JP2005504068A - 4”−デオキシ−4”−(s)−アミノアベルメクチン誘導体 - Google Patents

4”−デオキシ−4”−(s)−アミノアベルメクチン誘導体 Download PDF

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Abstract

4”−位置に(S)−配置を有する式:
【化1】
Figure 2005504068

(式中、R1は、C1〜C12アルキル、C3〜C8シクロアルキルまたはC2〜C12アルケニルであり;
2は、水素、任意置換化C1〜C12アルキルまたは任意置換化C2〜C12アルケニルであり;
3は、C1〜C12アルキル、任意置換化C1〜C12アルキル、任意置換化C1〜C12アルコキシ−C1〜C12アルキル、任意置換化C3〜C12シクロアルキル、任意置換化C2〜C12アルケニル;任意置換化C4〜C12シクロアルケニル、任意置換化C2〜C12アルキニルであり;あるいはR2およびR3はともに、3〜7員アルキレンまたは4〜7員アルケニレンブリッジであって、その各々においてCH2基がO、SまたはNR4により置換され得ており;
Xは、OまたはSであり;
4は、C1〜C8アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、ベンジルまたは−C(=O)−R5であり;
5は、例えばH、OH、SH、C1〜C12アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニリルまたはC1〜C12ハロアルキルである)
の化合物ならびに適切な場合には、各々の場合、遊離形態でのまたは塩形態での、そのE/Z異性体、E/Z異性体の混合物および/または互変異性体、このような化合物ならびにその異性体および互変異性体の製造方法ならびに使用;式(I)の化合物の調製のための出発物質;活性成分が式(I)の化合物およびその互変異性体から選択された殺虫組成物;ならびにこのような組成物を用いた害虫の制御方法が説明される。

Description

【発明の開示】
【0001】
本発明は、4”−位置に(S)−配置を有する式:
【0002】
【化1】
Figure 2005504068
【0003】
(式中、R1は、C1〜C12アルキル、C3〜C8シクロアルキルまたはC2〜C12アルケニルであり;
2は、水素、非置換または一ないし五置換C1〜C12アルキルあるいは非置換または一ないし五置換C2〜C12アルケニルであり;
3は、C1〜C12アルキル、一ないし五置換C1〜C12アルキル、非置換または一ないし五置換C1〜C12アルコキシ−C1〜C12アルキル、非置換または一ないし五置換C3〜C12シクロアルキル、非置換または一ないし五置換C2〜C12アルケニル;非置換または一ないし五置換C4〜C12シクロアルケニル、非置換または一ないし五置換C2〜C12アルキニルであり;あるいは
2およびR3は一緒になって3〜7員アルキレンまたは4〜7員アルケニレン架橋であって、その各々におけるCH2基がO、SまたはNR4により置換されていてよく;
この場合、上記のアルキル、アルコキシ−アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、シクロアルキルおよびシクロアルケニルラジカルの置換基は、OH、ハロゲン、ハロ−C1〜C2アルキル、CN、SCN、NO2、Si(C1〜C12アルキル)3、C2〜C6アルキニル、非置換であるかまたは1〜3つのメチル基により置換されたC3〜C8シクロアルキル、ノルボルニレニル、非置換であるかまたは1〜3つのメチル基により置換されたC3〜C8シクロアルケニル;C3〜C8ハロシクロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルコキシ、C1〜C8シクロアルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C3〜C8シクロアルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオ、C1〜C12アルキルスルフィニル、C3〜C8シクロアルキルスルフィニル、C1〜C12ハロアルキルスルフィニル、C3〜C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1〜C12アルキルスルホニル、C3〜C8シクロアルキルスルホニル、C1〜C12ハロアルキルスルホニル、C3〜C8ハロシクロアルキルスルホニル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、NH2、NH(C1〜C6アルキル)、NH(ヒドロキシ−C1〜C6アルキル)、N(C1〜C6アルキル)(ヒドロキシ−C1〜C6アルキル)、N(フェニル)(ヒドロキシ−C1〜C6アルキル)、N(C1〜C6アルキル)2、−C(=X)ZR5、−O−C(=X)R6、−O−C(=X)N(R8)R6、−NHC(=X)R6、−NHC(=X)OR6、−NHC(=X)SR6、−NHC(=X)N(R8)R6、−S−C(=S)R6、−NHS(O)2−R9、−P(=O)(OC1〜C6アルキル)2
アリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロシクリルオキシ;ならびに環上の置換に関する可能性によって、OH、=O、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、ヒドロキシC1〜C12アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオ、C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキル、ジメチルアミノ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、Si(C1〜C12アルキル)3、メチレンジオキシ、−C(=X)R5、−O−C(=X)R6、−CH2−C(=O)R5、−CH2−O−C(=O)R6、−NH−C(=X)R6、−S−C(=S)R6、NH2、NH(C1〜C12アルキル)、−N(C1〜C12アルキル)2、C1〜C6アルキルスルフィニル、C3〜C8シクロアルキルスルフィニル、C1〜C6ハロアルキルスルフィニル、C3〜C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1〜C6アルキルスルホニル、C3〜C8シクロアルキルスルホニル、C1〜C6ハロアルキルスルホニルおよびC3〜C8ハロシクロアルキルスルホニル;非置換フェニル、フェノキシ、フェニル−C1〜C6アルキル、フェニル−C1〜C6アルコキシ、フェニル−C2〜C6アルケニル、フェニル−C2〜C6アルキニル;各々が、ニトロ、シアノ、ハロゲン、C1〜C12アルコキシ、ハロC1〜C12アルキルおよびハロC1〜C12アルコキシからお互い独立して選択される1〜3つの置換基によりフェニル環中で置換されるフェニル、フェノキシ、フェニル−C1〜C6アルキル、フェニル−C1〜C6アルコキシ、フェニル−C2〜C6アルケニルおよびフェニル−C2〜C6アルキニルから成る群から選択される置換基により一ないし五置換されるアリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、アリールチオおよびヘテロシクリルオキシ;
から成る群から選択され、
Xは、OまたはSであり;
Zは、単結合、O、NR8またはSであり;
4は、C1〜C8アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、ベンジルまたは−C(=O)−R5であり;
5は、H、OH、SH、C1〜C12アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニリル、C1〜C12ハロアルキル、C2〜C8ハロアルケニル、C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキル、−C1〜C6S(O)2−R9、C1〜C6アルキル(これはCOOH、−C(=O)O−CH2−フェニル、非置換または置換フェニル、非置換または置換ビフェニル(この場合、置換基はシアノ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびベンジルオキシから選択される)から選択される置換基で一または二置換されている);アリール、ヘテロシクリル、アリール−C1〜C12アルキル、アリールオキシ−C1〜C12アルキル、−C1〜C6アルキル−C(=O)−R7、−C1〜C6アルキル−C(=O)−R7;あるいは各々がハロゲン、ニトロ、シアノ、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキルおよびC1〜C6ハロアルコキシから互いに独立して選択される1〜3つの置換基により芳香族環上で置換されたアリール、ヘテロシクリル、アリール−C1〜C12アルキル、アリールオキシ−C1〜C12アルキルであり;
6は、H、C1〜C24アルキル、C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキル、C1〜C12ヒドロキシアルキル、C1〜C12ハロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、−C1〜C6S(O)2−R9、アリールまたはフェニル−C1〜C6アルキル(ここで、フェニル−およびアリールラジカルは、ニトロ、シアノ、ハロゲン、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキルおよびC1〜C6ハロアルコキシから互いに独立して選択される1〜3つの置換基を保有し得る)であり;
7は、H、OH、C1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C8アルケニルオキシ、フェニル、フェノキシ、ベンジルオキシ、NH2、NH(C1〜C12アルキル)、N(C1〜C12アルキル)2、−NH−フェニルまたは−N(C1〜C12アルキル)−フェニルであり;
8は、H、C1〜C12アルキル、フェニルまたはベンジルであり;そして
9は、H、C1〜C12アルキル、アリール、アリール−C1〜C12アルキル、あるいはアリールラジカルがニトロ、シアノ、ハロゲン、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキルおよびC1〜C6ハロアルコキシから互いに独立して選択される1〜3つの置換基を保有し得るアリールまたはアリール−C1〜C12アルキルである)
の化合物、ならびに適切な場合には、各々の場合、遊離形態でのまたは塩形態での、そのE/Z異性体、E/Z異性体の混合物および/または互変異性体に;このような化合物ならびにその異性体および互変異性体の製造方法に、そして使用に;式(I)の化合物の調製のための出発物質に;活性成分が式(I)の化合物およびその互変異性体から選択された殺虫組成物に;ならびにこのような組成物を用いた害虫の制御方法に関する。
【0004】
ある種のマクロライド化合物が、文献中で害虫制御のために提案されている。それらの既知の化合物の生物学的特性は完全に満足すべきものであるというわけではないが、しかしながらその理由のために、特に昆虫およびダニ目の代表物の制御のために、殺虫特性を有するさらなる化合物を提供する必要がある。その問題は、本発明にしたがって、(S)−配置が4”−位置に適用される式(I)の本発明の化合物の提供により解決される。
【0005】
本発明に従って主張される化合物は、アベルメクチンの誘導体である。アベルメクチンは、当業者には既知である。それらは、微生物のストレプトミセス・アベルミチリス(Streptomyces avermitilis)の一菌株の発酵により得られる、構造的に互いに密接に関連した殺虫的活性化合物の一群である。アベルメクチンの誘導体は、慣用的化学合成により生成され得る。
【0006】
ストレプトミセス・アベルミチリスから得られるアベルメクチンは、A1a、A1b、A2a、A2b、B1a、B1b、B2aおよびB2bと呼ばれる。「A」という呼称を有する化合物は、5−位置にメトキシラジカルを有する。「B」と呼ばれる化合物は、OH基を有する。「a」シリーズは、置換基R1(位置25)がsec−ブチルラジカルである化合物を包含する。「b」シリーズは、25−位置にイソプロピルピルラジカルを有する。化合物の名称中の数字1は、原子22および23が二重結合により結合されることを示す。数字2は、それらが単結合により結合され、炭素原子23がOH基を保有することを示す。上記の呼称は、天然アベルメクチンに対応する(本発明の非天然アベルメクチン誘導体の場合)特定構造型を示す。本発明にしたがって、B1シリーズの化合物の誘導体、特に(S)配置が4”位置に適用されるアベルメクチンB1aおよびアベルメクチンB1bの誘導体の混合物の特許請求された誘導体が存在する。
【0007】
式(I)の化合物のいくつかは、互変異性体の形態であり得る。したがって、本明細書中の式(I)化合物に対する任意の参照は、適用可能な場合、対応する互変異性体(すべての場合に特に記述されない場合でも)も含むと理解されるべきである。
【0008】
式(I)化合物ならびに適切な場合にはその互変異性体は、塩、例えば酸付加塩を形成し得る。それらの酸付加塩は、例えば強無機酸、例えば鉱酸、例えば硫酸、リン酸またはハロゲン化水素酸を用いて、強有機カルボン酸、例えば非置換または置換化、例えばハロ置換化C1〜C4アルカンカルボン酸、飽和または不飽和の二カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸を用いて、あるいは有機スルホン酸、例えば非置換または置換化、例えばハロ置換化C1〜C4アルカン−またはアリール−スルホン酸を用いて生成される。さらに、少なくとも1つの酸基を有する式(I)化合物は、塩基と塩を生成し得る。塩基との適切な塩は、例えば金属塩、例えばアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、例えばナトリウム、カリウムおよびマグネシウム塩、ならびにアンモニアまたは有機アミン、例えばモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、モノ−、ジ−またはトリ−低級アルキルアミン、例えばエチル−、ジエチル−、トリエチル−またはジメチル−プロピル−アミン、あるいはモノ−、ジ−またはトリ−ヒドロキシ−低級アルキルアミン、例えば、モノ−、ジ−またはトリ−エタノールアミンとの塩である。さらに、対応する内部塩も、適切な場合には生成され得る。先ず、遊離形態が選択される。式(I)化合物の塩の中では、農業化学的に有益な塩が選択される。式(I)遊離化合物およびその塩は、適切な場合には、それぞれ対応する塩および式(I)遊離化合物の両方を含むと、本明細書中の上文および下文では理解されるべきである。同じことは、式(I)化合物の互変異性体およびその塩に関しても対応的にいえることである。
【0009】
I式の化合物の塩の好ましい陰イオンは、鉱酸、例えば硫酸、リン酸またはハロゲン化水素酸の陰イオン;
有機カルボン酸、例えば非置換または置換化、例えばハロ置換化C1〜C4アルカンカルボン酸、飽和または不飽和のC1〜C4アルカンカルボン酸、あるいはヒドロキシカルボン酸の陰イオン、もしくは
有機スルホン酸、例えば非置換または置換化、例えばハロ置換化C1〜C4アルカン−またはアリール−スルホン酸;もしくは
活性−H−C化合物の陰イオン(このような活性−H−C化合物としては特に、強電子求引置換基、例えばニトリル、カルボニルまたはニトロ基を保有する有機化合物が挙げられる。式Y1−CH2−Y2(式中、Y1およびY2は電子求引基を意味する)の化合物の陰イオンが選択され、マロジニトリル、シアノ酢酸、シアノ酢酸のエステル、シアノ酢酸のアミド、アセト酢酸、アセト酢酸のエステル、アセチルアセトン、シアノアセトンおよびバルビツール酸の陰イオンが特に選択される);もしくは
酸性フェノール、例えばピクリン酸の陰イオン
である。
【0010】
特によく選択されるのは、式(I)化合物と以下の酸との1:1塩である:安息香酸、マレイン酸、フマル酸、2−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、チオサリチル酸、リンゴ酸、ベンゼンスルホン酸、バルビツール酸、2−エチル酪酸、チオリンゴ酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、D−(−)−キナ酸、2−ブロモ−安息香酸、2−フェニル−安息香酸、3,3’−チオジプロピオン酸、ナフタレン−1,2,4−トリカルボン酸、3−ヒドロキシ安息香酸、D−グルコン酸、4,5−ジクロロ−フタル酸、n−へキサン酸(カプロン酸)、n−ヘプタン酸(エナント酸)、n−オクタン酸(カプリル酸)、ステアリン酸、パルミチン酸、2,2’−ジヒドロキシ−1,1’−ジナフチルメタン−3,3’−4,4’−メチレン−ビス(3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸)、エンボン酸、4−メトキシ−フェニル酢酸(ホモアニス酸)、2−アニス酸(2−メトキシ−安息香酸)、アダマンタン−1−カルボン酸、ピリジン−3,4−ジカルボン酸、3,4−ジヒドロキシ−安息香酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(1−ナフトール−2−カルボン酸)、2,2’−オキシ二酢酸(ジグリコール酸)、O−エチル−グリコール酸、(2−ナフチルチオ)−酢酸(S−(2−ナフチル)−チオグリコール酸)、2−ナフトキシ−酢酸、ペルフルオロ−オクタン酸、p−トルイル酸、シクロヘキサンプロピオン酸、2,6−ジヒドロキシピリジン−4−カルボン酸(シトラジン酸)、3−メトキシプロピオン酸、3,4,5−トリヒドロキシ−安息香酸(没食子酸)、ピロ粘液酸(フラン−2−カルボン酸)、2−メチル−安息香酸(o−トルイル酸)、3,6,9−トリオキサ−ウンデカンジオン酸、3−(4−メトキシフェニル)−プロピオン酸(1p−メトキシ−ヒドロ桂皮酸)、3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−プロピオン酸、O−アセチル−サリチル酸(アスピリン)、3−フルオロ−安息香酸、シクロヘキサンカルボン酸、5−クロロ−2−ヒドロキシ−安息香酸(5−クロロ−サリチル酸)、2,5−ジメチル−安息香酸(p−キシリル酸)、3,4,5−トリメトキシ−安息香酸(トリメチル没食子酸)、2,4,6−トリメチル−安息香酸、3−フェノキシ−安息香酸、4−フェニル酪酸、3−トリフルオロメチル−安息香酸、テレフタル酸モノメチルエステル、o−ヒドロキシ−フェニル−酢酸、イソフタル酸、2,4,6−トリヒドロキシ−安息香酸、トリフルオロ−メタンスルホン酸、2−メチル−プロピオン酸(イソ酪酸)、2,4−ジメトキシ−安息香酸、2−チエニル酢酸(チオフェン−2−酢酸)、3,4−ジメトキシ−安息香酸(ベラトルム酸)、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−プロピオン酸、2−フルオロ−フェニル酢酸、2−メチル酪酸、ヒドロキシ酢酸、4−クロロ−フェニル酢酸、2−メルカプト安息香酸(チオサリチル酸)、(+/-)−2−ヒドロキシフェニル酢酸(DL−マンデル酸)、2,4−ジヒドロキシピリミジン−6−カルボン酸、トルエン−4−スルホン酸、(p−トルエン−スルホン酸)、2−クロロ−フェニル酢酸、2,4−ジクロロ−安息香酸、2,6−ジクロロ−安息香酸、2−メルカプト−プロピオン酸(チオ乳酸)、2−クロロ−安息香酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸(エチル硫酸)、4−フェノキシ−酪酸、4−tert−ブチル−安息香酸、3,4−メチレンジオキシ−安息香酸、ビス(2−カルボキシエチル)−ジスルフィド、ピバル酸(トリメチル酢酸)、ニコチン酸N−オキシド、アクリル酸、3−ベンゾイルプロピオン酸(4−オキソ−4−フェニル酪酸)、(1R)−(−)−樟脳−10−スルホン酸水和物、2−クロロ−4−フルオロ−安息香酸、3,5−ジメトキシ−安息香酸、2−スルホ安息香酸、スルホ酢酸、2−クロロ−6−フルオロ−安息香酸、2,4−ジヒドロキシ−安息香酸、メトキシ酢酸、2,4,6−トリメチル−ベンゼン−スルホン酸、酒石酸、キサンテン−9−カルボン酸、4−ペンテン酸(アリル酢酸)、5−スルホサリチル酸、ビニル酢酸、2−ブチンジオン酸(アセチレンジカルボン酸)、2−オキソ−プロピオン酸(ピルビン酸)、シクロヘキシル酢酸、2−ヒドロキシイソ酪酸、ニコチン酸、6−クロロ−ニコチン酸、イソニコチン酸、ピコリン酸、ピラジンカルボン酸、シュウ酸、プロピオン酸、ペンタフルオロプロピオン酸、酪酸、ヘプタフルオロ酪酸、吉草酸、クエン酸、グリセリン酸、酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、フルオロ酢酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、リン酸、硫酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、過塩素酸、アセト酢酸、シアノ酢酸、テトラヒドロフラン−2−カルボン酸、プロピオル酸、メタクリル酸、クロトン酸およびピクリン酸。
【0011】
本明細書中に用いられる一般的用語は、別記しない限り、以下の意味を有する。
【0012】
別記しない限り、炭素含有基および化合物は各々、1個から6個まで(6を含む)、好ましくは1個から4個まで(4を含む)、特に1または2個の炭素原子を含有する。
【0013】
ハロゲンは、基それ自体として、ならびに他の基および化合物、例えばハロアルキル、ハロアルコキシおよびハロアルキルチオの構造的素子としての両方で、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、特にフッ素、塩素または臭素、さらに特にフッ素または塩素である。
【0014】
アルキルは、基それ自体として、ならびに他の基および化合物、例えばハロアルキル、アルコキシおよびアルキルチオの構造的素子としての両方で、各々の場合に当該基または当該化合物中に含入される特定数の炭素原子を十分考慮して、直鎖、即ちメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルまたはオクチル、あるいは分枝鎖、例えばイソプロピルピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチルまたはイソヘキシルである。
【0015】
シクロアルキルは、基それ自体として、ならびに他の基および化合物、例えばハロシクロアルキル、シクロアルコキシおよびしクロアルキルチオの構造的素子としての両方で、各々の場合に当該基または当該化合物中に含入される特定数の炭素原子を十分考慮して、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルである。
【0016】
アルケニルは、基それ自体として、ならびに他の基および化合物の構造的素子としての両方で、各々の場合に当該基に含入される特定数の炭素原子、および共役または孤立二重結合を十分考慮して、直鎖、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニル、1−ヘキセニル、1−ヘプテニル、1,3−ヘキサジエニルまたは1,3−オクタジエニル、あるいは分枝鎖、例えばイソプロペニル、イソブテニル、イソプレニル、tert−ペンテニル、イソヘキセニル、イソヘプテニルまたはイソオクテニルである。3〜12、特に3〜6、さらに特に3または4個の炭素原子を含有するアルケニル基が選択される。
【0017】
アルキニルは、基それ自体として、ならびに他の基および化合物の構造的素子としての両方で、各々の場合に当該基または当該化合物中に含入される特定数の炭素原子、および共役または孤立二重結合を十分考慮して、直鎖、例えばエチニル、プロパルギル、2−ブチニル、3−ペンチニル、1−ヘキシニル、1−ヘプチニル、3−ヘキセン−1−イニルまたは1,5−ヘプタジエン−3−イニル、あるいは分枝鎖、例えば3−メチル−ブト−イニル、4−エチルペント−1−イニル、4−メチルヘキス−2−イニルまたは2−メチルヘプト−3−イニルである。3〜12、特に3〜6、さらに特に3または4個の炭素原子を含有するアルキニル基が選択される。
【0018】
アルキレンおよびアルケニレンは、直鎖または分枝鎖架橋素子、特に−CH2−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−CH2−CH2−、CH2(CH3)CH2−CH2−、−CH2−C(CH32−CH2−、−CH2−CH=CH−CH2−または−CH2−CH=CH−CH2−CH2−である。
【0019】
ハロ置換炭素含有基および化合物、例えばハロ置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシおよびアルキルチオは、部分的にハロゲン化されるかまたは過ハロゲン化され得るし、多重ハロゲン化の場合におけるハロゲン置換基は、同一であるかまたは異なる。基それ自体としての、ならびに他の基および化合物、例えばハロアルコキシおよびハロアルキルチオの構造的素子としての両方でのハロアルキルの例は、フッ素、塩素によりおよび/または臭素により一ないし三置換されるメチル、例えばCHF2またはCF3;フッ素、塩素によりおよび/または臭素により一ないし三置換されるエチル、例えばCH2CF3、CF2CF3、CF2CCl3、CF2CHCl2、CF2CHF2、CF2CFCl2、CF2CHBr2、CF2CHClF、CF2CHBrFまたはCClFCHClF;フッ素、塩素によりおよび/または臭素により各々一ないし七置換されるプロピルまたはイソプロピルピル、例えばCH2CHBrCH2Br、CF2CHFCF3、CH2CF2CF3またはCH(CF32;フッ素、塩素によりおよび/または臭素により一ないし九置換されるブチルまたはそれらの異性体のうちの1つ、例えばCF(CF3)CHFCF3またはCH2(CF22CF3;フッ素、塩素によりおよび/または臭素により一ないし十一置換されるペンチルまたはそれらの異性体のうちの1つ、例えばCF(CF3)(CHF)2CF3またはCH2(CF23CF3;ならびにフッ素、塩素によりおよび/または臭素により一ないし十三置換されるヘキシルまたはそれらの異性体のうちの1つ、例えば(CH24CHBrCH2Br、CF2(CHF)4CF3、CH2(CF24CF3またはC(CF32(CHF)2CF3である。
【0020】
アリールは、特にフェニル、ナフチル、アントリルまたはペリレニル、好ましくはフェニルである。
【0021】
ヘテロシクリルは、特にピリジル、ピリミジル、s−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、チエニル、フリル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ベンゾチエニル、キノリル、キノキサリニル、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピロリル、ベンゾチアゾリル、インドリル、テトラヒドロ−チオピラニル、ベンゾピラニル、N−オキシド−ピリジニオ、フルオレニル、チオモルホリン−イル、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロインドリル、ピペラジニル、クマリニルまたはインダゾリルであって、これらは好ましくは炭素原子により結合される;チエニル、チアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、フリル、オキシラニル、テトラヒドロピラニルまたはインドリルが、特にピリジルまたはチアゾリルが選択される。
【0022】
本発明の状況では、以下のものが選択される:
(2)R1がイソプロピルピルまたはsec−ブチルであって、好ましくはイソプロピルピルおよびsec−ブチル誘導体の混合物が存在しない式(I)の群(1)の化合物;
(3)R2がHである式(I)の群(2)の化合物;
(4)R2がC1〜C8アルキル、特にメチルである式(I)の群(2)の化合物;
(5)R2がエチルである式(I)の群(2)の化合物;
(6)R2がn−プロピルである式(I)の群(2)の化合物;
(7)R3が非置換または置換、特に非置換C1〜C12アルキルである式(I)の群(1)〜(6)のうちの1つの化合物;
(8)R3がメチルである式(I)の群(1)〜(7)のうちの1つの化合物;
(9)R3がエチルである式(I)の群(1)〜(7)のうちの1つの化合物;
(10)R3がn−プロピルである式(I)の群(1)〜(7)のうちの1つの化合物;
(11)R3がイソプロピルである式(I)の群(2)〜(7)のうちの1つの化合物;
(12)R3がn−ブチル、sec−ブチル、イソブチルまたはtert−ブチルである式(I)の群(1)〜(7)のうちの1つの化合物;
(13)R3が非置換または置換、特に非置換C6〜C12アルキルである式(I)の群(1)〜(6)のうちの1つの化合物;
(14)R2およびR3が一緒になって−CH2−CH2−CH2−または−CH2−CH2−CH2−CH2−である式(I)の群(1)および(2)のうちの1つの化合物;
(15)R2およびR3が一緒になって−CH2−CH2−O−CH2−CH2−または−CH2−CH2−N(CH3)−CH2−CH2−である式(I)の群(1)および(2)のうちの1つの化合物;
(16)R3が置換C1〜C4アルキルであり、置換基がOH、ハロゲン、C3〜C8シクロアルキル、非置換であるかまたは1〜3つのメチル基により置換されたC3〜C8シクロアルケニル、C1〜C12アルコキシ、C2〜C8アルキニル、−C(=O)R5、−NHC(=O)R6、−P(=O)(OC1〜C6アルキル)2、非置換であるか、あるいは環上の置換に関する可能性によって、一ないし五置換フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントレニル、フルオレニル、ペリレニルおよびヘテロシクリルから成る群から選択され;
特にR3の置換基がハロゲン、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C8アルキニル、−C(=O)R5、−NHC(=O)R6、−P(=O)(OC1〜C6アルキル)2;非置換であるか、あるいは環上の置換に関する可能性によって、一ないし三置換されるフェニル、ナフチル、アントリル、ピリジル、チアゾリル、イミダゾリル、フリル、キノリル、ピラゾリルから成る群から選択される式(I)の群(1)〜(6)のうちの1つの化合物;
(17)R3が、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C2アルキル、ジメチルアミノ−C1〜C4アルコキシ、C3〜C6シクロアルキル、C1〜C2ハロアルキル、C1〜C2アルコキシ、C1〜C2ハロアルコキシ、フェノキシ、フェニル−C1〜C6アルキル、フェニル−C1〜C4アルケニル、非置換あるいはクロロ−またはメトキシ−置換フェノキシ、非置換あるいはクロロ−、メトキシ−またはトリフルオロメチル−置換ベンジルオキシ、メチレンジオキシ、−C(=O)ZR5、−O−C(=O)R6および−NHC(=O)R6から成る群から選択される1〜3つの置換基を芳香族部分に保有するベンジルであり;
5が、H、OH、NH2、NH(C1〜C2アルキル)、N(C1〜C2アルキル)2、−O−C1〜C2アルキル−C(=O)−R7、NH−C1〜C2アルキル−C(=O)−R7;C1〜C6アルキル、C1〜C2アルコキシ、C1〜C2アルコキシ−C1〜C2アルコキシ、C2〜C4アルケニルオキシ、C2〜C4アルキニルオキシ;フェニル、フェノキシ、ベンジルオキシ、NH−フェニル、NH−C1〜C6アルキル−C(=O)−R7;あるいはハロゲン、ニトロ、メトキシ、トリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシにより置換されたフェニル、フェノキシ、ベンジルオキシまたはNH−フェニルであり;
6が、H、C1〜C3アルキル、フェニルまたはベンジルであり;
7が、H、OH、NH2、NH(C1〜C12アルキル)、N(C1〜C12アルキル)2、C1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C8アルケニルオキシ、フェニル、フェノキシ、ベンジルオキシまたはNH−フェニルであり;そして
Zが一結合、OまたはNHである
式(I)の群(1)〜(6)のうちの1つの化合物;
(18)R3が、C1〜C4アルキル−C(=O)R5、特に−CH2−C(=O)R5であり;そして
5が、H、OH、NH2、NH(C1〜C2アルキル)、N(C1〜C2アルキル)2、C1〜C4アルキル、C1〜C12アルコキシ、C2〜C4アルケニルオキシ、フェニル、フェノキシ、ベンジルオキシ、NH−フェニル、NH−C1〜C2アルキル−C(=O)−O−C1〜C2アルキル−フェニル、−P(=O)(OC1〜C6アルキル)2;あるいは塩素、フッ素、メトキシ、トリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシにより置換されたフェニル、フェノキシ、ベンジルオキシまたはNH−フェニルであり;
特にR5が、C1〜C12アルコキシである
式(I)の群(1)〜(6)のうちの1つの化合物;
(19)R3がC2〜C6アルキル−NHC(=O)R6であり、RがH、C1〜C4アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、フェニルまたはベンジルである式(I)の群(1)〜(6)のうちの1つの化合物;
(20)R3がCH2−ヘテロシクリルであり、そしてヘテロシクリルがピリジル、フリル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、ベンゾチエニル、キノリル、キノキサリニル、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピロリル、ベンゾチアゾリル、インドリル、クマリニルまたはインダゾリル(上記のラジカルは、非置換であるかまたはハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよびニトロから互いに独立して選択される1つまたは2つの置換基により置換されている);好ましくは非置換であるか、あるいはハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよびニトロから互いに独立して選択される1つまたは2つの置換基により置換されたピリジル、フリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピロリル、ベンゾチアゾリルまたはインドリル;特に非置換であるか、あるいはハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよびニトロから互いに独立して選択される1つまたは2つの置換基により置換された、さらに特に塩素により一置換されたピリジルまたはチアゾリルである式(I)の群(1)〜(6)のうちの1つの化合物;
(21)R3がC2〜C10アルケニル、特にC2〜C4アルケニルであり、非置換あるいは一または二置換され、特にC2〜C4アルケニル、−C(=O)−C2〜C4アルコキシ、−C(=O)−O−C1〜C4アルキル−ベンゾイル、フェニルによりまたはハロゲンにより一置換され;特にR3が−CH2−CH=CH2である式(I)の群(1)〜(6)のうちの1つの化合物;
(22)R3が分枝鎖、非置換C2〜C10アルキルである式(I)の群(1)〜(6)のうちの1つの化合物;
(23)R3が分枝鎖、置換C3〜C10アルキルである式(I)の群(1)〜(6)のうちの1つの化合物;
(24)R3が非置換ベンジルである式(I)の群(1)〜(6)のうちの1つの化合物;
(25)R3が非置換または置換、特に非置換C2〜C12アルキルである式(I)の群(1)〜(6)のうちの1つの化合物;
(26)本発明との関係において、特に選択される表に列挙された式(I)化合物、ならびに適切な場合には、E/Z異性体および/またはそのE/Zの混合物、まさに特に以下の化合物:
4”−デオキシ−4”−(S)−N−メチルアミノ−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−N−ジメチルアミノ−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−N−エチルアミノ−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−N−プロプ−1−イルアミノ−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(N−エチル−N−メチル−アミノ)−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(N−メチル−N−プロプ−1−イル−アミノ)−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(N−イソプロピルピル−N−メチルアミノ)−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(N−イソプロピルピル−アミノ)−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(N−メチル−N−1−プロペン−3−イル−アミノ)−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(N−メチル−N−エトキシカルボニルメチル−アミノ)−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(N−メチル−N−ベンジル−アミノ)−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(N−メチル−N−4−ジフルオロメトキシフェニルメチル−アミノ)−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(N−メチル−N−2,5−ジクロロフェニルメチル−アミノ)−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(N−メチル−N−2,5−ジフルオロフェニルメチル−アミノ)−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(N−メチル−N−2,3,4−トリフルオロフェニルメチル−アミノ)−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(ピロリジン−1−イル)−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(アゼチジン−1−イル)−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(N−メチル−N−[3−{2−オキソ−2−フェニル−エトキシカルボニル}−アリル]−アミノ)−アベルメクチンB1;
4”−デオキシ−4”−(S)−(N−メチル−N−1−プロパルギル−アミノ)−アベルメクチンB1;および
4”−デオキシ−4”−(S)−(ピペリジン−1−イル)−アベルメクチンB1。
【0023】
本発明は、本明細書中の上文中の(1)下で定義されたような式(I)化合物、および適切な場合にはその互変異性体の製造方法であって、
(A)式:
【0024】
【化2】
Figure 2005504068
【0025】
(式中、R1は式(I)に関して(1)下で本明細書の上文に定義されたのと同様であり、Saは保護基である)
の化合物であって、既知であるか、それ自体既知の方法により調製され得る化合物をスルホン酸誘導体と反応させて、式:
【0026】
【化3】
Figure 2005504068
【0027】
(式中、Qはスルホン酸ラジカルであり、SaおよびR1は式(II)に関して定義されたのと同様である)
の化合物を生成し;
(B)その結果生じた式(III)の化合物をアジ化物塩と反応させて、式:
【0028】
【化4】
Figure 2005504068
【0029】
(式中、ラジカルAVは、4”位置に反転を有する式(III)のカッコ内に示されたような塩基性アベルメクチン構造の大環に対応する)
の化合物を生成し;あるいは適切な場合には、
(C)式(IV)の化合物の調製のために、トリフェニルホスフィンまたはトリアルキルホスフィンおよびアゾジカルボン酸誘導体の存在下で、式(II)の化合物をアジ化物と反応させ;
(D)式(IV)の化合物の保護基Saが酸との反応により離脱されて、式:
【0030】
【化5】
Figure 2005504068
【0031】
(式中、R1は本明細書中の上文で定義されたのと同様である)
の化合物を生成し;
(E)R2がHであり、そしてR3が−CH2−R33であって、R33が非置換または一ないし五置換C1〜C11アルキル、非置換または一ないし五置換C2〜C11アルケニル;あるいは非置換または一ないし五置換C2〜C11アルキニルである式(I)の化合物の調製のために、式(IV)の化合物を先ず、
(E1)ホスフィンまたはホスフィットと、次に
(E2)式R33−CHOのアルデヒドと、そして次に
(E3)任意に触媒量の酸の存在下で、水素化物と
反応させて、式:
【0032】
【化6】
Figure 2005504068
【0033】
(式中、AVは、式(IV)に関して示された大環に対応し、R3は本明細書中の上文で定義されたのと同様である)
の化合物を生成し;そして
(F)その結果生じた式(VI)の化合物から、方法過程(D)と同様に、保護基が分離されるか、あるいは
(G)R2およびR3が方法過程(E)下で定義されたのと同様である式(I)化合物の調製のために、式(V)化合物を方法過程(E1)〜(E3)と同様に反応させ;
(H)R2がHであり、そしてR3が−CH3である式(I)の化合物の調製のために、式(IV)の化合物を先ず、
(H1)ホスフィンと、次に
(H2)水抜取り剤、例えば分子篩の存在下で水性ホルムアルデヒドと、あるいはパラホルムアルデヒドから生成されるホルムアルデヒドと、そして次に
(H3)触媒量の酸の存在下で、水素化物と
反応させて、その結果生じた式:
【0034】
【化7】
Figure 2005504068
【0035】
(式中、AVは、式(IV)に関して示された大環に対応する)
の化合物を方法過程(D)と同様にさらに反応させるか;あるいは
(I)R2がHであり、そしてR3が−CH3である式(I)の化合物の調製のために、式(V)の化合物を方法過程(H1)〜(H3)と同様にさらに反応させるか;あるいは
(K)R2がCH3であり、そしてR3が式(I)に関して本明細書中の上文で定義されたのと同様である式(I)化合物の調製のために、R3が式(I)に関して本明細書中の上文で定義されたのと同様である式(I)化合物を、上記の方法過程(H2)および(H3)にしたがって、先ず、触媒量の酸の存在下で、ホルムアミドまたはパラホルムアミドと、次に水素化物と反応させるか、あるいは
(L)R2がHあるいは非置換または一ないし五置換C1〜C12アルキルまたは非置換または一ないし五置換C2〜C12アルケニルであり、そしてR3が式(I)に関して本明細書中の上文で定義されたのと同様である式(I)化合物の調製のために、R2がHであり、R3が式(I)に関して本明細書中の上文で定義されたのと同様である式(I)化合物を、式Hal−R3(式中、R3は非置換または一ないし五置換C1〜C12アルキルまたは非置換または一ないし五置換C2〜C12アルケニルであり、そしてHalはハロゲン、好ましくはヨウ素である)の化合物と反応させるか;あるいは
(M)R2およびR3がCH3である式(I)化合物の調製のために、R2およびR3が水素である式(I)化合物を、
(M1)ホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドと、次に
(M2)触媒量の酸の存在下で、水素化物と
反応させるか;あるいは
(N)R2およびR3がともに3〜7員アルキレンまたは4〜7員アルケニレンブリッジである(おのおのの場合、CH2基はO、SまたはNRにより置換され得ていた)式(I)化合物の調製のために、R2およびR3が水素である式(I)化合物を、式
Hal−C3〜C7アルキレン−Hal
の化合物または化合物Hal−C4〜C7アルケニレン−Hal
(式中、アルキレンおよびアルケニレン基中で、CH2基はO、SまたはNRにより置換され得ていたし、Halはハロゲンである)
と反応させる方法にも関する。
【0036】
本発明は、
(O)R2およびR3がCH3である式(I)化合物の製造方法であって、式(IV)の化合物を、方法過程(H1)と同様に、ホスフィンと、次に塩基と反応させ;その結果生じた化合物(5位置に保護基を保有する)をさらに、方法過程(D)と同様に反応させるか;あるいは
式(V)の化合物を、方法過程(H1)と同様に、ホスフィンと、次に塩基と反応させる
方法にも関する。
【0037】
式(I)の化合物の互変異性体に関連して上記でなされた見解は、その互変異性体に関して本明細書中の上文および下文に言及された出発物質に同様に当てはまる。
【0038】
本明細書中の上文および下文に記載された反応は、それ自体既知の方式で、例えば適切な溶媒または希釈剤またはそれらの混合物の非存在下で、または慣例的には存在下で実行され、反応は、必要な場合、冷却しながら、室温で、または加熱しながら、例えば約−80℃〜反応液の沸点、好ましくは約0℃〜約+150℃の範囲の温度で、そして必要ならば、密閉容器中で、圧力下で、不活性気体大気中でおよび/または無水条件下で実行される。特に有益な反応条件は、実施例に見出され得る。
【0039】
反応時間は重要ではない。約0.1〜約72時間、特に約0.5〜約24時間の反応時間が選択される。
【0040】
生成物は、慣例的方法により、例えば濾過、結晶化、蒸留またはクロマトグラフィーにより、あるいはこのような方法の任意の適切な組合せにより単離される。
【0041】
式(I)の化合物、ならびに適切な場合にはその互変異性体の調製のために用いられる本明細書中の上文および下文に記述された出発物質は、既知であるか、あるいはそれ自体既知の方法により、例えば本明細書で後述される情報に従って調製され得る。
【0042】
変法(A):
適切な溶媒および希釈剤の例としては、芳香族、脂肪族、脂環式炭化水素、ならびにハロゲン化炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタンおよびテトラクロロエタン;エーテル、例えば字エチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルピルエーテル、ジブチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジメトキシジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサン;あるいは上記の溶媒の混合物が挙げられる。好ましいのはジクロロメタンである。
【0043】
式(III)の化合物中の適切な脱離基Qは、特にスルホン酸ラジカルである。好ましいのは、例えばトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸およびノナフルオロブタンスルホン酸の陰イオンである。
【0044】
式(II)、(III)、(IV)および(VI)の化合物中の適切な脱離基Qは、特にトリアルキルシリル−またはアリルオキシカルボニル−基である。好ましいのは、例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチル−tert−ブチルシリル、ジメチル−イソプロピルシリル、ジメチル−1,1,2−トリメチルプロピルシリル、ジエチル−イソプロピルシリル、ジメチル−tert−ヘキシルシリルであるが、しかしフェニル−tert−アルキルシリル基、例えばジフェニル−tert−ブチルシリルも選択される。
【0045】
反応は、約−70℃〜+10℃、好ましくは−35℃〜0℃の範囲の温度で有益に実行される。
【0046】
特に好ましい反応条件は、実施例A.1に記載されている。
【0047】
変法(B):
溶媒および希釈剤の例としては、ニトリル、例えばアセトニトリル;ジメチルスルホキシド;ならびにアルコール、例えばエタノールまたはメタノールも挙げられ;アミド、例えばジメチルホルムアミドまたはジメチルアセトアミドが特に適している。
【0048】
特に適切なアジ化物塩は、NaN3およびZn(N32*ピリジン;特にNaN3である。
【0049】
反応は、−10℃〜+10℃の範囲の温度で有益に実行される。
【0050】
特に好ましい反応条件は、実施例A.1に記載されている。
【0051】
変法(C):
適切な溶媒および希釈剤の例は、変法(A)に記載されたものと同じである。アミド、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドまたはヘキサメチルリン酸トリアミドも適している。
【0052】
適切なアゾジカルボン酸誘導体は、特にアゾジカルボン酸エステル、例えばジベンジル、ジエチル、ジブチル、ジイソプロピルピルまたはジ−tert−ブチルエステルまたはジ−(2,2,2−トリクロロエチル)エステル;あるいはアゾジカルボン酸アミド、例えばN,N,N,N−アゾジカルボン酸テトラメチルアミドまたはアゾジカルボン酸ジモルホリドである。
【0053】
適切なアジ化物供給源は、特に(PhO)2PN3、Zn(N32・ピリジンまたはHN3である。
【0054】
適切なホスフィンは、特にトリアルキル−およびトリアリール−ホスフィン、例えばトリメチル−、トリエチル−およびトリ−n−ブチル−ホスフィンおよびさらにトリフェニルホスフィンである。
【0055】
反応は、−20℃〜150℃の範囲の温度で有益に実行される。
【0056】
変法(D):
適切な溶媒および希釈剤の例は、変法(A)に記載されたものと同じである。ニトリル、例えばアセトニトリル;ジメチルスルホキシド;およびアルコール、例えばエタノールまたはメタノール;ならびに水も適している。
【0057】
反応は、−10℃〜25℃の範囲の温度で有益に実行される。
【0058】
保護基を分離するための適切な酸は、例えばピリジン中のHF、Zn(BF42・H2Oまたはメタンスルホン酸である。
【0059】
この方法のための特に好ましい条件は、例えば実施例A.2に記載されている。
【0060】
変法(E):
適切な溶媒および希釈剤の例は、変法(A)に記載されたものと同じである。ニトリル、例えばアセトニトリル;およびカルボン酸のエステル、例えば酢酸エチルも適している。
【0061】
反応は、0℃〜+100℃の範囲の温度で有益に実行される。
【0062】
適切なホスフィンとしては、とりわけ、変法(C)下で記述されたものと同一物が挙げられる。適切なホスフィットは、例えばトリメチルホスフィット、トリエチルホスフィット、トリ−n−ブチルホスフィットおよびトリ−tert−ブチルホスフィットである。
【0063】
適切な水素化物は、特に錯体水素化物、特にホウ水素化ナトリウムおよびシアノホウ水素化ナトリウムである。
【0064】
適切な酸は、特に弱カルボン酸、例えば酢酸、プロピオン酸またはピバル酸、特にピバル酸である。酸は、好ましくは触媒量で、例えば10 mol%未満、特に5 mol%未満、さらに特に2 mol%未満の量で用いられる。
【0065】
この方法のための特に好ましい条件は、例えば実施例A.3に記載されている。
【0066】
変法(F):
変法(D)に記載されたのと同一の作業条件が適用される。反応は、好ましくは0℃でメタノール中のメタンスルホン酸の存在下で実行される。
【0067】
変法(G):
変法(E)に記載されたのと同一の作業条件が適用される。
【0068】
変法(H):
変法(E)に記載されたのと同一の作業条件が適用される。ホスフィンとしては、例えばトリメチルホスフィンまたはトリブチルホスフィン、好ましくはトリメチルホスフィンが用いられる。
【0069】
変法(H2)では、パラホルムアルデヒドからのホルムアルデヒドの生成は、触媒量の酸、例えばパラ−トルエンスルホン酸の存在下で、溶媒、例えばエーテル中のパラホルムアルデヒドの懸濁液を加熱することにより実行される。ホルムアルデヒドは、溶液から蒸留される存在物である。
【0070】
変法(I):
変法(H)に記載されたのと同一の作業条件が適用される。
【0071】
変法(K):
好ましい溶媒は、アルコール、例えばメタノールまたはエタノールである。
【0072】
反応は、0℃〜+20℃、好ましくは0℃〜10℃の範囲の温度で有益に実行される。
【0073】
ほかの点では、変法(H)に記載されたのと同一条件が適用される。ホウ水素化ナトリウムまたはシアノホウ水素化ナトリウムを用いて、そして触媒としてピバル酸を用いて進行するのが特に好ましい。
【0074】
変法(L):
変法(H)に記載されたのと同一の溶媒が用いられる。アミド、例えばジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミド;ニトリル、例えばアセトニトリル;ならびにエステル、例えば酢酸エチルも適している。
【0075】
適切な塩基は、特に炭酸塩、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸カリウム、トリアルキルアミン、例えばトリエチルアミン、ならびに複素環式塩基、例えばピリジンである。
【0076】
変法(M):
適切な溶媒は、特にアルコール、例えばメタノールまたはエタノールである。
【0077】
ホルムアルデヒドは、好ましくは水溶液の形態で、またはパラホルムアルデヒドの形態で用いられる。余分量のホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドが用いられる操作方式が選択される。
【0078】
ホウ水素化ナトリウムまたはシアノホウ水素化ナトリウムを用いて、そして触媒としてピバル酸または酢酸を用いて進行するのが特に好ましい。
【0079】
変法(N):
適切な溶媒および希釈剤の例は、変法(A)に記載されたものと同じである。カルボン酸のエステル、例えば酢酸エチルも適している。
【0080】
適切な塩基は、特に炭酸塩、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸カリウムである。
【0081】
変法(O):
適切な溶媒および希釈剤の例は、変法(A)に記載されたものと同じである。ニトリル、例えばアセトニトリル;およびカルボン酸のエステル、例えば酢酸エチルも適している。
【0082】
適切なホスフィンは、特にトリアルキル−およびトリアリール−ホスフィン、例えばトリメチル−およびトリ−n−ブチル−ホスフィンおよびさらにトリフェニルホスフィンである。
【0083】
塩基としては、特に水酸化ナトリウムまたは水酸化アンモニウムが、特に高度希釈形態で、さらに特に、例えば0.01 Nの濃度で用いられる。
【0084】
式(I)の化合物は、考え得る異性体のうちの1つの形態で、あるいはそれらの混合物の形態で、純異性体の形態で、または異性体の今後物の形態で、言い換えると、ラセミ混合物の形態であり得る。本発明は、純異性体およびラセミ混合物の両方に関するが、これは、立体化学的詳細が各々の場合に特に記述されない場合でも、本明細書中の上文および下文においてそれ相当に理解されるべきである。
【0085】
ラセミ化合物は、既知の方法により、例えば光学的に活性な溶媒からの再結晶化により、キラル吸着剤上でのクロマトグラフィー、例えばアセチルセルロース上での高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、適切な微生物の助けにより、特定固定化酵素を用いた切断により、または包接化合物の形成により、例えばキラルクラウンエーテルをもちいて(各々の場合、1つのエナンチオマーだけが錯化される)、鏡像異性体に分解され得る。
【0086】
本発明によれば、異性体の対応する混合物の分離によるだけでなく、エナンチオ選択的合成の一般的に既知の方法により、例えば適せd綱立体化学を有する出発物質を用いて本発明の方法を実行することにより、純光学異性体が生成され得る。
【0087】
どちらの異性体が生物学的により活性であるとしても、個々の構成成分が異なる生物学的活性を有する限り、単離または合成するのが有益である。
【0088】
式(I)化合物はそれらの水和物の形態でも生成され得るし、および/またはその他の溶媒、例えば固体形態で化合物の結晶化のために任意に用いられ得た溶媒を含み得る。
【0089】
本発明は、出発物質としてまたは方法の任意の段階での中間体として得られる化合物が出発物質として用いられ、そして残りの過程のすべてまたはいくつかが実行されるか、あるいは出発物質が誘導体および/または塩および/またはそのラセミ化合物または鏡像体の形態で用いられるか、または特に当該反応条件下で生成される方法のすべての実施態様に関する。
【0090】
本発明の方法では、特に好ましい式(I)化合物を生じる出発物質および中間体を用いるのが好ましい。
【0091】
本発明は特に、実施例に記載された製造方法に関する。
【0092】
本発明は、式(IV)、(V)および(VI)の化合物、ならびに適切な場合には、E/Z異性体、E/Z異性体の混合物および/または互変異性体(各々の場合、遊離形態または塩形態での)にも関する。
【0093】
害虫制御の領域において、本発明の式(I)の化合物は、低率の濃度でも非常に有益な殺生物範囲および非常に広い範囲を有する有益な予防および/または治療活性を示す一方、温血生物、魚類および植物により十分に耐容される活性成分である。
【0094】
本化合物は、意外にも、植物害虫を、ならびにヒトの、特に営利的家畜、家畜およびペットの外部および内部寄生虫を制御するのに同様に適している。それらは、普通の感受性動物害虫の、しかしさらに耐性動物害虫、例えば昆虫、ならびにダニ目、線虫目、条虫目および吸虫目の代表物のすべてのまたは個々の発生段階に対して有効である一方で、同時に有用な生物体には害を加えない。本発明の活性成分の殺昆虫または殺ダニ活性は直接的に、即ち、直ちにまたは多少の時間後にのみ、例えば脱皮中に生じる害虫の死亡率に、あるいは間接的に、例えば産卵および孵化率低減に現れ得るが、良好な活性は少なくとも50〜60%の死亡率に対応する。
【0095】
動物害虫に対する本発明の化合物の、ならびにそれらを含む組成物の作用は、その他の殺昆虫剤、殺ダニ剤または殺線虫剤の付加により、有意に拡大され、そして一般的に存在する環境に適合され得る。適切な添加剤の例としては、以下のクラスの活性成分の代表物が挙げられる:有機リン化合物、ニトロフェノールおよび誘導体、ホルムアミジン、尿素、カルバミド酸塩、ピレスロイド、塩素化炭化水素、ネオニコチノイドおよびバシラス属のバシラスツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)調製物。
【0096】
特に適切な混合相手は、例えば以下のものである:アザメチホス;クロルフェンビニホス;シペルメトリン、シペルメトリン高−cis;シクロマジン;ジアフェンチウロン;ジアジノン;ジクロルボス;ジクロトホス;ジシクラニル;フェノキシカルブ;フルアズロン;フラチオカルブ;イサザホス;ジョドフェンホス;キノプレン;ルフェヌロン;メタクリホス;メチダチオン;モノクロトホス;ホスファミドン;プロフェノホス;ジオフェノラン;バシラスツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)GC91株から、またはNCTC11821株から得られる化合物;ピメトロジン;ブロモプロピレート;メトプレン;ジスルフォトン;キナルホス;タウフルバリネート;チオシクラム;チオメトン;アルジカルブ;アジンホス−メチル;ベンフラカルブ;ビフェントリン;ブプロフェジン;カルボフラン;ジブチルアミノチオ;カルタップ;クロルフルアズロン;クロルピリホス;シフルトリン;ラムダ−シハロトリン;アルファ−シペルメトリン;ゼータ−シペルメトリン;デルタメトリン;ジフルベンズロン;エンドスルファン;エチオフェンカルブ;フェニトロチオン;フェノブカルブ;フェンバレレート;フォルモチオン;メチオカルブ;ヘプテノホス;イミダクロプリド;イソプロカルブ;メタミドホス;メトミル;メビンホス;パラチオン;パラチオン−メチル;ホサロン;ピリミカルブ;プロポキスル;テフルベンズロン;テルブホス;トリアザメート;フェノブカルブ;テブフェノジド;フィプロニル;ベータ−シフルトリン;シラフルオフェン;フェンピロキシメート;ピリダベン;フェナザキン;ピリプロキシフェン;ピリミジフェン;ニテンピラム;アセタミピリド;アベルメクチンB1(アバメクチン);エマメクチン;安息香酸エマメクチン;スピノサッド;昆虫に対して活性である植物抽出物;昆虫に対して活性である線虫を含む調製物;枯草菌(Bacillus subtilus)から得られる調製物;昆虫に対して活性である真菌を含む調製物;昆虫に対して活性であるウイルスを含む調製物;クロルフェナピル;アセフェート;アクリナトリン;アラニカルブ;アルファメトリン;アミトラズ;Az60541;アジンホスA;アジンホスM;アゾシクロチン;ベンジオカルブ;ベンスルタップ;ベータ−シフルトリン;BPMC;ブロフェンプロックス;ブロモホスA;ブフェンカルブ;ブトカルボキシム;ブチルピリダベン;カデュサホス;カルバリル;カルボフェノチオン;クロエトカルブ;クロルエトキシホス;クロルメホス;cis−レスメトリン;クロシトリン;クロフェンテジン;シアノホス;シクロプロトリン;シヘキサチン;デメトンM;デメトンS;デメトン−S−メチル;ジクロフェンチオン;ジクリホス;ジエチオン;ジメトエート;ジメチルビンホス;ジオキサチオン;エディフェンホス;エスフェンバレレート;エチオン;エトフェンプロックス;エトプロホス;エトリムホス;フェナミホス;酸化フェンブタチン;フェノチオカルブ;フェンプロパトリン;フェンピラド;フェンチオン;フルアジナム;フルシクロクスロン;フルシトリネート;フルフェノクスロン;フルフェンプロックス;フォノホス;フォスチアゼート;フブフェンプロックス;HCH;ヘキサフルムロン;ヘキシチアゾックス;IKI−220;イプロベンホス;イソフェンホス;イソキサチオン;イベルメクチン;マラチオン;メカルバム;メスルフェンホス;メタアルデヒド;メトルカルブ;ミルベメクチン;モキシデクチン;ナレッド;Nc184;オメトエート;オキサミル;オキシデメトンM;オキシデプロホス;ペルメトリン;フェントエート;ホラート;ホスメット;ホキシム;ピリミホスM;ピリミホスE;プロメカルブ;プロパホス;プロチオホス;プロトエート;ピラクロホス;ピリダフェンチオン;ピレスメトリン;ピレトラム;テブフェノジド;サリチオン;セブホス;スルホテップ;スルプロホス;テブフェンピラド;テブピリムホス;テフルトリン;テメホス;テルバム;テトラクロルビンホス;チアクロプリド;チアフェノックス;チオジカルブ;チオファノックス;チオナジン;ツリンギエンシン;トラロメトリン;トリアルテン;トリアゾホス;トリアズロン;トリクロルホン;トリフルムロン;トリメタカルブ;バミドチオン;キシリルカルブ;YI5301/5302;ゼータメトリン;DPX−MP062−インドキサカルブ;メトキシフェノジド;ビフェナゼート;XMC(3,5−キシリルメチルカルバメート);あるいは真菌病原体メタリジウムアニソプリエMetarhizium Anisopliae;特にフィプロニル、チアメトキサムまたはラムダ−シハロトリン。
【0097】
今主張された化合物で制御され得る上記動物害虫の例を以下に示す:
鱗翅類から、例えば:
ハマキガ科のAcleris spp.、チャノコカクモンハマキ科のAdoxophyes spp.、スカシバ科のAegeria spp.、ヤガ科のAgrotis spp.、アラバマアルギラセアAlabama argillaceae、ヤガ科のAmylois spp.、ヤガ科のアンチカルシアゲンマタリスAnticarsia gemmatalis、ハマキガ科のArchips spp.、ハマキガ科のArgyrotaenia spp.、ガンマキンウワバ類のAutographa spp.、ヤガ科のブッセオラフスカBusseola fusca、メイガ科のカドラカウテラCadra cautella、シンクイガ科のカルポシナニポネンシスCarposina nipponensis、メイガ科のChilo spp.、ハマキガ科のChoristoneura spp.、クリシアアンビグエラClysia ambiguella、Cnaphalocrocis spp.、ハマキガ科のCnephasia spp.、Cochylis spp.、Coleophora spp.、クロシドロミアビノタリスCrocidolomia binotalis、ハマキガ科のクリプトフレビアレウコトレタCryptophlebia leucotreta、ハマキガ科のCydia spp.、Diatraea spp.、Diparopsis spp.、Earias spp.、メイガ類Ephestia spp.、ヒメハマキ類Eucosma spp.、ブドウホソマキEupoecilia ambiguella、ドクガ類Euproctis spp.、ヤガ科のEuxoa spp.、ハマキガ科のGrapholita spp.、ハマキガ科ヒメハマキ類のヘディヤヌビフェラナHedya nubiferana、Heliothis spp.、ハイマダラノメイガHellula undalis、アメリカシロヒトリHyphantria cunea、ケイフェリアリコペルセリアKeiferia lycopersicella、シロハモグリ類のレウコプテラシテラLeucoptera scitella、Lithocollethis spp.、ホソバヒメマキLobesia botrana、マイマイガ類Lymmantria spp.、ハモグリ類Lyonetia spp.、カレハガ類のMalacosoma spp.、ヨトウガMamestra brassicae、マンドゥカセクスタManduca sexta、フユナミシャク類Operophtera spp.、メイガ類のオストリニアヌビラリスOstrinia nubilalis、オビヒメハマキ類Pammene spp.、トビハマキガ類のPandemis spp.、マツキリガPanolis flammea、ワタアカミムシガPectinophora gossypiella、ジャガイモキバガPhthorimaea operculella、モンシロチョウPieris rapae、シロチョウ類Pieris spp.、コナガPlutella xylostella、ニセスガ類Prays spp.、シロオオメイガ類のScirpophaga spp.、ヤガ科のSesamia spp.、テングハマキ類のSparganothis spp.、ヨトウ類Spodoptera spp.、スカシバ科のSynanthedon spp.、Thaumetopoea spp.、ハマキガ科のTortrix spp.、イラクサギンクワバTrichoplusia niおよびハイスガ類のYponomeuta spp.;
甲虫目から、例えば:
コメツキ類Agriotes spp.、ゾウムシ類Anthonomus spp.、アトマリアリネアリスAtomaria linearis、トビハムシ類のケトクネマチビアリスChaetocnema tibialis、Cosmopolites spp.、ゾウムシ類のCurculio spp.、カツオブシムシ類Dermestes spp.、ウリハムシ類のDiabrotica spp.、テントウムシ類Epilachna spp.、Eremnus spp.、コロラドハムシLeptinotarsa decemlineata、イネミズゾウムシ類Lissorhoptrus spp.、コフキコガネ類Melolontha spp.、Orycaephilus spp.、キンケクチブトゾウムシ類Otiorhynchus spp.、チョッキリ類Phlyctinus spp.、コガネムシ類Popillia spp.、トビハムシ類Psylliodes spp.、シンクイムシ類Rhizopertha spp.、フンコロガシ類Scarabeidae、コクゾウムシ類Sitophilus spp.、キバガ類Sitotroga spp.、コメゴミムシダマシ類Tenebrio spp.、コクヌストモドキ類Tribolium spp.およびマダラカツオブシムシ類Trogonerma spp.;
直翅目から、例えば:
ゴキブリ科のBlatta spp.、チャバネゴキブリ科のBlattella spp.、ケラ類のGryllotalpa spp.、マデイラゴキブリLeucophaea maderae、バッタ科のLocusta spp.、ゴキブリ科のワモンゴキブリ類のPeriplaneta spp.およびサバクトビバッタ類Schistocerca spp.;
等翅目から、例えばヤマトシロアリ類Reticulitermes spp.;
チャタテムシ目から、例えばコナチャタテ類Liposcelis spp.;
シラミ目から、例えばブタジラミ類Haematopinus spp.、ケモノホソジラミ科のLinognathus spp.、キモノジラミ類Pediculus spp.、Pemphigus spp.およびPhylloxera spp.;
ハジラミ目から、例えばDamalinea spp.およびイヌハジラミ類Trichodectes spp.;
総翅目から、例えばアザミウマ科のFrankliniella spp.、バネアザミ類のHercinothrips spp.、アザミウマ科のTaeniothrips spp.、ミナミキイロアザミウマThrips palmi、ネギアザミウマThrips tabaciおよびイロアザミウマ類のシルトトリプスアウランチScirtothrips aurantii;
異翅目から、例えばトコジラミ類Cimex spp.、ジスタンチエラテオブロマDistantiella theobroma、ホシカメムシ類Dysdercus spp.、Euchstus spp.、ハラビロサルジラミ類Eurygastger spp.、クモヘリカメムシ類Leptocorisa spp.、クサカメムシ類のNezara spp.、チビカメムシ類Piesma spp.、Rhodnius spp.、サールベルゲラシングラリスSahlbergella singularis、クロカメムシ類Scotinophara spp.およびサシガメ科のTriatoma spp.;
同翅目から、例えばアレウロトリクスフロッコススAleurothrixus floccosus、コナジラミ科のアレイロデスブラッシケAleyrodes brassicae、マルカイガラムシ科のAonidiella spp.、アブラムシ科AphididaeのAphis spp.、マルカイガラムシ科のAspidiotus spp.、タバココナジラミBemisia tabaci、Ceroplaster spp.、マルカイガラムシ科のクリソムファルスアオニジウムChrysomphalus aonidium、オンシツマルカイガラムシChrysomphalus dictyospermi、ヒラタカタカイガラムシCoccus hesperidum、ヒメヨコバイ科のEmpoasca spp.、アブラムシ科のリンゴワタムシEriosoma larigerum、Erythroneura spp.、Gascardia spp.、ウンカ科のLaodelphax spp.、ミズキカタカイガラムシLecanium corni、Lepidosaphes spp.、Macrosiphus spp.、コブアブラムシ類Myzus spp.、ツマグロヨコバイ類Nephotettix spp.、トビイロウンカ類Nilaparvata spp.、Paratoria spp.、ドロタマワタムシ類Pemphigus spp.、コナカイガラムシ科のPlanococcus spp.、シロカイガラムシ類Pseudaulacaspis spp.、コナカイガラムシ科のPseudococcus spp.、キジラミ科のPsylla spp.、カタカイガラムシ科のプルビナリアエチオピカPulvinaria aethiopica、マルカイガラムシ科のQuadraspidiotus spp.、クビレアブラムシ類Rhopalosiphum spp.、カタカイガラムシ科のSaissetia spp.、ヨコバイ科のScaphoideus spp.、アブラムシ科のSchizaphis spp.、ヒゲナガアブラムシ類Sitobion spp.、オンシツコナジラミTrialeurodes vaporariorum、トガリキジラミ類のトリオザエリトレエTrioza erytreaeおよびナガカイガラムシ類のウナスピスシトリUnaspis citri;
膜翅目から、例えばAcromyrmex、Atta spp.、クキバチ科のCephus spp.、マツハバチ科のDiprion spp.、マツハバチ科DiprionidaeのシマトウヒハバチGilpinia polytoma、ミバチ科のHoplocampa spp.、ケアリ類Lasius spp.、イエヒメアリ類のモノモリウムファラオニスMonomorium pharaonis、マツハバチ科のNeodiprion spp.、アリ科のSolenopsis spp.およびスズメバチ類Vespa spp.;
双翅目から、例えばヤブカ類Aedes spp.、Antherigona soccata、ケバエ科のビビオホルツラヌスBibio hortulanus、クロバエ類のカリホラエリスロセファラCalliphora erythrocephala、Ceratitis spp.、Chrysomyia spp.、イエカ類のCulex spp.、Cuterebra spp.、Dacus spp.、キイロショウジョウバエDrosophila melanogaster、ヒメイエバエ科のFannia spp.、Gastrophilus spp.、Glossina spp.、ウシヒフバエ類Hypoderma spp.、Hyppobosca spp.、ハモグリバエ科のLiriomyza spp.、キンバエ類のLucilia spp.、ハモグリバエ科のMelanagromyza spp.、イエバエ科のMusca spp.、ヒツジバエ類のOestrus spp.、タマバエ科のOrseolia spp.、キモグリバエ科のオシネラフリットOscinella frit、ペゴミイアヒオシアミPegomyia hyoscyami、ハナバエ科のPhorbia spp.、ミバエ科のラゴレチスポモネラRhagoletis pomonella、キノコバエ類のSciara spp.、サシバエ類のStomoxys spp.、アブ科のTabanus spp.、Tannia spp.およびガガンボ類のTipula spp.;
隠翅目から、例えばネコノミCtenocephalides felis、イヌノミCtenocephalides canis、ナガノミ科のCeratophyllus spp.およびケオプスネズミノミXenopsylla cheopis;
シミ目から、例えばセイヨウシミLepisma saccharina;ならびに
ダニ目から、例えばアカルスシロAcarus siro、アセリアシェルドニAceria sheldoni、アクルスシュレクテンダリAculus schlechtendali、キララマダニ類Amblyomma spp.、Argas spp.、Boophilus spp.、コマユバチ類Brevipalpus spp.、ブリオビアプレチオサBryobia praetiosa、Calipitrimerus spp.、Chorioptes spp.、デルマニッススガリネDermanyssus gallinae、エオテトラニクスカルピニEotetranychus carpini、Eriophyes spp.、チマダニ類Hyalomma spp.、マダニ類Ixodes spp.、オリゴニクスプラテンシスOlygonychus pratensis、カズキダニ類Ornithodoros spp.、Panonychus spp.、フィロコプトゥルタオレイボラPhyllocoptruta oleivora、ポリファゴタルソネムスラツスPolyphagotarsonemus latus、Psoroptes spp.、コイタマダニ類Rhipicephalus spp.、ロビンネダニ類Rhizoglyphus spp.、Sarcoptes spp.、ホコリダニ類Tarsonemus spp.およびハダニ類Tetranychus spp.;
吸虫綱から、特にFasciolidae科の、特に肝蛭Fasciola hepatica;
線虫綱から、例えば:
根こぶ線虫、嚢胞形成線虫、ならびに茎および葉線虫;
特にヘテロデラ属Heterodera spp.、例えばテンサイシストセンチュウHeterodera schachtii、ムギシストセンチュウHeterodera avenaeおよびクローバーシストセンチュウHeterodera trifolii;グロボデラ属Globodera spp.、例えばジャガイモシストGlobodera rostochiensis;ネコブセンチュウ属Meloidogyne spp.、例えばサツマイモネコブセンチュウMeloidogyne incognitaおよびジャワネコブセンチュウMeloidogyne javanica;ラドホルス属Radopholus spp.、例えばバナナネモグリセンチュウRadopholus similis;ネグサレセンチュウ属Pratylenchus、例えばプラチレンクスネグレクタンスPratylenchus neglectansおよびキタネグサレセンチュウPratylenchus penetrans;チレンクルス属Tylenchulus、例えばミカンセンチュウTylenchulus semipenetrans;ナガハリセンチュウLongidorus、トリコドルスTrichodorus、クワオオハリセンチュウXiphinema、キノコクキセンチュウDitylenchus、イネシンガレセンチュウAphelenchoidesおよびコムギツブセンチュウAnguina;特にネコブセンチュウ属Meloidogyne、例えばサツマイモネコブセンチュウMeloidogyne incognitaおよびヘテロデラ属Heterodera、例えばダイズシストセンチュウHeterodera glycines。
【0098】
本発明の特に重要な局面は、寄生性摂食害虫に対する植物の防御のための本発明の式(I)の化合物の使用である。
【0099】
本発明の活性成分は、特に植物上に、さらに特に農業、園芸および林業における有用植物および観賞用植物上に、あるいはこのような植物の部分上に、例えば果実、花、葉、茎、塊茎および根の上に生じる上記の型の害虫を制御するために、即ち抑制または破壊するために用いられ得るが、一方、いくつかの場合には、後に成長する植物の部分はそれらの害虫に対してずっと防御される。
【0100】
標的作物は、特に穀物、例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、コメ、トウモロコシ、モロコシ;ビート、例えばサトウダイコンおよび飼料ビート;果実、例えばナシ状果、核果および小果樹の実、例えばリンゴ、ナシ、プラム、モモ、アーモンド、サクランボおよびベリー類、例えばイチゴ、ラズベリーおよびブラックベリー;マメ科植物、例えばインゲン、レンズマメ、エンドウおよびダイズ;油脂植物、例えばナタネ、カラシ、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ココナツ、ヒマシ油、ココアおよびラッカセイ;ウリ科、例えばカボチャ、キュウリおよびメロン;繊維植物、例えばワタ、アマ、アサおよびジュート;柑橘類果実、例えばオレンジ、レモン、グレープフルーツおよびマンダリンオレンジ;野菜、例えばホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモおよびパプリカ;クスノキ科、例えばアボカド、シナモン、樟脳;ならびにタバコ、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、紅茶、コショウ、ブドウの木、ホップ、バナナ、天然ゴム植物および観賞用植物である。
【0101】
本発明の活性成分の使用のさらなる領域は、貯蔵商品および貯蔵室の保護、ならびに原料の保護であり、そして衛生学部門では、特に上記の型の害虫に対する家畜および営利的家畜の防御、特にノミ、マダニおよび線虫による家畜、特にネコおよびイヌの感染に対する防御である。
【0102】
したがって本発明は、乳化性濃縮物、懸濁液濃縮物、直接噴霧可能または希釈可能溶液、塗布可能ペースト、希釈乳濁液、湿潤性粉末、可溶性粉末、分散性粉末、水和剤、ダスト、顆粒または高分子物質中の封入の形態で、式(I)の化合物を含む殺虫組成物にも関する。これらは全て、(少なくとも)1つの本発明の活性成分を含み、そして意図された目的および一般的環境に適合するよう選択される。
【0103】
これらの組成物において、活性成分は、処方物の業界で慣用的に用いられる(少なくとも)1つの助剤、例えば増量剤、例えば溶媒または固体担体、あるいは例えば界面活性化合物(界面活性剤)と一緒に用いられる。
【0104】
適切な溶媒の例は:非水素化または部分的水素化芳香族炭化水素、好ましくはアルキルベンゼンの分画C8〜C12、例えばキシレン混合物、アルキル化ナフタレンまたはテトラヒドロナフタレン、脂肪族または脂環式炭化水素、例えばパラフィンまたはシクロヘキサン、アルコール、例えばエタノール、プロパノールまたはブタノール、グリコールならびにそれらのエーテルおよびエステル、例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコールエーテル、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルまたはエチレングリコールモノエチルエーテル、ケトン、例えばシクロヘキサノン、イソホロンまたはジアセトンアルコール、強極性溶媒、例えばN−メチルピロリド−2−オン、ジメチルスルホキシドまたはN,N−ジメチルホルムアミド、水、遊離またはエポキシド化ナタネ油、ヒマシ油、ココヤシ油またはダイズ油、ならびにシリコーン油である。
【0105】
ダストおよび分散性粉末のための例として用いられる固体担体は、原則として、粉砕天然鉱物、例えばカルサイト、タルク、カオリン、モンモリロナイトまたはアタパルジャイトである。物理的特性を改良するために、高分散シリカまたは高分散吸収性ポリマーを付加することも可能である。顆粒のための適切な粒状吸着担体は、多孔性型、例えば軽石、固形粗粒、海泡石またはベントナイトであり、そして適切な非収着担体物質は、カルサイトまたは砂である。さらに、無機または有機性の多数の粒状化物質、特にドロマイトまたは粉砕植物残留物が用いられ得る。
【0106】
適切な界面活性化合物は、処方される活性成分の性質によって、非イオン性、陽イオン性および/または陰イオン性界面活性剤あるいは界面活性剤混合物であって、これらは良好な乳化、分散および湿潤特性を有する。以下に列挙する界面活性剤は、単なる例としてみなされるべきであり、処方物業界で慣用的に用いられる、そして本発明に適している多数のより多くの界面活性剤が関連文献中に記載されている。
【0107】
適切な非イオン性界面活性剤は、主として、脂肪族または脂環式アルコールの、飽和または不飽和脂肪酸およびアルキルフェノールのポリグリコールエーテル誘導体であって、(脂肪族)炭化水素ラジカル中に3〜30個のグリコールエーテル基および8〜20個の炭素原子を、ならびにアルキルフェノールのアルキルラジカル中に6〜18個の炭素原子を含有し得る。アルキル鎖中の1〜10個の炭素、ならびに20〜250個のエチレングリコールエーテルおよび10〜100個のプロピレングリコールエーテル基を有するポリプロピレングリコール、エチレンジアミノ−ポリプロピレングリコールおよびアルキルポリプロピレングリコールを伴う水溶性ポリエチレンオキシド付加物も適している。上記の化合物は一般に、1〜5エチレングリコール単位/プロピレングリコール単位を含有する。記述され得る例は、ノニルフェニルポリエトキシエタノール、ヒマシ油ポリグリコールエーテル、ポリプロピレン/ポリエチレンオキシド付加物、トリブチルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリエチレングリコールおよびオクチルフェノキシポリエトキシエタノールである。ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステル、例えばポリオキシエチレンソルビタントリオレエートも適している。
【0108】
陽イオン性界面活性剤は、主として、炭素数8〜22の少なくとも1つのアルキルラジカルを置換基として、そしてハロゲン化され得る低級アルキル、ベンジルまたは低級ヒドロキシアルキルラジカルをさらなる置換基として有する第四級アンモニウム塩である。塩は、好ましくはハロゲン化物、メチル硫酸塩またはエチル硫酸塩の形態である。実例は、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムおよび臭化ベンジルジ(2−クロロエチル)エチルアンモニウムである。
【0109】
適切な陰イオン性界面活性剤は、水溶性石鹸および水溶性合成界面活性化合物の両方であり得る。適切な石鹸は、高級脂肪酸(C10〜C22)のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、および非置換または置換アンモニウム塩、例えばオレイン酸またはステアリン酸の、あるいは例えばココヤシ油またはトール油から生成され得る天然脂肪酸混合物のナトリウムまたはカリウム塩である。脂肪酸メチルタウリネートについての記述もなされ得る。しかしながら合成界面活性剤、特に脂肪スルホン酸塩、脂肪硫酸塩、スルホン化ベンズイミダゾール誘導体またはアルキルアリールスルホン酸塩が、より高頻度に用いられる。原則として、脂肪スルホン酸塩および脂肪硫酸塩は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩あるいは非置換または置換アンモニウム塩として存在し、一般的に8〜22個の炭素原子を有し、アルキルはアシルラジカルのアルキル部分も包含する。記述され得る例は、リグノスルホン酸の、ドデシル硫酸エステルの、または天然脂肪酸を用いて調製される脂肪アルコール硫酸塩混合物のナトリウムまたはカルシウム塩である。この群は、脂肪アルコール/エチレンオキシド付加物の硫酸エステルおよびスルホン酸の塩も含む。スルホン化ベンズイミダゾール誘導体は、好ましくはスルホ基2個ならびに炭素数約8〜22の脂肪酸ラジカル1個を含有する。アルキルアリールスルホン酸塩の例は、ドデシルベンゼンスルホン酸の、ジブチルナフタレンスルホン酸の、またはナフタレンスルホン酸/ホルムアルデヒド縮合体のナトリウム、カルシウムまたはトリエタノールアンモニウム塩である。対応するリン酸塩、例えばp−ノニルフェノール(4〜14)エチレンオキシド付加物のリン酸エステルまたはリン脂質の塩も適している。
【0110】
原則として、組成物は、0.01〜99.99%、特に0.1〜99%、特に0.1〜95%の活性成分、および0.01〜99.99%、特に1〜99%、特に5〜99.9%の(少なくとも)1つの固体または液体助剤を含み、原則として、界面活性剤が、組成物の0〜25%、特に0.1〜20%に達することも可能である(%は、各々の場合、重量%である)。濃縮組成物は市販製品としてより好ましいが、一方、末端ユーザーは、原則として、かなり低濃度の活性成分を有する希釈組成物を用いる。好ましい組成物は、特に以下のもので構成される(%=重量%):
乳化性濃縮物:
活性成分: 1〜90%、好ましくは5〜20%
界面活性剤: 1〜30%、好ましくは10〜20%
溶媒: 5〜98%、好ましくは70〜85%
ダスト:
活性成分: 0.1〜10%、好ましくは0.1〜1%
固体担体: 99.9〜90%、好ましくは99.9〜99%
懸濁液濃縮物:
活性成分: 5〜75%、好ましくは10〜50%
水: 94〜24%、好ましくは88〜30%
界面活性剤: 1〜40%、好ましくは2〜30%
湿潤性粉末:
活性成分: 0.5〜90%、好ましくは1〜80%
界面活性剤: 0.5〜20%、好ましくは1〜15%
固体担体: 5〜99%、好ましくは15〜98%
顆粒:
活性成分: 0.5〜30%、好ましくは3〜15%
固体担体: 99.5〜70%、好ましくは97〜85%
本発明の組成物の活性は、その他の殺昆虫的、殺ダニ的および/または殺真菌的活性成分を付加することにより、かなり広げられ、そして一般的環境に適合され得る。活性成分の適切な添加剤の例は、以下のクラスの活性成分の代表物である:有機リン化合物、ニトロフェノールおよび誘導体、ホルムアミジン、尿素、カルバミド酸塩、ピレスロイド、塩素化炭化水素およびバシラス属のバシラスツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)調製物。本発明の組成物は、その他の固体または液体助剤、例えば安定剤、例えばエポキシド化または非エポキシド化植物油(例えばエポキシド化ココヤシ油、ナタネ油またはダイズ油)、消泡剤、例えばシリコーン油、防腐剤、粘度調節剤、結合剤および/または粘着性付与剤も、そして肥料または特定作用を達成するためのその他の活性成分、例えば殺細菌剤、殺線虫剤、殺軟体動物剤または選択的除草剤も含み得る。
【0111】
本発明の組成物は、既知の方法で、例えば特定粒子サイズを得るために固体活性成分または活性成分混合物を粉砕および/またはスクリーニングすることにより助剤の非存在下で、ならびに活性成分または活性成分混合物を助剤(単数または複数)と例えば密に混合するかおよび/または粉砕することにより少なくとも1つの助剤の存在下で、調製される。本発明の組成物のこれらの製造方法ならびにこれらの組成物の調製のための式(I)の化合物の使用も、本発明の目的である。
【0112】
意図された目的および一般的環境に適合するよう選択される組成物の適用方法、即ち上記の種類の害虫の制御方法、例えば噴霧、吹付け、散布、塗布、種子粉衣、分散または注入、ならびに上記の種類の害虫を制御するための組成物の使用も、本発明の目的である。典型的使用濃度は、0.1〜1000 ppm、好ましくは0.1〜500 ppmの活性成分である。適用率/ヘクタールは、一般的には1〜2000 gの活性成分/ヘクタール、特に10〜100 g/ha、好ましくは20〜600 g/ha、特に20〜100 g/haである。
【0113】
作物防御の分野における好ましい適用方法は、植物の葉への適用(葉面散布)であり、当該害虫による感染の程度または危険性に対して適用の頻度および割合を調整することが可能である。あるいは活性成分は、液体組成物を用いて植物の所在場所をドレンチすることにより、または固体形態の活性成分を植物所在場所に、例えば土中に、例えば顆粒形態で混入することにより(土壌散布)、根系を介して植物に到達し得る(全身作用)。水稲作物の場合、このような顆粒は湛水田中に計量供給され得る。
【0114】
本発明の組成物は、植物繁殖物質、例えば種子、例えば果実、塊茎または穀粒、あるいは苗の真菌感染および動物害虫に対する防御のためにも適している。繁殖物質は、植付け前に組成物で粉衣され、例えば種子は、種蒔き前に粉衣され得る。液体組成物中に穀粒を浸漬することにより、またはそれらを固体組成物で被覆することにより、種子穀粒に本発明の活性成分を適用する(コーティング)ことも可能である。あるいは組成物は、例えば種蒔き中に種子畝中に、繁殖物質が植えつけられる場合、適用部位に適用され得る。植物繁殖物質のこれらの処理方法および処理された植物繁殖物質は、したがって、本発明のさらなる目的である。
【0115】
調製実施例
以下の実施例では、アベルメクチンB1誘導体(アベルメクチンB1aおよびB1b誘導体の混合物)の調製を説明する。B1b誘導体は一般に、約5〜10重量%の量で混合物中に存在するに過ぎないが、その理由は、B1a誘導体の帯域のみがNMRスペクトルで通常は観察され得るためである。
【0116】
NMRデータの詳細における略号は、以下の意味を有する:
s:一重項、MHz:メガヘルツ、brs:広一重項;t:三重項;m:多重項;d:二重項;J:結合定数。
【0117】
実施例中のTBDMSは、ラジカル−Si(CH32(tert−ブチル)を意味し、R1はイソプロピルピルおよびsec−ブチルの混合物を意味する。
【0118】
実施例A.1):次式の4”−デオキシ−4”−(S)−アジド−5−OTBDMS−アベルメクチンB1の調製:
【0119】
【化8】
Figure 2005504068
【0120】
合成変法a):
アルゴン下での無水テトラヒドロフラン180 ml中の4”−(R)−5−OTBDMS−アベルメクチンB1(B1aおよびB1b誘導体の混合物)10.93 gの溶液に、トリフェニルホスフィン11.61 gを付加し、混合物を0℃に冷却する。無水テトラヒドロフラン120 ml中のアゾジカルボン酸ジベンジル13.21 gおよびアジ化ジフェニルホスホリル12.19 gを、撹拌しながら30分間に亘って反応溶液に滴下する。混合物を室温に暖めて、次に50℃で5時間加熱する。混合物を室温で一夜放置して、次に氷水上に注ぎ、エーテルで3回抽出する。飽和NaCl水溶液で2回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発により濃縮して、粗製生成物を粘性油の形態で得る。酢酸エチル/ヘキサン(1:10〜1:4)を溶離液として用いてシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー処理し、CH2Cl2中に溶解して、その後溶媒を蒸発させ、高真空下で乾燥して、所望の生成物を無色乾燥発泡体の形態で得る。
【0121】
合成変法b):
過程1):アルゴン下での無水CH2Cl230 ml中の4”−(R)−5−OTBDMS−アベルメクチンB1 987 mgに、立て続けに、−35℃で、4−N,N−ジメチル−アミノピリジン732 mg、エチルジイソプロピルアミン(Hunig塩基)775 mgおよび無水トリフルオロメタンスルホン酸1129 mgを激しく撹拌しながら付加し、付加を0℃で2時間継続する。70分後、無水トリフルオロメタンスルホン酸のさらなる0.2 ml部分を付加する。次に混合物を氷水上に注ぎ、エーテルで2回抽出し、水、飽和NaCl水溶液の各々で数回洗浄し、Na2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させる。酢酸エチル/ヘキサン(1:2)を溶離液として用いてカラム上のシリカゲル上で分別濾過して、式:
【0122】
【化9】
Figure 2005504068
【0123】
の化合物を淡黄色発泡体の形態で得る。
【0124】
過程2):無水ジメチルホルムアミド5 ml中のその結果生じた中間物質883 mgに、氷水冷却しながら、アジ化ナトリウム102 mgを付加し、撹拌をさらに15分間継続する。酢酸エチル、水および飽和NaCl水溶液を用いて水性ワークアップして、乾燥(Na2SO4)し、酢酸エチル/ヘキサン(1:5)を溶離液として用いてシリカゲル上で粗製生成物をカラムクロマトグラフィー処理により精製して、4”−デオキシ−4”−(S)−アジド−5−OTBDMS−アベルメクチンB1b493 mgおよび4”−デオキシ−4”−(S)−アジド−5−OTBDMS−アベルメクチンB1a+1bの混合物61 mgをともに無色乾燥発泡体形態で得る。
【0125】
NMR(500 MHz)において、表題生成物はB1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:0.13(6H, s, Si(CH32), 1.49(3H, brs, CH3−14a), 1.78(3H, brs, CH3−4a), 2.98(1H, t, J=9.7 Hz, CH−4”), 3.20(1H, t, J=9.0 Hz, CH−4’), 3.39(1H, m, CH−2), 3.42(3H, s, OCH3), 3.46(3H, s, OCH3), 3.82(d, J=5.7 Hz, CH−6), 3.92(1H, brs, CH−13), 4.09(1H, s, HO−C−7), 4.43(1H, m, CH−5), 4.56-4.69(2H, ABX系, J1=1.5 Hz, J2=14.4 Hz, CH2−8a), 4.75(1H, d, J=3.0 Hz, CH−1’), 4.99(1H, m, CH−15), 5.32(1H, d, J=1 Hz, CH−3), 5.40(1H, d, J=3.0 Hz, CH−1”).
実施例A.2):次式の4”−デオキシ−4”−(S)−アジド−アベルメクチンB1の調製:
【0126】
【化10】
Figure 2005504068
【0127】
アルゴン下での無水THF5 ml中の式(IVa)の4”−デオキシ−4”−(S)−アジド−5−OTBDMS−アベルメクチンB1805 mgの溶液に、テトラヒドロフラン中のHF−ピリジン試薬20 mlを、氷冷しながら付加し、混合物を室温で22時間放置する。反応混合物を冷却飽和NaHCO3水溶液上に注ぎ、エーテルで2回抽出する。併合有機抽出物を、水で、そして飽和NaCl水溶液で(各々2回)洗浄し、MgSO4上で乾燥し、蒸発により濃縮する。酢酸エチル/ヘキサン(2:5)を溶離液として用いてシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー処理して、粗製生成物を精製する。
【0128】
このようにして表題化合物を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:1.48(3H, brs, CH3−14a), 1.87(3H, brs, CH3−4a), 2.98(1H, t, J=9.8 Hz, CH−4”), 3.20(1H, t, J=9.0 Hz, CH−4’), 3.29(1H, m, CH−2), 3.42(3H, s, OCH3), 3.46(3H, s, OCH3), 3.92(1H, brs, CH−13), 3.96(1H, d, J=6 Hz, CH−6), 4.29(1H, brs, J=5.9 Hz, CH−5), 4.64-4.72(2H, ABX系, CH2−8a), 4.76(1H, d, J=3 Hz, CH−1’), 4.98(1H, dm, J=7.3 Hz, CH−15).
実施例A.3):次式の4”−デオキシ−4”−(S)−エチルアミノ−5−OTBDMS−アベルメクチンB1の調製:
【0129】
【化11】
Figure 2005504068
【0130】
過程1):アルゴン下での無水テトラヒドロフラン50 ml中の4”−デオキシ−4”−(S)−アジド−5−OTBDMS−アベルメクチンB11 gを、トリメチルホスフィン(テトラヒドロフラン中1 M)2.97 mlと一緒に65℃で4時間撹拌する。
【0131】
過程2):過程1)からのその結果生じた溶液に、アセトアルデヒド0.224 mlを付加し、混合物を40℃で15時間撹拌する。次に真空蒸発により溶液を濃縮する。
【0132】
過程3):前過程からの粗製生成物をメタノール30 ml中にとり、NaBH4 45 mgを付加し、混合物を室温で2時間撹拌する。溶液を水上に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。その後、飽和NaCl水溶液で有機相を洗浄し、Na2SO4で乾燥して、蒸発により濃縮した後、粗製生成物を得る。CH2Cl2/MeOH(95:5)を溶離液として用いてシリカゲル上で精製を実行する。
【0133】
このようにして4”−デオキシ−4”−(S)−エチルアミノ−5−OTBDMS−アベルメクチンB1を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:0.12(6H, s, 5−Si(CH32), 1.09(3H, t, J=7Hz, CH2NH), 1.49(brs, CH3−14a), 1.78(3H, brs, CH3−4a), 2.17(t, J=9.5 Hz, CH−4”), 2.69(2H, m, CH3CH2NH), 3.22(1H, t, J=9 Hz, CH−4’), 3.38(3H, s, OCH3), 3.42(3H, s, OCH3), 3.82(1H, d, J=5.7 Hz, CH−6), 3.92(1H, brs, CH−13), 4.43(1H, m, CH−5), 4.56-4.69(2H, ABX系, CH2−8a), 4.99(1H, m, CH−15).
実施例A.4):次式の4”−デオキシ−4”−(S)−エチルアミノ−アベルメクチンB1:
【0134】
【化12】
Figure 2005504068
【0135】
アルゴン下でのメタノール30 ml中の4”−デオキシ−4”−(S)−エチルアミノ−5−OTBDMS−アベルメクチンB1484 mgを、氷/水冷却しながら、メタンスルホン酸60 mlで2時間処理する。反応溶液を飽和NaHCO3溶液に付加し、酢酸エチルで3回抽出し、飽和NaCl水溶液で有機相を洗浄し、Na2SO4上で乾燥する。蒸発により濃縮して、粗製生成物を得て、これを酢酸エチル/ヘキサン(3:1)を溶離液として用いてシリカゲル上で精製する。
【0136】
真空乾燥して4”−デオキシ−4”−(S)−エチルアミノ−アベルメクチンB1を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:1.09(3H, t, J=7.1Hz, CH3CH2NH), 1.48(brs, CH3−14a), 1.86(3H, brs, CH3−4a), 2.16(t, J=9.4 Hz, CH−4”), 2.68(2H, m, CH3CH2NH), 3.22(1H, t, J=8.9 Hz, CH−4’), 3.29(1H, m, CH−2), 3.38(3H, s, OCH3), 3.43(3H, s, OCH3), 3.92(brs, CH−13), 3.96(d, J=6.4 Hz, CH−6), 4.28(1H, m, CH−5), 4.58-4.76(2H, ABX系, CH2−8a), 4.75(1H, d, J=約3Hz, CH−1’), 4.98(1H, m, CH−15).
実施例A.5):次式の4”−デオキシ−4”−(S)−N−エチル−N−メチル−アベルメクチンB1の調製:
【0137】
【化13】
Figure 2005504068
【0138】
アルゴン下でのメタノール4 ml中の4”−デオキシ−4”−(S)−エチルアミノ−アベルメクチンB1130 mgの溶液に、触媒量のピバル酸およびホルムアルデヒド(水中37%)0.310 mlを、撹拌しながら付加する。1.75時間後、NaCNBH311 mgを付加し、撹拌をさらに2時間継続する。反応溶液を飽和NaHCO3水溶液上に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出し、飽和NaCl水溶液で3回洗浄し、Na2SO4上で乾燥する。粗製生成物を蒸発により濃縮し、酢酸エチル/ヘキサン(1:2)を溶離液として用いてシリカゲル上に注ぎ、真空乾燥する。
【0139】
このようにして4”−デオキシ−4”−(S)−N−エチル−N−メチル−アベルメクチンB1を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:1.02(3H, t, J=7.1 Hz, CH3CH2N), 1.48(3H, brs, CH3−14a), 1.87(3H, brs, CH3−4a), 2.21(t, J=9.7 Hz, CH−4”), 2.33(3H, s, NCH3), 2.65(2H, q, J=7.1 Hz, CH3CH2N), 3.24(1H, t, J=9 Hz), 3.29(1H, m, CH−2), 3.29(1H, m, CH−2), 3.35(3H, s, OCH3), 3.43(3H, s, OCH3), 3.93(brs, CH−13), 3.97(d, J=6.1 Hz), 4.01(1H, s, HO−C−7), 4.28(1H, m, CH−5), 4.64-4.71(2H, ABX系, CH2−8a), 4.76(1H, d, J=4.2 Hz, CH’−1’), 4.99(1H, m, CH−15).
実施例A.6):次式の4”−デオキシ−4”−(S)−N,N−ジエチル−アベルメクチンB1の調製:
【0140】
【化14】
Figure 2005504068
【0141】
酢酸エチル5 ml中の4”−デオキシ−4”−(S)−エチルアミノ−アベルメクチンB150 mgおよびH2O中の0.1 MNaHCO35.6 mlの二相混合物に、ヨウ化エチル0.56 mlを付加する。反応混合物を密閉容器中で60〜68℃で72時間、激しく撹拌する。次にそれを水上に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、その後Na2SO4上で乾燥する。粗製生成物を蒸発により濃縮し、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)を溶離液として用いてシリカゲル上で非反応出発物質から分離する。
【0142】
このようにして4”−デオキシ−4”−(S)−N,N−ジエチルアミノ−アベルメクチンB1を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:1.1(6H, t, J=7 Hz, (CH3CH22N), 1.48(3H, brs, CH3−14a), 1.86(3H, brs, CH3−4a), 2.31(t, J=約10 Hz, CH−4”), 2.67(4H, m, (CH3CH22N), 3.26(1H, t, J=9 Hz, CH−4’), 3.31(1H, m, CH−2), 3.36(3H, s, OCH3), 3.44(3H, s, OCH3), 4.30(1H, m, CH−5), 4.66-4.74(2H, ABX系, CH2−8a).
実施例A.7):次式の4”−デオキシ−4”−(S)−N−エチル−N−プロパルギルアミノ−アベルメクチンB1の調製:
【0143】
【化15】
Figure 2005504068
【0144】
酢酸エチル3 ml中の4”−デオキシ−4”−(S)−エチルアミノ−アベルメクチンB150 mgおよびH2O中の0.1 MNaHCO35.6 mlの二相混合物に、ヨウ化プロパルギル0.42 mlを付加する。反応混合物を密閉容器中で70℃で72時間、激しく撹拌する。次にそれを水上に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、その後Na2SO4上で乾燥する。粗製生成物を蒸発により濃縮し、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)を溶離液として用いてシリカゲル上で精製する。
【0145】
このようにして4”−デオキシ−4”−(S)−N−エチル−N−プロパルギルアミノ−アベルメクチンB1を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:1.06(3H, m, CH3CH2N), 1.49(brs, CH3−14a), 1.87(3H, brs, CH3−4a), 2.15(1H, brs, CH≡CHCH2N), 2.28(t, J=10 Hz, CH−4”), 2.33(d, J=8 Hz, HO−C−5), 2.65-2.85(2H, dm, CH3CH2N), 3.23(1H, t, J=9 Hz, CH−4’), 3.29(1H, m, CH−2), 3.33(3H, s, OCH3), 3.43(3H, s, OCH3), 3.49(brs, CH≡CHCH2N), 3.93(brs, CH−13), 3.97(d, J=6.4 Hz, CH−6), 4.01(1H, s, HO−C−7), 4.28(1H, m, CH−5), 4.64-4.71(2H, ABX系, CH2−8a), 5.00(1H, m, CH−15).
実施例A.8):次式の4”−デオキシ−4”−(S)−メチルアミノ−5−OTBDMS−アベルメクチンB1の調製:
【0146】
【化16】
Figure 2005504068
【0147】
過程1):アルゴン下での無水テトラヒドロフラン40 ml中の4”−デオキシ−4”−(S)−アジド−5−OTBDMS−アベルメクチンB1500 mgおよびトリメチルホスフィン(テトラヒドロフラン中1 M)1.48 mlの溶液を室温で72時間放置する。
【0148】
過程2):その結果生じた溶液に、0.4 nm分子篩(ビーズ形態)約15 gおよびホルムアルデヒド(H2O中37%)0.320 mlを付加し、混合物を65℃で24時間撹拌する。濾過を実行し、真空蒸発により溶液を濃縮し、乾燥させて一定重量とする。イミン中間体を無色乾燥発泡体の形態で得る。
【0149】
過程3):過程2)からの中間体をメタノール30 ml中にとり、へら先端量のピバル酸およびNaBH4 22.5 mgを付加し、撹拌を室温で2時間実行する。次に混合物を水上に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥する。得られた粗製生成物を得る。CH2Cl2/MeOH(95:5)を溶離液として用いてシリカゲル上で精製する。
【0150】
このようにして4”−デオキシ−4”−(S)−メチルアミノ−5−OTBDMS−アベルメクチンB1を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:0.12(6H, s, Si(CH32), 1.49(brs, CH3−14a), 1.78(3H, brs, CH3−4a), 2.10(1H, t, J=9.5 Hz, CH−4”), 2.46(3H, s, CH3NH), 3.23(t, J=9 Hz, CH−4’), 3.38(3H, s, OCH3), 3.42(3H, s, OCH3), 3.92(1H, brs, CH−13), 4.42(1H, m, CH−5), 4.56-4.69(2H, ABX系, J1=2.2 Hz, J2=14.2 Hz, CH2−8a), 4.76(1H, d, J=3.9 Hz, CH−1’), 4.99(1H, m, CH−15).
実施例A.9):次式の4”−デオキシ−4”−(S)−メチルアミノ−アベルメクチンB1の調製:
【0151】
【化17】
Figure 2005504068
【0152】
合成変法a):
メタノール20 ml中の4”−デオキシ4”−(S)−メチルアミノ−5−OTBDMS−アベルメクチンB1 250 mgの溶液を、0〜5℃で5時間、メタンスルホン酸 31 mgで処理する。反応溶液を飽和NaHCO3溶液に付加する。混合物を酢酸エチルで3回抽出し、飽和NaCl水溶液で3回洗浄し、Na2SO4上で乾燥する。粗製生成物230 mgを得る。CH2Cl2/MeOH(95:5)を溶離液として用いてシリカゲル上での精製により、高真空下で乾燥して、所望の生成物を無色乾燥発泡体の形態で得る。
【0153】
合成変法b):
過程1):アルゴン下での無水テトラヒドロフラン25 ml中で4”−デオキシ−4”−(S)−アジド−アベルメクチンB1 300 mgをトリメチルホスフィン(テトラヒドロフラン中1 M)1.67 mlとともに室温で12時間、次に65℃で24時間撹拌する。
【0154】
過程2):その結果生じた溶液に、0.4 nm分子篩(ビーズ形態)15 gおよびホルムアルデヒド(H2O中37%)0.217 mlを付加し、混合物を70℃で24時間撹拌する。
【0155】
過程3):過程2)からの中間体をメタノール15 ml中にとり、NaBH4 15 mgを付加する。5時間撹拌後、混合物を水上に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥する。粗製生成物をCH2Cl2/MeOH(95:5)を溶離液として用いてシリカゲル上で精製する。
【0156】
このようにして4”−デオキシ−4”−(S)−メチルアミノ−アベルメクチンB1を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:1.15(3H,d, J=7.1 Hz), 1.23(3H,d, J=6.1 Hz), 1.27(3H,d, J=6.4 Hz), 1.48(3H, brs, CH3−14a), 1.86(3H, brs, CH3−4a), 2.09(1H, t, J=9.6 Hz, CH−4”), 2.46(3H, s, CH3NH), 3.23(t, J=9 Hz, CH−4’), 3.29(1H, m, CH−2), 3.38(3H, s, OCH3), 3.43(3H, s, OCH3), 3.92(1H, brs, CH−13), 3.96(1H, d, J=6.2 Hz, CH−6), 4.29(1H, dm, J=6.2 Hz, CH−5), 4.64-4.71(2H, ABX系, CH2−8a), 4.99(1H, m, CH−15).
実施例A.10):次式の4”−デオキシ−4”−(S)−N−2−プロペニル−N−メチルアミノ−アベルメクチンB1の調製:
【0157】
【化18】
Figure 2005504068
【0158】
酢酸エチル5 ml中の4”−デオキシ−4”−(S)−メチルアミノ−アベルメクチンB184 mgおよびH2O中の0.1 MNaHCO39.5 mlからなる二相溶液に、ヨウ化アリル0.80 mlを付加する。反応混合物を密閉容器中で先ず室温で18時間、次に40℃で12時間、激しく撹拌する。次に混合物を水上に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、その後Na2SO4上で乾燥する。粗製生成物を蒸発により濃縮し、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)を溶離液として用いてシリカゲル上で精製する。
【0159】
このようにして4”−デオキシ−4”−(S)−N−メチルアミノ−アベルメクチンB1を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:1.48(brs, CH3−14a), 1.86(3H, brs, CH3−4a), 2.23(t, J=9.7 Hz, CH−4”), 2.30(s, NCH3), 3.24(t, J=9.1 Hz, CH−4’), 3.29(1H, m, CH−2), 3.28(m, NCH2CH=CH2)により重複, 3.36(3H, s, OCH3), 3.43(3H, s, OCH3), 3.93(brs, CH−13), 3.96(1H, d, J=6.3 Hz, CH−6), 4.01(1H, s, HO−C−7), 4.28(1H, m, CH−5), 4.64-4.70(2H, ABX系, CH2−8a), 4.75(1H, d, J=約3 Hz, CH−1’), 5.03-5.16(2H, m, NCH2CH=CH2).
実施例P:11)次式の4”−デオキシ−4”−(S)−N−イソプロピル−N−メチルアミノ−アベルメクチンB1の調製:
【0160】
【化19】
Figure 2005504068
【0161】
酢酸エチル5 ml中の4”−デオキシ−4”−(S)−メチルアミノ−アベルメクチンB1100 mgおよびNaHCO3(H2O中0.1 M)11.3 mlからなる混合物に、2−ヨードプロパン0.226 ml(20当量)を付加し、75℃で72時間、激しく撹拌しながら加熱を実行する。混合物を水上に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥する。その粗製混合物から、非反応出発物質を単離し、所望の化合物を得る(CH2Cl2/MeOH(9:1)を溶離液として用いてシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー処理する)。
【0162】
このようにして4”−デオキシ−4”−(S)−N−イソプロピル−N−メチルアミノ−アベルメクチンB1を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:1.03(6H, t, J=6.6 Hz, NCH(CH32), 1.48(brs, CH3−14a), 1.87(3H, brs, CH3−4a), 2.31(t, J=9.7 Hz, CH−4”), 2.32(d, J=8.3 Hz, HO−C−5), 2.91(1H, sep, J=6.6 Hz, NCH(CH32), 3.25(1H, t, J=8.9 Hz, CH−4’), 3.29(1H, m, CH−2), 3.33(3H, s, OCH3), 3.43(3H, s, OCH3), 3.93(brs, CH−13), 3.96(1H, d, J=6.1 Hz, CH−6), 4.01(1H, s, HO−C−7), 4.28(1H, m, CH−5), 4.64-4.71(2H, ABX系, CH2−8a), 4.76(1H, d, J=約3 Hz, CH−1’), 4.99(1H, m, CH−15).
実施例A.12):次式の4”−デオキシ−4”−(S)−アミノ−5−OTBDMS−アベルメクチンB1の調製:
【0163】
【化20】
Figure 2005504068
【0164】
過程1):アルゴン下での無水テトラヒドロフラン40 ml中の4”−デオキシ−4”−(S)−アジド−5−OTBDMS−アベルメクチンB1500 mgおよびトリメチルホスフィン(テトラヒドロフラン中1 M)1.48 mlの溶液を室温で72時間放置する。
【0165】
過程2):過程1)からの溶液に、0.1 N水酸化アンモニウム水溶液 6mlを付加し、混合物を15時間放置する。溶液を水上に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出し、水および少量の希硫酸で中和して、飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥する。蒸発により濃縮した後、粗製生成物を、CH2Cl2/MeOH(95:5)を溶離液として用いてシリカゲル上で精製する。
【0166】
このようにして4”−デオキシ−4”−(S)−アミノ−5−OTBDMS−アベルメクチンB1を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:0.13(6H, s, Si(CH32), 1.49(brs, CH3−14a), 1.78(3H, brs, CH3−4a), 2.46(t, J=9.4 Hz, CH−4”), 3.22(1H, t, J=9 Hz, CH−4’), 3.40(s, OCH3), 3.43(s, OCH3), 3.82( d, J=6.6 Hz, CH−6), 3.92(1H, brs, CH−13), 4.05-4.13(2H, br, NH2), 4.42(1H, m, CH−5), 4.56-4.69(2H, ABX系, CH2−8a), 4.76(1H, d, J=約3 Hz), 4.99(1H, m, CH−15).
実施例A.13):次式の4”−デオキシ−4”−(S)−アミノ−アベルメクチンB1の調製:
【0167】
【化21】
Figure 2005504068
【0168】
変法1:
メタノール20 ml中の4”−でオキシ−4”−(S)−アミノ−5−OTBDMS−アベルメクチンB1 250 mgおよびメタンスルホン酸32 mgを、0℃で5時間撹拌する。溶液を水上に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4上)する。粗製生成物を蒸発、濃縮し、CH2Cl2/MeOH(95:5)を溶離液として用いてシリカゲル上で精製する。乾燥後、表題生成物を得る。
【0169】
変法2:
過程1):アルゴン下での無水テトラヒドロフラン100 ml中の4”−デオキシ−4”−(S)−アジド−アベルメクチンB1 1.41 gを、トリメチルホスフィン(テトラヒドロフラン中1 M)7.85 mlとともに50℃で48時間撹拌する。
【0170】
過程2):過程1)からの溶液に、NaOH(0.001 N)30 mlを付加し、加熱を45℃で18時間実行する。混合物を水上に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出する。有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥する。粗製生成物の精製を、CH2Cl2/MeOH(95:5)を溶離液として用いてシリカゲル上で実行する。
【0171】
このようにして4”−デオキシ−4”−(S)−アミノ−アベルメクチンB1を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:1.48(brs, CH3−14a), 1.86(brs, CH3−4a), 2.46(t, J=9.4 Hz, CH−4”), 3.22(1H, t, J=9 Hz, CH−4’), 3.29(1H, m, CH−2), 3.39(s, OCH3), 3.43(s, OCH3), 3.93(brs, CH−13), 3.96(d, J=6.1 Hz, CH−6), 4.28(1H, m, CH−5), 4.64-4.71(2H, ABX系, CH2−8a), 4.76(1H, d, J=約3 Hz), 4.99(1H, m, CH−15).
実施例A.14):次式の4”−デオキシ−4”−(S)−N,N−ジメチルアミノ−アベルメクチンB1の調製:
【0172】
【化22】
Figure 2005504068
【0173】
アセトニトリル2 ml中の4”−デオキシ−4”−(S)−アミノ−アベルメクチンB1123 mgおよびピバル酸100 mgを、室温で、ホルムアルデヒド(H2O中37%)57 mlで2時間処理する。反応混合物を飽和NaHCO3溶液上に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出する。併合有機抽出物を飽和NaCl水溶液で洗浄(2回)し、Na2SO4上で乾燥する。粗製生成物を酢酸エチル/ヘキサン(1:3)〜(2:1)中のシリカゲル上で精製する。表題物質を無色乾燥発泡体の形態で得る。
【0174】
このようにして4”−デオキシ−4”−(S)−N,N−ジメチルアミノ−アベルメクチンB1を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す: 1.48(brs, CH3−14a), 1.87(3H, brs, CH3−4a), 2.14(1H, t, J=9.7 Hz, CH−4”), 2.41(6H, s, (CH32N), 3.24(1H, t, J=9 Hz, CH−4’), 3.29(1H, m, CH−2), 3.35(3H, s, OCH3), 3.43(3H, s, OCH3), 3.93(1H, brs, CH−13), 3.96(d, J=6.4 Hz, CH−6), 4.01(1H, s, HO−C−7), 4.28(1H, m, CH−5), 4.64-4.70(2H, ABX系, CH2−8a), 4.75(1H, d, J=約3Hz, CH−1’), 4.99(1H, m, CH−15).
実施例A.15):次式の4”−デオキシ−4”−(S)−(ピペリジン−1−イル)−アベルメクチンB1の調製:
【0175】
【化23】
Figure 2005504068
【0176】
THF4 mlおよび酢酸エチル1 mlの混合物中の4”−デオキシ−4”−(S)−アミノ−アベルメクチンB1100 mg、1,5−ジブロモペンタン40 mgおよびトリエチルアミン0.016 mlの溶液を、室温で3日間、撹拌する。溶液を水上に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥する。粗製混合物から、CH2Cl2/MeOH(9:1)を溶離液として用いてシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー処理により、所望の物質を単離する。
【0177】
このようにして4”−デオキシ−4”−(S)−(ピペリジン−1−イル)−アベルメクチンB1を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:1.48(brs, CH3−14a), 1.87(brs, CH3−4a), 2.06(t, J=9.8 Hz, CH−4”), 2.32(d, J=8.3 Hz, HO−C−5), 2.56および2.77(2m, 4H, N(CH32), 3.23(1H, t, J=9 Hz, CH−4’), 3.36(3H, s, OCH3), 3.42(3H, s, OCH3), 3.93(1H, brs, CH−13), 3.96(1H, d, J=6.1 Hz, CH−6), 4.01(1H, s, HO−C−7), 4.28(1H, m, CH−5), 4.64-4.71(2H, ABX系, CH2−8a), 4.75(1H, d, J=約3 Hz, CH−1’), 4.99(1H, m, CH−15).
実施例A.16):4”−デオキシ−4”−(S)−N,N−ジメチルアミノ−アベルメクチンB1の安息香酸塩の調製:
【0178】
【化24】
Figure 2005504068
【0179】
4”−デオキシ−4”−(S)−N,N−ジメチルアミノ−アベルメクチンB1 100 mgおよび安息香酸14 mgをジエチルエーテル中に溶解し、蒸発により濃縮、乾燥した。このようにして、所望の塩を得た。
【0180】
同様の方法で、4”−デオキシ−4”−(S)−N,N−ジメチルアミノ−アベルメクチンB1と、イソ酪酸、サリチル酸、2,5−ジメチル安息香酸、チオサリチル酸、4−フェノキシ酪酸およびクエン酸との1:1塩も調製する。
【0181】
実施例A.16と同様の方法で、4”−デオキシ−4”−(S)−N−メチルアミノ−アベルメクチンB1と、安息香酸、イソ酪酸、サリチル酸、2,5−ジメチル安息香酸、チオサリチル酸、4−フェノキシ酪酸およびクエン酸との1:1塩も調製する。
【0182】
実施例A.17):4”−デオキシ−4”−(S)−N−イソプロピルアミノ−アベルメクチンB1の調製
【0183】
【化25】
Figure 2005504068
【0184】
THF5 ml中の4”−(S)−アミノ−アベルメクチンB1150 mgを、アセトン0.050 mlおよび酢酸エチル/水(9:1)0.3 mlと一緒に室温で15時間保持する。次に、NaBH48.5 mgによる処理を4時間実行する。混合物を氷水混合物上に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出する。併合有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥する。CH2Cl2/MeOH(95:5)を溶離液として用いてシリカゲル上で精製を実行する。
【0185】
このようにして表題物質を得たが、これは、NMR(500 MHz)において、B1a誘導体に関して以下の選定シグナル(δ, ppm)を示す:1.05(d 重複、CH(CH32), 1.48(brs, CH3−14a), 1.86(3H, brs, CH3−4a), 2.24(t, J=10.3 Hz, CH−4”), 2.90(1H, m, NCH(CH32), 3.21(t, J=9.1 Hz, CH−4’), 3.29(1H, m,CH−2), 3.38(3H, s, OCH3), 3.43(3H, s, OCH3), 3.92(1H, brs, CH−13), 3.96(1H, d, J=6.3 Hz, CH−6), 3.99(1H, s, HO−C−7), 4.29(1H, m, CH−5), 4.64-4.71(2H, ABX系, CH2−8a), 4.76(1H, d, J=約3 Hz, CH−1’), 4.99(1H, m, CH−15).
表Aおよび1〜6に列挙した化合物も、上記の調製実施例と同様に調製し得る。表1〜6において、記号
【0186】
【化26】
Figure 2005504068
【0187】
は、対応するラジカルが基本構造の窒素原子に結合される方法による結合を示す。
【0188】
化合物は、ほとんどの場合、アベルメクチンB1aおよびB1bの混合物として存在するため、通常の物理学的データ、例えば融点および屈折率による特性化は、ほとんど意味を成さない。したがって化合物は、NMR分光分析により、またはHPLC分析(高分解能液体クロマトグラフィー)で確定される保持時間を用いて、クロマトグラフィー精製後に、上記の実施例に示したように、特性化される。表中の表示B1aは、R1がsec−ブチルである主要構成成分に関するもので、この含量は、通常は80%より多い。B1bは、R1がイソプロピルである補足的構成成分を意味する。保持時間がB1aカラムにおいてのみ示される化合物の場合、B1b誘導体含量が低いため、B1b構成成分に関する保持時間を確定することは出来ない。B1aおよびB1b構成成分の精確な構造の割り当ては、質量分光分析により実行される。
【0189】
HPLC分析のために、以下の方法を用いる:
【0190】
【表1】
Figure 2005504068
【0191】
化合物のクロマトグラフィー処理のために用いられるYMC−Pack ODS−AQカラムは、YMC, Alte Raesfelderstrasse 6, 46514 Schermbeck, Germanyが製造する。表Aおよび表1の化合物A.18〜A.34の、ならびに化合物1.70および1,159に関するHPLCに関しては、流量1およびYMC−Pack ODS−AQ1条件を用い、そして他のすべての化合物に関しては、流量2およびYMC−Pack ODS−AQ2条件を用いた。
【0192】
表A:次式の化合物:
【0193】
【表2】
Figure 2005504068
【0194】
【表3】
Figure 2005504068
【0195】
【表4】
Figure 2005504068
【0196】
【表5】
Figure 2005504068
【0197】
【表6】
Figure 2005504068
【0198】
【表7】
Figure 2005504068
【0199】
【表8】
Figure 2005504068
【0200】
【表9】
Figure 2005504068
【0201】
【表10】
Figure 2005504068
【0202】
【表11】
Figure 2005504068
【0203】
【表12】
Figure 2005504068
【0204】
【表13】
Figure 2005504068
【0205】
【表14】
Figure 2005504068
【0206】
【表15】
Figure 2005504068
【0207】
【表16】
Figure 2005504068
【0208】
【表17】
Figure 2005504068
【0209】
【表18】
Figure 2005504068
【0210】
【表19】
Figure 2005504068
【0211】
【表20】
Figure 2005504068
【0212】
【表21】
Figure 2005504068
【0213】
【表22】
Figure 2005504068
【0214】
【表23】
Figure 2005504068
【0215】
【表24】
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【0216】
【表25】
Figure 2005504068
【0217】
【表26】
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【0218】
【表27】
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【0219】
【表28】
Figure 2005504068
【0220】
【表29】
Figure 2005504068
【0221】
【表30】
Figure 2005504068
【0222】
【表31】
Figure 2005504068
【0223】
【表32】
Figure 2005504068
【0224】
【表33】
Figure 2005504068
【0225】
【表34】
Figure 2005504068
【0226】
【表35】
Figure 2005504068
【0227】
【表36】
Figure 2005504068
【0228】
【表37】
Figure 2005504068
【0229】
【表38】
Figure 2005504068
【0230】
【表39】
Figure 2005504068
【0231】
【表40】
Figure 2005504068
【0232】
【表41】
Figure 2005504068
【0233】
【表42】
Figure 2005504068
【0234】
【表43】
Figure 2005504068
【0235】
作物防御に用いるための処方例(%=重量%)
Figure 2005504068
微粉砕活性成分および添加剤を一緒に混合して、乳化性濃縮物を生成するが、これは、水で希釈すると、所望の濃度の乳濁液を生じる。
【0236】
Figure 2005504068
微粉砕活性成分および添加剤を一緒に混合して、微小滴の形態での適用に適した溶液を生成する。
【0237】
Figure 2005504068
活性成分をジクロロメタン中に溶解し、溶液を担体混合物上に噴霧し、溶媒を真空蒸発させる。
【0238】
Figure 2005504068
活性成分および添加物を一緒に混合し、混合物を適切なミルで粉砕して湿潤性粉末を生成するが、これは、水で希釈すると所望の濃度の懸濁液を生じ得る。
【0239】
Figure 2005504068
微粉砕活性成分および添加剤を一緒に混合して、乳化性濃縮物を生成するが、これは水で希釈すると、所望の濃度の乳濁液を生じる。
【0240】
Figure 2005504068
活性成分および添加剤を一緒に混合し、混合物を粉砕して、水で湿らせ、押出成形して、粒状化し、空気流中で顆粒を乾燥する。
【0241】
Figure 2005504068
ミキサー中でポリエチレングリコールで湿らせたカオリンに微粉砕活性成分を均一に塗布して、非ダスト性被覆顆粒を生成する。
【0242】
Figure 2005504068
微粉砕活性成分および添加剤を一緒に混合して、懸濁液濃縮物を生成するが、これは水で希釈すると、所望の濃度の懸濁液を生じる。
【0243】
生物学的実施例:
実施例B1:ヤガ科のスポドプテラリットリアリスSpodoptera littoralisに対する作用
12.5 ppmの活性成分を含む水性乳濁液噴霧混合物を、若いダイズ植物体に噴霧し、噴霧コーティングが乾燥後に、第一段階のスポドプテラリットリアリスSpodoptera littoralisの毛虫10匹を居住させて、次にプラスチック容器に入れる。3日後、処理植物上での死亡毛虫の数および摂食障害を、非処理植物の場合と比較することにより、集団の減少パーセンテージおよび摂食障害の減少パーセンテージ(活性%)を確定する。
【0244】
表の化合物は、本試験における良好な活性を示す。例えば特に化合物A.2、A.4、A.9、A.10、A.12、A.13、A.14、A.19、A.21〜A.25およびA.28は、本試験において90%より高い活性を有する。
【0245】
実施例B2:ヤガ科のスポドプテラリットリアリスSpodoptera littoralisに対する全身性作用
トウモロコシの苗を試験下の溶液中に置いた。6日後、葉を切り取り、ペトリ皿中の湿った濾紙に載せて、L1段階のスポドプテラリットリアリスSpodoptera littoralisの幼虫12〜15匹を外寄生させる。4日後、処理植物上での死亡毛虫の数を、非処理植物の場合と比較することにより、集団の減少パーセンテージ(活性%)を確定する。
【0246】
表の化合物は、本試験における良好な活性を示す。例えば特に化合物A.5、A.9、A.10、A.13、A.14、A.19、A.22〜A.25およびA.28は、本試験において90%より高い活性を有する。
【0247】
実施例B3:ヘリオチスビレッセンスHeliothis virescensに対する作用
0〜24時齢であるヘリオチスビレッセンスHeliothis virescensの卵30〜35個を、ペトリ皿中に広げた濾紙上で人工栄養層に産みつける。次に試験下の溶液0.8 mlを濾紙上にピペット分取する。6日後に評価を実行する。濾紙上の死亡した卵および幼虫の数を非処理濾紙上での場合と比較することにより、集団の低減パーセンテージ(活性%)を確定する。
【0248】
表の化合物は、本試験における良好な活性を示す。例えば特に化合物A.2およびA.14は、本試験において90%より高い活性を有する。
【0249】
実施例B4:スガ科のプルテラキシロステラPlutella xylostella に対する作用
12.5 ppmの活性成分を含む水性乳濁液噴霧混合物を、若いキャベツ植物体に噴霧し、噴霧コーティングが乾燥後に、第一段階のプルテラキシロステラPlutella xylostellaの毛虫10匹を居住させて、次にプラスチック容器に入れる。3日後に評価を実行する。処理植物上での死亡毛虫の数および摂食障害を、非処理植物の場合と比較することにより、集団の減少パーセンテージおよび摂食障害の減少パーセンテージ(活性%)を確定する。
【0250】
表の化合物は、本試験におけるプルテラキシロステラPlutella xylostellaに対する良好な活性を示す。例えば特に化合物A.2、A.4、A.5、A.9、A.10、A.12、A.13、A.14、A.19、A.21〜A.25およびA.28は、本試験において90%より高い活性を有する。
【0251】
実施例B5:甲虫類ウリハムシ属のジアブロチカバルテアータDiabrotica balteataに対する作用
トウモロコシの苗に、12.5 ppmの活性成分を含む水性乳濁液噴霧混合物を噴霧し、噴霧コーティングが乾燥後に、第二段階のジアブロチカバルテアータDiabrotica balteata幼虫10匹を居住させて、次にプラスチック容器に入れる。6日後、処理植物上の死亡幼虫の数を非処理植物の場合と比較することにより、集団の減少パーセンテージ(活性%)を確定する。
【0252】
表の化合物は、本試験における良好な活性を示す。例えば特に化合物A.2、A.4、A.9、A.10、A.13、A.14、A.19およびA.23は、本試験において90%より高い活性を有する。
【0253】
実施例B6:ナミハダニTetranychus urticaeに対する作用
若いインゲン植物体にナミハダニの混合集団を居住させて、1日後に、12.5 ppmの活性成分を含む水性乳濁液噴霧混合物を噴霧し、25℃で6日間インキュベートして、その後、評価する。処理植物上の死亡卵、幼虫および成虫の数を、非処理植物の場合と比較することにより、集団の減少パーセンテージ(活性%)を確定する。
【0254】
表の化合物は、本試験における良好な活性を示す。例えば特に化合物A.2、A.4、A.5、A.9、A.10、A.13、A.14、A.19、A.21〜A.25およびA.28は、本試験において90%より高い活性を有する。

Claims (9)

  1. 4”−位置に(S)−配置を有する式:
    Figure 2005504068
    (式中、R1は、C1〜C12アルキル、C3〜C8シクロアルキルまたはC2〜C12アルケニルであり;
    2は、水素、非置換または一ないし五置換C1〜C12アルキルあるいは非置換または一ないし五置換C2〜C12アルケニルであり;
    3は、C1〜C12アルキル、一ないし五置換C1〜C12アルキル、非置換または一ないし五置換C1〜C12アルコキシ−C1〜C12アルキル、非置換または一ないし五置換C3〜C12シクロアルキル、非置換または一ないし五置換C2〜C12アルケニル;非置換または一ないし五置換C4〜C12シクロアルケニル、非置換または一ないし五置換C2〜C12アルキニルであり;あるいは
    2およびR3は一緒になって3〜7員アルキレンまたは4〜7員アルケニレン架橋であって、その各々におけるCH2基がO、SまたはNR4により置換されていてよく;
    ここで、上記のアルキル、アルコキシ−アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、シクロアルキルおよびシクロアルケニルラジカルの置換基は、OH、ハロゲン、ハロ−C1〜C2アルキル、CN、SCN、NO2、Si(C1〜C12アルキル)3、C2〜C6アルキニル、非置換であるかまたは1〜3つのメチル基により置換されたC3〜C8シクロアルキル、ノルボルニレニル、非置換であるかまたは1〜3つのメチル基により置換されたC3〜C8シクロアルケニル;C3〜C8ハロシクロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルコキシ、C1〜C8シクロアルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C3〜C8シクロアルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオ、C1〜C12アルキルスルフィニル、C3〜C8シクロアルキルスルフィニル、C1〜C12ハロアルキルスルフィニル、C3〜C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1〜C12アルキルスルホニル、C3〜C8シクロアルキルスルホニル、C1〜C12ハロアルキルスルホニル、C3〜C8ハロシクロアルキルスルホニル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、NH2、NH(C1〜C6アルキル)、NH(ヒドロキシ−C1〜C6アルキル)、N(C1〜C6アルキル)(ヒドロキシ−C1〜C6アルキル)、N(フェニル)(ヒドロキシ−C1〜C6アルキル)、N(C1〜C6アルキル)2、−C(=X)ZR5、−O−C(=X)R6、−O−C(=X)N(R8)R6、−NHC(=X)R6、−NHC(=X)OR6、−NHC(=X)SR6、−NHC(=X)N(R8)R6、−S−C(=S)R6、−NHS(O)2−R9、−P(=O)(OC1〜C6アルキル)2
    アリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、アリールチオ、ヘテロシクリルオキシ;ならびに環上の置換に関する可能性によって、OH、=O、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、ヒドロキシC1〜C12アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオ、C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキル、ジメチルアミノ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、Si(C1〜C12アルキル)3、メチレンジオキシ、−C(=X)R5、−O−C(=X)R6、−CH2−C(=O)R5、−CH2−O−C(=O)R6、−NH−C(=X)R6、−S−C(=S)R6、NH2、NH(C1〜C12アルキル)、−N(C1〜C12アルキル)2、C1〜C6アルキルスルフィニル、C3〜C8シクロアルキルスルフィニル、C1〜C6ハロアルキルスルフィニル、C3〜C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1〜C6アルキルスルホニル、C3〜C8シクロアルキルスルホニル、C1〜C6ハロアルキルスルホニルおよびC3〜C8ハロシクロアルキルスルホニル;非置換フェニル、フェノキシ、フェニル−C1〜C6アルキル、フェニル−C1〜C6アルコキシ、フェニル−C2〜C6アルケニル、フェニル−C2〜C6アルキニル;各々が、ニトロ、シアノ、ハロゲン、C1〜C12アルコキシ、ハロC1〜C12アルキルおよびハロC1〜C12アルコキシからお互い独立して選択される1〜3つの置換基によりフェニル環中で置換されるフェニル、フェノキシ、フェニル−C1〜C6アルキル、フェニル−C1〜C6アルコキシ、フェニル−C2〜C6アルケニルおよびフェニル−C2〜C6アルキニルから成る群から選択される置換基により一ないし五置換されたアリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、アリールチオおよびヘテロシクリルオキシ;
    から成る群から選択され、
    Xは、OまたはSであり;
    Zは、単結合、O、NR8またはSであり;
    4は、C1〜C8アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、ベンジルまたは−C(=O)−R5であり;
    5は、H、OH、SH、C1〜C12アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニリル、C1〜C12ハロアルキル、C2〜C8ハロアルケニル、C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキル、−C1〜C6S(O)2−R9、C1〜C6アルキル(これは、COOH、−C(=O)O−CH2−フェニル、非置換または置換フェニル、非置換または置換ビフェニル(この場合、置換基はシアノ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびベンジルオキシから選択される)から選択される置換基で一または二置換されている);アリール、ヘテロシクリル、アリール−C1〜C12アルキル、アリールオキシ−C1〜C12アルキル、−C1〜C6アルキル−C(=O)−R7、−C1〜C6アルキル−C(=O)−R7;あるいは各々がハロゲン、ニトロ、シアノ、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキルおよびC1〜C6ハロアルコキシから互いに独立して選択される1〜3つの置換基により芳香族環上で置換されたアリール、ヘテロシクリル、アリール−C1〜C12アルキル、アリールオキシ−C1〜C12アルキルであり;
    6は、H、C1〜C24アルキル、C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキル、C1〜C12ヒドロキシアルキル、C1〜C12ハロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、−C1〜C6S(O)2−R9、アリールまたはフェニル−C1〜C6アルキル(ここで、フェニル−およびアリールラジカルは、ニトロ、シアノ、ハロゲン、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキルおよびC1〜C6ハロアルコキシから互いに独立して選択される1〜3つの置換基を保有し得る)であり;
    7は、H、OH、C1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルコキシ、C2〜C8アルケニルオキシ、フェニル、フェノキシ、ベンジルオキシ、NH2、NH(C1〜C12アルキル)、N(C1〜C12アルキル)2、−NH−フェニルまたは−N(C1〜C12アルキル)−フェニルであり;
    8は、H、C1〜C12アルキル、フェニルまたはベンジルであり;そして
    9は、H、C1〜C12アルキル、アリール、アリール−C1〜C12アルキル、あるいはアリールラジカルがニトロ、シアノ、ハロゲン、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキルおよびC1〜C6ハロアルコキシから互いに独立して選択される1〜3つの置換基を保有し得るアリールまたはアリール−C1〜C12アルキルである)
    の化合物ならびに適切な場合には、各々の場合、遊離形態でのまたは塩形態での、そのE/Z異性体、E/Z異性体の混合物および/または互変異性体。
  2. 遊離形態での式(I)の請求項1記載の化合物。
  3. 1がイソプロピルピルまたはsec−ブチルである式(I)の請求項1または2のいずれかに記載の化合物。
  4. 2がC1〜C8アルキルである式(I)の請求項1または3のいずれかに記載の化合物。
  5. 3が非置換または置換C1〜C12アルキルである式(I)の請求項1または4のいずれかに記載の化合物。
  6. 活性成分としての遊離形態または農業化学的に使用可能な塩形態での式(I)の請求項1〜5のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物ならびに少なくとも1つの助剤を含む殺虫剤組成物。
  7. 請求項6記載の組成物の製造方法であって、活性物質を単数または複数の助剤としっかり混合することを包含する方法。
  8. 害虫の制御方法であって、害虫またはそれらの生育場所に請求項6記載の殺虫組成物を適用することを包含する方法。
  9. 請求項6記載の組成物の製造のための、遊離形態での、あるいは適切な場合には農業化学的に使用可能な塩形態での、式(I)の請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物の使用。
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