発現させるための成分として用いられている。ポリシランの中でも、ポリフェニルアルキルシランが、感光性に特に優れているため、好適に用いられる。
上記ポリシランの数平均分子量は、好ましくは2000〜50000であり、より好ましくは、5000〜20000である。R1、R2、R3、及びR4の種類、及びm及びnの値は特に重要ではなく、このポリシランが有機溶剤に可溶であり、厚さ10nm〜10μmの均一な薄膜に塗工可能であればよい。
本発明に用いられる増感剤とは、ポリシランの感光性を向上させる化合物であり、そのような化合物であれば特に限定されず、例えば、光ラジカル発生剤、光酸化剤などのポリシランの感光性を高め得る公知の増感剤を用いることができる。
例えば、光ラジカル発生剤としては、2,4−ビス(トリハロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリハロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−アルキル−4,6−ビス(トリハロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−アリール−4,6−ビス(トリハロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−アルキル−4−アリール−6−トリハロメチル−1,3,5−トリアジン等のトリアジン化合物;トリブロモメチルフェニルスルホン;1,4−ジ(トリクロロメチル)ベンゼン;1,4−ジ(トリフルオロメチル)ベンゼン;アセトフェノン類;ベンゾフェノン類;ベンゾインエーテル類;ベンジルメチルケタール、チオキサンテン等のイオウ化合物;アントラキノン類;チオール化合物;アゾビスイソブチロニトリル;ハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキサイド等の有機過酸化物などが挙げられる。
光酸化剤としては、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、t−ブチルペルオキシベンゾエート、メチルエチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、メチルシクロヘキサノンペルオキシド、メチルアセトアセテートペルオキシド、アセチルアセトンペルオキシド、1,1−ビス(t−ヘキシルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1,−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシ−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロドデカン、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、2,2―ビス(4,4−ジ―t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、p−メンタンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ヘキシルヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、α,α′−ビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3−イソブチルペルオキシド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルペルオキシド、オクタノイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、ステアロイルペルオキシド、コハク酸ペルオキシド、m−トルオイルベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシマレイン酸、t−ブチルペルオキシイソブチレート、t−ヘキシルペルオキシベンゾエートなどが挙げられる。これらの化合物は、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。上記増感剤は、ポリシラン100重量部に対して、好ましくは0.05〜100重量部、より好ましくは1〜75重量部含まれる。増感剤の含有量が0.05重量部よりも少ないと、ポリシランの分解反応速度が極めて遅くなるおそれがある。また、増感剤の含有量が100重量部よりも多いと、感光性樹脂組成物由来の緻密な膜が得られないことがある。
本発明の感光性樹脂組成物には、上記増感剤と組み合わせて用いることにより、増感剤の能力を増大させ得る他の化合物をさらに添加することができる。
そのような他の化合物としては、例えば、トリエタノールアミン等の第三級アミン;クマリン、ケトクマリン及びその誘導体、チオピリリウム塩等の増感色素;プロピオン酸パラジウム、酢酸パラジウム、アセチルアセトナート白金、エチルアセトナート白金、パラジウム微粒子、白金微粒子等の酸化剤などを挙げることができる。
本発明において用いられる透光性粒子は、ポリシランより耐光性に優れており、表面の少なくとも一部が疎水性の透光性粒子であれば特に限定されない。表面の少なくとも一部が疎水性であればよいため、表面の一部が疎水性であってもよく、全部が疎水性であってもよい。
表面の一部が疎水性でない場合には、疎水性を有するポリシランとの相溶性が悪くなり、ポリシランに透光性粒子が均一に分散し難くなる。
上記透光性粒子は、前述したように、耐光性及びパターン安定性を高めるために配合されている。
上記透光性粒子は、ポリシランより耐光性に優れており、上記のように少なくとも一部が疎水性である限り、無機粒子であってもよく、有機粒子であってもよい。好ましくは、耐熱性に優れているため、有機粒子に比べて無機粒子が好適に用いられる。無機粒子としては、例えば、シリカ粒子、酸化亜鉛、チタニア、ジルコニア等を挙げるが、特にこれらに限定されるものではない。無機粒子を用いる場合、無機粒子が疎水性を有しない場合、あるいは疎水性が十分でない場合には、表面の少なくとも一部を疎水化処理してもよい。従って、好ましくは、表面の一部が疎水化されている無機粒子が用いられ、このような無機粒子として表面の一部が疎水化されたシリカ粒子が好適に用いられる。また、有機粒子としては、表面の少なくとも一部が疎水性を有する粒子である限り特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを挙げることができる。
無機粒子及び有機粒子のいずれにおいても、透光性を有することが必要である。透光性を有しない場合には、本発明に係る感光性樹脂組成物において、フォトリソグラフィーによりパターンを形成することが困難となる。
上記のように、透光性粒子としては、パターンの安定性を効果的に維持し得るため、無機粒子を用いることが好ましく、中でもシリカ粒子が好ましく用いられる。
上記透光性粒子の配合割合は、ポリシラン100重量部に対し、25〜3000重量部の範囲とされ、より好ましくは40〜2000重量部とされる。25重量部未満では、得られた薄膜パターンの形状安定性が損なわれ、3000重量部を超えると、アルカリ水溶液に対する溶解性が低下する。
また、上記透光性粒子の平均粒子径は、1〜100nmの範囲が好ましく、より好ましくは、10〜50nmの範囲とされる。1nm未満では、透光性粒子同士の凝集が生じ易くなり、均一な薄膜パターンを形成し難くなることがあり、100nmを超えると、薄膜パターンの機械的強度が低下するおそれがある。
また、第2の発明では、上記透光性粒子に代えて、アルコキシシランが添加される。本発明において用いられるアルコキシシランの例としては、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルジメトキシメチルシラン、グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルジエトキシエチルシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどに加え、モノ置換トリアルコキシシランの縮合物、モノ置換トリアルコキシシランとメチルシリケートの縮合物、もしくはジ置換ジアルコキシキシシランとモノ置換トリアルコキシシランの縮合物等が挙げられる。アルコキシシランは、上記ポリシラン100重量部に対し、25〜1500重量部の範囲で配合され、より好ましくは40〜1000重量部の範囲とされる。25重量部未満では、薄膜パターン形状の安定性が損なわれ、1500重量部より多くなると、アルカリ水溶液への溶解性が低下するおそれがある。
また、本発明においては、好ましくは、上記ポリシランとして、ポリフェニルアルキルシランが感光性に優れているため、効果的に用いられるが、ポリフェニルアルキルシランを用いた場合には、アルコキシシランの内、フェニルアルコキシシランが好適に用いられる。すなわち、ポリフェニルアルキルシランと、フェニルアルコキシシランとを用いた感光性樹脂組成物では、ポリフェニルアルキルシランとフェニルアルコキシシランのそれぞれがベンゼン環を有し、それぞれのベンゼン環同士の相互作用により、相溶性が高い。そのため、得られた薄膜のアルカリ水溶液の溶解性が優れている。すなわち、アルカリ水溶液による現像を容易にかつ高精度に行うことができる。
上記フェニルアルコキシシランとしては、特に限定されないが、例えば、フェニルトリメトキシシランやフェニルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
なお、本発明においては、上記第1の発明で添加される透光性粒子と、第2の発明で添加されるアルコキシシランとを併用してもよい。
本発明に係る感光性樹脂組成物を調製するに際しては、上記ポリシランに、上記増感剤、上記透光性粒子及び/またはアルコキシシランを添加し、混合すればよい。これらの必須成分を混合する場合、均一に混合することが好ましく、そのため、適宜の溶剤を用い、溶剤にこれらの成分を添加し、溶解して混合することが望ましい。各成分を添加する方法、混合方法及び混合時の温度もしくは圧力等については特に限定されないが、後述の露光工程及び現像工程に至るまで、増感剤の感光波長の光を浴びないように、暗所あるいは遮光条件下で作業することが好ましい。
上記溶剤としては、特に限定されないが、ベンゼン、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、スチレン、トリメチルベンゼン、ジエチルベンゼンなどの芳香族炭化水素化合物;シクロヘキサン、シクロヘキセン、ジペンテン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、n−ノナン、イソノナン、n−デカン、イソデカン、テトラヒドロナフタレン、スクワランなどの飽和または不飽和炭化水素化合物;ジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−イソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、p−メンタン、o−メンタン、m−メンタン;ジプロピルエーテル、ジブチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、メチルアミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルセロソルブ、酢酸エチルセロソルブ、酢酸ブチルセロソルブ、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸イソアミル、ステアリン酸ブチルなどのエステル類などが挙げられる。これらの溶剤は、単独あるいは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
溶剤の混合割合は、基板上に感光性樹脂組成物を塗工して感光性樹脂組成物層を形成する際に、均一に塗工されるよう、ポリシランの平均分子量、分子量分布、アルコキシシランの添加量などに応じて適宜選択される。従って、好ましくは、感光性樹脂組成物の濃度は、0.1〜50重量%、より好ましくは0.5〜40重量%である。
本発明による感光性樹脂組成物には、必要に応じて、充填剤、顔料、染料、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、分散剤、分散助剤、表面改質剤、可塑剤、乾燥促進剤、垂れ防止剤を加えてもよい。
第3の発明に係る薄膜パターンの形成方法は、例えば図1(a)に示すように、本発明に係る感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層1を形成する工程と、次に、感光性樹脂組成物層1をパターンに応じたフォトマスク3を用いて選択的に露光してパターン上の潜像1Aを形成する工程(図1(b))と、潜像が形成された感光層1Bをアルカリ水溶液にて現像する工程(図1(c))と、上記のようにして形成された薄膜形成パターン1Cに光を照射する工程とを備える。ここで、現像とは、アルカリ水溶液に、潜像が形成された感光層1Bを浸漬する操作の他、該感光層1Bの表面をアルカリ水溶液で洗い流す操作、あるいはアルカリ水溶液を上記感光層1B表面に噴射する操作など、アルカリ水溶液で感光層1Bを処理する様々な操作を含むものとする。
上記感光性樹脂組成物層を形成する工程は、特に限定されないが、例えば本発明に係る感光性樹脂組成物を図1に示す基板2上に付与し、感光性樹脂組成物層1を形成する方法が挙げられる。この場合の具体的な方法としては、一般的な塗工方法を用いることができ、例えば、浸漬塗工、ロール塗工、バー塗工、刷毛塗工、スプレー塗工、スピン塗工、押出塗工、グラビア塗工などを使用することができる。感光性樹脂組成物が塗工される基板としては、シリコン基板、ガラス基板、金属板、プラスチックス板などが用途に応じて用いられる。感光性樹脂組成物層の厚さは、用途によって異なるが、10nm〜10μmが目安となる。基板上に塗工された感光性樹脂組成物層は、感光性樹脂を溶解させるために溶剤を用いた場合、その溶剤を乾燥させるために加熱処理することが望ましい。加熱処理温度は、一般には40℃〜200℃であり、溶剤の沸点や蒸気圧に応じて適宜選択される。
感光性樹脂組成物層を基板上に形成し、必要に応じて加熱処理した後、該感光性樹脂組成物層をフォトマスクで被覆して光をパターン状に照射する。これにより、必要なパターン形状の潜像を形成することができる。フォトマスクとしては、市販されている一般的なものを用いればよい。
光源としては、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、エキシマレーザーなどを使用することができる。これらの光源は、増感剤の感光波長に応じて適宜選択される。光の照射エネルギーは、所望の薄膜の厚みや増感剤の種類にもよるが、一般に、5〜6000mJ/cm2が用いられる。5mJ/cm2よりも小さいと、ポリシランが十分に感光しない。また、6000mJ/cm2より大きいと露光時間が長くなるおそれがあり、薄膜パターンの時間あたりの製造効率が低下するおそれがある。
パターン形状に光照射された感光性樹脂組成物層の露光部分では、ポリシランの主鎖のケイ素−ケイ素結合が開裂し、シラノール基(Si−OH)が生成される。このシラノール基の生成を促進させるために、水や湿気を接触させてもよい。露光後の感光性樹脂組成物層を現像液を用いて現像することにより、感光性樹脂組成物層の露光部分が現像液に溶解して除去され、未露光部分が基板上に残る。その結果、パターンが形成される。このパターンは、露光部分が除去されることから、ポジ型パターンといわれるものである。未露光部分の感光性樹脂組成物層は、シラノール基(Si−OH)が生成されていないため、現像液にほとんど不溶である。そのため、本発明で得られる薄膜パターン形成方法では、良好な解像度を得ることができる。
現像液としては、アルカリ水溶液が用いられる。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、珪酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などのアルカリ水溶液が挙げられる。現像に要する時間は、感光性樹脂組成物層の厚みや溶剤の種類にもよるが、一般には、30秒〜5分である。現像後に用いられた薄膜パターンは、蒸留水で洗浄され、薄膜上に残留しているアルカリ水溶液を除去することが好ましい。
上記のようにして得られた薄膜パターンでは、ポリシランよりも耐光性に優れた透光性粒子及び/またはアルコキシシランが含有されているため、薄膜パターンの経時による形状の変動が生じ難く、形状安定性に優れており、さらに耐光性に優れている。例えばシリカ粒子などの透光性粒子が配合されている場合、該透光性粒子が存在する部分により機械的強度が高められ、かつ耐光性及び耐熱性も高められ、従って、例えば液晶表示装置などに用いられ、光に曝される場合であっても、形成されたパターンの形状安定性が高められる。
第3の発明に係る薄膜パターン形成方法では、アルカリ水溶液にて現像した後に、すなわち、薄膜パターンを形成した後に、光が照射される。この光の照射により、上記薄膜パターンを形成しているポリシランを部分的に強制的に分解し、それ以上の劣化を抑制することができる。すなわち、光を照射することにより、形状の不安定なポリシランをあらかじめ強制的に劣化させておけば、実使用時の経時によるパターン形状の劣化や変動を抑制することができる。
上記薄膜パターン形成後の光の照射は、ポリシランを強制的に分解・劣化させ得る限り、適宜の波長の光を用いて行なわれるが、好ましくは、紫外線もしくは紫外線よりも波長の長い光が好適に用いられる。この光の照射に際しての照射量及びエネルギー強度については、ポリシランを強制的に劣化させ得る適宜の照射量及びエネルギー強度を選択すればよい。
なお、アルコキシシランが含有されている場合には、第4の発明に従って、上記薄膜パターンを形成した後、加熱すればよい。この加熱工程は、一般に50〜1000℃、好ましくは100〜500℃の範囲で行えばよい。この加熱処理により、アルコキシシランが熱架橋し、それによって得られた薄膜パターンの形状安定性及び耐光性が効果的に高められる。上記アルコキシシランの加熱に際しての加熱時間及び加熱方法については、アルコキシシランを熱架橋させ得る限り、特に限定されず、加熱時間は、通常、10分〜5時間程度とされ、加熱装置としては、ホットプレート、適宜のヒーターなどを用いることができる。
なお、第4の発明においては、上記アルカリ水溶液現像後の加熱工程に加えて、第3の発明における薄膜パターンの光照射工程を併用してもよく、その場合いずれを先に実施してもよい。
なお、本発明に係る感光性樹脂組成物は、様々な装置において、薄膜パターンを形成するのに好適に用いられるが、好ましくは、電子機器の絶縁保護膜に上記薄膜パターンが効果的に用いられる。電子機器の絶縁保護膜として、本発明に係る感光性樹脂組成物を用いて構成された薄膜パターンを用いることにより、得られた絶縁保護膜の形状安定性を効果的に高めることができる。このような電子機器の絶縁保護膜の例としては、例えば、液晶表示素子において、薄膜トランジスタ(TFT)を保護するためのTFT保護膜や、カラーフィルタにおいてフィルタを保護する保護膜などが挙げられる。
図2は、本発明の電子機器用絶縁保護膜が用いられた液晶表示素子の略図的正面断面図であり、図3は、その要部を拡大して示す部分切欠正面断面図である。
図2に示すように、液晶表示素子11は、ガラス基板12上にTFT13を形成した構造を有する。TFT13を被覆するように、TFT保護膜14が形成されている。液晶表示素子11では、TFT保護膜14が、本発明の電子機器用絶縁保護膜により構成されている。
TFT保護膜14は、TFT13を被覆するように、さらに液晶表示素子11において所望の平面形状を有するようにパターニングされているが、このパターン形状の安定性に優れている。
図2において、TFT保護膜14上には、ITO電極15が形成されている。また、ITO電極15を覆うように、配向膜16が形成されており、配向膜16が、上方に位置されている他方の配向膜17と対向されている。配向膜16,17間の空間は、シール材18によりシールされており、内部に液晶19が充填されている。また、該空間の厚みを確保するためにスペーサー20が配向膜16,17間に配置されている。
配向膜17は、上方のガラス基板21に支持されている。すなわち、ガラス基板21の下面には、カラーフィルタ22及びITO電極23が形成されており、ITO電極23を覆うように配向膜17が形成されている。
また、図3に拡大して示すように上記TFT13が形成されている部分は、より具体的には、ガラス基板12上に、ゲート電極13aが形成されており、該ゲート電極13aを覆うようにゲート絶縁膜13bが形成されている。ゲート電極13aと対向するように、ゲート絶縁膜13b上に半導体層13cが形成されている。そして、半導体層13cに、ソース電極13d及びドレイン電極13eが接続されている。
上記のようにして構成されているTFT13を覆うように、前述したTFT保護膜14が積層されている。
図4は、液晶表示素子やカラーフィルタにおいて、保護膜として本発明に係る絶縁保護膜が用いられている構成の例を示す部分切欠断面図である。ここでは、カラーフィルタ31は、赤色の画素を32a、緑色の画素を32b及び青色の画素を32cと、ブラックマトリクス部33とを有する。これらを覆うように、絶縁保護膜34が形成されており、該絶縁保護膜34として、本発明に係る電子機器用絶縁保護膜が用いられている。従って、保護膜34の平面形状の形状安定性が効果的に高められる。なお、保護膜34上には、ITO電極35が形成されている。
なお、本発明に係る電子機器用絶縁保護膜は、上述した液晶表示素子やカラーフィルタに限らず、例えば、有機EL素子のTFT保護膜、ICチップの層間絶縁膜、ICチップの層間保護膜、センサの絶縁層などの様々な電子機器用絶縁保護膜として広く用いられる。
第1の発明に係る感光性樹脂組成物では、上述した一般式(1)で示されるポリシランと、増感剤と、ポリシランよりも耐光性に優れ、かつ表面の少なくとも一部が疎水性の透光性粒子とを含有し、ポリシラン100重量部に対し、透光性粒子が25〜3000重量部の割合で配合されているため、上記ポリシラン及び増感剤により十分な感光性が発現され、かつアルカリ現像ができるだけでなく、上記透光性粒子を含有するため、形成されたパターンの経時による崩れが生じ難い。従って、例えば液晶表示装置などの光に曝される分野において薄膜パターンを形成するのに用いられた場合、形状安定性に優れた薄膜パターンを形成することが可能となる。
本発明において、透光性粒子が、粒子径1nm以上100nm以下の粒子である場合には、均一な薄膜を形成しやすくなり、さらに薄膜の機械的強度をより一層高めることができる。
第2の発明に係る感光性樹脂組成物では、上述した一般式(1)で示されるポリシランと、増感剤と、アルコキシシランとを含有し、ポリシラン100重量部に対し、アルコキシシランが25〜1500重量部の割合で配合されているため、ポリシラン及び増感剤による十分な感光性が得られ、かつアルカリ現像され得るだけでなく、薄膜パターン形成後に加熱処理を施すことにより、アルコキシシランが熱架橋し、従って形成された薄膜パターンの形状の崩れを効果的に抑制することが可能となる。
本発明において、アルコキシシランがフェニルアルコキシシランである場合には、例えばポリシランがポリフェニルアルキルシランなどのベンゼン環を有するポリシランである場合、ベンゼン環同士の相互作用により優れた相溶性を示す。従って、得られた薄膜パターンのアルカリ水溶液への溶解性を高めることが可能となる。
本発明に係る感光性樹脂組成物において、ポリシランがポリフェニルアルキルシランである場合には、感光性がより一層高められる。
第3の発明に係る薄膜パターンの形成方法では、第1または第2の発明に従って構成された感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を基板上に形成し、選択的に露光してパターン上の潜像を形成し、しかる後、潜像が形成された感光性樹脂組成物層をアルカリ水溶液にて現像する。従って、光によりポリシランのSi−Si結合が切断され、露光部分がアルカリ水溶液に対する良好な溶解性を発現するため、上記アルカリ水溶液にて現像することにより、所望とする形状の薄膜パターンを容易に形成することができる。しかも、上記ポリシランよりも耐光性に優れた透光性粒子、またはアルコキシシランが含有されているため、得られた薄膜パターンの経時による形状の崩れを効果的に抑制することができる。すなわち、上記透光性粒子が含有されている場合には、該透光性粒子がポリシランよりも耐光性に優れているため、薄膜パターンが光に曝される用途に用いられた場合であっても、薄膜パターンの形状の崩れを効果的に抑制することができる。
さらに、アルカリ水溶液にて現像した後に、薄膜パターンに光を照射するため、光の照射により薄膜パターンを構成しているポリシランがあらかじめ強制的に劣化される。従って、最終的に得られた薄膜パターンを使用した場合に光に曝されたとしても、それ以上の光によるポリシランの分解が生じ難く、薄膜パターンの経時による崩れを効果的に抑制することができる。
第4の発明に係る薄膜パターンの形成方法では、上記第2の発明に従ってアルコキシシランが用いられているので、アルカリ水溶液にて現像して薄膜パターンを形成した後に加熱処理を施した場合には、アルコキシシランが熱架橋し、それによって薄膜パターンの形状安定性が効果的に高められる。よって、薄膜パターンの経時による崩れを効果的に抑制することができる。
本発明に係る電子機器用絶縁保護膜は、本発明に係る感光性樹脂組成物を用いて形成されているので、パターンの形状安定性に優れている。従って、特性の変動や劣化が生じ難い電子機器を構成することができる。特に、液晶表示素子において、本発明に係る感光性樹脂組成物を用いて形成された電子機器用絶縁保護膜を用いた場合、該保護膜のパターン形成の安定性に優れているため、良好な特性を保持し得る液晶表示素子を提供することができる。
以下、本発明に係る感光性樹脂組成物を用いた具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明をより詳細に説明する。
(ポリメチルフェニルシランの調製)
冷却管を取り付けている500mLのセパラブルカバーとセパラブルフラスコとを窒素気流下で加熱し、水分を十分除去した。水分が除去されたセパラブルフラスコ中に無水テトラヒドロフラン160mLを加え、さらにナトリウム8.84gを加えた。乾燥窒素気流下のもと、ステンレス製のネットが付いた半円形型のメカニカルスターラーを用い、ナトリウムを分散させ、オイルバスで80℃に加熱した。次いで、セパラブルフラスコ中にメチルフェニルジクロロシラン25mLを添加し、80℃のまま2時間攪拌した。反応終了後、セパラブルフラスコを室温になるまで冷却した。冷却後、セパラブルフラスコ中に無水トルエン80mLを加え、沈殿生成物を濾別した。さらに、得られた濾液をエバポレーターを用いて濃縮し、400mLのイソプロパノールを加えて、沈殿生成物を得た。
得られた沈殿生成物を吸引濾過で濾別し、蒸留水とメタノールで十分洗浄した。洗浄後、約500mLのトルエンに溶解させ、分液漏斗を用い、蒸留水で中性になるまで洗浄した。洗浄後、硫酸マグネシウムで十分乾燥した後、エバポレーターで濃縮した。濃縮後、イソプロパノールとトルエンとが2対1の溶液750mLを用いて再沈殿させて精製し、粗製のポリメチルフェニルシランを得た。得られた粗製のポリメチルフェニルシランは、トルエン100mLに溶解させた。溶解後のトルエン溶液を、イソプロパノールとトルエンとが1対1の溶液400mL中に投入することにより、再沈殿させ精製した。この再沈殿による精製は、合計3回実施した。精製後、減圧させたデシケーター中で15時間乾燥させ、数平均分子量7000のポリメチルフェニルシランを得た。
(ポリシラン2の調製)
冷却管を取り付けている500mLのセパラブルカバーとセパラブルフラスコとを窒素気流下で加熱し、水分を十分除去した。水分が除去されたセパラブルフラスコ中に無水テトラヒドロフラン160mLを加え、さらにナトリウム8.84gを加えた。乾燥窒素気流下のもと、ステンレス製のネットが付いた半円形型のメカニカルスターラーを用い、ナトリウムを分散させ、オイルバスで80℃に加熱した。次いで、セパラブルフラスコ中にメチルフェニルジクロロシラン12.5mL、フェニルジクロロシラン12.5mLを添加し、80℃のまま2時間攪拌した。反応終了後、セパラブルフラスコを室温になるまで冷却した。冷却後、セパラブルフラスコ中に無水トルエン80mLを加え、沈殿生成物を濾別した。さらに、得られた濾液をエバポレーターを用いて濃縮し、400mLのイソプロパノールを加えて、沈殿生成物を得た。
得られた沈殿生成物を吸引濾過で濾別し、蒸留水とメタノールで十分洗浄した。洗浄後、約500mLのトルエンに溶解させ、分液漏斗を用い、蒸留水で中性になるまで洗浄した。洗浄後、硫酸マグネシウムで十分乾燥した後、エバポレーターで濃縮した。濃縮後、イソプロパノールとトルエンとが2対1の溶液750mLを用いて再沈殿させて精製し、粗製のポリシランを得た。得られた粗製のポリシランは、トルエン100mLに溶解させた。溶解後のトルエン溶液を、イソプロパノールとトルエンとが1対1の溶液400mL中に投入することにより、再沈殿させ精製した。この再沈殿による精製は、合計3回実施した。精製後、減圧させたデシケーター中で15時間乾燥させ、数平均分子量7000のポリシラン2を得た。
以下の実施例、比較例に用いたポリメチルフェニルシランは、上記調製方法に従って得た数平均分子量7000のポリメチルフェニルシランである。
(実施例1)
ポリメチルフェニルシラン100重量部と、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン10重量部と、シリカ粒子(扶桑化学工業社製、商品名:PL−2L−PGMEA、一次粒子径14.7nm)150重量部とを、テトラヒドロフラン800重量部とを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート800重量部の溶剤に溶解し、感光性樹脂組成物を調製した。この感光性樹脂組成物を、厚さ0.75mmのシリコンウエハー上に、回転数2000rpmでスピン塗工した。塗工後、80℃の熱風オーブンで乾燥させ、膜厚0.25μmの塗膜を形成した。次に、所定のパターンを有するフォトマスクを介して、紫外線照射装置(ウシオ電機社製、スポットキュアSP−5)を用い、塗膜に365nmの波長の紫外線を、照射エネルギーが1000mJ/cm2となるように100mW/cm2の紫外線照度で10秒間照射した。照射後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38%水溶液に、塗膜を2分間浸漬した。
その結果、紫外線が照射された部分では塗膜が溶解し、フォトマスクに由来するL/S10μmのパターンが形成された。この形成された薄膜パターンに、さらに該紫外線照射装置により紫外線を1000mJ/cm2照射した。さらに、300℃に加熱したホット
プレート上で、薄膜パターンを1時間加熱し、ポリメチルフェニルシランを縮合させ、薄膜パターンを得た。
(実施例2)
透光性粒子としてのシリカ粒子の配合割合を150重量部から25重量部に変更したことを除いては、実施例1と同様にして膜厚0.25μmの塗膜を形成し、以下実施例1と同様にして薄膜パターンを得た。
(実施例3)
透光性粒子としてのシリカ粒子の配合割合を150重量部から50重量部に変更したことを除いては、実施例1と同様にして膜厚0.25μmの塗膜を形成し、以下実施例1と同様にして薄膜パターンを得た。
(実施例4)
透光性粒子としてのシリカ粒子の配合割合を150重量部から2000重量部に変更したことを除いては、実施例1と同様にして膜厚0.25μmの塗膜を形成し、以下実施例1と同様にして薄膜パターンを得た。
(実施例5)
透光性粒子としてのシリカ粒子の配合割合を150重量部から3000重量部に変更したことを除いては、実施例1と同様にして膜厚0.25μmの塗膜を形成し、以下実施例1と同様にして薄膜パターンを得た。
(実施例6)
3,3′4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン10重量部の代わりに、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン6重量部と、ヒドロキシパーオキサイド(日本油脂社製、商品名:パークミルH18)10重量部とを用いたこと以外は、実施例1と同様にして膜厚0.25μmの塗膜を得た。得られた塗膜に、実施例1と同様にしてフォトマスクを介して紫外線を照射し、現像した。その結果、L/S10μmの薄膜パターンが形成された。得られた薄膜パターンについて、実施例1と同様にして、さらに紫外線を照射し、ホットプレート上で加熱した。このようにして、実施例6の薄膜パターンを得た。
(実施例7)
実施例1と同様にして、膜厚0.25μmの塗膜を得た。得られた塗膜を、実施例1と同様にして、フォトマスクを介して紫外線を照射し、現像した。その結果、L/S10μmのパターンが形成された。この薄膜パターンについて、紫外線を照射せず、実施例1と同様にホットプレート上で加熱した。このようにして、実施例7の薄膜パターンを得た。
(実施例8)
実施例7において、ホットプレート上における加熱工程を実施しなかったことを除いては、実施例7と同様にして薄膜パターンを得た。
(実施例9)
ポリシラン2を100重量部と、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン10重量部と、シリカ粒子(扶桑化学工業社製、商品名:PL−2L−PGMEA、一次粒子径14.7nm)150重量部とを、テトラヒドロフラン800重量部とを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート800重量部の溶剤に溶解し、感光性樹脂組成物を調製した。この感光性樹脂組成物を、厚さ0.75mmのシリコンウエハー上に、回転数2000rpmでスピン塗工した。塗工後、80℃の熱風オーブンで乾燥させ、膜厚0.25μmの塗膜を形成した。次に、所定のパターンを有するフォトマスクを介して、紫外線照射装置(ウシオ電機社製、スポットキュアSP−5)を用い、塗膜に365nmの波長の紫外線を、照射エネルギーが1000mJ/cm2となるよう100mW/cm2の紫外線照度で10秒間照射した。照射後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38%水溶液に、塗膜を2分間浸漬した。
その結果、紫外線が照射された部分では塗膜が溶解し、フォトマスクに由来するL/S10μmのパターンが形成された。この形成された薄膜パターンに、さらに該紫外線照射装置により紫外線を1000mJ/cm2照射した。さらに、300℃に加熱したホットプレート上で、薄膜パターンを1時間加熱し、ポリシランを分解・縮合させ、薄膜パターンを得た。
(比較例1)
3,3′4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン10重量部を用いなかったことを除いては、実施例1と同様にして膜厚0.25μmの塗膜を得た。さらに、この塗膜について、実施例1と同様にしてフォトマスクを介して紫外線を照射し、現像した。しかしながら、光照射部分が現像液に溶解せず、薄膜パターンを形成することができなかった。
(比較例2)
シリカ粒子の配合割合を400重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして膜厚0.25μmの塗膜を得た。得られた塗膜について、実施例1と同様にしてフォトマスクを介して紫外線を照射し、現像した。しかしながら、光照射部分が現像液に溶解せず、薄膜パターンが形成されなかった。
(比較例3)
シリカ粒子の配合割合15重量部としたことを除いては、実施例1と同様にして、膜厚0.25μmの塗膜を得た。得られた塗膜について、実施例1と同様にして、フォトマスクを介して紫外線を照射し、現像した。その結果、L/S10μmのパターンを得ることができた。この薄膜パターンについて、実施例1と同様にして、紫外線を照射し、ホットプレート上で加熱した。このようにして、比較例3の薄膜パターンを得た。
(評価)
実施例1〜9、比較例1〜3において、アルカリ水溶液での現像後に得られた塗膜のパターン形状を観察した結果を下記の表1に示す。また、最終的な薄膜パターンの形状を観察した結果を下記の表2に示す。
Figure 2006023706
Figure 2006023706
なお、表2における評価記号の意味内容は以下の通りである。
◎:パターン形成状態が非常に良好である。
〇:パターン形成状態が良好である。
×:パターン形成状態が不良である(パターンの崩れが生じている)。
(実施例10)
ポリメチルフェニルシラン100重量部と、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン10重量部と、フェニルトリメトキシシラン100重量部とを、テトラヒドロフラン1500重量部に溶解させ、感光性樹脂組成物を調製した。この感光性樹脂組成物を用い、膜厚が0.3μmであることを除いては、実施例1と同様にして塗膜を得た。以下、実施例1と同様にして、フォトマスクを介して紫外線を照射し、現像した。このようにして、紫外線照射部分の塗膜が溶解してフォトマスクに由来するL/S10μmのパターンが形成された。
上記のようにして形成された薄膜パターンに、さらに実施例1で用いた紫外線照射装置により紫外線を1000mJ/cm2照射し、300℃に加熱したホットプレート上でさ
らに1時間加熱することにより、ポリフェニルメチルシランを分解・縮合させて、薄膜パターンを得た。
(実施例11)
フェニルトリメトキシシランの配合割合を100重量部から25重量部に変更したことを除いては、実施例10と同様にして膜厚が0.3μmの塗膜を得、以下実施例10と同様にして、薄膜パターンを得た。
(実施例12)
フェニルトリメトキシシランの配合割合を100重量部から50重量部に変更したことを除いては、実施例10と同様にして膜厚が0.3μmの塗膜を得、以下実施例10と同様にして、薄膜パターンを得た。
(実施例13)
フェニルトリメトキシシランの配合割合を100重量部から1000重量部に変更したことを除いては、実施例10と同様にして膜厚が0.3μmの塗膜を得、以下実施例10と同様にして、薄膜パターンを得た。
(実施例14)
フェニルトリメトキシシランの配合割合を100重量部から1500重量部に変更したことを除いては、実施例10と同様にして膜厚が0.3μmの塗膜を得、以下実施例10と同様にして、薄膜パターンを得た。
(実施例15)
3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン10重量部の代わりに、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン6重量部及びヒドロキシパーオキサイド(パークミルH80、日本油脂社製)10重量部を用いたことを除いては、実施例10と同様にして、膜厚0.3μmの塗膜を得、実施例10と同様にして紫外線を照射し、現像した。その結果、L/S10μmのパターンが形成された。さらに、このようにして得られた薄膜パターンについて、実施例10と同様にして、紫外線を照射し、ホットプレート上で加熱した。このようにして、実施例15の薄膜パターンを得た。
(実施例16)
アルカリ現像により得られた薄膜パターンについて、紫外線照射装置による紫外線照射を行わず、ホットプレート上で1時間加熱しただけであることを除いては、実施例10と同様にして薄膜パターンを得た。
(実施例17)
ポリシラン2を100重量部と、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン10重量部と、フェニルトリメトキシシラン100重量部とを、テトラヒドロフラン1500重量部に溶解させ、感光性樹脂組成物を調製した。この感光性樹脂組成物を用い、膜厚が0.3μmであることを除いては、実施例10と同様にして塗膜を得た。以下、実施例10と同様にして、フォトマスクを介して紫外線を照射し、現像した。このようにして、紫外線照射部分の塗膜が溶解してフォトマスクに由来するL/S10μmのパターンが形成された。
上記のようにして形成された薄膜パターンに、さらに実施例10で用いた紫外線照射装置により紫外線を1000mJ/cm2照射し、300℃に加熱したホットプレート上でさらに1時間加熱することにより、ポリシランを分解・縮合させて、薄膜パターンを得た。
(比較例4)
ポリメチルフェニルシラン100重量部と、フェニルトリメトキシシラン100重量部とを、テトラヒドロフラン1500重量部に溶解させ、感光性樹脂組成物を調製したことを除いては、実施例10同様にして塗膜を形成し、かつ以下は実施例10と同様にして薄膜パターンの形成を試みたが、薄膜パターンは形成されなかった。
(比較例5)
フェニルトリメトキシシランの配合割合を2000重量部としたことを除いては、実施例10と同様にして、膜厚0.3μmの塗膜を得た。得られた塗膜について、実施例10と同様にして、紫外線を照射し、現像した。しかしながら、光照射部分が現像液に溶解せず、パターンが形成されなかった。
(比較例6)
フェニルトリメトキシシランの配合割合を15重量部としたことを除いては、実施例10と同様として、0.3μmの膜厚の塗膜を得た。得られた塗膜について、実施例10と同様にして紫外線を照射し、アルカリ現像した。その結果、L/S10μmのパターンが形成された。このようにして得られた薄膜パターンについて、実施例10と同様に、紫外線を照射し、ホットプレート上で加熱した。しかしながら、パターンが崩れ、良好な薄膜パターンを得ることができなかった。
(評価)
実施例10〜17及び比較例4〜6の評価結果を下記の表3及び表4に示す。表3は、アルカリ現像後のパターンの形状を観察した結果を、表4は、最終的に得られた薄膜パターンの形状を観察した結果を示す。
Figure 2006023706
Figure 2006023706
なお、表4における評価記号の意味内容は以下の通りである。
◎:パターン形成状態が非常に良好である。
〇:パターン形成状態が良好である。
×:パターン形成状態が不良である(パターンの崩れが生じている)。
(a)〜(c)は、本発明に係る薄膜パターン形成方法を説明するための各工程の断面図。 本発明に係る電子機器用絶縁保護膜が用いられている液晶表示素子を示す正面断面図。 図2に示した液晶表示素子の要部を説明するための部分切欠正面断面図。 本発明の電子機器用絶縁保護膜が用いられているカラーフィルタを示す部分切欠正面断面図。
符号の説明
1…感光性樹脂組成物層
1A…潜像
1B…感光層
1C…薄膜パターン
2…基板
3…フォトマスク
11…液晶表示素子
12…ガラス基板
13…TFT
13a…ゲート電極
13b…ゲート絶縁膜
13c…半導体層
13d…ソース電極
13e…ドレイン電極
14…TFT保護膜(電子機器用絶縁保護膜)
15…ITO
16…配向膜
17…配向膜
18…シール材
19…液晶
20…スペーサー
21…ガラス基板
22…カラーフィルタ
23…ITO
31…カラーフィルタ
32a〜32c…画素
33…ブラックマトリクス部
34…保護膜(電子機器用絶縁保護膜)
35…ITO電極

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で示されるポリシランと、増感剤と、ポリシランよりも耐光性に優れており、かつ表面の少なくとも一部が疎水性の透光性粒子とを含有し、ポリシラン100重量部に対して透光性粒子が25〜3000重量部配合されていることを特徴とする、感光性樹脂組成物。
    Figure 2006023706
    なお、式中、R1、R2、R3、及びR4は、それぞれが置換もしくは無置換の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基および極性基並びに水素からなる群からそれぞれ独立して選択される基である。mおよびnは整数。
  2. 上記透光性粒子が、粒子径1nm以上、100nm以下の粒子である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 下記一般式(1)で示されるポリシランと、増感剤と、アルコキシシランとを含有し、ポリシラン100重量部に対してアルコキシシランが25〜1500重量部配合されていることを特徴とする、感光性樹脂組成物。
    Figure 2006023706
    なお、式中、R1、R2、R3、及びR4は、置換もしくは無置換の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基および極性基並びに水素からなる群からそれぞれ独立して選択される基である。mおよびnは整数。
  4. 上記アルコキシシランが、フェニルアルコキシシランである、請求項3に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 上記ポリシランがポリフェニルアルキルシランである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を基板上に形成する工程と、
    上記感光性樹脂組成物層に形成するパターンに応じて選択的に露光してパターン状の潜像を形成する工程と、
    上記潜像が形成された上記感光性樹脂組成物層をアルカリ水溶液で現像し、薄膜パターンを得る工程と、
    上記アルカリ水溶液で現像した後に、上記薄膜パターンに、光を照射する工程を備える、薄膜パターン形成方法。
  7. 請求項3または4に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を基板上に形成する工程と、
    上記感光性樹脂組成物層に形成するパターンに応じて選択的に露光してパターン状の潜像を形成する工程と、
    上記潜像が形成された上記感光性樹脂組成物層をアルカリ水溶液で現像し、薄膜パターンを得る工程と、
    上記アルカリ水溶液で現像した後に、薄膜パターンを加熱処理する工程とを備えることを特徴とする、薄膜パターン形成方法。
  8. 請求項1〜5に記載の感光性樹脂組成物を用いて形成された電子機器用保護膜。
  9. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物からなる電子機器用保護膜を保護膜として備えることを特徴とする、液晶表示素子。
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