JP2005339285A - 防犯システム及び携帯防犯ブザー - Google Patents

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Abstract

【課題】 被害者や目撃者がポールの非常ボタンまで行かなくても、手元の携帯防犯ブザーをスイッチ操作するだけで、そこからの緊急音又は緊急電波に基づいて誤報率の少ない警報信号を離れた関係機関へ自動的に送ることができるようにする。
【解決手段】 防犯システムは、発音器と無線送信機とが組み込まれた携帯防犯ブザー1を利用し、屋外に相互間距離をおいて設置した複数のマイク11及びアンテナ14と、各マイク11が拾った音のうちに携帯防犯ブザー1からの緊急音が含まれることを判別し、且つ、各アンテナ14が拾った電波のうちに携帯防犯ブザー1からの緊急電波が含まれることを判別したときに警報信号を発生する判別装置と、警報信号を関係機関へ送る警報装置とを含む。判別装置が判別する緊急音はトレモロ音に限定するとよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、屋外における防犯システム及びそれに用いる携帯防犯ブザーに関するものである。
近年、通学路、人通りの少ない路地、公園等の屋外における、引ったくり、恐喝、斬りつけ、誘拐・拉致等の犯罪が急激に増加している。そこで、子供や女子に携帯防犯ブザーを携帯させ、犯罪にあったときには携帯防犯ブザーをスイッチ操作して緊急音を発することにより、犯罪を防止・中止したり、救助を呼んで対応したりすることが一般的に普及している。
また、地域によっては、通学路に沿って例えば100〜200mの相互間距離をおいて警報機・テレビカメラ等の防犯機器が設置されるようになってきた。このような防犯システムについての特許出願もある(特許文献1、2)。現状においては、同時に複数のカメラ映像を常時監視するのは非常に困難なため、街路灯、電柱等のポールに警報機の非常ボタンを設置することが一般的であり、犯罪(事故も含む)の被害者や目撃者がこの非常ボタンを押下して、犯罪の発生を無線又は有線により監視センター等に知らせ、監視員や警官等の関係員が対応をしている。
特開2003−288654号公報 特開2004−13317号公報
しかし、防犯ブザーの発する緊急音は、大きく聞こえるのは数十mの範囲、かろうじて聞こえるのは百数十mの範囲であり、この範囲に人がいない場合には効果がないという問題がある。また、この範囲に人がいたとしても、その人が監視員や警官等の関係員であれば対応してくれるが、その人が一般人であると、最近の犯罪凶悪化による恐れから対応してくれない可能性があり、そのような場合にも効果がない。
また、前記のようなポールに設置した非常ボタンの押下による防犯システムでは、犯罪の被害者や目撃者が非常ボタンの設置場所まで行くことが前提である。前記のとおり、非常ボタンは一般的には100〜200mの相互間隔で設置されている。そのため、たまたま犯罪現場が非常ボタンの直ぐ近くであれば、非常ボタンまで行って押下できるが、犯罪現場が隣り合う2つの非常ボタンの真ん中あたりだと、被害者や目撃者が非常ボタンを分からず、あるいは分かっても状況的・時間的に非常ボタンまで辿り着けず、押下できない可能性が高いという問題がある。
本発明の目的は、上記問題を解決し、被害者や目撃者がポールの非常ボタンまで行かなくても、手元の携帯防犯ブザーをスイッチ操作するだけで、そこからの緊急音又は緊急電波に基づいて誤報率の少ない警報信号を離れた関係機関へ自動的に送ることができ、もって防犯の実効を図ることができ、しかも、一般的に普及している携帯防犯ブザーをそのまま又は一部付加して利用することで簡単且つ安価に構築できる防犯システムを提供することにある。また、前記防犯システムに用いて緊急音と緊急電波とを二重に判別させることで、誤報率をきわめて低くできる携帯防犯ブザーを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では次の手段(1)〜(4)を採用した。
(1)スイッチ操作により緊急音を発する発音器が組み込まれた携帯防犯ブザーを利用する防犯システムであって、屋外に相互間距離をおいて設置した複数のマイクと、前記各マイクが拾った音のうちに携帯防犯ブザーからの緊急音が含まれることを判別する判別装置と、前記判別装置が前記判別をしたときに警報信号を発生し関係機関へ送る警報装置とを含むことを特徴とする防犯システム。
(2)スイッチ操作により緊急音を発する発音器とスイッチ操作により緊急電波を発する無線送信機とが組み込まれた携帯防犯ブザーを利用する防犯システムであって、屋外に相互間距離をおいて設置した複数のアンテナと、前記各アンテナが拾った電波のうちに前記携帯防犯ブザーからの緊急電波が含まれることを判別する判別装置と、前記判別装置が前記判別をしたときに警報信号を発生し関係機関へ送る警報装置とを含むことを特徴とする防犯システム。
(3)スイッチ操作により緊急音を発する発音器とスイッチ操作により緊急電波を発する無線送信機とが組み込まれた携帯防犯ブザーを利用する防犯システムであって、屋外に相互間距離をおいて設置した複数のマイク及びアンテナと、前記各マイクが拾った音のうちに携帯防犯ブザーからの緊急音が含まれることを判別し、且つ、前記各アンテナが拾った電波のうちに携帯防犯ブザーからの緊急電波が含まれることを判別する判別装置と、前記判別装置が前記判別をしたときに警報信号を発生し関係機関へ送る警報装置とを含むことを特徴とする防犯システム。
(4)スイッチ操作により緊急音を発する発音器とスイッチ操作により緊急電波を発する無線送信機とが組み込まれた携帯防犯ブザー。
[緊急音の判別について]
前記手段(1)(3)において、マイクの設置場所は、特に限定されないが、屋外に立設した街路灯、電柱、防犯用支柱等のポールに設置することが好ましい。ポールがない場所では、家屋の外部に設置してもよい。マイクの相互間距離は、相互間距離をおいて隣り合う2つのマイクの間で携帯防犯ブザーが発した緊急音を、少なくとも一方のマイクが拾うことのできる距離である必要があり、好ましくは両方のマイクが拾うことのできる距離である。後者の距離であれば、両方のマイクが拾った緊急音の音圧レベルを比較することにより、何れのマイクに近い方で携帯防犯ブザーが緊急音を発したかを判別することができる。
携帯防犯ブザーの発音器が発する緊急音は、特に限定されない。市販の携帯防犯ブザーの発音器が発する緊急音は、周波数、周波数変調の有無、波形等において多様である。例えば、周波数は2500〜3500Hz程度の範囲で様々なものがあり、しかも電池の電圧低下により周波数が変動することもある。また、一定周波数の単調音もあれば、周波数が変動する音(トレモロ音等)もある。また、波形についても、正弦波もあれば、他周波数が重畳した三角波や複雑波形もある。
一方、道路において普段聞かれる一般騒音も、自動車のクラクション・排気音・ブレーキ音や、店の放送音や、チャイム等々、多様である。そして、マイクは、これらの一般騒音と同時に(混ざった状態で)前記緊急音を拾うことになる。従って、判別装置は、マイクが拾った音に前記緊急音が含まれることを極力正確に判別するように構成することが好ましい。仮に、真の緊急音ではない一般騒音を緊急音として誤判別して警報信号を出すと、それは誤報となり、各方面に迷惑を掛ける結果となるからである。
従って、判別装置は、特定の構成に限定されるものではないが、前記のとおり極力正確に緊急音を判別することができるよう、次に例示するような構成が好ましい。場合分けして例示する。
(ア)多様な緊急音をほぼすべて判別する場合
判別装置としては、多様な緊急音を予め登録音としてデジタル記憶する波形記憶装置と、マイクが拾った音をデジタル変換してサンプリングするA/D変換器と、前記登録音とサンプリング音とを比較して一致し又は所定の許容度で近似するものがあるか否かを解析するデジタル解析器とを備えたものを例示できる。デジタル解析器としてはCPUを用いたマイクロコンピュータを例示できる。この許容度が広いと誤報になりやすいことから、誤報を減らすには、許容度を狭くするためにA/D変換の精度は高いほど好ましく、許容される差異は小さいほど(但し真の緊急音を判別し落とさない程度まで)好ましい。
もっとも、前記手段(3)のように、緊急音と緊急電波とを二重に判別する場合には、緊急音を多少誤判別しても緊急電波の判別を重ねることで誤報の可能性はきわめて低くなるので、判別装置を簡易化することができる。例えば、判別装置としては、マイクが拾った音が、多様な緊急音の周波数範囲のいずれかの周波数の持続音を含むことを判別するものを例示できる。より具体的には、2500〜3500Hzの周波数のみを通過させるバンドパスフィルタと、該バンドパスフィルタを通過する持続音があることを(これを緊急音として)検知する解析器とを備えたものである。
(イ)特定の緊急音に限定して判別する場合
多様な緊急音のうちには、一般騒音との差異が小さいために一般騒音と判別しにくい緊急音と、一般騒音との差異が大きいために一般騒音と判別しやすい緊急音とがある。例えば2500〜3500Hzのうちの一定周波数の単調音よりなる緊急音は、一般騒音中に多く存在する2500〜3500Hzと判別しにくい。そこで、判別しやすい緊急音に限定して判別することにより、精度及び感度の高い判別が可能になり、誤報を防止することができる。具体的には、周波数が周期的に変動する(言い換えれば低周波で周波数変調された)トレモロ音(所謂ピロピロ音であり、ワーブルトーンも含む)の緊急音に限定して判別することが好ましい。さらには、その基本周波数及び変調周波数(ピロピロの周期)が特定範囲にあるトレモロ音に限定して判別することが好ましい。その理由は、市販の携帯防犯ブザーにはトレモロ音を発するものが多いこと、一方、道路において普段聞かれる一般騒音の中にトレモロ音が含まれることはほとんどないこと、さらに、トレモロ音の解析に限定すれば判別装置の構成が簡単で済むことによる。
トレモロ音の基本周波数及び変調周波数に特定範囲を持たせるのは、市販品のトレモロ音の周波数及び変調周波数が様々であるためと、前記のとおり電池の電圧低下によって周波数が変動することに対応するためである。なお、携帯防犯ブザー自体の設計で電源の安定化ができれば、前記特定範囲を狭めることができ、より確実に一般騒音と判別できる。この基本周波数の特定範囲は1000〜5000Hz、変調周波数の特定範囲は1〜10Hzが好ましい。同範囲は市販品の全てのトレモロ音をカバーする。また、基本周波数の特定範囲を2500〜3500Hz、変調周波数の特定範囲を2〜5Hzとすれば、市販品のほとんどのトレモロ音をカバーしつつ、誤報をより防止できる。なお、変調による周波数変動幅としては、特に限定されないが、200〜400Hzを例示できる(周波数変動幅が例えば300Hzということは、例えば基本周波数が3040Hzであれば2890〜3190Hzに変動するということである。)。
このように特定範囲のトレモロ音に限定して判別する場合、判別装置としては、マイクが拾った音に前記基本周波数及び変調周波数が特定範囲にあるトレモロ音が含まれることを解析する解析器を備えたものとする。より具体的には、マイクが拾った音をデジタル変換してサンプリングするA/D変換器と、該サンプリング音に前記特定範囲のトレモロ音が含まれることをデジタル的に解析するデジタル解析器とを備えたものを例示できる。デジタル解析器としてはCPUを用いたマイコンを例示できる。また、解析器の前に、前記基本周波数の特定範囲(例えば1000〜5000Hz)のみを通過させるバンドパスフィルタを設け、他周波数の一般騒音を事前に除去又は減衰させることが好ましい。
なお、以上のように、判別する緊急音をトレモロ音(又はその他の判別しやすい緊急音)に限定する場合、今後は、その限定に合わせて携帯防犯ブザーの緊急音をトレモロ音(又はその他の判別しやすい緊急音)に規格化していくことが好ましい。
[緊急電波の判別について]
前記手段(2)(3)において、アンテナの設置場所は、特に限定されないが、屋外に立設した街路灯、電柱、防犯用支柱等のポールに設置することが好ましい。特に前記手段(3)においては、前記マイクと一緒のポールに設置することがより好ましい。ポールがない場所では、家屋の外部に設置してもよい。アンテナの相互間距離は、相互間距離をおいて隣り合う2つのアンテナの間で携帯防犯ブザーの無線送信機が発した緊急電波を、少なくとも一方のアンテナが拾うことのできる距離である必要があり、好ましくは両方のアンテナが拾うことのできる距離である。
携帯防犯ブザーに組み込まれる無線送信機としては、特に限定されないが、小型軽量で安価である点で無線ICタグを用いたものが好ましい。無線送信機が発する緊急電波は、特に限定されないが、一般に使用されていない周波数又は種類の緊急電波が好ましい。また、緊急電波は、携帯防犯ブザーを携帯する個人又はグループを識別する識別(ID)信号を含んでいることが好ましい。監視センター、警察等の関係機関においてそのID信号から個人又はグループを特定して迅速に連絡することができるからである。
無線送信機のスイッチは、(a)発音器のスイッチを共用してもよいし、(b)発音器のスイッチとは別のスイッチを設けてもよいし、(c)発音器のスイッチを共用し且つ無線送信機のみを作動させる別のスイッチを設けてもよい。共用する場合には、その共用スイッチを操作するだけで無線送信機と発音器とが同時に作動するので、操作が最も単純で分かりやすいという利点がある。また、(b)(c)の別のスイッチで無線送信機だけを作動させ、緊急電波だけを発することにより、事件の状況により発音器が緊急音を発するとかえって事件が大きくなる場合に対応したり、誘拐・拉致等の場合に居場所の特定に利用したりできる。
判別装置は、特定の構成に限定されるものではないが、アンテナが拾った電波をのうちに携帯防犯ブザーからの緊急電波が含まれることをデジタル的に解析するデジタル解析器を備えたものを例示できる。デジタル解析器としてはCPUを用いたマイコンを例示できる。
緊急電波の強度は、携帯防犯ブザーの緊急音が届く距離と同程度又はより遠い距離まで届くような強度とすることが好ましい。
判別装置が発生する警報信号については、特に限定されず、どのような信号でもよい。
[警報信号の送信について]
警報装置が発生する警報信号については、特に限定されず、どのような信号でもよい。但し、マイクが拾った音に含まれる携帯防犯ブザーの緊急音の音圧レベル信号を含んでいることが好ましい。監視センター、警察等の関係機関においてその音圧レベル信号を分析し、相互間距離をおいて隣り合う2つのマイクからの緊急音の音圧レベルを比較することにより、携帯防犯ブザーが緊急音を発したのは何れのマイクに近い方か、好ましくは2つのマイクの間のどの地点かを判別することができるからである。また、前記ID信号を含んでいることが好ましい。
警報信号を送る手段としては、特に限定されず、無線でも有線でもよいし、有線の場合には防犯専用線、電話線、電力線等、どのような線でもよい。なお、送り先の「関係機関」とは、具体的名称で限定されず、監視センター、警察、PTA、町内会その他の防犯に関する仕事又はボランティアを担当する関係員の機関を広く意味する。
本発明に係る防犯システムによれば、被害者や目撃者がポールの非常ボタンまで行かなくても、手元の携帯防犯ブザーをスイッチ操作するだけで、そこからの緊急音又は緊急電波に基づいて誤報率の少ない警報信号を離れた関係機関へ自動的に送ることができ、もって防犯の実効を図ることができ、しかも、一般的に普及している携帯防犯ブザーをそのまま又は一部付加して利用することで簡単且つ安価に構築できる、という優れた効果を奏する。また、本発明に係る携帯防犯ブザーによれば、前記防犯システムに用いて緊急音と緊急電波とを二重に判別させることで、誤報率をきわめて低くできる。
防犯システムは、スイッチ操作により緊急音を発する発音器とスイッチ操作により緊急電波を発する無線送信機とが組み込まれた携帯防犯ブザーを利用する防犯システムであって、屋外に相互間距離をおいて設置した複数のマイク及びアンテナと、前記各マイクが拾った音のうちに携帯防犯ブザーからの緊急音が含まれることを判別し、且つ、前記各アンテナが拾った電波のうちに携帯防犯ブザーからの緊急電波が含まれることを判別したときに警報信号を発生する判別装置と、前記警報信号を監視センター、警察等の関係機関へ送る警報装置とを含む。判別装置が判別する緊急音は、周波数及び変調周波数が特定範囲にあるトレモロ音に限定するとよい。その周波数の特定範囲は1000〜5000Hz、変調周波数の特定範囲は1〜10Hzとするとよい。
本発明を具体化した実施例1の防犯システムを、図1〜図6に基づいて説明する。この防犯システムは、人が携帯する携帯防犯ブザー1と、屋外のポールPに設置した固定設備10とからなる。図1及び図2において、Rは道路であり、Pは道路Rに沿って相互間距離をおいて立設された街路灯、電柱、防犯用支柱等の複数のポールであり、Hは家屋である。
[携帯防犯ブザー1]
図3に示すように、携帯防犯ブザー1は、電池2と、該電池2から発音器5及び無線送信機6への給電を入切する共用スイッチ3と、該電池2から無線送信機6のみへの給電を入切するサブスイッチ4と、給電により緊急音を発する発音器5と、給電により緊急電波を発する無線送信機6と、緊急信号とID信号とを発生して緊急電波に載せる緊急信号・ID信号発生器7とが組み込まれている。スイッチ3,4は、押しボタン式、回転式、スライド式、ストッパ引き抜き式等、どのようなやり方で操作するものでもよい。
発音器5は、例えば音信号発生器5aと、その音信号により発音する発音体5bとからなる。発音器5が発する緊急音は、基本周波数が2500〜3500Hzの範囲、変調周波数が2〜5Hzの範囲にあるトレモロ音である。図4の(a)に周波数変調前の基本周波数を、(b)に変調周波数を、(c)に周波数変調後のトレモロ音を、それぞれ概略的に示す。
無線送信機6は、例えば無線ICタグ6aと、その無線電波の到達距離を伸ばすためのアンテナ6bとからなる。近年普及してきた無線ICタグによる無線送信機6は、超小型・超軽量・安価に形成できるため、携帯防犯ブザー1に容易に組み込むことができ、携帯防犯ブザー1の携帯性を損ねず、価格の上昇もほとんどない。よって広い普及が見込めるという利点がある。緊急信号・ID信号発生器7には、例えば小型マイコンチップ(PIC)等を使用できる。ID信号は個人又はグループを識別するものである。図5に緊急信号とID信号の例を表示したが、実際にはアスキ−コ−ド等を使用し、一般通信手順書に基づく。
従って、無線送信機6が発する緊急電波は、緊急信号とID信号とを含む。緊急信号とID信号とは一定の時間間隔で交互に発してもよいし、重畳させて同時に発してもよい。また、緊急電波を一定の時間間隔(例えば数秒間隔)で間欠的に発することにより、電池2の消耗度を軽減することができ(間欠放電)、例えば市販のアルカリ電池(単三)で数百時間の間欠送信が可能となる。
[固定設備10]
固定設備10は前記複数のポールPのそれぞれに設置されており、図6に示すように、次の要素から構成されている。
・道路の双方向に向けられた適度な指向性のある2つのマイク11
・マイク11が拾った音(音信号)を増幅する増幅器12
・増幅器12で増幅された音(音信号)のうち周波数の特定範囲(例えば2500〜3500Hz)のみを通過させ、他周波数の一般騒音を次の解析前に除去又は減衰するバンドパスフィルタ13
・1つのアンテナ14
・アンテナ14が拾った電波を受信する無線受信機15
・バンドパスフィルタ13を通過した音のうちに、携帯防犯ブザー1の発音器5からの前記特定範囲のトレモロ音が含まれることを判別し、且つ、無線受信機15で受信された電波のうちに、携帯防犯ブザー1の無線送信機4からの緊急電波が含まれることを判別する判別装置16
・判別装置16が前記判別をしたときに警報信号を発生し監視センター、警察等の関係機関へ送る警報装置17
ここで、バンドパスフィルタ13にはアクティブフィルタを用いることが好ましい。判別装置16としては、バンドパスフィルタ13を通過した音をデジタル変換してサンプリングするA/D変換器と、該サンプリング音に前記特定範囲のトレモロ音が含まれることをデジタル的に解析するデジタル解析器とを備えたものを例示できる。デジタル解析器としてはCPUを用いたマイコンを例示できる。
警報装置17は、発生した警報信号を無線又は有線で関係機関へ送るように構成されている。警報装置17の具体的構成は、特に限定されず、警報信号の発生器と、無線の場合は無線送信機とを備えるものを例示できる。また、警報信号にはマイク11が拾った音に含まれる携帯防犯ブザー1の緊急音の音圧レベル信号が加えられている。図2には、携帯防犯ブザー1から発せられて、相互間距離をおいて隣り合う2つのマイク11に届く緊急音の音圧レベルを矢印の太さで概略的に現している。このため、関係機関においてその音圧レベル信号を分析し、2つのマイク11からの緊急音の音圧レベルを比較することにより、携帯防犯ブザー1が緊急音を発したのは何れのマイク11に近い方か、好ましくは2つのマイク11の間のどの地点かを判別することができる。
また、警報信号には携帯防犯ブザー1からの前記ID信号も加えられている。このため、関係機関においてそのID信号から個人又はグループを特定して迅速に連絡することができる。
なお、ポールPには、前述した従来の防犯システムも並設されており、21は警報機の非常ボタン、22はテレビカメラ、23はスピーカーである。そして、マイク11が拾った音に携帯防犯ブザー1の緊急音が含まれていることを判別したとき、例えばスピーカー23からより大きい緊急音を発することもできる。
以上のように構成された本実施例の防犯システムによれば、被害者や目撃者がポールPの非常ボタン21まで行かなくても、手元の携帯防犯ブザー1の共用スイッチ3をon操作するだけで、該ブザー1からの緊急音及び緊急電波の二重判別に基づいて誤報率のきわめて低い警報信号を離れた関係機関へ自動的に送ることができ、もって防犯の実効を図ることができる。しかも、一般的に普及している携帯防犯ブザー1を利用することで簡単且つ安価に構築できる。
そして、無線送信機を併用した場合には一般騒音と完全に分離でき、さらに正確な緊急信号を検出できる。また、緊急電波の到達距離は、緊急音と比較して長いため、広範囲の監視ができる。さらに、無線信号の伝送内容に緊急信号とID信号を含めて送ることにより発信者の特定を簡単に行うことができる。また、事件・事故等の内容により緊急音を使用すると事件が更に大きくなる場合には、サブスイッチ4をon操作し、無線電波だけでも使用が可能である。誘拐・拉致等の場合には居場所の確認などにも利用できる。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
本発明に係る実施例1の防犯システムを示す正面図である。 同防犯システムの平面図である。 同防犯システムにおける携帯防犯ブザーの構成を示すブロック図である。 同携帯防犯ブザーの緊急音を概略的に示す波形図である。 同携帯防犯ブザーの緊急信号とID信号を示す説明図である。 同防犯システムにおける固定設備の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 携帯防犯ブザー
2 電池
3 共用スイッチ
4 サブスイッチ
4 無線送信機
5 発音器
6 無線送信機
10 固定設備
11 マイク
12 増幅器
13 バンドパスフィルタ
14 アンテナ
15 無線受信機
16 判別装置
17 警報装置
P ポール

Claims (12)

  1. スイッチ操作により緊急音を発する発音器が組み込まれた携帯防犯ブザーを利用する防犯システムであって、屋外に相互間距離をおいて設置した複数のマイクと、前記各マイクが拾った音のうちに携帯防犯ブザーからの緊急音が含まれることを判別する判別装置と、前記判別装置が前記判別をしたときに警報信号を発生し関係機関へ送る警報装置とを含むことを特徴とする防犯システム。
  2. スイッチ操作により緊急音を発する発音器とスイッチ操作により緊急電波を発する無線送信機とが組み込まれた携帯防犯ブザーを利用する防犯システムであって、屋外に相互間距離をおいて設置した複数のアンテナと、前記各アンテナが拾った電波のうちに前記携帯防犯ブザーからの緊急電波が含まれることを判別する判別装置と、前記判別装置が前記判別をしたときに警報信号を発生し関係機関へ送る警報装置とを含むことを特徴とする防犯システム。
  3. スイッチ操作により緊急音を発する発音器とスイッチ操作により緊急電波を発する無線送信機とが組み込まれた携帯防犯ブザーを利用する防犯システムであって、屋外に相互間距離をおいて設置した複数のマイク及びアンテナと、前記各マイクが拾った音のうちに携帯防犯ブザーからの緊急音が含まれることを判別し、且つ、前記各アンテナが拾った電波のうちに携帯防犯ブザーからの緊急電波が含まれることを判別する判別装置と、前記判別装置が前記判別をしたときに警報信号を発生し関係機関へ送る警報装置とを含むことを特徴とする防犯システム。
  4. 前記マイクは、屋外に立設した街路灯、電柱、防犯用支柱等のポールに設置する請求項1又は3記載の防犯システム。
  5. 前記緊急音は、基本周波数が1000〜5000Hzの特定範囲にあり変調周波数が1〜10Hzの特定範囲にあるトレモロ音である請求項1又は3記載の防犯システム。
  6. 前記判別装置は、前記マイクが拾った音に前記トレモロ音が含まれることを解析するデジタル解析器を備えている請求項5記載の防犯システム。
  7. 前記解析器の前に、前記基本周波数の特定範囲のみを通過させるバンドパスフィルタを設けた請求項6記載の防犯システム。
  8. 前記警報信号に、前記マイクが拾った音に含まれる前記緊急音の音圧レベル信号が加えられた請求項1又は3記載の防犯システム。
  9. 前記アンテナは、屋外に立設した街路灯、電柱、防犯用支柱等のポールに設置する請求項2又は3記載の防犯システム。
  10. 前記無線送信機は、無線ICタグを用いたものである請求項2又は3記載の防犯システム。
  11. 前記無線送信機が発する緊急電波に、個人又はグループを識別する識別(ID)信号が加えられた請求項2又は3記載の防犯システム。
  12. スイッチ操作により緊急音を発する発音器とスイッチ操作により緊急電波を発する無線送信機とが組み込まれた携帯防犯ブザー。
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CN108632706A (zh) * 2018-06-22 2018-10-09 中科传启(苏州)科技有限公司 声波驱离装置
JP2019095843A (ja) * 2017-11-17 2019-06-20 清水建設株式会社 インシデント検知システム

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