JP2005508851A - カッパーアゴニストとして有用なヒドロキシピロリジニルエチルアミン化合物の調製方法 - Google Patents

カッパーアゴニストとして有用なヒドロキシピロリジニルエチルアミン化合物の調製方法 Download PDF

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文隆 伊藤
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Abstract

選択的カッパーレセプターアゴニストとして有用な、式Iの化合物、もしくは光学異性体、もしくはその2またはそれ以上の立体異性体のラセミまたは光学活性混合物の調製方法。

Description

技術分野
本発明は、ヒドロキシピロリジニルエチルアミン化合物およびそれらの薬学的に許容な塩の新規な調製方法に関する。本発明の方法により調製される薬学的に活性な化合物は、選択的カッパーレセプターアゴニストとして使用されうる。
背景技術
モルヒネなどのオピオイド鎮痛薬は治療上有用であるが、薬物依存および乱用などのそれらの副作用のために、それらの使用は厳しく制限されている。従って、高い有用性を有し、薬物依存を生じる傾向が軽減された鎮痛薬が望まれている。オピオイドペプチドおよびオピオイドレセプターを発見するための多数の薬理学上および生化学上の研究が実施されており、いろいろな種における、ミュー(μ)、デルタ(Δ)、カッパー(κ)などのオピオイドレセプターのサブタイプの発見が、新たな鎮痛薬の創製の端緒となった。モルヒネなどのオピオイド鎮痛薬は、ミューレセプターアゴニストとして作用すると考えられているので、その作用からカッパーレセプターアゴニストに基づく作用を分離することについての研究が行われている。以上の観点から、最近、例えばEMD−61753などのカッパー選択的アゴニスト(カッパーアゴニスト)が報告されている(A.Barberら、Br.J.Pharmacol.、第113巻,第1317−1327頁、1994年)。それらのうちのいくつかは、実際に臨床試験において研究がされている(Med.Res.Rev.、第12巻、第525頁、1992)。
WO98/12177(1998年3月26日公開)および米国特許第6,031,114号は、鎮痛剤、抗炎症剤および神経保護剤として有用な、本発明により調製される化合物に関するピロリジニルヒドロキサム酸誘導体を調製する方法に言及している。上述の米国特許およびPCT国際出願の各々は、その全体を参照文献として本明細書に援用する。
欧州特許EP 0254545 B1は、本願の方法により調製される化合物に関する種々のエチレンジアミン化合物を開示する。欧州特許EP 0483580 B1は、鎮痛薬としての種々のピロリジン化合物を開示する。国際特許公開WO96/30339(1996年10月3日公開)は、選択的カッパーレセプターアゴニストとしての多様なピロリジニルヒドロキサム酸化合物に言及している。
本発明は、WO98/12177および米国特許第6,031,114号に記載されているヒドロキシピロリジニルエチルアミン化合物を調製するための方法を上回るいくつかの向上点をもたらす。これらの向上点は、(1)安息香酸ピロリジン−3−イルエステルから安息香酸1−(2−クロロ−2−フェニルエチル)ピロリジン−3−イルエステルへの変換工程において、不安定な活性中心におけるエピマー化の改善された制御、および(2)最終工程の安息香酸加水分解への変換工程におけるメチルエーテルの不純物の回避を含む。上記方法におけるこれらの2つの欠点は、目的のヒドロキシピロリジニルエチルアミン化合物への変換における選択性および変換効率を著しく減少させる。
発明の概要
本発明は、式I:
Figure 2005508851
[式中、Arは、ハロ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシ−C−Cアルコキシ、CF、カルボキシ−C−CアルコキシおよびC−Cアルコキシ−カルボニル−C−Cアルコキシから独立に選択される、1またはそれ以上の、好ましくは1または2の置換基により置換されていてもよいフェニルであり;
Arは、フェニルおよびナフチルから選択されるアリール、またはピリジル、チエニル、フリル、ピロリルおよびピリミジルから選択されるヘテロアリールであり、該アリールまたはヘテロアリールは、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、カルボキシ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルアミノ、ジ(C−Cアルキル)アミノ、ハロC−Cアルキル、C−Cアルキルチオおよびスルホニルメチルから独立に選択される1またはそれ以上の、好ましくは1または2の置換基により置換されていてもよく;
は水素原子、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−CアルコキシまたはOYであり、ここでYはヒドロキシの保護基であり;ならびに
およびRは、水素原子;ヒドロキシ;ヒドロキシおよびハロから独立に選択される1またはそれ以上の、好ましくは1、2または3の置換基により置換されていてもよいC−Cアルキル;C−Cシクロアルキル;C−Cアルケニル;C−Cアルキニル;C−Cアルコキシ;ならびにハロ、フェニルC−Cアルキル、ハロで置換されたフェニルC−Cアルキル、および(CHX−R(式中、nは1または2である。)から選択される1またはそれ以上の、好ましくは1、2または3の置換基により置換されていてもよいフェニルから独立に選択され;
XはO、NHまたはSであり;および
はC−Cアルキル、またはArがフェニルの場合、−Ar−C(=O)−N(R)−はフタルイミド基でかつRはC−Cアルキルであり;または
およびRはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、C−Cアルキルまたはハロから独立に選択される1、2または3の置換基により置換されていてもよいピロリジン、ピペリジンまたはモルホリン環を形成する。]
の化合物または光学異性体またはその2またはそれ以上の立体異性体のラセミまたは光学活性混合物の調製方法を提供する。当該方法は、(a)式II
Figure 2005508851
[式中、Ar、Ar、R、R、およびRは既に定義したとおりであり、RはC−Cアルキル(C=O)−、アリール(C=O)−、NH(C=O)−、トリ(C−Cアルキル)シリル、またはトリアリールシリルであり、対応するキラル中心において目的の式Iの化合物と同じ立体化学配置を有する。]
の化合物を、アルキルアルコール存在下において塩基で処理すること、および(b)式Iの化合物を結晶性形状で単離することを含む。式Iの化合物の前記調製方法の1つの実施態様において、塩基は水性水酸化物塩基であり、アルキルアルコールはメタノールまたはエタノールである。好ましくは、RはBzであり、式IIの化合物はメタノール中の水性水酸化ナトリウムで処理される。より好ましくは、式IIの化合物および水性水酸化物塩基の反応混合物は、式Iの化合物の単離の前に、続けて安息香酸で処理される。
本発明の更なる側面において、上記方法はさらに、式
Figure 2005508851
[式中、Ar、Ar、R、R,およびRは既に定義したとおりである。]
の化合物、もしくは光学異性体、もしくはその2またはそれ以上の立体異性体のラセミまたは光学活性混合物の薬学的に許容な塩を形成することを含む。そのような薬学的に許容な塩の例は、限定はされないが、塩酸塩、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、サッカラート、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩およびパモエート(1,1‘−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート))塩から成る群から選択されるものである。当該塩は好ましくは安息香酸塩である。
本発明の方法により調製されうる化合物は以下の化合物を含む:
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−プロピルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−2−メトキシ−N’−プロピルベンズアミド;
6−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−プロピルニコチンアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−(2−(S)−ヒドロキシプロピル)ベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−イソプロピルベンズアミド;
3−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−プロピルベンズアミド;
2−クロロ−4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−プロピルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−3−メトキシ−N’−プロピルベンズアミド;
3−クロロ−4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−プロピルベンズアミド;
4−{N−{1−(S)−(3−ヒドロキシフェニル)−2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−エチル}−N−メチルアミノ}−N’−プロピルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−(3−メトキシフェニル)−エチル}−N−メチルアミノ}−N’−プロピルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(R)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−プロピルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−ピロリジンベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−モルホリンベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−(2−(R)−ヒドロキシプロピル)ベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−イソブチルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−アリルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−(3,3,3−トリフルオロプロピル)ベンズアミド;
3−フルオロ−4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−プロピルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)ベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−tert−アミルベンズアミド;
5−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−プロピルピコリンアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−メチルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−エチルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−ブチルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−ペンチルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−フェニルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−(2−クロロベンジル)ベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’,N’−ジメチルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−メチル−N’−プロピルベンズアミド;
5−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−プロピル−2−チオフェンカルボキサミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}アミノ}−N’−プロピルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−プロピルフタルイミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−エトキシベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−(3−ヒドロキシプロピル)ベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−シクロプロピルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−(S)−sec−ブチルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−(R)−sec−ブチルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−プロパルギルベンズアミド;
4−{N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}−N−メチルアミノ}−N’−tert−ブチルベンズアミド;および
4−{N−ヒドロキシ−N−{2−(3−(S)−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−(S)−フェニルエチル}アミノ}−N’−プロピルベンズアミド。
本発明はまた、式II:
Figure 2005508851
[式中、Arは、ハロ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシ−C−Cアルコキシ、CF、カルボキシ−C−CアルコキシおよびC−Cアルコキシ−カルボニル−C−Cアルコキシから独立に選択される、1またはそれ以上の、好ましくは1または2の置換基により置換されていてもよいフェニルであり;
Arは、フェニルおよびナフチルから選択されるアリール、またはピリジル、チエニル、フリル、ピロリルおよびピリミジルから選択されるヘテロアリールであり、該アリールまたはヘテロアリールは、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、カルボキシ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルアミノ、ジ(C−Cアルキル)アミノ、ハロC−Cアルキル、C−Cアルキルチオおよびスルホニルメチルから独立に選択される1またはそれ以上の、好ましくは1または2の置換基により置換されていてもよく;
は水素原子、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−CアルコキシまたはOYであり、ここでYはヒドロキシの保護基であり;ならびに
およびRは、水素原子;ヒドロキシ;ヒドロキシおよびハロから独立に選択される1またはそれ以上の、好ましくは1、2または3の置換基により置換されていてもよいC−Cアルキル;C−Cシクロアルキル;C−Cアルケニル;C−Cアルキニル;C−Cアルコキシ;ならびにハロ、フェニルC−Cアルキル、ハロで置換されたフェニルC−Cアルキル、および(CHX−R(式中、nは1または2である。)で置換されていてもよいフェニルから独立に選択され;または
およびRはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、C−Cアルキルまたはハロにより置換されていてもよいピロリジン、ピペリジンまたはモルホリン環を形成し;
XはO、NHまたはSであり;および
はC−Cアルキル、またはArがフェニルの場合、−Ar−C(=O)−N(R)−はフタルイミド基でかつRはC−Cアルキルであり;および
は、C−Cアルキル(C=O)−、アリール(C=O)−、NH(C=O)−、トリ(C−Cアルキル)シリル、またはトリアリールシリルである。]
の化合物、もしくは光学異性体、もしくはその2またはそれ以上の立体異性体のラセミまたは光学活性混合物の調製方法も提供する。当該方法は、式III:
Figure 2005508851
[式中、Ar、R、R、およびRは既に定義されたとおりである。]
の化合物を、式IV:
Figure 2005508851
[式中、ArおよびRは既に定義されたとおりであり、対応するキラル中心において目的の式IIの化合物と同じ立体化学配置を有し;Xは、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。]
の化合物と反応させることを含む。好ましくは、該方法は、式中のXが塩素原子でありRがBzである式IVの化合物を用いて行われる。
本発明の1つの実施態様において、式IIIの化合物(式中、Ar、R、R、およびRは既に定義されたとおりである。)は、縮合剤存在下、式V
Figure 2005508851
[式中、ArおよびRは既に定義されたとおりである。]
の化合物を、式VI
Figure 2005508851
[式中、RおよびRは既に定義されたとおりである。]
の化合物と反応させることにより形成される。
式IIIの化合物の調製の前記方法において、前記縮合剤は、好ましくは、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミドおよびN,N’−ジシクロカルボジイミドから成る群から選択される。
本発明はまた、式IV
Figure 2005508851
[式中、Arは、ハロ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシ−C−Cアルコキシ、CF、カルボキシ−C−CアルコキシおよびC−Cアルコキシ−カルボニル−C−Cアルコキシから独立に選択される、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよいフェニルであり;Rは既に定義したとおりであり、およびXはヒドロキシである。]
の化合物、もしくは光学異性体、もしくはその2またはそれ以上の立体異性体のラセミまたは光学活性混合物の調製方法を提供する。当該方法は、RO基が結合する炭素において、目的の式IVの化合物の対応するキラル中心と同じ立体化学配置を有する式VII:
Figure 2005508851
[式中、Rは既に定義したとおりである。]
の化合物またはその酸付加塩を、式VIII:
Figure 2005508851
[式中、Arは既に定義したとおりであり、Arが結合する炭素において、目的の式IVの化合物の対応するキラル中心と同じ立体化学配置を有する。]
の化合物と反応させることを含む。
本発明はまた、式IV:
Figure 2005508851
[式中、Arは、ハロ、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシ−C−Cアルコキシ、CF、カルボキシ−C−CアルコキシおよびC−Cアルコキシ−カルボニル−C−Cアルコキシから独立に選択される、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよいフェニルであり、Xはフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。]
の化合物、もしくは光学異性体、もしくはその2またはそれ以上の立体異性体のラセミまたは光学活性混合物の調製方法を提供する。当該方法は、式IVa:
Figure 2005508851
[式中、ArおよびRは既に定義したとおりであり、式IVの化合物と同じ立体化学配置を有する。]
の化合物を、塩基存在下、p−トルエンスルホニルハライドおよびメタンスルホニルハライドから成る群から選択される試薬と反応させることを含む。好ましくは、Arはフェニルであり、およびRはBzである。
式IVの化合物の前記調製方法において、前記塩基は好ましくは、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ジエチルメチルアミン、およびジエチルイソプロピルアミンからなる群から選択される。好ましくは、本発明の方法は、Xは塩素原子であり、かつ試薬はメタンスルホニルクロリド(MsCl)として行われる。
本発明はさらに、式Ia:
Figure 2005508851
[式中、Arは、ハロ、C−Cアルキル、およびCFから独立に選択される、1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよいフェニルであり;
Arは、ハロおよびC−Cアルキルから独立に選択される1またはそれ以上の置換基により置換されていてもよいフェニルであり;
は水素原子またはC−Cアルキルであり;ならびに
およびRは、水素原子;1またはそれ以上のハロにより置換されていてもよいC−Cアルキル;C−Cシクロアルキル;ならびにハロ、フェニルC−Cアルキル、ハロで置換されたフェニルC−Cアルキル、および(CHX−R(式中、nは1または2である。)で置換されていてもよいフェニルから独立に選択され;
XはO、NHまたはSであり;および
はC−Cアルキル、またはArがフェニルの場合、−Ar−C(=O)−N(R)−はフタルイミド基でかつRはC−Cアルキルであり;もしくは
およびRはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、C−Cアルキルまたはハロから独立に選択される1、2または3の置換基により置換されていてもよいピロリジン、ピペリジンまたはモルホリン環を形成する。]
の化合物、もしくは光学異性体、もしくはその2またはそれ以上の立体異性体のラセミまたは光学活性混合物を結晶性の形状として調製する方法も提供する。当該方法は、(a)対応するキラル中心において目的の式Iaの化合物と同じ立体化学配置を有する式IIa:
Figure 2005508851
[式中、Ar、Ar、R、R、およびRは、既に式Iの化合物において定義したとおりであり、RはC−Cアルキル(C=O)−、アリール(C=O)−、NH(C=O)−、トリ(C−Cアルキル)シリル、またはトリアリールシリルである。]
の化合物を、メタノールおよびエタノールから選択されるアルコールの存在下において塩基で処理すること、および(b)式Iaの化合物を結晶性の形状で単離することを含む。好ましくは、RはBzであり、および用いられる塩基は水性水酸化物塩基である。より好ましくは、当該塩基は水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムであり、当該アルコールはメタノールである。本発明の好ましい側面において、当該方法はさらに、塩基による処理の後に、反応混合物を安息香酸に接触させることを含みうる。
本発明の方法はさらに、式Ia:
Figure 2005508851
[式中、Ar、Ar、R、R、およびRは、既に式Iの化合物において定義したとおりである。]
の化合物、もしくは光学異性体、もしくはその2またはそれ以上の立体異性体のラセミまたは光学活性混合物の塩を形成することを含み、当該塩は、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、サッカラート、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩およびパモエート(1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート))塩から成る群から選択されるものである。
本発明の方法に従って調製される式Iのヒドロキシピロリジニルエチルアミン化合物は、良好なカッパーレセプターアゴニスト活性を示し、従って哺乳類の被験者、特にヒト被験者の治療のための、鎮痛剤、麻酔剤、抗炎症剤または神経保護剤として有用であり、および、関節炎、卒中、または腹痛の治療にもまた有用である。特に、これらの化合物は、急性および慢性の痛みに対する鎮痛剤として有用である。また、該化合物は、被験者における、例えば火傷(burns:熱、酸またはその他の薬剤との接触により誘発される)、熱傷(scald:熱い液体または蒸気との接触により誘発される)またはリウマチなどにより引き起こされる、末梢媒介性の(peripheral mediated)炎症性疼痛のための鎮痛剤としても有用である。
本発明の方法により調製される化合物は、哺乳類の被験者において、オピオイドカッパーレセプターに対するアゴニスト活性が必要な病状の治療のためにもまた有用であり、当該治療は、前記被験者に対して治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む。
本明細書において、用語「ヒドロキシの保護基」は、合成手順の間に好ましくない反応に対してヒドロキシ基を保護するための官能基を意味し、限定はされないが、ベンジル、ベンゾイル、メトキシメチル、テトラヒドロピラニルおよびトリアルキルシリルを含む(例えば、T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、New York、Wiley、1999を参照のこと。)。
本明細書で用いる用語「C−Cアルキル」は、限定はされないが、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどを含む、直鎖または分枝アルキルを意味する。
本明細書で用いる用語「C−Cアルケニル」は、限定はされないが、エテニル、2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−ブテニル、2,3−ジメチルブト−2−エニルなどを含む、直鎖または分枝アルケニルを意味する。
本明細書で用いる用語「C−Cアルキニル」は、限定はされないが、エチニル、プロピニル、2−ブチニル、2−メチルブト−3−イニルなどを含む、直鎖または分枝アルキニルを意味する。
本明細書で用いる用語「C−Cシクロアルキル」は、限定はされないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、シクロヘキシルなどを含む、環化したアルキル環を意味する。
本明細書で用いる用語「C−Cアルコキシ」は、限定はされないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、iso−ブトキシ、tert−ブトキシなどを含む、直鎖または分枝−OR(RはC−Cアルキルである。)を意味する。
用語「ハロ」は、F、Cl、BrまたはIを意味する。
用語「ハロC−Cアルキル」は、限定はされないが、1〜13(好ましくは1〜5)のハロゲン原子で置換された、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチルを含む、1〜6の炭素原子の直鎖または分枝のハロ置換アルキルを意味する。
用語「ハロC−Cアルコキシ」は、1〜13(好ましくは1〜3)のハロゲン原子で置換されたC−Cアルコキシを意味する。
用語「ハロで置換されたフェニルC−Cアルキル」は、その末端の炭素原子に結合したフェニル基を有し、該フェニル基が1〜5(好ましくは1〜2)のハロゲン原子により置換されているC−Cアルキルを意味する。
用語「1またはそれ以上の置換基」は、少なくとも1から、分子の結合および構造の面から可能な置換基の最大数までを意味する。
より具体的には、本発明の実施態様は、式Iの化合物を調製するための上記方法に関し、式中:
Arは、ハロ、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、カルボキシ−C−CアルコキシおよびC−Cアルコキシ−カルボニル−C−Cアルコキシから独立に選択される、1〜3の置換基により置換されていてもよいフェニルであり;
Arは、ハロおよびC−Cアルコキシから独立に選択される、1〜3の置換基により置換されていてもよいフェニル、ピリジルまたはチエニルであり;
は水素原子、ヒドロキシまたはC−Cアルキルであり;ならびに
およびRは、水素原子;ヒドロキシおよびハロから独立に選択される1またはそれ以上の、好ましくは1、2または3の置換基により置換されていてもよいC−Cアルキル;C−C(好ましくはC−C)シクロアルキル;C−Cアルケニル;C−C(好ましくはC−C)アルキニル;C−Cアルコキシ;ならびにハロ、フェニルC−Cアルキル、ハロで置換されたフェニルC−Cアルキル、および(CHX−R(式中、nは1または2である。)から独立に選択される1またはそれ以上の、好ましくは1、2または3の置換基により置換されていてもよいフェニルから独立に選択され;
はC−Cアルキル、またはArがフェニルの場合、−Ar−C(=O)−N(R)−はフタルイミド基でかつRはC−Cアルキルであり;または
およびRはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、C−Cアルキルまたはハロにより置換されていてもよいピロリジン、ピペリジンまたはモルホリン環を形成する。
さらに、本発明の他のより具体的な実施態様は、式Iの化合物に関し、式中:
Arは、塩素原子、ヒドロキシ、メトキシ、およびカルボキシメトキシから独立に選択される、1またはそれ以上の置換基、好ましくは1、2または3の置換基により置換されていてもよいフェニルであり;
Arは、塩素原子、フッ素原子およびメトキシから独立に選択される、1またはそれ以上の置換基、好ましくは1、2または3の置換基により置換されていてもよいフェニル、ピリジルまたはチエニルであり;
はC−Cアルキルであり;
は、ヒドロキシおよびフッ素原子から独立に選択される1またはそれ以上の、好ましくは1、2または3の置換基により置換されていてもよいC−C(好ましくはC−C)アルキル;C−C(好ましくはC−C)アルケニル;ハロで置換されたフェニルメチル;またはフェニルであり;および
は水素原子またはメチルであり:または
およびRはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、ピロリジンまたはモルホリン環を形成する。
本発明の他のより具体的な実施態様は、式Iの化合物に関し、式中:
Arは、カルボキシメトキシから選択される、1またはそれ以上の置換基、好ましくは1、2または3の置換基により置換されていてもよいフェニルであり;
Arは、メトキシから独立に選択される、1またはそれ以上の置換基、好ましくは1、2または3の置換基により置換されていてもよいフェニル、またはピリジルであり;
はC−Cアルキルであり;
は、1、2または3のヒドロキシ基により置換されていてもよいC−Cアルキルであり;およびRは水素原子である。
発明の詳細な開示
本発明の式Iのカッパーアゴニスト(カッパーレセプターアゴニスト)は、以下の反応式に示すように調製されうる。特に示さない限り、以下の反応式において、A、Ar、Ar、R、R、RおよびRは、上記の式Iの化合物の定義のように定義される。
反応式1
Figure 2005508851
反応式1に示すとおり、式中Xはヒドロキシである、式IVの置換ピロリジニルエタノールを形成するために、置換されていてもよいスチレンオキシドVIIIは、式VIIのピロリジニルベンゾエートと、水性水酸化ナトリウムまたはKCOなどの塩基の存在下または非存在下において反応させられうる。この反応は、反応に不活性な溶媒(例えば、メタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、メチレンクロリド(CHCl)、水、ベンゼン、トルエン、n−ヘキサンまたはシクロヘキサン)存在下または非存在下において行ってもよい。この反応は、約−78℃からおよそ溶媒の沸点までの温度において、好ましくはおよそ室温からおよそ溶媒の沸点までにおいて、約5分から約48時間、好ましくは約0.5〜約12時間の範囲の時間行うことができる。式IV(式中、XはヒドロキシまたはC−Cアルコキシである)の化合物は、トリエチルアミンなどの塩基の存在下、ジクロロエタンなどの適切な溶媒中で、メタンスルホニルハライド、好ましくはメタンスルホニルクロリド、またはトルエンスルホニルハライドにより処理することができ、その後の式IIIのベンズアミドとのカップリングにより、式IIの中間体化合物が得られる。このカップリング反応は、水素化ナトリウム(NaH)などの塩基の存在下または非存在下、水、EtOHまたはDMFなどの適切な極性溶媒中で、およそ室温からおよそ溶媒の沸点までで、15分から24時間行われうる。
式IIの中間体化合物を、その後、アルキルアルコールまたは水の存在下、水酸化ナトリウムまたは水酸化リチウムなどの水性塩基と接触させ、式Iのヒドロキシピロリジニルエチルアミン化合物を得る。好ましい試薬には、メタノールおよび水の存在下、水酸化リチウムが含まれる。適した溶媒は、水、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、およびそれらの混合物である。反応は−30から100℃、通常は25〜60℃の範囲の温度で、30分から24時間、通常は約55℃で4〜12時間行われうる。好ましくは、反応混合物は、−30〜100℃、好ましくは10〜50℃の範囲の温度において、30分から24時間、アルコール性溶媒に溶解または懸濁したカルボン酸で処理され、その後約4〜12時間、10〜30℃の、好ましくは15〜25℃の範囲の温度に、最も好ましくは約20℃に冷却される。好ましくは、前記カルボン酸は安息香酸であり、前記溶媒はイソプロピルアルコール/水である。得られる生成物は、純粋な結晶性物質として単離されうる。
本発明の新規な方法で調製される式Iの化合物は塩基性であり、したがって酸付加塩を形成しうる。すべてのそのような塩は、この発明の範囲内に存在する。しかし、哺乳類の投与においては、医学的に許容である酸付加塩が使用される必要がある。該酸付加塩は、標準的な方法、例えば、塩基性または酸性化合物を、実質的に等しい割合で、水、またはメタノールまたはエタノールなどの有機溶媒、もしくはそれらの混合物中で接触させることにより調製されうる。当該塩は、溶媒を留去することにより単離されうる。形成されうる一般的な塩は、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、サッカラート、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩およびパモエート(1,1‘−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート))塩である。
本発明の方法により調製されるカッパーアゴニスト化合物は、オピオイドカッパーレセプターに対する顕著なアゴニスト活性を示し、したがって哺乳類の被験者、特にヒト被験者の治療のための、鎮痛剤、麻酔剤、抗炎症剤または神経保護剤として有用であり、および、関節炎、卒中、または腹痛などの機能性腸疾患の治療にもまた有用である。
本発明の方法により調製される式Iのカッパーアゴニスト化合物の活性は、オピオイドレセプター結合活性により実証される。そのような活性は、モルモットの全脳のホモジネートにおいて、Regina、A.らによってJ.Receptor Res.,第12巻、第171−180頁、1992年に記載されたように決定されうる。要約すれば、組織ホモジネートを標識化リガンドと試験化合物の存在下、30分間25℃でインキュベートする。ミュー部位は、1nMの(3H)−[D−Ala2,MePhe4,Gly−ol5]エンケファリン(DAMGO)により、デルタ部位は1nMの(3H)−[D−Pen2,5]エンケファリン(DPDPE)により、およびカッパー部位は0.5nMの(3H)−Cl−977により標識化される。非特異的結合は、1μMのCl−977(カッパー)、1μMのDAMGO(ミュー)、1μMのDPDPE(デルタ)の使用により測定される。データは、ChengとPrusoffの等式を使用した非線形フィッティングプログラムにより得られるIC50値として表現される。実施例で調製されるいくつかの化合物は、0.01〜100nMの範囲でカッパーレセプターに対する強力なIC50値を示した。
本発明の方法により調製されるカッパーアゴニスト化合物の、中枢神経系における鎮痛活性は、Wheeler−Aceto,H.らにより、Psychopharmacology、第104巻、第35−44頁、1991年に記載されたように、ホルマリン試験により実証される。この試験において、雄のSDラット(80−100g)に、0.1%メチルセルロース生理食塩水中に溶解した試験化合物または賦形剤を皮下注射する。30分後、50μlの2%ホルマリンを後足に注射する。観察期間毎の注射された足をなめる回数を、ホルマリンの注射の15−30分後に測定し、対応する賦形剤投与群と比較した阻害%として表現する。実施例で調製したいくつかの化合物は、25mg/kg p.o.未満の範囲の強力なED50値を示した。
本明細書に記載されたように調製されるカッパーアゴニストの抹消性急性疼痛に対する活性は、Randall−Selittoアッセイ(M.E.Planas、Pain、第60巻、第67−71頁、1995年)によって実証されうる。この試験において、雄のSDラット(100−120g)が使用され、右足において痛みを与える限界がRandall−Selitto(Ugo Basile)法により測定された。アッセイ条件への順化のための3日の経過後、実験が実施された。0.1ml/右足のカラゲニンの1%溶液を足の裏に注射することにより、痛覚過敏を誘引した。くさび形のピストンにより右足の裏に痛圧を加え、カラゲニン注射から3.5時間および4.5時間後の反応のレベルを測定した。以下に記載する実施例において調製したいくつかの化合物は上記の手順に従って試験され、急性疼痛に対する良好な活性(すなわち、10mg/kg p.o.未満のED50値)を示した。
抹消の慢性の疼痛に対するカッパーアゴニストの活性は、Life Science、第57巻、第371−378頁、1995年において報告されたように、Judith S.Wakerらによって記載された手順に従って、アジュバントにより誘引される痛覚過敏により実証される。この試験において、接種のときに重さ180−230gの雄のSDラットを使用した。アジュバント関節炎を起こすために、ラットをエーテルで麻酔し、0.05mlのパラフィンオイル(2mg/ml)に懸濁したマイコバクテリウム ブチリカム(Mycobacterium butyricum)を、右後ろ足の足蹠(footpad)に皮内接種した。Randall−Selittoアッセイ(既述した通り)と同じ方法を用いて、痛みを与える限界を、パウプレッシャー試験(paw pressure test)により評価し、浮腫は足の幅として測定した。アッセイは全期間通して行った。
本発明の方法により調製されるカッパーアゴニストの鎮静作用は、Br.J.Pharmacol.、第79巻、第731−736頁、1983年にHayes,A.G.らによって記載されたロータロッド試験(Rotarod Test)により決定されうる。この試験において、回転する棒(直径9cm、回転速度5rpm)の上でバランスを取る能力により、6−10の雄のSDラット(100−120g)の群を選抜する。その後、0.1%メチルセルロース生理食塩水に溶解した試験化合物を、選抜したラットに皮下注射する。処理から30分後、該動物について再び試験し、150秒間で2倍以上棒から落下したラットを運動機能障害を示しているものと認め、その動物の動作(すなわちロータロッド上での時間)を記録する。ED50値は、対照群において観察された動作時間を有する薬剤の薬量として定義される。以下に記載する実施例において調製したいくつかの化合物は、上記の方法に従って試験を行った。
カッパーアゴニストの利尿作用は、A.Barberら(Br.J.Pharmacol.、第111巻、第843−851頁、1994年)によって記載された方法に従って決定されうる。以下に記載する実施例において調製したいくつかの化合物は、上記の方法に従って試験を行った。
本発明の方法により調製される式Iのカッパーアゴニスト化合物は、経口、非経口または局所の経路のうちのいずれかにより、哺乳類に投与されうる。治療を受ける被験者の重量および状態、治療する疾患の状況および選択される具体的な投与経路に依存して、必然的に変動は生じるものの、好ましい薬量は、1日当たりの体重1kg当たりで、0.01mgから10mgの範囲であり得る。しかし、単回投与または分割投与による1日当たりの体重1kg当たりで、0.01mgから1mgの範囲の薬量は、手術後の患者の痛みおよび慢性病により生じる痛覚過敏のような痛みの治療のためにヒトに使用するのが最も望ましい。
本発明の方法により調製される化合物は、既に示した経路のいずれかにより、単独で、もしくは薬学的に許容な担体または希釈剤との組み合わせにより投与されうる。そのような投与は、単回または複数回投与により実施されうる。より具体的には、これらの治療剤は、多種多様な異なる剤形として投与されうる。すなわち、これらは錠剤、カプセル、ロゼンジ剤、トローチ、あめ玉、散剤、スプレー、クリーム、塗り薬(salve)、坐剤、ゼリー、ゲル、ペースト、ローション、軟膏(ointment)、水性懸濁液、注射溶液、エリキシル剤、シロップなどの形状の中に、薬学的に許容で不活性な種々の担体と組み合わせられ得る。そのような担体は、固体希釈剤または充填剤、無菌の水性媒体および種々の無毒の有機溶媒などを含む。さらに、経口用医薬組成物は、適当に甘味料および/または香味料を加えられ得る。一般的に、本発明の方法により調製される治療上有効な化合物は、重量で5%〜70%、好ましくは10%〜50%の濃度レベルで、そのような剤形中に存在する。
経口投与において、微結晶セルロース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸ジカリウムおよびグリシンなどの種々の添加剤を含む錠剤は、ポリビニルピロリドン、スクロース、ゼラチンおよびアカシアなどのような顆粒化結合剤とともに、スターチ(好ましくはコーン、ポテトまたはタピオカスターチ)、アルギン酸および任意のケイ酸錯塩などの種々の崩壊剤を加えて使用されうる。さらに、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびタルクなどの滑沢剤は、錠剤化目的においてしばしば有用である。類似するタイプの固体組成物もまた、ゼラチンカプセルの充填剤として使用されうる。これに関連する好ましい物質は、高分子量のポリエチレングリコール、およびラクトースまたは乳糖を含む。経口投与のために水性懸濁液および/またはエリキシル剤が望まれる場合は、活性成分は、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリンおよび種々のそれらの組み合わせなどの希釈剤とともに、種々の甘味剤または香味剤、着色料または色素、また必要な場合は乳化剤および/または懸濁化剤と組み合わせられうる。
本発明の方法により調製される化合物の、ゴマ油またはピーナッツ油のいずれかまたは水性プロピレングリコール中の溶液は、非経口投与のために使用されうる。必要な場合は、水溶液は適切に緩衝化(好ましくはpH>8)されるべきであり、液体希釈剤によりまず等張となる。これらの水溶液は静脈内注射の目的に適している。油性溶液は、関節内注射、筋肉内注射および皮下注射の目的に適している。無菌状態下でのこれらのすべての溶液の調製は、当該技術分野の当業者によりよく知られている標準的な薬学上の技術により容易に達成される。さらに、皮膚の炎症状態の治療の際に、本発明の方法により調製される化合物を局所的に投与することも可能であり、これは好ましくは、標準的な薬学上の実務にしたがって、クリーム、ゼリー、ゲル、ペースト、軟膏などの方法によりなされうる。
実施例および製造例
本発明は以下の実施例および製造例により説明される。しかし、本発明はこれらの実施例および製造例の特定の内容に限定されるものではないと理解されるべきである。
融点はブチ(Buchi)ミクロ融点測定装置を用いて測定し、修正はされていない。赤外線吸収スペクトル(IR)は、島津赤外分光計(IR−470)により測定した。Hおよび13C核磁気共鳴スペクトル(NMR)は、特に示さない限りJOEL NMR分光計(JNM−GX270、270MHz)によりCDCl中で測定し、ピークの位置は、テトラメチルシランからの低磁場側への100万分の1率(ppm)で表現する。ピークの形状は次のように示す:s、シングレット;d、ダブレット;t、トリプレット;m、マルチプレット;br、ブロード。
製造例1
(S)−3−ベンゾイルオキシ−N−ベンジルピロリジン塩酸塩:
氷冷したジクロロエタン(21L)中の(S)−N−ベンジル−3−ピロリジノール(6.90kg、38.9モル)の攪拌溶液に、ジクロロメタン(5L)中のベンゾイルクロリド(5.75kg、40.8モル)の溶液をゆっくり加えた。反応混合物を室温まで昇温し、さらに2時間攪拌した。反応の終了を確認して、メチル t−ブチル エーテル(26L)を加え、得られたスラリーを−10℃で2時間攪拌した。固体をろ過により単離し、メチル t−ブチル エーテル(14L)を用いて洗浄し、減圧下40℃で乾燥し、表題のピロリジン(11.8kg、96.6%)を無色の結晶物質として得た。
Figure 2005508851
製造例2
(S)−3−ベンゾイルオキシピロリジン塩酸塩:
2−プロパノール(118L)中の(S)−3−ベンゾイルオキシ−N−ベンジルピロリジン塩酸塩(11.8kg、37.0モル)の40℃の温かい懸濁液を、50psigで12時間、10%パラジウム−カーボン(2.35kg、50%の湿式)により水素化した。反応の終了を確認し、当該混合物をセライトによりろ過し、残ったものをさらに2−プロパノール(38L)で洗浄した。ろ液および洗浄溶液をあわせたものを常圧蒸留により濃縮した(総量35L)。この段階で、ジイソプロピルエーテル(105L)を15分かけてゆっくりと加え、得られたスラリーをさらに55℃で15分間攪拌した。反応混合物を−10℃まで徐々に冷却し、さらに2時間攪拌した。ろ過により固体を単離し、ジイソプロピルエーテル(30L)で洗浄し、減圧下40℃で乾燥し、表題のピロリジン(7.3kg、86.6%)を無色の結晶物質として得た。
Figure 2005508851
製造例3
(2’S,3S)−3−ベンゾイルオキシ−N−(2−ヒドロキシ−2−フェニル)エチルピロリジン:
水(35L)中の水酸化ナトリウム(1.52kg、38.0モル)の攪拌溶液に、(S)−3−ベンジルオキシピリジン塩酸塩(7.20kg、33.0モル)および2−メチルテトラヒドロフラン(14L)を加えた。当該混合物を静置し、層を分離した。水層をさらに2−メチルテトラヒドロフラン(14L)で抽出した。あわせた有機溶液を食塩水(7L)で洗浄し、硫酸マグネシウム(3.7kg)で乾燥し、セライトでろ過し、残ったものをさらなる2−メチルテトラヒドロフラン(18L)で洗浄した。ろ液および洗浄溶液をあわせたものを減圧蒸留により濃縮した(総量22L)。この段階で、1−メチル−2−ピロリジノール(36L)を加え、得られた溶液をさらに減圧蒸留し、残った2−メチルテトラヒドロフランを取り除いた。その後、(S)−スチレンオキシド(4.0kg、33モル)の1−メチル−2−ピロリジノール(36L)中の溶液を加え、得られた混合物を12時間100℃に加熱した。反応が終了したと判断するとすぐに、溶液を25℃に冷却し、水(22L)を少しずつ30分かけて加えた。種晶を加えた後に、さらに水(29L)を少しずつ1時間かけて加え、得られたスラリーをさらに4時間攪拌した。ろ過により固体を単離し、水(22L)で洗浄し、減圧下45℃で乾燥し、表題のピロリジン(5.9kg、58%)を無色の結晶物質として得た。
Figure 2005508851
製造例4
(2’S,3S)−3−ベンゾイルオキシ−N−{2−[N−メチル−N−4−(N−プロピルアミノカルボニル)フェニル]アミノ−2−フェニル}エチルピロリジン:
(2’S,3S)−3−ベンゾイルオキシ−N−(2−ヒドロキシ−2−フェニル)エチルピロリジン(5.82kg、18.7モル)のジクロロメタン(70L)中の溶液を総量64Lまで蒸留する。得られた溶液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン(6.25L、44.9モル)で処理し、その後30分かけてメタンスルホニルクロリド(1.74L、22.4モル)をゆっくり加えた。その後、当該溶液を20℃に昇温し、さらに30分間攪拌した。反応が終了したと判断するとすぐに、4−(N−メチルアミノ)−N−プロピルベンズアミド(3.59kg、18.7モル)を加え、得られた溶液を12時間加熱還流した。反応の終了を確認した後に、有機混合物を20℃に冷却し、水(20L)、塩酸(1M、20L)、塩酸(1M、10L)、食塩水(10L)、水酸化ナトリウム水溶液(29L)および水(20L)を用いて連続して洗浄した。有機層を常圧蒸留により総量12Lまで濃縮した。当該溶液を25℃まで冷却し、酢酸エチル(29L)を加え、当該混合物をさらに常圧蒸留により総量12Lまで濃縮した。当該溶液を25℃まで冷却し、30分かけてヘキサン(2L)を少しずつ加えた。種晶を加えた後に、さらなるヘキサン(12.5L)を1時間かけてゆっくりと加え、得られたスラリーをさらに12時間攪拌した。ろ過により固体を単離し、ヘキサン(17.5L)で洗浄し、減圧下45℃で乾燥し、表題のピロリジン(7.24kg、80%)を無色の結晶物質として得た。
Figure 2005508851
製造例5
(2’S,3S)−3−ヒドロキシ−N−{2−[N−メチル−N−4−(N−プロピルアミノカルボニル)フェニル]アミノ−2−フェニル}エチルピロリジン:
(2’S,3S)−3−ベンゾイルオキシ−N−{2−[N−メチル−N−4−(N−プロピルアミノカルボニル)フェニル]アミノ−2−フェニル}エチルピロリジン(7.24kg、14.9モル)の2−プロパノール(22L)中の攪拌溶液に、水酸化ナトリウムの水溶液(1M、18.2L)を加えた。得られたスラリーを55℃に加熱し、4時間攪拌した。反応の終了を確認後、当該溶液を40℃まで冷却し、仕様を定めない(spec−free)ろ過をした。その後、安息香酸(4.37kg、35.8モル)の2−プロパノール(14.5L)中の55℃に温めた溶液を、反応混合物に加えた。得られたスラリーを2時間かけて徐々に20℃まで冷却し、さらに同じ温度で12時間攪拌した。ろ過により固体を単離し、2−プロパノール(7.2L)で洗浄し、減圧下45℃で乾燥し、表題のピロリジン(6.30kg、81%)を無色の結晶物質として得た。
Figure 2005508851

Claims (15)

  1. 式I
    Figure 2005508851
    [式中、ArおよびArは、フェニルであり;
    は水素原子、ヒドロキシ、C−Cアルキル、C−CアルコキシまたはOYであり、ここでYはヒドロキシの保護基であり;ならびに
    およびRは、水素原子およびC−Cアルキルから独立に選択される。]
    の結晶性形状の化合物または光学異性体またはその2またはそれ以上の立体異性体の光学活性混合物の調製方法であって、
    (a)式II
    Figure 2005508851
    [式中、Ar、Ar、R、R、およびRは既に定義したとおりであり、RはC−Cアルキル(C=O)−、アリール(C=O)−、NH(C=O)−、トリ(C−Cアルキル)シリル、またはトリアリールシリルであり、対応するキラル中心において式Iの化合物と同じ立体化学配置を有する。]
    の化合物を、アルキルアルコール存在下において塩基で処理すること、および(b)式Iの化合物を結晶性形状で単離することを含む、前記方法。
  2. 前記塩基が水性水酸化物塩基であり、前記アルキルアルコールがメタノールおよびエタノールから成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記塩基が水性水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムである、請求項2に記載の方法。
  4. 工程(a)で形成された混合物を、単離の前に安息香酸で中和することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 式:
    Figure 2005508851
    [式中、Ar、Ar、R、R、およびRは請求項1で定義したとおりである。]
    の化合物または光学異性体またはその2またはそれ以上の立体異性体の光学活性混合物の安息香酸塩を形成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. (c)工程(a)で形成された混合物を、単離の前に安息香酸で中和すること、および(d)式:
    Figure 2005508851
    [式中、Ar、Ar、R、R、およびRは請求項1で定義したとおりである。]
    の化合物または光学異性体またはその2またはそれ以上の立体異性体の光学活性混合物の安息香酸塩を形成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. がベンゾイルであり;Rが水素原子であり;およびRがn−プロピルである、請求項1に記載の方法。
  8. 式IIの化合物が、式III:
    Figure 2005508851
    [式中、Ar、R、R、およびRは請求項1で定義したとおりである。]
    の化合物を式IV:
    Figure 2005508851
    [式中、ArおよびRは請求項1で定義したとおりであり、式IIの化合物の対応するキラル中心と同じ立体化学配置を有し、Xはヒドロキシ、C−Cアルコキシ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。]
    の化合物と反応させることにより調製される、請求項1に記載の方法。
  9. がベンゾイルであり;Rが水素原子であり;およびRがn−プロピルである、請求項8に記載の方法。
  10. 式IIIの化合物(式中、Ar、R、R、およびRは請求項1で定義したとおりである。)が、式V:
    Figure 2005508851
    [式中、ArおよびRは請求項1で定義したとおりである。]
    の化合物を、縮合剤の存在下、式VI:
    Figure 2005508851
    [式中、RおよびRは請求項1で定義したとおりである。]
    の化合物と反応させることにより形成される、請求項8に記載の方法。
  11. 前記縮合剤が、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミドおよびN,N’−ジシクロカルボジイミドから成る群から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. Xが塩素原子である、請求項8に記載の方法。
  13. 式中Xがヒドロキシである式IVの化合物が、式VII:
    Figure 2005508851
    [式中、RはC−Cアルキル(C=O)−、アリール(C=O)−、NH(C=O)−、トリ(C−Cアルキル)シリル、またはトリアリールシリルであり、RO基が結合する炭素において、式IVの化合物における対応するキラル中心と同じ立体化学配置を有する。]
    の化合物またはその酸付加塩を、式VIII:
    Figure 2005508851
    [式中、Arは請求項1で定義されたとおりであり、Arが結合する炭素において、式IVの化合物と同じ立体化学配置を有する。]
    の化合物と反応させることにより調製される、請求項8に記載の方法。
  14. 式中Xがフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である式IVの化合物が、式IVa:
    Figure 2005508851
    [式中、ArおよびRは請求項1で定義されたとおりであり、対応するキラル中心においてにおいて、式IVの化合物と同じ立体化学配置を有する。]
    の化合物を、塩基存在下、p−トルエンスルホニルハライドおよびメタンスルホニルハライドからなる群から選択される試薬と接触させることにより調製される、請求項8に記載の方法。
  15. が水素原子であり;Rが水素原子であり;およびRがn−プロピルである請求項1の方法により調製される化合物の結晶性安息香酸塩。
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