JP2005536232A - アイスクリームの製造 - Google Patents

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Abstract

食用油脂の状態で予備結晶化させ、少なくとも1種の乳化剤の存在下で食用油脂の粒子を水性アイスクリーム前駆体相とブレンドして、分散液を形成する。予備結晶化された食用油脂の粒子は、それぞれ多数の個々の結晶を含む。得られる分散液をガス化して凍結させてアイスクリームを形成する。予備結晶化は、好ましくは低温で行う。

Description

本発明は、アイスクリームの製造に関する。
アイスクリームは、ゆっくりと凍結する際に、空気を水中油乳剤に導入することにより製造される。本明細書で使用する用語「アイスクリーム」とは、脂肪滴の分散相及び溶解したコロイド状の固体の連続水性相(必須でも排他的でもないが典型的には糖(通常はサカロース及びラクトース)、タンパク質(通常は乳固形分)及び安定剤を含む)を含有する、部分的に凍結した形態を意味する。選り抜きの脂肪は伝統的に乳脂肪(butterfat)又は乳脂であるが、水素添加された植物性脂肪又は固いトロピカル脂肪を用いてアイスクリームの容量を増やしている。分散相は、油と固形脂肪分の混合物(理想的には、−5℃にて少なくとも75%の固形又は結晶性脂肪分)並びに乳化剤(通常は親油性モノグリセリド及びジグリセリドの混合物)を含み、一方、水性相は、多数の成分(中でも、乳タンパク質、糖及び安定剤が通常の用途に最も重要な成分である)を含む。あるいは、モノグリセリド乳化剤は、他の水溶性成分と一緒に水性相中に溶解していてもよい。
一般に、アイスクリームの製造は、以下の基本的な工程を含む。50〜60℃にて、高速ミキサーを用いて、選択された液体及び乾燥成分をブレンドした後、粗アイスクリームミックス又は乳剤を滅菌し、均質化し、約4℃まで冷却し、この時までに、吸収された乳タンパク質の界面層により油/脂肪の滴が安定化される。乳剤の均質化は、乳剤滴の粒径を減少させるために、高圧にて均質化バルブ又はオリフィスにポンプで送ることを含む。冷却された乳剤は、(a)より表面活性な乳化剤によって、界面乳タンパク質を脂肪球の表面から移動させ、(b)固形脂肪分、特により高い融点の脂肪分を結晶化させるために、フリージングの前に約5℃にて数時間にわたり「コンディショニング」又は「熟成」タンクに保持される。「この熟成」ステージは、極めて重要である。なぜなら、このときだけ乳化剤が界面タンパク質に取って代わり、乳化剤自身が各脂肪滴の油−水界面を占有するようになり、脂肪の結晶化が生じ、脂肪球が空気導入中に気泡表面に付着することにより気泡を安定化させ、こうしてフリージングのための安定な高容量の泡を発生させることが可能だからである。製造のこの「熟成」ステージに要する時間は、長く(したがって経費がかかる)、最終的な製品の経費を必然的に増加させるが、アイスクリームの製造は本質的に断続的なプロセスであることにも影響する。この工程の後、空気導入及びダイナミックフリージング(dynamic freezing)が行われるが、両工程とも通常は、掻き取り面熱交換機(scraped surface heat exchanger)内で行われ、最後に、−30℃〜−40℃にて急速冷凍による硬化工程が行われる。
本発明によれば、分散液を形成させるために、少なくとも一種の乳化剤の存在下で、水性アイスクリーム前駆体相を、それぞれ多数の個々の結晶を含有する予備結晶化されている食用油脂の粒子とブレンドする工程と、アイスクリームを形成するために分散液をガス化して凍結させる工程と、を含む、アイスクリームの製造方法が提供される。
食用油脂の予備結晶化された粒子を用いることにより、慣用の均質化工程及び熟成工程を行う必要がない。さらに、予備結晶化する前に、食用油脂に乳化剤を導入してもよく、こうして、脂肪と水性相との効果的なブレンドを迅速に行うことができる。
食用油脂の粒子は、好ましくは低温にて予備結晶化される。低温予備結晶化は、食用油脂を溶融状態での微粒子に形成し、微粒子を凍結剤と接触させることにより行われてもよい。典型的には、溶融状態の食用油脂の微粒子に向けて液体凍結剤をスプレイする。液体凍結剤は、簡便には液体窒素であるが、例えば液体空気又は液体アルゴンを代わりに用いてもよい。
食用油脂の予備結晶化された粒子は、典型的には、それぞれ油の取り込まれたポケット(entrapped pockets of oil)を有する(非常に微小な寸法の)結晶の密集体を含有する脂肪球の形態を採る。
好ましくは、食用油脂が予備結晶化される前に、食用油脂に乳化剤を導入する。乳化剤は、典型的には親油性乳化剤であり、例えばグリセロールモノステアレートなどの飽和モノグリセリドである。
本発明の方法において用いるに適する食用油脂の分類は、乳脂肪、無水乳脂肪、少なくとも一種の乳脂肪フラクション、水素添加植物性油、固いトロピカル脂肪(hard tropical fat)、又は水素添加トロピカル脂肪である。乳脂肪ではない(非乳脂肪)例としては、パーム油及びサンフラワー油などの油の水素添加により形成された脂肪を挙げることができる。
本明細書にて用いる用語「低温」及び「低温にて」とは、脂肪の予備結晶化を効果的になすために用いられる媒体の温度が−50℃未満であり、好ましくは−100℃未満であることを意味する。
本発明による方法の一実施例は、適量添加された乳化剤を含み得る適切な脂肪(例えば、乳脂肪、無水乳脂肪、1種以上の乳脂肪フラクション、水素添加植物性油、固いトロピカル脂肪又は適切なレベルの固形脂肪分を含む他の食用油でよい)の微小エアロゾル又はスプレイ又はミストを低温凍結して、微小脂肪粉末を製造することを含むが、これらの状態を達成する他の冷却プロセスも同じ目的のために用いることができる。脂肪粉末を周囲温度又はアイスクリーム製造プロセスの温度まで戻すと、脂肪粉末は脂肪滴又は脂肪球からなる。このとき、脂肪の結晶化は完了し、乳化剤は脂肪球の表面に結合する。この粉末をアイスクリーム配合物の滅菌した水性相に添加し、高速で混合すると、慣用の態様で空気(又は他のガス)導入及びフリージングの準備がすぐに整う混合物が製造されるので、均質化及び「コンディショニング」又は「熟成」ステージはもはや必要ではない。
別の実施例において、例えばグリセロールモノステアレートなどの飽和モノグリセリドなどの親油性乳化剤を溶融状態の市販のアイスクリーム脂肪に分散させ、次いで、小滴を形成する回転盤又は同様の他の装置から微小エアロゾル又はミストとして脂肪をスプレイして液体凍結剤に衝突させるか、又は凍結剤と一緒にスプレイするか、他の方法で凍結剤と密接に接触させるかして、できる限り最速の冷却速度を得る。得られる微小粉末は、多数の球形脂肪粒子からなり、その各々は油の取り込まれたポケットを有する非常に微小な脂肪結晶の密集体からなる。これらの粒子をアイスクリームミックスの水性相に直接添加して、実際には乳剤である微小脂肪分散液を製造することができる。脂肪粉末は、各粉末粒子の表面上での乳化剤の存在故に、水性相によって湿潤化され得る。個々の脂肪粒子は、通常のアイスクリーム製造プロセスの一部としてフリージング中に空気が水性相に導入される際に、気泡表面に付着することによって気泡を安定化させ得る脂肪球として作用する。この態様で形成された乳剤は、凍結して、慣用の方法を用いて同じ材料で調製されたアイスクリームと同様の微視的組織、物理特性及び口当たりを有するアイスクリームを形成する。
本発明のさらに別の実施例において、上述のように親油性乳化剤を脂肪相中に溶解させるが、脂肪が添加される水性相もまた高度に表面活性な水溶性乳化剤(Tween又はSpanなど、例えばポリソルベート(Polysorbate)60又はスパン(Span)60)を含む。一方、親油性乳化剤水は、ブレンド中に水性相による脂肪粒子の表面の湿潤化を促進し、水性相が添加される際にはすでに脂肪粒子の表面に乳化剤が存在しているようにし、水溶性乳化剤は脂肪粒子の表面張力を非常に低いレベルまで低下させて、脂肪粒子からの脂肪結晶の分離(及び湿潤化)を促進する。この態様において、多数の乳化剤被覆脂肪結晶が水性相中に分散するようになる。よって、暴気プロセス開始時に、脂肪結晶及び脂肪粒子の双方とも、泡の表面に付着し、空気(又は他のガス)安定化に関与して、空気導入によりなされた容量の増加である高いオーバーランの安定な泡を製造し、及び凍結したアイスクリームの独特の口当たりを呈することができる。
本発明の方法は、アイスクリームミックス中の脂肪相を調製し使用する多数の方法を提供するという利点を有する。これは本発明の方法の自由度であり、乳化剤を添加せず、代わりにアイスクリーム配合物の水性相に界面活性剤のみを含むことによって乳化剤を脂肪滴表面に結合させて、脂肪相を結晶化させることが可能であることを知見した。この場合、乳化剤は、アイスクリーム製造プロセスの開始時における成分の高速ブレンド中に、粒子の表面に結合するようになる。
本発明による方法の好ましい利点は、分散脂肪相(すなわち、食用油脂の予備結晶化粒子)を調製して、必要になるまで安定な粉末として簡便に貯蔵することができ、次いで、(a)調製された水性相に添加するか、又は(b)アイスクリームミックスの他の乾燥成分に添加し、さらに水を添加して高速混合することができることである。迅速な暴気及びフリージングに対して準備が整っている水中油アイスクリームミックスのこのインスタント配合物は、アイスクリーム製造のための簡単で迅速な連続プロセスを提供し、慣用のバッチプロセスにおいて見られる多くの問題点、遅れや不可避的な経費を回避することができる。
本発明の方法は、連続アイスクリーム製造プラントのフリージングステージの上流に効果的に位置づけられるので、通常、乳剤が熟成される保持タンク又は「再結晶化装置」はもはやプロセスに必要ではない。これは、各滴内で、脂肪結晶化が迅速に進み、完了し、アイスクリーム製造にすぐに使用することができ、あるいは外観及び機能に不利な変化を与えずに長期間にわたり貯蔵することもできるので、本発明の方法を使用することが可能である。本発明の方法により製造された脂肪粉末の安定性は、プロセスの開始時に油相中に溶解している脂肪のすべてが低温処理中に結晶化させられるという事実によって説明することができる。これは、プロセスの終了までに脂肪が部分的に結晶化されるだけで、プロセスを同程度までに到達させるには焼き戻し又は貯蔵ステージを必要とし、しばしば部分的に溶融させ、続いて塊にするか又は固めるために十分な熱の解放を伴う、脂肪粉末の製造に既に使用されている他の方法には当てはまらない。このような粉末は、油相中の溶液中にいくらかの固形脂肪分がまだ存在し、焼き戻し効果により脂肪結晶の特性を変化させるので、温度変動を受ける際に不可避的に不安定である。
低温予備結晶化された食用油脂の安定性の観点から、家庭でアイスクリームを調製する際に用いるために、それ自身だけで又はアイスクリームミックスの1種以上の他の固形成分と一緒にパッケージすることが可能である。アイスクリームを作るためのパッケージの内容物の使用説明書を、パッケージと一緒にキットの一部として提供することもできる。
さらに、本発明の方法の追加の利点は、凍結した脂肪粉末の終了温度(exit temperature)をある範囲(用いる低温に依存する)内で調節することができ、水性相と混合された後で、完全な乳剤が予め冷却された状態、すなわち周囲温度以下の温度(例えば、10〜15℃の範囲)でのフリージングステージに入ることができることである。これは、低温ガスの製造に用いられるエネルギーのいくらかを利用することにより、アイスクリーム製造の運転効率を増加させる。
本発明の方法によるさらに2つの利点は、脂肪粉末の低温予備結晶化粒子において、(a)脂肪結晶寸法がスプレイ乾燥又はスプレイ冷凍により調製された脂肪粉末よりも非常に小さく、(b)慣用の方法により調製された同様の脂肪と比較して、粒子は高められた固形脂肪分含有量を有する、ことである。小さい結晶寸法は、低温予備結晶化されるすべての食用油脂において製造することができるが、固形脂肪分の増加は、低温処理されるべき脂肪がたとえば水素添加脂肪及び固いトロピカル脂など、水素添加脂肪又は多量の飽和脂肪酸と一緒にトリグリセリドを含むフラクション又はブレンドを含有するか又はこれらからなる場合に特に顕著である。本発明の方法により製造された脂肪粉末の固形脂肪分含有量の増加は、ベーキングからアイスクリーム製造に至る広範囲の用途において用いる際に、脂肪粉末の機能を増加させる。これは、脂肪粉末製造の現存する慣用の方法を用いても達成され得ない。
本発明の方法において、乳剤挙動の確立された理論に従い、脂肪粉末中の粒子の寸法は、典型的には(a)ロータリーアトマイザー又は低温により凍結されるべき脂肪の微小分散を生じさせるために用いられる装置のエアロゾルノズルの設計、仕様及び運転条件、及び(b)アトマイザー供給温度における溶融脂肪の粘度を含む既に公知の多数の因子によって影響され、一方、フリージング前のアイスクリームミックスの水性相中での食用油脂粒子寸法は、(a)アイスクリームミックスの水性相中に脂肪粉末を分散する際に付与される剪断の程度、及び(b)水性相との高エネルギー混合の温度における脂肪粉末中の固形脂肪分含有量に影響されることが知見されている。一般に、本発明の方法において、ブレンド工程を行うには高速ミキサーが用いられる。
直径25〜30μmよりも大きな粒子は口当たりがよくなく、オーバーランが低く、品質の損失をもたらすことが知られているので、分散液中に分散している脂肪粒子のすべてが30μm未満、好ましくは10μm未満、最適には5μm以下の寸法すなわち粒径を有するアイスクリームミックス(すなわち、分散液)を凍結させることが有利であることが知見されている。
本発明の方法において用いられる食用油脂は、好ましくは、アイスクリーム製造で用いられている実績があり、貯蔵温度におけるその固形脂肪分含有量が、凝集せず自在流れ性の粉末としての状態を維持するに十分に高いものである。これは、混合などの単位操作に成分を自動搬送する際に実際上有利である。高融点バターフラクション、多数の固いトロピカル脂肪、水素添加トロピカル脂肪、並びに多数の水素添加植物性油から作られた粉末は、10℃以下の貯蔵温度においてこれらの条件を満足するが、バター、無水バター及び低融点バターフラクションは、自在流れ性を保持するために、理想的には0℃近辺又は0℃以下(トリグリセリド組成物に応じて)にて貯蔵しなければならないことが実験によってわかっている。
最終的な脂肪粉末の微生物学的品質は、低温再結晶化の前に、溶融脂肪を滅菌することにより制御され得る。これは、単に保持タンク内の溶融脂肪の温度を調節することにより行うことができる。
以下、実施例により本発明の方法をさらに詳細に説明する。
本発明の方法により製造した粉末化・予備結晶化非乳脂肪(non-dairy fat)を予備調製した水性相と組み合わせて、最終脂肪含有量が9%のアイスクリームミックスを調製した。
サンフラワー油由来の精製モノグリセリド0.5%を含む固いパーム核油からなる市販のアイスクリーム脂肪を溶融して、液体窒素を用いて低温スプレイ結晶化させることによって、脂肪粉末を調製した。平均粒径は70μmであった。出発物質の固形脂肪分含有量は、狭い温度範囲でのパルス化NMRを用いて決定した(−5℃、91.1%;0℃、88.6%;+5℃、83.5%)。
下記Table 1に示す組成を有する水性相を低速ミキサーを用いて調製した。
Figure 2005536232
10℃〜15℃の温度範囲で、高速ブレンダーを用いて、食用油脂粉末及び水性相を完全に混合させ、得られた分散液すなわちアイスクリームミックスを暴気してVotator(商標)連続フリーザー内で凍結させた。出現したアイスクリームをトンネル型フリーザーに通過させることにより固めて、得られた物質を−20℃にて2日間貯蔵してから評価した。所望であれば、出現したアイスクリームを固める前にパッケージしてもよい。
このアイスクリームを、慣用のプロセスにより同じ材料から調製した(脂肪相を均質化により分散させ、得られたアイスクリームミックスを数時間「熟成」させてから、上述のように凍結させた)対照アイスクリームと比較した。
比較は、2種類のアイスクリームのオーバーラン及び降伏値を測定することにより行った。降伏値は、アイスクリームの硬度の測定である。オーバーランは標準的な方法を用いて測定し、降伏値は冷凍サンプルホルダー及び40゜コアプローブを具備するインシュトロン(Instron)針入度計により測定した。アイスクリーム組織における明らかな欠点を検出するために感覚刺激観察も試みた。
Table 2に示すこれらの比較は、2種類のアイスクリームの性質が同様であったことを示す。
Figure 2005536232
低温予備結晶化した無水乳脂肪(AMF)粉末を予備調製した水性相と組み合わせて、最終脂肪含有量12.5%のアイスクリームミックスの分散液を調製した。
市販のAMFを溶融させて、市販のモノグリセリド(グリセロールモノステアレート)を0.3%のレベルまで添加し、次いで、液体窒素を用いて低温スプレイ結晶化させることによってAMF粉末を調製した。AMFの固形脂肪分含有量(モノグリセリドの添加前)は、狭い範囲の温度でのパルス化NMRを用いて決定した(−5℃、70.7%;0℃、67.5%;+5℃、60.0%)。下記Table 3に示す組成を有する水性相を低速ミキサーを用いて調製した。
Figure 2005536232
AMF粉末及び水性相を高速ミキサー内でブレンドして、得られたアイスクリームミックスを暴気しVotator連続フリーザー内で凍結させた。出現する乳脂肪アイスクリームをトンネル型フリーザー内で固めて、得られた物質を−20℃にて2日間貯蔵してから評価した。
このアイスクリームを、慣用のプロセスで同じ材料から調製した(均質化によりAMFを分散させ、得られたアイスクリームミックスを数時間「熟成」してから、上述のように凍結させた)対照アイスクリームと比較した。
比較は、実施例1でのようにオーバーラン及び降伏値を測定することにより、2種類のアイスクリームで行った。アイスクリーム組織における明らかな欠点を検出するために感覚刺激観察も試みた。比較の結果を下記Table 4に示す。
結果は、2種類のアイスクリームの物理特性にほとんど差がなかったが、慣用的に作った製品の口当たりは、商業的に受け入れられているよりもおそらく滑らかであった。
Figure 2005536232
低温予備結晶化した粉末化非乳脂肪を予備調製した水性相と組み合わせて、最終脂肪含有量10%のアイスクリームミックスの分散液を調製した。
サンフラワー油由来の精製モノグリセリド0.3%を含むパーム核油を溶融して、液体窒素を用いて低温スプレイ結晶化させることによって、脂肪粉末を調製した。低温再結晶化した脂肪粉末の平均粒径は70μmであった。出発物質の固形脂肪分含有量は、狭い温度範囲でのパルス化NMRを用いて決定した(−5℃、86.2%;0℃、84.3%;+5℃、78.9%)。下記Table 5に示す組成を有する水性相を低速ミキサーを用いて調製した。
Figure 2005536232
高速ブレンダーを用いて、脂肪粉末及び水性相を完全に混合させ、得られたアイスクリームミックスを暴気してVotator連続フリーザー内で凍結させた。出現した半固体状のアイスクリームをトンネル型フリーザーに通過させることにより固めて、得られた物質を−20℃にて2日間貯蔵してから評価した。
このアイスクリームを、慣用のプロセスにより同じ材料から調製した(脂肪相を均質化により分散させ、得られたアイスクリームミックスを数時間「熟成」させてから、上述のように凍結させた)対照アイスクリームと比較した。
比較は、実施例1及び2に記載したような測定を用いて、2種類のアイスクリームについて行い、アイスクリーム組織における明らかな欠点を検出するために感覚刺激観察も試みた。比較の結果を下記table 6に示す。これらは、2種類のアイスクリームが同様の特性であったことを示す。
Figure 2005536232

Claims (22)

  1. 少なくとも1種の乳化剤の存在下で、水性アイスクリーム前駆体相を、それぞれ多数の個々の結晶を含有する食用油脂の予備結晶化された粒子とブレンドして、分散液を形成する工程と、
    該分散液をガス化して凍結させて、アイスクリームを形成する工程と、
    を含むアイスクリームの製造方法。
  2. 前記食用油脂の結晶は、低温結晶化されたものである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記低温結晶化は、食用油脂を溶融状態の微粒子に形成して、該微粒子を凍結剤と接触させることによりなされる、請求項2に記載の方法。
  4. 溶融状態の食用油脂の微粒子に向けて液体凍結剤をスプレイする、請求項3に記載の方法。
  5. 液体凍結剤は、液体窒素である、請求項3又は4に記載の方法。
  6. 食用油脂の予備結晶化されている粒子は、油の閉じこめられたポケットを有する脂肪結晶の密集体を含む脂肪球の形態を採る、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 分散液中に分散した脂肪粒子のすべてが30μm未満の寸法を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 予備結晶化されている粒子のほとんど又はすべてが10μm未満の寸法を有する、請求項7に記載の方法。
  9. 予備結晶化されている粒子のほとんど又はすべてが5μm以下の寸法を有する、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 食用油脂は、予備結晶化される前に滅菌される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 水性相は、予備結晶化されている食用油脂粒子とブレンドされる前に滅菌される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 乳化剤は、食用油脂が予備結晶化される前に食用油脂に導入される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 乳化剤は、親油性乳化剤である、請求項12に記載の方法。
  14. 親油性乳化剤は、飽和モノグリセリドである、請求項13に記載の方法。
  15. 飽和モノグリセリドは、グリセロールモノステアレートである、請求項14に記載の方法。
  16. 食用油脂は、乳脂肪、無水乳脂肪、少なくとも1種の乳脂肪フラクション、水素添加植物性油、固いトロピカル脂肪、又は水素添加トロピカル脂肪である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 水性相は、高度に表面活性な水溶性乳化剤を含む、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 水性相は、無脂肪乾燥乳固形分及び糖を含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 分散液は、均質化又は熟成されることなく、ガス化され凍結される、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 分散液は、フリージングの周囲温度以下にて存在する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 低温予備結晶化された食用油脂の粒子を含むパッケージ。
  22. 請求項21に記載のパッケージ及び該パッケージの内容物のアイスクリーム調製時使用説明書を含む、家庭でアイスクリームを製造するためのキット。
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