JP2005354830A - アクチュエータの制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の圧電素子にそれぞれ所定のタイミングで略鋸歯状の駆動パルスの電圧を印加することによって、被駆動部材を正確に移動させることができるアクチュエータの制御方法を提供する。
【解決手段】アクチュエータ30の圧電素子32A、32Bは被駆動板26を挟んで両側に配置される。圧電素子32A、32Bの変位方向の一方の端面は押え板38A、38Bによって押えられ、他方の端面には駆動部材34A、34Bが取り付けられる。駆動部材34A、34Bは押えばね36によって付勢され、被駆動板26に摩擦係合される。圧電素子32A、32Bには、圧電素子32A、32Bの伸び時と縮み時とで変形速度が異なるように、且つ、遅い変形速度の際は圧電素子32A、32Bでタイミングが等しく、速い変形速度の際は圧電素子32A、32Bでタイミングが異なるように、電圧が印加される。
【選択図】 図2

Description

本発明はアクチュエータの制御方法に係り、特にデジタルカメラや携帯電話機等の小型精密機器に搭載され、ズームレンズやフォーカスレンズを駆動するアクチュエータの制御方法に関する。
デジタルカメラ等のレンズ部の駆動装置として圧電素子を用いたアクチュエータがある。例えば特許文献1のアクチュエータは、圧電素子の端面に駆動棒が固着され、その駆動棒に鏡筒がスライド自在に支持される。鏡筒には板ばねが取り付けられ、この板ばねの弾性力によって駆動棒との間に摩擦力が働くようになっている。そして、圧電素子には、略鋸歯状の波形をした駆動パルスが印加され、圧電素子は伸び方向と縮み方向で異なる速度で変形する。例えば圧電素子が緩やかに変形すると、駆動棒とともに鏡筒が移動する。逆に、圧電素子が速く変形すると、鏡筒がその質量の慣性によって同じ位置に停まる。したがって、圧電素子に略鋸歯状の波形をした駆動パルスを繰り返し印加することによって、鏡筒を細かなピッチで間欠的に移動させることができる。
しかし、特許文献1に記載のアクチュエータは、長尺状の駆動棒を介して駆動力を伝達するため、圧電素子の振動が駆動棒に吸収されて減衰してしまい、鏡筒を正確に移動させることができないという問題があった。特に高周波の振動は、駆動棒による減衰率が大きいため、鏡筒の応答性が悪くなる。したがって、特許文献1のアクチュエータは、低周波の駆動パルスでしか制御することができず、単位時間あたりの鏡筒の移動回数が少なくなるという問題があった。このため、特許文献1のアクチュエータにおいて鏡筒の移動速度を増加させるには、印加電圧を大きくして圧電素子の変位量を大きくし、鏡筒の一回の移動量を大きくする必要があった。
特許文献2では、5Vの電源電圧を30Vに昇圧することによって、一回の移動量を増加させ、鏡筒の移動速度を増加させている。このため、特許文献2では、昇圧装置が必要になり、装置が大型化するとともに、複雑な制御が必要になるという問題があった。
特許文献3に記載されるアクチュエータは、圧電素子の変位方向の端面に係合部材が取り付けられており、この係合部材が移動板に摩擦係合され、移動板に鏡筒が取り付けられている。そして、圧電素子に駆動パルスを印加することによって、係合部材を介して振動が伝達し、移動板と鏡筒が移動される。
特許第2633066号 特開2000−50660号公報 特開平10−232337号公報
ところで、特許文献1〜3に記載のアクチュエータは、駆動部材(上記の駆動部材や係合部材等)と被駆動部材(上記の鏡筒や移動板等)の摩擦力と、被駆動部材の慣性力との大小関係が、圧電素子の伸び時と縮み時で逆転するように、伸び時と縮み時との速度差を設定しなければならない。したがって、被駆動部材と駆動部材とを適切な摩擦力で摩擦係合させるようなバネ力の選定が非常に難しいという問題があった。特に特許文献3は、駆動部材(係合部材)の形状によってバネ力を発生させているため、適切なバネ力に設定することが非常に困難であった。このため、特許文献3は、摩擦力が大きくなって被駆動部材が滑らなくなったり、摩擦力が小さくなって被駆動部材が動かなくなったりし、被駆動部材を正確に移動させることができなくなるおそれがあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、被駆動部材を正確に移動させることができるアクチュエータの制御方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、複数の圧電素子と、該複数の圧電素子に一体的に取り付けられた複数の駆動部材と、該複数の駆動部材に摩擦係合されるとともに駆動方向に延設された被駆動部材と、前記複数の圧電素子にパルス波形の電圧を所定のタイミングで印加する制御部とを備えたアクチュエータの制御方法において、前記制御部は、前記圧電素子の伸び時と縮み時での変形速度が異なるように、且つ、遅い変形速度の際は前記複数の圧電素子でタイミングが等しく、速い変形速度の際は前記複数の圧電素子でタイミングが異なるように電圧を印加することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、伸び時と縮み時で圧電素子の変形速度が異なるようにしたので、遅い変形速度の際に被駆動部材が駆動部材とともに移動し、速い変形速度の際に被駆動部材が駆動部材に対して滑って停止する。したがって、被駆動部材を一方向に移動させることができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、遅い変形速度の際は複数の圧電素子でタイミングが等しくなるようにしたので、被駆動部材を複数の駆動部材で駆動させることになり、被駆動部材を大きな駆動力で確実に移動させることができる。そして、速い変形速度の際は複数の圧電素子でタイミングが異なるようにしたので、駆動部材は個々に移動するようになり、被駆動部材が駆動部材につれて動くことを抑制でき、被駆動部材を確実に停止させることができる。よって、請求項1に記載の発明によれば、被駆動部材を正確に移動させることができる。また、圧電素子の伸び時と縮み時での駆動力の差が大きくなるので、被駆動部材と駆動部材との摩擦力の設定が容易になる。
さらに、請求項1に記載の発明によれば、被駆動部材が駆動方向に延設されているので、被駆動部材と駆動部材との摩擦係合面は、圧電素子に対して常に一定の位置に保たれる。したがって、摩擦係合面を常に圧電素子の近傍に配置することができる。これにより、圧電素子の振動は、駆動部材で減衰することなく被駆動部材に伝達されるので、圧電素子に高周波の駆動パルスを印加した場合にも被駆動部材を確実に移動させることができる。よって、低い電圧であっても、被駆動部材を高速で移動させることができる。
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記アクチュエータは、前記被駆動部材に一体的に取り付けられたレンズ枠を光軸に沿って移動させるレンズ移動用のアクチュエータであることを特徴とする。
本発明に係るアクチュエータの制御方法によれば、圧電素子の伸び時と縮み時とで変形速度が異なるように、且つ、遅い変形速度の際は複数の圧電素子でタイミングが等しく、速い変形速度の際は複数の圧電素子でタイミングが異なるように電圧を印加するようにしたので、被駆動部材を正確に移動させることができる。
以下、添付図面に従って本発明に係るアクチュエータの制御方法の好ましい実施形態について説明する。図1は、本発明のアクチュエータの制御方法が適用されるレンズ装置の構成を示す斜視図である。同図に示すレンズ装置はケース本体12と蓋14とから成る箱型のケースを有し、ケース本体12の側面には固定レンズ16が取り付けられている。
ケース本体12の内部には二つのレンズ枠18、20が設けられ、この二つのレンズ枠18、20にズームレンズやフォーカスレンズ等の移動レンズが保持される。また、二つのレンズ枠18、20は、固定レンズ16の光軸と平行に配設された二本のガイド棒22、24によって、光軸方向にスライド自在に支持される。すなわち、レンズ枠18の外周面には、ガイド部23が突出形成されており、このガイド部23の貫通孔にガイド棒24が挿通されてガイドされるとともに、ガイド部23の反対側に突出形成された係合部(不図示)のU状溝にガイド棒22が係合されることによって、レンズ枠18が光軸方向にスライド自在に支持される。同様に、レンズ枠20の外周面には、ガイド部25が突出形成されており、このガイド部25の貫通孔にガイド棒22が挿通されてガイドされるとともに、ガイド部25の反対側に突出形成された係合部27のU状溝にガイド棒24が係合されることによって、レンズ枠20が光軸方向にスライド自在に支持される。
レンズ枠18、20にはそれぞれ被駆動板(被駆動部材に相当)26、26が一体的に形成される。被駆動板26は、細長い矩形状に形成されており、その長手方向が光軸と平行になるように配置される。被駆動板26の材質等は特に限定されるものではないが、軽量で、且つ剛性の強い材質、例えばセラミック等が選択される。
各被駆動板26、26には、アクチュエータ30、30が配設される。各アクチュエータ30、30は蓋14の開口部に嵌め込まれることによって固定される。
図2はアクチュエータ30の基本構造を説明する斜視図である。以下は、レンズ枠18を駆動するアクチュエータ30の例で説明するが、レンズ枠20を駆動するアクチュエータ30も同様に構成される。
図2に示すようにアクチュエータ30は主として、圧電素子32A、32B、駆動部材34A、34B、押えばね36、及び押え板38A、38Bによって構成される。圧電素子32A、32Bは、被駆動板26を挟んで両側に配置される。また、圧電素子32A、32Bは、その変位方向が被駆動板26の長手方向(すなわち駆動方向)になるように配置される。各圧電素子32A、32Bの変位方向の一方の端面には、ケースの蓋14(図1参照)に固定された押え板38A、38Bが取り付けられ、もう一方の端面は駆動部材34A、34Bが一体的に取り付けられる。駆動部材34A、34Bは、略矩形のブロック状に形成されており、上述した被駆動板26と同様に、軽量で剛性の大きい材質、例えばセラミックで構成される。駆動部材34A、34Bには、被駆動板26に対面する側の反対側の側面に窪み35A、35Bが形成され、この窪み35A、35Bに押えばね36が係合される。押えばね36は、二つの駆動部材34A、34Bを挟み込む板ばねであり、この押えばね36の付勢力によって駆動部材34A、34Bが被駆動板26に押し付けられる。これにより、駆動部材34A、34Bが被駆動板26に摩擦係合される。
なお、図2には、駆動部材34A、34Bを被駆動板26に付勢する付勢手段として押えばね36を用いた例を示したが、他の付勢手段、例えば圧縮ばねやゴム等の弾性体によって駆動部材34A、34Bを個別に付勢するようにしてもよい。
図3は圧電素子32A、32Bに所定のタイミングで電圧を印加する制御部の構成を示すブロック図である。同図に示すように、各圧電素子32A、32Bには、アンプ31A、31Bが接続され、さらにD/Aコンバータ33A、33Bを介してCPU29に接続される。CPU29は、所定のタイミングでコントロール信号を出力し、この信号がD/Aコンバータ33A、33BでD/A変換された後、アンプ31A、31Bで増幅され、矩形波の駆動パルス信号が生成される。圧電素子32Aの駆動パルス信号と、圧電素子32Bの駆動パルス信号は、立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジの一方のタイミングが等しく、且つ、立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジの他方のタイミングが異なる矩形波として生成される。
図4(A)、図4(B)は圧電素子32A、32Bに印加する駆動パルス信号の例を示している。図4(A)は、図2のレンズ枠18を左方向に移動させる際の駆動パルス信号であり、図4(B)は図2のレンズ枠18を右方向に移動させる際の駆動パルス信号である。
図4(A)の場合、圧電素子32Aには、時刻α1から時刻α2にかけて緩やかに立ち上がり、時刻α3で急激に立ち下がる略鋸歯状の駆動パルスを印加している。そして、圧電素子32Bには、時刻α1から時刻α2にかけて緩やかに立ち上がり、時刻α4で急激に立ち下がる略鋸歯状の駆動パルスを印加している。したがって、時刻α1から時刻α2にかけては、圧電素子32A、32Bが同時に緩やかに伸長するので、図2の駆動部材34A、34Bが左方向に緩やかに移動する。その際、駆動部材34A、34Bが緩やかに移動することから、被駆動板26は、駆動部材34A、34Bとの摩擦力によって保持され、駆動部材34A、34Bとともに左方向に移動する。一方、時刻α3では圧電素子32Aだけが急激に縮み、時刻α4では圧電素子32Bだけが急激に縮む。したがって、時刻α3、時刻α4ではそれぞれ、図2の駆動部材34A、34Bがそれぞれ単独で、右方向に急激に移動する。このように駆動部材34A、34Bが急激に移動すると、被駆動板26との間にスベリが生じ、被駆動板26が停止したまま駆動部材34A、34Bだけが移動する。よって、時刻α3、時刻α4では、被駆動板26を停止させたまま、圧電素子32A、32Bを縮めて元の状態に戻すことができる。以上のことから、図4(A)の駆動パルスを繰り返し印加すると、図2の被駆動板26は左方向への移動と停止を繰り返すので、レンズ枠18を左方向に移動させることができる。
図4(B)の場合、圧電素子32Aには、時刻α5から時刻α6にかけて緩やかに立ち下がり、時刻α7で急激に立ち上がる略鋸歯状の駆動パルスを印加している。そして、圧電素子32Bには、時刻α5から時刻α6にかけて緩やかに立ち下がり、時刻α8で急激に立ち上がる略鋸歯状の駆動パルスを印加している。したがって、時刻α5から時刻α6にかけては、圧電素子32A、32Bが同時に緩やかに縮むので、図2の駆動部材34A、34Bが右方向に緩やかに移動する。その際、駆動部材34A、34Bが緩やかに移動することから、被駆動板26は、駆動部材34A、34Bとの摩擦力によって保持され、駆動部材34A、34Bとともに右方向に移動する。一方、時刻α7では圧電素子32Aだけが急激に伸長し、時刻α8では圧電素子32Bだけが急激に伸長する。したがって、時刻α7、時刻α8ではそれぞれ、図2の駆動部材34A、34Bが単独で、左方向に急激に移動する。このように駆動部材34A、34Bが急激に移動すると、被駆動板26との間にスベリが生じ、被駆動板26が停止したまま駆動部材34A、34Bだけが移動する。よって、時刻α7、時刻α8では、被駆動板26を停止させたまま、圧電素子32A、32Bを伸長させて元の状態に戻すことができる。以上のことから、図4(B)の駆動パルスを繰り返し印加すると、図2の被駆動板26は右方向への移動と停止を繰り返すので、レンズ枠18を右方向に移動させることができる。
次に本発明に係るアクチュエータの作用について説明する。
以下、図1及び図2に示したアクチュエータ30の圧電素子32A、32Bに、図5(A)、図5(B)に示す略鋸歯状に電圧を印加した比較例について説明する。
図5(A)の場合、圧電素子32A、32Bには、同じ形状の駆動パルス、すなわち時刻β1から時刻β2にかけて緩やかに立ち上がり、時刻β3で急激に立ち下がる略鋸歯状の駆動パルスを印加している。したがって、時刻β3において、圧電素子32A、32Bは、同じタイミングで急激に縮んでいる。
同様に、図5(B)の場合、圧電素子32A、32Bには、同じ形状の駆動パルス、すなわち時刻β4から時刻β5にかけて緩やかに立ち下がり、時刻β6で急激に立ち上がる略鋸歯状の駆動パルスを印加している。したがって、時刻β6において、圧電素子32A、32Bは同じタイミングで急激に伸長している。
このように圧電素子32A、32Bが同じタイミングで急激に変形した場合、駆動部材34A、34Bが被駆動板26を挟持したまま同時に移動することになるので、被駆動板26は駆動部材34A、34Bとともに移動しやすくなる。したがって、被移動板26が確実に停止するように、圧電素子32A、32Bの伸び時と縮み時の変形速度を厳密に設定したり、或いは被駆動板26と駆動部材34A、34Bとの摩擦力を厳密に設定したりしなければならない。したがって、パルス形状の選定や押えばね36のばね定数の選定が非常に困難になる。また、パルス形状の選定や押えばね36のばね定数の選定が正確に行われない場合には、圧電素子32A、32Bの伸び時と縮み時の両方で被駆動板26が移動することになり、被駆動板26を正確に移動させることができなくなる。
これに対して本願発明は、図4(A)の時刻α3、時刻α4、或いは図4(B)の時刻α7、時刻α8に示したように、二つの圧電素子32A、32Bにおいて、急激に変形させるタイミングをずらしている。したがって、駆動部材34Aが移動する際には駆動部材34Bが停止しており、駆動部材34Bが移動する際には駆動部材34Aが停止している。このため、被駆動板26は駆動部材34A、34Bにつられて移動しにくくなり、被駆動板26を確実に停止させておくことができる。よって、図4(A)、図4(B)のパルス形状の電圧を圧電素子32A、32Bに印加することによって、被駆動板26の移動と停止を確実に制御することができ、被駆動板26の駆動制御を正確に行うことができる。
また、上記の如く制御を行った場合、被駆動板26の移動時と停止時とにおける駆動力の差が大きくなるので、駆動制御における不安定要因が少なくなり、被駆動板26と駆動部材34A、34Bとの摩擦力の設定を容易に行うことができる。よって、被駆動板26の制御を安定して確実に行うことができる。
さらに、本実施の形態によれば、被駆動板26が駆動方向に延設され、駆動部材34A、34Bと被駆動板26との摩擦係合面は圧電素子32A、32Bに対して常に一定の位置関係に保たれる構造なので、前記摩擦係合面を常に圧電素子32A、32Bの近傍に配置することができる。これにより、圧電素子32A、32Bの振動を被駆動板26に確実に伝達することができ、高周波の駆動パルスによる制御が可能になる。よって、低い電圧であっても被駆動板26を高速で移動させることができる。
なお、上述した実施の形態は、被駆動部材を光軸方向に駆動させる例で説明したが、被駆動部材の駆動方向はこれに限定するものではない。例えば図6に示すレンズ装置は、光軸と直交する方向に駆動させる例である。このレンズ装置は、移動レンズ50を含むレンズ群を保持するレンズ枠52と、移動レンズ54を含むレンズ群を保持するレンズ枠56を備える。各レンズ枠52、56は、光軸方向に配置された二本のガイド棒58、60によってスライド自在に支持される。また、各レンズ枠52、56には、カムピン62、64が設けられており、このカムピン62、64が、移動板66に形成されたカム溝68、70に係合される。移動板66は図6の上下方向(すなわち光軸と直交方向)にスライド自在に支持されており、この移動板66にアクチュエータ30が取り付けられる。アクチュエータ30の圧電素子32A、32Bは、移動板66を挟んで両側に設けられ、上下方向に伸縮するように配置される。各圧電素子32A、32Bの下側には駆動部材34A、34Bが取り付けられる。駆動部材34A、34Bには押えばね36が取り付けられ、この押えばね36の付勢力によって駆動部材34A、34Bが移動板66に摩擦係合されている。したがって、圧電素子34A、34Bに上述した駆動パルスの電圧を印加すると、移動板66が上下方向に駆動され、レンズ枠52、56が光軸方向に前後移動される。上記の如く構成されたレンズ装置においても、図4(A)、図4(B)に示すパルス形状の電圧を印加することによって、移動板66を安定して正確に移動させることができる。
図7に示すレンズ装置は、レンズ枠52、56に形成されたカムピン62、64が、揺動板72に形成されたカム溝74、76に係合される。揺動板72には孔78が形成されており、この孔78に挿通された軸部材(不図示)を介して揺動板72が揺動自在に支持される。アクチュエータ30は、駆動部材34A、34Bが揺動板72を挟んで両側に配置され、押えばね36によって揺動板72に両側から摩擦係合される。この場合にも、図4(A)、図4(B)に示すパルス形状の電圧を印加することによって、揺動板72を揺動方向に安定して正確に移動させることができる。
図8に示すレンズ装置は、固定筒80を有し、この固定筒80の内部に、移動レンズ82のレンズ枠84が光軸方向にスライド自在に支持されている。固定筒80の外部には、駆動筒86が回動自在に支持されており、この駆動筒86を回動操作することによって、レンズ枠84が光軸方向に前後移動するように構成されている。駆動筒86にはフランジ88が形成されており、このフランジ88にアクチュエータ30が取り付けられる。アクチュエータ30は、駆動部材34A、34Bがフランジ88を挟んで両側に配置されるとともに、押えばね36によってフランジ88に両側から摩擦係合される。この場合にも、図4(A)、図4(B)に示すパルス形状の電圧を印加することによって、駆動筒86を回転方向に安定して正確に移動させることができる。
さらに上述した実施の形態では、二つの圧電素子32A、32Bを設けた例を示したが、三つ以上の圧電素子を設けてもよい。例えば図9には、四つの圧電素子32A〜32Dを設けた例が示されている。圧電素子32A、32Cはそれぞれ、被駆動板26に対して圧電素子32B、32Dの反対側に配置されている。四つの圧電素子32A〜32Dにはそれぞれ、駆動部材34A〜34Dが一体的に取り付けられており、この駆動部材34A〜34Dが押えばね26、26で付勢され、被駆動板26に摩擦係合されている。四つの圧電素子32A〜32Dには、図10(A)、図10(B)に示すような駆動パルスが印加される。すなわち、図10(A)の場合、圧電素子32A〜32Dには、時刻γ1から時刻γ2にかけて同時に緩やかに立ち上がり、時刻γ3〜時刻γ6においてタイミングをずらして急激に立ち下がる略鋸歯状の駆動パルスを印加している。同様に図10(B)の場合、圧電素子32A〜32Dには、時刻γ7から時刻γ8にかけて同時に緩やかに立ち下がり、時刻γ9〜時刻γ12においてタイミングをずらして急激に立ち上がる略鋸歯状の駆動パルスを印加している。このように圧電素子32A〜32Dを急激に変形させるタイミングをずらすことによって、四つの圧電素子32A〜32Dを用いた場合にも正確な駆動制御を行うことができる。
上述したアクチュエータの用途としては、例えばデジタルカメラや携帯電話等の小型精密機器に適用することができる。特に携帯電話は、3V以下の低い電圧で駆動する必要があるが、本発明のアクチュエータを用いることによって、20kHz程度の高周波であっても駆動することができ、レンズ枠20を2mm/s以上の高速度で移動させることができる。よって、10mm程度の移動が必要となるズームレンズであっても、迅速に移動させることができる。
本発明のアクチュエータが適用されるレンズ装置の構成を示す分解斜視図 アクチュエータの基本原理を説明する斜視図 制御部の構成を示すブロック図 図1の圧電素子に印加される駆動パルスの波形図 図2と異なる駆動パルスの波形図 図1と異なるレンズ装置の主要構成を示す斜視図 図1と異なるレンズ装置の主要構成を示す斜視図 図1と異なるレンズ装置の主要構成を示す斜視図 四つの圧電素子を設けたアクチュエータの基本原理を説明する斜視図 図9の圧電素子に印加される駆動パルスの波形図
符号の説明
18、20…レンズ枠、26…被駆動板、32A、32B…圧電素子、34A、34B…駆動部材、36…押えばね

Claims (2)

  1. 複数の圧電素子と、該複数の圧電素子に一体的に取り付けられた複数の駆動部材と、該複数の駆動部材に摩擦係合されるとともに駆動方向に延設された被駆動部材と、前記複数の圧電素子にパルス波形の電圧を所定のタイミングで印加する制御部とを備えたアクチュエータの制御方法において、
    前記制御部は、前記圧電素子の伸び時と縮み時での変形速度が異なるように、且つ、遅い変形速度の際は前記複数の圧電素子でタイミングが等しく、速い変形速度の際は前記複数の圧電素子でタイミングが異なるように電圧を印加することを特徴とするアクチュエータの制御方法。
  2. 前記アクチュエータは、前記被駆動部材に一体的に取り付けられたレンズ枠を光軸に沿って移動させるレンズ移動用のアクチュエータであることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータの制御方法。
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