JP2005519502A - 音場の再生のためのユニットを制御する方法及び装置 - Google Patents

音場の再生のためのユニットを制御する方法及び装置 Download PDF

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Abstract

幾つかの再生エレメント(3〜3)を有する音場再生ユニット(2)を制御する方法は、前記音場の時間及び3つの空間次元の分布を表す有限数の係数を確立するステップと、前記再生ユニット(2)の代表的な復元フィルタ及び前記再生ユニット(2)の少なくとも空間構成を決定するステップと、前記係数を前記復元フィルタに適用することによって、前記エレメント(3〜3)の少なくとも1つの制御信号(SC〜SC)を決定するステップと、再生される前記音場を生成するために前記エレメント(3〜3)へ適用するために前記少なくとも1つの制御信号を提供するステップとを含むことを特徴とする。

Description

本発明は、音場の再生ユニットを制御する方法及び装置に関する。
音は、時間の経過に伴い、空間において、徐々に変化する波様の音響現象である。既存の技法は、主に音の時間的側面に作用し、空間的側面の処理は非常に不完全である。
具体的には、既存の高品質再生システムは、再生ユニットの所定の空間構成を実際に必要とする。
例えば、いわゆるマルチチャネル・システムは、異なる所定の信号を、分布が固定され且つ既知である幾つかのラウドスピーカへ向ける。
同様に、傾聴者へ到達する音の発生する方向を考慮するいわゆる「アンビソニック」システムは、或る配置規則に構成を準拠させねばならない再生ユニットを必要とする。
これらのシステムでは、音環境は、傾聴位置に対応する点についての音源の角分布と見なされる。信号は、球面調和関数と呼ばれる指向性関数の基底にわたるこの分布の分解に対応する。
これらのシステムを開発する現在の段階では、良好な品質の再生は、ラウドスピーカの球面分布及び実質的に規則的な角分布を伴ってのみ可能である。
従って、既存の技法は、空間分布が任意である再生ユニットで実施される場合、再生の品質は、具体的には角度ひずみのために、大きく損なわれる。
最近の技術開発により、音環境の角度分布ではなく、音場の時間及び3次元空間におけるモデリングを考慮することが可能になる。
具体的には、2000年7月11日のUniversite Paris VI、ジェローム・ダニエル(Jerome Daniel)の博士論文「Representation de champs acoustiques,application a la transmission et a la reproduction de scenes sonores complexes dans un contexte multimedia」(Representation of acoustic fields,application to the transmission and to the reproduction of complex sound scenes in a multimedia context(音場の表現、マルチメディア・コンテンツにおける複雑な音の場面の伝送及び再生に対する応用))は、音場の波状特性を記述し、且つ3次元音場を完全に記述する空間及び時間の関数の基底にわたる分解を可能にする関数を定義する。
しかし、この文献では、理論的な解決法は、いわゆる「アンビソニック」システムによるものであり、高品質再生は、5つの既存の規則的な球面分布についてのみ得ることができる。再生ユニットの任意の空間構成の助けをかりて高品質再生を保証することを可能にするエレメントはない。
従って、従来の技術のシステムは、再生ユニットの任意の空間構成の助けをかりて品質のある再生を行うことを可能にしないことが、明らかである。
本発明の目的は、空間構成が任意である音場を復元するための再生ユニットの制御のための信号を決定する方法および装置を提供することにより、この問題を改善することである。
本発明の主題は、音場を復元する再生ユニットを、前記ユニットの再生の固有の特性から実質的に独立した特定の特性の再生音場を得るように制御する方法であって、前記再生ユニットが複数の再生エレメントを備え、少なくとも、
再生される前記音場の空間の3つの次元および時間における分布を表す有限数の係数を確立するステップと、
前記再生ユニットを表す復元フィルタを決定するステップであって、前記再生ユニットの少なくとも空間特性を考慮するサブステップを含む、ステップと、
前記再生ユニットの前記エレメントについての少なくとも1つの制御信号を決定するステップであって、前記少なくとも1つの信号が、前記復元フィルタを前記係数に適用することによって得られる、ステップと、
前記少なくとも1つの制御信号を、前記再生ユニットによって再生される前記音場を生成するように前記再生エレメントに適用することを考慮して、送り渡すステップと
を含むことを特徴とする方法である。
他の特徴によれば、
再生される前記音場の分布を表す有限数の係数を確立する前記ステップは、
音環境に対する時間情報及び空間情報を備える入力信号を提供することからなるステップと、
空間・時間関数の基底にわたり前記情報を分解することによって、前記入力信号を整形するステップであって、この整形ステップにより、前記関数の線形の組合せの形態で前記音環境に対応して再生されるように前記音場を表す表示を送り渡すことを可能にする、ステップと
を含み、
再生される前記音場の分布を表す有限数の係数を確立するステップは、
空間・時間関数の線形の組合せの形態で再生される前記音場を表す有限数の係数を備える入力信号を提供することを備えるステップ
を含み、
前記空間・時間関数は、いわゆるフーリエ・ベッセル関数及び/又はこれらの関数の線形の組合せであり、
前記再生ユニットの少なくとも空間特性を考慮する前記サブステップは、各エレメントについての、傾聴ゾーンに位置する中心に関するその位置の3座標を表すパラメータ、及び/又はその空間・時間応答を表すパラメータの補助を少なくとも受けて実施されるものであり、
前記再生ユニットの少なくとも空間特性を考慮する前記サブステップは、
音場に対する復元の制約の空間における分布を規定する空間ウィンドウを、重み係数の形態で記述するパラメータと、
復元フィルタを決定する前記ステップ中に考慮される係数の数を限定する動作の次数を記述するパラメータと
の補助を更に受けて実施され、
前記再生ユニットの少なくとも空間特性を考慮する前記サブステップは、
空間・時間関数であって、復元が課される空間・時間関数のリストを構成するパラメータと、
復元フィルタを決定する前記ステップ中に考慮される係数の数を限定する動作の次数を記述するパラメータと
の補助を更に受けて実施され、
前記再生ユニットの少なくとも空間特性を考慮する前記ステップは、
傾聴ゾーンに位置する中心に関して、エレメントのそれぞれのもの又は幾つかのものの位置の3座標の少なくとも1つを表すパラメータと、
エレメントのそれぞれのもの又は幾つかのものの空間・時間応答を表すパラメータと、
復元フィルタを決定する前記ステップ中に考慮される係数の数を限定する動作の次数を記述するパラメータと、
空間・時間関数であって、復元が課される空間・時間関数のリストを構成するパラメータと、
前記再生エレメントのテンプレートを表すパラメータと、
前記再生ユニットの構成の空間不規則性に適応するための望ましい局所的容量を表すパラメータと、
前記再生エレメントの放射モデルを規定するパラメータと、
前記再生エレメントの周波数応答を表すパラメータと、
空間ウィンドウを表すパラメータと、
重み係数の形態で空間ウィンドウを表すパラメータと、
空間ウィンドウが球であるときの空間ウィンドウの半径を表すパラメータと
からなるグループから選択されるパラメータの1つの少なくとも補助を更に受けて実施され、
この方法は、復元フィルタを決定する前記ステップにおいて使用されるパラメータの全て又は幾つかを送り渡すことを可能にする校正ステップを含み、
前記校正ステップは、再生エレメントの少なくとも1つについて、
傾聴領域における前記少なくとも1つのエレメントの放射を表す信号を獲得するサブステップと、
前記少なくとも1つのエレメントの空間パラメータ及び/又は音響パラメータを決定するサブステップ
とを含み、
前記の校正するステップは、
特定の信号を前記再生ユニットの前記少なくとも1つのエレメントへと出すサブステップであって、前記の獲得するサブステップが、前記少なくとも1つのエレメントにより応答して放出される音波の獲得に対応する、サブステップと、
空間パラメータ及び/又は音響パラメータを決定する前記サブステップの実施を可能にするように、獲得した前記信号を、放出される音波を表す有限数の係数へ変換するサブステップと
を含み、
前記の獲得するサブステップは、空間・時間関数の線形の組合せの形態で前記少なくとも1つのエレメントによって生成される音場を表す幾つかの係数を受信するサブステップに対応するものであり、その係数が、前記少なくとも1つのエレメントの空間パラメータ及び/又は音響パラメータを決定する前記サブステップ中に直接に使用されるものであり、
前記の校正するサブステップは、前記再生ユニットの前記少なくとも1つのエレメントの空間における3つの次元の少なくとも1つにおける位置を決定するサブステップを更に含み、
前記の校正するステップは、前記再生ユニットの前記少なくとも1つのエレメントの空間・時間応答を決定するサブステップを更に含み、
前記の校正するステップは、前記再生ユニットの前記少なくとも1つの周波数応答を決定するサブステップを更に含み、
この方法は、復元フィルタを決定する前記ステップを実施するのに必要なパラメータの全て又は幾つかをシミュレーションするステップを含み、
前記のシミュレーションするステップは、
復元フィルタを決定する前記ステップ中に使用されるパラメータの中からミッシング・パラメータを決定するサブステップと、
受信されたパラメータ、周波数、及び所定のデフォルト・パラメータの関数として以前に定義された1又は複数のミッシング・パラメータの1又は複数の値を決定することを可能にする複数の計算サブステップと
を含み、
前記のシミュレーションするステップは、周波数の関数としてアクティブである再生ユニットのエレメントのリストを決定するサブステップを含み、前記の計算するサブステップが、前記リストのエレメントについてのみ実施され、
前記のシミュレーションするステップは、再生ユニットのエレメントの全て又は一部の空間における少なくとも位置の助けを受けて、復元フィルタを決定する前記ステップ中に考慮される係数の数を限定する動作の次数を表すパラメータを計算するサブステップを含み、
前記のシミュレーションするステップは、球状座標系における空間ウィンドウを表すパラメータ、及び/又は前記空間ウィンドウが球であるときの前記空間ウィンドウの半径を表すパラメータの助けを受けて、重み係数の形態で空間ウィンドウを表すパラメータを決定するステップを含み、
前記のシミュレーションするステップは、再生ユニットのエレメントの全て又は一部の位置の助けを受けて、復元が課される空間・時間関数のリストを決定するサブステップを含み、
この方法は、復元フィルタを決定する前記ステップ中に使用されるパラメータの全て又は一部を決定することを可能にする入力のステップを含み、
復元フィルタを決定する前記ステップは、
有限数の動作の周波数について実施され、且つ、音場を重み付けするマトリックス、再生ユニットの放射を表すマトリックス、及び復元が課される空間・時間関数を表すマトリックスを送り渡すことを可能にする、複数の計算サブステップと、
音場を重み付けするマトリックス、再生ユニットの放射を表すマトリックス、復元が課される空間・時間関数を表すマトリックス、及び復元フィルタを表す再生ユニットの空間不規則性に適応するための望ましい局所的容量を表すパラメータの助けを受けて、有限数の動作周波数について実施される、復号マトリックスを計算するサブステップと
を含み、
再生ユニットの放射を表すマトリックスを送り渡すことを可能にする前記の計算サブステップは、各エレメントを表すパラメータ、
傾聴ゾーンに位置する中心に関するその位置の3座標、及び/又は
その空間・時間応答
の助けを受けて実施されるものであり、
再生ユニットの放射を表すマトリックスを送り渡すことを可能にする前記の計算サブステップは、更に周波数応答の各エレメントを表すパラメータの助けを受けて実施される。
本発明の主題は、また、コンピュータ・プログラムであり、そのプログラムは、コンピュータで実行されるとき、この方法のステップを実行するためのプログラム・コード命令を備える。
本発明の主題は、また、少なくとも1つのプロセッサ及び不揮発性メモリ・エレメントを備えるタイプの取外し可能な媒体であり、前記メモリが、前記プロセッサが前記プログラムを実行するとき、この方法のステップを実行するための命令を備えるプログラムを備えることを特徴とする。
本発明の主題は、また、音場を復元する再生ユニットを制御する装置であり、複数の再生エレメントを備え、少なくとも、
前記再生ユニットの少なくとも空間特性を考慮することを可能にするように適合された、前記再生ユニットを表す復元フィルタを決定する手段と、
前記再生ユニットの前記エレメントについて、少なくとも1つの制御信号を決定する手段であって、前記少なくとも1つの信号が、再生される前記音場の空間の3つの次元および時間における分布を表す有限数の係数に前記復元フィルタを適用することによって得られるものである、手段と
を備えることを特徴とする。
本発明の他の特徴によると、
この装置は、再生される音環境の時間情報及び空間情報を備える入力信号を整形する手段と関連し、この手段は、空間・時間関数の基底にわたって前記情報を分解するように適合され、前記空間・時間関数の線形の組合せの形態で、前記音環境に対応する再生される前記音場の時間及び空間の3つの次元における分布を表す前記有限数の係数を備える信号を、送り渡すようにし、
前記空間・時間関数は、いわゆるフーリエ・ベッセル関数及び/又はこれらの関数の線形組合せであり、
復元フィルタを決定する前記手段は、入力として、以下のパラメータ、即ち、
傾聴ゾーンに位置する中心に関して、それぞれ又は幾つかのエレメントの位置の3座標の少なくとも1つを表すパラメータと、
幾つかの各々のエレメントの空間・時間応答を表すパラメータと、
復元フィルタを決定する手段において考慮される係数の数を限定する動作の次数を記述するパラメータと、
前記再生エレメントのテンプレートを表すパラメータと、
前記再生ユニットの構成の空間不規則性に適応する望ましい局所的容量を表すパラメータと、
前記再生ユニットの放射モデルを定義するパラメータと、
前記再生エレメントの周波数応答を表すパラメータと、
空間ウィンドウを表すパラメータと、
重み係数の形態で空間ウィンドウを表すパラメータと、
空間ウィンドウが球であるときの空間ウィンドウの半径を表すパラメータと、
復元が課される空間・時間関数のリストを構成するパラメータと
のうちの少なくとも1つを受信するものであり、
復元フィルタを決定する前記手段によって受信される前記パラメータの各々は、以下の信号、即ち、
再生ユニットの空間特性を表す情報を備える定義信号と、
再生ユニットのエレメントに関連した音響特性を表す情報を備える補足信号と、
最適化戦略に関連する情報を備える最適化信号と、
のグループからの信号の1つによって伝達され、
これらの信号に含まれるパラメータの支援を受けて、前記再生ユニットを表す前記復元フィルタを表す信号を送り渡すようにされるものであり、
この装置は、復元フィルタを決定する前記手段によって受信されるパラメータの全て又は一部を決定する手段と関連し、前記手段は、以下のエレメント、
シミュレーション手段と、
校正手段と、
パラメータ入力手段と
のうちの少なくとも1つを備え、
復元フィルタを決定する前記手段は、再生ユニットのエレメントの空間位置を表す1組のフィルタを決定するように適合され、
復元フィルタを決定する前記手段は、傾聴ゾーンによって起きるルーム・エフェクトを表す1組のフィルタを決定するように適合される。
本発明は、単に例として提供される以下の説明を読み、同時に添付の図面を参照することにより、より良好に理解されるであろう。
図1には、この文章において参照される座標系を規定するように、従来の球状座標系が示されている。
この座標系は、直交座標系であり、原点Oを有し、且つ3つの軸(OX)、(OY)、及び(OZ)を備える。
この座標系では、
Figure 2005519502
と表記される位置が、球面座標(r、θ、φ)によって記述される。ここでrは原点Oに関する距離、θは垂直面における配向、φは水平面における配向を表す。
そのような座標系では、各瞬間tにおいて、p(r、θ、φ、t)と表記される音圧が各点において定義される場合に、音場が知られる。音圧の時間フーリエ変換は、p(r、θ、φ、f)と表記され、fは周波数を表す。
図2は、本発明による再生システムの図である。
このシステムは、再生ユニット2を制御するデコーダ1を備え、再生ユニット2は、傾聴領域4において任意の様式で配置されるラウドスピーカ、音響エンクロージャ、又は任意の他の音源などのような複数のエレメント3ないし3を備える。座標系の原点Oは、再生ユニットの中心5と呼ばれ、傾聴領域4において任意の位置である。
空間特性、音響特性、及び電子力学的特性の組が、合わせて、再生の固有の特性として考慮される。
このシステムは、また、入力信号SIを整形する手段6と、シミュレーション手段8、校正手段9、およびパラメータ入力手段10を備えるパラメータを生成するための手段7とを備える。
デコーダ1は、制御信号を決定する手段11、及び復元フィルタを決定する手段12を備える。
デコーダ1は、再生される3次元音場を表す情報を備える信号SIFB、再生ユニット2の空間特性を表す情報を備える定義信号SL、エレメント3ないし3に関連する音響特性を表す情報を備える補足信号RP、及び最適化戦略に関連する情報を備える最適化信号OSを、入力として受信する。
デコーダは、再生ユニット2のエレメント3ないし3の各々に対して予定された特定の制御信号scないしscを出す。
図3には、図2を参照して説明された本発明によるシステムにおいて実施される方法の主要なステップが概略的に示されている。
この方法は、最適化パラメータを入力するステップ20、再生ユニット2の或る特性を測定することを可能にする校正ステップ30、及びシミュレーション・ステップ40を含む。
インタフェース手段10によって実施されるパラメータ入力ステップ20中、システムの動作の或るパラメータを、オペレータによって手作業で定義することも、適切な装置によって送り渡されるようにすることも可能である。
図4及び図5を参照してより詳細に説明される校正ステップ30中に、校正手段9は、再生ユニット2のエレメント3ないし3の各々に1つずつリンクされて、これらのエレメントに関連するパラメータを測定するようにされる。
シミュレーション・ステップ40は、手段8によって実施され、ステップ20中に入力されず又ステップ30中に測定されない、システムの動作に必要なパラメータの信号をシミュレーションすることを可能にする。
パラメータを生成する手段7は、次いで、出力として、定義信号SL、補足信号RP、及び最適化信号OSを伝える。
即ち、ステップ20、30、及び40により、ステップ50の実施に必要なパラメータの組を決定することが可能になる。
これらのステップに続いて、この方法は復元フィルタを決定するステップ50を備え、これは、デコーダ1の手段12によって実施され、復元フィルタを表す信号FDを伝えることを可能にする。
復元フィルタを決定するこのステップ50により、入力ステップ20、校正ステップ30、又はシミュレーション・ステップ40中に定義される再生ユニット2の少なくとも空間特性を考慮することが可能になる。また、ステップ50により、再生ユニット2のエレメント3ないし3に関連する音響特性、及び最適化戦略に関連する情報を考慮することも可能になる。
ステップ50を完了して得られる復元フィルタは、その後、デコーダ1に格納され、従って、ステップ20、30、40、及び50は、再生ユニット2又は最適化戦略を変更する場合のみ反復される。
動作中、再生される音環境の時間情報及び空間情報を備える信号SIは、例えば、直接に獲得することによって、又は記録されたものを読み取ることによって、又はコンピュータ・ソフトウエアの支援で合成することによって、整形手段6へ提供される。この信号SIは、整形ステップ60中に整形される。このステップが完了すると、手段6はデコーダ1へ信号SIFBを送り渡し、この信号SIFBは、再生される音環境に対応する再生される音場の時間及び空間の3つの次元における分布を、空間・時間関数の基底にわたって、表す有限数の係数を備える。
変形形態としては、信号SIFBは、例えば、合成手段を備えるマイクロコンピュータなどのような、外部手段によって提供される。
本発明は、任意の音場の特性を記述することを可能にする空間・時間関数の族の関数を用いることに基づく。
説明される実施形態では、これらの関数は、いわゆる第1種の球フーリエ・ベッセル関数であり、これ以後フーリエ・ベッセル関数と呼ばれる。
音源がなく且つ障害物のないゾーンでは、フーリエ・ベッセル関数は、波動方程式の解であり、このゾーンの外部に位置する音源によって生成される全ての音場にわたる基底を構成する。
従って、何れの3次元音場も、
Figure 2005519502
のように表される逆フーリエ・ベッセル変換の式に従って、フーリエ・ベッセル関数の線形の組合せとして表される。
この式では、項Pl,m(f)は、定義によると、場p(r,θ,φ,t)のフーリエ・ベッセル係数であり、k=2πf/cであり、cは、大気中の音速(340ms−1)であり、j(kr)は、
Figure 2005519502
によって定義される次数lの第1種の球ベッセル関数である。ここで、Jν(x)は、次数νの第1種のベッセル関数であり、y (θ,φ)は、次数l及び項mの実球面調和関数であり、mは−lからlの範囲であり、
Figure 2005519502
のように定義される。
この式において、p (x)は、
Figure 2005519502
によって定義される結合されたルジャンドル関数であり、P(x)は、
Figure 2005519502
によって定義されるルジャンドル多項式である。
フーリエ・ベッセル係数は、係数Pl,m(f)の逆時間フーリエ変換に対応する係数Pl,m(t)によって、時間領域においても表される。
変形形態として、本発明の方法は、フーリエ・ベッセル関数の、おそらくは無限の、線形の組合せとして表される関数基底を用いる。
手段6によって実施される整形ステップ60中に、入力信号SIは、信号SIFBを形成する係数を確立するように、フーリエ・ベッセル係数Pl,m(t)へと分解される。
フーリエ・ベッセル係数への分解は、入力ステップ20中にこの整形ステップ60に対して以前に定義された限界次数Lまで行われる。
ステップ60を完了すると、整形手段6によって伝えられる信号SIFBは、制御信号を決定する手段11へ伝えられる。これらの手段11はまた、具体的には再生ユニット2の空間構成を考慮することによって定義される復元フィルタを表す信号FDを受信する。
ステップ60が完了すると伝えられる信号SIFBの係数は、ステップ50中に決定された復元フィルタをこれらの係数に適用することにより、再生ユニット2のエレメントの制御信号scないしscを決定するステップ70中に、手段11によって使用される。
次いで、信号scないしscは、再生ユニット2のエレメント3ないし3へ印加されるように届けられ、これらのエレメントは音場を再生し、その音場の特性は、再生ユニット2の再生の固有特性とは実施的に独立のものである。
本発明の方法によって、制御信号scないしscは、音場の最適な再生を可能にするように適合され、再生ユニット2の空間特性及び/又は音響特性、特にルーム・エフェクト、を最適に用い、且つ選択された最適化戦略を統合する。
即ち、再生ユニット2の再生の固有特性と、再生される音場の固有特性との間の関係が準独立性であるため、音場を、入力として受信された時間情報及び空間情報によって表される音環境に対応する音場と実施的に同一とすることが可能である。
本発明の方法の主なステップについて、ここでより詳細に説明する。
パラメータ入力ステップ20中に、オペレータ又は適切なメモリ・システムが、計算パラメータの全て又は一部を指定することができ、それらは詳細には以下のようである。
− x、傾聴中心5に関するエレメント3の位置を表す。xは、座標r、θ、及びφによって球面座標系において表される。
− G(f)、再生ユニットのエレメント3のテンプレートを表し、このエレメントの動作の周波数バンドを指定する。
− Nl,m,n(f)、エレメント3が入力としてインパルス信号を受信するとき、エレメント3によって傾聴領域4において生成される音場に対応するエレメント3の空間・時間応答を表す。
− W(r,f)、考慮される各周波数fについて、音場の再生の制約の空間の分布を表す空間ウィンドウを記述し、これらの制約により、音場の復元の成果の空間分布を明細に記すことが可能になる。
− W(f)、直接にフーリエ・ベッセル係数の重みの形態で、及び考慮される各周波数fについて、音場の復元の制約の空間分布を表す空間ウィンドウを記述する。
− R(f)、考慮される各周波数fについて、空間ウィンドウが球であるときの空間ウィンドウの半径を表す。
− H(f)、考慮される各周波数fについて、エレメント3の周波数応答を表す。
− μ(f)、考慮される各周波数fについて、再生ユニットの構成の空間不規則性に適応するための望ましい局所的容量を表す。
− {(l,m)}(f)、考慮される各周波数fについて、復元が課される空間・時間関数のリストを構成する。
− L(f)、考慮される各周波数fについて、復元フィルタを決定する手段12の動作の限界次数を課す。
− RM(f)、考慮される各周波数fについて、再生ユニット2のエレメント3ないし3の放射モデルを定義する。
定義信号SLは、パラメータx、補足信号RP、パラメータH(f)及びNl,m,n(f)及び最適化信号OS、パラメータG(f)、μ(f)、{(l,m)}(f)、L(f)、W(r,f)、W(f)、R(f)、及びRM(f)を運ぶ。
このステップ20を実施するインタフェース手段10は、マイクロコンピュータや、任意の他の適切な手段などのような、従来のタイプの手段である。
校正ステップ30、及びそれを実施する手段9について、ここでより詳細に説明する。
図4には、校正手段9の詳細が示されている。校正手段9は、分解モジュール91、インパルス応答を決定するモジュール92、及び校正パラメータを決定するモジュール93を備える。
校正手段9は、マイクロフォン又は任意の他の適切な装置などのような音獲得装置100に接続され、且つ再生ユニット2の各エレメント3から情報を出すように各エレメント毎に接続されるように適合される。
図5には、校正手段9によって実施され、再生ユニット2の特性を測定することを可能にする校正ステップ30の1つの実施形態の詳細が示されている。
サブステップ32中に、校正手段9は、エレメント3に対して予定された擬似ランダム・シーケンスMLS(最大長シーケンス)などのような、特定の信号u(t)を放出する。獲得装置100は、サブステップ34中に、信号u(t)の受信に応答してエレメント3によって放出される音波を受信し、受信された波を表す信号cl,m(t)を分解モジュール91へ送信する。
サブステップ36中に、分解モジュール91は、獲得装置100によって得た信号を、有限数のフーリエ・ベッセル係数ql,m(t)へと分解する。
例えば、装置100は、再生ユニットの中心5における圧力情報p(t)及び速度情報
Figure 2005519502
を送り渡す。この場合、音場を表す係数q0,0(t)ないしql,l(t)は、以下の関係
Figure 2005519502
に従って、信号c0,0(t)ないしcl,l(t)から導き出される。
これらの式では、v(t)、v(t)、及びv(t)は、考慮される直交座標系における速度ベクトル
Figure 2005519502
の成分を表し、ρは空気の密度を表す。
これらの係数がモジュール91によって定義されると、係数は、応答決定モジュール92へと向けられる。
サブステップ38中に、応答決定モジュール92は、フーリエ・ベッセル係数ql,m(t)と、放出される信号u(t)とをリンクするインパルス応答hpl,m(t)を決定する。
応答決定モジュール92によって送り渡されるインパルス応答は、パラメータ決定モジュール93へ向けられる。
サブステップ39中に、モジュール93は、再生ユニットのエレメントに関する情報を導き出す。
この説明される実施形態では、パラメータ決定モジュール93は、応答hp0,0(t)に関する遅延の推定の手順によって、応答hp0,0(t)と、エレメント3から獲得装置100まで音が伝播するのにかかる時間の測定との助けを受けて、エレメント3と中心5との距離rを決定する。
この説明される実施形態では、獲得装置100は、空間における源の配向を明確に符号化することができる。従って、座標θ及びφを含む3つの応答hp1,−1(t)、hp1,0(t)、及びhp1,1(t)の間の3角法の関係は、それぞれの瞬間tについて明らかである。
モジュール93は、例えばhp0,0(t)がその最大に到達する瞬間などのような、任意に選択された瞬間tにおける応答hp1,−1(t)、hp1,0(t)、及びhp1,1(t)によって得られる値に対応する値hp1,−1、hp1,0、及びhp1,1を決定する。
その後、モジュール93は、以下の3角法の関係
Figure 2005519502
を用いて、値hp1,−1、hp1,0、及びhp1,1を役立てて、座標θ及びφを推定する。
これらの関係は、以下の特定の場合
Figure 2005519502
を許容する。
好都合なことに、係数θ及びφは、幾つかの時点について推定される。座標θ及びφの最終決定は、様々な推定を平均する技法によって得られる。
変形形態として、座標θ及びφは、利用可能なhpl,m(t)の中からの他の応答の助けを受けて推定され、又は、応答hpl,m(f)の助けを受けて周波数領域において推定される。
このように定義されて、パラメータr、θ、及びφは、定義信号SLによってデコーダ1へ送信される。
この説明される実施形態では、モジュール93はまた、応答決定モジュール92から生じる応答hpl,m(t)の助けを受けて、各エレメント3の伝達関数H(f)を送り渡す。
解法は、傾聴領域4によってもたらされる反射を除去された非ゼロ信号を含む応答hp0,0(t)の選択されれ一部分に対応する応答hp’0,0(t)を構築することにある。周波数応答H(f)は、以前にウィンドウ化された応答hp’0,0(t)からのフーリエ変換によって推定される。ウィンドウは、例えば、矩形、ハミング、ハニング、及びブラックマンなどのような、従来の平滑化ウィンドウから選択することが可能である。
このように定義されたパラメータH(f)は、補足信号RPによってデコーダ1へ送信される。
この説明される実施形態では、モジュール93はまた、以下の様式
ηl,m,n(t)=rhpl,m(t+r/c)
で、エレメント3の距離rの測定の助けを受けて、インパルス応答hpl,m(t)の利得調節及び時間アライメントを適用することによって導き出される、再生ユニット2の各エレメント3の空間・時間応答Nl,m,n(f)を送り渡す。
空間・時間応答ηl,m,n(t)は、エレメント3を特徴付ける大量の情報を含み、それは特には位置及び周波数応答である。これはまた、エレメント3の指向性と、広がりと、傾聴領域4におけるエレメント3の放射の結果であるルーム・エフェクトとを表す。
モジュール93は、ルーム・エフェクトが考慮される期間を調節するために、時間ウィンドウ化を応答ηl,m,n(t)に適用する。周波数領域において表される空間・時間応答Nl,m,n(f)は、応答ηl,m,n(t)のフーリエ変換によって得られる。次いで、空間・時間応答Nl,m,n(t)は、ルーム・エフェクトが考慮される周波数帯域を調節するために、周波数ウィンドウ化される。次いで、モジュール93は、そのように整形されたパラメータNl,m,n(f)を送達し、このパラメータは、補足信号RPによってデコーダ1へ提供される。
サブステップ32ないし39は、再生ユニット2の全てのエレメント3ないし3について反復される。
変形形態として、校正手段9は、エレメント3に関する他のタイプの情報を受信するように適合される。例えば、この情報は、傾聴領域4においてエレメント3によって生成される音場を表す有限数のフーリエ・ベッセル係数の形態で導入される。
そのような係数は、特には、傾聴領域4の幾何学的モデリングを実施する音響シミュレーション手段によって送り渡されることができ、それによって、エレメント3の位置及び傾聴領域4の幾何学的形状に起因する反射によって誘導されるイメージ源の位置を決定することが可能である。
音響シミュレーション手段は、入力として、モジュール92によって出されて信号cl,m(t)の助けを受けて送り渡される信号u(t)を受信し、フーリエ・ベッセル係数は、エレメント3によって出される音場と、エレメント3が信号u(t)を受け取るときにイメージ源によって出される音場とを重ね合わせることによって決定される。この場合、分解モジュール91は、モジュール92への信号cl,m(t)の送信のみを行う。
変形形態として、校正手段9は、レーザを用いる位置測定手段、ビーム形成技法を実施する信号処理手段、又は任意の他の適切な手段などのような、エレメント3ないし3に関する情報を得る他の手段を備える。
校正ステップ30を実施する手段9は、例えば、電子カード、又はコンピュータ・プログラム、若しくは任意の他の適切な手段からなる。
パラメータ・シミュレーション・ステップ40及びそれを実施する手段8の詳細について、ここで説明する。このステップは、それぞれり動作の周波数fについて実施される。
この説明される実施形態は、各エレメント3について、パラメータr、θ、φによって記述される完全な位置の知識、及び/又はパラメータNl,m,n(f)によって記述される空間・時間応答の知識を必要とする。
図6を参照して説明される第1実施形態では、パラメータは、オペレータ又は外部手段によって入力されないものであり又は測定されないものであり、シミュレーションされる。
ステップ40は、受信した信号RP、SL、及びOSにないパラメータを決定するサブステップ41で開始される。
サブステップ42中に、再生ユニット2のエレメントの応答を表すパラメータH(f)は、デフォルト値1を取る。
サブステップ43中に、再生ユニット2のエレメントのテンプレートを表すパラメータG(f)は、パラメータH(f)が測定されるか、ユーザによって定義されるか、又は外部手段によって提供される場合には、パラメータH(f)に対する閾値化によって決定されるものであり、そうでない場合には、G(f)は、デフォルト値1を取る。
次いで、ステップ40は、考慮される周波数fにおけるアクティブ・エレメントを決定するサブステップ44を含む。
このサブステップ中に、周波数fにおいてアクティブな再生ユニットのエレメントのリスト{n}(f)が決定される。これらのエレメントは、それらのテンプレートG(f)がこの周波数についてゼロではないエレメントである。リスト{n}(f)は、Nのエレメントを備え、最適化信号OSによってデコーダ1へ送信される。このリストは、パラメータの組の中から、各周波数fにおけるアクティブ・エレメントに対応するパラメータを選択するために使用される。インデックスnのパラメータは、周波数fにおいてn番目のアクティブ・エレメントに対応する。
サブステップ45中に、現在の周波数fにおけるフィルタを決定するモジュールの動作の次数を表すパラメータL(f)が、以下のように決定される。
− シミュレーション手段8が、例えば以下のような3角法の関係式
Figure 2005519502
によって、n1≠n2であるような対(n1,n2)の組の中から、再生ユニットのエレメントの対によって形成される最小角度aminを計算する。
− シミュレーション手段9が、以下の関係
L(f)<π/amin.
に従う最大の整数である最大次数L(f)を決定する。
サブステップ46中に、再生ユニットを構成するエレメントの放射モデルを定義するパラメータRM(f)が決定され、デフォルトとして球面放射モデルを自動的に取る。
サブステップ47中に、フーリエ・ベッセル係数の重みの形態で、音場の復元の制約の空間における分布を表す空間ウィンドウを記述するパラメータW(f)が、以下のようにして決定される。
− 球面座標系における空間ウィンドウを表すパラメータW(r,f)が、提供又は入力される場合、下式
Figure 2005519502
を適用することにより、W(f)はその値から導き出される。
− 空間ウィンドウが半径R(f)の球であるときの半径を表すパラメータR(f)が、外部手段によって提供されるか又は入力される場合、下式
Figure 2005519502
を適用することにより、W(f)はその値から導き出される。そうでない場合、W(f)は、下式
Figure 2005519502
を適用することによって、L(f)から導き出されるものでり、この式において
R=L(f)c/2πf
である。
− 変形形態として、空間ウィンドウが指定されない場合、シミュレーション手段8がパラメータW(f)にデフォルト値、例えば、lにおいて評価されるサイズ2L(f)+1のハミング・ウィンドウなどを、割り当てる。
パラメータW(f)は、0からL(f)にわたるlの値について決定される。
サブステップ48中に、パラメータ{(l,m)}(f)が、以下のようにして、パラメータL(f)及び
Figure 2005519502
から導き出される。
第1に、手段9が、
Figure 2005519502
により係数を計算し、ここで
Figure 2005519502
は、再生エレメント
Figure 2005519502
の方向である。
第2に、手段9が、
Figure 2005519502
係数を計算する。
第3に、手段8が、補足パラメータεの助けを受けて、パラメータ{(l,m)}(f)のリストを計算する。このリストはCと呼ばれ、最初は空である。0から始まる次数lの各値について、手段8が以下のサブステップを実施する。
− G=max(Gl,m)を捜す。
− Gl,m(dB単位)がG−ε(dB単位)とG(dB単位)との間にあるように、係数(l,m)のリストCを決定する。
Cにおける項数とCにおける項数との和が、周波数fにおけるアクティブな再生エレメントの数N以上である場合、リストCは完全であり、そうでない場合には、CはCに追加され、Gの探索がl+1について再度開始される。
エレメント
Figure 2005519502
が水平面にあり、{(l,m)}(f)のリストが入力又は提供されない場合、シミュレーション手段8は、簡略化された処理を実施する。
係数のリスト{(l,m)}(f)は、以下の形態
{(0,0),(1,−1),(1,1),(2,−2),(2,2)・・・,(L,−L),(L,L)}
を取る。ここでLは、このリストのエレメント数が、周波数fにおいてアクティブであるエレメント
Figure 2005519502
の数Nより小さくなるように、選択される。Lによって取られる値は、(N−1)/2の整数部分であり得るが、Lについてより小さい値を取ることが好ましい。
サブステップ49中に、現在の周波数fにおける望ましい局所的な適用の容量を表し、0と1との間で変化するパラメータμ(f)が、自動的に決定され、例えば、デフォルト値0.7を取る。
従って、シミュレーション手段9により、ステップ40中に、復元フィルタを決定する手段12へその実施に必要なパラメータの組を伝えるように、信号SL、RP、及びOSを補足することが可能になる。
入力又は測定されるパラメータの関数として、説明されたシミュレーション・サブステップの幾つかは実施されない。
サブステップ41ないし49の組からなるシミュレーション・ステップ40は、考慮される全ての周波数について反復される。変形形態として、各サブステップは、次のサブステップへ進む前に全ての周波数について実施される。
他の実施形態では、含まれる全てのパラメータはデコーダ1へ提供され、次いで、ステップ40は、信号SL、RP、並びにOSを受信及び確認するサブステップ41、及び考慮される周波数fにおけるアクティブ・エレメントを決定するサブステップ44のみを含む。
ステップ40を実施するシミュレーション手段8は、例えば、そのようなアプリケーションに専用のコンピュータ・プログラムや電子カード、若しくは任意の他の適切な手段である。
復元フィルタを決定するステップ50、及びステップ50を実施する手段12について、ここでより詳細に説明する。
図7には、信号SL、RP、及びOSのパラメータの助けを受けて伝達行列を決定するモジュール82と、復号マトリックスDを決定する手段84とを備える、復元フィルタを決定する手段12が示されている。
手段12はまた、復元フィルタの応答を記憶するモジュール86と、復元フィルタをパラメータ化するモジュール88とを備える。
図8には、復元フィルタを決定するステップ50の詳細が示されている。
ステップ50は、各動作周波数について反復され、以前に定義されたパラメータを表すマトリックスを決定する複数のサブステップを含む。
復元フィルタを決定するステップ50は、信号L(f)及びW(f)の補助を受けて、音場を重み付けするマトリックスWを決定するサブステップ51を含む。
Wは、加重係数W(f)を含むサイズ(L(f)+1)の対角行列であり、各係数W(f)は、対角上で連続して2l+1回見られる。従って、マトリックスWは、以下の形態
Figure 2005519502
を有する。
同様に、ステップ50は、パラメータ
Figure 2005519502
の補助を受けて、再生ユニットの放射を表すマトリックスMを決定するサブステップ52を含む。
Mは、(L(f)+1)×Nのサイズのマトリックスであり、エレメント
Figure 2005519502
を含み、インデックスl,mは行l+l+mを指定し、nは列nを指定する。従って、マトリックスMは以下の形態
Figure 2005519502
を有する。
エレメント
Figure 2005519502
は、放射モデルRM(f)の関数として得られる。
− RM(f)が平面波放射状モデルを定義する場合
Figure 2005519502
となる。
− RM(f)が球面波放射状モデルを定義する場合、
Figure 2005519502
となる。
− RM(f)が、落とした測定のための平面波モデルに頼って、空間・時間応答について実施された測定を用いてモデルを定義する場合には、提供されるインデックスl,m,n及び現在の周波数fについて、
Figure 2005519502
である。
Figure 2005519502
の残りは、以下の関係
Figure 2005519502
によって決定される。
− RM(f)が、落とした測定のための球面波モデルに頼って、空間・時間応答について実施された測定を用いてモデルを定義する場合には、提供されるインデックスl,m,n及び現在の周波数fについて、
Figure 2005519502
である。
Figure 2005519502
の残りは、以下の関係
Figure 2005519502
によって決定される。
これらの式では、
Figure 2005519502
は下式
Figure 2005519502
によって定義される。
そのように定義されるマトリックスMは、再生ユニットの放射を表す。詳細には、Mは再生ユニットの空間構成を表す。
この方法が、係数Nl,m,n(f)を用いる場合、マトリックスMは、エレメント3ないし3の空間・時間応答を表し、従って、詳細には、傾聴領域4によって誘導されるルーム・エフェクトを表す。
ステップ50はまた、完全な復元が要求されるフーリエ・ベッセル関数を表すマトリックスFを決定するサブステップ53を含む。このマトリックスは、パラメータL(f)並びにパラメータ{(l,m)}(f)の助けを受けて、以下のように決定される。
リスト{(l、m)}(f)の助けを受け、リスト{(l、m)}(f)のエレメント(l,m)の数であるKをよびたすと、構築されるマトリックスFのサイズは、K×(L(f)+1)である。マトリックスFの各行kは、列l +l+mに1を含み、他は0である。例えば、いわゆる「5.1」タイプの再生ユニットの構成では、そのリスト{(l,m)}(f)は、{(0,0)、(1、−1),(1,1)}の形態を取ることができ、マトリックスFは、
Figure 2005519502
のように書くことが可能である。
パラメータμ(f)がゼロのとき、デコーダ1は、パラメータ{(l,m)}(f)によって列挙されるフーリエ・ベッセル関数のみを再生し、他は無視される。μ(f)が1に設定されるとき、デコーダは、{(l,m)}(f)によって規定されるフーリエ・ベッセル関数を完全に再生するが、更に、次数L(f)まで、利用可能なフーリエ・ベッセル関数の中から、多くの他のフーリエ・ベッセル関数を部分的に再生し、それにより、全体的には、復元される場は、入力として記述される場に近くなる。この部分的な復元により、デコーダ1は、角度分布が非常に不規則である復元構成に対応することが可能になる。
モジュール82によって実施されるサブステップ51ないし53は、順次又は同時に実行することができる。
その後、復元フィルタを決定するステップ50は、以前に決定されたパラメータの組を考慮するサブステップ54を含み、復元フィルタを表す復号マトリックスDを送り渡すように、モジュール84によって実施される。
この行列(マトリックス)Dは、以下の式
Figure 2005519502
に従って、マトリックスM、F、W、及びパラメータμ(f)の助けを受けて送り渡され、上式で、Mは、Mの共役転置行列を表す。
マトリックスDのエレメントD n,l,mは、
Figure 2005519502
のように編成される。
従って、マトリックスDは、再生ユニットの構成、エレメント3ないし3に関連する音響特性、及び最適化戦略を表す。
この方法が係数Nl,m,n(f)を用いる場合、マトリックスDは、詳細には、傾聴領域4によって誘導されるルーム・エフェクトを表す。
その後、サブステップ55中に、現在の周波数fにおける復元フィルタの応答を記憶するモジュール86は、マトリックスDを入力として受信することによって、周波数fについて、復元フィルタの周波数応答を表すマトリックスD(f)を補足する。マトリックスDのエレメントは、リスト{n}(f)を決定するための、図6を参照して以前に記述した方法を反対にすることによって、マトリックスD(f)に記憶される。より精確には、マトリックスDの各エレメントD n,l,mは、マトリックスD(f)のエレメント
Figure 2005519502
に記憶される。このサブステップの完了時に決定されていないD(f)のエレメントは、ゼロに固定される。
リスト{n}(f)をそのように用いることにより、再生エレメント3ないし3の不均一テンプレートを考慮することが可能になる。
マトリックスD(f)のエレメントDn,l,m(f)は、
Figure 2005519502
のように編成される。
サブステップ51ないし55の組は、考慮される全ての周波数について反復され、結果は、記憶モジュール86に記憶される。この処理を完了すると、復元フィルタの組の周波数応答を表すマトリックスD(f)は、復元フィルタをパラメータ化するモジュール88へと向けられる。
サブステップ58中に、復元フィルタ・パラメータ化モジュール88は、次いで、マトリックスD(f)を入力として受信することによって、復元フィルタを表す信号FDを提供する。マトリックスD(f)の各エレメントDn,l,m(f)は、様々な形態を取ることが可能であるパラメータによって信号FDにおいて記述される復元フィルタである。
例えば、各フィルタDn,l,m(f)に関連する信号FDのパラメータは、以下の形態をとり得る。
− そのパラメータが或る周波数fについて直接にDn,l,m(f)の値である、周波数応答。
− そのパラメータdn,l,m(t)がDn,l,m(f)の逆時間フーリエ変換によって計算される、有限インパルス応答。各インパルス応答dn,l,m(t)が、サンプリングされ、次いで、各応答に特有の長さに切られる。または、
− 従来の適応手続きでDn,l,m(f)の補助を受けて計算される無限インパルス応答巡回型フィルタの係数。
従って、ステップ50を完了すると、復元フィルタを決定する手段12は、信号FDを、制御信号を決定する手段11へ送る。
この実施形態では、この信号FDは以下のパラメータを表す。
− 再生ユニットのエレメントの空間構成。
− 再生ユニットのエレメントに関連する音響特性、詳細には、とりわけ、傾聴領域4によって誘導されるルーム・エフェクトを表す周波数応答及び空間・時間応答。
− 最適化戦略、詳細には、再構成を課される空間・時間関数と、音場の復元の制約の空間における分布と、再生ユニット2の構成の空間不規則性に適用するための望ましい局所的容量。
復元フィルタを決定する手段12は、この機能に専用のソフトウエアの形態で埋め込むことが可能であり、又は、電子カード若しくは任意の他の適切な手段に統合することが可能である。
入力信号を整形するステップ60について、ここでより詳細に説明する。
システムが実施されるとき、システムは入力信号SIを受信し、この信号は、再生される音環境の時間情報及び空間情報を備える。この情報は、幾つかに分類することが可能であり、詳細には以下のようである。
− 例えば「Bフォーマット」と一般的に呼ばれるフォーマットなどのような、角度分布に従ってコード化される音環境、
− 音環境を作成する仮想源の位置情報及びこれらの源によって出される信号による、音環境の記述、
− マルチチャネル・モードにおいて、即ち、角度分布が固定され且つ既知であり、且つ詳細にはいわゆる「7.1」、「5.1」、4チャネル方式、ステレオ方式、及びモノラル方式の技法を含むラウドスピーカへ給電することを意図する信号によって、コード化された音環境、
フーリエ・ベッセル係数の形態で音場によって与えられる音環境。
図3を参照して説明したように、ステップ60中に、整形手段6は、入力信号SIを受信して、それを、信号SIによって記述される音環境に対応する音場を表すフーリエ・ベッセル係数へと分解する。これらのフーリエ・ベッセル係数は信号SIFBによってデコーダ1へ送られる。
入力信号SIの種類のものの関数として、整形ステップ60は変更される。
図9を参照して、音場面を構成する仮想源の位置情報およびこれらの源によって出される信号によって、音環境が音場面の記述の形態で信号SIへコード化される場合においての、フーリエ・ベッセル係数への分解についてここで説明する。
マトリックスEにより、例えば球面波モデルなどのような放射モデルを、各仮想源sに割り当てることが可能になる。Eは、(L+1)×Sのサイズのマトリックスであり、Sは、シーン(場面)に存在する源の数であり、Lは、分解が行われる次数である。源sの位置は、その球座標r、θ、及びφによって指定される。マトリックスEのエレメントEl,m,sは、
Figure 2005519502
のように書くことが可能である。
また、源によって出される信号y(t)の時間フーリエ変換Y(f)を含むベクトルYが導入される。Yは、
Y=[Y(f)Y(f)・・・Y(f)]
のように書くことが可能である。
フーリエ・ベッセル係数Pl,m(f)は、サイズ(L+1)のベクトルP内に置かれ、ここで次数lの2l+1の項は、昇順の次数lで逐次に置かれる。従って、係数Pl,m(f)は、ベクトルPのインデックスl+l+mのエレメントであり、
P=EY
のように書くことが可能である。
図9を参照して示したように、信号SIFBを構成するフーリエ・ベッセル係数Pl,m(f)の獲得は、フィルタEl,m,s(f)によって各信号Y(f)をフィルタリングして、その後に結果を加算することに対応する。従って、係数Pl,m(f)は、
Figure 2005519502
のように表される。
フィルタEl,m,s(f)の配備は、従来のフィルタリング手順に従って実施することが可能であり、例えば、以下のようである。
− 周波数領域におけるフィルタリング、
− 有限インパルス応答フィルタに補助されてのフィルタリング、又は、
− 無限インパルス応答フィルタに補助されてのフィルタリング。これは、最も直接的な手順であり、例えばバイリニア変換の補助を受けて式El,m,s(f)から巡回型フィルタを導き出すことを含む。
信号SIが、マルチチャネル・フォーマットに従う音環境を表す表現に対応する場合、整形手段6は、以下において説明される動作を実施する。
マトリックスSにより、各チャネルcへ放射源を割り付けることが可能になり、放射源は、例えば、その発生の方向(θ,φ)が、考慮されるマルチチャネル・フォーマットのチャネルcに関連する再生エレメントの方向に対応するものである。Sは、(L+1)×Cのサイズのマトリックスであり、Cは、チャネルの数である。マトリックスSのエレメントSl,m,cは、
Figure 2005519502
のように書くことが可能である。
また、各チャネルに対応する信号y(t)を含むベクトルYも定義される。Yは、
Y=[y(t)y(t)・・・y(t)]
のように書くことが可能である。
ベクトルPにおいて以前のように共にグループ化されたフーリエ・ベッセル係数Pl,m(t)は、以下の関係
P=SY
により得られる。
信号SIFBを構成する各フーリエ・ベッセル係数Pl,m(t)が、信号y(t)の線形の組合せ
Figure 2005519502
によって得られる。
信号SIが、Bフォーマットに従う音環境の角度の記述に対応する場合、このフォーマットの4つの信号W(t)、X(t)、Y(t)、及びZ(t)は、単純な利得を適用することによって分解される。
Figure 2005519502
最後に、信号SIが、フーリエ・ベッセル係数の形態にある音場の記述に対応する場合、ステップ60は、単に信号伝送からなる。
従って、整形ステップ60が完了すると、手段6は、制御信号を決定する手段11へ宛てて、有限数のフーリエ・ベッセル係数へと再生される音場の分解に対応する信号SIFBを送り届ける。
手段6は、専用コンピュータ・ソフトウエアの形態で埋め込むことが可能であり、また、専用計算カード若しくは任意の他の適切な手段の形態で埋め込むことも可能である。
制御信号を決定するステップ70について、ここでより詳細に説明する。
制御信号を決定する手段11は、入力として、再生される音場を表すフーリエ・ベッセル係数に対応する信号SIFBと、手段12から生じる復元フィルタを表す信号FDとを受信する。以前に述べたように、信号FDは、再生ユニット2に特有のパラメータを統合する。
この情報の助けを受けて、ステップ70中に、手段11は、エレメント3ないし3に宛てられる、送り渡される信号sc(t)ないしsc(t)を決定する。これらの信号は、復元フィルタの信号SIFBへ周波数応答Dn,l,m(f)を適用することによって得られ、信号FDにおいて伝送される。
復元フィルタは、以下のように適用されるものであり、
Figure 2005519502
上式で、Pl,m(f)は、信号SIFBを構成するフーリエ・ベッセル係数であり、V(f)は、
Figure 2005519502
によって定義され、ここでSC(f)は、sc(t)の時間フーリエ変換である。
信号FDのパラメータの形態に従って、Dn,l,m(f)によるPl,m(f)の各フィルタリングを、従来のフィルタリング手続きにより実施することができ、それは例えば以下のようである。
− 信号FDが、周波数応答Dn,l,m(f)を直接に提供し、フィルタリングが、例えば通常のブロックたたみこみ技法の補助を受けて、周波数領域において実施される。
− 信号FDが、有限インパルス応答dn,l,m(t)を提供し、フィルタリングが、たたみこみによって時間領域において実施される。又は、
− 信号FDが、無限インパルス応答巡回型フィルタの係数を提供し、フィルタリングが、回帰関係によって時間領域において実施される。
図10には、有限インパルス応答フィルタの場合について示されている。
それぞれの応答dn,l,m(t)に特有のサンプル数が定義されTn,l,m、これにより、以下のたたみこみの式
Figure 2005519502
が得られる。
ステップ70は、再生ユニット2のエレメント3ないし3の波面を、最も遠いエレメントに関して時間的に整合させるように、利得の調整および遅延の適用を行って終了する。エレメント3ないし3へ供給することを意図された信号sc(t)ないしsc(t)は、下式
Figure 2005519502
に従って、信号v(t)ないしv(t)より導き出される。
従って、各エレメント3ないし3は、特定の制御信号scないしscを受信し、再生される音場の最適な復元に寄与する音場を放出する。エレメント3ないし3の組全体の同時制御により、再生される音場の最適な復元が可能になる。
更に、この説明されるシステムは、簡略化したモードで動作することもできる。
例えば、第1の簡略化した実施形態では、ステップ50中に、フィルタを決定するモジュール12は、以下のパラメータのみを受信する。
Figure 2005519502
再生ユニット2のエレメント3の位置を表す。
− W、直接にフーリエ・ベッセル係数の重みの形態で、音場の復元の制約の空間における分布を表す空間ウィンドウを記述する。
− L、復元フィルタを決定する手段12の動作の限界次数を課す。
この簡略化されたモードでは、これらのパラメータは、周波数から独立しており、再生ユニットのエレメント3ないし3は、アクティブであり、全ての周波数について理想的であると想定される。従って、ステップ50のサブステップは、1回のみ実施される。サブステップ52中に、マトリックスMは、平面波放射状モデルの助けを受けて構築される。マトリックスMのエレメントMl,m,nは、
Figure 2005519502
のように簡略化される。
この簡略化したモードでは、μ=1であり、リスト{(l,m)}(f)は項を含まない。サブステップ54中に、モジュール84は、次いで、簡略化された式
D=(MWM)−1
に直接に従って、マトリックスDを決定する。
復元フィルタの応答の記憶はもはや必要ではなく、サブステップ55は実施されない。同様に、フィルタが、簡単な利得を有するマトリックスDにおいて記述されるので、サブステップ58はもはや実施されず、モジュール84は信号FDを直接に提供する。
ステップ70中に、駆動信号の決定は、時間領域において実施され、係数pl,m(t)の単純な線形の組合せに対応し、続いて、下式
Figure 2005519502
に従って時間整列が行われる。
次いで、モジュール11は、再生ユニットに対して意図された駆動信号sc(t)ないしsc(t)を提供する。
他の簡略化した実施形態では、ステップ50中に、フィルタを決定するモジュール12は、入力として以下のパラメータを受信する。
− x、再生ユニット2のエレメント3の位置を表す。
− {(l,m)}、復元が課される空間・時間関数のリストを構成する。
− L、復元フィルタを決定する手段12の動作の次数を課す。
この簡略化されたモードでは、パラメータは、周波数から独立しており、再生ユニットのエレメント3ないし3は、アクティブであり、全ての周波数について理想的であると想定される。従って、ステップ50のサブステップは、1回のみ実施される。サブステップ52中に、マトリックスMは、平面波放射モデルの助けを受けて構築される。マトリックスMのエレメントMl,m,nは、
Figure 2005519502
のように簡略化される。
マトリックスFを決定するサブステップ53は変更されない。この簡略化されたモードではμ=0であり、サブステップ54中に、モジュール84は、簡略化された式
D=M(FMM−1
に直接に従ってマトリックスDを決定する。
復元フィルタの応答の記憶はもはや必要ではなく、サブステップ55は実施されない。同様に、フィルタが、単純な利得を有するマトリックスDで記述されるので、サブステップ58はもはや実施されず、モジュール84は信号FDを直接に提供する。
ステップ70中に、駆動信号の決定は、時間領域において実施され、係数pl,m(t)の単純な線形の組合せに対応し、続いて、下式
Figure 2005519502
に従って時間に関しての整合が行われる。
次いで、モジュール11は、再生ユニットに対して意図された駆動信号sc(t)ないしsc(t)を提供する。
本発明によれば、制御信号scないしscは、再生ユニット2の空間特性、エレメント3ないし3に関連する音響特性、及び最適化戦略を、高品質の音場を復元するような方式で最適に用いるように適合される。
従って、実施される方法により、詳細には、再生ユニット2の空間構成に関係なく、3次元音場の最適な再生を行うことが可能になる。
本発明は、説明された実施形態に限定されるものではない。
詳細には、本発明の方法は、1又は複数のコンピュータ・プロセッサ又はデジタル信号プロセッサ(DSP)などのようなデジタル・コンピュータによって実施することができる。
本発明は、また、パーソナル・コンピュータなどのような汎用プラットフォームの助けを受けて実施することも可能である。
また、他のエレメントへ挿入され、本発明の方法を記憶及び実行するように適合されることを意図した電子カードを考案することも可能である。例えば、そのような電子カードはコンピュータに統合される。
他の実施形態では、復元フィルタを決定するステップの実行に必要なパラメータの全て又は一部は、事前に記録されたメモリから抽出されるか、又は、その機能に専用の他の装置によって送達される。
図1は球状座標系の表示である。 図2は本発明による再生システムの図である。 図3は本発明の方法の概略図である。 図4は校正手段の詳細の図である。 図5は校正ステップの詳細の図である。 図6はシミュレーション・ステップの図である。 図7は復元フィルタを決定する手段の図である。 図8は復元フィルタを決定するステップの図である。 図9は入力信号を整形するステップの1つの実施形態である。 図10は制御信号を決定するステップの1つの実施形態である。

Claims (35)

  1. 音場を復元する再生ユニット(2)を、前記ユニット(2)の再生の固有の特性から実質的に独立している特定の特性の再生音場を得るように、制御する方法であって、前記再生ユニット(2)が複数の再生エレメント(3ないし3)を備え、少なくとも、
    再生される前記音場の時間及び空間の3つの次元における分布を表す有限数の係数を確立するステップと、
    前記再生ユニット(2)を表す復元フィルタを決定するステップ(50)であって、前記再生ユニット(2)の少なくとも空間特性を考慮するサブステップ(54)を含む、ステップと、
    前記再生ユニット(2)の前記エレメント(3ないし3)についての少なくとも1つの制御信号(scないしsc)を決定するステップ(70)であって、前記少なくとも1つの信号が、前記復元フィルタを前記係数へ適用することによって得られるものである、ステップと、
    前記再生ユニット(2)によって再生される前記音場を生成するように、前記再生エレメント(3ないし3)に適用することを考慮して、前記少なくとも1つの制御信号(scないしsc)を、送り届けるステップと
    を備えることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、再生される前記音場の分布を表す有限数の係数を確立する前記ステップが、
    音環境の時間情報及び空間情報を含む入力信号(SI)を提供することであるステップと、
    空間・時間関数の基底にわたり前記情報を分解することによって前記入力信号(SI)を整形するステップ(60)であって、この整形ステップ(60)により、前記関数の線形の組合せの形態で前記音環境に対応する再生される前記音場を表す表示を送り届けることを可能にする、ステップと
    を備える、ことを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、再生される前記音場の分布を表す有限数の係数を確立する前記ステップが、
    空間・時間関数の線形の組合せの形態で、再生される前記音場を表す有限数の係数を含む入力信号(SIFB)を提供することであるステップ
    を備える、ことを特徴とする方法。
  4. 請求項2又は3の何れかに記載の方法であって、前記空間・時間関数が、いわゆるフーリエ・ベッセル関数及び/又はこれらの関数の線形の組合せである、ことを特徴とする方法。
  5. 請求項1ないし4の何れかに記載の方法であって、前記再生ユニット(2)の少なくとも空間特性を考慮する前記サブステップ(54)が、各エレメント(3)について、少なくとも、傾聴ゾーン(4)に位置する中心(5)に関する位置
    Figure 2005519502
    の3つの座標、及び/又は空間・時間応答(Nl,m,n(f))を表すパラメータの助けを受けて実施される、ことを特徴とする方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、前記再生ユニット(2)の少なくとも空間特性を考慮する前記サブステップ(54)が、更に、
    前記音場の復元制約の空間における分布を規定する空間ウィンドウを、重み係数の形態で、記述するパラメータ(W(f))と、
    復元フィルタを決定する前記ステップ(50)中に考慮される係数の数を限定する動作の次数を記述するパラメータ(L(f))と
    の助けを受けて実施される、ことを特徴とする方法。
  7. 請求項5又は6に記載の方法であって、前記再生ユニット(2)の特性を考慮する前記サブステップ(54)が、更に、
    復元が課される空間・時間関数のリストを構成するパラメータ({l,m}(f))と、
    復元フィルタを決定する前記ステップ(50)中に考慮される係数の数を限定する動作の次数を記述するパラメータ(L(f))と
    の助けを受けて実施される、ことを特徴とする方法。
  8. 請求項5ないし7の何れかに記載の方法であって、前記再生ユニット(2)の少なくとも空間特性を考慮する前記ステップ(54)が、更に、下記のパラメータ、即ち、
    前記傾聴ゾーン(4)に位置する中心(5)に関して、前記エレメント(3ないし3)の各々又は幾つかのものの位置の3つの座標の少なくとも1つを表すパラメータ
    Figure 2005519502
    と、
    前記エレメント(3ないし3)の各々又は幾つかのものの空間・時間応答を表すパラメータ(Nl,m,n(f))と、
    復元フィルタを決定する前記ステップ(50)中に考慮される係数の前記数を限定する動作の次数を記述するパラメータ(L(f))と、
    復元が課される空間・時間関数のリストを構成するパラメータ({l,m}(f))と、
    前記再生エレメント(3ないし3)のテンプレートを表すパラメータ(G(f))と、
    前記再生ユニット(2)の構成の空間不規則性に適応するための望ましい局所的容量を表すパラメータ(μ(f))と、
    前記再生エレメント(3ないし3)の放射モデルを定義するパラメータ(RM(f))と、
    前記再生エレメント(3ないし3)の周波数応答を表すパラメータ(H(f))と、
    空間ウィンドウを表すパラメータ(W(r,f))と、
    重み係数の形態で空間ウィンドウを表すパラメータ(W(f))と、
    空間ウィンドウが球であるときの空間ウィンドウの前記半径を表すパラメータ(R(f))と
    からなるグループから選択される少なくとも前記パラメータの1つの助けを受けて実施される、ことを特徴とする方法。
  9. 請求項5ないし8の何れかに記載の方法であって、復元フィルタを決定する前記ステップ(50)において使用されるパラメータの全て又は一部を送り届けることを可能にする校正ステップ(30)を備えることを特徴とする方法。
  10. 請求項9に記載の方法であって、前記校正ステップ(30)が、前記再生エレメント(3)の少なくとも1つについて、
    前記傾聴領域(4)における前記少なくとも1つのエレメント(3)の放射を表す信号を獲得するサブステップ(34)と、
    前記少なくとも1つのエレメント(3)の空間パラメータ及び/又は音響パラメータを決定するサブステップ(39)とを備える、ことを特徴とする方法。
  11. 請求項10に記載の方法であって、前記校正ステップ(30)が、
    特定の信号(u(t))を前記再生ユニット(2)の前記少なくとも1つのエレメント(3)へ放出するサブステップ(32)であって、前記獲得するサブステップ(34)が、前記少なくとも1つのエレメント(3)によって応答して放出される音波の獲得に対応するものである、サブステップと、
    空間パラメータ及び/又は音響パラメータを決定する前記サブステップ(39)の実施を可能にするように、獲得された前記信号を、放出される音波を表す有限数の係数へと変換するサブステップ(36)と
    を備える、ことを特徴とする方法。
  12. 請求項10に記載の方法であって、前記獲得するサブステップ(34)が、空間・時間関数の線形の組合せの形態で前記少なくとも1つのエレメント(3)によって生成される音場を表す幾つかの係数を受信するサブステップに対応し、前記係数が、前記少なくとも1つのエレメント(3)の空間パラメータ及び/又は音響パラメータを決定する前記サブステップ(39)中に直接に使用される、ことを特徴とする方法。
  13. 請求項9ないし12の何れかに記載の方法であって、前記校正ステップ(30)が、更に、前記再生ユニット(2)の前記少なくとも1つのエレメント(3)の空間における3つの次元の少なくとも1つにおける位置を決定するサブステップを備える、ことを特徴とする方法。
  14. 請求項9ないし13の何れかに記載の方法であって、前記校正ステップ(30)が、更に、前記再生ユニットの前記少なくとも1つのエレメント(3)の空間・時間応答(Nl,m,n(f))を決定するサブステップ(38)を備える、ことを特徴とする方法。
  15. 請求項9ないし14の何れかに記載の方法であって、前記校正ステップ(30)が、更に、前記再生ユニット(2)の前記少なくとも1つのエレメント(3)の周波数応答(H(f))を決定するサブステップを備える、ことを特徴とする方法。
  16. 請求項1ないし15の何れかに記載の方法であって、復元フィルタを決定する前記ステップ(50)を実施するために必要な前記パラメータの全て又は一部をシミュレーションするステップ(40)を備えることを特徴とする方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、前記シミュレーションするステップ(40)が、
    復元フィルタを決定する前記ステップ(50)中に使用される前記パラメータの中からミッシング・パラメータを決定するサブステップ(41)と、
    受信したパラメータ、周波数、及び所定のデフォルト・パラメータの関数として以前に定義された1又は複数の前記ミッシング・パラメータの1又は複数の値を決定することを可能にする複数の計算サブステップ(42、43、44、45、46、47、48、49)と
    を備える、ことを特徴とする方法。
  18. 請求項17に記載の方法であって、前記シミュレーションするステップ(40)が、前記周波数の関数としてアクティブである前記再生ユニットのエレメントのリスト({n}(f))を決定するサブステップ(44)を備えることを特徴とし、前記計算サブステップが、前記リストの前記エレメントについてのみ実施されることを特徴とする、方法。
  19. 請求項17又は18の何れかに記載の方法であって、前記シミュレーションするステップ(40)が、前記再生ユニットの前記エレメント(3)の全て又は一部のものの空間における少なくとも位置の助けを受けて、復元フィルタを決定する前記ステップ(50)中に考慮される係数の前記数を限定する動作の次数を表すパラメータ(L(f))を計算するサブステップ(45)を備える、ことを特徴とする方法。
  20. 請求項17ないし19の何れかに記載の方法であって、前記シミュレーションするステップが、重み係数の形態で、空間ウィンドウを表すパラメータ(W(f))を、球面座標系における前記空間ウィンドウを表すパラメータ、(W(r,f))及び/又は前記空間ウィンドウが球であるときの前記空間ウィンドウの半径を表すパラメータ(R(f))の助けを受けて、決定するステップ(47)を備える、ことを特徴とする方法。
  21. 請求項17ないし20の何れかに記載の方法であって、前記シミュレーションするステップ(40)が、前記再生ユニット(2)の前記エレメント(3)の全て又は一部のものの位置の助けを受けて、復元が課される空間・時間関数のリスト({l,m}(f))を決定するサブステップ(43)を備える、ことを特徴とする方法。
  22. 請求項1ないし21の何れかに記載の方法であって、復元フィルタを決定する前記ステップ(50)中に使用される前記パラメータの全て又は一部を決定することを可能にする入力ステップ(20)を含むことを特徴とする方法。
  23. 請求項1ないし22の何れかに記載の方法であって、復元フィルタを決定する前記ステップ(50)が、
    有限数の動作周波数について実施され、且つ、前記音場を重み付けするマトリックス(W)、前記再生ユニット(2)の前記放射性を表すマトリックス(M)、及び復元が課される前記空間・時間関数を表すマトリックス(F)を送り届けることを可能にする複数の計算サブステップ(51、52、53)と、
    前記音場を重み付けする前記マトリックス(W)と、前記再生ユニット(2)の前記放射性を表す前記マトリックス(M)と、復元が課される前記空間・時間関数を表す前記マトリックス(F)と、前記復元フィルタを表す前記再生ユニットの空間不規則性に適応するための望ましい局所的容量を表すパラメータ(μ(f))との助けを受けて、有限数の動作周波数について実施される、復号マトリックス(D)を計算するサブステップ(54)と
    を備える、ことを特徴とする方法。
  24. 請求項23に記載の方法であって、前記再生ユニット(2)の放射を表すマトリックス(M)を送り届けることを可能にする前記計算サブステップ(52)が、各エレメント(3)を表すパラメータ、
    前記傾聴ゾーン(4)に位置する前記中心(5)に関する位置
    Figure 2005519502
    の3つの座標、および/または
    空間・時間応答(Nl,m,n(f))
    の助けを受けてで実施される、ことを特徴とする方法。
  25. 請求項24に記載の方法であって、前記再生ユニット(2)の放射を表すマトリックス(M)を送り届けることを可能にする前記計算サブステップ(52)が、更に、各エレメント(3)に関しての周波数応答(H(f))を表すパラメータの助けを受けて、実施される、ことを特徴とする方法。
  26. コンピュータ・プログラムであって、前記プログラムがコンピュータで実行されるとき、請求項1ないし25の何れかに記載の前記方法のステップを前記実行するプログラム・コード命令を備えるコンピュータ・プログラム。
  27. 少なくとも1つのプロセッサ及び不揮発性メモリ・エレメントを備えるタイプの取外し可能な媒体であって、前記メモリが、前記プロセッサが前記プログラムを実行するときに、請求項1ないし25の何れかに記載の前記方法のステップを実行する命令を備えるプログラムを備える、ことを特徴とする取外し可能な媒体。
  28. 複数の再生エレメント(3ないし3)を備える、音場を復元する再生ユニット(2)を制御する装置であって、少なくとも、
    前記再生ユニット(2)を表す復元フィルタを決定する手段(12)であって、前記再生ユニット(2)の少なくとも空間特性を考慮することを可能にするように適合された、手段と、
    前記再生ユニット(2)の前記エレメント(3ないし3)について少なくとも1つの制御信号(scないしsc)を決定する手段(11)であって、前記少なくとも1つの信号が、再生される前記音場の時間及び空間の3つの次元における分布を表す有限数の係数に、前記復元フィルタを適用することによって得られるものである、手段(11)と
    を備えることを特徴とする装置。
  29. 請求項28に記載の装置であって、再生される音環境の時間情報及び空間情報を含む入力信号(SI)を整形する手段(6)に関連し、この手段は、前記情報を、空間・時間関数の基底にわたり分解するように適合され、それによって、前記空間・時間関数の線形の組み合わせの形態で、前記音環境に対応する、再生される前記音場の時間及び空間の3つの次元における分布を表す前記有限数の係数を含む信号(SIFB)を送り届けるようにする、ことを特徴とする装置。
  30. 請求項29に記載の装置であって、前記空間・時間関数が、いわゆるフーリエ・ベッセル関数及び/又はこれらの関数の線形の組合せである、ことを特徴とする装置。
  31. 請求項28ないし30の何れかに記載の装置であって、復元フィルタを決定する前記手段(12)が、入力として、以下のパラメータ、即ち、
    傾聴ゾーン(4)に位置する中心(5)に関する、前記エレメント(3ないし3)の各々又は幾つかのものの位置の3つの座標の少なくとも1つを表すパラメータ
    Figure 2005519502
    と、
    前記エレメント(3ないし3)の幾つかの各々の空間・時間応答を表すパラメータ(Nl,m,m(f))と、
    復元フィルタを決定する前記手段(12)において考慮される係数の数を限定する動作の次数を記述するパラメータ(L(f))と、
    前記再生エレメント(3ないし3)のテンプレートを表すパラメータ(G(f))と、
    前記再生ユニット(2)の構成の空間不規則性に適合するための望ましい局所的容量を表すパラメータ(μ(f))と、
    前記再生エレメント(3ないし3)の放射モデルを定義するパラメータ(RM(f))と、
    前記再生エレメント(3ないし3)の周波数応答を表すパラメータ(H(f))と、
    空間ウィンドウを表すパラメータ(W(r,f))と、
    空間ウィンドウを重み係数の形態で表すパラメータ(W(f))と、
    空間ウィンドウが球であるときの空間ウィンドウの前記半径を表すパラメータ(R(f))と、
    復元が課される空間・時間関数のリストを構成するパラメータ({l,m}(f))と
    のうちからの前記パラメータの少なくとも1つを受信する、ことを特徴とする装置。
  32. 請求項28ないし31の何れかに記載の装置であって、復元フィルタを決定する前記手段(12)によって受信される前記パラメータの各々が、以下の信号のグループ、即ち、
    前記再生ユニット(2)の空間特性を表す情報を含む定義信号(SL)と、
    前記再生ユニット(2)の前記エレメント(3ないし3)と関連する音響特性を表す情報を含む補足信号(RP)と、
    最適化戦略に関連する情報を含む最適化信号(OS)と、
    のグループからの信号の1つによって伝達され、
    これらの信号に含まれる前記パラメータの助けを受けて、前記再生ユニット(2)を表す前記復元フィルタを表す信号(FD)を送り届けるようにする、
    ことを特徴とする装置。
  33. 請求項32に記載の装置であって、復元フィルタを決定する前記手段(12)によって受信される前記パラメータの全て又は一部を決定する手段(7)と関連し、前記手段(7)が、以下のエレメント、即ち
    シミュレーション手段(8)と、
    校正手段(9)と、
    パラメータ入力手段(10)と
    の少なくとも1つを備える、
    ことを特徴とする装置。
  34. 請求項28ないし33の何れかに記載の装置であって、復元フィルタを決定する前記手段(12)が、前記再生ユニット(2)の前記エレメント(3ないし3)の空間における位置を表す1組のフィルタを決定するように適合される、ことを特徴とする装置。
  35. 請求項28ないし34の何れかに記載の装置であって、復元フィルタを決定する前記手段(12)が、前記傾聴ゾーン(4)によって誘導されるルーム・エフェクトを表す1組のフィルタを決定するように適合される、ことを特徴とする装置。
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