JP2005350655A - ポリイミドシリコーン系樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a) 芳香族テトラカルボン酸化合物および脂環式テトラカルボン酸化合物より成る群から選ばれるテトラカルボン酸化合物と芳香族ジアミンとジアミノシロキサンとの反応生成物であるポリアミック酸、並びに、該ポリアミック酸の閉環誘導体であるポリイミドシリコーンより成る群から選ばれるポリマー、(b) 溶媒、(c) 下記構造式
(式中、R1は2価の有機基、R2およびR3は独立に非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基で、nは独立に1〜3の整数である)で示される反応性シリル基含有ビスイミド化合物、および(d) 無機イオン交換体:を含有するポリイミドシリコーン系樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
(a) 芳香族テトラカルボン酸化合物および脂環式テトラカルボン酸化合物より成る群から選ばれるテトラカルボン酸化合物と芳香族ジアミンとジアミノシロキサンとの反応生成物であるポリアミック酸、並びに、該ポリアミック酸の閉環誘導体であるポリイミドシリコーンより成る群から選ばれるポリマー、
(b) 溶媒、
(c) 下記構造式(1):
[(a)ポリマー]
[テトラカルボン酸化合物]
本発明で使用される芳香族テトラカルボン酸化合物および脂環式テトラカルボン酸化合物より成る群から選ばれるテトラカルボン酸化合物には、テトラカルボン酸、およびその一無水物、二無水物、モノエステル、ジエステル等の誘導体が含まれる(以下、「テトラカルボン酸成分」という)。
本発明で使用される芳香族ジアミンの好ましい具体例としては、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、o-,m-,p-フェニレンジアミン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、2,4-ジアミノトルエン、2,5-ジアミノトルエン、2,4-ジアミノキシレン、3,6-ジアミノジュレン、2,2'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル、2,2'-ジエチル-4,4'-ジアミノビフェニル、2,2'-ジメトキシ-4,4'-ジアミノビフェニル、2,2'-ジエトキシ-4,4'-ジアミノビフェニル、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、4,4'-ジアミノジフェニルスルフォン、3,3'-ジアミノジフェニルスルフォン、4,4'-ジアミノベンゾフェノン、3,3'-ジアミノベンゾフェノン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4'-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノ-2-トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス[4-(3-アミノ-5-トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アミノ-4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アミノ-4-メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4'-ビス(4-アミノフェノキシ)オクタフルオロビフェニル、2,2'-ビス(トリフルオロメチル)-4,4'-ジアミノビフェニル、3,5-ジアミノベンゾトリフルオリド、2,5-ジアミノベンゾトリフルオリド、3,3'-ビス(トリフルオロメチル)-4,4'-ジアミノビフェニル、3,3'-ビス(トリフルオロメチル)-5,5'-ジアミノビフェニル、1,4-ビス(4-アミノテトラフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、4,4'-ビス(4-アミノテトラフルオロフェノキシ)オクタフルオロビフェニル、4,4'-ジアミノビナフチル、4,4'-ジアミノベンズアニリド等が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
本発明で使用されるジアミノシロキサンの好ましい具体例としては、1,3-ビス(3-アミノプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3-ビス(4-アミノブチル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、ビス(4-アミノフェノキシ)ジメチルシラン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン等、および下記一般式(2):
H2N-Z-(SiR2O)m-SiR2-Z-NH2 (2)
(式中、Rは、独立に、非置換もしくは置換の炭素原子数1〜10、好ましくは、脂肪族不飽和基以外の炭素原子数1〜8の1価炭化水素基、または炭素原子数1〜8のアルコキシ基、アルケノキシ基もしくはシクロアルコキシ基であり、Zは独立に、非置換もしくは置換の炭素原子数1〜8の、鎖中にエーテル結合を含んでもよい2価炭化水素基であり、mは1〜100、好ましくは3〜60の整数である。)
で表されるものが挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
(b)成分の溶媒としては、ポリアミック酸等の合成に当たって通常採用される溶解力の大きい溶媒が採用される。好ましい溶媒としては、N-メチルピロリドン;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;γ-ブチロラクトン、α-メチル-γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン、γ-カプロラクトン、ε-カプロラクトン等のラクトン類;プロピレンカーボネート等のカーボネート類;酢酸ブチル、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のエステル類;ジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;テトラヒドロフラン等の環状エーテル類;メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン類;ブタノール、オクタノール、エチルセロソルブ等のアルコール類;ジメチルホルムアミド等の鎖状ないし環状のアミド系、尿素系、ジメチルスルフォキシド等のスルフォキシド系、スルフォン系、トルエン等の炭化水素系、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
本発明で使用される反応性シリル基含有ビスイミド化合物は、下記構造式(3):
(式中、R2およびR3は独立に非置換または置換の炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3の1価炭化水素基であり、nは1〜3の整数である)
で表され、ケイ素原子に結合した水素原子を1個有する有機シラン化合物とをヒドロシリル化反応により付加させることにより、下記一般式(1):
<アリル基含有酸無水物>
下記構造式(3):
で表されるアリル基含有酸無水物において、アリル基は、上記式(3)中のシクロペンテン環骨格の炭素原子に結合した水素原子のいずれと置換されていてもよい。また、該アリル基含有酸無水物は、1種単独でも、前記アリル基の置換位置が異なる2種以上の異性体の組み合わせであっても差し支えない。
下記構造式(4):
H2N−R1−NH2 (4)
(式中、R1は2価の有機基である)
で表される2官能性ジアミン化合物において、上記有機基は1種単独でも2種以上の組み合わせでもよい。
また、下記構造式(7)で示されるジアミン化合物も挙げられる。
前記Xの具体例を、以下に示すが、これに限定されるものではない。
テトラカルボン酸とジアミン化合物からポリアミック酸を調製し、次いで閉環させてポリイミドを得る周知の合成方法と同様にして、上記アリル基含有酸無水物と上記2官能性ジアミン化合物とを有機溶媒中で反応させて、下記構造式:
上記アリル基含有ビスイミド化合物と、下記一般式(6):
(式中、R2、R3およびnは上記のとおりである)
で表されるケイ素原子に結合した水素原子を1個有する有機シラン化合物とを、常法により、トルエン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン等の溶媒中において、白金系触媒の存在下に反応させることにより、(アリル基中の)ビニル基(CH2=CH-)とケイ素原子に結合した水素原子(SiH)とがヒドロシリル化反応により付加し、下記一般式(1):
上記(c)成分の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
本発明の(c)成分として、中でも、吸湿後の接着性、電極保護性能および室温硬化性(もしくは、低温硬化性)が良好である点から、好適に使用される化合物は以下のものである。
本発明で使用される無機イオン交換体としては、例えば、天然ゼオライト、合成ゼオライト等のアルミノケイ酸塩;酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の金属酸化物;含水酸化チタン、含水酸化ビスマス、含水酸化アンチモン等の水酸化物または含水酸化物;リン酸ジルコニウム、リン酸チタン等の酸性塩;ハイドロタルサイト類等の塩基性塩や複合含水酸化物;モリブドリン酸アンモニウム等のヘテロポリリン酸類;またはヘキサシアノ鉄(III)塩やヘキサシアノ亜鉛等が挙げられる。これらの中でも、耐薬品性が良好で、湿潤条件下での不純物イオントラップ効果が良好であることから、水酸化物または含水酸化物がよく、含水酸化チタン、含水酸化ビスマス、含水酸化アンチモン等が好ましい。
(a)成分のポリアミック酸あるいは該ポリアミック酸の閉環誘導体であるポリイミドシリコーンの合成は、ジアミン成分とテトラカルボン酸成分が実質的に当モル量となるように反応器に仕込み、溶媒中で加熱して反応させることにより行う。好ましくは、反応容器中にジアミン成分を溶媒に分散または溶解させ、テトラカルボン酸成分を溶媒に溶解または分散させて低温で滴下攪拌後に加熱する。
好ましい実施態様としては、後記する実施例の具体例の他に、下記一般式(2):
H2N-Z-(SiR2O)m-SiR2-Z-NH2 (2)
(式中、Z、Rおよびmは、上記のとおりである。)
で表されるジアミノシロキサン 10〜15モル%およびビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン 85〜90モル%から成るジアミン成分と、ピロメリット酸二無水物 50〜80モル%およびベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物 20〜50モル%から成るテトラカルボン酸成分とを、実質的に当モル量で、樹脂固形分が30〜45重量%となる量のシクロヘキサノン、γ-ブチロラクトンまたはN-メチルピロリドン溶媒中で反応させ、実質的にイミド化が完結したポリイミドシリコーンを生成させること、そして、前記反応終了後に、(c)成分の反応性シリル基含有ビスイミド化合物と、(d)成分の無機イオン交換体とを配合することである。
本発明の組成物に、上記(a)〜(d)成分に加えて、本発明の組成物の特性を損なわない範囲において、更に他の成分を使用することは任意である。
本発明の(c)成分である反応性シリル基含有ビスイミド化合物は、両末端にアルコキシ基、アルケノキシ基等の縮合反応性の基を有していることから、(c)成分同士の縮合反応による硬化を促進させることを目的として、従来から公知の縮合反応触媒を配合することが望ましい。この縮合反応触媒としては、例えば、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、チタンビスアセチルアセトナ−ト、チタンキレ−ト化合物等のチタン含有有機化合物;テトラメチルグアニジン、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン等の強塩基類、;オクタン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、ジブチル錫ジアセテ−ト、ジブチル錫ジラクテ−ト、ジブチル錫ジオクテ−ト、オクタン酸第一錫、ナフテン酸亜鉛、オクタン酸第一鉄等のカルボン酸金属塩が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。この縮合反応触媒を使用する場合、その配合量は、触媒としての有効量であればよく、特に制限されないが、上記(c)成分 100質量部に対して、通常、0.01〜6.0質量部、好ましくは 0.05〜5.0質量部程度である。
本発明のポリイミドシリコーン系樹脂組成物は、基材上にコーティングした後、脱溶媒するのみで製膜、架橋および硬化させることができる。脱溶媒の条件としては、コーティング膜厚により異なるが、空気中または窒素等の不活性雰囲気下で、オーブン、ホットプレート等を用いて、通常、20〜150℃で1〜150分間程度加熱して行う。前記温度条件については、処理時間の全体に亘って一定としてもよく、前記温度範囲内で徐々に昇温させながら行ってもよい。
こうして得られるポリイミドシリコーン系被膜の膜厚は、通常、5〜250μm、好ましくは5〜200μmであり、より好ましくは 10〜100μmとすることがよい。
本発明の樹脂組成物の粘度は、後述するブルックフィールド粘度測定法により、25℃の粘度が 10〜2000mPa・s、特に 100〜800mPa・sが好ましい。粘度が高すぎると狭ギャップ侵入性が低下し、粘度が低すぎると所用の膜厚さを得ることができず、電極の腐食、断線が生じやすくなる場合が生じる。
本発明のポリイミドシリコーン系樹脂組成物の具体的な応用例としては、シリコンウェハ、ガリウム砒素等からなる基材上のモノリシックIC、例えばDRAM、SRAM、CPU等;セラミック基材、ガラス基材等の上に形成されるハイブリッドIC、サーマルヘッド、イメージセンサー、マルチチップ高密度実装基板等のデバイス;TABテープ、フレキシブル基材、リジッド配線板等の各種配線板等の層間絶縁膜、表面保護膜、α線遮蔽を始め各種の目的を有する保護膜等への適用を挙げることができる。
熱電対、攪拌装置および還流コンデンサーを具えたガラス製4ツ口セパラブルフラスコに、ジアミン成分とテトラカルボン酸成分が当モル量となるように、3,3',4,4'-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)19.45g(テトラカルボン酸成分とジアミン成分との各質量部の総計を 100モル%とした場合のモル%:25モル%(以下に記載の「モル%」も同じ))、3,3',4,4'-(2,2-ジフェニルヘキサフルオロプロパン)テトラカルボン酸二無水物(6FDA)24.11g(25モル%)、下記式(8):
H2N-CH2CH2CH2-[Si(CH3)2O]9-Si(CH3)2-CH2CH2CH2-NH2 (8)
で表されるジアミノポリシロキサン(KF-8010(商品名)、信越化学工業社製)36.55g(20モル%)、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)13.37g(15モル%)、および、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル(ODA)6.52g(15モル%)を仕込み、300gのシクロヘキサノンを加え 180℃で4時間攪拌して、ポリイミドシリコーンおよび溶媒からなる組成物を得た。
上記合成例1に記載のジアミン成分およびテトラカルボン酸成分の組成および使用量(質量部)を表1(( )内にモル%を併記した)に示すように変更したこと以外は、合成例1と同じにして、ポリイミドシリコーンおよび溶媒からなる組成物を得た。
(1)撹拌器、温度計および窒素置換装置を具備したフラスコ内に、1,3-ビス(3-アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン 24.85g(0.1モル)、溶媒としてN-メチル-2-ピロリドン 80gおよびシクロヘキサノン 100gを仕込み、攪拌しながら、無水アリルナジック酸(下記構造式:
で表される化合物とを、合計で約80モル%含有する異性体混合物)(商品名:ANAH、丸善石油化学社製)40.8g(0.2モル)を徐々に滴下した。滴下終了後、更に室温で 10時間撹拌し、次に、前記フラスコに水分受容器付き還流冷却器を取り付けた後、キシレン 30gを加え、反応系を 160℃に昇温して、その温度を2時間保持した。更に、温度を 175℃まで昇温させて、その温度を4時間保持した。この反応によって生成した水分の量は 3.5gであった。
(1)合成例6(1)に記載の1,3-ビス(3-アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンに代えて、4,4'-ジアミノジフェニルメタン 19.83g(0.1モル)を用いること以外は、合成例6と同じにして、下記構造式を有するビスイミド化合物(BI-2)48.5gを得た。
(1)合成例6(1)に記載の1,3-ビス(3-アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンに代えて、下記構造式で示されるジアミン化合物:
上記合成例1〜5で得られたポリイミドシリコーンおよび溶媒からなる組成物と、上記合成例6〜8で得られたメトキシシリル基含有ビスイミド化合物(BI-1MS〜BI-3MS)と、縮合反応触媒としてテトライソプロピルチタネート:Ti(O-iPr)4と無機イオン交換体とを、表2、表3および表4に記載した組成および使用量(質量部)で混合し、その後十分に攪拌して、本発明のポリイミドシリコーン系樹脂組成物を調製した。
ガラス板上に、ポリイミドシリコーン系樹脂組成物を塗布し、23℃および湿度 60%の条件で 72時間放置して、溶媒を蒸発させて除去し、10mm×150mmおよび膜厚が平均 50μmのテープ形状のフィルムを作製した。
15μmの線幅および 15μmの線間で、面積が 10mm×5mmのITOくし形電極を作製した。この電極表面上に、ポリイミドシリコーン系樹脂組成物を塗布し、23℃および湿度 60%の条件で 72時間放置して、平均 50μmの厚さの被膜を形成して被覆した。
DVIII粘度計(ブルックフィールド社製)にて、該当する粘度範囲のコーンを用いて、ポリイミドシリコーン系樹脂組成物の 25℃での粘度(mPa・s)を測定した。
5mm×10mmのACF(CP9630SB(ソニーケミカル社製))をダイボンダー(Athlete社製)にて200℃,10秒間,10MPaの条件下でガラス基板上に貼り付ける。このACF付きのガラス基板を裏面より観察して、ACFとガラスの貼り付け面に存在する空孔の顕微鏡写真をとる。ACF付きのガラス基板上にACFの周囲に 0.2mLのポリイミドシリコーン系樹脂組成物(含浸剤)を5mm×10mmの長方形を描くように塗布をして一日放置乾燥する。含浸剤を塗布したガラス基板を再度裏面より観察して、顕微鏡写真を取得する。ACFとガラス界面に存在する含浸剤と空気層の面積比率(%)を写真から算出して、狭ギャップ侵入性とする。
反応性シリル基含有ビスイミド化合物を使用しないこと以外は、実施例1と同じにして、ポリイミドシリコーン系樹脂組成物の調製、製膜等および上記性能評価試験を行った。結果を表5に示す。(168時間未満でITO電極の腐食が生じ、断線が発生した。)
反応性シリル基含有ビスイミド化合物を使用しないこと、メルカプト基含有アルコキシシラン加水分解縮合物:KBM-803P(商品名、信越化学工業社製)またはヒドロシリル基含有アルコキシシラン:03MS(商品名、信越化学工業社製)、およびテトライソプロピルチタネートを表5に記載した組成および使用量(質量部)で用いること以外は、実施例1と同じにして、ポリイミドシリコーン系樹脂組成物の調製、製膜等および上記性能評価試験を行った。結果を表5に示す。
無機イオン交換体を使用しないこと以外は、実施例1と同じにして、ポリイミドシリコーン系樹脂組成物の調製、製膜等および上記性能評価試験を行った。結果を表6に示す。
無機イオン交換体の量を本願組成物の範囲外としたこと以外は、実施例1と同じにして、ポリイミドシリコーン系樹脂組成物の調製、製膜等および上記性能評価試験を行った。結果を表6に示す。
Claims (4)
- (a) 芳香族テトラカルボン酸化合物および脂環式テトラカルボン酸化合物より成る群から選ばれるテトラカルボン酸化合物と芳香族ジアミンとジアミノシロキサンとの反応生成物であるポリアミック酸、並びに、該ポリアミック酸の閉環誘導体であるポリイミドシリコーンより成る群から選ばれるポリマー、
(b) 溶媒、
(c) 下記構造式(1):
(式中、R1は2価の有機基であり、R2およびR3は独立に非置換または置換の炭素原子数1〜10の1価炭化水素基であり、nは独立に1〜3の整数である)
で示される反応性シリル基含有ビスイミド化合物、および
(d) 無機イオン交換体: (a)成分100質量部に対して 0.5〜10質量部
を含有するポリイミドシリコーン系樹脂組成物。 - 前記(d)無機イオン交換体の、カチオン交換能力がNaイオン換算で 0.1meq/g以上、および/またはアニオン交換能力がClイオン換算で 0.1meq/g以上であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 25℃での粘度が10〜2,000mPa・sである請求項1または2に記載の組成物。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載の組成物からなる電極保護材。
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