JP2005351358A - 車両の発進摩擦要素制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】副変速機の変速時の変速ショックを低減する車両の発進摩擦要素制御装置を提供すること。
【解決手段】エンジン1とトロイダル式無段変速機40との間に前後進切換機構30を配置し、トロイダル式無段変速機40と前後進切換機構30とに直列に配置され少なくとも低速段と高速段との間で切り換え可能な副変速機20を設ける。トランスミッションコントローラ62はこの副変速機20が変速開始した後に、前後進切換機構30の前進クラッチ31をスリップ状態にするようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、副変速機を付加した無段変速機に接続した発進摩擦要素の伝達トルクを制御する車両の発進摩擦要素制御装置の技術分野に関する。
この種の技術としては、発進時に副変速機を低速段にし、その後の走行状態に応じて高速段にすることにより、発進時にはトルクコンバータを用いることなくクリープ走行機能やトルク増大機能を、また通常走行時には良好な伝動効率を得ようとするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−35353号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、副変速機の変速時に出力トルクの急増により変速ショックが生じてしまうという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、副変速機の変速時の変速ショックを低減する車両の発進摩擦要素制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明では、エンジンと無段変速機との間に発進摩擦要素を配置した車両の発進摩擦要素制御装置において、無段変速機と発進摩擦要素とに直列に配置され少なくとも低速段と高速段との間で切り換え可能な副変速機と、副変速機が変速開始した後に発進摩擦要素をスリップ状態にするように制御するスリップ制御手段と、を備えた。
本発明では、車両の発進摩擦要素制御装置にあっては、無段変速機に付加された副変速機が変速するにあたって、この変速時の変速ショックを低減できる。
以下、本発明の車両の発進摩擦要素制御装置を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。
まず、本実施例1の発進摩擦要素制御装置の構成を説明する。
図1は本実施例1の発進摩擦要素制御装置を備えたトロイダル式無段変速機搭載車の構成を示すシステム図である。
トロイダル式無段変速機搭載車は、エンジン1と、高速段と低速段との間で切り換え可能な副変速機20と、発進クラッチを有する前後進切換機構30と、入出力間で無段変速するトロイダル式無段変速機40と、を備えている。
エンジン1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等からなり、このエンジン出力軸2が副変速機20に連結されている。
副変速機20は、複数のギヤ比間で切り換え可能な単純遊星歯車23と、エンジン1からの動力を前後進切換機構30へ高速段用ダンパ27を介してほぼそのままの回転数で伝える高速段を選択するための高速段選択クラッチ24と、エンジン1からの動力を減速した回転数で伝える低速段を選択するためのワンウェイクラッチ25と、を備えている。
単純遊星歯車23は、サンギヤ23sと、このサンギヤ23sの外周でこれと噛み合う複数のピニオン23pと、ピニオン23pに噛み合うリングギヤ23rと、ピニオン23pを回転自在に支持するキャリア23cと、を備えている。サンギヤ23sは、エンジン出力軸2と一体回転するハウジング21に高速段用ダンパ27及び低速段用ダンパ28を介して連結され、リングギヤ23rは、ワンウェイクラッチ25を介して中空固定軸26にそれぞれ連結されている。また、キャリア23cは、高速段用ダンパ27及び高速段選択クラッチ24を介してハウジング21に連結されるとともに、副変速機出力軸でもあるクラッチ入力軸29にも連結されている。なお、ハウジング21は、エンジン出力軸2に、これと一体のドライブプレート22を介して接続される。
高速段選択クラッチ24は、ハウジング21側に連結されたドライブ側部分と、キャリア23c側に連結されたドリブン側部分との間に複数のプレートが介在されて構成される。この高速段選択クラッチ24は、トランスミッションコントローラ62により制御され、図示しないピストンにクラッチ油圧を作用させてプレートを押圧することにより、クラッチ入力軸29をエンジン出力軸2と一体となって回転させる締結状態(高速段選択状態)と、ピストンに作用するクラッチ油圧を排出することによりワンウェイクラッチ25を作用させて、エンジン1からの動力を減速してクラッチ入力軸29に伝達する解放状態(低速段選択状態)と、に切り換え可能とされている。
なお高速段用ダンパ27は、このダンパ特性を上記の高速段選択状態で要求される特性に設定し、低速段用ダンパ28は、上記の低速段選択状態で要求される特性に設定されている。
前後進切換機構30は、回転方向やギヤ比が切り換え可能な単純遊星歯車33と、前進時に締結し本発明の発進摩擦要素を構成する前進クラッチ31と、後退時に締結し同じく本発明の発進摩擦要素としての後退ブレーキ32と、を備えている。
単純遊星歯車33は、クラッチ出力軸34と一体のCVT入力軸45と同心上で回転するサンギヤ33sと、このサンギヤ33sの外周でこれと噛み合う複数のピニオン33pと、ピニオン33pに噛み合うリングギヤ33rと、ピニオン33pを回転自在に支持するキャリア33cと、を備えている。サンギヤ33sは前進クラッチ31のドリブン側部分およびクラッチ出力軸34に、またキャリア33cは後退ブレーキ32の被固定側部分に、またリングギヤ33rは前進クラッチ31のドライブ側部分にそれぞれ連結されている。
前進クラッチ31は、クラッチ入力軸29に連結されたドライブ側部分とクラッチ出力軸34に連結されたドリブン側部分との間に複数のプレートが介在されて、図示しないピストンにクラッチ油圧を作用させることによりプレートを押圧して入出力間で動力伝達可能となる締結状態と、ピストンに作用するクラッチ油圧を排出することにより出力側部分に動力を伝達不能となる解放状態と、に切り換え可能に構成される。
後退ブレーキ32は、変速機ケース35の内側固定部分とキャリア33cに連結された被固定側部分との間に複数のプレートが介在され、図示しないピストンにブレーキ油圧を作用させることによりプレートを押圧して被固定側部分に一体のキャリア33cを回転不能に固定する締結状態と、ピストンに作用するブレーキ油圧を排出することにより被固定側部分およびキャリア33cを回転可能にする解放状態と、に切り換え可能に構成される。
トロイダル式無段変速機40は、本発明の変速機構を構成し、この入出力軸間の変速比を無段で変更するものであり、2組のトロイダル式無段変速機構41a、41bとを有する。これらのトロイダル式無段変速機構41a、41bは、クラッチ出力軸34と一体のCVT入力軸45に連結された一対の入力ディスク42a、42bと、これら間にCVT入力軸45と同軸配置したCVT出力軸46に連結された一対の出力ディスク43a、43bと、これらの入出力ディスク間に配置されて傾きが変えられることにより変速可能に動力を伝達する複数のパワーローラ44a、44bを備えている。CVT出力軸46の両出力ディスク43a、43b間には、出力ギヤ47が設けられ、これと噛み合う第1トランスファギヤ49、これと一体の伝達軸48に設けられた第2トランスファギヤ50、これに噛み合う第3トランスファギヤ51を介して、第3トランスファギヤ51と一体でかつCVT入力軸45と同心の変速機出力軸52にトロイダル式無段変速機構41a、41bで変速した動力を伝達可能としてある。
変速機出力軸52は、図示しないファイナルドライブ等を介して図示しない駆動輪に連結される。
また、トロイダル式無段変速機搭載車は、エンジン1を制御するエンジンコントローラ61と、副変速機20、前後進切換機構30、トロイダル式無段変速機構41a、41bへの油の給排を行う油圧コントロールユニット63を制御するトランスミッションコントローラ62と、これらのコントローラ61、62に接続されたセンサ類と、を備えている。
センサ類としては、エンジンコントローラ61にはエンジン出力軸の回転速度を検出するエンジン回転数センサ64と、図示しないアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセル開度センサが接続される。また、トランスミッションコントローラ62には、車両速度を検出する車速センサ65、クラッチ入力軸29の回転数を検出するクラッチ入力軸回転数センサ66、および副変速機20の油温を検出する油温センサ67が接続される。なお、エンジンコントローラ61からトランスミッションコントローラ62へはエンジン回転数情報及びアクセル開度センサ情報が入力される。
次に、作用を説明する。
[車両停止時]
エンジン1が停止しているときは、オイルポンプ(図示せず)が駆動されないので油圧を発生しないため、高速段選択クラッチ24、前進クラッチ31、後退ブレーキ32ともに解放状態にあり、かつトロイダル式無段変速機構41a、41bも動力伝達不能な状態となっている。
エンジン1が稼動しているときは、オイルポンプが駆動されて圧油を油圧コントロールユニット63へ供給している。油圧コントロールユニット63は、図示しないセレクトレバーがP(パーク)位置やN(ニュートラル)位置といった非走行位置にあるときは、前進クラッチ31および後退ブレーキ32へ圧油を供給せず、これらを解放状態に保ち続ける。したがって、エンジン出力軸2の駆動力はCVT入力軸45には伝わらず、トロイダル式無段変速機構41a、41bが回転されることはない。この結果、駆動輪には駆動力が作用しない。
[車両発進時]
エンジン1が稼動状態にあって、セレクトレバーがD(ドライブ)位置やR(リバース)といったの走行位置に移動させられたときは、トランスミッションコントローラ62が、油圧コントロールユニット63内の図示しないバルブを切り換えて、高速段選択クラッチ24を解放し低速段選択の状態にし、また前進クラッチ31又は後退ブレーキ32のうちセレクト位置に対応する発進摩擦要素へ圧油を供給し始めるように制御する。このとき、発進摩擦要素へ供給される油圧の大きさは、当初、設定時間経過するまでは完全締結圧より低い油圧とされ、発進摩擦要素をスリップ状態とする。これにより、発進摩擦要素が高圧で急激に締結されることにより生じる締結ショックを回避しながら、エンジンから出力された動力の一部を熱に変え、残りの動力をトルク増大してクラッチ出力軸34に出力する。
[前進走行及び後退走行]
車両が発進した後、設定時間が経過すると、トランスミッションコントローラ62が油圧コントロールユニット63のバルブを制御して発進摩擦要素への供給油圧をクラッチ入出力回転数差に応じて高めていき、最終的に発進摩擦要素でのクラッチ締結トルクがエンジントルク以上となるように発進摩擦要素をスリップなしの完全締結状態にする。
またトランスミッションコントローラ62が、エンジンコントローラ61や車速センサ65からのアクセル開度情報や車速情報等に応じて油圧コントロールユニット63のバルブを制御して高速段選択クラッチ24を解放又は締結をして、低速段選択状態又は高速段選択状態にする。
この状態での前進走行又は後退走行では、トロイダル式無段変速機40は、車速センサ65やエンジン回転数センサ64からの車速情報やアクセル開度情報等に応じてパワーローラ44a、44bの傾きを変えることでその変速比を変更して入出力間の変速を行い、この変速した駆動力を駆動輪へ伝える。
なお、エンジン1の稼動中は、この動力が高速段用ダンパ27や低速段用ダンパ28によりその振動を減衰されてクラッチ入力軸29に伝えられる。
図2はトランスミッションコントローラ62で実行される、副変速機20における低速段選択から高速段選択への変速時の制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説目する。
ステップS1では、副変速機20が高速段選択クラッチ24の締結を開始し、低速段選択から高速段選択へ変速中であるかどうかを判断し、YESの場合は変速ショックを低減する処理を開始するためにステップS2へ移行し、NOの場合は変速ショックを低減する処理を行わずに、高速段選択クラッチ24の締結が開始されるまで待機する。
ステップS2では、エンジン回転数センサ64及び油温センサ67からエンジン回転数情報と油温情報を取得し、それらの情報を元に変速開始からイナーシャフェーズに入るまでの所定時間をたとえば図3に示すマップから読み取り、読み取った所定時間が経過するまで変速ショック低減の処理を待機してステップS3へ移行する。なお、図3は、エンジン回転数と発進摩擦要素の制御開始時間(所定時間)との関係を示し、変速開始からイナーシャフェーズに入るまでの時間となる発進摩擦要素の制御開始時間はエンジンの回転数が大きいほど長くなるように、また油温が高いほど短くなるように推定される。
ステップS3では、前進クラッチ31又は後退ブレーキ32といった発進摩擦要素の完全締結に必要な締結圧の大きさを記憶し、ステップS4へ移行する。
ステップS4では、エンジン回転数情報、クラッチ入力軸回転数情報、高速段選択クラッチの締結デューティ比情報、油温情報を取得し、ステップS5へ移行する。なお、高速段選択クラッチの締結デューティ比は高速段選択クラッチ24の締結圧の変化量により推定される。
ステップS5では、ステップS4で取得した各情報を元に、発進摩擦要素締結圧を制御し、ステップS6へ移行する。ここでの発進摩擦要素締結圧は、高速段選択クラッチ締結時のイナーシャフェーズにおける変速ショックのエネルギーを発進摩擦要素をスリップさせて熱に変換できる締結圧であり、高速段クラッチ締結デューティ比変化量が大きいほど、発進摩擦要素締結圧を低くしてスリップ量を大きく、また油温が高いほどデューティ比変化量が大きくなるように制御する。
ステップS6では、エンジン回転数とクラッチ入力軸回転数の差が、設定値N以下であるか否かを判断する。YESの場合はイナーシャフェーズの終了、又は終了間近であるので、ステップS7へ移行し発進摩擦要素締結圧をステップS3で記憶した値に戻し、再度高速段選択クラッチ24の締結が開始するまで待機する。NOの場合はイナーシャフェーズの段階であるので、ステップS4へ移行し、処理を繰り返す。
図4は変速機出力軸52へ伝達されるトルク、エンジン回転数、クラッチ入力軸回転数、高速段選択クラッチ24の変速状況、及び発進摩擦要素締結圧の関係を、従来技術によるものと本実施例によるものとを比較して示すタイムチャートであり、以下にそれぞれについて説明する。なお、同図において、上半部は従来技術による発進摩擦要素制御のタイムチャートを、また下半部は本実施例による発進摩擦要素制御のタイムチャートをそれぞれ示している。また、同図中、変速機出力軸トルク、エンジン回転数、クラッチ入力軸回転数、高速段選択クラッチ変速状況、及び発進摩擦要素締結圧の大きさは実際の大きさではなく、それらの変化の傾向を模式的に示すものである。
従来技術での発進摩擦要素制御では、高速段選択クラッチ24が変速する場合でも、発進摩擦要素締結圧を減少させないので、高速段選択クラッチ24を低速段選択状態から高速段選択状態に切り換えるための変速を開始してある時間が経過してイナーシャフェーズに入ると、駆動側の回転部分の回転数が低下させられる結果、駆動側イナーシャによる回転エネルギーが被駆動側へ放出されることにより変速機出力軸52側で出力トルクが急増し変速ショックを生じる。
これに対し、本実施例1の発進摩擦要素制御では、変速機出力軸52側で出力トルクが急増するイナーシャフェーズ時、すなわち変速開始から所定時間経過時に、発進摩擦要素の締結圧を減少させスリップ状態にするので、駆動側イナーシャの回転エネルギーの一部を熱エネルギーとして放出する。したがって、出力軸トルクの急増が抑制しされ変速ショックが緩和されることになる。
次に本実施例1の車両の発進摩擦要素制御装置の効果を説明する。
(1)高速段選択クラッチ24が低速段選択状態から高速段選択状態へ変速開始しイナーシャルフェーズに入ると、発進摩擦要素をスリップさせるようにしたので、発進摩擦要素の上流側となる駆動側回転部分の回転エネルギーの一部を熱エネルギーとして放出する。したがって、変速機出力軸52の出力トルクの急増を抑制し変速ショックを緩和することができる。
(2)高速段選択クラッチ24が低速段選択状態から高速段選択状態へ変速開始しイナーシャルフェーズに入る時間をエンジン回転数と油温により推定するようにしたので、エンジン回転数と油温に応じて適当な時間から発進摩擦要素をスリップさせることができる。したがって、イナーシャフェーズにおける変速軸出力軸側のトルクの急増見込まれる分だけ発進摩擦要素のスリップにより熱エネルギーに変換して放出するので、イナーシャフェーズにおける変速ショックを緩和すると共に効率のよい動力伝達をも確保できる。
(3)イナーシャフェーズにおける変速機出力軸52側の出力トルクの増加量は、高速段選択クラッチ24が低速段選択状態から高速段選択状態へ変速していく変化量、つまり高速段選択クラッチ24の締結デューティ比の変化量に関係するようにしたので、高速段選択クラッチ24の締結デューティ比に応じて、発進摩擦要素の締結圧を制御する。また油温が低いと油圧回路の応答性が良くなく、発進摩擦要素の締結圧は制御値と実際値とに差がでるので、油温に応じて締結圧を制御するようにした。したがって、イナーシャフェーズにおける駆動側回転部分の回転エネルギーの一部を発進摩擦要素のスリップにより熱エネルギーとして放出するので、イナーシャフェーズでの変速ショックを緩和すると共に効率のよい動力伝達をも確保できる。
以上、本発明の車両の発進摩擦要素制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加は許容される。
たとえば、発進摩擦要素要素のスリップ制御は変速開始語の所定時間を経てから開始するようにしたが、変速直後にも若干スリップさせ所定時間経過後はさらに大きくスリップさせるようにしてもよい。
また、副変速機が高速段から低速段に変速するときであって、アクセルペダルを踏み込んだ変速時にあっても発進摩擦要素をスリップするように制御してもよく、この場合、発進摩擦要素のスリップによりエンジン1に作用する負荷を減少させてエンジン駆動側回転部分の回転数の上昇を促進させることで被駆動側の回転部分の引き込みによる変速ショックを低減させることが可能となる。
実施例1では、発進摩擦制御装置をトロイダル式無段変速機搭載車の前進クラッチと後退ブレーキの締結制御に適用する例を示したが、有段自動変速機搭載車やベルト式無段変速機搭載車や自動MT搭載車やハイブリッド車や電気自動車等、要するに発進時に締結し駆動源からの入力トルクを伝達するクラッチやブレーキといった摩擦要素を有する様々な車両に適用することができる。
実施例1に係る、発進摩擦要素制御装置を備えたトロイダル式無段変速機を示すシステム図である。 実施例1に係る、発進摩擦要素制御装置にて実行される発進摩擦要素制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1に係る、エンジン回転数と油温から決定する発進摩擦要素制御開始時間のマップである。 従来技術の発進摩擦要素制御、及び実施例1に係る発進クラッチ制御のタイムチャートある。
符号の説明
1 エンジン
20 副変速機
23 単純遊星歯車
24 高速段選択クラッチ
25 ワンウェイクラッチ
27 高速段用ダンパ
28 低速段用ダンパ
30 前後進切換機構
31 前進クラッチ
32 後退ブレーキ
33 単純遊星歯車
40 トロイダル式無段変速機
41a、41b トロイダル式無段変速機構
42a、42b 入力ディスク
43a、43b 出力ディスク
44a、44b パワーローラ
45 CVT入力軸
46 CVT出力軸
49 第1トランスファギヤ
50 第2トランスファギヤ
51 第3トランスファギヤ
61 エンジンコントローラ
62 トランスミッションコントローラ
63 油圧コントロールユニット

Claims (7)

  1. エンジンと無段変速機との間に発進摩擦要素を配置した車両の発進摩擦要素制御装置において、
    前記無段変速機と前記発進摩擦要素とに直列に配置され少なくとも低速段と高速段との間で切り換え可能な副変速機と、
    前記副変速機が変速開始した後に、前記発進摩擦要素をスリップ状態にするように制御するスリップ制御手段と、
    を有することを特徴とする車両の発進摩擦制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の発進摩擦制御装置において、
    前記スリップ制御手段は、前記副変速機が変速開始した後、所定時間経過したとき前記発進摩擦要素をスリップ状態にすることを特徴とする車両の発進摩擦制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両の発進摩擦要素制御装置において、
    前記スリップ制御手段は、エンジン回転数が大きいほど、前記所定時間を長くすることを特徴とする車両の発進摩擦制御装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の車両の発進摩擦要素制御装置において、
    前記スリップ制御手段は、油温が高いほど、前記所定時間を短くすることを特徴とする車両の発進摩擦制御装置。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車両の発進摩擦要素制御装置において、
    前記スリップ制御手段は、前記副変速機の変速中の変速比変化率が大きいほど、前記発進摩擦要素のスリップ量を大きくすることを特徴とする車両の発進摩擦要素制御装置。
  6. 請求項5に記載の車両の発進摩擦要素制御装置において、
    前記スリップ制御手段は、油温が高いほど、前記発進摩擦要素のスリップ量を大きくすることを特徴とする車両の発進摩擦要素制御。
  7. 請求項5に記載の車両の発進摩擦要素制御装置において、
    前記スリップ制御手段は、前記副変速機を高速段と低速段との間で切り換える摩擦要素の締結圧変化量が大きいほど、前記変速比変化率が大きいと推定することを特徴とする車両の発進摩擦要素制御装置。
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