JP2005531672A - 液状デュロプラスチック - Google Patents
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Abstract
熱分解法により製造され、メタクリル基を有するシランで表面改質されているシリカを、デュロプラスチックに添加することにより強化液状デュロプラスチックを製造する。
Description
本発明は、液状デュロプラスチックの強化方法、及び該方法により得られるデュロプラスチックに関する。
デュロプラスチックは、硬化性樹脂から製造される全種のプラスチックをいう。DIN7724によれば、分解温度以下でこれらは架橋された密な網目状の高分子材料であり、そしてそれは低温では高弾性的でありかつ50℃又はそれより高い温度と分解温度との間においては弾力的に挙動し、極めて限られた変形性を有する。剪断弾性率は、いかなる温度でも102kp/cm2未満に低下することはない。
デュロプラスチックは、一般的に非晶質である。デュロプラスチックの架橋の結果として、これらの分子はいかなるマクロブラウン運動も行うことができない。ポリマー分子のマクロブラウン運動は、他方では50℃より高いガラス転移温度で起こりうる。
デュロプラスチックという用語は、プラスチックの他の2分類についての呼称としてのエラストマー及びプラストマー(熱可塑性樹脂)と形態の点で密接に関連しているために時々好まれる硬化性樹脂(duromer)という呼称と一致するものである。
デュロプラスチックは、成形組成物、注型樹脂、樹脂接着剤又はラッカー樹脂として広く使用されている。デュロプラスチックは、例えばフタル酸ジアリル樹脂(DAP)、エポキシメラミンホルムアルデヒド樹脂(MF)、メラミンフェノールホルムアルデヒド樹脂(MP)、フェノールホルムアルデヒド樹脂(PF)又は不飽和ポリエステル樹脂(UP)といった特に商業的に重要な材料群(括弧内の略号はDIN7728、1頁、1988年1月1日による)である。
ポリマー用充填材として、粉末状シリカを使用することは公知である。
一般的に、充填材は、軟質ポリマーに包囲されている硬質相の形態で微細に分布されており、多くの商業的に有益な機械的特性を改善させる。これらは、例えば硬度、引張強度、応力の値又は他の測定可能な特性である。
原則的に、熱可塑性樹脂ポリマーと架橋性ポリマーとの間の区別がなされなければならない。シリカは、材料のこの両分類において充填材として使用できる。しかしながら、添加量及び作用は、ポリマーにより極めて様々であってよい。
シリカを、液状デュロプラスチック中の増粘剤として使用することも公知である。これは本発明の課題ではないが;どちらかといえば、シリカの増粘作用は可能な限り低いことが望ましい。
本発明は、不飽和有機基で改質されたシリカの、低分子量の一般的には液状の反応性ポリマー中での使用を記載する。流動学的特性と機械的特性との有利な組合せ、即ち一方では未架橋状態での低粘度及び低降伏価と、他方では架橋状態での高硬度及び高弾性率とを達成できることが示されている。
ポリマー中で使用される充填材をビニルシラン又はメタクリルシランで処理し、架橋生成物における有利な特性を得ることは公知である。このような処理は、先行技術に従って充填材をポリマーに混入させる間に実施される。
この手順の欠点は、シランと固体との所望の結合に必要な一連の化学反応が制御困難な環境で起こり、かつその再現性が多少物足りないことである。さらに、廃棄物としてのアルコールの形成が回避できない;アルコールは、一般的にポリマー材料の構成成分としては不所望であり、複雑な作業において除去されなければならない。
シランそれ自体及びそれから形成される開裂生成物は、可燃性及び毒性の点で危険性の原因であり、しばしば付加的な安全対策及び投資を要求する。従って、既に所望の反応性基を有し、かつポリマー中に又はその環境においていかなる不所望な物質も放出しない充填材を使用することが望まれる。
本発明は、未架橋樹脂と、熱分解法により製造され、メタクリル基を有するシランで表面改質されているシリカとの混合物を製造することを特徴とする液状デュロプラスチックの強化方法を提供する。
また本発明は、熱分解法により製造され、メタクリル基を有するシランで表面改質されているシリカを含有することを特徴とする液状デュロプラスチックを提供する。本発明の特有な態様においては、熱分解法により製造されたシリカを構造的に改変させてもよい。
本発明によれば、特に効果的な充填材は、メタクリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造され、かつその構造が機械的後処理により改変されているシリカである。
本発明に従って使用できる、熱分解法により製造されたシリカは:
BET表面積 20〜380m2/g
粒径 6〜110nm
締固め密度 50〜600g/l
pH値 3〜10
炭素含有率 0.1〜15%
DBP数 <200%
により特徴づけられる。
BET表面積 20〜380m2/g
粒径 6〜110nm
締固め密度 50〜600g/l
pH値 3〜10
炭素含有率 0.1〜15%
DBP数 <200%
により特徴づけられる。
このシリカは、シリカを好適な混合装置内で先ず水又は希酸と一緒に激しく混合させ、かつ次いで表面改質剤と一緒に混合させるか、又は種々の表面改質剤の混合物を噴霧により適用することにより製造できる。これらの成分を、15〜30分の間さらに混合させ、かつ次いで100〜400℃の温度で1〜6時間にわたり熱処理する。
本発明の好ましい態様においては、シリカとして、熱分解法により製造されたシリカを使用してよい。
熱分解法シリカは、揮発性ケイ素化合物、例えばSiCl4、メチルトリクロロシラン等の火炎加水分解により製造する。これらは、ウルマンの工業化学百科事典第4版21巻464頁1982年(Ullmann's Enzyklopaedie der technischen Chemie 4th edition,Volume21,page464(1982))から公知である。本発明の好ましい態様においては、約200m2/gのBET表面積を有する熱分解法シリカを使用してよい。
表面改質剤としては、モノマー物質、例えばメタクリルオキシプロピルトリアルコキシシランを使用してよく、その際アルコキシは、メトキシ、エトキシ及び/又はプロポキシを意味してよい。
挙げられた発明の不可欠な特徴は、光重合により充填材と反応性モノマー及びラッカーのオリゴマーとが結合することである。
驚くべきことに、特定の液状樹脂系では、光が欠如していても、メタクリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造され、かつその構造が機械的後処理により改変されているシリカにより、有利な特性により特徴づけられる顕著に硬質なポリマーが生じることが判明した。
このような樹脂系の例は:
種々の組成:
A.エチレン性不飽和ポリエステル
B.Aと共重合されるエチレン性不飽和モノマー、
C.A+Bに対して5〜300質量%の繊維状強化剤、
D.場合により粉末状充填材、
E.場合によりA+Bに対して0.5〜5質量%の増粘剤、
F.A+Bに対して0.5〜5質量%の有機過酸化物、
G.芳香族アミン、有機酸の金属塩、例えばコバルト化合物、
H.場合により更なる慣用の添加剤
の不飽和ポリエステル樹脂である。
種々の組成:
A.エチレン性不飽和ポリエステル
B.Aと共重合されるエチレン性不飽和モノマー、
C.A+Bに対して5〜300質量%の繊維状強化剤、
D.場合により粉末状充填材、
E.場合によりA+Bに対して0.5〜5質量%の増粘剤、
F.A+Bに対して0.5〜5質量%の有機過酸化物、
G.芳香族アミン、有機酸の金属塩、例えばコバルト化合物、
H.場合により更なる慣用の添加剤
の不飽和ポリエステル樹脂である。
A.不飽和ポリエステルとしては、多価の、特に二価のカルボン酸とこれらのエステル化可能な誘導体、特に無水物が、多価の、特に二価のアルコールにエステルの形で結合されており、場合により付加的に一価のアルコールの基及び/又はヒドロキシカルボン酸の基を有しており、その際、その基の少なくとも幾つかの基はエチレン性不飽和の共重合可能な基を有さねばならない慣用の重縮合生成物が好適である。
多価の、特に二価の、場合により不飽和のアルコールとしては、非環式又は環式の基を有する慣用のアルカンジオール又はオキサアルカンジオール、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチレン−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−シクロヘキサンジオール、2,2−ビス−(ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル又は1,4−ブタンジオールが好適である。
また、一価の、三価の又はそれより多価のアルコール、例えば、エチレンヘキサノール、脂肪族アルコール、ベンジルアルコール、1,2−ジ−(アリルオキシ)−プロパノール−(3)、グリセロール、ペンタエリトリトール又はトリメチロールプロパンを共に副次的量で使用することもできる。多価の、特に二価のアルコールは、一般的に化学量論的量で多塩基の、特に二塩基のカルボン酸又はこれらの縮合可能な誘導体と反応させる。
好適なカルボン酸又はこれらの誘導体は、二塩基の、オレフィン性不飽和の好ましくはβ−オレフィン性不飽和のカルボン酸、例えばマレイン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、イタコン酸、メチレングルタル酸又はメサコン酸若しくはこれらのエステル又は、好ましくは、これらの無水物である。さらに、改質作用を有する他の二塩基の、不飽和の及び/又は飽和の、若しくは芳香族のカルボン酸、例えばコハク酸、グルタル酸、メチルグルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ピメリン酸、無水フタル酸、o−フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ジヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラクロロフタル酸、3,6−エンドメチレン.1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラクロロフタル酸又はヘキサクロロエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、また一塩基の、三塩基の又は多塩基のカルボン酸、例えばエチルヘキサン酸、脂肪酸、メタクリル酸、アクリル酸、プロピオン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸を、ポリエステル内に縮合させることも可能である。好ましくは、マレイン酸又はその無水物若しくはフマル酸を使用する。
また、ジシクロペンタジエンを使用して製造された不飽和ポリエステルを有利に使用することもできる。
また、不飽和ポリエステルの混合物、例えばモノマーB中で限られた溶解度を有するにすぎず、容易に結晶化する不飽和ポリエステルの混合物を使用することも可能である。このような容易に結晶化する不飽和ポリエステルは、例えばフマル酸、アジピン酸、テレフタル酸、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール及びネオペンチルグリコールから構成されていてよい。
不飽和ポリエステルは、5〜200、好ましくは20〜85の酸価及び約800〜6000、好ましくは約1000〜4000の平均分子量を有する。
非晶質の及び場合により結晶化可能な不飽和ポリエステルは、一般的にこれらの出発成分から、連続的又は不連続的方法による共沸条件下での溶融縮合により製造する。
B.好適な共重合可能なエチレン性不飽和モノマー化合物は、不飽和ポリエステル成形組成物の製造に慣例的に使用されるアリル化合物、好ましくはビニル化合物、例えばビニル芳香族化合物、例えばスチレン、メチレンスチレン、p−クロロスチレン又はビニルトルエン;1〜18の炭素原子を有するアルコールとのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、例えばメタクリル酸メチルエステル、アクリル酸ブチルエステル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ジヒドロジシクロペンタジエニル、ジアクリル酸ブタンジオール又は(メタ)アクリル酸アミド;アリルエステル、例えばフタル酸ジアリル、又はビニルエステル、例えばエチルヘキサン酸ビニルエステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバル酸ビニル等である。また、挙げられたオレフィン性不飽和モノマーの混合物も好適である。好ましくは、スチレン、ビニルトルエン又はフタル酸ジアリルが成分Bとして好適である。モノマーBはポリエステル成形組成物中に、一般的に成分A及びBの全質量に対して10〜80質量%、好ましくは20〜70質量%の量で含有される。
C.強化用繊維としては、ロービング又は場合によりそれから製織されたへん平構造物の形態の無機繊維又は有機繊維、例えばガラス、炭素繊維、石綿、セルロースのマット又は合成有機繊維、例えばポリカルボン酸エステル、ポリカーボネート又はポリアミドのマットが好適である。強化用繊維は、成分A+Bに対して5〜300質量%、好ましくは10〜150質量%の量で使用される。
D.好適な充填材は、例えば微細に粉砕された又は顆粒状の慣用の無機充填材、例えばチョーク、カオリン、石英粉、ドロマイト、重晶石、金属粉、アルミニウム水和物(aluminium hydrate)、接合剤、滑石、珪藻土、木材粉、かんな屑、顔料等である。これらは、SMC成形組成物中でA+Bに対して0〜200質量%の量で使用され、BMC成形組成物中で100〜400質量%の量で使用される。
E.増粘剤としては、例えばアルカリ土類金属の酸化物又は水酸化物、例えば酸化カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム又は、好ましくは酸化マグネシウム、若しくはこれらの酸化物又は水酸化物の混合物を挙げることができる。またこれらを、部分的に酸化亜鉛に替えてもよい。また、ポリイソシアネート又は金属アルコラートは多くの場合に好適である。増粘剤は、成形組成物にA+Bに対して0.5〜5質量%の量で添加される。
F.重合開始剤としては、高められた温度で遊離基を発生させる慣用の有機過酸化物が、成分A及びBの全質量に対して0.05〜5質量%、好ましくは0.1〜3質量%の量で使用される。好適な重合開始剤は、例えば:過酸化ベンゾイル、過オクタン酸t−ブチル、過安息香酸t−ブチル、過酸化ジクミル、過酸化ジ−t−ジブチル又はペルケタール(perketals)、例えばトリメチルシクロヘキサノンペルケタール、若しくは過炭酸塩である。
G.更なる慣用の添加剤は、例えば重合禁止剤、例えばヒドロキノン、2,6−ジメチルヒドロキノン、t−ブチルベンゾカテキン、p−ベンゾキノン、クロラニル、2,6−ジメチルキノン、ニトロベンゼン、例えばm−ジニトロベンゼン、チオジフェニルアミン又はN−ニトロソ−N−シクロヘキシルヒドロキシアミンの塩、若しくはこれらの混合物である。重合禁止剤は、成形組成物中に一般的に成分A+Bに対して0.005〜0.2質量%、好ましくは0.01〜0.1質量%の量で含有される。
滑沢剤としては、例えば亜鉛、マグネシウム又はカルシウムのステアリン酸塩、若しくはポリアルキレンエーテルワックスが考えられる。
このようなポリエステル樹脂は、例えばEP0120272号A1から公知である。
ビニルエステル樹脂、VE樹脂はまたフェンアクリレート樹脂(略号.PHA)とも呼ばれ、フェニル(フェニレン)誘導体、例えば(メタ)アクリル酸により分子がエステル化された、フェノールの芳香族グリシジルエーテルを基礎とする反応性樹脂又はエポキシ化ノボラックである。
いわゆる樹脂の“ビニルエステル”類は長年、樹脂の広範な適用、特に上質の耐薬品性を必要とする適用のために有用と認識されてきた。該樹脂は、エポキシ樹脂の化学反応生成物及びエポキシ樹脂のエチレン性不飽和生成物である。ここで、市販の代表的なビニルエステル樹脂は、例えばEPOCRYL樹脂(Shell Chemical社から販売されている)、DERKANE411(Dow Chemicals社から販売されている)又はCO−REZYN VE−8300(Itnerplastic社から販売されている)である。
ビニルエステル樹脂を使用して成形製造物、特にガラス繊維強化プラスチック(FRP)構造物の製造する際には、樹脂組成物の粘度を調整して容易な適用及び充填剤の良質な湿潤並びに強化を可能にすることができるほどに十分に組成物を流動的にすることが望ましいが、該組成物が垂直面から流れ出し、成形製造物に樹脂欠乏部を生じさせるほど流動的にすべきではない。さらに、多くの用途において、例えば成形組成物、例えば管、槽、スクラバー又はダクトをビニルエステル樹脂を使用して製造する際には、優れた増粘及び滞留特性が、手順、特に成形及び硬化段階の間にとって決定的に重要とまではいかなくても極めて重要である。このような適用においては、通常は樹脂をビニルモノマー、例えばスチレンに溶解させ、それから該樹脂を成形及び硬化させ成形製造物を製造する。成形及び硬化段階の間に、組成物の増粘及び滞留特性が不十分で例えば樹脂組成物をライニングのために垂直面上に適用する際に組成物の流出又は流下が惹起されれば、成形製造物の樹脂表面は厚さにむらができ、かつ機械的強度が低下することがある。
ビニルエステル樹脂の粘度、増粘及び滞留特性を、所定のチキソトロープ剤を添加することにより改善させることは今までにも提案されている。所定のビニルエステル樹脂組成物中においては、ヒュームドシリカが“極めて効果的な”チキソトロープ添加剤であると報告されている(“不飽和ポリエステル技術”ポールF.グルーインス編;ゴードンアンドブリーチ科学出版(“Unsaturated Polyester Technology”edited by Paul F.Gruins;Gordon and Breach Science Publishers)を参照のこと)。
本発明の組成物は、取扱、硬化を容易にして、かつ所望の機械的特性を付与するためにコモノマーを含有してよい。好適な相溶性コモノマーは、例えば反応性の、エチレン性不飽和コモノマー、例えばスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、メチルスチレン、フタル酸ジアリル、シアヌル酸トリアリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル又はジビニルベンゼンである。スチレンは、好ましい相溶性補助剤である。また組成物は、非反応性希釈剤、例えばアセトンを含有してよく、この場合ニート樹脂を用いてのみ得られる特性が望まれる。
本発明において使用されるビニルエステル樹脂は、任意の公知技術のものであってよく、該樹脂をエポキシ樹脂とエチレン性不飽和モノカルボン酸との間の付加反応により製造してもよい。好適なビニルエステル樹脂の製造方法は、米国特許明細書第3256226号;同第3317465号;同第3345401号;同第3373221号;同第3377406号;同第3432478号;同第3548030号;同第3564074号;同第3634542号及び同第3637518号に開示されている。
一般的に、本発明において使用されるビニルエステル樹脂を製造する反応は、簡単である。該反応は、好適な触媒、例えば第三級アミン、ホスフィン、アルカリ又はオニウム塩により触媒させてよい。一般的な化学反応式は、以下のように示すことができる:
好適な酸は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸又はケイ皮酸である。好適なエポキシ樹脂は、以下のものである:
様々な特性を組み合わせた相当数の様々なビニルエステルは、様々なエポキシ樹脂と種々の不飽和酸とを組み合わせることにより製造してよい。種々の生成物は無論、ビニルエステル樹脂と組み合わされて共重合されうる不飽和モノマーの選択に応じて、さらにいっそう拡張させてよい。今までのところ顕著な有用性を達成し、かつ従って本発明における使用にとって好ましいビニルエステル樹脂は、ビスフェノールA(BPA)エポキシを基礎とするビニルエステル樹脂である。これらの樹脂を、本発明の組成物中で共反応性モノマー、例えばスチレンを用いて又は用いることなく利用してよい。
また本発明の樹脂組成物は、ビニルエステル樹脂、チキソトロープ添加剤及び、場合により反応性の又は非反応性の希釈剤に加え、触媒、重合禁止剤、充填材、顔料及び/又は他の公知の慣用の添加剤を含有してよい。
本発明の組成物は、公知技術の遊離基発生開始剤を使用して重合及び架橋させてよい。樹脂の重合は典型的な付加反応によるものであり、通常は副産物は形成されない。好適な重合開始剤は、例えば過酸化物、好ましくは有機過酸化物、例えば過酸化ベンゾイル又はメチルエチルケトン過酸化物、若しくは他の遊離基源である。例えば、遊離基を生じさせる光開始剤を使用して本発明の組成物の重合を開始させてもよい。重合開始剤を、慣用の促進剤又はプロモーター、例えば第3級アミン、例えばジメチル又はジエチルアニリン、若しくは金属石鹸、例えばコバルト又はマンガンの、オクタン酸塩又はナフテン酸塩と一緒に使用してよい。
樹脂組成物は、種々の成形法を利用して成形してよい。好適な方法は、例えばハンドレイアップ法、コールドプレス法、バッグ法、マッチドダイ法、フィラメントワインディング法又は連続成形法である。
アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合により得られた常温硬化性又は熱硬化性合成樹脂(いわゆるpure-A)、若しくは該(メタ)アクリル酸エステルと例えばスチレン又はビニルエステルとの共重合により得られた常温硬化性又は熱硬化性合成樹脂であってよい。熱硬化性アクリル樹脂は付加的に官能基(ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、カルボキシ基)を有し、これらを介して架橋反応を実施できる;これらは自己架橋性であってよく又は(例えばアミノプラスチック又はエポキシ樹脂の添加後に)外因的手段により架橋させてもよい。アクリル樹脂の溶解度及び機械的特性は、モノマーの選択を介して広く改変させることができる。硬化アクリル樹脂は一般的に、耐UV光性でありかつ変色することのない透明な生成物である。
常温硬化性の塗料用樹脂は、以下の組成を有してよく、例えば:
A)(メタ)アクリレート 50〜100質量%
メチル(メタ)アクリレート 0〜5質量%
エチル(メタ)アクリレート 0〜5質量%
C3〜C6(メタ)アクリレート 0〜97質量%
≧C7(メタ)アクリレート 0〜50質量%
多価(メタクリレート 3〜10質量%
コモノマー 0〜50質量%
ビニル芳香族化合物 0〜30質量%
ビニルエステル 0〜30質量%
その際、構成成分Aの合計は100質量%であり、
B)A)の1質量部につき0〜2質量部の、A)に可溶の又は膨潤可能な(プレ)ポリマー、その際メチル(メタ)アクリレートの又はエチル(メタ)アクリレートの量はBに対して>5質量%であり、
C)(A+B)の100質量部につき2〜5質量部の、少なくとも一種のパラフィン及び/又はワックス、
D)成分A)の常温硬化に十分な量の促進剤及び過酸化物触媒又は重合開始剤を含有し、少なくともその一成分についてはこの系の重合可能な構成成分の重合まで分離しておくべきレドックス系、及び
E)慣用の添加剤
である。
A)(メタ)アクリレート 50〜100質量%
メチル(メタ)アクリレート 0〜5質量%
エチル(メタ)アクリレート 0〜5質量%
C3〜C6(メタ)アクリレート 0〜97質量%
≧C7(メタ)アクリレート 0〜50質量%
多価(メタクリレート 3〜10質量%
コモノマー 0〜50質量%
ビニル芳香族化合物 0〜30質量%
ビニルエステル 0〜30質量%
その際、構成成分Aの合計は100質量%であり、
B)A)の1質量部につき0〜2質量部の、A)に可溶の又は膨潤可能な(プレ)ポリマー、その際メチル(メタ)アクリレートの又はエチル(メタ)アクリレートの量はBに対して>5質量%であり、
C)(A+B)の100質量部につき2〜5質量部の、少なくとも一種のパラフィン及び/又はワックス、
D)成分A)の常温硬化に十分な量の促進剤及び過酸化物触媒又は重合開始剤を含有し、少なくともその一成分についてはこの系の重合可能な構成成分の重合まで分離しておくべきレドックス系、及び
E)慣用の添加剤
である。
混合樹脂は、商業的見地から特に有利な特性の組合せを達成するためにポリエステル樹脂とビニルエステル樹脂及び/又はアクリル樹脂との混合物であってよい。
樹脂とシリカとを慎重に混合させ、かつこれに硬化剤、及び場合により促進剤を添加する。硬化剤に応じて、室温より顕著に低くてよい温度で、ほぼ室温で又は室温より顕著に高い温度範囲で硬化が惹起される。温度上限は、一般的に樹脂の物理化学的データ、例えばモノマーの蒸気圧により決定される。
アクリル基を有する構造的に改変されたシリカを含有する本発明にかかるデュロプラスチックは、液状、ペースト状又は固体状の形態であってよい。
これらは、付加的な粉末状の又は繊維状の充填材料、例えば:
石英粉、
ガラス繊維、
顔料、
防炎加工剤、
金属酸化物、
金属粉、
黒鉛、
カーボンブラック又は
溶剤の形態の液状添加剤、
可塑剤、
非反応性増量樹脂、例えば炭化水素樹脂、
可撓性付与樹脂、及びフェノール樹脂、ワックス、
重合助剤及び接着プロモーター
を含有してよい:
石英粉、
ガラス繊維、
顔料、
防炎加工剤、
金属酸化物、
金属粉、
黒鉛、
カーボンブラック又は
溶剤の形態の液状添加剤、
可塑剤、
非反応性増量樹脂、例えば炭化水素樹脂、
可撓性付与樹脂、及びフェノール樹脂、ワックス、
重合助剤及び接着プロモーター
を含有してよい:
さらに、添加剤は:
増粘剤
発泡剤、
離型剤、
有効寿命増加用の安定剤
であってよい。
増粘剤
発泡剤、
離型剤、
有効寿命増加用の安定剤
であってよい。
メタクリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造され、かつその構造が機械的後処理により改変されている、本発明に従って使用されるシリカは、本発明にかかる樹脂及びこれから製造される調製物に多くの技術的利点をもたらす。
微細に分割された公知のシリカと比較して、チキソトロープ作用が極めて低い。これは、塗料及び接着剤調製物のための適用及び損失挙動にとって顕著に有益である。
固体表面に安定して結合されているアクリル官能基は、反応性樹脂の重合の間に反応し、架橋性部位を形成して最終生成物に高程度の硬度、強度及び弾性を付与する。さらに、架橋反応の速度を増加できるので、塗料は迅速に指触乾燥し、かつ成層物を金型から早期に取り出すことができる。
同様に、特に高圧式の場合における成形組成物の加工が改善され、本発明にかかるシリカの反応性により成形品が短時間の範囲で均一に全体的に硬化される。
メタクリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造された本発明にかかるシリカを使用する際の特有の利点はまた、先行技術による液状シランを使用する際に回避できない遊離アルコールが調製物中で形成されないことである。
加水分解反応による現場のシラン化の際に放出されるアルコールにより、樹脂生成物の更なる加工、例えば架橋工程の促進又は抑制の間に種々の欠点が生じることがある。さらに、シラン化反応は、ある程度の時間及び/又は触媒及び/又は加熱の使用、並びに場合により形成されたアルコール及び過剰のシランを除去するための手段を必要とする。
メタクリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造された本発明にかかるシリカを液状又はペースト状の樹脂中に使用することは、たとえ効果が表面化せずとも大部分が比較的粗い粒径を有する他の充填材の沈降挙動に有利な効果を有している。
比較例1:
不飽和スチレン含有イソフタル酸ポリエステル樹脂100質量部と、フタル酸ジメチル中の33%メチルエチルケトン過酸化物溶液1質量部とを溶解機を用いて混合させる。粘度をレオメータを用いて23℃で測定する。(ここでの及び以下の実施例での測定粘度データを表1にまとめる)。次いでこの液体を、隔離用の箔でライニングされた矩形の鋼製金型に注入し、かつ80℃で15分間、100バールの型締圧下で加熱する。この時間の間に、組成物は完全に硬化し、かつ透明シートとして成形する。
不飽和スチレン含有イソフタル酸ポリエステル樹脂100質量部と、フタル酸ジメチル中の33%メチルエチルケトン過酸化物溶液1質量部とを溶解機を用いて混合させる。粘度をレオメータを用いて23℃で測定する。(ここでの及び以下の実施例での測定粘度データを表1にまとめる)。次いでこの液体を、隔離用の箔でライニングされた矩形の鋼製金型に注入し、かつ80℃で15分間、100バールの型締圧下で加熱する。この時間の間に、組成物は完全に硬化し、かつ透明シートとして成形する。
比較例2:
比較例1からの樹脂100質量部と、トリメチルシリル基で被覆され、かつ火炎加水分解により製造され、かつ173平方メートルの比表面積及び分析により測定された3.4質量%の炭素含有率を有し、かつその構造が機械的後処理により改変されたシリカ15質量部とを溶解機を用いて混合させる。粘度を、低圧室内での短期の脱気を経て23℃で測定する。こうして得られたペースト状組成物は顕著な降伏価を有するが、該組成物を延展させることができる。これに1質量%の33%MEK過酸化物溶液を添加し、かつ加熱を80℃で15分間、矩形金型内で実施する。この時間の間に、調製物は完全に硬化し、かつ金型から半透明シートとして取り出す。
比較例1からの樹脂100質量部と、トリメチルシリル基で被覆され、かつ火炎加水分解により製造され、かつ173平方メートルの比表面積及び分析により測定された3.4質量%の炭素含有率を有し、かつその構造が機械的後処理により改変されたシリカ15質量部とを溶解機を用いて混合させる。粘度を、低圧室内での短期の脱気を経て23℃で測定する。こうして得られたペースト状組成物は顕著な降伏価を有するが、該組成物を延展させることができる。これに1質量%の33%MEK過酸化物溶液を添加し、かつ加熱を80℃で15分間、矩形金型内で実施する。この時間の間に、調製物は完全に硬化し、かつ金型から半透明シートとして取り出す。
実施例1(先行技術):
メタクリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造され、かつ160m2/gの比表面積、12ナノメートルの平均粒径及び5%の炭素含有率を有するシリカ15質量部と、不飽和スチレン含有イソフタル酸ポリエステル樹脂100質量部とを、溶解機を用いて混合させる。混合気体を、短期の脱気により低圧室内で除去する。粘度を、コーンプレート型レオメータを用いて23℃で測定する。
メタクリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造され、かつ160m2/gの比表面積、12ナノメートルの平均粒径及び5%の炭素含有率を有するシリカ15質量部と、不飽和スチレン含有イソフタル酸ポリエステル樹脂100質量部とを、溶解機を用いて混合させる。混合気体を、短期の脱気により低圧室内で除去する。粘度を、コーンプレート型レオメータを用いて23℃で測定する。
組成物は降伏価を有するが、該組成物を極めて容易に延展させることができる。該組成物に1質量%の33%MEK過酸化物溶液を添加し、かつ加熱を80℃で15分間、矩形金型内で実施する。この時間の間に、組成物は完全に硬化し、かつ金型から半透明シートとして取り出す。
比較例3(先行技術):
1質量%の33%MEK過酸化物溶液を、不飽和スチレン含有臭素化ビニルエステル樹脂100質量部に実施例1と同様に添加する;混合物を成形しシートを形成させ、かつ硬化させる。
1質量%の33%MEK過酸化物溶液を、不飽和スチレン含有臭素化ビニルエステル樹脂100質量部に実施例1と同様に添加する;混合物を成形しシートを形成させ、かつ硬化させる。
比較例4(先行技術)
不飽和スチレン含有臭素化ビニルエステル樹脂100質量部と、トリメチルシリル基で被覆され、かつ火炎加水分解により製造され、かつ173m2の比表面積を有し、かつその構造が機械的後処理により改変されているシリカ15質量部とを、実施例1と同様に混合させる。組成物は、易流動性である。
不飽和スチレン含有臭素化ビニルエステル樹脂100質量部と、トリメチルシリル基で被覆され、かつ火炎加水分解により製造され、かつ173m2の比表面積を有し、かつその構造が機械的後処理により改変されているシリカ15質量部とを、実施例1と同様に混合させる。組成物は、易流動性である。
実施例2(本発明による方法):
メタクリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造され、かつ160m2/gの比表面積、12ナノメートルの平均粒径及び5%の炭素含有率を有し、かつその構造が機械的後処理により改変されているシリカ15質量部と、不飽和スチレン含有臭素化ビニル樹脂100質量部とを混合させる。著しい降伏価は無く、組成物を極めて容易に注入できる。該組成物と1質量%の33%MEK過酸化物溶液とを、実施例1と同様に混合させ、脱気及び成形させてシートを形成させ、かつ硬化させる。
メタクリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造され、かつ160m2/gの比表面積、12ナノメートルの平均粒径及び5%の炭素含有率を有し、かつその構造が機械的後処理により改変されているシリカ15質量部と、不飽和スチレン含有臭素化ビニル樹脂100質量部とを混合させる。著しい降伏価は無く、組成物を極めて容易に注入できる。該組成物と1質量%の33%MEK過酸化物溶液とを、実施例1と同様に混合させ、脱気及び成形させてシートを形成させ、かつ硬化させる。
比較例5(先行技術):
組成:
a) 20〜95質量%のモノマー成分、その際、該成分は
a1) 60〜100質量部の(メタ)アクリル化合物、
a2) 0〜40質量部の多官能性(メタ)アクリレート及び
a3) 0〜10質量部のグラフト化架橋剤から構成されており、
b) 5〜80質量%の、成分A)に可溶なポリマー、及び
c) 0.1〜15質量%の、既に低い降伏価を有する遊離基発生剤、を有するモノマーのメチルメタクリレート中のPMMA樹脂溶液100質量部と、3質量%の硬化剤とを混合させ、これを注入し薄型シートを形成させ、かつ室温で硬化させる。15時間後に、シートは全体的に硬化された。表面には粘着性が残留する。
組成:
a) 20〜95質量%のモノマー成分、その際、該成分は
a1) 60〜100質量部の(メタ)アクリル化合物、
a2) 0〜40質量部の多官能性(メタ)アクリレート及び
a3) 0〜10質量部のグラフト化架橋剤から構成されており、
b) 5〜80質量%の、成分A)に可溶なポリマー、及び
c) 0.1〜15質量%の、既に低い降伏価を有する遊離基発生剤、を有するモノマーのメチルメタクリレート中のPMMA樹脂溶液100質量部と、3質量%の硬化剤とを混合させ、これを注入し薄型シートを形成させ、かつ室温で硬化させる。15時間後に、シートは全体的に硬化された。表面には粘着性が残留する。
比較例6(本発明による方法):
トリメチルシリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造され、かつ173m2/gの比表面積、12ナノメートルの平均粒径及び3.4%の炭素含有率を有するシリカ15質量部と、比較例5からのPMMA樹脂100質量部とを混合させる。生成物は、比較例5と比較して降伏価が顕著に増加される。該生成物と3質量%の硬化剤とを混合させ、これを注入しシートを形成させ、かつ室温で硬化させる。表面には、わずかに粘着性が残留する。
トリメチルシリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造され、かつ173m2/gの比表面積、12ナノメートルの平均粒径及び3.4%の炭素含有率を有するシリカ15質量部と、比較例5からのPMMA樹脂100質量部とを混合させる。生成物は、比較例5と比較して降伏価が顕著に増加される。該生成物と3質量%の硬化剤とを混合させ、これを注入しシートを形成させ、かつ室温で硬化させる。表面には、わずかに粘着性が残留する。
実施例3(本発明による方法):
比較例5からのPMMA樹脂100質量部と、メタクリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造され、かつ160m2/gの比表面積を有するシリカ15質量部とを実験用溶解機により緊密に混合させる。降伏価は、無充填樹脂(比較例5)と比較してわずかに増加されるにすぎない。次いで、混合物と硬化剤3質量部とを混合させ、これを注入し薄型シートを形成させ、かつ室温で硬化させる。16時間後に、シートは全体的に硬化された。表面に粘着性は無い。
比較例5からのPMMA樹脂100質量部と、メタクリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造され、かつ160m2/gの比表面積を有するシリカ15質量部とを実験用溶解機により緊密に混合させる。降伏価は、無充填樹脂(比較例5)と比較してわずかに増加されるにすぎない。次いで、混合物と硬化剤3質量部とを混合させ、これを注入し薄型シートを形成させ、かつ室温で硬化させる。16時間後に、シートは全体的に硬化された。表面に粘着性は無い。
試験結果の概要
表1の評価:
メタクリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造されたシリカにより、その適用量が高い設定であっても、プラスチック樹脂組成物の粘度の増加が比較的低くなり、その他に降伏価が低くなる。その特性は、更なる加工に極めて有利である。
メタクリル基を有し、かつ火炎加水分解により製造されたシリカにより、その適用量が高い設定であっても、プラスチック樹脂組成物の粘度の増加が比較的低くなり、その他に降伏価が低くなる。その特性は、更なる加工に極めて有利である。
表2の評価:
予想されていたように、両方のシリカにより架橋樹脂生成物の硬度及び弾性率が増加される。メタクリル基で改質されているシリカは、比較的低いBET表面積にもかかわらず、実施例2において樹脂の著しい脆性に導く実質的に明白な作用により特徴づけられる。当業者はここで、該シリカを節約することの可能性を認識し、かつ適用量を減少させるか、又はさらに可撓性の原樹脂を使用するはずである。
予想されていたように、両方のシリカにより架橋樹脂生成物の硬度及び弾性率が増加される。メタクリル基で改質されているシリカは、比較的低いBET表面積にもかかわらず、実施例2において樹脂の著しい脆性に導く実質的に明白な作用により特徴づけられる。当業者はここで、該シリカを節約することの可能性を認識し、かつ適用量を減少させるか、又はさらに可撓性の原樹脂を使用するはずである。
Claims (3)
- 熱分解法により製造され、メタクリル基を有するシランで表面改質されているシリカを含有することを特徴とする液状デュロプラスチック。
- 熱分解法により製造されたシリカが、構造的に改変されていることを特徴とする請求項1に記載の液状デュロプラスチック。
- 未架橋樹脂と、熱分解法により製造され、メタクリル基を有するシランで改質されているシリカとの混合物を製造することを特徴とするデュロプラスチックの強化方法。
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