JP2006008928A - ネマチック液晶組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 0.08以下の低い屈折率異方性を維持しつつ、低温で安定したネマチック相を持ち、高い誘電率異方性を有し、かつ粘性の低いアクティブマトリクス型液晶表示素子用液晶組成物を提供し、さらにそれを用いた動作温度範囲が広いアクティブマトリクス型液晶表示素子を提供する。
【解決手段】 一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物
【化1】
を含有することを特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示素子用液晶組成物。本発明のアクティブマトリクス型液晶表示素子用液晶組成物は、低い屈折率異方性を維持しつつ、低温で安定したネマチック相を持ち、高い誘電率異方性を有し、かつ低い粘性を有することから、動作温度範囲が広いアクティブマトリクス型液晶表示素子の構成部材として有用であり、反射又は半透過モード等の液晶ディスプレイとして非常に実用的である。
【選択図】 なし
【解決手段】 一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物
【化1】
を含有することを特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示素子用液晶組成物。本発明のアクティブマトリクス型液晶表示素子用液晶組成物は、低い屈折率異方性を維持しつつ、低温で安定したネマチック相を持ち、高い誘電率異方性を有し、かつ低い粘性を有することから、動作温度範囲が広いアクティブマトリクス型液晶表示素子の構成部材として有用であり、反射又は半透過モード等の液晶ディスプレイとして非常に実用的である。
【選択図】 なし
Description
本発明は電気光学的液晶表示材料として有用なネマチック晶組成物、これを用いた液晶表示装置に関する。
表示品質が優れていることから、アクティブマトリクス形液晶表示装置が携帯端末、液晶テレビ、プロジェクタ、コンピューター等の市場に出されている。アクティブマトリクス表示方式は、画素毎にTFT(薄膜トランジスタ)あるいはMIM(メタル・インシュレータ・メタル)等が使われており、この方式には高電圧保持率であることが重要視されている。また、更に広い視角特性を得るためにIPS、OCBモードと組み合わせたTFT表示やより明るい表示を得るためにECBモードの反射型が提案されている。この様な表示素子に対応するために、現在も新しい液晶化合物あるいは液晶組成物の提案がなされている(特許文献1、特許文献2)。
ツイステッドネマチック液晶表示素子(TN-LCD)やスーパーツイステッドネマチック液晶表示素子(STN-LCD)においては、液晶の屈折率異方性(Δn)と液晶媒体の厚さ(d)との積であるリターデーション(R;R=Δn・d)をある一定値(TN-LCDでは0.4〜0.45に設定する場合が多い。)に設定する。
反射型又は半透過型LCDでは、光が液晶媒体に入射し、背面の反射板で反射して再度液晶媒体中を通過するため、透過型LCDと比較して実質の光路長が2倍になるため、同じリターデーション値にするためには、液晶媒体のΔnを半分程度に小さくする必要がある。
低Δn液晶組成物は、Δn値の小さいシクロヘキサン環のみで構成されたビシクロヘキサン誘導体等の含有率を大きくすることで得ることができる。しかし、これらの化合物はスメクチック性が高く、ビシクロヘキサン系化合物の含有率を大きくした場合、ネマチック相下限温度(T-n)を低くすることが困難であり、広いネマチック温度範囲を有する液晶組成物を得ることが困難であった。
上記問題点の一部を解決する手法としてシクロヘキシルデカヒドロナフタレン化合物とトリフルオロ化合物とを用いた液晶組成物が提案されている(特許文献3)。しかし、これらの例ではΔεが十分に大きくなく、しきい値電圧が高い等の問題点を抱えており、低電圧駆動の要請に最適な液晶組成物は提供されていなかった。
Δnが小さく、低電圧駆動が可能なΔεが大きい液晶組成物としてシクロヘキシルデカヒドロナフタレン化合物を用いた液晶組成物が提案されている(特許文献4)。この例ではΔεが十分に大きく、しきい値電圧が低いことから低電圧駆動の要請に最適な液晶組成物が提供されているが、粘性においては十分に低いものとは言えなかった。
一方、ジオキサン骨格を有する液晶化合物に関しては既に開示されている(特許文献5参照)。しかし、当該引用文献には、ジオキサン骨格を有する液晶化合物を幅広く開示するのみであり、ジオキサン誘導体及び特定の化合物の組み合わせによる効果の示唆はない。
一方、ジオキサン骨格を有する液晶化合物に関しては既に開示されている(特許文献5参照)。しかし、当該引用文献には、ジオキサン骨格を有する液晶化合物を幅広く開示するのみであり、ジオキサン誘導体及び特定の化合物の組み合わせによる効果の示唆はない。
以上のことから、Δnが小さく、低電圧駆動が可能なΔεが大きく、かつ粘性の低い液晶組成物を得ることは困難であった。
本発明が解決しようとする課題は、Δnが小さく、低電圧駆動が可能なΔεが大きく、かつ粘性の低いアクティブマトリクス型液晶表示素子用液晶組成物を提供すること、また、この液晶組成物を使用した動作温度範囲が広いアクティブマトリクス型液晶表示素子を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、第一成分として一般式(1)、
(式中R1は、炭素数1〜15のアルキル基又は炭素数2〜15のアルケニル基を表し、この基は非置換であるか、あるいは置換基として少なくとも1個のハロゲン基を有しており、そしてこれらの基中に存在する1個又は2個以上のCH2基はそれぞれ独立してO原子が相互に直接結合しないものとして-O-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-、-OCO-O-により置き換えられても良く、
Z1は、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-、-CF2CF2-、-CH=CH-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH- 又は単結合を表し、
lは1又は2を表し、
Y1は-OCH2F、-OCHF2、-OCF3又は-CF3を表す。)で表される化合物群から選ばれる化合物を1種又は2種以上を含有し、第二成分として一般式(2)、
Z1は、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-、-CF2CF2-、-CH=CH-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH- 又は単結合を表し、
lは1又は2を表し、
Y1は-OCH2F、-OCHF2、-OCF3又は-CF3を表す。)で表される化合物群から選ばれる化合物を1種又は2種以上を含有し、第二成分として一般式(2)、
本発明の液晶化合物の組み合わせによって、低い屈折率異方性(Δn=0.05〜0.08)を維持しつつ、低温で安定したネマチック相を持ち、高い誘電率異方性を有し、かつ低い粘性を有するアクティブマトリクス型液晶表示素子用液晶組成物が得られた。この組成物を用いることにより、動作温度範囲が広いアクティブマトリクス型液晶表示素子が提供され、反射又は半透過モード等の液晶ディスプレイとして非常に実用的を表す。
本願発明における液晶組成物において、第一成分として一般式(1)で表される化合物群から1種又は2種以上を含有するが、1種〜10種が好ましく、1種〜7種がより好ましく、1種〜5種がさらに好ましい。
第一成分として一般式(1)で表される化合物群から選ばれる1種又は2種以上の化合物の含有率は、5〜30質量%の範囲であることが好まく、10〜20質量%の範囲であることがより好ましい。また、R1は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、未置換の直鎖状炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアルケニル基がより好ましく、アルケニル基では以下の式(a)〜(e)の構造がさらに好ましい。
Z1は、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-、-CF2CF2-、-CH=CH-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH- 又は単結合であるが、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-、-CF2CF2-、-CH=CH-又は単結合が好ましく、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-又は単結合がより好ましく、-CH2CH2-又は単結合が特に好ましい。lは1又は2であるが、1がより好ましい。Y1は-OCH2F、-OCHF2、-OCF3又は-CF3であるが、-OCF3又は-CF3が好ましく、-OCF3がより好ましい。
さらに詳述すると、一般式(1)の具体的な構造として以下の一般式(1a)
さらに詳述すると、一般式(1)の具体的な構造として以下の一般式(1a)
第二成分として、一般式(2)で表される化合物群から1種又は2種以上を含有するが、1種〜10種が好ましく、1種〜5種がより好ましく、1種〜3種がさらに好ましい。一般式(2)で表される化合物群から選ばれる1種又は2種以上の化合物の含有率は、5〜25質量%の範囲であることが好まく、5〜20質量%の範囲であることがより好ましい。また、R2は、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、未置換の直鎖状炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアルケニル基がより好ましく、アルケニル基では以下の式(a)〜(e)の構造がさらに好ましい。
Z2、Z3はそれぞれ独立的に、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-、-CF2CF2-、-CH=CH-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH- 又は単結合であるが、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-、-CF2CF2-、-CH=CH-又は単結合が好ましく、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-又は単結合がより好ましく、-CH2CH2-又は単結合が特に好ましい。m、nはそれぞれ独立的に0又は1であるが、m+n=1であることが好ましい。Q1は-OCH2-、-OCF2-、-OCHF-、-CF2-、又は単結合であるが、-OCF2-、-CF2-、又は単結合が好ましく、単結合がより好ましい。X1〜X3はそれぞれ独立してH、F又はClであるが、-H又は-Fが好ましく、X2はFが好ましい。
さらに詳述すると、一般式(2)の具体的な構造として以下の一般式(2a)
(式中R2、Z3及びX3は一般式(2)におけると同じ意味を表す。)が好ましく、次の化合物が特に好ましい。
第一成分の一般式(1)で表される化合物群から選ばれる化合物と第二成分の一般式(2)で表される化合物群から選ばれる化合物との相溶性をさらに改善し、さらに安定した低温でのネマチック相を達成させるために第三成分として一般式(3)又は一般式(4)
B1〜B5はそれぞれ独立的に
トランス-1,4-シクロへキシレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -O- 及び又は -S- に置き換えられてもよい)又は、
1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -N- に置き換えられてもよい)
を表し、芳香環の水素原子はCH3又はハロゲンで置換されていても良く、
o及びpはそれぞれ独立的に0、1又は2を表し、
L1〜L4はそれぞれ独立的に単結合、-CH2CH2-、-(CH2)4-、-OCH2-、-CH2O-、-COO-、-OCO-、-OCF2-、-CF2O-又は-C≡C-を表し、
B1及びL1が複数存在する場合はそれらは同一でも良く異なっていても良く、
B4及びL3が複数存在する場合はそれらは同一でも良く異なっていても良く、
Q2はQ1と同じ意味を表し、
X4〜X6はそれぞれ独立してH、F又はClを表す。)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上を含有することが好ましい。
第三成分として一般式(3)又は一般式(4)で表される化合物群を2種〜15種含有することが好ましく、2種〜10種がより好ましく、4種〜7種がさらに好ましい。
第三成分として一般式(3)又は一般式(4)で表される化合物群から選ばれる1種又は2種以上の化合物の含有率は、5〜80質量%の範囲であることがより好ましく、20〜70質量%の範囲であることがさらに好ましい。また、R3〜R5は、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、未置換の直鎖状炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアルケニル基がより好ましく、アルケニル基では以下の式(a)〜(e)の構造がさらに好ましい。
B1〜B5はトランス-1,4-シクロへキシレン基、1,4-フェニレン基、3-フルオロ-1,4-フェニレン基又は3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基が好ましく、1,4-フェニレン基又はトランス-1,4-シクロへキシレン基がより好ましい。L1〜L4は、単結合、-CH2CH2-、-(CH2)4-、-OCH2-、-CH2O-、-COO-、-OCO-、-OCF2-、-CF2O-又は-C≡C-であるが、-COO-、-OCO-、-CH2CH2-、-OCF2-、-CF2O-又は単結合が好ましく、-CH2CH2-、-CF2O-又は単結合がより好ましく、-CH2CH2-又は単結合が特に好ましい。o及びpはそれぞれ独立的に0、1又は2であるが、0又は1が好ましい。Q2は-OCH2-、-OCF2-、-OCHF-、-CF2-、又は単結合であるが、-OCF2-、-CF2-、又は単結合が好ましく、単結合がより好ましい。Q4〜Q6は-OCF2-、-CF2-、又は単結合が好ましく、単結合がより好ましい。X4〜X6はそれぞれ独立して-H、-F又は-Clであるが、-H又は-Fが好ましく、X5は-Fが好ましい。
さらに詳述すると、一般式(3)又は一般式(4)は、具体的な構造として以下の一般式で表される化合物が好ましい。
組成物の相溶性をさらに改善し、さらに低電圧化を達成させるために第四成分として一般式(5)
Z4はZ1と同じ意味を表し、
qはそれぞれ独立的に0又は1を表し、
Q3はQ1と同じ意味を表し、
X7〜X9はそれぞれ独立してH、F又はClを表す。)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上を含有することが好ましい。
第四成分として一般式(5)で表される化合物群を2種〜10種含有することが好ましく、2種〜7種がより好ましく、5種〜5種がさらに好ましい。
第四成分として一般式(5)で表される化合物群から選ばれる1種又は2種以上の化合物の含有率は、0〜30質量%の範囲であることがより好ましく、0〜20質量%の範囲であることがさらに好ましい。また、R6は、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、未置換の直鎖状炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアルケニル基がより好ましく、アルケニル基では以下の式(a)〜(e)の構造がさらに好ましい。
Z4は、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-、-CF2CF2-、-CH=CH-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH- 又は単結合であるが、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-、-CF2CF2-、-CH=CH-又は単結合が好ましく、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-又は単結合がより好ましく、-CH2CH2-又は単結合が特に好ましい。qは0又は1であるが、0であることが好ましい。Q3は-OCH2-、-OCF2-、-OCHF-、-CF2-、又は単結合であるが、-OCF2-、-CF2-、又は単結合が好ましく、単結合がより好ましい。X7〜X9はそれぞれ独立して-H、-F又は-Clであるが、-H又は-Fが好ましく、X8は-Fが好ましい。
さらに詳述すると、一般式(5)は、具体的な構造として以下の一般式で表される化合物が好ましい。
Z5はZ1と同じ意味を表し、
rはそれぞれ独立的に0又は1を表し、
Q4はQ1と同じ意味を表し、
X10〜X14はそれぞれ独立してH、F又はClを表す。)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上を含有することが好ましい。
第五成分として一般式(6)で表される化合物群を2種〜10種含有することが好ましく、2種〜7種がより好ましく、5種〜5種がさらに好ましい。
第五成分として一般式(6)で表される化合物群から選ばれる1種又は2種以上の化合物の含有率は、0〜30質量%の範囲であることがより好ましく、0〜20質量%の範囲であることがさらに好ましい。また、R7は、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、未置換の直鎖状炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアルケニル基がより好ましく、アルケニル基では以下の式(a)〜(e)の構造がさらに好ましい。
Z5は、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-、-CF2CF2-、-CH=CH-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH- 又は単結合であるが、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-、-CF2CF2-、-CH=CH-又は単結合が好ましく、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-又は単結合がより好ましく、-CH2CH2-又は単結合が特に好ましい。rは0又は1であるが、0であることが好ましい。Q4は-OCH2-、-OCF2-、-OCHF-、-CF2-、又は単結合であるが、-OCF2-、-CF2-、又は単結合が好ましく、単結合がより好ましい。X10〜X14はそれぞれ独立してH、F又はClであるが、-H、-Fが好ましく、X13はFが好ましい。
さらに詳述すると、一般式(6)は、具体的な構造として以下の一般式で表される化合物が好ましい。
さらに詳述すると、一般式(6)は、具体的な構造として以下の一般式で表される化合物が好ましい。
本発明において、ネマチック相-等方性液体相転移温度(TN-I)は70℃以上であることがより好ましく、80℃以上であることがさらに好ましい。固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(T→N)は-20℃以下であることが好ましく、-30℃以下であることがより好ましい。25℃における誘電率異方性(Δε)が4.5〜10.0であることが好ましく、5.0〜8.0であることがより好ましい。25℃における屈折率異方性(Δn)が0.05〜0.08であることがより好ましく、0.06〜0.07であることがさらに好ましい。
上記ネマチック液晶組成物は、液晶表示素子に有用であり、特にアクティブマトリクス駆動用液晶表示素子に有用であり、反射モード又は半透過モード用液晶表示素子に用いることができる。
本発明のネマテチック液晶組成物は、上記の化合物以外に、通常のネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶などを含有してもよい。
本発明のネマテチック液晶組成物は、上記の化合物以外に、通常のネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶などを含有してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例および比較例の組成物における「%」は『質量%』を意味する。
TN-I :ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃)を液晶相上限温度とする
T→N :固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(℃)を液晶相下限温度
とする
Δε :誘電率異方性
Δn :屈折率異方性
化合物記載に下記の略号を使用する。
末端のn(数字) CnH2n+1-
2 -CH2CH2-
On -OCnH2n+1
F -F
CFFF -CF3
OCFFF -OCF3
ndm- CnH2n+1-C=C-(CH2)m-1-
nOm- CnH2n+1-O-(CH2)m-1-
-E- -COO-
-10- -CH2O-
-JO- -CF2O-
-JJ- -CF2CF2-
T→N :固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(℃)を液晶相下限温度
とする
Δε :誘電率異方性
Δn :屈折率異方性
化合物記載に下記の略号を使用する。
末端のn(数字) CnH2n+1-
2 -CH2CH2-
On -OCnH2n+1
F -F
CFFF -CF3
OCFFF -OCF3
ndm- CnH2n+1-C=C-(CH2)m-1-
nOm- CnH2n+1-O-(CH2)m-1-
-E- -COO-
-10- -CH2O-
-JO- -CF2O-
-JJ- -CF2CF2-
(実施例1〜3) 液晶組成物の調整
以下に示すネマチック液晶組成物(No.1)、(No.2)及び(No.3)を調整しその物性値を測定し、その結果を表1に示す。
以下に示すネマチック液晶組成物(No.1)、(No.2)及び(No.3)を調整しその物性値を測定し、その結果を表1に示す。
実施例1〜3のネマチック液晶組成物(No.1)、(No.2)及び(No.3)特性は、ネマチック相-等方性液体相転移温度(TN-I)、固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(T→N)、誘電率異方性(Δε)、屈折率異方性(Δn)全ての特性において所望の値を示した。また粘性も低く、パネルの応答速度も良好であった。
(比較例1〜3) 液晶組成物の調整
比較例として以下に示すネマチック液晶組成物(R1)、(R2)及び(R3)を調整しその物性値を測定し、その結果を表2に示す。
比較例として以下に示すネマチック液晶組成物(R1)、(R2)及び(R3)を調整しその物性値を測定し、その結果を表2に示す。
比較例1〜3のネマチック液晶組成物(R1)、(R2)及び(R3)特性は、Δnが約0.06で実施例2と同程度であるが、Δεは実施例2の液晶組成物No.2が4.5であるのに対し、比較例は3.8〜4.2である。この結果は本発明の液晶組成物が低電圧駆動に有効であることを示している。実施例3の液晶組成物No.3はΔεが7.2で、実施例1、2よりもさらに大きなΔεを有しており、より低電圧駆動に有効である。
(比較例4〜6) 液晶組成物の調整
比較例として以下に示すネマチック液晶組成物(R4)、(R5)及び(R6)を調整しその物性値を測定し、その結果を表3に示す。
比較例として以下に示すネマチック液晶組成物(R4)、(R5)及び(R6)を調整しその物性値を測定し、その結果を表3に示す。
比較例例4〜6のネマチック液晶組成物(R4)、(R5)及び(R6)特性は、ネマチック相-等方性液体相転移温度(TN-I)、固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(T→N)、誘電率異方性(Δε)、屈折率異方性(Δn)全ての特性において所望の値を示したが、実施例と比較して粘性が高いものであった。
(比較例7) 液晶組成物の調整
比較例として以下に示すネマチック液晶組成物(R7)を調整しその物性値を測定し、その結果を表4に示す。
比較例として以下に示すネマチック液晶組成物(R7)を調整しその物性値を測定し、その結果を表4に示す。
比較例7のネマチック液晶組成物(R7)は、ネマチック相-等方性液体相転移温度(TN-I)、固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(T→N)、誘電率異方性(Δε)、の特性において所望の値を示したが、Δnが0.081と高く、所望の値を示さなかった。
Claims (9)
- 第一成分として一般式(1)
Z1は、-COO-、-OCO-、-CH2O-、-OCH2-、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-、-CF2CF2-、-CH=CH-、-(CH2)4-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH- 又は単結合を表し、
lは1又は2を表し、
Y1は-OCH2F、-OCHF2、-OCF3又は-CF3を表す。)で表される化合物を1種又は2種以上を含有し、第二成分として一般式(2)、
Z2、Z3はそれぞれ独立的にZ1と同じ意味を表し、
m、nはそれぞれ独立的に0又は1を表し、
Q1は-OCH2-、-OCF2-、-OCHF-、-CF2-、又は単結合を表し、
X1〜X3はそれぞれ独立してH、F又はClを表す。)で表される化合物を1種又は2種以上を含有することを特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示素子用液晶組成物。 - ネマチック−アイソトロピック転移温度が70℃〜120℃を表し、クリスタル又はスメクチック−ネマチック転移温度が-80℃〜-20℃を表し、屈折率異方性Δnが0.05〜0.08であり、誘電率異方性Δεが4.5〜10.0である請求項1記載の液晶組成物。
- 第三成分としてとして一般式(3)又は一般式(4)
B1〜B5はそれぞれ独立的に
トランス-1,4-シクロへキシレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -O- 及び又は -S- に置き換えられてもよい)又は
1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は -N- に置き換えられてもよい)
を表し、芳香環の水素原子はCH3又はハロゲンで置換されていても良く、
o及びpはそれぞれ独立的に0、1又は2を表し、
L1〜L4はそれぞれ独立的に単結合、-CH2CH2-、-(CH2)4-、-OCH2-、-CH2O-、-COO-、-OCO-、-OCF2-、-CF2O-又は-C≡C-を表し、
B1及びL1が複数存在する場合はそれらは同一でも良く異なっていても良く、
B4及びL3が複数存在する場合はそれらは同一でも良く異なっていても良く、
Q2は-OCH2-、-OCF2-、-OCHF-、-CF2-、又は単結合を表し、
X4〜X6はそれぞれ独立してH、F又はClを表す。)で表される化合物から選ばれる化合物を1種又は2種以上を含有する請求項1又は2記載の液晶組成物。 - 請求項1〜7の何れかに記載のネマチック液晶組成物を用いた液晶表示素子。
- 請求項1〜7の何れかに記載のネマチック液晶組成物を用いたアクティブマトリックス液晶表示素子。
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