JP2005329767A - インホイールモータシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】 モータがダイナミックダンパとして作用する構成のインホイールモータシステムにおいて、モータやブレーキの冷却機能を損ねることなく、リニアガイドなどの可動部分の防塵を達成する。
【解決手段】 インホイールモータ3のステータ3Sを緩衝機構10を介してナックル5に対して弾性支持し、ロータ3Rとホイール2とをクロスガイド22を備えたオルダムカップリング20により結合した構成のインホイールモータシステムにおいて、上記モータ3の車体側に、長径の大きさが、サスペンションアーム6の外周よりも、上記モータ3の揺動代より大きなクリアランスを有するように形成された楕円状の貫通孔を備えた第1の網状防塵部材31を設置するとともに、サスペンションアーム6の上記第1の網状防塵部材31よりも車体側に円板状の第2の網状防塵部材32を取付け、車体側からモータ3内部への塵埃の侵入を防ぐようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】 インホイールモータ3のステータ3Sを緩衝機構10を介してナックル5に対して弾性支持し、ロータ3Rとホイール2とをクロスガイド22を備えたオルダムカップリング20により結合した構成のインホイールモータシステムにおいて、上記モータ3の車体側に、長径の大きさが、サスペンションアーム6の外周よりも、上記モータ3の揺動代より大きなクリアランスを有するように形成された楕円状の貫通孔を備えた第1の網状防塵部材31を設置するとともに、サスペンションアーム6の上記第1の網状防塵部材31よりも車体側に円板状の第2の網状防塵部材32を取付け、車体側からモータ3内部への塵埃の侵入を防ぐようにした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ダイレクトドライブホイールを駆動輪とする車輌において用いられるインホイールモータシステムに関するもので、特に、モータを弾性体及び/または減衰機構を介して足回り部品に取付けて成るインホイールモータの防塵構造に関する。
近年、モータによって駆動される車輌において、駆動用のモータを弾性体及び/または減衰機構を介して、ナックルなどの車輌バネ下部に支持することにより、上記ダイナミックダンパとして作用させ、インホイールモータ搭載車輌の接地性及び乗り心地性を改良する技術が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
一般に、足回りにバネ等のサスペンション機構を備えた車輌においては、一般に、ホイールやナックル部、サスペンションアームといったバネ下に相当する部品の質量、いわゆるバネ下質量が大きい程、凹凸路を走行した場合、バネ下部分は上下方向に大きく振動し、このため、ロードホールディング性が悪化することから、上記のように、質量の大きいモータをダイナミックダンパとして上下方向の振動抑制に適応すれば、車輌の接地性能を大幅に改善することができる。
一般に、足回りにバネ等のサスペンション機構を備えた車輌においては、一般に、ホイールやナックル部、サスペンションアームといったバネ下に相当する部品の質量、いわゆるバネ下質量が大きい程、凹凸路を走行した場合、バネ下部分は上下方向に大きく振動し、このため、ロードホールディング性が悪化することから、上記のように、質量の大きいモータをダイナミックダンパとして上下方向の振動抑制に適応すれば、車輌の接地性能を大幅に改善することができる。
インホイールモータをダイナミックダンパとして使用するためには、例えば、モータをスプリングとダンパーを介して車輌の搭載するが、このとき、モータを駆動させるステータ部分には回転反力が作用するので、ステータ部の周り止めとモータの上下方向案内を同時に実現するため、上記スプリングとダンパーに加えてリニアガイドを加える必要がある。
また、モータはホイール内でダイナミックダンパとして作用するため、ホイール軸とモータ軸との間には相対的な変位が生じる。この変位を吸収し、モータの回転をスムースにホイールに伝達するため、リニアガイドを直角に組合わせたクロスガイドを複数用いてオルダムカップリングを形成し、これによって偏芯を吸収しながら動力伝達を実現する。
図6は、その一構成例を示す図で、中空形状のダイレクトドライブモータ3のステータ3Sを支持するステータ側ケース3aを、リニアガイド11を介して互いに車輌の上下方向に作動方向が限定され、かつ、車輌の上下方向に作動するバネ12及びダンパー13により結合された2枚のプレート14,15を備えた緩衝機構10を介してナックル5に対して弾性支持するとともに、ロータ3Rを支持するロータ側ケース3bとホイール2とを、モータのロータ側ケース3bに取付けられた中空円盤状のプレート21と、このプレート21とホイール2間を結合する、表裏で作動方向が直交する複数個のクロスガイド22とを備えたオルダムカップリング20により結合する。
これにより、上記モータ3を車輌の足回り部品であるナックル5に対して弾性支持するとともに、トルクをホイール2へ効率よく伝達させ、かつ、上下方向のみに揺動させることができるので、車輌のタイヤ接地荷重変動を低減して、車輌のロードホールディング性を向上させることが可能となる。
国際公開第02/83446号パンフレット
特開2004−090696号公報
特開2004−090699号公報
また、モータはホイール内でダイナミックダンパとして作用するため、ホイール軸とモータ軸との間には相対的な変位が生じる。この変位を吸収し、モータの回転をスムースにホイールに伝達するため、リニアガイドを直角に組合わせたクロスガイドを複数用いてオルダムカップリングを形成し、これによって偏芯を吸収しながら動力伝達を実現する。
図6は、その一構成例を示す図で、中空形状のダイレクトドライブモータ3のステータ3Sを支持するステータ側ケース3aを、リニアガイド11を介して互いに車輌の上下方向に作動方向が限定され、かつ、車輌の上下方向に作動するバネ12及びダンパー13により結合された2枚のプレート14,15を備えた緩衝機構10を介してナックル5に対して弾性支持するとともに、ロータ3Rを支持するロータ側ケース3bとホイール2とを、モータのロータ側ケース3bに取付けられた中空円盤状のプレート21と、このプレート21とホイール2間を結合する、表裏で作動方向が直交する複数個のクロスガイド22とを備えたオルダムカップリング20により結合する。
これにより、上記モータ3を車輌の足回り部品であるナックル5に対して弾性支持するとともに、トルクをホイール2へ効率よく伝達させ、かつ、上下方向のみに揺動させることができるので、車輌のタイヤ接地荷重変動を低減して、車輌のロードホールディング性を向上させることが可能となる。
ところで、上記インホイールモータ3は屋外で使用されるため、上記緩衝機構10に使用されるリニアガイド11やバネ12、ダンパー13、あるいは、クロスガイド22などの可動部品に塵芥が付着し、システムの作動性を阻害する可能性がある。
そこで、これを防止するため、可動部分全てをカバーする必要があるが、全てをカバーしてしまうと、モータやブレーキから発せられた熱の逃げ場がなくなり、冷却性能が阻害されてしまうといった問題が生じてしまう。
そこで、これを防止するため、可動部分全てをカバーする必要があるが、全てをカバーしてしまうと、モータやブレーキから発せられた熱の逃げ場がなくなり、冷却性能が阻害されてしまうといった問題が生じてしまう。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、モータがダイナミックダンパとして作用する構成のインホイールモータシステムにおいて、モータやブレーキの冷却機能を損ねることなく、リニアガイドやバネ、ダンパーなどの可動部分の防塵を達成することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の発明は、車輪部に設けられた中空形状のダイレクトドライブモータのステータ側が、車輌の足回り部品に対して、弾性体及び/または減衰機構を介して支持された構成のインホイールモータシステムにおいて、上記モータの車体側に、サスペンションアームまたはナックルを貫通させるとともに、予め設定された上記モータの揺動代よりも大きなクリアランスを有する貫通孔が設けられた網状防塵部材を備えた防塵手段を取付けたことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、車輪部に設けられた中空形状のダイレクトドライブモータのステータ側が、車輌の足回り部品に対して、弾性体及び/または減衰機構を介して支持された構成のインホイールモータシステムにおいて、サスペンションアームまたはナックルに、上記モータとの間に所定のクリアランスを有する網状防塵部材を備えた防塵手段を取付けたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記網状防塵部材を上記モータの内側に取付けるとともに、上記網状防塵部材の外周部と上記モータとの間に、予め設定されたモータの揺動代よりも大きなクリアランスを設けるようにしたものである。
また、請求項2に記載の発明は、車輪部に設けられた中空形状のダイレクトドライブモータのステータ側が、車輌の足回り部品に対して、弾性体及び/または減衰機構を介して支持された構成のインホイールモータシステムにおいて、サスペンションアームまたはナックルに、上記モータとの間に所定のクリアランスを有する網状防塵部材を備えた防塵手段を取付けたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記網状防塵部材を上記モータの内側に取付けるとともに、上記網状防塵部材の外周部と上記モータとの間に、予め設定されたモータの揺動代よりも大きなクリアランスを設けるようにしたものである。
請求項4に記載の発明は、車輪部に設けられた中空形状のダイレクトドライブモータのステータ側が、車輌の足回り部品に対して、弾性体及び/または減衰機構を介して支持された構成のインホイールモータシステムにおいて、請求項1に記載の網状防塵部材と、請求項2または請求項3に記載の網状防塵部材とを備えるとともに、上記2つの網状防塵部材を車軸方向に所定の距離を置いて配置したものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のインホイールモータシステムにおいて、ホイールディスク部分に形成されたホール部に網状防塵部材を取付けたものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のインホイールモータシステムにおいて、ホイールディスク部分に形成されたホール部に網状防塵部材を取付けたものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のインホイールモータシステムにおいて、上記モータを、車輌上下方向に作動方向が限定されたリニアガイド、バネ、及び、ダンパーを備えた緩衝装置により、ナックルに連結したものである。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記モータのロータとホイールとを、リニアガイドを直交させて組合わせた複数のクロスガイドにより連結したものである。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のインホイールモータシステムにおいて、上記モータのロータとホイールとを、リニアガイドを直交させて組合わせた複数のクロスガイドにより連結したものである。
本発明によれば、車輪部に設けられた中空形状のダイレクトドライブモータのステータ側が、車輌の足回り部品に対して、弾性体及び/または減衰機構を介して支持された構成のインホイールモータシステムにおいて、上記モータの車体側に、サスペンションアームまたはナックルを貫通させるとともに、予め設定された上記モータの揺動代よりも大きなクリアランスを有する貫通孔が設けられた網状防塵部材を備えた防塵手段を取付けたり、サスペンションアームまたはナックルに、上記モータとの間に所定のクリアランスを有する網状防塵部材を備えた防塵手段を取付けたりするなどして、上記弾性体及び/または減衰機構の可動部分を防塵するようにしたので、可動部品への塵芥の付着を確実に防ぐことができるとともに、モータやブレーキから発せられた熱を網状防塵部材から外部へ効率よく放出することができる。したがって、モータやブレーキの冷却機能を損ねることなく、インホイールモータシステムの防塵性能を向上させることができる。
以下、本発明の最良の形態について、図面に基づき説明する。
図1は、本実施の形態1に係るインホイールモータシステムの構成を示す図で、同図において、1はタイヤ、2はリム2aとホイールディスク2bとから成るホイール、3は半径方向に対して内側に設けられたステータ側ケース3aに固定されたモータステータ(以下、ステータという)3Sと、半径方向に対して外側に設けられ、ベアリング3jを介して上記ステータ側ケース3aに対して回転可能に接合されたロータ側ケース3bに固定されたモータロータ(以下、ロータという)3Rとを備えたアウターロータ型のインホイールモータ、4はホイール2とその回転軸において連結されたハブ部、5はサスペンションアーム6に連結された、車輌の足回り部品であるナックル、7はショックアブゾーバ等から成るサスペンション部材、8は上記ハブ部4に装着されたブレーキである。
また、10はモータのステータ側ケース3aを上記ナックル5に弾性支持するための緩衝機構、20はモータのロータ側ケース3bとホイール2とを結合するオルダムカップリング、31〜33は、本発明による防塵手段である網状防塵部材である。
図1は、本実施の形態1に係るインホイールモータシステムの構成を示す図で、同図において、1はタイヤ、2はリム2aとホイールディスク2bとから成るホイール、3は半径方向に対して内側に設けられたステータ側ケース3aに固定されたモータステータ(以下、ステータという)3Sと、半径方向に対して外側に設けられ、ベアリング3jを介して上記ステータ側ケース3aに対して回転可能に接合されたロータ側ケース3bに固定されたモータロータ(以下、ロータという)3Rとを備えたアウターロータ型のインホイールモータ、4はホイール2とその回転軸において連結されたハブ部、5はサスペンションアーム6に連結された、車輌の足回り部品であるナックル、7はショックアブゾーバ等から成るサスペンション部材、8は上記ハブ部4に装着されたブレーキである。
また、10はモータのステータ側ケース3aを上記ナックル5に弾性支持するための緩衝機構、20はモータのロータ側ケース3bとホイール2とを結合するオルダムカップリング、31〜33は、本発明による防塵手段である網状防塵部材である。
緩衝機構10は、図2にも示すように、4個のリニアガイド11を介して互いに車輌の上下方向に作動方向が限定され、かつ、車輌の上下方向に作動するバネ12及びダンパー13により結合された2枚のプレート14,15を備えたもので、モータのステータ側ケース3aにモータ側プレート14を連結し、ナックル5にナックル側プレート15を連結することにより、上記インホイールモータ3を足回り部品であるナックル5に対して弾性支持することができる。したがって、上記インホイールモータ3は車輌バネ下部品に対してフローティングマウントされるので、モータ軸は車輪軸とは別々に揺動可能となる。このため、モータ質量は車輌バネ下部質量から切り離され、いわゆるダイナミックダンパのウエイトとして作用する。ダイナミックダンパのウエイトは凹凸路走行時のバネ下振動を打ち消すため、タイヤ接地力変動が減少し、車輌の接地性が向上するとともに、乗り心地性能が大幅に向上する。
また、オルダムカップリング20は、モータのロータ側ケース3bに取付けられた中空円盤状のプレート21とホイール2間を結合する、表裏で作動方向が直交する複数個のクロスガイド22とを備えたもので、このクロスガイド22は、図3に示すように、上記プレート21に装着されるモータ側ガイドレール22Aと、ホイール2に装着されるホイール側ガイドレール22Bと、上面及び下面にそれぞれ案内溝22a,22bが設けられたクロスガイド本体22Cとから構成される。上記クロスガイド22のモータ側ガイドレール22Aとホイール側ガイドレール22Bとは、クロスガイド本体22Cの案内溝22a,22bに沿って互いに直交する方向に稼動することができる。
したがって、上記のようなオルダムカップリング20により上記ロータ側ケース3bとホイール2とを結合することで、車輪軸とモータ軸との間に偏芯が生じた場合でも、上記クロスガイド22のガイドレール22A,22Bがスライドして上記偏芯を吸収することができるので、車輪軸とモータ軸とがずれてもモータ3の回転力をホイール2へ効率よく伝達させることが可能となる。
したがって、上記のようなオルダムカップリング20により上記ロータ側ケース3bとホイール2とを結合することで、車輪軸とモータ軸との間に偏芯が生じた場合でも、上記クロスガイド22のガイドレール22A,22Bがスライドして上記偏芯を吸収することができるので、車輪軸とモータ軸とがずれてもモータ3の回転力をホイール2へ効率よく伝達させることが可能となる。
次に、本発明の防塵手段である網状防塵部材31〜33について説明する。
第1の網状防塵部材31は、図1及び図4に示すように、その外周部が上記インホイールモータ3の車体側に取付けられた、中央部に楕円状の貫通孔31Sを備えた円板状の網状体で、上記貫通孔31Sの短径の長さ(車輌前後方向の幅)は、上記貫通孔31Sを貫通するサスペンションアーム6の外周よりも若干大きめに形成されており、長径の長さ(車輌上下方向の幅)は、上記網状防塵部材31がモータ3とともに上下動することから、上記サスペンションアーム6の外周よりも、予め設定された上記モータ3の揺動代よりも大きなクリアランスを有するように形成されている。
これにより、車体側からモータ3内部への塵埃の侵入を防止することができるとともに、モータ3内側空間への空気の出入りが妨げられることはないので、ブレーキ8やモータ3の冷却性能を損なうことなく防塵を行うことができる。
第2の網状防塵部材32は、取付部材32kを介してサスペンションアーム6に取付けられた円板状の網状体で、本例では、この第2の網状防塵部材32を上記第1の網状防塵部材31よりも車体側に配置している。これにより、車体側から上記第1の網状防塵部材31の貫通孔31Sを通ってモータ3内部へ侵入する塵埃を大幅に低減することができる。なお、この場合、上記第2の網状防塵部材32は、上記モータ3より車体側にあるので、モータ3が上下動した場合でも、モータ3や第1の網状防塵部材31に接触することはないので、その径については特に制限はない。したがって、第2の網状防塵部材32の径を大きくして重なり部分を多くし、細かい塵埃の侵入を防ぐようにしても良いし、径を小さくして重なり部分を少なくし軽量化を図るなど、第2の網状防塵部材32の径については、適宜設定すればよい。
また、第3の網状防塵部材33は、図1及び図5に示すように、ホイールディスク2bに形成されたホール部2hに取付けられた略扇型の網状体で、これにより、ホイールディスク2b側からの塵埃の侵入を防止することができる。
第1の網状防塵部材31は、図1及び図4に示すように、その外周部が上記インホイールモータ3の車体側に取付けられた、中央部に楕円状の貫通孔31Sを備えた円板状の網状体で、上記貫通孔31Sの短径の長さ(車輌前後方向の幅)は、上記貫通孔31Sを貫通するサスペンションアーム6の外周よりも若干大きめに形成されており、長径の長さ(車輌上下方向の幅)は、上記網状防塵部材31がモータ3とともに上下動することから、上記サスペンションアーム6の外周よりも、予め設定された上記モータ3の揺動代よりも大きなクリアランスを有するように形成されている。
これにより、車体側からモータ3内部への塵埃の侵入を防止することができるとともに、モータ3内側空間への空気の出入りが妨げられることはないので、ブレーキ8やモータ3の冷却性能を損なうことなく防塵を行うことができる。
第2の網状防塵部材32は、取付部材32kを介してサスペンションアーム6に取付けられた円板状の網状体で、本例では、この第2の網状防塵部材32を上記第1の網状防塵部材31よりも車体側に配置している。これにより、車体側から上記第1の網状防塵部材31の貫通孔31Sを通ってモータ3内部へ侵入する塵埃を大幅に低減することができる。なお、この場合、上記第2の網状防塵部材32は、上記モータ3より車体側にあるので、モータ3が上下動した場合でも、モータ3や第1の網状防塵部材31に接触することはないので、その径については特に制限はない。したがって、第2の網状防塵部材32の径を大きくして重なり部分を多くし、細かい塵埃の侵入を防ぐようにしても良いし、径を小さくして重なり部分を少なくし軽量化を図るなど、第2の網状防塵部材32の径については、適宜設定すればよい。
また、第3の網状防塵部材33は、図1及び図5に示すように、ホイールディスク2bに形成されたホール部2hに取付けられた略扇型の網状体で、これにより、ホイールディスク2b側からの塵埃の侵入を防止することができる。
このように、本最良の形態によれば、インホイールモータ3のステータ3Sを支持するステータ側ケース3aを、緩衝機構10を介してナックル5に対して弾性支持し、ロータ3Rを支持するロータ側ケース3bとホイール2とを、複数のクロスガイド22を備えオルダムカップリング20により結合した構成のインホイールモータシステムにおいて、上記モータ3の車体側に、長径の長さが、サスペンションアーム6の外周よりも、予め設定された上記モータ3の揺動代よりも大きなクリアランスを有するように形成された楕円状の貫通孔31Sを備えた第1の網状防塵部材31を設置するとともに、サスペンションアーム6の上記第1の網状防塵部材31よりも車体側に円板状の第2の網状防塵部材32を取付け、車体側からモータ3内部への塵埃の侵入を防ぐようにしたので、モータ3が上下動した場合でも、リニアガイド11などの可動部品への塵芥の付着を確実に防ぐことができるとともに、モータ3やブレーキ8から発せられた熱を網状防塵部材から外部へ効率よく放出することができる。
また、ホイールディスク2bに形成されたホール部2hにも、略扇型の網状体から成る第3の網状防塵部材33を取付けるようにすれば、ホイールディスク2b側からの塵埃の侵入についても防止することができる。
また、ホイールディスク2bに形成されたホール部2hにも、略扇型の網状体から成る第3の網状防塵部材33を取付けるようにすれば、ホイールディスク2b側からの塵埃の侵入についても防止することができる。
上記最良の形態では、第1の網状防塵部材31と第2の網状防塵部材32との両方を用いたが、どちらか一方であっても、ブレーキ8やモータ3の冷却性能を損なうことなく防塵を行うことができる。なお、モータ3の内側に第2の網状防塵部材32を配置する場合には、上記第2の網状防塵部材32の径を小さくして、その外周部と上記モータ3との間に、予め設定されたモータ3の揺動代よりも大きなクリアランスを設けるようにする必要がある。
また、上記例では、サスペンションアーム6の周囲に第1及び第2の網状防塵部材31,32を配置したが、ナックルやサスペンションアームの形状よっては、ナックルがモータ3の車体側まで延長している場合があるので、この場合には、ナックルの周囲に第1及び第2の網状防塵部材31,32を配置して、可動部品への塵芥の付着を防ぐようにすればよい。
また、上記例では、サスペンションアーム6の周囲に第1及び第2の網状防塵部材31,32を配置したが、ナックルやサスペンションアームの形状よっては、ナックルがモータ3の車体側まで延長している場合があるので、この場合には、ナックルの周囲に第1及び第2の網状防塵部材31,32を配置して、可動部品への塵芥の付着を防ぐようにすればよい。
このように、本発明の防塵手段を用いることにより、モータやブレーキの冷却機能を損ねることなく、リニアガイドやバネ、ダンパーなどの可動部分の防塵を達成することができるので、インホイールモータシステムの信頼性を向上させることができる。
1 タイヤ、2 ホイール、2a リム、2b ホイールディスク、2h ホール部、
3 インホイールモータ、3R モータロータ、3S モータステータ、
3a ステータ側ケース、3b ロータ側ケース、3j ベアリング、4 ハブ部、
5 ナックル、6 サスペンションアーム、7 サスペンション部材、8 ブレーキ、
10 緩衝機構、11 リニアガイド、12 バネ、13 ダンパー、
14 モータ取付プレート、15 ナックル取付プレート、
20 オルダムカップリング、21 中空円盤状のプレート、22 クロスガイド、
22A モータ側ガイドレール、22B ホイール側ガイドレール、
22C クロスガイド本体、
31 第1の網状防振部材、32 第2の網状防振部材、33 第3の網状防振部材。
3 インホイールモータ、3R モータロータ、3S モータステータ、
3a ステータ側ケース、3b ロータ側ケース、3j ベアリング、4 ハブ部、
5 ナックル、6 サスペンションアーム、7 サスペンション部材、8 ブレーキ、
10 緩衝機構、11 リニアガイド、12 バネ、13 ダンパー、
14 モータ取付プレート、15 ナックル取付プレート、
20 オルダムカップリング、21 中空円盤状のプレート、22 クロスガイド、
22A モータ側ガイドレール、22B ホイール側ガイドレール、
22C クロスガイド本体、
31 第1の網状防振部材、32 第2の網状防振部材、33 第3の網状防振部材。
Claims (7)
- 車輪部に設けられた中空形状のダイレクトドライブモータのステータ側が、車輌の足回り部品に対して、弾性体及び/または減衰機構を介して支持された構成のインホイールモータシステムにおいて、上記モータの車体側に、サスペンションアームまたはナックルを貫通させるとともに、予め設定されたモータの揺動代よりも大きなクリアランスを有する貫通孔が設けられた網状防塵部材を備えた防塵手段を取付けたことを特徴とするインホイールモータシステム。
- 車輪部に設けられた中空形状のダイレクトドライブモータのステータ側が、車輌の足回り部品に対して、弾性体及び/または減衰機構を介して支持された構成のインホイールモータシステムにおいて、サスペンションアームまたはナックルに、上記モータとの間に所定のクリアランスを有する網状防塵部材を備えた防塵手段を取付けたことを特徴とするインホイールモータシステム。
- 上記網状防塵部材を上記モータの内側に取付けるとともに、上記網状防塵部材の外周部と上記モータとの間に、予め設定されたモータの揺動代よりも大きなクリアランスを設けるようにしたことを特徴とする請求項2に記載のインホイールモータシステム。
- 車輪部に設けられた中空形状のダイレクトドライブモータのステータ側が、車輌の足回り部品に対して、弾性体及び/または減衰機構を介して支持された構成のインホイールモータシステムにおいて、請求項1に記載の網状防塵部材と、請求項2または請求項3に記載の網状防塵部材の両方を備えるとともに、上記2つの網状防塵部材を車軸方向に所定の距離を置いて配置したことを特徴とするインホイールモータシステム。
- ホイールディスク部分に形成されたホール部に網状防塵部材を取付けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のインホイールモータシステム。
- 上記モータを、車輌上下方向に作動方向が限定されたリニアガイド、バネ、及び、ダンパーを備えた緩衝装置によりナックルに連結したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のインホイールモータシステム。
- 上記モータのロータとホイールとを、リニアガイドを直交させて組合わせた複数のクロスガイドにより連結したことを特徴とする請求項6に記載のインホイールモータシステム。
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