JP2005524552A - 高圧下のキャリヤー流体を用いて木材の損傷なしに該木材を処理する方法 - Google Patents

高圧下のキャリヤー流体を用いて木材の損傷なしに該木材を処理する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005524552A
JP2005524552A JP2004503224A JP2004503224A JP2005524552A JP 2005524552 A JP2005524552 A JP 2005524552A JP 2004503224 A JP2004503224 A JP 2004503224A JP 2004503224 A JP2004503224 A JP 2004503224A JP 2005524552 A JP2005524552 A JP 2005524552A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood
pressure
temperature
treating
fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004503224A
Other languages
English (en)
Inventor
ヘンリクセン,オレ
ラルセン,トミー
イヴェルセン,スティーン,ブルメルステッド
フェルスヴァング,カルステン
Original Assignee
スペルトレ エイ/エス アンダーコンカース
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by スペルトレ エイ/エス アンダーコンカース filed Critical スペルトレ エイ/エス アンダーコンカース
Publication of JP2005524552A publication Critical patent/JP2005524552A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F26DRYING
    • F26BDRYING SOLID MATERIALS OR OBJECTS BY REMOVING LIQUID THEREFROM
    • F26B21/00Arrangements or duct systems, e.g. in combination with pallet boxes, for supplying and controlling air or gases for drying solid materials or objects
    • F26B21/14Arrangements or duct systems, e.g. in combination with pallet boxes, for supplying and controlling air or gases for drying solid materials or objects using gases or vapours other than air or steam, e.g. inert gases
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D11/00Solvent extraction
    • B01D11/02Solvent extraction of solids
    • B01D11/0203Solvent extraction of solids with a supercritical fluid
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D11/00Solvent extraction
    • B01D11/02Solvent extraction of solids
    • B01D11/0215Solid material in other stationary receptacles
    • B01D11/0219Fixed bed of solid material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B27WORKING OR PRESERVING WOOD OR SIMILAR MATERIAL; NAILING OR STAPLING MACHINES IN GENERAL
    • B27KPROCESSES, APPARATUS OR SELECTION OF SUBSTANCES FOR IMPREGNATING, STAINING, DYEING, BLEACHING OF WOOD OR SIMILAR MATERIALS, OR TREATING OF WOOD OR SIMILAR MATERIALS WITH PERMEANT LIQUIDS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CHEMICAL OR PHYSICAL TREATMENT OF CORK, CANE, REED, STRAW OR SIMILAR MATERIALS
    • B27K3/00Impregnating wood, e.g. impregnation pretreatment, for example puncturing; Wood impregnation aids not directly involved in the impregnation process
    • B27K3/02Processes; Apparatus
    • B27K3/08Impregnating by pressure, e.g. vacuum impregnation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B27WORKING OR PRESERVING WOOD OR SIMILAR MATERIAL; NAILING OR STAPLING MACHINES IN GENERAL
    • B27KPROCESSES, APPARATUS OR SELECTION OF SUBSTANCES FOR IMPREGNATING, STAINING, DYEING, BLEACHING OF WOOD OR SIMILAR MATERIALS, OR TREATING OF WOOD OR SIMILAR MATERIALS WITH PERMEANT LIQUIDS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CHEMICAL OR PHYSICAL TREATMENT OF CORK, CANE, REED, STRAW OR SIMILAR MATERIALS
    • B27K5/00Treating of wood not provided for in groups B27K1/00, B27K3/00
    • B27K5/007Treating of wood not provided for in groups B27K1/00, B27K3/00 using pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F26DRYING
    • F26BDRYING SOLID MATERIALS OR OBJECTS BY REMOVING LIQUID THEREFROM
    • F26B2210/00Drying processes and machines for solid objects characterised by the specific requirements of the drying good
    • F26B2210/16Wood, e.g. lumber, timber
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/31504Composite [nonstructural laminate]
    • Y10T428/31971Of carbohydrate
    • Y10T428/31989Of wood

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Forests & Forestry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)

Abstract

臨界長さを超える長さを有すると共に損傷を受け易い木材を、高圧下の流体で処理するための方法が開示されている。この方法は、流体が前記木材の内部でその液体の形になることを許容しないような仕方で行われる。一実施形態において、この方法は、加圧中の温度が木材の塑性温度を超えるのを許容しないような仕方で行われる。この実施形態において、木材の損傷率はなお一層低減される。

Description

本発明は、高圧状態、特に超臨界状態下のキャリヤー流体による木材の処理に関するものである。更に特定的には、本発明は、好ましくは二酸化炭素である超臨界流体による処理中の木材の損傷を避けるために講ずる方策及び手順に関するものである。
超臨界状態下のような高圧下のキャリヤー流体は、含浸又は抽出目的のため木材処理プロセスにおいてますます用いられるようになっている。高圧下の流体は、ある程度、気体及び液体の双方に類似する特性を有している。従って、超臨界流体の浸透特性は、気体に類似しているのに対して、可溶化(solubilisation)特性は液体に類似している。
二酸化炭素は、臨界点(31℃,73バール)が適当であり、化学反応性が弱く、毒性が弱いために木材処理用の超臨界媒体として使用するのに非常に魅力的な化合物である。更に、二酸化炭素は、比較的に低コストで多量に入手しうる。
モレル及びレヴィン(Morrell and Levien)の論文:アメリカ合衆国ジョージア州サバンナにおける西暦1994年9月26〜28日の“90年代及びそれ以降における木材保存に関する会議”からの会議報告書“木材保護のための新しい処理方法の進展”は、木材中に殺生材を供給し沈着させるために超臨界二酸化炭素を使用することによって、含浸に抵抗するのが普通である同木材種の含浸をテーマにしている。文書には、100mm以下の木材サンプルを含浸のために使用した実験が記載されている。
米国特許第5,364,475号明細書は、抽出媒体としての超臨界二酸化炭素及び10×50mmサイズの木材サンプルを使用する抽出によって化学防腐剤を除去するための方法について記載している。
国際公開第00/27601号パンフレットは、超臨界二酸化炭素を使用する木材の含浸について開示しており、そこでは、木材の表面へのレジン滲出を避けるか軽減するために、処理後に脈動的な仕方で圧力が解放されている。
文献には、超臨界状態下で処理された木材サンプルの機械的特性の変化についての種々の報告書がある。
アンダーソン(Anderson)等の西暦2000年の木材製品ジャーナル、50:85−93において、機械的特性は超臨界処理により影響を受けることが記載されている。ベイスギ(米杉)は、最高で23.1%までの破壊係数の減少及び13.7%までの弾性係数の減少を示した。更に、サンプルの中には、劇的な処理欠陥を示すものがあり、数百の細長い棒状に割れるものがあると記載されている。更に、サンプルの大きさと木材に対する損傷との間には関係が存在しており、大きいサンプルほど小さいサンプルよりも大きな損傷を受けることが記載されている。確認された損傷は、木材中の圧力勾配により生じると言われている。
本発明の目的は、超臨界状態のような高圧下で損傷を受け易い木材を処理し、損傷を回避もしくは軽減する方法を提供することである。特定の好適な実施形態において、処理されている木材は、臨界長さを超える長さを有している。
好適な一実施形態において、本発明の目的は、以下の諸ステップ、即ち、
a)容器に処理すべき木材を詰めるステップ、
b)処理圧力に達するまで前記キャリヤー流体を使用して容器を加圧するステップ、
c)保持期間において、圧力を基本的に一定にしておくか或いは圧力を低率で変化させるステップ、
d)雰囲気圧力まで前記容器を減圧し、続いて処理した木材を取り出すステップ、
を含んでいる方法である。
本発明者は、木材サンプルの長さが増してゆくとき、木材に対する損傷の発生が急激に増すある長さが存在することに気付いた。この長さは、臨界長さとしてこの説明において定義されている。
この目的は、流体がプロセス中にどの箇所でも或いはどの時点でも液相になることを許容されない高圧処理の方法により達成される。
好適な一実施形態において、プロセスは、処理すべき木材の温度が、処理が行われる容器の加圧中に木材の塑性温度を超えないような仕方で行われる。
別の好適な実施形態において、プロセスは、処理すべき木材の温度が、処理容器の加圧及び減圧中に木材の塑性温度を超えないような仕方で行われる。
本発明は、高圧処理、特に超臨界処理に適する流体は、液体の形において、気体状又は超臨界状態におけるよりも相当に低い浸透力を有しており、その結果として、液体の形の該流体は、木材の内部に捕捉されて、該木材に損傷を生ぜしめるかも知れない過剰の圧力勾配の形成を引き起こすという認識に基づいている。
その代わりとして濃厚にされた液体は、もしも温度が圧力サイクル中に相当に変化すると、著しい体積変化を受ける可能性がある。後者はまた、著しい圧力勾配を生じさせ、結局損傷に至る可能性がある。
更に、木材の温度が塑性温度を超えた場合に、木材は、ほどほどの圧力勾配によっても損傷を受けるようになることに気付いた。
従って、本発明の一つの目的は、高圧下、特に超臨界状態下のキャリヤー媒体を使用して、処理されつつある木材の損傷を避けながら該木材を処理するプロセスを提供することである。
一実施形態において、本発明は、以下の諸ステップ、即ち、
a)容器に処理すべき木材を詰めるステップ、
b)処理圧力に達するまで、溶解した活性化合物を随意に含む流体で容器を加圧するステップ、
c)保持期間において、圧力を実質的に一定にしてステップ、
d)雰囲気圧力まで容器を減圧するステップ、
を含む、損傷を受け易い木材を処理するための方法に関係しており、この場合、温度は、流体がその液体の形で木材中に存在するのを許容しないような仕方で制御されている。
二酸化炭素は、本発明に基づいてキャリヤー媒体として使用するのに好適な媒体である。
本発明の別の目的は、木材の処理のための適切な加圧及び減圧のコースもしくは過程を決定する方法を提供することである。
本発明の更なる諸目的は、木材の損傷を避けるために超臨界の二酸化炭素による木材の処理のための処理チャンバを減圧する種々の方法を提供することである。
本発明は、木材を収容している容器の加圧及び減圧に関係しているので、それは、木材が高圧下の流体を使用して容器中で処理される任意のプロセスに適用され、本発明は特に含浸、染色及び抽出プロセスに関係している。
幾つかの実施形態において、塑性温度を超えて温度を上昇させることは、木材における活性化合物のより高い沈着及び/又はより良い付着をもたらすかも知れない。かかる実施形態もまた、本発明の一部であると考えられる。
塑性温度を超える温度の上昇は、温度プロセスの保持期間のように、急な圧力勾配が木材中に存在しないときに行われるのが重要である。
高圧下でキャリヤー媒体を使用する木材の処理は、高圧下でのキャリヤー媒体の利点を活用するために、ここ数年間、幅広く検討されてきた。特に、気体に類似する浸透特性及び液体としての溶解(solubility)特性を有する超臨界状態下のキャリヤー媒体が検討されてきた。
処理手順は、通常、少なくとも3つの異なる機能的ステップもしくは期間、即ち、処理容器中の圧力が雰囲気圧力から処理圧力まで上昇する加圧ステップと、圧力が相対的に一定であると共に木材中に沈着すべき化合物が沈着される保持期間と、最後に、圧力が再び雰囲気圧力まで低下する減圧ステップとに分けられている。
たとえ保持期間中の圧力が必ずしも一定ではなくても、容器内部及び木材内部の圧力変動、従って、圧力勾配は、加圧及び減圧中の状況と比較して相対的に小さいであろう。
沈着は保持期間中に起こると記載されてはいるが、加圧及び減圧中にも幾分かの沈着が起こりうることが分かるであろう。
本出願において、キャリヤー又はキャリヤー媒体という用語は、気体の形の流体、又は特定の処理のために使用される超臨界状態にある流体を意味することを意図している。特定の用途に応じて、このキャリヤーは、含浸プロセスの場合に木材に供給されるべき活性化合物の溶媒として、或いは抽出プロセスの場合に木材から溶出されるべき化合物の溶媒として役に立つであろう。
キャリヤーは、行われるべき特定の処理手順に応じて更なる諸成分(components)、例えば、木材中に沈着されるべき有効成分、該有効成分の溶解を容易にする又は木材からの特定成分の抽出を容易にするための共溶媒を含むことができる。当業者は、キャリヤー中に含まれうる更なる成分を提案しうるであろう。
本発明に基づいて、キャリヤー媒体を用いる処理は、高圧下で行われる。高圧下の又は超臨界状態のキャリヤーはまた、文献において高密度気体としばしば呼ばれている。
本発明が超臨界状態下のキャリヤーに関して主に説明されていても、当業者は、処理済み木材の損傷に至る諸条件が、超臨界状態未満ではあるが高圧力下にあるキャリヤーにもあてはまることが分かるであろう。従って、本出願は、キャリヤーが超臨界状態にあるかどうかに関係なく、キャリヤー媒体を使用する処理プロセスに関係している。
高圧下で行われるプロセスは、本発明によると、処理プロセス中の少なくとも1つの期間における処理プラントの圧力が雰囲気圧力よりも著しく高いことを意味すると思われる。特に、圧力は、雰囲気圧力を少なくとも20バール超過しており、好ましくは雰囲気圧力を少なくとも40バール超過しており、より好ましくは雰囲気圧力を少なくとも60バール超過しており、そして特に好適な実施形態においては雰囲気圧力を80バール超過している。
好適な実施形態において、処理は、85〜300バール、好ましくは100〜200バール、より好ましくは120〜170バール、最も好ましくは140〜160バールの範囲にある圧力で行われる。
用語“浸透”は、本発明によると、処理中の木材に入り込むキャリヤー流体の特性を意味することが企図されている。従って、表面から長い距離のところに位置した木材のコンパートメント内に入る流体は、同じ条件下で、表面からより近いところに位置した木材のコンパートメント内に入るに過ぎない流体よりも良い浸透特性を有している。
気体状又は超臨界状態の流体は、液体状態の同じ流体よりも非常に良い浸透特性を有している。
用語“浸透性”は、本発明によると、木材内への流体の浸透に対する抵抗力を定義する該木材の特性を意味することが企図されている。従って、高い浸透性を有する木材種は、低い浸透性を有する木材種よりも流体の浸透に対して低い抵抗力を発揮する。
本発明に基づいて使用されるべきキャリヤー媒体は、基本的に、企図した用途について所望の溶解特性を有する任意の適当なキャリヤーとすることができる。高温又は高圧を避けるために、低温及び低圧のところに臨界点を有する媒体を使用するのが好ましい。従って、20〜50℃の温度及び5〜100バールの圧力ところに臨界点を有する媒体が好ましい。
適当なキャリヤーは当該技術において既知であろう。企図した用途について適当なキャリヤーを選択することは、平均的な実行者の技術の範囲内である。
本発明に基づいて使用可能なキャリヤーの例は、当該技術に習熟した者にとって既知である。二酸化炭素は好ましいキャリヤーである。
本発明は、高圧下での処理中における木材の損傷を避けるための方策を定めている。従って、当業者は、本発明が高圧下での木材のいかなる処理についても使用しうることが分かるであろう。
処理は、1つ以上の活性化合物を木材中に沈着させる含浸プロセスとすることができる。これらの活性化合物には、殺生剤、殺黴剤もしくは殺菌剤、殺虫剤、着色剤、難燃もしくは防火化合物、強度向上化合物等がある。
処理は、レジン、テルペン等のような特定化合物を木材から抽出する抽出プロセスとすることができる。或いは、これは、木材の廃棄前に木材から除去しなければならない毒性化合物であってよい。
高圧で媒体を取り扱う際に、気体の圧力を上昇させることにより温度が上昇し、圧力を低下させることにより温度が低下するであろうことは既知である。これらの特性は、気体の挙動を説明する物理的教示から既知である(例えば、ジュール−トムソン効果)。
その結果として、当該技術に習熟した者は、高圧条件下で使用されるキャリヤー媒体が圧力降下により生ずる温度降下のために処理中に液体状態に入りうることが分かるであろう。
木材内部の温度降下がキャリヤーが液体の形で存在することを可能にしていれば、劇的な変化が起こるであろう。木材中への著しく低い浸透力を有する液体キャリヤーは木材中に捕捉されるであろうし、また、キャリヤーが容器から取り出されるときに、次第に急になる圧力勾配が、液体が捕捉される木材の内部から、キャリヤーが除去される木材の外部へと形成される。この圧力勾配は、木材が損傷を受け易い種のものであれば、最終的には木材の破裂(rupture)及び損傷に至らしめるかも知れない
反対に、キャリヤーが気体又は超臨界状態に保持されていれば、木材におけるキャリヤーの浸透が非常に強いので、それは木材を損傷させることなく抜けるか、或いはもっと低い程度で木材を損傷させるだけで抜け出ることができる。
自然素材としての木材は、非常に均質ではなく、良く知られているように、異なる気候条件、土地の特徴、遺伝的背景等のために樹木が異なると変わり、また、出所が異なると変わる。更に、樹木の成長は、多年にわたる経過であるから、単一木材サンプルの特性は気象の変動のために変わりうる。
従って、木材は本質的に非均質であるから、2つのサンプルが同一種から出ていたとしても、1つのサンプルを損傷させるであろう処理に対して耐えると思われる別の木材サンプルを見出すことが可能であろう。
木材の組織及び構造(structure and architecture)は、良く知られており、年輪を有する固有のパターンで配列された軸方向の長繊維を有している。この組織は、軸方向及び半径方向における浸透性が非常に異なるという結果をもたらし、軸方向の浸透性が半径方向よりも著しく大きい。軸方向の浸透性は、半径方向よりも10〜20倍かそれ以上大きいと仮定される。しかし、本発明は、どんな特定の理論もしくは仮説に限定されることも企図しているのではない。
加圧及び減圧下で、キャリヤー流体が木材中に入って同木材を通り軸方向及び/又は半径方向に流れると共に、木材の細胞壁が流れに抗する観測抵抗体(observed resistance)を形成すると信じられている。従って、加圧及び減圧中に、細胞から細胞へと木材全体にわたり勾配が形成される。
軸方向への支配的な流れの結果として、当該技術に習熟した者は、木材の中心部と外側との間の急峻な圧力勾配が、より短いサンプルと比較して長いサンプルに形成されることが分かるであろう。
これは、大きな木材片が高圧力下でキャリヤーを使用する処理中により損傷を生じ易いということが予想される結果をもたらす。実際に、サンプルの長さと損傷発生率との間の関係が実験的に確認することができる。
影響され易い木材種のサンプルについての臨界長さを決めることができ、これは損傷に対する感受性が現われる長さを定義する。該臨界長さを超えるサンプルを処理するために、木材の損傷を避けるべく特別の措置を講じなければならないのに対して、その長さに満たないサンプルについては、そのような措置は必要とされない。1バッチ内の木材の変動により、そのような限定は大まかでよい。本発明に基づく使用のために、臨界長さは、1バッチにおける損傷発生率が許容レベルにある、例えば、損傷が5%未満、好ましくは2%未満の頻度で観察されるレベルである長さとして定義される。ここで、頻度とは1つ以上の損傷をもつ板もしくはボードの頻度と解される。
臨界長さは、異なる木材種間で変動するであろうし、また、1つの種内であっても、成長地域や、例えば、特定の木材が成長してきた高度により決定される諸条件に応じて、変動するかも知れない。木材の所定バッチについての臨界長さは、異なる長さを有するサンプルを超臨界条件下で含浸させ、含浸後に超臨界流体を急速かつ連続して排除し、次いでサンプルを目視検査して、それを超えると該サンプルが重度に損傷する臨界長さを定めることにより、測定することができる。
例えば、臨界長さは、85〜150バールの圧力及び40〜60℃の温度でサンプルを含浸させ、40〜60分にわたって圧力を解放して20バールまで下げ、最終的に40分にわたり圧力を解放して1バールとし、続いてサンプルを目視検査して測定することができる。
代表的には、臨界長さは、0.4〜6mの範囲にあり、より代表的には0.5〜3mの範囲にあることが検出される。
臨界長さは、木材の含水量に応じて変化することがある。更に、臨界長さは、選択された特定の圧力温度分布にもよることがある。
例えば、デンマーク国リレヘーデン(Lilleheden)からのスプルース(sprouse)サンプルについては、臨界長さは1.2mであることが分かり立証されてきた。
実験データがない場合、実際上は、所定のバッチについての臨界長さは1mであると仮定することができる。
異なる木材種は、超臨界流体による処理中の損傷について異なる発生率を示す。種のうちのあるものは、非常に損傷に対して抵抗力があるのに反して、他の種は影響を受け易い。所定の木材種が影響され易いかどうかを決定する要因は、この決定する要因が明白に知られていなくても、木材の組織にあると思われる。
損傷を受け易い木材種は、本発明によると、難処理性種(refractory species)とも呼ばれる。
従って、当業者は、この説明の教えから、木材製品が難処理性種から作り出されていれば、そして、製品の寸法に関し、製品の長さが特定のサンプルについて臨界長さを超えていれば、該木材製品は影響され易い木材製品であることが分かるであろう。
木材種が難処理性種かどうか決定するために、適数のそのサンプルは、問題のキャリヤー流体を使用して圧力下に置かれ、短時間で減圧されることができ、その後サンプルは損傷について検査される。例えば、サンプルは、二酸化炭素を用いて150バールまで35℃で加圧することができ、続いて損傷について検査される。この処理後に観察された損傷の数が選択された限界を超えていれば、木材は難処理性種のものである。
本発明による木材の難処理性種のサンプルは、スプルース(トウヒ)、ベイスギ及びエンゲルマントウヒである。
本発明によると、超臨界処理により生ずる木材の損傷は、異なる影響を有することができる。損傷は、強度の減少、弾性の減少、割れ、木材が多数の細長い棒状に細分化される木材組織の圧縮もしくは破裂として観察することができる。本発明の目的上、損傷についての種々の形態間に何ら区別はなく、それらは全て単に“損傷”と言われる。
例えば二酸化炭素であるキャリヤー媒体により加圧された木材片が減圧されるとき、木材中の位置に応じて、異なる温度−エントロピー(TS)経路がなぞられる。木材の中央細胞において、減圧は基本的に等エントロピー、即ち、図2における経路Aに対応する経路を追従すると想定される。中央細胞の外側に存在する細胞において、二酸化炭素は内側の細胞からもたらされ、同時に二酸化炭素は当該細胞の外に流れるので、減圧はもはや等エントロピーではなく、図2における経路B又はCに類似する経路に追従する。なお、ここで経路Bは、経路Cにより表わされた細胞である中央細胞により近い位置にある細胞を表わしている。
図2から見ることができるように、経路A及びBは、液体及び超臨界状態を分けている太線と交差し、従って、液体二酸化炭素がこの細胞内に形成されるであろう。液体二酸化炭素の形成は、劇的な結果を招くが、何故なら、木材中の液体二酸化炭素の浸透は、木材中の超臨界二酸化炭素の浸透よりも著しく低く、その結果として、前記細胞からの二酸化炭素の解放が著しく減少するからである。その結果、非常に急な圧力勾配が前記細胞と周囲の間に形成され、これは木材の破裂及び損傷を引き起こしうる。
本発明によると、損傷を受け易くかつ臨界長さを超える長さを有する木材の超臨界処理中の損傷は、超臨界流体が木材の内側で液体の形で存在するのを許容しないような方法で処理を行うことによって、回避もしくは軽減される。
当該技術に習熟した者は、図1に示したような温度−エントロピー線図(TS−線図)或いは同等のものをどのように解釈するか知っているであろうし、また、問題の化合物がどの状態で異なる領域或いは線図に存在しているのか知るであろう。特に、当該技術に習熟した者は、本発明に基づいて横切られるべきではない超臨界状態と液体状態との間の境界を知るであろう。従って、当該技術に習熟した者の課題は、前記境界を横切らない減圧のための条件及び経路を選択することである。
本発明者は、超臨界流体として使用された流体が木材の内部に液体の形で捕捉されるために生ずる損傷に加えて、更なる損傷が木材の加圧又は減圧中に起こる可能性があることを更に認識していた。特に、損傷は木材の温度に応じて加圧又は減圧中に起こり、その場合、温度が木材の塑性(plastification)温度を超えて上昇すると、木材がますます損傷するであろうことが認識されていた。
木材の塑性温度は、小さな圧力差によって木材が変形可能になる温度として定義されている。当業者は、本発明に基づく塑性温度は通常の蒸煮チャンバもしくは室を使用する木材の変形に必要とされる温度に相当していることが分かるであろう。また、当業者は更に、このような温度をどのようにして決定するか分かるであろう。
また、塑性温度は、可塑化(plastifization)又は軟化温度としても知られているかも知れない。本出願において、これらの用語は同等のものと考えられる。
例えば、16〜23%の範囲内にある含水率を有するノルディック(Nordic)スプルースについては、塑性温度はほぼ50℃〜55℃であることが分かっていた。
どんな理論により束縛されることも望むことなく、木材の温度が塑性温度を超えるときに、木材は、適度の圧力勾配によってさえ容易に変形可能となり、変形を受け易くなると考えられており、これは木材の損傷を結果としてもたらすことになろう。
従って、本発明の好適な実施形態において、木材は、木材の温度が加圧又は減圧中に塑性温度を超えない超臨界流体によって処理される。
本発明による特に好適な実施形態において、プロセスは、超臨界流体として使用される流体が木材の内側にある液体状態に入るのを許容しないように、かつ木材の温度が加圧又は減圧中に塑性温度を超えるのを許容しないように、行われる。
木材の塑性温度以上への温度の上昇は、本発明に基づいて、沈着されるべき化合物の沈着を増すことになるかも知れない。重要なのは、木材の損傷を避けるうために、大きな圧力勾配が容器内に存在するときに、圧力が塑性温度を超えて上昇しないことである。従って、木材の塑性温度を超える温度の上昇は、保持圧力に達する前に或いは圧力上昇の速度が相当に低下されるまでに、行われるべきではない。温度は、減圧が始まる前に、塑性温度以下に低下されるべきである。
木材の塑性温度を超える温度の上昇は、ある実施形態において、木材中の活性化合物のより良好な沈着及びより良好な付着(adhesion)をもたらすことになり、これは、処理後の沈着活性化合物のより少ない漏れとより高い含浸効率とを結果として生じさせる。
高圧下のキャリヤーを使用して木材を処理するために、木材内部の諸状態に関する情報が有用であるかも知れない。特に温度及び圧力に関するこの情報は、慣行的な実験によって、例えば、プローブを適数の木材片に挿入し、高圧下での試験処理中における温度及び圧力を測定することによって、得ることができる。当該技術に習熟した者は、この試験のために、1バッチの不均一性等に関して選択されるべき適数のサンプルを使用すべきであることが分かるであろう。
本発明はまた、木材の内部の諸状態についての詳細な知識なしに使用されうる。本出願は、キャリヤーが液体の形で存在する状態は木材の内部で発生すべきではないこと、並びに木材の温度は容器の加圧及び減圧中に木材の塑性温度を超えるべきではないことを教えている。当業者は、かかる状態をどのようにして回避するか分かるであろう。適用しうる措置は、超臨界流体及び液体の間の境界から結果として離れることになる手段であり、即ち、圧力及び温度、好ましくは塑性温度を超えないように注意する温度である。
好適な一実施形態において、熱が容器に供給され、その中で、減圧中に超臨界処理が行われる。供給される熱の量は、木材の内部の諸状態が処理に使われている流体が液体の形で存在しないことを確保するのに十分でなければならない。例えば、超臨界流体が二酸化炭素であれば、31℃の臨界温度を超える温度は、液体の二酸化炭素が生じないことを保証する。
温度は、一回のランで1つ以上のサンプルに、或いはテストラン中に代表的な数のサンプルに、例えばサーモメータである温度センサを挿入することによって測定しうる。
処理中に温度を調節するために当業者が利用しうる手段は、流体の添加、流体の回収、熱の付加、熱の除去及びこれらの任意の適当な組合せから構成される。
一実施形態において、熱は、超臨界流体を同時に供給及び除去することにより容器に供給される。この場合、容器に送り込まれている流体の温度は除去されている流体の温度よりも高く、そして送り込まれている流体の量は除去されている量よりも少ない。
別の好適な実施形態において、減圧は下記の諸ステップにより行われる。
(a)開始状態よりも低い圧力及び温度に達するまで容器からキャリヤーを取り出すステップ;
(b)圧力がステップ(a)における開始圧力よりも低くなるまで、容器内の流体よりも高い温度を有する超臨界流体を添加する、及び/又は熱を容器に加えるステップ;
(c)一回以上、ステップ(a)及びステップ(b)を繰り返すステップ;
(d)圧力が十分に低いとき、ほぼ雰囲気圧力まで圧力を解放し、そして処理済み木材を取り出すステップ。
当該技術に習熟した者は、ステップ(a)の間に、容器内及び木材サンプルの内側において温度が低下することが分かるであろう。
この実施形態において、図3に概要を示したようなTS線図における経路に従う。この場合、図示の経路は木材の中央における状態である。
各ステップ(a)の数及び高さ(heights)はもちろんのこと、ステップ(b)において送り込まれている流体及び取り出されている流体間の温度差は、TS線図に関する慣行的実験により決定することができる。好ましいのは、ステップの数が2〜10、最も好ましくは3〜6である。各ステップの高さは、好ましくは5〜50バール、より好ましくは10〜30バール、最も好ましくは15〜25バールである。
一つの好適な方法は、以下の諸ステップから構成されている。
a)容器に処理すべき木材を詰めるステップ;
b)処理圧力に達するまでキャリヤー流体を使用して容器を加圧するステップ;
c)保持期間において、圧力を基本的に一定にしておくか或いは圧力を低率で変化さ せるステップ;
d)雰囲気圧力まで容器を減圧し、続いて処理した木材を取り出すステップ。
好適な圧力及び温度として以下の処理に言及することができる。
ステップc)における超臨界処理圧力が85〜300バールの範囲、好ましくは12 0〜170バールの範囲、最も好ましくは140〜160バールの範囲にある処理。

木材中のキャリヤー流体の温度が10℃より上、好ましくは20℃より上、好ましく は25℃より上、好ましくは30℃より上、もっと好ましくは32.5℃より上、最 も好ましくは35℃より上である処理。

圧力が30バールより大きいときのステップb)及びd)において木材中のキャリヤ ーの温度が25〜65℃の範囲、好ましくは31〜55℃の範囲内にある処理。

ステップb)及びd)中の温度が65℃未満、好ましくは60℃未満、好ましくは5 5℃未満、より好ましくは50℃未満、最も好ましくは45℃未満である処理。

圧力が30バールより大きいときにステップd)中の温度が45℃より上、好ましく は50℃より上、好ましくは55℃より上、もっと好ましくは60℃より上である処 理。
圧力が10〜30バールまで減少したときに、それは更なる措置(ステップ(d))なしに雰囲気圧力まで解放されてよい。
圧力減少の速度を減じることによっても損傷を避けうることが分かるであろう。この方法において、減圧はより長く時間がかかると思われ、より良好な熱分布を確保し、以って中央における温度は、圧力がもっと大きな速度で解放されていた場合と同じ程度に低下することが許容されない。更に、木材の内部にある超臨界流体が木材の外に流れるのにもっと多くの時間が使用されうるであろう。その結果、形成された圧力勾配はより緩やかになるであろう。しかしながら、工業的見地からは、圧力低減に使用される長い時間は各バッチがより長い期間にわたりプラントを占有することを意味しており、これは更にプラントの生産性が低下することを意味しているので、この解決策は魅力のあることではない。
本発明は、次に以下の実施例により更に説明されるが、該実施例は、本発明の説明として企図されており、決して限定するものと考えるべきではない。
(臨界長さの決定)
この決定のために、デンマーク国リレヘーデン(Lilleheden)から得られたスプルースの木材サンプルを使用した。
0.25〜1.2mの範囲にある長さをもつサンプルを、溶媒として二酸化炭素を使用し超臨界状態下で含浸させた。
サンプルを、55℃の温度及び150バールの圧力で木材1m当たり殺生剤0.25kgの沈着に相当する50gの殺生剤を使用して含浸した。
20分の含浸の後、容器内の圧力を以下の表1に掲示した種々のコースに従って解放した。
圧力が雰囲気圧力に達したとき、容器を開き、サンプルを取り出して損傷について目視検査した。
これらの結果から、木材の臨界長さは1.2mであると思われる。更に、圧力解放を遅くして、それにより150〜85バールから及び85〜20バールからの圧力解放の時間を20から40分及び40から60分に延ばすことは、臨界長さを変化させないことが分かる。
図4にサンプルが示されており、そこでは、1.2mのサンプルが激しく損傷しているのに対して、その他のサンプルは損傷していないことが明らかである。
(損傷の数に関する温度の影響)
この実施例は、損傷の数に対する温度の依存性を表わしている。容器中にある通常の1インチ×3インチのスプルースボードを、媒体として超臨界二酸化炭素を使用して処理した。ボードは1.5mの全長を有していた。3mの長さを有するボードに似せるため、ボードの一端を盲にして、媒体が一方の端のみからボードに入ることができるようにした。
表1に示したように異なる圧力、温度及び減圧時間を選択し、1つ以上の損傷をもつボードの割合として損傷率を算出した。
表2に示したデータから、ボードの長さは、1.5から3mへの長さの増大に伴って22〜41%と損傷率に関して著しい影響を有することを導き出すことができる。
更に、処理温度、即ち、減圧前の初期温度は、損傷率に関して顕著な影響を有することを導き出すことができる。39分の減圧時間、45℃から65℃への温度で、41%から5%への減少が観察しうることを導き出すことができる。
同様の減少は、より長い時間であるため低いレベルであるが、90分で減圧する時間についても観察することができる。
超臨界状態及び液体状態の間の境界が太線で表わされている二酸化炭素についての温度−エントロピー線図(TS−線図)を示している。 減圧のための3つの異なる経路A,B及びCの表示と共に二酸化炭素についてのTS線図を示している。 減圧のための好適な経路と共に二酸化炭素についてのTS線図を示している。 本発明に基づいて予防索策の使用なしに処理容器の圧力を解放し超臨界状態下で処理した後の木材サンプルの写真を示している。サンプルの長さは、左側から右へ1.2m、1.0m、0.75m、0.5m及び0.25mである。

Claims (23)

  1. 高圧下でキャリヤー流体を使用して損傷を受け易い木材を処理する方法において、前記流体がその液体の形で前記木材の内部に存在することを許容されないようにすることを特徴とする木材を処理する方法。
  2. 前記処理は、含浸、抽出、染色又は乾燥から選択される請求項1に記載の木材を処理する方法。
  3. 前記方法は、以下の諸ステップ、即ち、
    a)容器に処理すべき木材を詰めるステップ、
    b)処理圧力に達するまで前記キャリヤー流体を使用して前記容器を加圧するステップ、
    c)保持期間において、圧力を基本的に一定にしておくか或いは圧力を低率で変化させるステップ、
    d)雰囲気圧力まで前記容器を減圧し、続いて処理した木材を取り出すステップ、
    を含んでいる請求項1又は2に記載の木材を処理する方法。
  4. 前記処理は含浸であり、活性成分が前記ステップa)又はb)において添加される請求項3に記載の木材を処理する方法。
  5. 前記処理は少なくとも部分的に超臨界状態で行われる請求項4に記載の木材を処理する方法。
  6. 前記c)における超臨界処理の圧力は、85〜300バールの範囲、好ましくは100〜200バールの範囲、より好ましくは120〜170バールの範囲、最も好ましくは140〜160バールの範囲にある請求項5に記載の木材を処理する方法。
  7. 前記木材中のキャリヤー流体の温度は、10Cより上、好ましくは20Cより上、好ましくは25Cより上、好ましくは30Cより上、もっと好ましくは32.5Cより上、最も好ましくは35Cより上である、請求項5又は6に記載の木材を処理する方法。
  8. 前記木材中のキャリヤーの温度は、圧力が30バールより大きいときの前記ステップb)及びd)において25〜65Cの範囲、好ましくは31〜55Cの範囲内にある請求項7に記載の木材を処理する方法。
  9. 前記木材の温度は、前記ステップb)中の前記木材の塑性温度よりも低い請求項3〜8のいずれか1項に記載の木材を処理する方法。
  10. 前記ステップb)及びd)中の温度が65C未満、好ましくは60C満、好ましくは55C未満、より好ましくは50C未満、最も好ましくは45C未満である請求項3〜9のいずれか1項に記載の木材を処理する方法。
  11. 前記キャリヤーは二酸化炭素から構成される請求項3〜9のいずれか1項に記載の木材を処理する方法。
  12. 熱を前記ステップd)中に抽出する請求項3〜11のいずれか1項に記載の木材を処理する方法。
  13. 熱を前記ステップb)中に加える請求項3〜12のいずれか1項に記載の木材を処理する方法。
  14. 損傷を受け易い前記木材を不感木材種から選択しておく請求項1〜13のいずれか1項に記載の木材を処理する方法。
  15. 損傷を受け易い前記木材をスプルース、エンゲルマンスプルース及びベイスギから選択しておく請求項14に記載の木材を処理する方法。
  16. 前記温度を前記ステップc)中に塑性温度よりも上に上昇させる請求項3〜15のいずれか1項に記載の木材を処理する方法。
  17. 前記圧力が30バールより大きいときに前記ステップd)中の温度が塑性温度よりも高い請求項1〜16のいずれか1項に記載の木材を処理する方法。
  18. 前記ステップd)中の前記温度は、圧力が30バールより大きいときに、45℃より上、好ましくは50℃より上、好ましくは55℃より上、もっと好ましくは60℃より上である請求項17に記載の木材を処理する方法。
  19. 前記減圧は、下記の諸ステップ、即ち、
    i)開始状態よりも低いが超臨界状態にある圧力及び温度に達するまで前記容器から前記流体を取り出すステップ、
    ii)圧力が前記ステップi)における開始圧力よりも低くなるまで、流体及び/又は熱を加えるステップ、
    iii)一回以上、前記ステップi)及びii)を繰り返すステップ、
    iv)圧力が十分に低いとき、ほぼ雰囲気圧力まで前記圧力を解放し、そして処理済み木材を取り出すステップ、
    により行われる請求項3〜18のいずれか1項に記載の木材を処理する方法。
  20. 前記木材はスプルースであり、前記温度は、プロセス中は31℃よりも高くかつ加圧及び減圧中は55℃よりも低い請求項1〜19のいずれか1項に記載の木材を処理する方法。
  21. 請求項1〜20のうちのいずれか1項により処理された木材の製品。
  22. 臨界長さを超える長さを有する損傷を受け易い木材の超臨界流体による処理のための条件を定める方法において、前記処理は、前記超臨界流体がその液体の形で前記木材の内部に存在することを許容しないような仕方で行われることを特徴とする方法。
  23. 加圧及び減圧中の前記木材の温度は前記木材の塑性温度よりも低い、請求項22に記載の方法。
JP2004503224A 2002-05-08 2003-05-08 高圧下のキャリヤー流体を用いて木材の損傷なしに該木材を処理する方法 Pending JP2005524552A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DKPA200200700 2002-05-08
DKPA200201107 2002-07-16
PCT/DK2003/000306 WO2003095165A2 (en) 2002-05-08 2003-05-08 Process for treatment of wood using a carrier fluid under high pressure without damaging the wood

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005524552A true JP2005524552A (ja) 2005-08-18

Family

ID=29421784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004503224A Pending JP2005524552A (ja) 2002-05-08 2003-05-08 高圧下のキャリヤー流体を用いて木材の損傷なしに該木材を処理する方法

Country Status (15)

Country Link
US (1) US7807224B2 (ja)
EP (1) EP1501664B1 (ja)
JP (1) JP2005524552A (ja)
AT (1) ATE337145T1 (ja)
AU (1) AU2003229526B8 (ja)
CA (1) CA2485284C (ja)
DE (1) DE60307817T2 (ja)
DK (1) DK1501664T3 (ja)
EA (1) EA006343B1 (ja)
ES (1) ES2271571T3 (ja)
NO (1) NO333561B1 (ja)
NZ (1) NZ536745A (ja)
PL (1) PL205195B1 (ja)
PT (1) PT1501664E (ja)
WO (1) WO2003095165A2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010509562A (ja) * 2006-11-10 2010-03-25 ニュージーランド フォレスト リサーチ インスティテュート リミテッド 木材乾燥に関する改良
US9789219B2 (en) 2007-03-26 2017-10-17 Prolitec Inc. Glycol sensor for feedback loop control

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040185101A1 (en) * 2001-03-27 2004-09-23 Macromed, Incorporated. Biodegradable triblock copolymers as solubilizing agents for drugs and method of use thereof
AU2003230389A1 (en) 2002-05-13 2003-11-11 Thomson Licensing S.A. Seamless public wireless local area network user authentication
DE602004016561D1 (de) * 2003-11-19 2008-10-23 Scf Technologies As Verfahren und prozess zur steuerung der temperaturen fluiden und vorrichtung dafür
AU2012203938B2 (en) * 2006-11-10 2014-07-10 New Zealand Forest Research Institute Limited Improvements relating to wood drying
AU2010327152A1 (en) 2009-12-03 2012-06-28 Vkr Holding A/S Method for increasing the water resistance of a porous material, compositions therefore and porous materials treated according to the method
EP2699623B1 (de) 2011-04-18 2019-12-18 Momentive Performance Materials GmbH Funktionalisierte polyorganosiloxane oder silane zur behandlung von lignocellulosischen werkstoffen
CN103917344A (zh) * 2011-11-08 2014-07-09 英派尔科技开发有限公司 利用超临界稀有气体使用防腐剂处理木材的方法
EP2945993A1 (de) 2013-01-18 2015-11-25 DWI an der RWTH Aachen e.V. Behandlung von kristallinen cellulosehaltigen substraten
EP3065923A1 (en) 2013-11-06 2016-09-14 Superwood A/S A method for liquid treatment of a wood species
FR3067274B1 (fr) 2017-06-08 2022-12-09 Commissariat Energie Atomique Traitement hydrophobe du bois

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59101311A (ja) * 1982-11-30 1984-06-11 日本酸素株式会社 木材の防腐処理法
JPH08276405A (ja) * 1995-04-05 1996-10-22 Kochi Pref Gov 高圧流体による木材の改質方法
US6623600B1 (en) * 1998-11-10 2003-09-23 Supertrae A/S Method of performing an impregnating or extracting treatment on a resin-containing wood substrate

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4308200A (en) 1980-07-10 1981-12-29 Champion International Corporation Extraction of coniferous woods with fluid carbon dioxide and other supercritical fluids
DE4202320A1 (de) * 1992-01-29 1993-08-05 Dierk Dr Knittel Verfahren zum impraegnieren von substraten
US5364475A (en) 1993-07-30 1994-11-15 State Of Oregon Acting By And Through The State Board Of Higher Education On Behalf Of Oregon State University Process for removing chemical preservatives from wood using supercritical fluid extraction

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59101311A (ja) * 1982-11-30 1984-06-11 日本酸素株式会社 木材の防腐処理法
JPH08276405A (ja) * 1995-04-05 1996-10-22 Kochi Pref Gov 高圧流体による木材の改質方法
US6623600B1 (en) * 1998-11-10 2003-09-23 Supertrae A/S Method of performing an impregnating or extracting treatment on a resin-containing wood substrate

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010509562A (ja) * 2006-11-10 2010-03-25 ニュージーランド フォレスト リサーチ インスティテュート リミテッド 木材乾燥に関する改良
US8578625B2 (en) 2006-11-10 2013-11-12 New Zealand Forest Research Institute Limited Wood drying
US9789219B2 (en) 2007-03-26 2017-10-17 Prolitec Inc. Glycol sensor for feedback loop control

Also Published As

Publication number Publication date
PL374187A1 (en) 2005-10-03
WO2003095165A3 (en) 2004-01-15
AU2003229526B8 (en) 2009-07-02
DK1501664T3 (da) 2007-01-02
EA006343B1 (ru) 2005-12-29
NO333561B1 (no) 2013-07-08
NO20045355L (no) 2005-02-08
CA2485284C (en) 2011-05-03
ES2271571T3 (es) 2007-04-16
EP1501664B1 (en) 2006-08-23
EA200401476A1 (ru) 2005-06-30
DE60307817T2 (de) 2007-04-19
US20050208317A1 (en) 2005-09-22
WO2003095165A2 (en) 2003-11-20
AU2003229526B2 (en) 2006-09-21
US7807224B2 (en) 2010-10-05
CA2485284A1 (en) 2003-11-20
DE60307817D1 (de) 2006-10-05
EP1501664A2 (en) 2005-02-02
AU2003229526A1 (en) 2003-11-11
NZ536745A (en) 2006-07-28
PL205195B1 (pl) 2010-03-31
PT1501664E (pt) 2007-01-31
ATE337145T1 (de) 2006-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005524552A (ja) 高圧下のキャリヤー流体を用いて木材の損傷なしに該木材を処理する方法
Kjellow et al. Supercritical wood impregnation
JP6498442B2 (ja) 木材をアセチル化する方法
EP1128939B1 (en) A method of performing an impregnating or extracting treatment on a resin-containing wood substrate
CA2955083C (en) Process for the acetylation of wood
AU744833B2 (en) A method of performing an impregnating or extracting treatment on a resin-containing wood substrate
KR101578539B1 (ko) 목재에 함침되는 수용성 난연액의 침투압력 제어장치
Taghiyari et al. Effects of silver and copper nanoparticles on gas and liquid permeability of heat-treated solid woods
JP3090643B2 (ja) 木材中への液体注入方法及びこれに用いる装置
Kozlik et al. Drying and other related properties of western hemlock sinker heartwood
JP2002345940A (ja) 徐放性材料及びその製造方法
JP6762565B2 (ja) 加工円盤材および加工円盤材の製造方法
KR20160098021A (ko) 목재에 함침되는 수용성 난연액의 침투압력 제어방법
FR2886197B1 (fr) Procede de traitement de consolidation et de stabilisation d'un substrat en un materiau comprenant du bois
KR20160098100A (ko) 목재에 함침되는 수용성 난연액의 침투압력 제어방법
JP3806432B2 (ja) 木材処理装置
Lee et al. Effect of Drying Methods on Longitudinal Liquid Permeability of Korean Pine
DE et al. ROSVEN LIBARDO ARÉVALO FUENTES

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060406

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060425

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060425

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090407

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090630

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090707

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091006

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100921

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20101214

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20101221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110111

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110419