JP2008034604A - パターン膜の製造方法、ポジ型感光性組成物及び半導体素子 - Google Patents

パターン膜の製造方法、ポジ型感光性組成物及び半導体素子 Download PDF

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Abstract

【課題】露光部の感光性組成物を現像液に十分に溶解させることができ、パターン形状に優れたパターン膜を得ることができるパターン膜の製造方法、これに用いるポジ型感光性組成物を提供する。
【解決手段】シリコン縮合物(A)と光酸化剤(B)とを含有し、光が照射される前において現像液に不溶なポジ型感光性組成物を用意する工程と、基板上に、ポジ型感光性組成物からなる感光性組成物層1を形成する工程と、感光性組成物層1を選択的に露光し、露光部において光酸化剤(B)の作用によってシリコン縮合物(A)に親水性基を導入し、露光部の感光性組成物層1Aを現像液に可溶にする工程と、露光部の感光性組成物層1Aを現像液に可溶にした後、感光性組成物層1Aを現像液で現像し、パターン膜1Cを得る工程とを備えるパターン膜の製造方法、これに用いる感光性組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、感光性を有するポジ型の感光性組成物を用いたパターン膜の製造方法に関し、より詳細には、感光性組成物を露光することにより、露光部の感光性組成物を現像液に可溶にするパターン膜の製造方法、該パターン膜の製造方法に用いることが可能なポジ型感光性組成物、及びこれを用いた半導体素子に関する。
半導体などの電子デバイスの製造に際しては、パッシベーション膜やゲート絶縁膜などが、微細パターン形成法により構成されている。これらの膜を構成するのに、例えばアルコキシシランの縮合物などを含む感光性樹脂組成物が用いられている。
下記の特許文献1には、パターン形成に用いられる感光性樹脂組成物の一例として、(1)アルカリ可溶性シロキサンポリマー、(2)光によって反応促進剤を発生する化合物、および(3)溶剤を主成分とする感光性樹脂組成物が開示されている。特許文献1では、(1)アルカリ可溶性シロキサンポリマーとして、アルコキシシランに水および触媒を加えて加水分解縮合させた反応溶液から、水および触媒を除去して得られたアルカリ可溶性シロキサンポリマーが用いられている。
さらに、特許文献1には、上記感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥した後、マスクを介して露光し、つづいて現像するパターンの形成方法が開示されている。特許文献1に記載のパターンの形成方法では、具体的には、感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を形成し、該感光性樹脂組成物層をマスクを介して露光することにより、露光部においてアルコキシランの縮合物の架橋反応を進行させ、感光性樹脂組成物層を硬化させていた。
特開平06−148895号公報
従来より、微細パターンを形成するのに、上記特許文献1に記載のようなネガ型と呼ばれている感光性樹脂組成物が主に用いられている。すなわち、特許文献1に記載の感光性樹脂組成物は、上述のように、露光部においてシロキサンポリマーの架橋反応を進行させ、硬化させてパターンを形成するものであり、ポジ型ではなくネガ型の感光性樹脂組成物であった。
しかしながら、近年、微細パターンを形成するために、ネガ型の感光性樹脂組成物ではなく、ポジ型の感光性樹脂組成物の開発も強く要求されている。
ポジ型の感光性樹脂組成物を用いて微細パターンを形成する際には、ネガ型の感光性樹脂組成物と同様に、形成するパターンに応じて感光性樹脂組成物を露光する。露光前には感光性樹脂組成物は現像液に不溶であるが、露光により、露光部の感光性樹脂組成物を現像液に可溶とし、パターン状の潜像を形成する。次に、現像液で現像することにより、露光部の感光性樹脂組成物を除去し、未露光部の感光性樹脂組成物からなる薄膜パターンを得るものである。
ポジ型の感光性樹脂組成物では、特に露光部の感光性樹脂組成物を確実に可溶にすることが強く求められていた。しかしながら、従来のポジ型の感光性樹脂組成物では、露光部においても感光性樹脂組成物が現像液に溶解しがちであり、現象したときに、露光部においても感光性樹脂組成物が残存しがちであった。それによって、形成された薄膜パターンでは、パターン形状に劣りがちであった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、露光部の感光性組成物を現像液に十分に溶解させることができ、パターン形状に優れたパターン膜を得ることができるパターン膜の製造方法、該パターン膜の製造方法に用いることが可能なポジ型感光性組成物、及びこれを用いた半導体素子に関する。
本発明に係るパターン膜の製造方法は、シリコン縮合物(A)と光酸化剤(B)とを含有し、光が照射される前において現像液に不溶なポジ型感光性組成物を用意する工程と、基板上に、ポジ型感光性組成物からなる感光性組成物層を形成する工程と、形成するパターンに応じて感光性組成物層を選択的に露光し、露光部において光酸化剤(B)の作用によってシリコン縮合物(A)に親水性基を導入し、露光部の感光性組成物層を現像液に可溶にする工程と、露光部の感光性組成物層を現像液に可溶にした後、感光性組成物層を現像液で現像し、パターン膜を得る工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係るパターン膜の製造方法のある特定の局面では、シリコン縮合物(A)が、SiOH基を有するシリコン縮合物(a)のSiOH基にカップリングモノマーを反応させることにより、少なくとも一部のSiOH基がカップリング基に変換されたシリコン縮合物であって、現像液に可溶にする工程において、露光部において光酸化剤(B)の作用によってシリコン縮合物(A)のカップリング基がSiOH基に変換され、露光部の感光性組成物層が現像液に可溶にされる。
本発明に係るポジ型感光性組成物は、本発明のパターン膜の製造方法に用いられ、SiOH基を有するシリコン縮合物(a)のSiOH基にカップリングモノマーを反応させることにより、少なくとも一部のSiOH基がカップリング基に変換されたシリコン縮合物(A)と、光酸化剤(B)とを含有することを特徴とする。
本発明に係るポジ型感光性組成物のある特定の局面では、カップリングモノマーは下記式(1)で表されるシラン化合物である。
Si(X)p(R)4−p・・・式(1)
上記式(1)中、Xは加水分解性基を表し、Rは炭素数が1〜30である非加水分解性の有機基を表し、pは0又は1を表す。複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。
本発明に係るポジ型感光性組成物の他の特定の局面では、シリコン縮合物(A)は、シリコン縮合物(a)のSiOH基100当量に対して、50〜200当量のカップリングモノマーを反応させたシリコン縮合物である。
本発明に係るポジ型感光性組成物のさらに他の特定の局面では、シリコン縮合物(A)のSiOH基とカップリング基との合計100当量に対して、5〜20当量の割合で光酸化剤(B)が含まれている。
本発明に係る半導体素子では、ゲート絶縁膜、パッシベーション膜及び層間絶縁膜からなる群から選択された少なくとも1種の膜を備えており、該膜が本発明に従って構成されたポジ型感光性組成物を用いて形成された膜とされている。
本発明に係るパターン膜の製造方法では、シリコン縮合物(A)と光酸化剤(B)とを含有し、光が照射される前において現像液に不溶なポジ型感光性組成物が用いられ、形成するパターンに応じて感光性組成物層を選択的に露光し、露光部において光酸化剤(B)の作用によってシリコン縮合物(A)に親水性基を導入し、露光部の感光性組成物層を現像液に可溶にするので、例えばフォトマスクを用いて感光性組成物層に光を選択的に照射すると、露光部の感光性組成物は現像液等に可溶になるが、未露光部においては光酸化剤(B)が作用せずに、感光性組成物を現像液に不溶のままにすることができる。
本発明に係るパターン膜の製造方法は、感光性組成物層を現像液で現像し、パターン膜を得る工程をさらに備えているので、酸やアルカリ等の現像液を用いた現像により、露光部の感光性組成物が除去されて、未露光部の感光性組成物からなるパターン膜を得ることができる。
シリコン縮合物(A)が、SiOH基を有するシリコン縮合物(a)のSiOH基にカップリングモノマーを反応させることにより、少なくとも一部のSiOH基が疎水性基に変換されたシリコン縮合物であって、露光部において光酸化剤(B)の作用によってシリコン縮合物(A)のカップリング基をSiOH基に変換し、露光部の感光性組成物層を現像液に可溶にする場合には、シリコン縮合物(A)のカップリング基がSiOH基に効果的に変換されるので、露光により、露光部の感光性組成物の親水性がより一層高められる。よって、露光した後に現像すると、パターン形状に優れたパターン膜を得ることができる。
本発明に係るポジ型感光性組成物は、SiOH基を有するシリコン縮合物(a)のSiOH基にカップリングモノマーを反応させることにより、少なくとも一部のSiOH基がカップリング基に変換されたシリコン縮合物(A)と、光酸化剤(B)とを含有するので、例えばフォトマスクを用いてポジ型感光性組成物に光を選択的に照射すると、露光部において光酸化剤(B)の作用により、感光性組成物を現像液等に可溶にすることができる。他方、未露光部においては光酸化剤(B)が作用しないので、感光性組成物を現像液に不溶のままにすることができる。よって、露光した後に現像すると、露光部の感光性組成物が除去されて、パターン膜を得ることができる。
カップリングモノマーが上述した式(1)で表されるシラン化合物である場合には、露光により、シリコン縮合物(A)のカップリング基がSiOH基により一層効果的に変換されるので、露光部の感光性組成物の親水性がより一層高められる。
シリコン縮合物(A)が、シリコン縮合物(a)のSiOH基100当量に対して、50〜200当量のカップリングモノマーを反応させたシリコン縮合物である場合には、ポジ型感光性組成物は、光照射前において十分な疎水性を有し、光照射後には十分な親水性を有するものとなる。よって、パターン形状により一層優れたパターン膜を得ることができる。
シリコン縮合物(A)のSiOH基とカップリング基との合計100当量に対して、5〜20当量の割合で光酸化剤(B)を含む場合には、露光により、シリコン縮合物(A)のカップリング基が親水性基に効果的に変換される。よって、パターン形状により一層優れたパターン膜を得ることができる。
本発明に係る半導体素子では、ゲート絶縁膜、パッシベーション膜及び層間絶縁膜からなる群から選択された少なくとも1種の膜を備えており、該膜が本発明のポジ型感光性組成物を用いて形成された膜とされているため、膜の形状に優れている。
以下、本発明の詳細を説明する。
本願発明者らは、上記課題を達成するために、ポジ型感光性組成物を用いてパターン膜を製造する方法について鋭意検討した結果、シリコン縮合物(A)と、光酸化剤(B)とを含有するポジ型感光性組成物を用いて、さらにポジ型感光性組成物に光が照射されたときに、露光部において光酸化剤(B)の作用により、シリコン縮合物(A)に親水性基を導入すれば、露光部の感光性組成物を現像液に十分に溶解させることができ、パターン形状に優れたパターン膜を得られることを見出し、本発明をなすに至った。
本発明に係るパターン膜の製造方法では、シリコン縮合物(A)と光酸化剤(B)とを含有し、光が照射される前において現像液に不溶なポジ型感光性組成物が用いられる。
上記シリコン縮合物(A)としては、光酸化剤(B)の作用により、親水性基が導入され得るものであれば、特に限定されない。上記シリコン縮合物(A)としては、SiOH基を有するシリコン縮合物(a)のSiOH基にカップリングモノマーを反応させることにより、少なくとも一部のSiOH基がカップリング基に変換されたシリコン縮合物であることが好ましい。
カップリングモノマーを反応させるシリコン縮合物(a)としては、SiOH基を有するものであれば特に限定されない。
上記カップリングモノマーは、上記シリコン縮合物(a)のSiOH基をカップリング基に変換させるのに用いられる。すなわち、カップリング基とは、SiOH基がカップリングモノマーと反応して形成された基を意味する。カップリング基は疎水性を有するので、シリコン縮合物(A)の疎水性が高められており、光が照射される前においてポジ型感光性組成物は、現像液に不溶である。
上記カップリングモノマーとしては、特に限定されず、シラン化合物、リチウム塩などの無機塩等が挙げられる。カップリングモノマーとしてシラン化合物を用いると、上記シリコン縮合物(A)のSiOH基をシランカップリング基に変換させることができる。
上記カップリングモノマーとしては、下記式(1)で表されるシラン化合物が好ましく用いられる。
Si(X)p(R)4−p・・・式(1)
上記式(1)中、Xは加水分解性基を表し、Rは炭素数が1〜30である非加水分解性の有機基を表し、pは0又は1を表す。複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。
上述した式(1)で表されるシラン化合物を用いることにより、露光により、シリコン縮合物(A)のカップリング基をSiOH基により一層効果的に変換することができる。上述した式(1)で表されるシラン化合物のなかでも、ジフェニルジメトキシシラン、ジトリフルオロメチルジメトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン等がより好ましく用いられる。
シリコン縮合物(a)とカップリングモノマーとの反応は、特に限定されないが、例えば、液中で混合することにより行なうことができる。
シリコン縮合物(A)は、シリコン縮合物(a)のSiOH基100当量に対して、50〜200当量のカップリングモノマーを反応させたシリコン縮合物であることが好ましい。カップリングモノマーが50当量よりも少ないと、シリコン縮合物(A)のSiOH基が多すぎて、露光前のポジ型感光性組成物が現像液に溶解し易くなる。カップリングモノマーが200当量よりも多いと、SiOH基をカップリング基に変換するのに過剰なことがあり、過剰なカップリングモノマーによりパターン膜に残渣が生じることがある。
なお、上記シリコン縮合物(a)のSiOH基の当量数は、例えば29SI NMRを用いて定量することにより、測定することができる。
本発明に係るパターン膜の製造方法では、シリコン縮合物(A)に加えて、光酸化剤(B)をさらに含有するポジ型感光性組成物が用いられる。
上記光酸化剤(B)としては、特に限定されないが、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、t−ブチルペルオキシベンゾエート、メチルエチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、メチルシクロヘキサノンペルオキシド、メチルアセトアセテートペルオキシド、アセチルアセトンペルオキシド、1,1−ビス(t−ヘキシルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1,−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシ−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロドデカン、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、2,2―ビス(4,4−ジ―t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、p−メンタンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ヘキシルヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、α,α′−ビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3−イソブチルペルオキシド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルペルオキシド、オクタノイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、ステアロイルペルオキシド、コハク酸ペルオキシド、m−トルオイルベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシマレイン酸、t−ブチルペルオキシイソブチレート、t−ヘキシルペルオキシベンゾエート、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。これらの化合物は、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジンが好ましく用いられる。
ポジ型感光性組成物は、シリコン縮合物(A)のSiOH基とカップリング基との合計100当量に対して、5〜20当量の割合で、光酸化剤(B)を含むことが好ましい。光酸化剤(B)が5当量未満であると、シリコン縮合物(A)のカップリング基をSiOH基に十分に変換できないことがある。光酸化剤(B)が20当量を超えると、シリコン縮合物(A)のカップリング基をSiOH基に変換するのに過剰であり、過剰な光酸化剤(B)によりパターン膜に残渣が生じることがある。
上記ポジ型感光性組成物には、シリコン縮合物(A)と光酸化剤(B)とに加えて、適宜の溶剤がさらに添加され得る。溶剤を添加することにより、容易に塗布し得るポジ型感光性組成物を提供することができる。
上記溶剤としては、シリコン縮合物(A)を溶解し得る限り、特に限定されないが、ベンゼン、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、スチレン、トリメチルベンゼン、ジエチルベンゼンなどの芳香族炭化水素化合物;シクロヘキサン、シクロヘキセン、ジペンテン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、n−ノナン、イソノナン、n−デカン、イソデカン、テトラヒドロナフタレン、スクワランなどの飽和または不飽和炭化水素化合物;ジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−イソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、p−メンタン、o−メンタン、m−メンタン;ジプロピルエーテル、ジブチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、メチルアミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルセロソルブ、酢酸エチルセロソルブ、酢酸ブチルセロソルブ、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸イソアミル、ステアリン酸ブチルなどのエステル類などが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記溶剤の配合割合は、例えば基板上にポジ型感光性組成物を塗工し、感光性組成物層を形成する際に、均一に塗工されるように適宜選択すればよい。好ましくは、ポジ型感光性組成物の濃度は、固形分濃度で、0.5〜60重量%、より好ましくは、2〜40重量%程度とされる。
上記ポジ型感光性組成物には、必要に応じて、他の添加剤をさらに添加してもよい。このような添加剤としては、充填剤、顔料、染料、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、分散剤、分散助剤、表面改質剤、可塑剤、可塑促進剤、タレ防止剤などが挙げられる。
本発明に係るパターン膜の製造方法では、上記ポジ型感光性組成物が用いられ、図1(a)に示すように、基板上に、上記ポジ型感光性組成物からなる感光性組成物層1を形成する工程が行われる。次に、パターンに応じたフォトマスク3等を用いて、感光性組成物層1を選択的に露光し、露光部において光酸化剤(B)の作用によってシリコン縮合物(A)に親水性基を導入し、露光部の感光性組成物層1Aを現像液に可溶にする工程(図1(b))が行われる。さらに、露光部の感光性組成物層1Aを現像液に可溶にした後に、感光性組成物層1Aをアルカリ水溶液などの現像液で現像し、パターン膜を得る工程(図1(c))が行われる。
ここで、現像とは、アルカリ水溶液などの現像液に、露光部の感光性組成物層1Aや未露光部の感光性組成物層1Bを浸漬する操作の他、該感光性組成物層1A,1Bの表面を現像液で洗い流す操作、あるいは現像液を上記感光性組成物層1A,1Bの表面に噴射する操作など、現像液で感光性組成物層1A,1Bを処理する様々な操作を含むものとする。なお、現像液としては、アルカリ水溶液に限らず、酸性水溶液や各種溶媒を用いてもよい。溶媒としては、前述した各種溶剤が挙げられる。酸性水溶液としては、シュウ酸、ギ酸、酢酸等が挙げられる。
上記感光性組成物層を形成する工程は、特に限定されないが、例えば上記ポジ型感光性組成物を図1に示す基板2上に付与し、感光性組成物層1を形成する方法が挙げられる。この場合の具体的な方法としては、一般的な塗工方法を用いることができ、例えば、浸漬塗工、ロール塗工、バー塗工、刷毛塗工、スプレー塗工、スピン塗工、押出塗工、グラビア塗工などを使用することができる。ポジ型感光性組成物が塗工される基板としては、シリコン基板、ガラス基板、金属板、プラスチックス板などが用途に応じて用いられる。感光性組成物層の厚さは、用途によって異なるが、10nm〜10μmが目安となる。基板上に塗工された感光性組成物層は、感光性を溶解させるために溶剤を用いた場合、その溶剤を乾燥させるために加熱処理することが望ましい。加熱処理温度は、一般には40℃〜200℃であり、溶剤の沸点や蒸気圧に応じて適宜選択される。
感光性組成物層を基板上に形成し、該感光性組成物層をフォトマスクで被覆して光をパターン状に照射する。これにより、光酸化剤(B)の作用によってシリコン縮合物(A)に親水性基が導入され、露光部の感光性組成物層を現像液に可溶になり、必要なパターン形状の潜像を形成することができる。フォトマスクとしては、市販されている一般的なものを用いればよい。
シリコン縮合物(A)が、SiOH基を有するシリコン縮合物(a)のSiOH基にカップリングモノマーを反応させることにより、少なくとも一部のSiOH基がカップリング基に変換されたシリコン縮合物である場合には、露光により、光酸化剤(B)の作用によってシリコン縮合物(A)のカップリング基がSiOH基に変換される。SiOH基に変換されることによって、露光部の感光性組成物層はアルカリ水溶液等の現像液に可溶になる。
紫外線や可視光線などの光線を照射するための光源としては、特に限定されないが、超高圧水銀灯、Deep UV ランプ、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、エキシマレーザーなどを使用することができる。これらの光源は、光酸化剤(B)または増感剤の感光波長に応じて適宜選択される。光の照射エネルギーは、所望とする膜厚や光酸化剤(B)または増感剤の種類にもよるが、一般に、10〜1000mJ/cmの範囲である。10mJ/cmよりも小さいと、シリコン縮合物(A)が十分に感光しない。また、1000mJ/cmより大きいと露光時間が長くなるおそれがあり、パターン膜の時間あたりの製造効率が低下するおそれがある。
パターン形状に光照射された露光部の感光性組成物層では、シリコン縮合物(A)に親水性基が導入され、現像液に可溶となる。露光後の感光性組成物層を現像液を用いて現像することにより、露光部の感光性組成物層が現像液に溶解して除去され、未露光部が基板上に残る。その結果、パターンが形成される。このパターンは、露光部が除去されることから、ポジ型パターンといわれるものである。本発明のパターン膜の製造方法では、現像により露光部の感光性組成物を確実に除去できるので、良好な解像度を得ることができる。
現像液としては、防爆設備が不要であり、腐蝕等による設備負担も少ないので、アルカリ水溶液が好ましく用いられる。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、珪酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などのアルカリ水溶液が挙げられる。現像に要する時間は、感光性組成物層の厚みや溶剤の種類にもよるが、効率良く現像でき製造効率が高められるため、10秒〜5分の範囲が好ましい。現像後にパターン膜は、蒸留水で洗浄され、薄膜上に残存しているアルカリ水溶液を除去することが好ましい。
なお、上記ポジ型感光性組成物は、様々な装置において、パターン膜を形成するのに好適に用いられるが、好ましくは、電子機器の絶縁保護膜を構成するのに上記ポジ型感光性組成物が好適に用いられる。電子機器の絶縁保護膜として、上記ポジ型感光性組成物を用いて構成された膜パターンを用いることにより、得られた絶縁保護膜の形状安定性を効果的に高めることができる。このような電子機器の絶縁保護膜の例としては、例えば、液晶表示素子において、薄膜トランジスタ(TFT)を保護するためのTFT保護膜や、カラーフィルタにおいてフィルタを保護する保護膜などが挙げられる。
また、上記ポジ型感光性組成物は、半導体素子の層間絶縁膜、あるいはパッシベーション膜を構成するのにより好適に用いられる。
図2は、本発明に係るポジ型感光性組成物を用いて構成されたパッシベーション膜および層間絶縁膜を備える半導体素子を模式的に示す正面断面図である。
図2に示す半導体素子11では、基板12の上表面の中央にゲート電極13が設けられている。ゲート電極13を覆うように、基板12の上表面にゲート絶縁膜14が形成されている。ゲート絶縁膜14上に、ソース電極15とドレイン電極16とが設けられている。ソース電極15の一部及びドレイン電極16の一部を覆うように、ゲート絶縁膜14上に半導体層17が形成されている。さらに、ソース電極15及びドレイン電極16の半導体層17により覆われていない部分と半導体層17とを覆うように、パッシベーション膜18が形成されている。半導体素子11では、上記ゲート絶縁膜14及びパッシベーション膜18が、本発明に係るポジ型感光性組成物を用いて、本発明に係るパターン膜の製造方法により構成された膜である。
本発明に係るパターン膜の製造方法により構成された膜は、様々な用途に用いられる。本発明に係るパターン膜の製造方法により構成された膜は、例えば、有機EL素子のTFT保護膜、ICチップの層間保護膜、センサの絶縁層などの様々な電子機器用絶縁保護膜としても広く用いられ得る。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
《シリコン縮合物(a1)》
冷却管をつけた100mlのフラスコに、フェニルトリエトキシシラン5g、トリエトキシシラン10g、シュウ酸0.5g、水5ml及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50mlを加えた。半円形型のメカニカルスターラーを用いて溶液を撹拌し、マントルヒーターで70℃・6時間反応させた。次いでエバポレーターを用いて水と縮合反応で生成したエタノールを除去した。反応終了後、フラスコを室温になるまで放置し、SiOH基を有するシリコン縮合物(a1)を調製した。得られたシリコン縮合物(a1)の重量平均分子量(Mw)は4000であった。
《シリコン縮合物(a2)》
冷却管をつけた100mlのフラスコに、フェニルトリエトキシシラン6g、トリエトキシシラン9g、シュウ酸0.5g、水5ml及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50mlを加えた。半円形型のメカニカルスターラーを用いて溶液を撹拌し、マントルヒーターで30℃・6時間反応させた。次いでエバポレーターを用いて水と縮合反応で生成したエタノールを除去した。反応終了後、フラスコを室温になるまで放置し、SiOH基を有するシリコン縮合物(a2)を調製した。得られたシリコン縮合物(a2)の重量平均分子量(Mw)は1000であった。
(実施例1)
〔感光性組成物の調製〕
シリコン縮合物(a1)のSiOH基100当量(シリコン縮合物(a1)100重量部)に対して、カップリングモノマー(C1)としてのビニルトリクロロシラン100当量(14重量部)を配合し、30℃にて1時間混合して反応させることにより、シリコン縮合物(a1)のSiOH基をカップリング基に変換したシリコン縮合物(A1)を得た。次に、シリコン縮合物(A1)に、光酸化剤(B1)としての3,3’−4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン5当量(8重量部)を配合し、混合した後、溶剤であるテトラヒドロフラン500重量部に溶解させ、感光性組成物を調製した。
〔パターン膜の形成〕
基材として、表層にアルミニウムが蒸着されたガラス基板を用い、このガラス基板上に感光性組成物を回転数1500rpmでスピン塗工した。塗工後、80℃の熱風オーブンで乾燥させ塗膜を形成した。
次に、所定のパターンを有するフォトマスクを介して、紫外線照射装置(ウシオ電機社製、スポットキュアSP−5)を用い、塗膜に365nmの波長の紫外線を、照射エネルギーが500mJ/cmとなるように100mW/cmの紫外線照度で5秒間照射した。
しかる後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38%水溶液に、塗膜を浸漬して現像し、パターン膜を形成した。
(実施例2)
上記光酸化剤(B1)としての3,3’−4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンの配合割合を5当量(8重量部)から2当量(3.2重量部)に変更したこと以外は実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、パターン膜を形成した。
(実施例3)
上記光酸化剤(B1)としての3,3’−4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンの配合割合を5当量(8重量部)から20当量(32重量部)に変更したこと以外は実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、パターン膜を形成した。
(実施例4)
上記カップリングモノマー(C1)としてのビニルトリクロロシランの配合割合を100当量(14重量部)から50当量(7重量部)に変更したこと以外は実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、パターン膜を形成した。
(実施例5)
上記カップリングモノマー(C1)としてのビニルトリクロロシランの配合割合を100当量(14重量部)から200当量(28重量部)に変更したこと以外は実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、パターン膜を形成した。
(実施例6)
光酸化剤(B1)としての3,3’−4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン5当量(8重量部)を、光酸化剤(B2)としての2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン5当量(5.5重量部)に変更したこと以外は実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、パターン膜を形成した。
(実施例7)
上記カップリングモノマー(C1)としてのビニルトリクロロシランを100当量(14重量部)を、上記カップリングモノマー(C2)としてのジトリフルオロメチルジメトキシシラン100当量(26重量部)に変更したこと以外は実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、パターン膜を形成した。
(実施例8)
シリコン縮合物(a2)のSiOH基100当量(シリコン縮合物(a2)100重量部)に対して、カップリングモノマー(C1)としてのビニルトリクロロシラン100当量(27重量部)を配合し、30℃にて1時間混合して反応させることにより、シリコン縮合物(a2)のSiOH基をカップリング基に変換したシリコン縮合物(A2)を得た。
しかる後、シリコン縮合物(A2)に、光酸化剤(B1)としての3,3’−4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン5当量(16重量部)を配合し、混合した後、溶剤であるテトラヒドロフラン500重量部に溶解させ、感光性組成物を調製した。
この感光性組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、パターン膜を形成した。
(実施例9)
上記光酸化剤(B1)としての3,3’−4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンの配合割合を5当量(8重量部)から1当量(1.6重量部)に変更したこと以外は実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、パターン膜を形成した。
(実施例10)
上記光酸化剤(B1)としての3,3’−4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンの配合割合を5当量(8重量部)から30当量(48重量部)に変更したこと以外は実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、パターン膜を形成した。
(実施例11)
上記カップリングモノマー(C1)としてのビニルトリクロロシランの配合割合を100当量(14重量部)から30当量(4.2重量部)に変更したこと以外は実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、パターン膜を形成した。
(実施例12)
上記カップリングモノマー(C1)としてのビニルトリクロロシランの配合割合を100当量(14重量部)から250当量(35重量部)に変更したこと以外は実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、パターン膜を形成した。
(比較例1)
上記シリコン縮合物(a1)100重量部を溶剤であるテトラヒドロフラン500重量部に溶解させ、感光性組成物を調製した。この感光性組成物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、パターン膜を形成した。
(比較例2)
上記光酸化剤(B1)としての3,3’−4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンを配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして感光性組成物を調製し、パターン膜を形成した。
(実施例及び比較例の評価)
上記のようにして得られたパターン膜について、パターニング状態を下記評価基準で評価した。
〔パターニング状態の評価基準〕
○:露光部の感光性組成物が現像液に完全に溶解し、良好なパターンを形成
△:露光部の感光性組成物が現像液に完全に溶解せず、わずかに残存していたが、ほぼ良好なパターンを形成
×:露光部の感光性組成物が現像液にほとんど溶解せず、パターンが形成されず
結果を下記表1に示す。
Figure 2008034604
(a)〜(c)は、本発明に係るパターン膜の製造方法を説明するための各工程の断面図。 本発明に係るポジ型感光性組成物を用いて構成されたパッシベーション膜および層間絶縁膜を備える半導体素子を示す正面断面図。
符号の説明
1…感光性組成物層
1A…露光部の感光性組成物層
1B…未露光部の感光性組成物層
1C…パターン膜
2…基板
3…フォトマスク
11…半導体素子
12…基板
13…ゲート電極
14…ゲート絶縁膜
15…ソース電極
16…ドレイン電極
17…半導体層
18…パッシベーション膜

Claims (7)

  1. シリコン縮合物(A)と光酸化剤(B)とを含有し、光が照射される前において現像液に不溶なポジ型感光性組成物を用意する工程と、
    基板上に、前記ポジ型感光性組成物からなる感光性組成物層を形成する工程と、
    形成するパターンに応じて前記感光性組成物層を選択的に露光し、露光部において前記光酸化剤(B)の作用によって前記シリコン縮合物(A)に親水性基を導入し、露光部の前記感光性組成物層を現像液に可溶にする工程と、
    露光部の感光性組成物層を現像液に可溶にした後、前記感光性組成物層を現像液で現像し、パターン膜を得る工程とを備えることを特徴とする、パターン膜の製造方法。
  2. 前記シリコン縮合物(A)が、SiOH基を有するシリコン縮合物(a)の前記SiOH基にカップリングモノマーを反応させることにより、少なくとも一部の前記SiOH基がカップリング基に変換されたシリコン縮合物であって、
    前記現像液に可溶にする工程において、露光部において前記光酸化剤(B)の作用によって前記シリコン縮合物(A)の前記カップリング基をSiOH基に変換し、露光部の前記感光性組成物層を現像液に可溶にすることを特徴とする、請求項1に記載のパターン膜の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載のパターン膜の製造方法に用いられるポジ型感光性組成物であって、
    SiOH基を有するシリコン縮合物(a)の前記SiOH基にカップリングモノマーを反応させることにより、少なくとも一部の前記SiOH基がカップリング基に変換されたシリコン縮合物(A)と、光酸化剤(B)とを含有することを特徴とする、ポジ型感光性組成物。
  4. 前記カップリングモノマーが下記式(1)で表されるシラン化合物である、請求項3に記載のポジ型感光性組成物。
    Si(X)p(R)4−p・・・式(1)
    上記式(1)中、Xは加水分解性基を表し、Rは炭素数が1〜30である非加水分解性の有機基を表し、pは0又は1を表す。複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。
  5. 前記シリコン縮合物(A)が、前記シリコン縮合物(a)のSiOH基100当量に対して、50〜200当量の前記カップリングモノマーを反応させたシリコン縮合物である、請求項3または4に記載のポジ型感光性組成物。
  6. 前記シリコン縮合物(A)のSiOH基とカップリング基との合計100当量に対して、5〜20当量の割合で光酸化剤(B)を含む、請求項3〜5のいずれか1項に記載のポジ型感光性組成物。
  7. ゲート絶縁膜、パッシベーション膜及び層間絶縁膜からなる群から選択された少なくとも1種の膜を備え、該膜が請求項3〜6のいずれか1項に記載のポジ型感光性組成物を用いて形成された膜であることを特徴とする、半導体素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014175069A1 (ja) * 2013-04-26 2014-10-30 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 疎水性ゾルゲル材料を用いた凹凸構造を有する基板

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