JP2005340536A - 可変容量コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 設計した容量値に対してばらつきが少なく、外部からの振動やノイズ等がある場合でも安定した容量値を実現できる可変容量コンデンサを提供する。
【解決手段】 基板1上に広面積の下部電極2が形成され、下部電極2に対向させて広面積の上部電極4が配置されているとともに、下部電極2と上部電極4との間に、上部電極4を複数の可動領域に分けてそれぞれを下部電極2側に変位させるための絶縁性の支持部材3が配置されている可変コンデンサである。支持部材3により上部電極4を複数の可動領域に分けて支持していることにより、各可動領域において上部電極4が下部電極2側へ安定して変位することができるため、設計した容量値に対してばらつきが少なく、外部からの振動やノイズ等のある場合でも安定した容量値を実現することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、可変容量コンデンサに関するものであり、特に静電駆動式の可変容量コンデンサに関するものである。
近年、各種電気機器、通信システム、携帯通信端末等の分野において、コンデンサとして容量値を変化させることができる可変容量コンデンサが広く用いられている。コンデンサの容量は、二つの電極(例えば上部電極と下部電極)の間の誘電体材料の誘電率,二つの電極が対向する部分の面積,二つの電極の間の距離に応じた容量値となる。したがって、可変容量コンデンサの容量値を変化させる方法としては、二つの電極の間にある誘電体材料の誘電率を変化させる方法や、例えば容量値を形成する箇所の面積または二つの電極の距離などの、可変容量コンデンサを構成する部材自体の形状を変化させる方法が知られている。
可変容量コンデンサを構成する部材自体の形状を変化させる方法として、二つの電極に電圧を印加することにより発生する静電引力を用いて二つの電極の距離を変化させる方法がある。以下、この方法により容量値を変化させる可変容量コンデンサを、静電駆動式の可変容量コンデンサという。図8(a),(b)に、それぞれ一般的な静電駆動式の可変容量コンデンサの断面図を示す(例えば、特許文献1を参照。)図8において、101は基板,102は下部電極,104は上部電極である。基板101上に下部電極102が形成されており、基板101上の下部電極102が形成されていない部位から上部電極104が、図8(a)は片持ち梁(カンチレバー)の形状に、(b)は両持ち梁(メンブレン)の形状になるよう形成されている。ここで、上部電極104は、下部電極102と対向する部位において、両者が平行となり、上部電極104が可動となるように形成されている。このような可変容量コンデンサは、上部電極104と下部電極102との間に電圧を印加することにより上部電極104と下部電極102との間に発生する静電引力で上部電極104が下部電極102側に引き寄せられ、その結果、上部電極104と下部電極102と間の距離が変化して容量が変化する。
特開2000−208944号公報
しかしながら、図8に示す可変容量コンデンサでは、広面積の上部電極104を用いる場合には、下部電極102と対向する部位において可動となるような薄い上部電極104を広面積にわたり均一な厚みに形成することは困難であるため、上部電極104の厚みが不均一となることから上部電極104が上方向あるいは下方向に歪んだ形状となり、下部電極102と平行な形状とする事は難しかった。このため、上部電極104と下部電極102との間の距離に可変容量コンデンサ内でばらつきがあり、可変容量コンデンサの容量値が所望の容量値に対してばらつくという問題点があった。
また、広面積の上部電極104を下部電極102側に変位させると、上部電極104の変位が上部電極104の面内においてばらつくため同じ電圧を印加しても異なる容量値となり、精度よく所望の容量値を得ることができないという問題点があった。
さらに、外部からの振動や電気的ノイズにより上部電極104が振動してしまい、可変容量コンデンサの容量値が安定しないという問題点があった。
本発明は、以上のような従来の技術における問題点を解決すべく案出されたものであり、その目的は、静電駆動式の可変容量コンデンサにおいて、所望の容量値に対してばらつきが少なく、外部からの振動や電気的ノイズ等のある場合でも安定した容量値を実現できる可変容量コンデンサを提供することにある。
本発明の可変容量コンデンサは、基板上に広面積の下部電極が形成され、この下部電極に対向させて広面積の上部電極が配置されているとともに、前記下部電極と前記上部電極との間に、前記上部電極を複数の可動領域に分けてそれぞれを前記下部電極側に変位させるための絶縁性の支持部材が配置されていることを特徴とするものである。
また、本発明の可変容量コンデンサは、上記構成において、前記上部電極の前記可動領域に孔が開いていることを特徴とするものである。
また、本発明の可変容量コンデンサは、上記構成において、前記可動領域の前記下部電極と前記上部電極との間に誘電体が配置されていることを特徴とするものである。
本発明の可変容量コンデンサによれば、基板上に広面積の下部電極が形成され、この下部電極に対向させて広面積の上部電極が配置されているとともに、下部電極と上部電極との間に、上部電極を複数の可動領域に分けてそれぞれを下部電極側に変位させるための絶縁性の支持部材が配置されていることから、支持部材により電圧を印加しない状態での上部電極と下部電極との距離を一定に保つため、広面積の上部電極と広面積の下部電極とを全面にわたって平行に配置することができ、設計した容量値に対するばらつきを抑制することができる。また、上部電極を複数の可動領域に分けて、それぞれの可動領域を支持部材で支えていることから、各可動領域において上部電極を下部電極側にそれぞれ安定して変位させることができるため、広面積の上部電極を用いた場合においても、精度よく変位させて所望の容量値を得ることができる可変容量コンデンサとなる。さらに、上部電極を複数の可動領域に分けて、それぞれの可動領域を支持部材で支えていることから、外部の振動や電気的ノイズ等により広面積の上部電極が大きく振動するのに比べて、可動領域毎に上部電極が振動することを効果的に抑制することができるため、外部の振動や電気的ノイズ等に左右されない安定した容量値が得られる可変容量コンデンサとなる。
また、本発明の可変容量コンデンサによれば、上部電極の可動領域に孔が開いているときには、その孔が通風孔として機能するので上部電極を動かすための空気抵抗が小さくなり、より高速な動作をすることができる可変容量コンデンサとなる。
また、本発明の可変容量コンデンサによれば、可動領域の下部電極と上部電極との間に誘電体が配置されているときには、その誘電体は大気に比べ誘電率が高いため、より容量の大きい可変容量コンデンサとすることができる。
以下、本発明の可変容量コンデンサについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明の可変容量コンデンサの実施の形態の一例を示す断面図である。
図1において、1は基板,2は下部電極,3は上部電極4を複数の可動領域に分けてそれぞれ下部電極2の側に変位させるための支持部材,4は上部電極である。
基板1は、その上に形成または配置される下部電極2,支持部材3および上部電極4を支持できる強度を有する絶縁性の材料からなる平板であれば特に限定されず、例えばシリコン,ガラス,石英,アルミナその他のセラミックス,樹脂等が用いられる。
このような基板1上に広面積の下部電極2を形成する。下部電極2は、導電性のある材料であれば特に限定されず、例えば銅(Cu),金(Au),クロム(Cr),チタン(Ti),白金(Pt),アルミニウム(Al),銀(Ag),ニッケル(Ni)等の金属材料を用いて、スパッタリング法,蒸着法,CVD法,メッキ法,印刷法等の成膜方法により、単一の膜を成膜して形成してもよいし、異なる成分から成る複数の膜を積層して形成してもよい。
下部電極2上には、上部電極4との間に、上部電極4を複数の可動領域に区分するための支持部材3が配置されている。支持部材3は、絶縁性の材料であれば特に限定されず、例えば窒化ケイ素(Si),酸化ケイ素(SiO),樹脂等の材料を用いて、スパッタリング法,各種CVD法,印刷法,スピンコート法等の方法により成膜し、所望の形状に加工して形成すればよい。あるいはこれらの材料から成るシートを所望の形状に加工して下部電極2上に配置してもよい。
次に、図2(a)〜(c)にそれぞれ支持部材3の形状および配置の例を示す透視状態の平面図を示す。ここで、図2(a)〜(c)において、支持部材3の形状および配置を分かりやすくするために、支持部材3を斜線を施して示している。
上部電極4を複数の可動領域に分けるために、支部部材3の真上からみた形状を格子状(図2(a)の例)としたり、多数個の細長い長方形状の支持部材3を縦方向と横方向との二方向に間を開けて格子状の配置に並べたり(図2(b)の例)、多数個の円形状の支持部材3を規則的に並べたり(図2(c)の例)、これらの各形状・配置を組み合わせたりする。支持部材3の真上からみた形状は、格子状や、長方形状,多角形状,これらの角の鈍った形状,円形状,楕円形状等とすればよい。また、支持部材3を格子状とするときの格子の間隔や、複数の支持部材3を配置するときの隣り合う支持部材3の間隔は、狭すぎると上部電極4の変位が小さくなって容量変化率が小さくなり、広すぎると支持部材3により分けられた上部電極4の各可動領域を下部電極2側に安定して変位させることができなくなるため、両方を考慮して決定される。支持部材3の高さは、下部電極2と上部電極4とが接触せずに所望の容量値が得られ、かつ上部電極4を下部電極2側に変位させることができる静電引力を得られるように下部電極2および上部電極4間に印加する電圧の大きさに応じて決定される。また、高さ方向の断面形状は図1に示す長方形状のみに限定されず台形状や円形状等でもよい。
このように支持部材3により上部電極4を複数の可動領域に分けて支持することにより、電圧を印加しない状態での上部電極4と下部電極2との距離を一定に保ち、上部電極4と下部電極2とを平行に配置することができるため、設計した容量値に対するばらつきを抑制することができる。
また、支持部材3により上部電極4を複数の可動領域に分けて支持することにより、各可動領域において上部電極4を下部電極2側へそれぞれ安定して変位させることができるため、広面積の下部電極2および広面積の上部電極4を用いた場合においても、精度よく所望の変化率で変化する容量値を得ることができる。また、広面積の下部電極2および広面積の上部電極4を用いることができるので、大容量の可変容量コンデンサを得ることができる。
上部電極4は、支持部材3と接して、下部電極2と平行となるように配置される。上部電極4は、導電性のある材料であれば特に限定されず、例えばCu,Au,Cr,Ti,Pt,Al,Ag,Ni等の金属材料を用いて、スパッタリング法,蒸着法,各種CVD法,メッキ法,印刷法等の成膜方法により、単一膜を成膜して形成してもよいし、異なる成分から成る複数の膜を積層して形成してもよい。また、これら金属材料から成るシートを用いて支持部材3上に配置してもよい。
ここで、図3に示すように、上部電極4の可動領域に孔5を形成してもよい。図3(a)〜(c)はそれぞれ本発明の可変容量コンデンサの実施の形態の他の例を示す断面図であり、図3(d),(e)はそれぞれ透視状態の平面図である。ここで図3(d),(e)において、支持部材3の形状および配置を分かりやすくするために、支持部材3を斜線を施して示している。
孔5は上部電極4の各可動領域に1箇所以上形成することができ、例えば図3(a)に示すように各可動領域の中央部に形成したり、図3(b)に示すように各可動領域の中央部以外に形成したり、図3(c)に示すように可動領域によっては複数個形成するようにしてもよい。
また孔5の真上からみた形状は任意の形状とすることができ、例えば図3(d)に示すような四角形状,図3(e)に示すような円形状等とすることができる。
孔5は、上部電極4に電圧を印加しない状態において可動領域の上部電極4が下部電極2と平行に維持できる大きさとなるように、個々の可動領域の大きさに合わせて形成する。なお、孔5は全ての可動領域に設ける必要はなく、可変容量コンデンサの特性や仕様に応じて選択的に形成してもよい。
このような孔5を上部電極4の可動領域に形成することにより、この孔5が通風孔として機能して上部電極4を高速で変位させる際の空気抵抗が小さくなるため、高速な動作が可能な可変容量コンデンサとすることができる。
また、図4に示すように、下部電極2と上部電極4との間に、この例では下部電極2の上に誘電体6を形成して配置してもよい。図4(a)〜(c)はそれぞれ本発明の可変容量コンデンサの実施の形態のさらに他の例を示す断面図である。
誘電体6には、窒化ケイ素,酸化ケイ素,樹脂,酸化タリウム(TaO),酸化亜鉛(ZnO),チタン酸バリウム(BaTiO),チタン酸ストロンチウム(SrTiO),チタン酸ストロンチウムバリウム((Ba,Sr)TiO)等を用いる。誘電体6は、図4(a)に示すように上部電極4の各可動領域と対向するように下部電極2上の支持部材3非形成部のみに形成してもよいし、図4(b)に示すように支持部材3の形成部を含む下部電極2の上に形成してもよいし、図4(c)に示すように、下部電極2上のほぼ全面に形成してもよい。ここで図4(b)および(c)のように、支持部材3の形成部にも誘電体6を形成する場合には、下部電極2上に誘電体6を形成し、誘電体6の上に支持部材3を形成すればよい。また、誘電体6と支持部材3とを同一材料,同一工程で形成してもよい。
誘電体6の厚みは、所望の容量値を得るために上部電極4の可動領域が下部電極2側に変位できるように、上部電極4と下部電極2との距離に合わせて設定する。
このような誘電体6を可動領域の下部電極2と上部電極4との間に配置することより、誘電体6は大気に比べ誘電率が高いため、より容量の大きい可変容量コンデンサとすることができる。
以上のようにして作製した本発明の可変容量コンデンサの各例によれば、いずれも上部電極4と下部電極2との間に電圧を印加して、静電引力により上部電極4の各可動領域を下部電極2側に変位させることにより、安定して精度よく所望の容量値に変化させることができる。
次に、本発明の可変容量コンデンサの作製方法の例について図面を参照しつつ説明する。
図5(a)〜(e)はそれぞれ図1に示す本発明の可変容量コンデンサの作製方法の例の各工程を示す断面図である。
まず、図5(a)に示すように、基板1上に下部電極2を形成する材料を成膜し、通常のフォトリソグラフィプロセスおよびエッチングプロセスにより、所望のパターンに加工して下部電極2を形成する。
次に、図5(b)に示すように、例えばPE−CVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法によりシリコンからなる犠牲層7を下部電極2の上に、電圧を印加しない状態での上部電極4と下部電極2との距離と同じ厚みとなるように形成し、通常のフォトリソグラフィプロセスおよびエッチングプロセスにより、支持部材3を配置する部位の犠牲層7を除去して犠牲層7の非形成部を設ける。
次に、図5(c)に示すように、下部電極2上の犠牲層7の非形成部に支持部材3を形成する。例えば、PE−CVD法にて支持部材3を形成する材料を犠牲層7の非形成部を埋めるように成膜し、犠牲層7の上に形成された部位および犠牲層7の厚みを超えて形成された部位を通常のフォトリソグラフィプロセスおよびエッチングプロセスを用いて除去して、下部電極2上の犠牲層7の非形成部に支持部材3を形成すればよい。
次に、図5(d)に示すように、犠牲層7および支持部材3を覆うように、上部電極4を形成する材料をスパッタリング法等により成膜し、通常のフォトリソグラフィプロセスおよびエッチングプロセスを用い、所望のパターンに加工して上部電極4を形成する。
従来の静電駆動式の可変容量コンデンサは、上部電極の厚みが不均一なため、静電引力による上部電極の下部電極側へ引き寄せられる力の働き方が上部電極の面内で不均一となり、動作が安定しないという問題点があった。しかしながら、上部電極4を犠牲層7および支持部材3上に成膜して形成することにより、広面積にわたり均一な厚みの上部電極4を得ることができる。このため、本発明の可変容量コンデンサの動作を安定したものとすることができる。
最後に、図5(e)に示すように、犠牲層7を選択的にエッチング除去して、本発明の可変容量コンデンサを得る。例えば、シリコンからなる犠牲層7を選択的にエッチング除去するにはXeFガスを用いてドライエッチングすればよい。
なお、本発明の可変容量コンデンサは上述の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更・改良を加えることができる。
次に、本発明の第1の実施例を、図5に示す各工程により作製した図1(a)および図2(a)に示す可変容量コンデンサにより説明する。
まず、図5(a)に示すように、ガラスからなる基板1上に、下部電極2を形成する材料としてCrおよびAuをスパッタリング法によりCr/Auの層構造(各層の厚み:0.01μm/0.1μm)にて形成した。ここで上記電極材料は下層/上層の順に表している(以下も同様である)。次に、通常のフォトリソグラフィプロセスにより、この層を所望のパターンに加工して下部電極2を形成した。
次に、図5(b)に示すように、PE−CVD法によりシリコンからなる犠牲層7を3.0μmの厚みに成膜し、通常のエッチングプロセスにより支持部材3を配置する部位の犠牲層7を除去して犠牲層7の非形成部を設けた。
次に、図5(c)に示すように、PE−CVD法にてSiOを犠牲層7の非形成部を埋めるように、3.0μmの厚みに成膜し、犠牲層7の上に形成された部位および犠牲層7の厚みを超えて形成された部位を通常のフォトリソグラフィプロセスにより除去し、下部電極2上の犠牲層7の非形成部にSiOから成る支持部材3を形成した。
次に、図5(d)に示すように、犠牲層7および支持部材3を覆うように、上部電極4の形成材料としてCrおよびAuをスパッタリング法によりCr/Auの層構造(各層の厚み:0.01μm/0.1μm)にて形成し、通常のフォトリソグラフィプロセスを用いて所望のパターンに加工して上部電極4を形成した。
次に、図5(e)に示すように、犠牲層7をXeF2ガスにより選択的にエッチング除去して可変容量コンデンサを得た。
この第1の実施例の可変容量コンデンサを複数個作製し、上部電極4および下部電極2に印加する電圧の値を変化させて容量値を測定した結果、各可変容量コンデンサの設計した容量値に対する測定結果のばらつきは約0.5%であった。
また、第1の実施例の可変容量コンデンサについて、第1の実施例の可変容量コンデンサの共振周波数と同じ周波数で振動する振動環境で容量値を測定したところ、振動していない場合の容量値と比べた振動環境における容量変化は約0.5%であった。
さらに、第1の実施例の可変容量コンデンサを電源ラインおよび高周波信号線が配線されている実装基板に実装して、電源ラインおよび高周波信号線からの電気的ノイズのある環境で容量値を測定したところ、電気的ノイズがない場合の容量値に比べた電気的ノイズのある環境における容量変化は約0.1%であった。
次に本発明の第2の実施例について、図3(a),(d)に示す可変容量コンデンサにより説明する。図6(a)〜(f)はそれぞれ本発明の図3(a),(d)に示す可変容量コンデンサの作製方法の各工程を示す断面図である。
第1の実施例と同様に、図6(a)〜(d)に示すように、基板1上に下部電極2,犠牲層7,支持部材3を形成し、犠牲層7および支持部材3を覆うように上部電極4を形成した。
次に、図6(e)に示すように、通常のフォトリソグラフィにより上部電極4の各可動領域の中央において上部電極4の一部を除去して、孔5を形成した。
次に、第1の実施例と同様に、図6(f)に示すように犠牲層7を除去して可変容量コンデンサを得た。
この第2の実施例の可変容量コンデンサを複数個作製し、上部電極4および下部電極2に印加する電圧の値を変化させて容量値を測定した結果、各可変容量コンデンサの設計した容量値に対する測定結果のばらつきは約0.5%であった。
また、第2の実施例の可変容量コンデンサについて、第2の実施例の可変容量コンデンサの共振周波数と同じ周波数で振動する振動環境で容量値を測定したところ、振動していない場合の容量値と比べた振動環境における容量変化は約0.5%であった。
さらに、第2の実施例の可変容量コンデンサを電源ラインおよび高周波信号線が配線されている実装基板に実装して、電源ラインおよび高周波信号線からの電気的ノイズのある環境で容量値を測定したところ、電気的ノイズがない場合の容量値に比べた電気的ノイズのある環境における容量変化は約0.1%であった。
さらに、第1の実施例に比べ、第2の実施例の可変容量コンデンサの応答速度が速くなっていた。
次に、本発明の第3の実施例について、図4(a)に示す可変容量コンデンサにより説明する。図7(a)〜(f)はそれぞれ本発明の図4に示す可変容量コンデンサの作製方法の各工程を示す断面図である。なお、支持部材3の真上からみた形状は図2(a)と同様の形状とした。
第1の実施例と同様に、図7(a)に示すように、基板1上に下部電極2を形成した。
次に、図7(b)に示すように、下部電極2の上にスパッタリング法により、ZnOからなる膜を2.0μmの厚みに成膜し、通常のフォトリソグラフィプロセスにより、成膜したZnO膜を所望のパターンに加工して、ZnOから成る誘電体6を形成した。
次に、第1の実施例と同様に、図6(c)〜(f)に示すように、誘電体6および下部電極2上に犠牲層7,支持部材3を形成し、犠牲層7および支持部材3を覆うように上部電極4を形成した後に、犠牲層7を除去して可変容量コンデンサを得た。
この第3の実施例の可変容量コンデンサを複数個作製し、上部電極4および下部電極2に印加する電圧の値を変化させて容量値を測定した結果、各可変容量コンデンサの設計した容量値に対する測定結果のばらつきは約0.5%であった。
また、第3の実施例の可変容量コンデンサについて、第3の実施例の可変容量コンデンサの共振周波数と同じ周波数で振動する振動環境で容量値を測定したところ、振動していない場合の容量値と比べた振動環境における容量変化は約0.5%であった。
さらに、第3の実施例の可変容量コンデンサを電源ラインおよび高周波信号線が配線されている実装基板に実装して、電源ラインおよび高周波信号線からの電気的ノイズのある環境で容量値を測定したところ、電気的ノイズがない場合の容量値に比べた電気的ノイズのある環境における容量変化は約0.1%であった。
さらに、第1の実施例に比べ、第3の実施例の可変容量コンデンサは、容量の大きいものとなっていた。
次に、比較例として、第1の実施例と同様の材料、作製方法を用いて、基板1上に下部電極2を形成し、犠牲層7を下部電極2上の全面に形成し、下部電極2を囲う外枠状となるように基板1上に支持部材3を形成し、犠牲層7および支持部材3を覆うように上部電極4を形成した後、犠牲層7を除去して、下部電極2および上部電極4の対向部分に支持部材3のない可変容量コンデンサを作製した。
ここで、上部電極4と下部電極2とが対向する面積および支持部材3の高さは実施例1〜3に示す可変容量コンデンサと一致するように設定した。
この比較例の可変容量コンデンサを複数個作製し、上部電極4および下部電極2に印加する電圧の値を変化させて容量値を測定した結果、各可変容量コンデンサの設計した容量値に対する測定結果のばらつきは約5%であった。
また、比較例の可変容量コンデンサについて、比較例の可変容量コンデンサの共振周波数と同じ周波数で振動する振動環境で容量値を測定したところ、振動していない場合の容量値と比べた振動環境における容量変化は約20%であった。
さらに、比較例の可変容量コンデンサを電源ラインおよび高周波信号線が配線されている実装基板に実装して、電源ラインおよび高周波信号線からの電気的ノイズのある環境で容量値を測定したところ、電気的ノイズがない場合の容量値に比べた電気的ノイズのある環境における容量変化は約5%であった。
以上の結果より、本発明の第1の実施例〜第3の実施例の可変容量コンデンサは比較例の可変容量コンデンサに比べ、設計した容量値に対するばらつきが抑制された可変容量コンデンサとなっていることが分かった。
また、上部電極4を複数の可動領域に分けて、それぞれの可動領域を支持部材3で支持していることにより、各可動領域の上部電極4が安定して下部電極2側に変位するため、上部電極4および下部電極2に電圧を印加することにより、所望の容量値を精度よく変化させて得ることができた。
さらに、上部電極4を複数の可動領域に分けて、それぞれの可動領域を支持部材3で支持していることにより、外部の振動,電気的ノイズ等により可動領域の上部電極4が不要に振動することを抑制することができるため、外部の振動や電気的ノイズ等に左右されない安定した容量値が得られる可変容量コンデンサとなることが分かった。
また、本発明の第2の実施例の可変容量コンデンサによれば、上部電極4の可動領域に孔5が開いているため、第1の実施例の可変容量コンデンサに比べ高速な動作をすることができる可変容量コンデンサとなることが分かった。
さらに、本発明の第3の実施例の可変容量コンデンサによれば、可動領域の下部電極2と上部電極4との間に誘電体6が配置されているため、第1の実施例の可変容量コンデンサに比べ、より大容量の可変容量コンデンサとなることが分かった。
本発明の可変容量コンデンサの実施の形態の一例を示す断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ図1に示す可変容量コンデンサにおける支持部材の形状・配置の例を示す透視状態の平面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ本発明の可変容量コンデンサの実施の形態の他の例を示す断面図であり、(d),(e)はそれぞれ透視状態の平面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ本発明の可変容量コンデンサの実施の形態のさらに他の例を示す断面図である。 (a)〜(e)はそれぞれ本発明の可変容量コンデンサの作製方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(f)はそれぞれ本発明の可変容量コンデンサの作製方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(f)はそれぞれ本発明の可変容量コンデンサの作製方法の各工程を示す断面図である。 (a),(b)はそれぞれ従来の可変容量コンデンサの例を示す断面図である。
符号の説明
1:基板
2:下部電極
3:支持部材
4:上部電極
5:孔
6:誘電体
7:犠牲層

Claims (3)

  1. 基板上に広面積の下部電極が形成され、該下部電極に対向させて広面積の上部電極が配置されているとともに、前記下部電極と前記上部電極との間に、前記上部電極を複数の可動領域に分けてそれぞれを前記下部電極側に変位させるための絶縁性の支持部材が配置されていることを特徴とする可変容量コンデンサ。
  2. 前記上部電極の前記可動領域に孔が開いていることを特徴とする請求項1記載の可変容量コンデンサ。
  3. 前記可動領域の前記下部電極と前記上部電極との間に誘電体が配置されていることを特徴とする請求項1記載の可変容量コンデンサ。
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