JP2005354847A - 回転駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ダイレクトドライブモータの巻線部を外力から保護して当該巻線部の損傷防止や線間の絶縁性維持を確実に行い、信頼性を向上させるとともに、モータ全体の小形化及び軽量化を図る。
【解決手段】 回転駆動装置はダイレクトドライブモータ1として実施される。このモータ1は、筒状の固定側ハウジング11A(インナーハウジング)と、固定側ハウジング11Aの径方向の面に設けたモータ12と、モータ12に回転を伝えるとともに回転負荷物Lが直接に固定される出力軸11B(アウターハウジング)とを備える。モータ12を、固定側ハウジング11Aに固定されるモータステータ12Aと、モータステータ12Aの径方向の周りに所定量のギャップGPを介して軸受14により回転可能に配置され且つ出力軸11Bに剛結されるモータロータ12Bとを備える。モータ12の軸方向の一端部に位置した取り付け部に、当該モータ12の軸方向の略円環状を成す側面と略同一の大きさを有し且つ絶縁性及び難燃性を有する樹脂製材料で成る略円環状のカバー15をモータ12と同軸に設けた。
【選択図】 図1


Description

本発明は、回転負荷物を回転軸に回転支持し、同時にその負荷に対し直接回転駆動力を与えることができる回転駆動装置に関するものである。
従来、減速器を用いずに負荷を直接駆動する回転駆動装置、すなわち、ダイレクトドライブモータが知られており、多用されている。このダイレクトドライブモータは、一般に、回転負荷物が直接固定される出力軸と、当該出力軸を回転支承する軸受と、前記出力軸を駆動させるモータと、当該モータの回転位置検出用のレゾルバを備えてなり、工作機器のワーク回転保持部や、ロボットの駆動関節部等に利用されている。
このダイレクトドライブモータとして、例えば特許文献1(実開平5−4751号公報)に記載の構造を有するモータが知られている。このダイレクトドライブモータは、モータステータとモータロータとの間のギャップの変動を抑制する支持構造を有するインナーロータ型のモータとして例示されている。
このようなダイレクトドライブモータにあっては、モータステータを形成する巻線部を保護する円板状のカバーを用いていた。このカバーは、金属製の材料を用いて形成されており、モータの軸方向の側面を被うようにモータ固定側のハウジングに取り付けられている。
なお、巻線部やモータセンサ部を保護するため、巻線部に絶縁部材を被せる構造が特許文献2(特開2003−79090号公報)に示されている。また、モータブラケットの内部に絶縁部材を設けて軸方向の長さを短くする構造、及び、そのブラケットにリブを設けて、そのリブをコイル間に入れることで放熱性を高める構造が特許文献3(特開2000−228843号公報)に示されている。
実開平5−4751号公報 特開2003−79090号公報 特開2000−228843号公報
しかしながら、従来の巻線部の保護構造、すなわち金属製のカバーを設ける構造にあっては、モータ全体の小形軽量化に不利であった。
具体的には、金属製のカバーを取り付ける場合、モータの巻線部との絶縁を保つために、かかる巻線部とカバーとの間に所要の空間距離を設定する必要がある。この空間距離の設定により、モータ全体の軸方向の長さがその分、大きくなる。また、このカバーに外力が加わった場合に、カバーが巻線部を圧迫したり、接触したりして、巻線部を損傷させるという事態を防止するには、カバーの厚さを必然的に厚くして堅牢にする必要があり、金属は比重が大きいこともあって、サイズの大形化及び重量増も免れ得ない。したがって、モータ全体の小形軽量化が十分ではなかった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、モータの巻線部を外力から保護して当該巻線部の損傷防止や線間の絶縁性維持を確実に行い、信頼性を向上させるとともに、モータ全体の小形化及び軽量化を図ることを、その目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る回転駆動装置は、軸方向に延びる中空部を内側に形成した筒状の固定側ハウジングと、この固定側ハウジングの前記軸方向と直交する径方向の面に設けたモータと、前記モータに回転を伝えるとともに回転負荷物が直接に固定される出力軸とを備え、前記モータを、前記固定側ハウジングに固定されるモータステータと、このモータステータの前記径方向の周りに所定量のギャップを介して軸受により回転可能に配置され且つ前記出力軸に剛結されるモータロータとを備えた構成される。前記モータの軸方向の一端部に位置した取り付け部に、当該モータの軸方向の略円環状を成す側面と略同一の大きさを有し且つ絶縁性及び難燃性を有する樹脂製材料で成る略円環状のカバーを前記モータと同軸に設けたことを特徴とする。
本発明によれば、樹脂製のカバーをモータの軸方向の一端部に位置して設けたので、モータの巻線部を外力から保護して当該巻線部の損傷防止や線間の絶縁性維持を確実に行い、信頼性を向上させるとともに、モータ全体の小形化及び軽量化を図ることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る回転駆動装置としてのダイレクトドライブモータの一実施形態を説明する。このダイレクトドライブモータは、アウターロータ型であっても、インナーロータ型であってもよいが、以下の実施形態ではアウターロータ型について説明する。
このダイレクトドライブモータ1は、図1に示すように、共に略円筒状に形成されたインナーハウジング11A及びアウターハウジング11Bから成るハウジング11と、この円筒状のハウジング11の肉厚部内に設置された電動モータ(以下、単に「モータ」という)12及びレゾルバ13と、アウターハウジング11Bをインナーハウジング11Aに回転自在に支承する軸受14と、モニタ12の軸方向側面に位置するカバー15とを備える。図1において、符号BRは中空部である。
ここで、説明のために、ハウジング11の軸方向をZ軸方向とする直交座標系を図示の如く設定する。このため、ハウジング11の径方向はXY面に沿った方向になる。
本実施形態に係るダイレクトドライブモータ1は、前述の如く、アウターロータ型に形成されているため、インナーハウジング11Aは固定側ハウジングとして機能し、アウターハウジング11Bはモータ12の駆動と共に回転し、回転負荷物Lに直結される出力軸として機能する。なお、この固定及び回転の位置関係は反対(すなわちインナーロータ型)であってもよい。
以下、このダイレクトドライブモータ1の構成を詳細に説明する。アウターハウジング11Bはインナーハウジング11Aよりも大きい径を有するように形成され、且つ、同軸に配置されている。このため、図1に示すように、両ハウジング11B及び11Aの壁体同士の間に所定の大きさ及び形状の空間部が形成され、この空間部に前述したモータ12、レゾルバ13、及び軸受14が配置されている。
このうち、軸受14はラジアル荷重及びアキシャル荷重の両方を負荷可能な転がり軸受であり、軸方向(Z軸方向)の途中位置のアウターハウジング11Bとインナーハウジング11Aとの間に介挿されている。これにより、アウターハウジング11Bはインナーハウジング11Aから軸受14を介して回動自在に支承されている。
モータ12は、固定側ハウジングとしてのインナーハウジング11Aに固定設置されたモータステータ12Aと、このモータステータ12Aから所定量の隙間(モータギャップ)GPを介して対向するようにアウターハウジング11Bに固定設置されたモータロータ12Bから成る。
詳しくは、図1に示すように、インナーハウジング11Aの外側表面であって軸受14よりも軸方向一端側に寄った所定位置に形成されたモータステータ取付面P2に、モータステータ12Aが固定設置されている。この段差面P2に対向するように、アウターハウジング11Bの内側表面の位置にはモータロータ取付面P3が形成されている。このモータロータ取付面P3にモータロータ12Bが固定設置されている。
モータステータは、電磁銅板を積層して形成され、円環状の基部と基部から放射線状に複数突設してなるティースからなるコア12A、及び各ティースに絶縁体でなるインシュレータ(ボビン)12Dを介して、巻回された巻線コイル12Cとを有する。モータステータはインナーハウジング11Aのステータ取付面P2上にコア12Aの基部を嵌合することにより設けられている。これに対し、モータロータ12Bは、複数の永久磁石を内周面が交互に異極となるようにアウターハウジング11Bのモータロータ取付面P3上にその周方向に沿って並べることで形成されている。
両ハウジング11A及び11Bのモータ12とは反対側の軸方向端部の位置には、上述したレゾルバ13が配設されている。このレゾルバ13は、インナーハウジング11Aに設置されたレゾルバステータ13Aと、このレゾルバステータ13Aに所定量の隙間を介して対向する、アウターハウジング11Bに設置されたレゾルバロータ13Bとを備える。このレゾルバ13は、モータ12、すなわちモータロータ12Aの回転位置に応答した信号を出力する。
アウターハウジング11Bのレゾルバ側の側面(XY方向の面)には、締結手段としてのボルトを介して前述した回転負荷物Lが固定される。図1中、符号16は、このボルトが螺合するねじ孔であり、周方向に複数配される。このため、モータステータ12Aに対してモータロータ12Bが回転すると、軸受14に支承され且つ出力軸として機能するアウターハウジング11Bも回転するので、結局、回転負荷物Lも回転することになる。また、レゾルバ14は、例えば特開平6−46552号公報に示される如く構成されている。さらに、ハウジング11A,11Bのそれぞれは、その軸方向に沿って必ずしも一体成型品で無くてもよく、軸方向(Z軸方向)の所定位置にて分割されており、相互に剛結された構成であってもよい。
なお、ステータとロータの位置関係は、インナーロータ型では図1の構成とは逆になる。
次に、図2〜5を参照して、本願発明の特徴に係るカバー15を詳述する。このカバー15は、モータ12のモータステータ12Aの巻線部を保護するために、固定側ハウジングであるインナーハウジング11Aとアウターハウジング11Bとの間に装着されている。
(カバーの形状)
まず、このカバー15の形状を説明する。カバー15は、図2,3に示すように、大略、外径部及び内径部を有するドーナッツ状(円環状)に形成された円板部材である。なお、後述するが、このカバー15の材質は絶縁性及び難燃性を有するプラスチック材料で形成されている。
このカバー15は、その径方向に沿って内周部15Aから中央部15Bを経て外周部15Cに至るように連続的に成型されている。このため、装着状態においては(図1,4参照)、内周部15Aがインナーハウジング11Aに係止され、そのまま中央部15BがXY面の方向に延びて、その外周部15Cがアウターハウジング11B内周面と微小すきまを介して対向するようになっている。中央部15Bは、ロータステータ12Aの巻線部に所定の微小間隔の隙間を介して対向するようになっている。つまり、このカバー15は、モータステータ12A、モータギャップGP、及びモータロータ12Bの径方向の側面と略同等の円環状面積を有しており、かかる側面を被うことができる。
さらに説明すると、カバー15の内周部(端)15Aには、図2〜4に示す如く、その円周方向に沿って複数の爪部材21が一体に形成されている。この爪部材21のそれぞれは、その両端に軸方向に平行な切り込みを形成することでカバー15から一部分離され、且つ、円周方向に所定長さを有し且つ径方向に突出した斜め爪状の突起である。このため、各爪部材21はカバー15の径方向に沿って所定の弾力性を持って撓むことができる。切り込みを入れることで撓み易くなっている。各爪部材21は、後述するように、圧入により、インナーハウジング11Aに取り付けられる。
各爪部材21の突起を斜めに傾斜させる方向は、圧入方向IDに圧入すると変形しやすいるように設定される(図4参照)。これにより、カバー15の内周部15Aをインナーハウジング11Aの外周面に沿ってスムーズに圧入させることができる。
爪部材21は、内周部15Aの全周に沿って所定間隔で設けてもよいが本実施の形態のように、円周方向の一部の範囲であってもよい。
また、カバー15の内周部15Aには、図2に示すように、回転止め22が少なくとも1個、一体成形されている。この回転止め22は、内周部15Aの端面から径方向に突出する微小部材である。
一方、カバー15の中央部15Bは、図4から分るように、一定の厚さを有する円環状部分を成す。この中央部15の、装着状態におけるモータ側(裏面側)には、図2に示すように、少なくとも1本の同心円状のリブ23と径方向に等間隔で放射状に延びる複数本の放射状リブ24とがカバー部分と一体に形成されている。これらにリブ23,24によりカバー15の強度が補強されることから、成型時に、カバー全体の反り、捩れを防止できる。
この中央部15Bは外周部15Cと一体になっている。この外周部15Cは中央部15Bよりも強度アップのために厚く形成されている。しかも、外周部15Cは中央部15Bと一体でありながら、装着状態でモータ12の側に傾斜して成形されており、この外周部15Cが装着時にコイルエンドの径方向端面に潜り込むようになっている。この外周部15Cの表面は軸方向に対して例えば略45度の傾斜面をなしている。これにより、外周部15Cとアウターハウジング11Bとの対向面の位置を図1で、より左方へ位置させることができる。これによりアウターハウジング11Bはその分、軸方向長さを短縮可能となり、回転部分の軽量化が図られるとともに、外観形状にも優れたものになる。
また、外周部15Cには、その装着時のモータ側の面に、モータステータ11Aの巻線部のインシュレータ25に突き当てて係止させるインシュレータ突き当て部26が形成されている(図4参照)。
外周部15Cの外周面は、アウターハウジング11Bの内周面と微小な隙間を介して対向する。この対向部分の径は、モータギャップGPのそれも大きい。これは、かかる対向部分がモータギャップGPと同一径である場合、ゴミがモータギャップGPに入り易くなるので、これを防止するためである。
なお、カバー15は、上記のように外周部15Cとアウターハウジング11Bとが構成されているためそのモータ12が取り付けられる面(固定面)に対して、反対に位置する面(出力軸)から水(水分)の侵入を防止できる形状になっている。
(カバーの材質)
上述のカバー15はプラスチック材料で製造される。このプラスチック材料としては、熱可塑性プラスチック(結晶性熱可塑性プラスチック)の中でも、PBT(ポリブチレンテレフタレート)やLCP(液晶ポリマー)を用いることが望ましい。カバー15は、このようなプラスチック材料を用いて、射出成型品として形成ことが望ましい。これらの樹脂は、絶縁性、難燃性(耐熱性)及び機械的特性に優れていることから、モータの絶縁材として広く用いられているので、これを用いることが望ましい。また、カバー15は、射出成型品として製造する代わりに、機械加工により製作するようにしてもよい。
さらに、熱可塑性プラスチックのうち、温度特性や機械的特性に優れた、いわゆるスーパエンジニアリングプラスチックを用いることもできる。
射出成型を行なう金型に設けるゲートは、主に2種類である。1つはダイレクトゲートであり、もう一つはサブマリンゲートである。何れもカバー15が円板状であるため、射出成型品の反り、曲がり、捩れなどを防止できるように適宜なゲートを選択すればよい。なお、図3,4において、参照符号27,28は軸方向の出っ張りである複数個のサブマリンゲート位置及び全周に等間隔で複数箇所形成されるダイレクトゲート位置をそれぞれ示す。ゲート位置は、プラスチック樹脂を金型に充填するときの位置である。
(カバーの固定)
上述のように形成されるカバー15は、その内周部15Aに一体成形した爪部材21を用いて固定側のインナーハウジング11Aに固定される。
詳しくは、図4に示すように、インナーハウジング11Aのカバー取り付け位置に微小な凹部を円周方向に穿設し、これにより環状溝31が形成されている。また、インナーハウジング11Aの所定位置には、前述した回転止め22に係合する切欠部(後述する図6の符号40を参照のこと)が形成されている。
このため、インナーハウジング11Aの周りにカバー15の内周部15Aを嵌め込むようにして圧入方向IDに沿ってカバー15を押し込む。この押し込み途中においては、内周部15Aの複数の爪部材21は径方向に撓んで、かかる押し込みを許容する。各爪部材21が環状溝31に到着すると、撓んでいた各爪部材21は径方向に延びて環状溝31に嵌まる。これにより、カバー15はインナーハウジング11Aに係止・固定される。このとき、インナーハウジング11の端部に設けられた切欠部40には、カバー15の回転止め22が係合して、カバー15の円周方向への動きが禁止される。
一方、この嵌合が完了したときには、モータステータ12Aの巻線インシュレータ25のコイルエンド部の軸方向端面に、カバー15の外周部15Cのインシュレータ突き当て部26が当接する。これにより、カバー15は内周部15A及び外周部15Cの両端部で固定され、且つ、その中央部15Bがモータステータ12Aの巻線部と所定量の隙間を介して対向する。これにより、カバー15に外力が加わった場合でも、かかる巻線部を圧迫から回避させることができ、巻線部の損傷や絶縁劣化などを確実に防止できる。
なお、外周部15Cの突き当て部26は、インシュレータ12Dの軸方向端面或いはモータステータ12Aの構造物に突き当てるようにしてもよい。
このカバー15の固定時において、複数の爪部材21はカバー15の径方向に撓みやすいように形成されているので、カバー15の内周部15Aにインナーハウジング11Aの外周部を嵌合させるときのカバーひび割れを防止できる。一方、爪部材21の形状を図4に示すように傾斜させた形状としたことにより、一旦取り付ければ容易にはずれない。
環状溝31はモータ12の軸中心と同芯である。この環状溝31は、フライス加工などを行なわずに、旋盤加工で対処できる。
(カバーの固定に係る変形例)
なお、カバー15の固定法は上述した手法に限られず、以下のように行ってもよい。
カバー15の内周寸法をインナーハウジング11Aの外径よりも小さく設定し、圧入、焼きばめ(本実施形態で使用する樹脂材料としてのプラスチック材は、100℃程度の加熱に耐えるようになっている)で行なってもよい。
また、インナーハウジング11Aに後述の切欠部40と同様の切欠部を2箇所以上設け、一方カバー15にこれらの切欠部に対応して、切欠部に納まる形状の突起部を設け、これら突起部には穴を開け、インナーハウジング11A(すなわち、モータステータ12A)の前記切欠部に設けたねじ孔にボルト留めするようにしてもよい。これによりインナーハウジングの肉厚を増すことなく、より強固なカバー15の固定が可能となる。さらに、モータ巻線(コイル)のインシュレータの径方向端面にカバー15の端面を圧入してもよい。さらに、モータ12のラミネーション構造を持つモータステータ12Aの通し穴に、カバー15のその通し穴と同位置に形成した通し穴よりも大径の棒状部分を圧入するようにしてもよい。カバー15の突き当て部26と交わる内側面27をインシュレーター12Dの径方向端部に嵌合するような形状としてもよい。これにより、カバー15をより安定した状態に固定できる。
本実施形態に係るダイレクトドライブモータ1は以上のように構成されるため、様々な作用効果を発揮することができる。
まず、モータステータ12Aの巻線を押しつぶさない範囲で、巻線からカバー15までの距離を極限まで縮めることができ、最小にすることができる。これにより、モータ1の全高を減らすことができる。
また、従来のような金属製カバーとは違い、接触などによって絶縁がとれなくなる恐れも無く、ダイレクトドライブモータとしての信頼性を高める。さらに、金属製カバーを用いたモータ構造と比べて、樹脂製カバーの場合、材料の比重も大幅に小さくなるので、モータ自体も軽量化されるとともにモータの動特性も向上する。
さらには、強度に関しても、樹脂製カバーは金属製カバーと互角或いはそれ以上の性能を発揮することができる。すなわち、同じ板厚で比較すると、プラスチック性カバーよりも金属製カバーの方が強度は高いが、金属製カバーの場合、前述したようにコイルエンドの側面に相当なスペースを必要とする。樹脂製カバーの場合、かかる無駄なスペースが減るので、その厚さを厚くすることができ、したがって、カバー15をプラスチック材料で形成する場合でも、カバー全体の必要な強度を十分に確保することができる。
また、カバー15は、巻線の保護に関し、モータギャップGPへの異物混入を防ぐ機能を併せもっている。このため、カバー15の形状は、モータステータ12Aの巻線部からモータギャップGPまでを被う形状とすることが望ましい。
さらに、カバー15の外周部15Cの外観形状を傾斜面に形成したので、従来に比べて、ロータフランジ(すなわち、アウターハウジング11B)の軸方向の寸法を短縮できる。これにより、モータ全体の重量及びロータイナーシャを低減させることもできる。
ここで、本実施形態の作用効果を、従来の金属製カバーと対比して説明する。金属製カバーをモータロータに取り付けた場合、巻線のコイルエンド部の横を金属板が回転することになる。この金属カバーが巻線部の配線材料と接触でもしようものなら、モータの故障につながる可能性は大である。このため、巻線を保護するカバーをモータロータ部に取り付ける構造の場合、巻線部とカバーとの間の距離は十分に余裕を持つ必要がある。このため、かかる大きな距離の設定が必要となることから、金属製カバーの場合、モータの高さを(軸方向の長さ)が増大し、小形化の大きな阻害要因であった。また、モータロータに金属製カバーを取り付けることは、ロータの回転慣性力も大きくなるので、モータの動特性(応答性)も良くなかった。しかしながら、本実施形態のように、樹脂製カバー15をインナーハウジング11A(固定ハウジング)、すなわちモータステータ12Aの側に設けることで、上述した小形化の阻害要因を排除して小形化を図ることができるとともに、モータの動特性も向上するのである。
また、金属製カバーの場合、このカバーがずれると、巻線との絶縁が保たれなくなり、モータの故障につながる恐れがあった。これを防止するには、金属カバーを強固に固定することが求められており、具体的には、モータのハウジング、ロータフランジなどにネジのタップを切り、ボルト及びネジなどの締結手段で固定していた。また、カバー用のタップを切るには、別途、フライス加工で行なうこともあった。例えば、モータの取り付けや出力端面とは別に、軸方向に垂直な平面を形成する場合などである。つまり、カバーを固定するためだけに、タップ加工、穴加工、フライス加工などが必要になり、製造コストが上昇する原因にもなっていた。しかしながら、本実施形態によれば、爪部材と環状溝との係止及びインシュレータの突き当て構造によって、樹脂製カバー15を容易に且つ確実に保持でき、従来の金属製カバーを設ける場合の製造面からの不都合も確実に回避することができる。
なお、図5,には、ダイレクトドライブモータ1の軸方向から見た概観を示す。
図1に示すように、レゾルバ13に対する配線ケーブル41はインナーハウジング11Aのレゾルバ側端部に設けられた切欠部を経由し、インナーハウジング11Aを軸方向(Z軸方向)に貫通する貫通孔を通過して、インナーハウジング11Aの切欠部40から引き出される。なお、この切欠部40は、前述したカバー15の回転止め22が係合して回転方向の振れを禁止するが、切欠部40は大きめに形成してあるので、その隙間を利用して、かかる配線ケーブル41が引き出される。モータステータ12Aに対する配線ケーブル43も同様に引き出される。これにより、配線のより簡単に行なうことができる。
なお、本発明は上述した実施形態のものに限定されることなく、特許請求の範囲に記載の要旨の範囲内で更に様々な形態で実施することができる。
例えば、樹脂製カバーをアウターハウジングに固定するようにしてもよい。その場合、アウターハウジングの内周面に樹脂製カバーが嵌合する溝を設け、樹脂製カバー外周面に設けた係合爪をこの溝に係合させるようにしてもよい。
また、アウターハウジングが回転する回転駆動装置を示したが、インナーハウジングが回転するものにも適用可能である。
また、モータ12を回転負荷取付面側端部に設けた構成の場合にも本発明のカバーを設けた構成の場合にも本発明のカバーを適用できる。この場合、カバーが水の受け皿とならないように傘形状とし、外周面はアウターハウジング外周面より外側に突出させるとよい。
本発明の一実施形態に係るダイレクトドライブモータの軸方向断面図である。 実施形態で用いるカバーの裏面を示す斜視図である。 実施形態で用いるカバーの表面を示す斜視図である。 カバーの固定状態を示す径方向の部分断面図である。 図1に係るダイレクトドライブモータの軸方向の端面を示す外観図である。
符号の説明
1 ダイレクトドライブモータ(回転駆動装置)
11 ハウジング
11A インナーハウジング(固定側ハウジング)
11B アウターハウジング(出力軸)
12 モータ
12A モータステータ
12B モータロータ
13 レゾルバ
14 軸受
15 カバー(樹脂製カバー)
15A 内周部
15B 中央部
15C 外周部
21 爪部材
22 回転止め
23,24 リブ
25 インシュレータ
26 インシュレータ押し当て部
31 環状溝
40 切欠部
GP モータギャップ
L 回転負荷物

Claims (5)

  1. 軸方向に延びる筒状の固定側ハウジングと、この固定側ハウジングの前記軸方向と直交する径方向の面に設けたモータと、前記モータにより回転駆動されるとともに回転負荷物が直接に固定される出力軸とを備え、
    前記モータを、前記固定側ハウジングに固定されるモータステータと、このモータステータの前記径方向の周りに所定量のギャップを介して軸受により回転可能に配置され且つ前記出力軸に剛結されるモータロータとを備えた構成した回転駆動装置において、
    前記モータの軸方向の一端部に位置した取り付け部に、当該モータの軸方向の略円環状を成す側面と略同一の大きさを有し且つ絶縁性及び難燃性を有する樹脂製材料で成る略円環状のカバーを前記モータと同軸に設けたことを特徴とする回転駆動装置。
  2. 前記カバーは、前記固定側ハウジング及び前記出力軸のうちの一方の軸方向の一端部に取付けられ、前記固定側ハウジング及び前期出力軸のうちの他方の軸方向の一端部の同面と微小な隙間を介して前記径方向に対向することを特徴とする請求項1に記載の回転駆動装置。
  3. 前記カバーには前記径方向内側の円周状端部に撓み可能な爪を形成するとともに、前記ハウジングの径方向外側の円周面に前記爪に係止可能な係止部を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の回転駆動装置。
  4. 前記カバーの前記径方向外側の円周状端部に、前記ステータの巻線部を除く構造体部分に突き当てる突き当て部を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回転駆動装置。
  5. 前記カバーの前記径方向外側の円周状端部に、前記ステータの巻線部を除く構造体部分に突き当てる突き当て部を形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の回転駆動装置。

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