JP2005501181A - 電解処理システム用のセグメント化した対向電極 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、被処理物、特に、電気回路基板および他の回路担体の電解処理用の装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
回路基板技術およびスマート・カード技術における構造のサイズが絶えず縮小することから、非常に薄いベース層が要求され、また、これらの層は処理することが必要である。以前は、これらのベース層は、電解銅の膜−15〜35μm厚の銅コーティング−を、非導電性のプラスチックの支持プレート上に接合することにより作製した。微細線幅の回路基板においては、これらのベース層は、今日では通常、無電解の金属蒸着法で作製される。このベース層上に、たとえば、通り穴と、50μmの線およびスペースを備えた微細な導電パターンとが電解によって加えられる。回路基板の製造には、電気めっきした導電トラック間の強化ベース層を化学エッチングにより除去しなければならない。導電トラックがエッチング・プロセスの間に破壊されないように、ベース層は、薄くなければならない。微細線技術には、2〜5μm厚のベース層が使用される。SBU(シーケンシャル・ビルドアップ)技術においては、たとえば、無電解プロセスで作製され、0.3〜1.0μm厚の銅のベース層が必要とされる。
【0003】
回路基板ベース材料上に薄い金属膜、特に銅膜を製造するには、通常の回路基板処理システムを用いることができる。このようなシステムは、たとえば、本明細書に援用した(特許文献1)および(特許文献2)に記載されている。これら両方の明細書においては、回路基板材料がシステムを水平搬送方向に送られるシステムが、開示されている。両方の場合において、この材料は、水平搬送平面を案内される。(特許文献1)は、回路基板用のコンベヤ式システムを記載しているが、このシステムには、処理すべき製造物との電気的な接触のための、横に配置されたクランプを備えられている。(特許文献2)においては、回路基板を横に接触させる接触ホイールを備えたコンベヤ式システムが開示されている。
【0004】
非常に薄い−たとえば、5μm厚−のベース金属コーティングを備えた回路基板材料を、電解金属被膜することは、なおいっそうの手段なしには、もはや不可能な場合のあることが知られている。それは、たとえば、10A/dm2の比較的大きな電流密度が、金属被膜に選択される場合である。この場合には、電気的接点位置から比較的遠く離れた−たとえば50cm−いくらかの領域では、金属が、少ししか−あるいは全く−堆積されない。これら電気接点位置を通して、たとえば、(特許文献1)ではクランプにより、(特許文献2)では接触ローラにより、電力が、ベース層上の金属被膜(ベース金属被膜)用に供給される。
【0005】
前述の問題は、たとえば、電流密度を減少させることにより、軽減することができる。しかしながら、これによる不都合は、電気めっきシステムの有効性、したがってまた、経済的な実行可能性が減少することである。所定の膜厚の金属層を堆積するために、これらの条件の基では、必要な金属被膜時間の間、回路基板材料がとどまることのできる、十分に長い処理システムを提供することが必要である。この点に関し、投資、材料並びに管理、修理およびメンテナンスの人員に必要とされる支出の結果として、このようなシステムの運転は、非経済的なものとなる。
【0006】
低陰極電流密度を用いるとき、不利だと立証されてのは、金属被膜すべき銅の薄いベース層が、電解金属被膜で典型的に用いられている硫酸銅の槽中で、部分的または完全に溶解し、その結果、非導電性のベース材料のみが残ることである。
【0007】
前述の問題を避ける別の可能性は、回路基板用の異なる電気的な接触方法を発見することである。
【0008】
例として挙げると、本明細書に援用した(特許文献3)に、更なるコンベヤ式システムが記載されている。この場合には接触ローラが使用され、これらのローラは、回路基板の幅全体にわたり、搬送方向を横断して延在している。この装置で堆積できる金属層の膜厚は、前述の装置よりもいくらか均一である。しかしながら、陰極側に接続される接触ローラの金属被膜を避けるために、高価な対策が必要である。
【0009】
このタイプの更なる接触コンベヤ式システムが、本明細書に記載した(特許文献4)に記載されている。このシステムには、作業幅全体にわたり、接点および搬送ローラが設けられている。
【0010】
しかしながら、この電気的な接触方法に関する大きな不都合は、金属接触ローラによる、回路基板の使用可能領域への直流誘導にあり、この使用領域は、陰極分極のために、特に表面に銅粒子を帯びる可能性がある。これは、繊細な表面を損傷する可能性があり、受け入れることはできない。
【0011】
【特許文献1】
DE 36 45 319 C2号明細書
【特許文献2】
DE 41 32 418 C1号明細書
【特許文献3】
EP 0 959 153 A2号明細書
【特許文献4】
DE 196 33 797 A1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の目的は、特に、経済的な運転を実現できる装置および方法を見いだすことである。
【0013】
本発明の更なる目的は、既存の薄いベース金属被膜に有害な影響をもたらすことなく、大判の被処理物、特に電気回路基板および回路担体上に、金属層を堆積することである。
【0014】
本発明の更なる目的は、たとえば電解エッチング・プロセスなど、大判の被処理物上で均一である必要のある他の電解処理に適した装置および方法を見いだすことである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
被処理物が以下でパネル形として示されている場合、これらは、ホールおよび/または長さと幅に対して比較的に薄い厚さを有するパネルである。このようなパネル形被処理物は、特に、電気回路基板または回路担体とすることができる。
【0016】
電気回路基板はまた、複数の誘電体層および金属層から構成されたパネル形ラミネートを含む材料などを意味するものと理解すべきであり、また、ホール(通り穴、埋め込み穴、止まり穴)を含むことができる。他の回路担体には、とりわけ、これらの回路担体に装着され、電気的に接続された電子部品の電気的接続のために使用する非パネル形の物が含まれる。回路担体は、たとえば、その上に導電構造を備えた三次元構造とすることができる。さらにまた回路担体には、ハイブリッド・システムを始めとするチップ担体が含まれる。基本的には、被処理物は、ただ電気的な回路担体としてみなすべきではなく、他の目的にも役立つ製造物でもある。
【0017】
被処理物が対向電極に対向するように配置されていると以下に述べる場合、この意味は、対向電極および被処理物が、互いから特定の分離距離で配置され、好ましくは、対向電極および被処理物が相互に平行な水平面に配置されて、そこでパネル形の対向電極および被処理物が関係していることだと、理解されたい。対向電極および被処理物が、他の、複雑な三次元の形状を有している場合には、対向電極および被処理物が、互いから所定の分離距離で配置され、それにより、対向電極および被処理物の特定の表面が互いに向き合い、互いから平均的な分離距離を保っている配置が存在することを、理解されたい。
【0018】
以下で、電極セグメントが接点近傍として称される場合、このことは電極セグメントを意味し、各電極セグメントが、電気的な接点位置を含む被処理物の少なくとも一領域と対向して配置されていると、理解されたい。
【0019】
以下で、電極セグメントが接点遠方として称される場合、このことは電極セグメントを意味し、各電極セグメントが、電気的な接点位置から離れた被処理物の少なくとも一領域と対向して配置されていると、理解されたい。
【0020】
以下で、処理液を、被処理物と、対向電極と、接点位置と、被処理物を装置または電極セグメントを通して搬送する手段とに接触させる手段について言及する場合、このことは、処理液を被処理物と接触させる1つ以上の手段と、1つ以上の対向電極と、被処理物上の1つ以上の接点位置と、装置を通して被処理物を搬送する1つ以上の手段と、1つ以上の電極セグメントとを意味していることを、理解されたい。
【0021】
本発明による装置および方法は、被処理物、特に電気回路および他の回路担体の電解処理に役立つ。これに関して、回路担体の電解処理は、回路担体が電解で金属被膜されるか電解でエッチングされる、または、回路担体の上に他の方法で、電解処理が実行される点になり立つ。本発明は、特に、コンベヤ式システムおける電気回路基板および他の回路担体の製造に関し、この場合、回路担体は、水平搬送方向に搬送され、プロセスにおいて処理液と接触し、そして電解処理される。本発明の好ましい適用例は、電気回路基板および他の回路担体の製造にあり、これは、最初に、外表面に非常に薄いベース金属被膜を加えられた非導電材料から始まる。この非常に薄い金属被膜を、本発明による方法に従い、電解金属堆積により、増加させる。
【0022】
本発明による装置には、処理液を被処理物と接触させる手段と、被処理物を接点位置で電気的に接触させる手段と、対向電極とが含まれ、対向電極は、被処理物が対向電極に対向するように配置される。したがって、この方法で、被処理物と対向電極の間に電流が流れることができる。対向電極は、それぞれ、本発明による方法で少なくとも2つのセグメントに小分割され、この場合、少なくとも1つの接点近傍電極セグメントと、少なくとも1つの接点遠方電極セグメントと、おそらく、これらの間に配置される、更なる電極セグメントが設けられるようにする。各電極セグメントは、別個の電流源により電流を供給される。各対向電極の、少なくとも2つの電極セグメントへの小分割、および別個の電流源からの、各電極セグメントへの電流の供給は、被処理物の全表面領域において、電解処理の程度が等しいか、またはほぼ同じであるような方法で、実現する。
【0023】
対向電極が電極セグメントに小分割され、あらゆる電極セグメントが別個の電流源−他の全ての電極セグメントから独立している−から電流を供給されるおかげで、均一な電解処理、特に、被処理物の非導電ベース材料上の非常に薄いベース金属被膜の上でも、電解金属堆積を実現することができる。
【0024】
上記の問題を解決できる理由は、以下のことから理解できる。このことを、電気回路基板の金属被膜の例を用いて説明する。
【0025】
たとえば、銅で作製した非常に薄いベース金属被膜を用いると、電解処理のために比較的大きな電流が選択されたときに、ベース金属被膜に大きな電位降下が生じる、という問題が発生する。今日、回路基板技術で使用されている絶えず小さくなる構造用に、およびスマートカード技術用に、極端に薄い銅層が、ベース金属被膜として用いられている。これらの銅層には、それに見合った大きな電気抵抗がある。この抵抗は、電解銅を含む、以前の通常の17.5μm厚のベース層の抵抗よりも、100倍までの大きさである。一つには、ベース金属被膜が、場合によっては、無電解銅めっきにより作製され、無電解堆積の銅層の抵抗は、電解堆積の銅層の抵抗よりも大きいからである。
【0026】
回路基板の製造にこのような薄い銅層を使用する場合でさえ、電流は、電解槽の中で、ベース金属被膜を通して電気的接触手段に分流し、この接触手段を介して、回路基板は、槽電流源に電気的に接続される。
【0027】
電気めっきシステムの電気的接触手段が、通常の方法で回路基板の端部に接続される場合、全電流は、電流が供給される薄いベース金属被膜を通って、特に、前端部から始まり、反対端部までずっと通って流れなければならない。電解処理の開始時に、たとえば、陽極が、電解用コンベヤ式システムの入口領域のすぐ背後にある回路基板材料と向かい合って置かれる場合には、まだ薄い金属被膜において、この電流により大きな電圧降下が起こされ、その結果、位置ごとに有効な槽電圧が、異なる量で減少する。電解金属被膜の場合、ベース層は、処理時間の増加とともに厚くなり、したがってまた、導電性が高まる。これに対応して、電解エッチングの場合、導電性は減少する。両方の場合とも、回路基板の表面は、周知のプロセスを通過するときに、事実上、不均一に電解処理される。典型的には電解金属被膜用の複数の陽極を備えたコンベヤ式システムにおいては、1:100の比較範囲で、非常に異なる厚さのベース層を有する回路基板を処理することができるはずである。その結果、製造物ごとに、非常に異なる効果を生む電解処理が行われる。
【0028】
コンベヤ式システムにおいて、電流は、一般に一側部で回路基板に供給されるので、結果として、位置により槽電圧が変化し、それゆえ、位置により電流密度が変化する。このことが、回路基板上で、位置により層厚が異なることへとつながる。接点領域では、層厚は大きい。しかしながら、層厚は、接点領域からの距離の増加とともに、連続的に減少する。回路基板上にに生じる層厚の違いは、厚さ、すなわち、ベース層の電気抵抗RSと、電解液の電気抵抗REと、抵抗RSに影響し、搬送方向を横断する回路基板の幅と、抵抗REに影響する、陽極/陰極分離距離とに依存する。
【0029】
説明した状況下での、水平電気めっきシステムの状況をより正確に説明できるように、図1を参照する。図1には、当該技術分野の現状による、水平コンベヤ式システムの概略的な断面を示す。図2は、図1に示すシステム状況の、関連する等価回路図を示す。図面における参照番号および他の符号は、以下の記載および参照符号リストで説明する。
【0030】
80mmの典型的な陽極/陰極分離距離を用いると、整流器12の出力電圧UGRは、実際には、約4Vである。15mmの陽極/陰極分離距離を用いると、必要な電圧は、約2Vに減少する。被処理物において、経済的に実行可能な約10A/dm2の電流密度を用いる場合、0.5μmの開始層厚を備えたベース層における電圧降下は、接点領域近くで約US1=1Vである。そして、電圧降下USxは、US1からUS5へ連続的に減少する(接点遠方領域で、US5=0.2V)。
【0031】
実地に取られたデータを次の式で用いると、
I=I1+I2+I3+I4+I5+I6 (1)
UZ1=UGR (2)
UZ2=UGR−US1 (3)
UZ3=UGR−(US1+US2) (4)
UZ4=UGR−(US1+US2+US3) (5)
UZ5=UGR−(US1+US2+US3+US4) (6)
UZ6=UGR−(US1+US2+US3+US4+US5) (7)
結果として、非常に異なる槽電圧UZXとなる。槽電圧UZ1は、整流器(電流源)から電解槽への導電体におけるわずかな電圧降下を無視する場合、UGRと等しい。
【0032】
UZ2は、電圧降下US1の値だけ減少する。
UZ2=UGR−US1=4V−1V=3V
【0033】
このことから、結果として、回路基板の接点近傍領域におけるUZ1=4Vに対して、2つの槽電圧UZ1およびUZ2の差異は、1Vのオーダすなわち25%である。非常に薄い金属ベース層の電気めっき開始時に実際に生じる、更なる電圧降下として、US2=0.8V、US3=0.6V、US4=0.4V、US5=0.2Vを想定すると、結果として、つぎの槽電圧となる。
UZ3=2.2V
UZ4=1.6V
UZ5=1.2V
UZ6=1.0V
【0034】
これらの位置により異なる槽電圧は、異なる電流密度、したがって、位置により異なる金属層厚の原因となる。回路基板が、電気めっきシステムを通過する間に、層の堆積が増加するとともに、抵抗RSが減少する。相対的な減少幅は、金属被膜すべきベース層が、電気めっきの開始時により薄ければ、それだけ大きくなる。槽電圧差異が、電気めっきプロセスの間に著しく減少する場合には、開始時に見つかるコーティングの不均一は、均一化できない。上記の例において、開始時の槽電圧の差異は、4:1だった。
【0035】
より小さな陽極/陰極分離距離で電気めっきを実施する場合、整流電圧UGRは、減少する電極抵抗REのために、たとえば、2Vに減少する。上記の例と同じ電流密度を用いた場合にも、同じ電圧降下USXが、ベース層に起こるあろう。なぜなら、上記の式(1)〜(7)によれば、槽電圧は、
UZ4=UGR−(US1+US2+US3)=2V−(1V+0.8V+0.6V)=0Vであり、
このタイプの電気めっきシステムは、薄い金属層の処理には適していない。これらの状況では、回路基板の接点遠方領域は、コンベヤ式システムにおける電気めっきの継続時間を増加しても、電気めっきされない。この領域ではむしろ、電解液の化学的作用のために、ベース層がエッチングされる危険が存在する。
【0036】
回路基板が接触ローラと接触する、EP0959153A2号による処理システムでは、ベース層に供給される電流は、回路基板の全ての端部領域へ均一には流れないだろう。この技術を用いると、より薄いベース層に関して、位置により作用する電流密度の差異は、一側部からの供給の場合よりも、小さい。しかしこの場合もまた、搬送方向にだけれども、層厚の差異は残る。
【0037】
同じことが、DE19633797A1号によるコンベヤ式システムにも当てはまる。ここでは、接触ローラが、全作業幅にわたって設けられている。この例ではまた、電流が、被処理物の使用可能領域に流れるが、前述の不都合が作用する。
【0038】
特に周知の電気めっきシステムを使用するときに観察される、低電流密度におけるベース層の溶解では、電流は、もっぱら、回路基板の端部を通してベース層に供給される。この溶解の原因と考えられる事実は、作用を受ける表面領域の電気的な槽電圧が、金属被膜には低すぎることである。その結果、金属が、堆積槽へと溶解可能となる。金属を堆積させるためには、化学エッチング効果を補う、最低電流密度が必要である。さもなければ、回路基板の接点遠方領域は、低電流密度にもかかわらず、電気めっきされる代わりに、エッチングされる。その結果、基板の電圧降下は、さらに増加する。
【0039】
本発明では、説明した状況は避けられる:
【0040】
被処理物における個別表面領域の槽電圧は、個別に調節することができ、その帰結として、前述の電圧の減少は補われる。その結果、均一な電流密度および均一な電解処理スピードが、連続的に達成される。
【0041】
たとえば、被処理物の幅全体にわたって延在する接触ローラを介して電流を供給するのとは対照的に、電流を一側端部に供給する利点を利用しないようにする必要もない。このことにより、被処理物の繊細な、使用可能領域を、接触手段によって触れることが避けられる。また、電流を、たとえば、反対側の端部から、回路基板に供給する必要もない。この方法には、接触手段の分離距離を、回路基板の幅に合わせなければならない不都合があるだろう。
【0042】
電流は、被処理物の端部近くで、接触手段としての接触クランプまたは接触ローラを介して供給される。接触ローラは、周辺部で複数のセグメントに小分割することができ、これにより、被処理物に沿って回転するセグメントのみが、電流を供給する。
【0043】
電流が、被処理物に均一に供給されるように、管理システムが設けられ、このシステムで、電流源を制御することができる。当然、電流源を手動で設定することもできる。しかしながら、自動電流管理が好ましい。このことにより、確実に、個別電極セグメントを通るそれぞれの電流が、ベース金属被膜の電圧降下を大部分は補う。
【0044】
それゆえ、電流は、ほぼ同じ電流密度で、被処理物の全表面領域を通過することができる。
【0045】
電極セグメントのサイズは、対向電極の隣接する電極セグメント間の電圧がほぼ等しい大きさとなるように、選択するのが好ましい。このことにより、確実に、等しい大きさの平均電流密度(j1〜j4)が、搬送方向を横断する全領域において現実のものとなる。
【0046】
対向電極の電極セグメントのサイズを変化させて、少なくとも1つの接点近傍電極セグメントから、少なくとも1つの接点遠方の電極セグメントへと大きくなるようにすることも、有利である。
【0047】
電流が、電極セグメント間に流れるのを避けるために、対向電極の電極セグメントをそれら自身の間で、または異なる対向電極の電極セグメントを、電気的に絶縁された設計要素により、分離することができる。
【0048】
この設計要素は、電極セグメント間に起こる短絡を防ぎ、また、薄い壁であるのが好ましい。この影響としては、電気力線がほんのわずかに減衰されるだけで、電解処理に対するこれらの分離壁の影響は、最小にとどまる。
【0049】
更なる好ましい一実施形態においては、非導電壁が被処理物近くに達し、その結果、壁は、処理システム内で、電解槽を互いに分離する。
【0050】
本発明は、特に、電気回路基板および他の回路担体の製造用水平システムにおいて適用するために、使用することができる。このようなシステムでは、被処理物が装置を通過するように、適切な搬送手段が設けられ、この手段で、被処理物を搬送方向へ搬送させる。このプロセスにおいて、被処理物は、電解的に処理される。このようなシステムでは、対向電極は、被処理物の搬送方向をほぼ横断する向きに小分割するのが好ましい。回路基板が直立位置で搬送される場合には、対向電極もまた直立に配置される。
【0051】
一実施形態において、電極セグメントを区分する分離線は、被処理物の搬送方向に対してほぼ平行に通る。
【0052】
この場合、対向電極の電極セグメント間の分離線は、隣接する対向電極の電極セグメント間の分離線に対して、オフセットになるのが好ましい。このことにより達成される効果として、実際にはわずかだが無視できない、電気力線の遮蔽が、電極セグメントを通過する被処理物上の一位置のみで電極セグメントに影響することがない。むしろこの場合には、遮蔽効果が、被処理物の異なる領域に影響し、その結果、処理効果が、ほぼ均一のものとなる。
【0053】
本発明の別の実施形態では、電極セグメントを区分する分離線が、被処理物の搬送方向に対して、角度α>0で通る。上記で説明したのと同様に、この手段を用いると達成されることとして、分離領域に存在する絶縁による遮蔽効果が、被処理物上の特定の領域に限定してとどまることがなく、平均化される。
【0054】
この場合、対向電極の電極セグメント間の分離線は、隣接する対向電極の電極セグメント間の分離線と出会うことができ、その結果、分離線の交差部が、隣接する対向電極間に生じる。このことにより、異なる電位を有する電極セグメントが直接互いに接するのを避け、その結果、対向電極自身の電気めっきおよびエッチングを避けることができる。
【0055】
本発明における前述の実施形態の更なる展開においては、接点近傍電極セグメント間の分離線は、接点遠方電極セグメント間の分離線よりも、被処理物の搬送方向に対してより小さな角度αで通る。この手段を取るのは、より大きな電流のために、クランプ(接点近傍領域)近くのベース層の電圧降下が、クランプからもっと遠くの(接点遠方)領域におけるよりも、長さあたり、かなり大きくなるからである。これにより、接点遠方領域では、搬送方向に対する、分離線のより大きな角度αおよび陽極セグメントのより大きな領域が、実施可能となる。それによって、全体的に見て、セグメント化した陽極のための設計コストは、減少する。
【0056】
さらに、複数の対向電極を設け、被処理物の搬送方向に見て、前後に配置することができる。搬送方向に見て、対向電極を小分割することにより、様々な領域においてそれぞれの電流密度の更なる適合が達成され、被処理物領域における異なる電圧降下を補う。
【0057】
コンベヤ式システムにおいて、各対向電極の電極セグメントの数は、被処理物の搬送方向に減少する。これは、経済的な理由から有利である。電解金属被膜の場合、ベース金属被膜における電圧降下は、層厚の増加とともに小さくなるので、前の金属被膜によってすでに増強されたベース金属被膜上に、さらに金属堆積するように働く、対向電極の複数の電極セグメントは、システム全体においては、設ける必要はない。したがって、システムにおける対向電極の一部において、いまやセグメント化を不必要にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
ここで、簡略化のために、対向電極が陽極であり、被処理物が陰極に接触している電解の例を用いて、本発明を説明する。以下の図面の説明において、不溶性陽極および可溶性陽極を用いた回路基板技術からの例が、説明される。しかしながら、本発明は、同様に、電解エッチングまたは他の電解処理にも関する。原則として、回路基板の代わりに、他の被処理物も当然に処理することができる。以下の図面は、本発明をより詳細に説明する助けとなる。
【0059】
図1は、電気回路基板の製造に用いる水平コンベヤ式システムをより詳細に示すのに役立つ。
【0060】
電解槽容器1には、電解液2および上部電解槽3、同様に下部電解槽4があり、これらは、それぞれ、上部陽極5および金属被膜すべき上部導電ベース層6、並びに下部陽極7および金属被膜すべき下部ベース層8により形成されている。被処理物9、この場合には、回路基板は、少なくとも1つのクランプ10により保持されて、電気的に接続され、また、1つの陽極から次の陽極へと、図面の奥の方向へと搬送される(搬送方向は、図面の水平面に対して直角)。電流は、接点11およびクランプ10を介して回路基板9に供給される。電気めっき電流I−ここでは異なる部分電流I1、I3、I6として示す−は、陽極5から上部ベース層6を介して回路基板9へ分流し、クランプ10へ戻る。このベース層6が非常に薄い場合には、このベース層に大きな電気抵抗がある。位置により異なる電流のために、この抵抗全体に異なる電圧降下USが生じる。その結果、搬送方向を横断して、異なる槽電圧が生まれる。これにより、異なる部分電流I1、I3、I6が生じるが、しかしながら、全ての表面領域において等しい層厚を達成するためには、これらの部分電流は等しい大きさでなければならない。すなわち、等しい電流密度を設定すべきである。
【0061】
図2は、電解槽3の等価電気回路図における、電気抵抗および電圧降下を示す。片側だけで給電される陽極5の電圧降下は、実際には無視することができる。電圧降下は、約20mVになる。考慮すべき他の電圧は、実際には、薄いベース層の1Vのオーダの電圧である。
【0062】
等価回路図において、符号は、以下のものを示す。
RE 部分陽極/陰極セクションの電解液抵抗
RS 搬送方向を横断する回路基板のベース層の抵抗
I 全体のめっき電流
Ix 部分めっき電流(I1、I2、I3、I4、I5、I6)
UGR 整流電圧
USx ベース層における電圧降下(US1、US2、US3、US4、US5、US6)
UZx 位置により作用する槽電圧(UZ1、UZ2、UZ3、UZ4、UZ5、UZ6)
【0063】
電解液抵抗REは、全領域において等しい大きさだと、考えることができる。これは、特定のセクションの電気めっきプロセス開始時におけるベース層抵抗RSの場合と同じである。
【0064】
ベース層の抵抗RSにおける電圧降下USxのため、および上で与えられた式(1)〜(7)により、異なる槽電圧UZxが、搬送方向を横断して印加されることを、理解されたい。このことが、部分電流I1〜I6につながる。この影響は、クランプからより離れた抵抗RSよりも、クランプに近い抵抗RSを通してずっと大きな電流が流れることにより、さらに増幅される。全体的な結果として、電気めっきの間に、槽電圧UZxが減少するため、不均一な層厚が生じ、クランプ10から回路基板9の反対側へと減少する。
【0065】
この望ましくない層厚の減少は、金属被膜すべきベース層6および8の最初の厚さが小さくなるほど、大きくなる。さらにまた、層厚の違いは、電圧UZxが、電圧USxに対してより小さくなると、大きくなる。これは、同じ電解液の導電性で、陽極/陰極の分離距離が減少した場合も同様である。
【0066】
以前は、回路基板技術において、たとえば17μmの厚さのベース層6および8が使用されてきた。さらに、陽極/陰極の分離距離は、約80mmであった。それゆえ、経済的な電流密度10A/dm2での電圧降下USxは、0.02V〜0.06Vの範囲にあった。したがって、ベース層における、全電圧降下の合計は、約0.2V(US1(0.06V)+US2(0.05V)+US3(0.04V)+US4(0.03V)+US5(0.02V))であった。陽極/陰極の大きな分離距離のために、4Vのオーダの槽電圧が必要であった。搬送方向を横断する、電解的に有効な槽電圧UZxは、4.0Vと3.8Vとの間であった。この違いはまだ、許容できるものであった。SBU技術を用いた、ますます多くの数が必要とされる回路基板の製造のためには、約0.5μm厚の無電解堆積銅から作製した、金属被膜用のベース層が使用される。同じ条件の下では、1Vまでのオーダの、ベース層6および8における電圧降下USxが生じる。接点遠方の回路基板領域では、電圧降下の合計は、整流電圧に等しい。上記で計算したように、ここでの槽電圧は、0Vである。したがって、この領域では、電気めっきは起こらないが、槽構成によっては、エッチングが多かれ少なかれ起こる。回路基板表面上の接点近傍領域では(特に電流供給のあたり)、電気めっき層の厚さは、0から最大限にまで増加する。この不均一な電気めっきの欠陥は、電流密度を著しく減少させることによってのみ阻止することができる。しかしながら、このことは同時に、プロセスの収益性を著しく減少させることを意味する。
【0067】
図3は、本発明による原理を、水平コンベヤ式システムの例を用いた断面図において、概略的に示す。図4は、関連する、等価電気回路図を示す。ここでは、陽極は、搬送方向を横断する向きに分割され、電気的に絶縁された個別の陽極セグメント13.x(13.1、13.2、13.3、13.4)に、分割されている。この例において、陽極セグメントの分離線は、搬送方向に対して平行、すなわち図面の水平面を割るように通っている。陽極セグメントは、回路基板9上のベース層6とともに、電解部分槽14.x(14.1、14.2、14.3、14.4)を形成する。各部分槽は、別個の電流源、たとえばそれ自身のセグメント整流器15.x(15.1、15.2、15.3、15.4)から電流を供給される。電流を一定に保つために、各電流源には、適切な制御ユニット(図示せず)が備えられており、このユニットは、電流が目標値から逸脱する場合には、電圧を変える。処理すべき回路基板9は、金属被膜すべき上部ベース層6とともに、部分槽14.xの陰極を構成する。
【0068】
共通陰極6において、陽極セグメントに対応する領域に電圧降下USがまた生じる。この結果、回路基板のこれらの部分領域においてさえ、異なる槽電圧UZxが印加される。接点側では、電流がこの場合も高く、他方、接点から遠く離れた場合には低い。したがって、質的なプロセス関連の要因に基づき、コンベヤ式システムで作製される回路基板の最大許容電流差異により、システムにおける、陽極ごとの必要な陽極セグメントの数13.xおよびこのような陽極の数が決定される。大きな許容電流差異により、少数の陽極セグメントを使用することが可能となり、その逆もいえる。回路基板は、一度、特定方向にシステムを通過する。電流密度差異は、ベース層6の金属被膜の増加とともに減少するので、陽極ごとの陽極セグメントの数は、回路基板9の搬送方向に、減少させることができる。いずれの陽極も、要件に合わせて仕立てたり、適切な形にした陽極セグメントを含むことができる。
【0069】
図9は、各陽極を、個別に要件に適合させることができ、また、適切な形にした陽極セグメントを使用できることを、概略的に示す。この例では、陽極5.8から、セグメント化した陽極は、使用されていない。搬送方向(矢印で示す)の陽極長さは、実際には、たとえば400mmである。搬送方向を横断する陽極幅は、たとえば700mmである。この目的のためには、コンベヤ式システムへの入口領域のすぐ背後にある陽極5.1および5.2には、たとえば4つの陽極セグメントで十分である。
【0070】
図3の各セグメント整流器15.xは、電流を調節でき、それゆえ、出力電圧UGR(ここではUGR1〜UGR4)のために個別に調節できるものが好ましい。すなわち、陽極セグメントごとの電圧は、目標電流に達するような電圧に設定される。セグメント整流器を象徴的に示すと、直流電流源、ユニポーラ・パルス制御電流源またはバイポーラ・パルス制御電流源とすることができる。
【0071】
セグメント整流器15.xは、結果として平均セグメント電流密度となるように、自らの電流を制御する。各セグメント整流器用の出力電圧は、この目的のために個別に調節される。それは、電解的に有効なセグメント領域および陽極セグメント13.xの必要な平均電流密度によって決まる。電流はまた、経験値を含む補正係数を使って、左右することができる。補正係数の標準値として、中間値1を設定する。たとえば、電流供給領域(接点近傍領域)おける、回路基板9の表面上の所望の層厚が、遠くはなれた(接点遠方)領域におけるよりも小さい場合には、電流供給(接点近傍領域)近くでは1未満の補正係数が選択され、遠くはなれた(接点遠方)領域では、1を超える補正係数が選択される。
【0072】
電流を制御システムで調節できる場合があり、それは、搬送方向を横断するように見て、より短い回路基板を処理する場合である。この場合には、保持および接触クランプ10から遠く離れたセグメントは、より短い回路基板領域に対応して、より小さな電流によって作動される。1つの製造物から、他の、異なる目標電流を有する製造物へと切り替えるとき、実際には、ダミー基板を通過させる。この基板は、搬送方向に見て、陽極長さ(また搬送方向に見て)よりも長くすべきであり、これは、1つの回路基板製造物から他の製造物への転換時に、不適切な電流密度から結果する不良品を避けるためである。
【0073】
陽極セグメント13.xの間には、電気的に絶縁された分離壁16が、陽極セグメント間に生じる電位差を通して相互電気めっきおよびエッチング・プロセスが起こらないように、配置されている。分離壁が、一方で回路基板9に、たとえば0.5〜5mmまで接近し、他方で、タンク底17まで下がり、また、電解液レベル18の上にまで達する場合は、有利である。
【0074】
図4は、電解部分槽14.xの等価電気回路および図3からのセグメント整流器15.xを示す。搬送方向を横断する全ての領域で、実際に、1つの大きな平均電流密度(j1〜j4)となるように、槽電圧UZ1、UZ2、UZ3、UZ4をできる限り同じに保つのが目標である。以下の式から、
UZ1=UGR1−US1 (2a)
UZ2=UGR2−(US1+US2) (3a)
UZ3=UGR3−(US1+US2+US3) (4a)
UZ4=UGR4−(US1+US2+US3+US4) (5a)
この目標を、セグメント整流器15.xの異なる大きさの出力電圧UGRx(UGR1、UGR2、UGR3、UGR4)によって達成できることが理解できる。陽極セグメント13.xには、対応する寸法のセグメント整流器が備えられている。共通陰極(電気めっきすべきベース層6および8)への電流の供給ポイントから、陽極セグメントの距離が増加するとともに、整流器の出力電圧は、増加しなければならない。所定の目標電流密度から始まり、全ての陽極セグメントのために、特定の電流を、より高いレベルの制御システムで計算するか手動で決定して設定し、つぎに常時監視する。大きな電圧降下USxのために、電気めっきプロセスの開始電流が小さくなりすぎた場合には、目標電流値に達するまで、出力電圧を増加する。実際には、非常に高い出力電圧(25Vまで)は、単に、電気めっきプロセスの開始時に必要なだけである。電気めっきすべきベース槽6および8の層厚の増加とともに、コンベヤ式システムにおける金属の堆積のために、電気抵抗RSが減少する。これに対応して、この層における電圧降下US1、US2、US3、US4もまた減少する。回路基板の処理継続時間の増加とともに、セグメント整流器の必要な電圧UGRxは、より小さくする。それゆえ、コンベヤ式システムの送り込みからの技術的複雑さも、出口近くでは、より小さくなる。管理したレベルで電流を供給する、セグメント整流器の性能のおかげで、必要な出力電圧UGRxは、即座に有効になる抵抗RS1、RS2、RS3、RS4に従い、自動的に設定され、製造物特有の目標電流密度が、コンベヤ式電気めっきシステムの全領域において、対向電極をセグメント化していない場合よりも、著しく正確に維持される。
【0075】
回路基板用の水平電気めっきシステムには、回路基板9の搬送方向に前後になるように配置された、たとえば、15個の上部陽極および15個の下部陽極が含まれる。陽極ごとの陽極セグメント13.xの数は、更なるパラメータに依存する。金属被膜すべき、非常に薄いベース層6および8には、長い搬送ルートに沿って、セグメント化した陽極が必要である。加えて、陽極ごとのセグメント数は、より厚いベース層6および8を用いるより、多くならなければならない。速い搬送スピード、たとえば3m/分および大きな電流密度では、等しく良好な結果を実現するために、遅い搬送スピードの場合よりも、より長い処理ルートにセグメント化した陽極を備えなければならない。コンベヤ式システムにおける回路基板の電気めっき層が、ほんのわずかな電圧降下USxで、比較的大きな厚さ、たとえば12μmに達すると、コスト節約のために、陽極ごとの、陽極セグメントおよび整流器15.xの数を減らすか、完全に除くことができる。いずれにしろ、コンベヤ式システムには、この点でに関し、製造するには最も不利な製造物および最も速い通過時間、同様に最も高い電流密度に対して装備しておかなければならない。
【0076】
システム設計の目標の1つは、コスト節約のために、できる限り少なく、異なる構成要素を使用することにある。この意味は、各陽極5.x(5.1、5.2、5.3、5.4)の陽極セグメント13.xを、できる限り同じ形および同じ数にすべきだということである。陽極セグメント間には、電気的な絶縁体16があるのが好ましく、その結果、各セグメントに、異なる電圧で個別に電流を供給することができる。この絶縁体は、図5(矢印で示す)に示すように、搬送方向と平行に通すことができる。
【0077】
この点に関し、平行セグメントの結果として、このような絶縁体下の堆積層が、電気力線の遮蔽のために、陽極セグメント13.x自身の下にあるよりも、いくらか薄くなる。この不都合を避けるために、陽極セグメントの異なる小分割を、搬送方向(矢印で示す)に、陽極から陽極5.xへと設けることができる。これを図6に示す。
【0078】
後者の意味は、設計により、陽極から陽極5.xへ少なくとも2つの異なる陽極セグメント13.xを設け、また、セグメント領域のサイズ次第で、陽極から陽極へ異なる寸法のセグメント整流器15.xを設けるということである。この追加的なコストは、図7に従って、陽極をセグメント化することにより避けられる。この場合、陽極セグメント間の分離線は、回路基板9の搬送方向(矢印で示す)に平行には通っていない。ここでは陽極セグメントは、形状およびサイズにおいて、ほぼ同一である。分離線に、それゆえ陽極および絶縁体のセグメント化において十分な大きさの傾斜が与えられると、作製すべき回路基板のほぼ全ての領域が、各陽極の上または下を少し通る。このようにして、層厚における絶縁体の影響を、釣り合わせる。
【0079】
図6および7で、たとえば、一領域において、陽極5.4の陽極セグメント13.3は、陽極5.3の陽極セグメント13.2と直接に接している。異なる領域に供給する陽極セグメント(13.3および13.2)は、著しく異なる整流電圧UGRで動作する。したがって、これらの陽極セグメント間の境界線では、無視できない電位差が生じる。このことは、特に、回路基板がこれらの陽極セグメント領域に単に部分的にしか延在しない場合には、陽極セグメントそれ自身の間にエッチングおよび電気めっきが発生することへとつながる可能性がある。これが実際のこととなるのは、たとえば、回路基板が、搬送方向(矢印で示す)を横断する全領域を完全には満たしていない場合、すなわち、回路基板の幅が狭く、また同時に(陽極/陰極分離距離が小さい場合)電気的な絶縁シールドが、陽極間に使用されていない場合である。これを避けるには、図8に示すところに従い、陽極セグメント13.xの好ましい幾何学的な形状を用いる。ここでは、同じセグメント位置、それゆえ、同じセグメント電圧を有する陽極セグメントのみが互いに隣接する。これを実現するには、隣接する陽極セグメントの分離線が、陽極5.x間の接合部で出会うようにする。さらに、全コンベヤ式システムに、互いの鏡像として配置された、2つの陽極の変形が必要になるだけである。図9もまた、異なる形状およびサイズで陽極セグメントを設計できることを示している。
【0080】
搬送方向に見た、陽極セグメント13.xの鏡像的な傾斜配置により、隣接する陽極セグメントの分離線は、2つの隣接する陽極5.x間の接合部で出会う。分離絶縁体によってもたらされる、いくらかより薄い層厚が、基板の前への動きのために、回路基板9の他の表面領域に連続的に形成される。
【0081】
好ましい一実施形態において、回路基板9(特に、クランプに近い(接点近傍)領域)の側端部領域における、搬送方向(矢印で示す)に対する角度αは、遠く離れた(接点遠方)領域におけるよりも、小さく選択しなければならない。なぜなら、ベース層6および8における電圧降下が、クランプに近い領域に生じるより大きな電流のために、クランプから離れた領域におけるよりも、単位長さあたりかなり大きいからである。このことにより、クランプから離れた領域では、搬送方向に対する、分離線のより大きな角度αを実現することができ、陽極セグメント13.xのより大きな領域を実現することができる。全体的に見て、セグメント化陽極の設計コストは、したがって減少される。
【0082】
図5および8で説明し図示した陽極セグメント13.xの幾何学的な形状を、例として取り上げる。図9に示すような、更なる幾何学的形状および配置もまた、本発明に適用可能である。
【0083】
層厚は、陽極から陽極5.x(5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9)へ増加する。これに対応して、層の抵抗は減少する。したがって、セグメント部材15.xの、0.5Vのオーダのわずかに異なる出力電圧UGRのために、陽極自身の間で電位差が生じる。したがって、陽極は、ちょうど陽極セグメントが互いに電気的に絶縁されるように、互いに絶縁すべきである。搬送方向を横断して通る、陽極のこの絶縁は、回路基板9の層厚分布には影響を与えない。なぜなら、回路基板の全ての領域が、これらの絶縁体の上を同じように通るからである。
【0084】
上記のように、陽極5.xごとの陽極セグメント13.xの数は、コンベヤ式システムにおける電気めっきの条件次第で、異なったものにすることができる。陽極のセグメント化はまた、製造物の仕様が許すなら、コンベヤ式システムの出口領域において、完全に省くこともできる。入口領域において、システムの処理ラインの中央または端部におけるよりも、幅の狭いセグメントが選択できる場合がある。それは、ベース層6および8の導電性が特に低い場合である。これに対する制限は、電気めっき槽の経済的な実行可能性および幾何学的形状からのみ生じる。本発明により、回路基板に非常に均一な層厚を電気めっきすることが可能となる。一方では陽極のセグメント化、他方ではこれらのセグメントにおける個別の電流供給と管理によって、搬送方向を横断する回路基板9の特定の領域を、優先的に電解処理することができる。このことは、システムの出口近くでセグメント化が選択されていない場合には、有利である。処理の開始時に、基板の接点ポイントから離れた領域における強い電流レベルにより、ここでは、最初により厚い層を加えることができる。処理ラインの終わりにはセグメント化がないことから、この領域には、ベース層の電気抵抗のために、より少ない電流が供給される。その結果、最初の層厚の違いが、再び釣り合わされる。このように、所定の層厚の断面を、正確に電気めっきすることができる。
【0085】
図1〜4から、陽極セグメント13.xの内部における電圧降下さえ、電気めっきすべきベース層6および8に生じることが、理解できる。複数のセグメントへの小分割により、電圧降下は、より小さくなる。陽極セグメント数の増加とともに、すなわち、搬送方向に対して横に寸法がより小さくなるとともに、関連する電圧降下USが減少し、槽電圧UZがより均一になる。しかしながら、陽極5.xのセグメント化およびセグメント整流器15.xのための技術的努力は、増加する。最後に、処理する物品の精度により、陽極ごとの陽極セグメントの数が決定される。
【0086】
回路基板9の、陽極セグメント13.xに対応する表面領域上に、平均電流密度jが生じる。この電流密度jは、関連するセグメント整流器15.xの出力電圧UGRを通して調節される。高次の制御システムまたは手動の目標値入力により、各陽極セグメントのための個別電流目標値が、セグメント整流器15.xの制御で出力される。電流の管理および維持のために、セグメント整流器の電流維持コントローラが、個別に出力電圧UGRを設定する。このことにより、接触クランプからさらに離れた領域において、必要ならば、接点近傍領域におけるよりもより大きな電流密度jで、製造を進めることができる。このことにより、非セグメントの陽極5.xの部分的使用のために生じる層厚の差異を、効果的に均一にすることができる。
【0087】
電流供給ポイント近く、すなわち、クランプ10または回路基板9の端部にある接触ローラ近くでは、金属被膜すべきベース層6および8の電流は増加する。同じことは、電圧降下USにも当てはまる。あらゆる陽極セグメント13.x下の電圧降下がほぼ同じ大きさであることが適切な場合には、陽極セグメントは、電流供給ポイントへ向かう方向へ、寸法をより小さくしなければならない。陽極セグメントから陽極セグメントへと、セグメント幅を一定して減少させることは、有利である。この処置の結果として、1つの陽極セグメントから次の陽極セグメントへの電位差が、ほぼ同じになる。可能性がある相互の影響、すなわち残存最小電位差による、陽極セグメントにおける相互の電気めっきおよびエッチング・プロセスは、分離壁16により防止する。
【0088】
電解液は、ノズルまたはその類似物から電解部分槽14.xへ流れる。これは、図1および3には示していない。分離壁16の開口部により、電解液が、妨げられずに流出および循環できる。薄い分離壁の設計により、電気力線に対する壁の電気的な遮蔽効果を小さく保つという効果を達成できる。安定した機械的な構造を提供するためには、分離壁は、数ミリの厚さで十分である。それゆえ、分離壁の直下での層厚の減少は、非常に小さい。すなわち、無視することができる。
【0089】
接触クランプ10の使用に関しては、これらは、横への電流供給と回路基板の搬送の機能を果たす。回路基板技術において周知のセグメント化または非セグメント化接触ローラを使用する場合には、追加的な搬送ローラが、回路基板9の搬送の役を果たす。
【0090】
陽極および陰極の分離距離は、回路基板9の表面上の、金属の層厚分布に影響を及ぼす。導電トラックおよびの他の構造を電気めっきしているとき、端部は、優先的に電解的処理をされる。このピーク効果を避けるために、非常に小さな陽極/陰極分離距離−たとえば、1〜10mm、特に2〜5mm−が有利である。このことはまた、セグメント化した陽極13.xにも当てはまる。小さな陽極/陰極分離距離にあっては、回路基板によって引き起こされる、陽極/陰極短絡を、確実に避けなければならない。この目的のために、特に電極(陽極および陰極としての回路基板)間にほんの数ミリの分離しかない場合には、電界に対して十分に透過性のある、平らで電気的な絶縁設計要素を挿入する。この例として、電極間に位置する、プラスチック穿孔プレートまたはプラスチック繊維で覆われたフレームがある。
【0091】
電気めっきが、表面全体にわたってのみ実行される場合には、陽極/陰極分離距離をより大きく選択することができる。この点に関しては、システムの経済的な実現可能性のために、限界がある。陽極/陰極分離距離を増加する場合、システム全体がより高価となり、システムコストを著しく増加させる。これらの条件のもとで、整流器には、増加する電解液抵抗のために、より大きな出力電圧が必要とされる。このことにより、供給するべき電力がさらに増加し、その結果、運転中のシステムのエネルギ要求がさらに大きくなる。実際には、10〜25mmの平均陽極/陰極分離距離が有利だと分かった。比率UZ/USは、より大きくなる(図4)。この結果として、少数の陽極セグメント5.xを用いても、ほぼ同じ大きさの槽電圧UZが、セグメント13.xごとに印加される。なぜなら、この場合、UZがUSよりもより大きいからである。
【0092】
本明細書に記載の例および実施形態は、単に説明を目的としたものであり、それらを考慮した様々な修正および変更だけでなく、本出願に記載した特徴の組み合わせも、当業者には示唆的なものとなり、記載した本発明の明細書の精神および範囲、並びに添付の特許請求の範囲に含まれるものであることを理解されたい。本明細書に列挙した全ての刊行物、特許および特許出願は、本明細書に援用されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明に係る対向電極のセグメント化なしの、水平コンベヤ式システム全体の断面図を、概略的に示す。
【図2】関連した、等価電気回路図を示す。
【図3】本発明による水平コンベヤ式システム全体の断面図を示す。
【図4】関連した、等価電気回路図を示す。
【図5】コンベヤ式システムにおける最初の4つの陽極を、それぞれ3つの平行陽極セグメントに小分割することを概略的に示し、陽極に沿って案内される回路基板は、左側部で電気的に接触され、また、このことは、以下の図6〜9にも当てはまる。
【図6】コンベヤ式システムにおける最初の4つの陽極を、それぞれ3つの平行陽極セグメントに小分割し、それにより、陽極セグメントが互いにオフセットになっていることを概略的に示す。
【図7】コンベヤ式システムにおける最初の4つの陽極を、3つの平行陽極セグメントに小分割し、それにより、陽極が、斜めに配置された分離線を有することを、概略的に示す。
【図8】コンベヤ式システムにおける最初の4つの陽極を、それぞれ3つの平行陽極セグメントに小分割し、それにより、陽極セグメントが、陽極セグメントの鏡像配置とともに、斜めに配置された分離線を有することを、概略的に示す。
【図9】コンベヤ式システムにおける最初の7つの陽極を、それぞれ2〜4つの平行陽極セグメントへの小分割を示し、それにより、陽極セグメント間の分離線の推移が示されている。
【符号の説明】
【0094】
1 電解槽容器
2 電解液
3 上部電解槽
4 下部電解槽
5、5.x、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8 上部陽極
6 金属被膜すべき上部ベース層
7 下部陽極
8 金属被膜すべき下部ベース層
9 被処理物
10 クランプ
11 整流器接続部
12 整流器
13.x、13.1、13.2、13.3、13.4 陽極(対向電極)セグメント
14.x、14.1、14.2、14.3、14.4 電解部分槽
15.x、15.1、15.2、15.3、15.4 セグメント整流器
16 分離壁
17 容器底
18 電解液レベル
19 非セグメント化陽極(対向電極)
Claims (18)
- 処理液を被処理物と接触させる手段と、前記被処理物を接点位置で電気的に接触させる手段と、前記被処理物が対向配置し得るように配置された対向電極とを有する、被処理物の電解処理用の装置であって、
前記対向電極(5.x)がそれぞれ、少なくとも2つの電極セグメント(13.x)に小分割され、
少なくとも1つの接点近傍電極セグメント(13.1)と、少なくとも1つの接点遠方電極セグメント(13.4)と、その間に配置される可能性としての更なる電極セグメント(13.2、13.3)とが設けられ、それにより、各電極セグメント(13.x)が、別個の電流源(15.x)から電流を供給されることを特徴とする装置。 - 前記電流源(15.x)を管理できる制御システムが設けられることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- 前記電極セグメント(13.x)のサイズが、対向電極(5.x)の隣接電極セグメント(13.x)間の電圧がほぼ同じ大きさになるように、選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
- 前記電極セグメント(13.x)のサイズが、少なくとも1つの接点近傍電極セグメント(13.1)から、少なくとも1つの接点遠方電極セグメント(13.4)へと増加することを特徴とする、請求項3に記載の装置。
- 対向電極(5.x)の前記電極セグメント(13.x)が、電気的絶縁設計要素(16)によって、互いに分離されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
- 前記電気的絶縁設計要素(16)が、前記被処理物(9)の近くまで達する壁であることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
- 前記被処理物(9)を、装置を通して搬送方向に搬送する手段が設けられ、
前記対向電極(5.x)が、前記被処理物(9)の搬送方向をほぼ横断する電極セグメント(13.x)に小分割されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。 - 分離線が、前記被処理物(9)の搬送方向にほぼ平行に通り、前記電極セグメント(13.x)を区分することを特徴とする、請求項7に記載の装置。
- 対向電極(5.x)の電極セグメント(13.x)間の前記分離線が、隣接する対向電極(5.x)の電極セグメント(13.x)間の分離線に対して、オフセットになっていることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
- 前記電極セグメント(13.x)を区分する分離線が、前記被処理物(9)の搬送方向に対して、角度α>0で通っていることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
- 対向電極(5.x)の電極セグメント(13.x)間の前記分離線が、隣接する対向電極(5.x)の電極セグメント(13.x)間の分離線と出会うことを特徴とする、請求項10に記載の装置。
- 接点近傍電極セグメント(13.1)間の前記分離線が、接点遠方電極セグメント(13.4)間の分離線よりも、前記被処理物(9)の搬送方向に対して、より小さい角度αで通っていることを特徴とする、請求項10または11に記載の装置。
- 複数の対向電極(5.x)が設けられ、前記被処理物(9)の搬送方向に見て、前後になるように配置されていることを特徴とする、請求項9〜12のいずれか一項に記載の装置。
- 各対向電極(5.x)の電極セグメント(13.x)の数が、前記被処理物(9)の搬送方向に減少することを特徴とする、請求項13に記載の装置。
- 被処理物を、処理液と接触させ、電流を、被処理物と、被処理物と対向配置した対向電極との間に発生させる、被処理物の電解処理方法であって、
前記各対向電極(5.x)がそれぞれ、少なくとも2つの電極セグメント(13.x)に小分割され、また、電解処理の程度が、前記被処理物(9)の全表面領域において等しい大きさになるか、または少なくともほぼ等しい大きさなるように、各電極セグメント(13.x)が、電流源(15.x)から電流を供給されることを特徴とする方法。 - 各電流源(15.x)からの電流の大きさが、制御システムにより管理されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
- 対向電極(5.x)において隣接する電極セグメント(13.x)間の全ての電圧降下が、等しい大きさとなるように、前記電極セグメント(13.x)のサイズが選択されることを特徴とする、請求項15または16に記載の方法。
- 前記被処理物(9)が、適切な搬送手段により、処理装置を通して搬送方向に搬送されて、その間に電解処理され、それによって、前記対向電極(5.x)が、搬送方向をほぼ横断して、前記装置の中に配置されていることを特徴とする、請求項15〜17のいずれか一項に記載の方法。
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