JP2006007246A - ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法及び製造装置 - Google Patents

ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法及び製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006007246A
JP2006007246A JP2004185177A JP2004185177A JP2006007246A JP 2006007246 A JP2006007246 A JP 2006007246A JP 2004185177 A JP2004185177 A JP 2004185177A JP 2004185177 A JP2004185177 A JP 2004185177A JP 2006007246 A JP2006007246 A JP 2006007246A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic material
axial direction
mold
guide pin
diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004185177A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Otsuka
清司 大塚
Kazuto Kobayashi
一登 小林
Isao Shindo
功 新藤
Kazuhiko Kano
和彦 狩野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2004185177A priority Critical patent/JP2006007246A/ja
Publication of JP2006007246A publication Critical patent/JP2006007246A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/46Cages for rollers or needles
    • F16C33/54Cages for rollers or needles made from wire, strips, or sheet metal
    • F16C33/542Cages for rollers or needles made from wire, strips, or sheet metal made from sheet metal
    • F16C33/543Cages for rollers or needles made from wire, strips, or sheet metal made from sheet metal from a single part
    • F16C33/546Cages for rollers or needles made from wire, strips, or sheet metal made from sheet metal from a single part with a M- or W-shaped cross section
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/44Needle bearings
    • F16C19/46Needle bearings with one row or needles
    • F16C19/463Needle bearings with one row or needles consisting of needle rollers held in a cage, i.e. subunit without race rings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2361/00Apparatus or articles in engineering in general
    • F16C2361/61Toothed gear systems, e.g. support of pinion shafts

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】 円筒形の素材16をバルジ加工により直径を広げて中間素材とする加工を改良し、低コストで、しかも良質の中間素材を安定して得られる様にする。
【解決手段】 押圧パンチ28aの下端面とガイドピン26の段差面32との間で弾性材27aを軸方向に圧縮してその直径を広げ、上記素材16を、金型17aの内面形状に合致するまで塑性変形させる。上記弾性材27aのうちで、上記押圧パンチ28aの入力側から遠い、下端部の外径を大きくする。この構成により、上記素材16の内周面の上端部と下端部とに加わる力を均一にし、この素材16の両端部を同じ様に塑性変形させて、上記課題を解決する。
【選択図】 図4

Description

この発明は、ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法及び製造装置の改良に関し、良質の保持器を安定して得られる保持器の製造方法及び製造装置を実現するものである。
自動車用変速機や各種機械装置の回転支持部のうち、大きなラジアル荷重が加わる部分にラジアルニードル軸受が組み込まれている。例えば自動車の自動変速装置を構成する遊星歯車式変速機は、特許文献1等に記載されて周知の様に、遊星歯車をキャリアに対し、ラジアルニードル軸受により回転自在に支持している。図8は、この様なキャリアに対し遊星歯車を回転自在に支持する、遊星歯車の回転支持装置の1例を示している。この図8に示した構造の場合、キャリア1を構成する互いに平行な1対の支持板2a、2bの円周方向複数個所に支持軸3の両端部を支持固定している。そして、この支持軸3の中間部周囲に遊星歯車4を、ラジアルニードル軸受5により、回転自在に支持している。
このラジアルニードル軸受5は、複数本のニードル6、6を保持器7により転動自在に保持すると共に、上記支持軸3の中間部外周面を円筒状の内輪軌道8とし、上記遊星歯車4の内周面を円筒状の外輪軌道9として、上記各ニードル6、6の転動面を、これら内輪軌道8及び外輪軌道9に転がり接触させている。又、上記遊星歯車4の軸方向両端面と上記両支持板2a、2bの内側面との間に、それぞれフローティングワッシャ10a、10bを配置して、上記遊星歯車4の軸方向両端面と上記両支持板2a、2bの内側面との間に作用する摩擦力の低減を図っている。
上記ラジアルニードル軸受5を構成する上記保持器7は、例えば図9に詳示する様に、軸方向(図8〜9の左右方向)に互いに間隔をあけて配置した、それぞれが円輪状である1対のリム部11、11と、複数本の柱部12、12とを備える。これら各柱部12、12は、円周方向に亙って間欠的に配置され、それぞれの両端部を上記両リム部11、11の互いに対向する内側面の外径寄り部分に連続させている。又、上記各柱部12、12は、軸方向中間部が径方向内方に向け台形状に折れ曲がった形状を有する。そして、円周方向に隣り合うこれら各柱部12、12の円周方向両側縁と上記両リム部11、11の互いに対向する内側面とにより囲まれる空間部分を、それぞれポケット13、13とし、これら各ポケット13、13に上記各ニードル6、6を、転動自在に保持している。
又、上記保持器7は、上記各柱部12、12の両端部両側縁のうちの円周方向に関して互いに整合する位置に係止突部14、14を、これら各側面から円周方向に突出する状態で設けている。これら各係止突部14、14は、上記各ポケット13、13内に転動自在に保持する上記各ニードル6、6が、当該ポケット13、13から径方向外方に抜け出る事を防止する為のものである。即ち、上記各ニードル6、6を上記保持器7と共に、前記内輪軌道8及び外輪軌道9(図8参照)の間に組み付ける際に、これら各ニードル6、6を上記各ポケット13、13内に、径方向に抜け出るのを阻止した状態で保持する必要がある。
この為に、上記各ポケット13、13の開口部で上記各ニードル6、6のピッチ円よりも外径側部分に上記各係止突部14、14を、互いに対向する状態で設けると共に、これら各係止突部14、14の先端縁同士の間隔D14(図9参照)を、上記各ニードル6、6の外径D6 (図8参照)よりも小さくしている(D6 >D14)。又、これと共に、上記各柱部12、12の中間部で上記各ニードル6、6のピッチ円よりも内径側に位置する内径側係止部15、15の互いに対向する側縁同士の間隔D15(図9参照)も、上記各ニードル6、6の外径D6 よりも小さくしている(D6 >D15)。
上記各ニードル6、6を上記各ポケット13、13に保持するには、これら各ニードル6、6をこれら各ポケット13、13に、上記保持器7の内径側から押し込む。この際、上記各ニードル6、6により上記内径側係止部15、15の側縁同士の間隔D15を弾性的に広げて、これら各ニードル6、6をこれら側縁同士の間を通過させる。この様にしてこれら各ニードル6、6を上記各ポケット13、13に保持した状態で、これら各ニードル6、6は、上記各係止突部14、14により前記保持器7の径方向外方に、上記各柱部12、12の内径側係止部15、15の側縁により同じく径方向内方に、それぞれ抜け出る事を防止される。尚、図示は省略するが、各ニードルを各ポケットに、保持器の外径側から組み込む場合もある。又、上記各係止突部14、14や上記各内径側係止部15、15を持たない保持器もある。
上述の様に構成する上記保持器7は、特許文献2等に記載されている様に、帯状の金属板(一般的には鋼板若しくはステンレス鋼板)を円筒状に丸めて造る他、特許文献3に記載されている様に、円筒状の素材にバルジ加工を施して造る場合もある。このうちの後者の方法(バルジ加工)が、前者の方法(帯状の金属板を円筒状に丸める)に比べて、得られた保持器の形状精度(真円度等)を良好にし易い等、ラジアルニードル軸受の性能向上を図るべく、良質の保持器を得る面からは好ましい。
図10〜13は、上記特許文献3に記載された、ラジアルニードル軸受用の保持器7をバルジ加工により造る方法を示している。この従来方法の場合には、先ず、図10に示す様な、金属板製で円筒状の素材16を、図11に示す様に、金型17内に設置する。この金型17は、1対の金型素子18、18と基台19とを突き合わせて成るもので、キャビティ20を備える。このキャビティ20の内面形状は、上記素材16を、得るべき保持器7の外面形状に合わせて塑性変形させるべく、この保持器7を構成する1対のリム部11、11の外側面と各柱部12、12の外周側面との形状に合致する形状としている。
上記素材16を塑性変形させるには、この素材16を上記金型17のキャビティ20内に設置すると共に、この素材16の内径側に拡径用工具21を挿入する。この拡径用工具21は、弾性材22内に非圧縮性流体23を封入して成る。この様な拡径用工具21を上記素材16の内径側に挿入した状態で、この拡径用工具21を上記基台19と押圧パンチ24との間で軸方向(図11の上下方向)に圧縮する。この圧縮に伴い、上記拡径用工具21の直径が拡がり、上記素材16の内周面を径方向外方に強く押圧して、この素材16を、上記キャビティ20の内面形状に合わせて塑性変形させる。この結果、図12に示す様な中間素材25を得られる。この様にして得られた中間素材25は、上記金型素子18、18を分割して上記金型17から取り出した後、ポケット13、13を形成する為の打ち抜き加工等、必要な加工を施す事により、図13に示す様な保持器7とする。
上述した特許文献3に記載されたラジアルニードル軸受用保持器の製造方法の場合には、拡径用工具21として、弾性材22内に非圧縮性流体23を封入して成るものを使用している為、この拡径用工具21の製造コストが嵩む。この拡径用工具21は、使用時に大きな力を受ける為、損耗が激しく、一種の消耗品であり、頻繁に交換する必要がある。従って、上記拡径用工具21の製造コストが嵩む事は、得られる保持器7の製造コストに大きく影響する為、好ましくない。これに対して、バルジ加工を施す為の拡径用工具を、ウレタン、ウレタンゴムの如きエラストマー等の弾性材のみで構成する事により、拡径用工具の製造コスト、延ては得られる保持器の製造コストの低減を図る事も考えられる。
但し、エラストマー等の弾性材は、非圧縮性流体(油等の液体)に比べれば変形しにくく、ヒステリシスが大きいだけでなく、この弾性材と接触する部材(素材及びガイドピン等)との間の摩擦も大きい。この為、弾性材のみから造られた拡径用工具の軸方向一端面を押圧パンチにより押圧しつつこの拡径用工具の外径を押し広げようとした場合、この拡径用工具の外周面が素材の内周面を径方向外方に押圧する力は、軸方向に関して不均一になる。具体的には、上記押圧パンチによる入力側に近く、上記ヒステリシスや摩擦の影響が小さい軸方向一端側は上記押圧する力が比較的大きくなるのに対し、この押圧パンチによる入力側から遠く、これらヒステリシスや摩擦の影響を大きく受ける軸方向他端側は、上記押圧する力が比較的小さくなる。
この結果、上記素材を径方向外方に塑性変形させる事により得られる中間素材の形状が、軸方向一端側と他端側とで不同になり易い。即ち、図14の(A)に示す様な、軸方向一端側(同図の上側)と軸方向他端側(同図の下側)とで同じ直径を有する中間素材25を得ようとした場合でも、同図の(B)に誇張して示す様に、軸方向一端側の外径に比べて軸方向他端側の外径が小さい中間素材25aしか得られない。この様な中間素材25aから造られる保持器、延てはこの保持器を組み込んだラジアルニードル軸受の性能があまり良くならない事は勿論である。
特開2002−235841号公報 特開平8−270658号公報 特開2000−257638号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、良質の保持器を安定して得られるラジアルニードル軸受用保持器の製造方法及び製造装置を実現すべく発明したものである。
本発明のラジアルニードル軸受用保持器の製造方法及び製造装置は何れも、ラジアルニードル軸受用保持器を造る為に利用する。
そして、このラジアルニードル軸受用保持器は、金属板により造られ、軸方向両端部に互いに平行に設けられた、それぞれが円輪状である1対のリム部と、これら両リム部同士の間に掛け渡される状態で、円周方向に関して間欠的に設けられた複数の柱部とを備える。又、これら各柱部は、上記両リム部の外周縁よりも径方向内方位置で軸方向に配置された中間部と、この中間部の軸方向両端とこれら両リム部の外周縁とを連続させる連続部とから成るものである。そして、円周方向に隣り合う柱部と上記両リム部とにより四周を囲まれる部分を、それぞれニードルを転動自在に保持する為のポケットとしている。
そして、請求項1、4、5に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造方法は、上述の様なラジアルニードル軸受用保持器を造る為に、金属板製で円筒状の素材を、上記両リム部の外側面及び上記各柱部の外周側面の形状に見合う(一般的には合致する)内面形状を有する金型内に配置する。この状態で、上記素材の内径側で弾性材を軸方向一端側から軸方向に押圧する事によりこの弾性材を、その外径寸法が広がる方向に弾性変形させる。そして、この弾性材により上記素材の内周面を径方向外方に押圧する事により、この素材をその外面形状が上記金型の内面形状に合致する迄塑性変形させて中間素材とする。その後、この中間素材に上記各ポケットを形成する。
特に、請求項1に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造方法に於いては、上記弾性材を軸方向一端側から押圧すると共に、上記弾性材を軸方向他端側からも押圧する事により、上記素材にその外径を大きくなる方向の力を加えてこの素材を直径が大きくなる方向に塑性変形させ、上記中間素材とする。
又、請求項4に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造方法に於いては、上記弾性材として、軸方向他端側の外径寸法が軸方向一端側の外径寸法よりも大きなものを使用する事により、上記弾性材の一端側と他端側とで、上記素材の内周面を径方向外方に押圧する力の差を小さくする。
又、請求項5に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造方法に於いては、上記弾性材を筒状とする。そして、この弾性材を軸方向一端側から押圧しつつ上記素材を外径が大きくなる方向に途中迄塑性変形させた後、上記弾性材の軸方向他端寄り部分の内周面を径方向外方に押圧する事で上記素材を外径が大きくなる方向に更に変形させて、上記中間素材とする。
又、請求項8に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造装置は、金型と、ガイドピンと、弾性材と、押圧パンチとを備える。
このうちの金型は、得るべき保持器を構成する1対のリム部の外側面と各柱部の外周側面との形状に見合う(一般的には合致する)内面形状を有し、その内側に金属板製で円筒状の素材を設置可能である。
又、上記ガイドピンは、上記金型の中心部にこの金型と同心に、且つこの金型に対する軸方向の変位を可能に設けられている。
又、上記弾性材は、円筒形に形成されたもので、上記ガイドピンの中間部に外嵌されてその外周面を上記金型の内周面に対向させている。
更に、上記押圧パンチは、上記弾性材の軸方向一端面に、その先端面を対向させている。
そして、上記金型に対する上記押圧パンチと上記ガイドピンとの軸方向変位を自在として、この押圧パンチの先端面と上記ガイドピンに設けた段差面との間で上記弾性材を軸方向に押圧し、この弾性材の外径を弾性的に拡大自在としている。
又、請求項10に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造装置は、金型と、ガイドピンと、弾性材と、押圧パンチとを備える。
このうちの金型の構成は、上記請求項8に記載した発明の場合と同様である。
又、上記ガイドピンは、上記金型の中心部に、この金型と同心に支持されている。請求項10に記載した発明の場合には、上記請求項8に記載した発明とは異なり、上記ガイドピンを上記金型に対し(請求項8に記載した発明の様に軸方向の変位を可能にせずに)固定している。
又、上記弾性材は、筒状で、上記ガイドピンの中間部に外嵌されて、その外周面を上記金型の内周面に対向させている。
更に、上記押圧パンチは、上記弾性材の軸方向一端面に、その先端面を対向させている。
そして、上記金型に対するこの押圧パンチの軸方向変位を自在として、この押圧パンチの先端面と上記ガイドピンに設けた段差面との間で上記弾性材を軸方向に押圧し、この弾性材の外径を弾性的に拡大自在としている。
特に、上記弾性材の軸方向他端寄り部分の外径を、上記軸方向一端面寄り部分の外径よりも大きくしている。
又、請求項11に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造装置は、金型と、ガイドピンと、弾性材と、押圧パンチとを備える。
このうちの金型の構成は、先に述べた請求項8、10に記載した発明の場合と同様である。
又、上記ガイドピンは、上記金型の中心部にこの金型と同心に、且つ、この金型に対する昇降を可能に配置されている。
又、上記弾性材は、筒状で、上記ガイドピンの中間部に外嵌されて、その外周面を上記金型の内周面に対向させている。
更に、上記押圧パンチは、上記弾性材の軸方向一端面に、その先端面を対向させている。
そして、上記金型に対するこの押圧パンチの軸方向変位を自在として、この押圧パンチの先端面とこの金型に固定の部分に設けた段差面との間で上記弾性材を軸方向に押圧し、この弾性材の外径を弾性的に拡大自在としている。
特に、上記弾性材の軸方向他端寄り部分の内径及び上記ガイドピンの軸方向他端寄り部分の外径を、これら弾性材及びガイドピンの軸方向一端寄り部分の内径及び外径よりも小さくしている。
そして、上記押圧パンチが上記弾性材の軸方向一端面を押圧し始めてこの弾性材が上記素材を外径が大きくなる方向に途中迄塑性変形させた段階で、上記ガイドピンが上記押圧パンチと共に軸方向に移動し始める様に、これらガイドピンと押圧パンチとを係合させている。
更に、請求項12に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造装置は、金型と、ガイドピンと、弾性材と、押圧パンチと、第二の弾性材とを備える。
このうちの金型の構成は、先に述べた請求項8、10、11に記載した発明の場合と同様である。
又、上記ガイドピンは、上記金型の中心部にこの金型と同心に、且つ、この金型に対する軸方向変位を可能に配置されている。
又、上記弾性材は、筒状で、上記ガイドピンの先端寄り部分にその基半部を外嵌されて、その外周面を上記金型の内周面に対向させている。
又、上記押圧パンチは、上記ガイドピンの基端側周囲に軸方向の変位を可能に設置されて、その先端面を上記弾性材の軸方向一端面に対向させている。
更に、上記第二の弾性材は、上記弾性材の軸方向一端部に内嵌された状態で上記ガイドピンの先端面と相手面との間で挟持されている。
そして、上記押圧パンチが上記弾性材の軸方向一端面を押圧し始めてこの弾性材が上記素材を外径が大きくなる方向に途中迄塑性変形させた段階で、上記ガイドピンが上記押圧パンチと共に軸方向に移動し始める様に、これらガイドピンと押圧パンチとを係合させている。
上述の様に構成する本発明のラジアルニードル軸受用保持器の製造方法及び製造装置によれば、円筒状の素材の内周面を径方向外方に押圧する力が、軸方向一端側と他端側とで大きく相違する事を防止できる。この結果、上記素材の軸方向一端側と他端側とを同じ様に塑性変形させて、良質の中間素材を得られる。この結果、この中間素材から造られる保持器、延てはこの保持器を組み込んだラジアルニードル軸受の性能を良好にできる。又、前述した特許文献3に記載された従来技術の様に、弾性材の内部に非圧縮性流体を封入した様な、製造コストが嵩む拡径用工具を使用する必要がない為、上記保持器の製造コストを低く抑えられる。
請求項1に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造方法を実施する場合に、例えば、請求項2に記載した様に、弾性材を軸方向一端側から押圧して素材を途中迄塑性変形させた後、この弾性材を軸方向他端側から押圧してこの素材を中間素材に迄塑性変形させ切る。
或は、請求項3に記載した様に、弾性材を軸方向一端側から押圧すると同時に軸方向他端側からも押圧して、この素材を中間素材に迄塑性変形させ切る。
何れの場合でも、押圧パンチによる力が及びにくい、上記弾性材の軸方向他端側の外径を、この押圧パンチによる力が及び易い軸方向一端側の外径と同様、十分に大きくできる為、素材の外径を軸方向一端から他端まで十分に大きくできて、良質の中間素材を得られる。
又、請求項5に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造方法を実施する場合に、例えば、請求項6に記載した様に、弾性材として、自由状態での形状が、外周面が軸方向一端部から他端部迄直径が変化しない円筒面であり、内周面が、軸方向一端部の直径に比べて軸方向他端部の直径が小さい段付の円筒面である筒状のものを使用する。これと共に、上記弾性材の中心孔に挿入した、軸方向一端側の外径に比べて軸方向他端側の外径が小さくなったガイドピンの軸方向一端側を、素材を途中迄塑性変形させた段階で、上記弾性材の軸方向他端側の内側に更に押し込む。この構成により、この弾性材の軸方向他端側に直径が広がる方向に加わる力を大きくする。
この様に構成する事により、簡単な構成で、上記弾性材の軸方向他端側が素材の内周面を径方向外方に押圧する力を大きくできて、この素材の軸方向他端側の直径を、軸方向一端側と同様に大きくできる。
或は、上記請求項5に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造方法を実施する場合に、例えば、請求項7に記載した様に、弾性材として、自由状態での形状が、内外両周面が軸方向一端部から他端部迄直径が変化しない円筒面である筒状のものを使用する。これと共に、上記弾性材の軸方向他端部の内径側に、この弾性材の内周面に密接する外周面を有する第二の弾性材を配置する。又、上記弾性材の中心孔に挿入した円杆状のガイドピンの先端面をこの第二の弾性材に突き当て、素材を途中迄塑性変形させた段階でこのガイドピンによりこの第二の弾性材を軸方向に押圧してこの第二の弾性材を外径が大きくなる方向に弾性変形させる。そして、この第二の弾性材の外周面により上記弾性材の軸方向他端部の内周面を径方向外方に押圧し、この弾性材の他端側に直径が広がる方向に加わる力を大きくする。
この様に構成する事によっても、簡単な構成で、上記弾性材の軸方向他端側が素材の内周面を径方向外方に押圧する力を大きくできて、この素材の軸方向他端側の直径を、軸方向一端側と同様に大きくできる。
又、請求項8に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造装置を実施する場合に、例えば、請求項9に記載した様に、基台上にその下端部を結合固定したガイドピンの周囲でこの基台の上方に金型を、昇降自在に、このガイドピンの下端部で段差面よりも下側部分をこの金型の下端部に摺動自在に密に内嵌した状態で設置する。又、この金型の上部内周面と上記ガイドピンの上部外周面との間に押圧パンチを摺動自在に密に挿入し、上記金型をこの押圧パンチと共に下方に押圧自在とする。これと共に、この金型に対して上記ガイドピンを上方に押圧自在とする。
この様に構成した場合、上記ガイドピンを上記金型に対し上方に押圧し、このガイドピンの段差面により弾性材の軸方向他端面を押圧する事で、この弾性材の軸方向他端側が素材の内周面を径方向外方に押圧する力を大きくできて、この素材の軸方向他端側の直径を、軸方向一端側と同様に大きくできる。
図1〜3は、請求項1、2、3、8、9に対応する、本発明の実施例1を示している。先ず、ラジアルニードル軸受用保持器の製造装置の構成に就いて説明する。この製造装置は、金型17aと、ガイドピン26と、弾性材27と、押圧パンチ28とを備える。
このうちの金型17aは、直径方向に2分割された1対の金型素子18a、18aの円周方向両端面同士を密に突き合わせて全体を円筒状としたもので、基台19aの上面に設置したガイド筒29の内径側に、若干の昇降を自在に保持している。尚、このガイド筒29は、上記基台19aから分離可能として、上記両金型素子18a、18aの分離・組立を可能としている。又、上記金型17aの内径側に存在するキャビティ20aの内面形状は、得るべき保持器を構成する1対のリム部11、11の外側面と各柱部12、12の外周側面との形状(図8、9、12、13参照)に合致する形状としている。そして、上記キャビティ20aの内側に、ステンレス鋼板、炭素鋼板、銅板、真鍮板等の金属板製で円筒状の素材16を設置可能としている。
又、上記ガイドピン26は、上記基台19aの上面で上記ガイド筒29に囲まれた部分に、上記金型17aと同心に固定している。上記ガイドピン26は、互いに同心の大径部30と小径部31とを段差面32により連続させた、段付円柱状である。この様なガイドピン26は、その下端面を上記基台19aの上面に突き当てた状態でこの基台19aに対し、ねじ止め等により、垂直に固定している。この状態で上記大径部30は上記ガイドピン26の下端部に位置し、上記金型17aの下端部に設けた円孔33に、密に、且つ、軸方向の摺動自在に嵌合している。この構成により上記ガイドピン26の、上記金型17aに対する軸方向の変位を可能にしている。又、上記段差面32は、上記金型17aにより構成するキャビティ20aの内面で、上記得るべき保持器の外面形状と一致する部分の直下位置に存在する。更に、上記小径部31は、この部分から上方に延び、その上端部は上記金型17aの上端面から上方に少し突出している。
又、前記弾性材27は、ウレタン、ウレタンゴムの如きエラストマー等により円筒形に形成されている。この弾性材27の自由状態での内径は、上記ガイドピン26の小径部31の外径と同じか、この外径よりも僅かに小さくしている。又、上記弾性材27の自由状態での外径は、前記素材16の内径と同じか、この内径よりも僅かに小さくしている。この様な弾性材27は、上記ガイドピン26の中間部に相当する、上記小径部31の下半部に外嵌すると共に、その下端面を上記段差面32に当接させた状態に、上記ガイドピン26の周囲に組み付けている。この状態で上記弾性材27の外周面は、上記金型17aにより構成するキャビティ20aの内面で、上記得るべき保持器の外面形状と一致する部分に対向している。
更に、前記押圧パンチ28は、段付円筒状に形成されたもので、プレス加工機のラム34の下端面に、ねじ止め等により固定されている。この様な押圧パンチ28はその中心部に、上記ガイドピン26の小径部31をがたつきなく挿入自在なガイド孔35を設けている。又、外周面は、下半部の小径部36と上半部の大径部37とを、段差面である突き当て面38により連続させた階段状としている。上記小径部36の外径は上記金型17aの上部の内径よりも僅かに小さい。この様な押圧パンチ28は、その先端部(上記小径部36の先半部)を上記金型17aの上端部内周面と上記ガイドピン26の上端部外周面との間の円筒状空間内に隙間なく挿入し、上記弾性材27の上端面(軸方向一端面)に、その先端面(下端面)を対向させ(突き当て)ている。
更に、前記基台19aのうちで上記ガイドピン26の下端部外周面と前記ガイド筒29の下端部内周面との間部分の円周方向等間隔複数個所に、上記基台19aの上下両面同士を貫通させる状態で貫通孔39、39を、それぞれ上記ガイドピン26と平行に形成している。そしてこれら各貫通孔39、39に支持ロッド40、40を、軸方向の変位自在(昇降自在)に挿通している。これら各支持ロッド40、40の下端部で上記基台19aの下面から突出した部分は連結板41により連結して、これら各支持ロッド40、40が同期して、同じだけ昇降する様に構成している。
上述の様に構成するラジアルニードル軸受用保持器の製造装置により、前記素材16を径方向外方に塑性変形させて中間素材25とする作業は、次の様にして行なう。
先ず、図1に示す様に、前記円筒状の素材16を、前記金型17a内に、軸方向位置を前記キャビティ20aに合致させた状態で配置する。この状態では、上記基台19aは下降している。従って、上記ガイド面26の外周面に設けられた段差面32は、上記キャビティ20aの軸方向に関して、軸方向他端寄り(下寄り)部分に存在する。
上述の様にして、上記素材16を上記金型17a内に設置したならば、図2に示す様に前記ラム34を下降させ、前記押圧パンチ28の先半部(下半部)を上記金型17a内に、前記突き当て面38がこの金型17aの上端面に突き当たるまで押し込む。この押し込みに伴って上記弾性材27の上端面(軸方向一端面)が軸方向他方(下方)に向けて押圧される。この弾性材27の下端面(軸方向他端面)は上記ガイドピン26の段差面32に突き当てられているので、上記押圧パンチ28の下降に伴って上記弾性材27の軸方向長さが縮まり、この弾性材27の外径が弾性的に拡がる。この結果、この弾性材27が上記素材16の内周面を径方向外方に押圧し、この素材16をその外面形状が上記金型17a内のキャビティ20aの内面形状に合致する迄塑性変形する。
但し、上記弾性材27をその上端面側からだけ押圧しただけでは、上記素材16の上端側(軸方向一端側)は十分に外径を大きくする方向に塑性変形させられるが、下端側(軸方向他端側)までは、必ずしも十分に外径を大きくできない。この理由は、上記弾性材27の上端面に加えた押圧力に基づいてこの弾性材27の下端側(軸方向他端側)の外径を大きくする事に対して、この弾性材27の内部ヒステリシスや、この弾性材27の内外両周面と上記ガイドピン26の外周面及び上記素材16の内周面との接触面に働く摩擦が抵抗となる為である。従って、単に上記弾性材27をその上端面側からだけ押圧して上記素材16を塑性変形させても、得られる中間素材は、前述の図14の(B)に示す様な、歪んだ形状になり易い。
そこで、本実施例の場合には、上記弾性材27を上端面側から押圧するだけでなく、下端面側(軸方向他端側)からも押圧する。この構成により、上記弾性材27の外径が大きくなる方向の力、延ては、この弾性材27が上記素材16の内周面を径方向外方に押圧する力が、上端側だけでなく、下端側でも十分に大きくなる様にしている。即ち、本実施例の場合には、前記押圧パンチ28の下端面により上記弾性材27の上端面を下方に押圧するだけでなく、上記ガイドピン26の段差面32により、この弾性材27の下端面を上方に押圧する様に構成している。この段差面32によりこの弾性材27の下端面を上方に押圧するには、前記連結板41によりそれぞれの下端部を連結された前記各支持ロッド40、40を上方に押圧する力を(上記押圧パンチ28を下方に押圧する力よりも)小さくする。この結果、この押圧パンチ28の下降に伴って前記金型17aが、図3に示す様に、上記ガイドピン26に対し下降する。
上記金型17aのキャビティ20a内に設置された上記素材16及び弾性材27は、この金型17aと共に下降するので、この弾性材27の下端面が、そのままの位置に留っている、上記段差面32により上方に押圧される。この結果、上記弾性材27が、その上端面を下方に押圧されるだけでなく、その下端面を上方に押圧され、この弾性材27が外径を大きくする方向に、上端部から下端部まで、ほぼ均一な力で弾性変形する。この結果、上記素材16に内周面にその軸方向の全長に亙り、径方向外方に向いたほぼ均一な力が加わって、この素材16が径方向外方に塑性変形し、前述の図14の(A)に示す様な、良質の中間素材25となる。
尚、上記の説明は、上記基台19aの位置が固定で、上記連結板41及び上記各支持ロッド40、40が下降するとして説明したが、これら連結板41及び各支持ロッド40、40の位置を固定し、上記基台19aと共に上記ガイドピン26を上昇させても、同じ作用・効果を得られる。要は、上記弾性材27の下端面を上方に押圧する際には、上記金型17aに対し上記ガイドピン26を上方に、相対変位させれば良い。
何れにしても、上記弾性材27の下端面を上方に押圧すべく、上記金型17aを上記ガイドピン26に対し下降させる(或は、上記基台19aと共に上記ガイドピン26を上昇させる)タイミングと、上記弾性材27の上端面を押圧して、この弾性材27の上部により上記素材16の上部を塑性変形させるタイミングとの前後関係は、特に問わない。例えば、請求項2に記載した様に、上記押圧パンチ28により上記弾性材27を上端側から押圧して上記素材16を途中迄塑性変形させた後、前記段差面32によりこの弾性材27を下端側から押圧して、上記素材16を中間素材に迄塑性変形させ切る事ができる。この場合には、上記押圧パンチ28が上記弾性材27の上端面を押圧する、加工の初期段階では、上記各支持ロッド40、40により上記金型17aを、下降しない様に支持しておく。これに対して、上記素材16を途中迄塑性変形させた段階で、上記各支持ロッド40、40による上記金型17aの支持力を低下させ、この金型17aを、上記押圧パンチ28の下降に伴って下降させる。或は、上記各支持ロッド40、40により上記金型17aを下降しない様に支持したまま、上記基台19aと共に、上記ガイドピン26を上昇させる。
又、上記弾性材27の下端面を上方に押圧すべく、上記金型17aを上記ガイドピン26に対し下降させる(或は、上記基台19aと共に上記ガイドピン26を上昇させる)タイミングと、上記弾性材27の上端面を押圧して、この弾性材27の上部により上記素材16の上部を塑性変形させるタイミングとは、請求項3に記載した様に、同時であっても良い。この場合には、上記弾性材27を上端面側から押圧すると同時に下端面側から押圧して、上記素材16を中間素材25に迄塑性変形させ切る。上記押圧パンチ28の下端面により上記弾性材27の上端面を押圧すると同時に、上記段差面32によりこの弾性材27の下端面を押圧する以外の動作は、上記タイミングを前後させる場合と同様である。
何れにしても、得られた中間素材25には、適宜打ち抜き等の後加工を施して、各ポケット13、13(図8、9、13参照)等、ラジアルニードル軸受用保持器として必要な構成部分を形成する。
図4は、請求項4、10に対応する、本発明の実施例2を示している。本実施例のラジアルニードル軸受用保持器の製造装置は、金型17aと、ガイドピン26と、弾性材27aと、押圧パンチ28aとを備える。
このうちの金型17a自体の構成は、上述した実施例1の場合と同様である。但し、本実施例の場合には、この金型17aを、基台19aの上面に固定している。即ち、この金型17aを、この基台19aの上面に固定した保持筒42の内径側に、昇降を阻止した状態で保持固定している。
又、上記ガイドピン26の構成は、上記実施例1と同様である。即ち、このガイドピン26は、上記基台19aの上面で上記保持筒42に囲まれた部分に、上記金型17aと同心に固定している。上記ガイドピン26は、互いに同心の大径部30と小径部31とを段差面32により連続させた、段付円柱状であり、上記基台19aに対し、ねじ止め等により、垂直に固定している。この状態で上記大径部30は上記金型17aの下端部に設けた円孔33に、密に、嵌合している。又、段差面32は、上記金型17aにより構成するキャビティ20aの内面で、得るべき保持器の外面形状と一致する部分の直下位置に存在する。更に、上記小径部31は、この部分から上方に延び、その上端部は上記金型17aの上端面から上方に少し突出している。本実施例の場合には、この金型17aと上記ガイドピン26とを、何れも上記基台19aの上面に固定しているので、上記実施例1とは異なり、これらガイドピン26と金型17aとが、上下方向に相対変位する事はない。
又、上記弾性材27aは、円筒状で、上記ガイドピン26の中間部に外嵌されて、その外周面を上記金型17aの内周面に対向させている。又、上記弾性材27aの下端面は、上記ガイドピン26の段差面32に突き当てて、この弾性材27aが下方に変位しない様にしている。特に本実施例の場合には、この弾性材27aの下端寄り(軸方向他端寄り)部分の外径を、中間部乃至上端寄り(軸方向一端面寄り)部分の外径よりも大きくしている。この為に本実施例の場合には、上記弾性材27aの下端寄り部分に、断面凸円弧状に膨らんだ膨出部43を設けている。この膨出部43は、上記金型17aの内側に設けたキャビティ20aを構成する、上下1対の外径が大きくなった部分のうち、下側の外径が大きくなった部分に対向させている。
更に、前記押圧パンチ28aは、円筒状に形成されたもので、中心部に上記ガイドピン26の小径部31をがたつきなく挿入自在なガイド孔35を設けており、プレス加工機のラム34の下端面に固定されている。この様な押圧パンチ28aは、その先端部(下端部)を上記金型17aの上端部内周面と上記ガイドピン26の上端部外周面との間の円筒状空間内に隙間なく挿入し、上記弾性材27aの上端面(軸方向一端面)に、その先端面(下端面)を対向させ(突き当て)ている。そして、上記ラム34により上記押圧パンチ28aを下方に押圧し、この押圧パンチ28aの先端面と上記ガイドピン26の段差面32との間で上記弾性材27aを軸方向に押圧する事で、この弾性材27の外径を弾性的に拡大自在としている。
上述の様に構成する本実施例のラジアルニードル軸受用保持器の製造装置により、金属製で円筒状の素材16を塑性変形させて、図12或は図14の(A)に示す様な中間素材25を形成する加工作業は、次の様にして行なう。
先ず、図4に示す様に、上記金型17aの内径側に上記素材16を、前記キャビティ20aに整合する状態でセットする。この状態から上記押圧パンチ28aを下降させて、この押圧パンチ28aの先端面と上記ガイドピン26の段差面32との間で上記弾性材27aを軸方向に押圧し、この弾性材27aの外径を弾性的に拡大させる。
上記弾性材27aの軸方向寸法を上記押圧パンチ28aの先端面と上記ガイドピン26の段差面32との間で軸方向に押圧して縮め、その外径を拡大する場合、前述した様に、ヒステリシスと相手面との摩擦により、この拡大方向の力が、軸方向に関して不均一となる傾向になる。具体的には、上記押圧パンチ28aによる力の入力側となる上端側で上記拡大方向の力が大きく、この入力側から離れた下端側で、この拡大方向の力が小さくなる傾向になる。これに対して本実施例の場合には、上記弾性材27aの下端寄り部分の外径を大きくしているので、上記ヒステリシスと相手面との摩擦による、上記拡大方向の力の不均一を相殺できる。そして、上記素材16の上端寄り部分と下端寄り部分とを、ほぼ同じ大きさの力で径方向外方に押圧し、この素材の上端寄り部分と下端寄り部分とを均一に塑性変形させて、上記図12或は図14の(A)に示す様な、良質の中間素材25を得られる。尚、上記弾性材27aの下端寄り部分の外径を、中間部乃至上端寄り部分に比べて大きくする程度は、実験的に求めるが、この作業は容易に行なえる。
図5は、請求項5、6、11に対応する、本発明の実施例3を示している。本実施例のラジアルニードル軸受用保持器の製造装置は、金型17aと、ガイドピン26aと、弾性材27bと、押圧パンチ28bとを備える。
このうちの金型17a自体の構成は、前述した実施例1及び上述した実施例2の場合と同様である。又、本実施例の場合には、この金型17aを、この実施例2の場合と同様にして、基台19aの上面に固定している。
又、上記押圧パンチ28bは、円筒状に形成されて、プレス加工機のラム34の下面に、上記金型17aと同心に配置した状態で、ねじ止め等により固定している。上記押圧パンチ28bの中心孔44は、上半部の大径部45と下半部の小径部46とを段部47により連続させた段付形状としている。これら大径部45と小径部46とは、互いに同心である。この様に構成する上記押圧パンチ28bは、上記ラム34の下降に伴って、上記金型17aの内側に進入自在とし、進入に伴って上記弾性材27bの上端面(軸方向一端面)を下方に押圧する様にしている。
又、上記ガイドピン26aは、上記金型17aの中心部にこの金型17aと同心に、且つ、この金型17aに対する昇降を可能に配置している。この為に本実施例の場合には、上記ガイドピン26aの上端部を上記押圧パンチ28bの中心孔44に、若干の昇降自在に支持している。即ち、上記ガイドピン26aの上端部に設けた、中間部よりも径が大きくなった鍔部48を上記中心孔44の大径部45に、昇降自在に嵌装している。この状態で上記ガイドピン26aの中間部乃至下端部は、上記中心孔44の小径部46を通じて上記押圧パンチ28b外に導出され、この押圧パンチ28bの下端面から突出している。又、上記ラム34の下面と上記ガイドピン26aの上面との間にばね49を設けて、このガイドピン26aに、下方に向く弾力を付与している。
又、本実施例の場合には、上記ガイドピン26aの下端部を、中間部の外径よりも小さな外径を有する小径部50とし、これら中間部と小径部50とを滑らかに連続させている。前記弾性材27bの内周面の形状は、この様な上記ガイドピン26aの外周面形状に合わせている。即ち、この弾性材27bの内周面は、下端部の小径部51と中間部乃至上端部の大径部52とを滑らかに連続させた形状としている。尚、上記ガイドピン26aの下端部に設けた上記小径部50は、前記基台19aの上面で上記金型17aに囲まれた部分に設けたガイドブロック53に、昇降自在に嵌合させている。又、上記弾性材27bの下端面は、このガイドブロック53の上面に突き当てている。
上述の様に構成する本実施例のラジアルニードル軸受用保持器の製造装置により、金属製で円筒状の素材16を塑性変形させて、図12或は図14の(A)に示す様な中間素材25を形成する加工作業は、次の様にして行なう。
先ず、図5に示す様に、前記金型17aの内径側に上記素材16を、この金型17aの内部に設けたキャビティ20aに整合する状態でセットする。この状態から上記押圧パンチ28bを下降させて、この押圧パンチ28bの先端面(下端面)と上記ガイドブロック53の上面との間で上記弾性材27bを軸方向に押圧し、この弾性材27bの外径を弾性的に拡大させる。この結果、この弾性材27bの軸方向寸法が縮まり、外径が大きくなって、上記素材16の内周面が径方向外方に押され、この素材16が径方向外方に塑性変形し始める。この様な、上記押圧パンチ28bの下降の初期段階では、上記ガイドピン26aは、上記弾性材27bとの間に働く抵抗により下降せず、前記ばね49を弾性的に圧縮しつつ、そのままの位置に留る。
上記押圧パンチ28bが前記ラム34と共に更に下降すると、このラム34の下面が上記ガイドピン26aの上端面に突き当たり、このガイドピン26aが上記押圧パンチ28bと共に下降し始める。このガイドピン26aの下降開始に伴い、このガイドピン26aの中間部が上記弾性材27bの下端部内周面の小径部51に入り込み、この弾性材27bの下端部外周面による、上記素材16の下端部内周面を径方向外方に押圧する力が大きくなる。この結果、この素材16の上端部内周面だけでなく、下端部内周面にも、径方向外方に向いた大きな力を付与する事ができる。そして、上記素材16の上端寄り部分と下端寄り部分とを均一に塑性変形させて、上記図12或は図14の(A)に示す様な、良質の中間素材25を得られる。
特に、上記ガイドピン26aの下降開始を、上記素材16の上半部を塑性変形させてから行なうので、上記押圧パンチ26aによる力も、相当程度上記弾性材27bの下部に迄伝達できて、良質の中間素材25を得られる。逆に言えば、上記ガイドピン26aを、始めから上記押圧パンチ26aと共に下降させると、上記弾性部材27bの下部の内外両周面と相手周面との間の摩擦が、初期段階から大きくなる。そして、上記押圧パンチ26aの力が上記弾性材27bの下部に迄伝わりにくくなり、良質の中間素材を得にくくなる。 尚、上記弾性材27bの下部の内径及び上記ガイドピン26aの下端部の外径を、中間部乃至上端部の内径或は外径に比べて大きくする程度、並びに、上記押圧パンチ28bに対する上記ガイドピン26aのストローク量Lは、実験的に求めるが、この作業は容易に行なえる。
図6〜7は、請求項5、7、12に対応する、本発明の実施例4を示している。本実施例のラジアルニードル軸受用保持器の製造装置は、金型17aと、ガイドピン26bと、弾性材27と、押圧パンチ28bと、第二の弾性材54とを備える。
このうちの金型17a自体の構成は、前述した実施例1、2及び上述した実施例3の場合と同様である。又、本実施例の場合には、この金型17aを、このうちの実施例2、3の場合と同様にして、基台19aの上面に固定している。
又、上記押圧パンチ28bは、上記実施例3の場合と同様に、円筒状に形成されて、プレス加工機のラム34の下面に、上記金型17aと同心に配置した状態で固定している。そして、このラム34の下降に伴って上記押圧パンチ28bの下半部を、上記金型17a内に進入自在としている。又、本実施例の場合も、上記実施例3と同様の構造により、上記押圧パンチ28bの中心孔44は段付形状とし、上記ガイドピン26bの上端部を、若干の昇降自在に支持している。
本実施例の場合には、上記弾性材27は単なる円筒状としており、上記ガイドピン26bの先端寄り部分にその基半部を外嵌されて、その外周面を上記金型17aのうちで、素材16を加工すべきキャビティ20aに対応する部分の内周面に対向させている。又、上記弾性材27の下端面は、上記基台19aの上面で上記金型17aに囲まれた部分に固定した、突き当てブロック55の上面外径寄り部分に突き当てている。又、本実施例の場合には、上記弾性材27を単なる円筒状にする代わりに、上記第二の弾性材54を、この弾性材27の下端部(軸方向他端部)に内嵌している。この第二の弾性材54の下面は、上記突き当てブロック55の上面中央部に突き当てている。
上述の様に構成する本実施例のラジアルニードル軸受用保持器の製造装置により、金属製で円筒状の素材16を塑性変形させて、図12或は図14の(A)に示す様な中間素材25を形成する加工作業は、次の様にして行なう。
先ず、図6に示す様に、上記金型17aの内径側に上記素材16を、この金型17aの内部に設けたキャビティ20aに整合する状態でセットする。この状態から上記押圧パンチ28bを下降させて、この押圧パンチ28bの先端面と上記突き当てブロック55の上面外径寄り部分との間で上記弾性材27を軸方向に押圧し、この弾性材27の外径を弾性的に拡大させる。この結果、この弾性材27の軸方向寸法が縮まり、外径が大きくなって、上記素材16の内周面が径方向外方に押され、この素材16が径方向外方に塑性変形し始める。この様な、上記押圧パンチ28bの下降の初期段階では、前記ガイドピン26bは、上記第二の弾性材54の弾性に基づく抵抗により下降せず、ばね49を弾性的に圧縮しつつ、そのままの位置に留る。この段階では、上記押圧パンチ28bの力が、上記弾性材27の上部に伝わる事は勿論、下部に迄、相当程度伝わる。この理由は、前述した実施例3の場合と同様に、上記弾性材27の下部の内外両周面と相手周面との摩擦が、過度に大きくならない為である。
上記押圧パンチ28bが前記ラム34と共に更に下降すると、図7に示す様に、このラム34の下面が上記ガイドピン26bの上端面に突き当たり、このガイドピン26bが上記押圧パンチ28bと共に下降し始める。このガイドピン26bの下降開始に伴い、このガイドピン26bの下端面が上記第二の弾性材54を、上記突き当てブロック55の上面中央部との間で強く挟持し、この第二の弾性材54の軸方向寸法を縮めると共に、この第二の弾性材54の外径を大きくする。この為、この第二の弾性材54の外周面が上記弾性材27の下端部内周面を径方向外方に強く押圧し、この弾性材27の下端部外周面による、上記素材16の下端部内周面を径方向外方に押圧する力が大きくなる。この結果、この素材16の上端部内周面だけでなく、下端部内周面にも、径方向外方に向いた大きな力を付与する事ができる。そして、上記素材16の上端寄り部分と下端寄り部分とを均一に塑性変形させて、上記図12或は図14の(A)に示す様な、良質の中間素材25を得られる。
尚、上記第二の弾性材54の軸方向寸法、並びに、上記押圧パンチ28bに対する上記ガイドピン26bのストローク量Lは、実験的に求めるが、この作業は容易に行なえる。
本発明の実施例1を、加工開始以前の状態で示す断面図。 同じく加工途中の状態で示す断面図。 同じく中間素材への加工終了の状態で示す断面図。 本発明の実施例2を、加工開始以前の状態で示す断面図。 同実施例3を、加工開始以前の状態で示す断面図。 同実施例4を、加工開始以前の状態で示す断面図。 同じく中間素材への加工終了の状態で示す断面図。 従来から知られている、ラジアルニードル軸受を組み込んだ遊星歯車の回転支持装置の1例を示す部分断面図。 本発明の対象となるラジアルニードル軸受用保持器の1例を示す斜視図。 バルジ加工によりラジアルニードル軸受用保持器を造る場合に使用する素材の断面図。 従来方法により上記素材にバルジ加工を施す状態を示す断面図。 このバルジ加工により得られた中間素材の断面図。 この中間素材に後加工を施して得られたラジアルニードル軸受用保持器の断面図。 バルジ加工により得られた中間素材の良品と不良品とを示す断面図。
符号の説明
1 キャリア
2a、2b 支持板
3 支持軸
4 遊星歯車
5 ラジアルニードル軸受
6 ニードル
7 保持器
8 内輪軌道
9 外輪軌道
10a、10b フローティングワッシャ
11 リム部
12 柱部
13 ポケット
14 係止突部
15 内径側係止部
16 素材
17、17a 金型
18、18a 金型素子
19、19a 基台
20、20a キャビティ
21 拡径用工具
22 弾性材
23 非圧縮性流体
24 押圧パンチ
25、25a 中間素材
26、26a、26b ガイドピン
27、27a、27b 弾性材
28、28a、28b 押圧パンチ
29 ガイド筒
30 大径部
31 小径部
32 段差面
33 円孔
34 ラム
35 ガイド孔
36 小径部
37 大径部
38 突き当て面
39 貫通孔
40 支持ロッド
41 連結板
42 保持筒
43 膨出部
44 中心孔
45 大径部
46 小径部
47 段部
48 鍔部
49 ばね
50 小径部
51 小径部
52 大径部
53 ガイドブロック
54 第二の弾性材
55 突き当てブロック

Claims (12)

  1. 金属板により造られ、軸方向両端部に互いに平行に設けられた、それぞれが円輪状である1対のリム部と、これら両リム部同士の間に掛け渡される状態で、円周方向に関して間欠的に設けられた複数の柱部とを備え、これら各柱部は、上記両リム部の外周縁よりも径方向内方位置で軸方向に配置された中間部と、この中間部の軸方向両端とこれら両リム部の外周縁とを連続させる連続部とから成るものであり、円周方向に隣り合う柱部と上記両リム部とにより四周を囲まれる部分を、それぞれニードルを転動自在に保持する為のポケットとしたラジアルニードル軸受用保持器を造る為に、金属板製で円筒状の素材を、上記両リム部の外側面及び上記各柱部の外周側面の形状に見合う内面形状を有する金型内に配置した状態で、上記素材の内径側で弾性材を軸方向一端側から軸方向に押圧する事によりこの弾性材を、その外径寸法が広がる方向に弾性変形させ、この弾性材により上記素材の内周面を径方向外方に押圧する事により、この素材をその外面形状が上記金型の内面形状に合致する迄塑性変形させて中間素材とした後、この中間素材に上記各ポケットを形成する、ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法に於いて、上記弾性材を軸方向一端側から押圧すると共に、この弾性材を軸方向他端側からも押圧する事により、上記素材にその外径を大きくなる方向の力を加えてこの素材を直径が大きくなる方向に塑性変形させ、上記中間素材とする事を特徴とするラジアルニードル軸受用保持器の製造方法。
  2. 弾性材を軸方向一端側から押圧して素材を途中迄塑性変形させた後、この弾性材を軸方向他端側から押圧してこの素材を中間素材に迄塑性変形させ切る、請求項1に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造方法。
  3. 弾性材を軸方向一端側から押圧すると同時に軸方向他端側からも押圧して、この素材を中間素材に迄塑性変形させ切る、請求項1に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造方法。
  4. 金属板により造られ、軸方向両端部に互いに平行に設けられた、それぞれが円輪状である1対のリム部と、これら両リム部同士の間に掛け渡される状態で、円周方向に関して間欠的に設けられた複数の柱部とを備え、これら各柱部は、上記両リム部の外周縁よりも径方向内方位置で軸方向に配置された中間部と、この中間部の軸方向両端とこれら両リム部の外周縁とを連続させる連続部とから成るものであり、円周方向に隣り合う柱部と上記両リム部とにより四周を囲まれる部分を、それぞれニードルを転動自在に保持する為のポケットとしたラジアルニードル軸受用保持器を造る為に、金属板製で円筒状の素材を、上記両リム部の外側面及び上記各柱部の外周側面の形状に見合う内面形状を有する金型内に配置した状態で、上記素材の内径側で弾性材を軸方向一端側から軸方向に押圧する事によりこの弾性材を、その外径寸法が広がる方向に弾性変形させ、この弾性材により上記素材の内周面を径方向外方に押圧する事により、この素材をその外面形状が上記金型の内面形状に合致する迄塑性変形させて中間素材とした後、この中間素材に上記各ポケットを形成する、ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法に於いて、上記弾性材として、軸方向他端側の外径寸法が軸方向一端側の外径寸法よりも大きなものを使用する事により、上記弾性材の一端側と他端側とで、上記素材の内周面を径方向外方に押圧する力の差を小さくした事を特徴とするラジアルニードル軸受用保持器の製造方法。
  5. 金属板により造られ、軸方向両端部に互いに平行に設けられた、それぞれが円輪状である1対のリム部と、これら両リム部同士の間に掛け渡される状態で、円周方向に関して間欠的に設けられた複数の柱部とを備え、これら各柱部は、上記両リム部の外周縁よりも径方向内方位置で軸方向に配置された中間部と、この中間部の軸方向両端とこれら両リム部の外周縁とを連続させる連続部とから成るものであり、円周方向に隣り合う柱部と上記両リム部とにより四周を囲まれる部分を、それぞれニードルを転動自在に保持する為のポケットとしたラジアルニードル軸受用保持器を造る為に、金属板製で円筒状の素材を、上記両リム部の外側面及び上記各柱部の外周側面の形状に見合う内面形状を有する金型内に配置した状態で、上記素材の内径側で弾性材を軸方向一端側から軸方向に押圧する事によりこの弾性材を、その外径寸法が広がる方向に弾性変形させ、この弾性材により上記素材の内周面を径方向外方に押圧する事により、この素材をその外面形状が上記金型の内面形状に合致する迄塑性変形させて中間素材とした後、この中間素材に上記各ポケットを形成する、ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法に於いて、上記弾性材を筒状とし、この弾性材を軸方向一端側から押圧しつつ上記素材を外径が大きくなる方向に途中迄塑性変形させた後、上記弾性材の軸方向他端寄り部分の内周面を径方向外方に押圧する事で上記素材を外径が大きくなる方向に更に変形させて上記中間素材とする事を特徴とするラジアルニードル軸受用保持器の製造方法。
  6. 弾性材として、自由状態での形状が、外周面が軸方向一端部から他端部迄直径が変化しない円筒面であり、内周面が、軸方向一端部の直径に比べて軸方向他端部の直径が小さい段付の円筒面である筒状のものを使用すると共に、上記弾性材の中心孔に挿入した、軸方向一端側の外径に比べて軸方向他端側の外径が小さくなったガイドピンの軸方向一端側を、素材を途中迄塑性変形させた段階で、上記弾性材の軸方向他端側の内側に更に押し込む事により、この弾性材の軸方向他端側に直径が広がる方向に加わる力を大きくする、請求項5に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造方法。
  7. 弾性材として、自由状態での形状が、内外両周面が軸方向一端部から他端部迄直径が変化しない円筒面である筒状のものを使用すると共に、上記弾性材の軸方向他端部の内径側に、この弾性材の内周面に密接する外周面を有する第二の弾性材を配置して、上記弾性材の中心孔に挿入した円杆状のガイドピンの先端面をこの第二の弾性材に突き当て、素材を途中迄塑性変形させた段階でこのガイドピンによりこの第二の弾性材を軸方向に押圧してこの第二の弾性材を外径が大きくなる方向に弾性変形させ、この第二の弾性材の外周面により上記弾性材の軸方向他端部の内周面を径方向外方に押圧し、この弾性材の他端側に直径が広がる方向に加わる力を大きくする、請求項5に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造方法。
  8. 得るべき保持器を構成する1対のリム部の外側面と各柱部の外周側面との形状に見合う内面形状を有し、その内側に金属板製で円筒状の素材を設置可能な金型と、この金型の中心部にこの金型と同心に、且つこの金型に対する軸方向の変位を可能に設けられたガイドピンと、このガイドピンの中間部に外嵌されてその外周面を上記金型の内周面に対向させた筒状の弾性材と、この弾性材の軸方向一端面にその先端面を対向させた押圧パンチとを備え、上記金型に対するこの押圧パンチと上記ガイドピンとの軸方向変位を自在として、この押圧パンチの先端面と上記ガイドピンに設けた段差面との間で上記弾性材を軸方向に押圧し、この弾性材の外径を弾性的に拡大自在として成るラジアルニードル軸受用保持器の製造装置。
  9. 基台上にその下端部を結合固定したガイドピンの周囲でこの基台の上方に金型を、昇降自在に、このガイドピンの下端部で段差面よりも下側部分をこの金型の下端部に摺動自在に密に内嵌した状態で設置すると共に、この金型の上部内周面と上記ガイドピンの上部外周面との間に押圧パンチを摺動自在に密に挿入し、上記金型をこの押圧パンチと共に下方に押圧自在とすると共に、この金型に対して上記ガイドピンを上方に押圧自在とした、請求項8に記載したラジアルニードル軸受用保持器の製造装置。
  10. 得るべき保持器を構成する1対のリム部の外側面と各柱部の外周側面との形状に見合う内面形状を有し、その内側に金属板製で円筒状の素材を設置可能な金型と、この金型の中心部にこの金型と同心に支持固定されたガイドピンと、このガイドピンの中間部に外嵌されてその外周面を上記金型の内周面に対向させた筒状の弾性材と、この弾性材の軸方向一端面にその先端面を対向させた押圧パンチとを備え、上記金型に対するこの押圧パンチの軸方向変位を自在として、この押圧パンチの先端面と上記ガイドピンに設けた段差面との間で上記弾性材を軸方向に押圧し、この弾性材の外径を弾性的に拡大自在として成り、この弾性材の軸方向他端寄り部分の外径を、上記軸方向一端面寄り部分の外径よりも大きくしたラジアルニードル軸受用保持器の製造装置。
  11. 得るべき保持器を構成する1対のリム部の外側面と各柱部の外周側面との形状に見合う内面形状を有し、その内側に金属板製で円筒状の素材を設置可能な金型と、この金型の中心部にこの金型と同心に且つこの金型に対する軸方向変位を可能に配置されたガイドピンと、このガイドピンの中間部に外嵌されてその外周面を上記金型の内周面に対向させた筒状の弾性材と、この弾性材の軸方向一端面にその先端面を対向させた押圧パンチとを備え、上記金型に対するこの押圧パンチの軸方向変位を自在として、この押圧パンチの先端面とこの金型に固定の部分に設けた段差面との間で上記弾性材を軸方向に押圧し、この弾性材の外径を弾性的に拡大自在として成り、この弾性材の軸方向他端寄り部分の内径及び上記ガイドピンの軸方向他端寄り部分の外径を、これら弾性材及びガイドピンの軸方向一端寄り部分の内径及び外径よりも小さくし、上記押圧パンチが上記弾性材の軸方向一端面を押圧し始めてこの弾性材が上記素材を外径が大きくなる方向に途中迄塑性変形させた段階で、上記ガイドピンが上記押圧パンチと共に軸方向に移動し始める様に、これらガイドピンと押圧パンチとを係合させたラジアルニードル軸受用保持器の製造装置。
  12. 得るべき保持器を構成する1対のリム部の外側面と各柱部の外周側面との形状に見合う内面形状を有し、その内側に金属板製で円筒状の素材を設置可能な金型と、この金型の中心部にこの金型と同心に且つこの金型に対する軸方向変位を可能に配置されたガイドピンと、このガイドピンの先端寄り部分にその基半部を外嵌されてその外周面を上記金型の内周面に対向させた筒状の弾性材と、上記ガイドピンの基端側周囲に軸方向の変位を可能に設置されて、その先端面を上記弾性材の軸方向一端面に対向させた押圧パンチと、この弾性材の軸方向一端部に内嵌された状態で上記ガイドピンの先端面と相手面との間で挟持された第二の弾性材とを備え、上記押圧パンチが上記弾性材の軸方向一端面を押圧し始めてこの弾性材が上記素材を外径が大きくなる方向に途中迄塑性変形させた段階で、上記ガイドピンが上記押圧パンチと共に軸方向に移動し始める様に、これらガイドピンと押圧パンチとを係合させたラジアルニードル軸受用保持器の製造装置。
JP2004185177A 2004-06-23 2004-06-23 ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法及び製造装置 Withdrawn JP2006007246A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004185177A JP2006007246A (ja) 2004-06-23 2004-06-23 ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法及び製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004185177A JP2006007246A (ja) 2004-06-23 2004-06-23 ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法及び製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006007246A true JP2006007246A (ja) 2006-01-12

Family

ID=35775051

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004185177A Withdrawn JP2006007246A (ja) 2004-06-23 2004-06-23 ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法及び製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006007246A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009162353A (ja) * 2008-01-09 2009-07-23 Ntn Corp 遊星歯車機構
EP2623803A1 (en) 2012-02-03 2013-08-07 Jtekt Corporation Roller bearing cage and manufacturing method therefor
WO2013137086A1 (ja) 2012-03-16 2013-09-19 Ntn株式会社 保持器の製造方法及び保持器
CN103521610A (zh) * 2013-09-25 2014-01-22 苏州轴承厂股份有限公司 滚针推力轴承保持架内外盒双出专用模具及工艺
CN103817260A (zh) * 2014-03-03 2014-05-28 上海淼森精密模具有限公司 全自动曲冠型保持器生产设备
KR101528460B1 (ko) * 2013-09-17 2015-06-12 한국기계연구원 메탈 메쉬 베어링 댐퍼 제작 장치
CN104895939A (zh) * 2015-05-30 2015-09-09 邯郸鸿力轴承有限公司 一种轴承保持架锁印装置及应用该装置的方法
CN110343838A (zh) * 2019-08-02 2019-10-18 宁夏机械研究院股份有限公司 一种用于多阶内孔齿轮的淬火模具及装置
CN113764247A (zh) * 2020-06-02 2021-12-07 江苏鲁汶仪器有限公司 一种用于真空腔室的顶针升降装置及等离子刻蚀***

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009162353A (ja) * 2008-01-09 2009-07-23 Ntn Corp 遊星歯車機構
EP2623803A1 (en) 2012-02-03 2013-08-07 Jtekt Corporation Roller bearing cage and manufacturing method therefor
CN104169020A (zh) * 2012-03-16 2014-11-26 Ntn株式会社 保持器的制造方法和保持器
JP2013193088A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Ntn Corp 保持器の製造方法及び保持器
WO2013137086A1 (ja) 2012-03-16 2013-09-19 Ntn株式会社 保持器の製造方法及び保持器
US9441672B2 (en) 2012-03-16 2016-09-13 Ntn Corporation Method for producing holder and holder
KR101528460B1 (ko) * 2013-09-17 2015-06-12 한국기계연구원 메탈 메쉬 베어링 댐퍼 제작 장치
CN103521610A (zh) * 2013-09-25 2014-01-22 苏州轴承厂股份有限公司 滚针推力轴承保持架内外盒双出专用模具及工艺
CN103817260A (zh) * 2014-03-03 2014-05-28 上海淼森精密模具有限公司 全自动曲冠型保持器生产设备
CN103817260B (zh) * 2014-03-03 2016-02-03 上海淼森精密模具有限公司 全自动曲冠型保持器生产设备
CN104895939A (zh) * 2015-05-30 2015-09-09 邯郸鸿力轴承有限公司 一种轴承保持架锁印装置及应用该装置的方法
CN104895939B (zh) * 2015-05-30 2018-03-30 邯郸鸿力轴承有限公司 一种轴承保持架锁印装置及应用该装置的方法
CN110343838A (zh) * 2019-08-02 2019-10-18 宁夏机械研究院股份有限公司 一种用于多阶内孔齿轮的淬火模具及装置
CN110343838B (zh) * 2019-08-02 2024-03-12 宁夏机械研究院股份有限公司 一种用于多阶内孔齿轮的淬火模具及装置
CN113764247A (zh) * 2020-06-02 2021-12-07 江苏鲁汶仪器有限公司 一种用于真空腔室的顶针升降装置及等离子刻蚀***

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7624611B2 (en) Method and apparatus for forming a cup-shaped member
US10086423B2 (en) Method for forming a pressed component
US10092940B2 (en) Method for forming a pressed component, method for manufacturing a pressed component, and die apparatus for forming a pressed component
JP2006007246A (ja) ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法及び製造装置
US3893326A (en) Apparatus for reduction drawing of hollow bodies of stainless steel
US9441672B2 (en) Method for producing holder and holder
KR20070038443A (ko) 환형부품 제조방법, 이 제조방법에서 이용되는 다이, 및이에 의해 제조된 환형부품
JP2016099004A (ja) 内部構造部が施されたすべり軸受ブッシュの製造のための方法
JP2006205232A (ja) バーリング加工方法、及び、バーリング加工装置
JP2008221261A (ja) 金属製板状体と柱状体とのカシメ組付品およびその製造方法、並びに製造装置。
JP3723638B2 (ja) クロス溝を有する自在継手外輪の製造方法及び装置
CN110088491B (zh) 垫圈和垫圈的制造方法
JP2008036656A (ja) フランジ成形装置及びフランジ成形方法
JP4941599B2 (ja) シールリング付シェル型ニードル軸受のシールリングの製造方法
JP2008249047A (ja) ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法
JP2007040449A (ja) ころ軸受の保持器、ころ軸受およびころ軸受の製造方法
JP2007009989A (ja) 円錐ころ軸受用保持器及びその製造方法
CN215143885U (zh) 一种椭圆保持器生产用自定位冲孔模具
JP2013024377A (ja) 円すいころ軸受用樹脂製保持器及び円すいころ軸受
JP2506058B2 (ja) ベルト外れ防止用分離帯付プ―リ―の製造方法
JP2015020205A (ja) 歯形部品の製造方法及び歯形部品の製造装置
JP4609188B2 (ja) 鍛造ワークのフランジ反り矯正方法および矯正装置
JP2013194905A (ja) 自動変速機のシリンダ部材及びその製造方法
JP4655732B2 (ja) 成形部品の製造方法、成形部品の製造装置、及び、成形部品
JP2009299835A (ja) 焼結軸受の製造方法および製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070228

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070228

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090521