JP2005318886A - 液体麹の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発酵飲食品の製造に用いられる液体麹、特に焼酎醸造に使用できるグルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼの酵素活性が高い液体麹を提供する。
【解決手段】発酵飲食品製造に用いられる液体麹の製造方法であって、培養原料として表面が穀皮で覆われた穀類を含む液体培地で麹菌を培養する液体麹の製造方法。これによって、グルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼの両酵素が同時にバランスよく高生成されて、焼酎醸造等に必要な酵素活性を有する液体麹が製造できる。更に、これら液体麹を用いることで焼酎等の発酵飲食品を製造することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、発酵飲食品の製造に用いられる液体麹、特に焼酎醸造に必要な酵素活性を有する液体麹の製造方法に関する。
酒類等の製造に用いられる麹は、蒸煮等の処理後の原料に糸状菌の胞子を接種して培養する固体麹と、水に原料及びその他の栄養源を添加して液体培地を調製し、これに麹菌の胞子又は前培養した菌糸等を接種して培養する液体麹がある。
従来の酒類又は発酵飲食品、例えば、日本酒、焼酎、しょうゆ、みそ、みりん等の製造では、固体培養法により製麹された、いわゆる固体麹が広く利用されている。この固体培養法は、アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・オリーゼ(Aspergillus oryzae)、又はアスペルギルス・ソーヤ(Aspergillus sojae)等の麹菌の胞子を、蒸煮した穀類等の固体原料へ散布し、その表面で麹菌を増殖させる培養方法である。
例えば、焼酎の製造では、アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)やアスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)等の固体麹が広く用いられている。しかしながら、固体培養法は、原料や麹菌が不均一に分散する培養系であるため、温度や水分含量、各種栄養成分といった因子を均一にすることが困難であり、その培養制御は大変煩雑である。また、開放状態で製麹されることも多く、この場合は、雑菌による汚染といった品質管理面での注意も要する。そのため、大規模製造には不向きな方法ともいえる。
これに対して、液体培養法は、培養制御や品質管理が容易であり、効率的な生産に適した培養形態であるが、例えば、焼酎醸造に必要な酵素活性が十分に得られない等で、麹菌を液体培養して得られる培養物を、実際に焼酎麹として用いた例は少ない。ここで、液体培養法で得られる培養物とは、液体培養法で得られる培養物そのもの(以下、液体麹ともいう)の他、培養液、菌体、それらの濃縮物又はそれらの乾燥物であってもよい。
液体培養法で得られる培養物が焼酎等の発酵飲食品の製造に利用されない大きな理由として、液体培養では麹菌のアミラーゼ、セルラーゼ等の酵素生産挙動が固体培養と大きく異なるばかりか、全般的に生産性が低下することが知られている(非特許文献1参照)。
通常、焼酎をはじめとする酒類の製造では、並行複発酵によりアルコールが生成される。従って、麹菌へのグルコース供給に影響を与える麹菌の糖質分解関連酵素、特にグルコアミラーゼや耐酸性α−アミラーゼは、アルコール発酵における鍵酵素である。しかしながら、液体培養法で得られる培養物において、グルコアミラーゼの活性は著しく低く、生産挙動も固体培養とは大きく異なることが知られている(非特許文献2参照)。
麹菌のグルコアミラーゼ活性を向上させる方法として、菌糸の生育にストレスを与えながら麹菌を培養する方法(特許文献1参照)や焙炒した穀類を麹菌培養液に添加する方法(特許文献2参照)が報告されている。特許文献1に開示の方法は、多孔性膜上又は空隙を有する包括固定化剤中で培養してグルコアミラーゼをコードする新規遺伝子glaBを発現させて同酵素活性を高めるもので、厳密な制御又は特殊な培養装置が必要であり、実用的ではない。また、特許文献2に開示の方法は、原料の少なくとも一部に焙炒した穀類を用いた液体培地で麹菌を培養するもので、穀類を焙炒するという、新たな製造工程が加わることになる。
そこで、本発明者らは、麹菌にとって難分解性の糖質を含有する液体培地を用いた麹菌の培養方法に関する発明を提案した(特許文献3参照)。この発明によれば、麹菌の液体培養において、酒類又は発酵飲食品の製造に使用可能な、グルコアミラーゼ等の糖質分解関連酵素の活性が高い麹菌培養物を、簡便、且つ安価に得ることができる。
一方、耐酸性α−アミラーゼについては、最近、分子生物学的な解析が詳細に行なわれ始めている(非特許文献3参照)。それによれば、白麹菌は非耐酸性α−アミラーゼと耐酸性α−アミラーゼという性質の異なる2種類のアミラーゼ遺伝子を有しているが、その発現様式は大きく異なっており、液体培養においては、非耐酸性α−アミラーゼは十分に生産されるものの、焼酎醸造の鍵酵素である耐酸性α−アミラーゼはほとんど生産されないことが報告されている。
焼酎製造では、焼酎もろみの腐造防止のために低pH環境下で醸造する。しかし、非耐酸性α−アミラーゼは、低pH条件では速やかに失活してしまうため、焼酎醸造の糖質分解にはほとんど貢献しない。そのため、焼酎醸造の糖質分解に寄与していると考えられる耐酸性α−アミラーゼを、麹菌の液体培養で大量に生成させることが、焼酎製造のために不可欠である。
過去には、麹菌の液体培養における耐酸性α−アミラーゼの生産挙動を検討した報告があるものの、その方法はペプトンやクエン酸緩衝液を含む合成培地を用いているし、培養時間が100時間以上かかるなど、実際の焼酎醸造に適用できるような液体麹の製造方法であるとは言い難い(非特許文献4参照)。
特開平11−225746号公報 特開2001−321154号公報 特開2003−265165号公報 Iwashita K. et al: Biosci. Biotechnol. Biochem.,62,1938-1946(1998)、山根雄一ら: 日本醸造協会誌.,99,84-92(2004) Hata Y. et al: J. Ferment. Bioeng.,84,532-537(1997)、Hata Y. et al: Gene.,207,127-134(1998)、Ishida H. et al: J. Ferment. Bioeng.,86,301-307(1998)、Ishida H. et al: Curr Genet.,37,373-379(2000) Nagamine K. et al: Biosci. Biotechnol. Biochem.,67,2194-2202(2003) Sudo S. et al: J. Ferment. Bioeng.,76,105-110(1993)、Sudo S. et al: J. Ferment. Bioeng.,77,483-489(1994)、須藤茂俊ら: 日本醸造協会誌.,89,768-774(1994)
しかしながら、特許文献3の方法ではグルコアミラーゼの活性が高い麹菌培養物は、難分解性糖質を加えて調製された液体培地で麹菌を培養するもので、穀類等の培養原料で調製された普通の液体培地を用いて培養されるものではない。
また、麹菌を液体培地で培養してグルコアミラーゼ活性が高い麹菌培養物を得る技術は開示されているが、アルコール発酵におけるもう一つの鍵酵素である耐酸性α−アミラーゼの活性が高い液体麹を、液体培地で麹菌を培養して得るという技術が開示されたものはない。この耐酸性α−アミラーゼは、液体培養では生成されない酵素であると一般的に言われており、これまでに耐酸性α−アミラーゼの活性が高い液体麹は開発されていない。
本発明の目的は、発酵飲食品の製造に用いられる液体麹、特に焼酎醸造のアルコール発酵における鍵酵素となるグルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼの活性が高い液体麹を特殊な糖質等を加えたり、焙炒処理された原料を使用するといった特別の液体培地でなく、未精白の穀類の原料を使用した液体培地で麹菌を培養して液体麹を製造する方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、表面が穀皮で覆われた穀類を使用した液体培地で麹菌を培養することで、グルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼの酵素活性が増強された液体麹が製造されることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に示すものを提供する。
(1) 発酵飲食品製造に用いられる液体麹の製造方法であって、培養原料として表面が穀皮で覆われた穀類を含む液体培地で白麹菌及び/又は黒麹菌を培養して、培養物中にグルコアミラーゼと耐酸性α−アミラーゼとを同時に生成、蓄積させることを特徴とする発酵飲食品製造用の液体麹の製造方法。
(2) 穀類が、未精白、或いは少なくとも穀皮が穀粒の表面に残されている程度までに精白された精白歩合以上のものである(1)に記載の液体麹の製造方法。
液体培地が、水に対して1〜20%(w/vol)の穀類を含むものである請求項1または2に記載の液体麹の製造方法。
) (1)から()のいずれか1項に記載の方法で得られた前記液体麹を用いて発酵飲食品の製造を行なう発酵飲食品の製造方法。
) 発酵飲食品の製造が、すべての工程が液相で行なわれる()に記載の発酵飲食品の製造方法。
) 発酵飲食品の製造が、外界と遮蔽状態が保たれた状態の液相で行われる(4)または(5)に記載の発酵飲食品の製造方法。
) 発酵飲食品の製造が、前記液体麹に掛け原料を仕込んで一次もろみを製造することにより行なわれる(4)から(6)のいずれかに記載の発酵飲食品の製造方法。
) 発酵飲食品が、焼酎である(4)から(7)のいずれかに記載の発酵飲食品の製造方法。
) 少なくとも、グルコアミラーゼと、耐酸性α−アミラーゼとを有する発酵飲食品製造用の(1)〜(3)のいずれかに記載の方法により作製された液体麹セット。
本発明によれば、表面が穀皮で覆われた穀類を含む液体培地で麹菌を培養することで、グルコアミラーゼや耐酸性α−アミラーゼといった焼酎醸造に必要な酵素群が同時に高生産された液体麹が製造できる。液体培養は固体培養に比べ厳密な培養コントロールが可能であるため、品質が安定した液体麹を安価に製造することができる。
また、本発明により製造した液体麹を用いると、従来の固体麹を用いた焼酎もろみと同程度の発酵性が得られ、製造された焼酎は固体麹を用いて製造された焼酎と同程度の品質を有し、官能的にも遜色ない焼酎を製造することができる。
しかも、本発明において使用される穀類は、未精白、或いは少なくとも穀皮が穀粒の表面に残されている程度までに精白されたものであるので、原料利用率や歩留まりの向上が期待できる。
また、本発明により製造した液体麹を用いて焼酎を製造する場合に、固体麹を使用する従来の焼酎製造とは異なり、全工程を液相のままで行なうことが可能なので、従来に比べ効率的、かつ安定的な焼酎製造システムを提供することができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明における液体麹の製造方法は、穀類等の原料を添加して調製された液体培地で麹菌の培養を行ない、グルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼの酵素活性を増強した液体麹を製造する工程を包含するものである。すなわち、原料として前記した穀類を使用して麹菌を培養するため、当該穀類中のでん粉の糖化に時間がかかり、培養系への糖の放出速度が抑制され、液体麹の酵素活性が増強される。しかも、グルコアミラーゼと、耐酸性α−アミラーゼが同時にバランスよく生成、蓄積される。
本発明において、原料として用いる穀類としては大麦、米、小麦、そば、ヒエ、アワ、キビ、コウリャン、トウモロコシ等を挙げることができる。これらの原料の形状には、未精白物、または少なくとも穀皮が穀粒の表面に残されている程度までに精白された精白歩合以上のもの等を用いることができる。例えば、穀類が大麦の場合には、未精白の精白歩合100%のもの、或いは未精白の精白歩合を100%とし、この未精白の精白歩合(100%)から大麦の穀皮歩合(一般的には7〜8%)を差し引いた割合、すなわち、92〜93%程度の精白歩合以上のものである。
ここで、精白歩合とは穀類を精白して残った穀類の割合を言い、例えば精白歩合90%とは、穀類の表層部の穀皮等を10%削り取ることを意味する。また、本発明において玄麦とは、未精白の麦から、穀皮が穀粒の表面に残されている程度までに精白されたものまで、すなわち精白歩合90%以上のものを含む。また、穀皮とは穀類の粒の表面を覆っている外側部位のことを言う。
原料の穀類は、水と混合して液体培地を調製する。この穀類の配合割合は、麹菌の培養中にグルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼが選択的に生成、蓄積される程度のものに調製される。例えば、大麦を原料とした場合には、水に対して玄麦を1〜20%(w/vol)添加した液体培地に調製される。また、玄麦として無精白の大麦を用いた場合には、さらに好ましくは8〜10%(w/vol)添加した液体培地に調製され、玄麦として95%精白した大麦を原料とした場合には、さらに好ましくは1〜4%(w/vol)添加した液体培地に調製される。
このように、使用する原料の精白度、使用する麹菌株、原料の種類等によって、最適な配合使用量は異なるので、任意に選択すればよい。
玄麦を1〜20%(w/vol)添加した液体培地で麹菌を培養すると、グルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼの酵素がバランスよく高生産され、特に玄麦を8〜10%(w/vol)添加した液体培地では、焼酎醸造に使用するのに十分な酵素活性を有する液体麹が得られる。玄麦の使用量が10%(w/vol)より多くなると、培養液の粘性が高くなり、麹菌を好気培養するために必要な酸素や空気の供給が不十分となり、培養物中の酸素濃度が低下して、培養が進み難くなるので好ましくない。
原料に含まれるでん粉は、培養前にあらかじめ糊化しておいてもよい。でん粉の糊化方法については特に限定はなく、蒸きょう法、焙炒法等常法に従って行なえばよい。後述する液体培地の殺菌工程において、高温高圧滅菌等によりでん粉の糊化温度以上に加熱する場合は、この処理によりでん粉の糊化も同時に行なわれる。
液体培地には、前述の原料の他に栄養源として有機物、無機塩等を添加するのが好ましい。これらの添加物は麹菌の培養に一般に使用されているものであれば特に限定はないが、有機物としては米糠、小麦麩、コーンスティープリカー、大豆粕、脱脂大豆等を、無機塩としてはアンモニウム塩、硝酸塩、カリウム塩、酸性リン酸塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等の水溶性の化合物を挙げることができ、2種類以上の有機物及び/又は無機塩を同時に使用してもよい。これらの添加量は麹菌の増殖を促進する程度であれば特に限定はないが、有機物としては0.1〜5%(w/vol)程度、無機塩としては0.1〜1%(w/vol)程度添加するのが好ましい。このようにして得られる麹菌の液体培地は必要に応じて滅菌処理を行なってもよく、処理方法には特に限定はない。例としては、高温高圧滅菌法を挙げることができ、121℃で15分間行なえばよい。
滅菌した液体培地を培養温度まで冷却後、麹菌を液体培地に接種する。本発明で用いる麹菌は、糖質分解酵素生産能を有する麹菌、好ましくはグルコアミラーゼ生産能、耐酸性α−アミラーゼ生産能を有する麹菌であり、例えば、アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)等に代表される白麹菌、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)やアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)等に代表される黒麹菌等が挙げられる。また、培地に接種する麹菌の形態は任意であり、胞子又は菌糸を用いることができる。
これらの麹菌は一種類の菌株による培養、又は同種若しくは異種の二種類以上の菌株による混合培養のどちらでも用いることができる。これらは胞子又は前培養により得られる菌糸のどちらの形態のものを用いても問題はないが、菌糸を用いる方が対数増殖期に要する時間が短くなるので好ましい。麹菌の液体培地への接種量には特に制限はないが、液体培地1ml当り、胞子であれば1×10〜1×10個程度、菌糸であれば前培養液を0.1〜10%程度接種することが好ましい。
麹菌の培養温度は、生育に影響を及ぼさない限りであれば特に限定はないが、好ましくは25〜45℃、より好ましくは30〜40℃で行なうのがよい。培養温度が低いと麹菌の増殖が遅くなるため雑菌による汚染が起きやすくなる。培養時間は24〜72時間で培養するのが好ましい。培養装置は液体培養を行なうことができるものであればよいが、麹菌は好気培養を行なう必要があるので、酸素や空気を培地中に供給できる好気的条件下で行なう必要がある。また、培養中は培地中の原料、酸素、及び麹菌が装置内に均一に分布するように撹拌をするのが好ましい。撹拌条件や通気量については、培養環境を好気的に保つことができる条件であればいかなる条件でもよく、培養装置、培地の粘度等により適宜選択すればよい。
上記の培養法で培養することにより、グルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼの酵素が同時にバランスよく生成され、焼酎醸造に使用できる酵素活性を有する液体麹となる。尚、上記の培養法で得られる液体麹は、培養したそのものの他に、培養物を遠心分離等することにより得られる培養液、それらの濃縮物又はそれらの乾燥物等としてもよい。
本発明の製造方法で得られた液体麹等は、酒類又は発酵飲食品の製造に用いることができる。例えば、清酒を製造する場合には、酒母や各もろみ仕込み段階において、焼酎を製造する場合には、もろみ仕込み段階において、しょうゆを製造する場合には、盛り込みの段階において、味噌を製造する場合には、仕込み段階において、みりんを製造する場合は、仕込み段階において、液体麹等を固体麹の代わりに用いることができる。
また、上記した液体麹或いは培養物から得られる培養液又はそれらの濃縮物等を用いて酒類又は発酵飲食品を製造する場合には、全工程を液相で行なうことができる。全工程を液相で行なう酒類の製造方法としては、例えば、焼酎を製造する場合、トウモロコシ、麦、米、いも、さとうきび等を掛け原料に用い、該原料を約80℃の高温で耐熱性酵素剤を使用して溶かして液化した後、これに上記した液体麹、及び酵母を添加することでアルコール発酵させたもろみを、常圧蒸留法又は減圧蒸留法等により蒸留して製造する方法が挙げられる。
以下、本発明を実施例によってより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実験例1>[液体麹の製造における玄麦の使用量の検討]
原料の玄麦の割合を表1に示すように変えて5種類の液体培地を調製し、それぞれの液体培地で麹菌を培養して液体麹を製造した。
まず、硝酸カリウム0.2%(w/vol)、リン酸2水素カリウム0.3%(w/vol)を添加した水に玄麦が1、2、4、8、10%(w/vol)になるように加えた5種類の液体培地を調製した。それぞれの液体培地について、調製した液体培地100mlを容量500mlのバッフル付三角フラスコに入れ、オートクレーブ滅菌後、あらかじめ液体培地で前培養した白麹菌(Aspergillus kawachii IFO4308)を液体培地に対して1%(v/vol)になるように接種した。尚、玄麦は国産2条大麦の未精白のものを使用した。
その後、温度37℃、振盪速度100rpmにて48時間培養を行なった。培養終了後、得られたそれぞれの培養物について、グルコアミラーゼ、耐酸性α−アミラーゼの生成量を測定した。そして、表1及び図1に玄麦の使用量別の液体培地で培養して得られた培養物のグルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼの生成量を示した。尚、グルコアミラーゼの酵素活性の測定には、糖化力分別定量キット(キッコーマン製)を用いた。また、耐酸性α−アミラーゼの酵素活性の測定は、<非特許文献3>に記載の方法を若干改良し、培養物を酸処理することで非耐酸性α−アミラーゼを失活させた後、α−アミラーゼ測定キット(キッコーマン製)を用いて耐酸性α−アミラーゼを測定した。より具体的には、培養液1mlに9mlの100mM 酢酸緩衝液(pH3)を添加し、37℃で1時間酸処理を行なった後に、α−アミラーゼ測定キット(キッコーマン製)を用いて測定した。
一方、対照区として、原料に国産2条大麦を精白歩合70%に精白した麦(以下、丸麦と称する)を使用して、試験区と同じようにして液体培地を調製して、同一条件で培養し、培養終了後、得られたそれぞれの培養物について、同じくグルコアミラーゼ、耐酸性α−アミラーゼの生成量を測定した。そして、表1及び図2に丸麦の使用量別の液体培地で培養して得られた培養物のグルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼ生成量を示した。
Figure 2005318886
表1及び図1に示すように、玄麦を使用して培養したものは、玄麦の使用量の増加と共にグルコアミラーゼと耐酸性α−アミラーゼの酵素が同時にバランスよく高生産されており、生成量も対照区の丸麦を使用した場合に比べて大幅に増加していることが確認された。特に、玄麦を10%(w/vol)添加した液体培地では、グルコアミラーゼが217.3U/ml、耐酸性α−アミラーゼが14.0U/ml生成されており、焼酎醸造で使用するのに十分な酵素活性が同時に得られた。(参考までに、焼酎製造に必要なグルコアミラーゼと耐酸性α−アミラーゼの酵素活性値は、グルコアミラーゼが100U/ml以上、耐酸性α−アミラーゼが10U/ml以上である。)
一方、丸麦を使用した対照区では、表1及び図2に示すように、グルコアミラーゼ活性は丸麦を2%(w/vol)添加した液体培地で最大であり、耐酸性α−アミラーゼ活性は丸麦を8%(w/vol)添加した液体培地で最大となっているが、両方の酵素が同時に高生産されることはなかった。
このように、玄麦を1〜20%(w/vol)添加した液体培地で麹菌を培養することでグルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼが同時にバランスよく生成される。特に、玄麦(未精白)8〜10%(w/vol)の添加では、焼酎醸造で使用するのに十分な酵素活性が同時に得られる液体麹が製造できることになった。
玄麦を使用した液体培地で麹菌を培養すると、グルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼが同時にバランスよく高生産されるのは、原料として表面が穀皮で覆われた玄麦を使用することで、原料中のでん粉に由来するグルコース等の糖の放出が穀皮によって抑制されて、培養中の糖濃度が比較的低い状態で培養されるため、グルコアミラーゼや耐酸性α−アミラーゼ等の酵素が生成し易いことによるものと考えられる。
<実施例1>[玄麦を用いた液体麹の製造]
先ず、硝酸カリウム0.2%(w/vol)、リン酸2水素カリウム0.3%(w/vol)を添加した水に玄麦が10%(w/vol)になるように加えた液体培地を調製した。次いで、この調製した液体培地100mlを容量500mlのバッフル付三角フラスコに入れ、オートクレーブ滅菌後、あらかじめ液体培地で前培養した白麹菌(Aspergillus kawachii IFO4308)を液体培地に対して1%(v/vol)になるように接種した。尚、玄麦は国産2条大麦の未精白のものを使用した。
その後、温度37℃、振盪速度100rpmにて48時間培養を行なった。培養終了後、得られたそれぞれの培養物について、グルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼの生成量を測定したところ、グルコアミラーゼが217.3U/ml、耐酸性α−アミラーゼが14.0U/ml生成されており、焼酎醸造で使用するのに十分な酵素活性が同時に得られた。
<実施例2>[玄麦を用いた液体麹による麦焼酎の製造]
実施例1において、玄麦を10%(w/vol)加えて調製した液体培地で培養して得られた液体麹(グルコアミラーゼと耐酸性α−アミラーゼが増強された培養物)を用いて焼酎製造を行った。
すなわち、実施例1における玄麦を10%(w/vol)添加して調製された液体培地で培養して得られた液体麹の500mlを用いて、表2に示した仕込み配合にて、総麦1328.6gの仕込みを行ない、発酵温度を25℃に保ち、一次仕込み5日間、二次仕込み2日間、三次仕込み13日間の三段仕込みを行なった。尚、掛け麦としては、国産2条大麦を70%精白したものを水で洗浄後、60分間浸漬、水切り30分間行なった後、35分間蒸きょうしたものを用いた。また、一次仕込みにおいて、液体麹からの麦持ち込み量50.0gでは発酵を行なうのに不十分なため、固体麹仕込みと同量の麦が入るよう掛け麦262.9gを仕込んだ。なお、酵母は焼酎酵母(鹿児島酵母)を用い、YPD培地で30℃、48時間静置培養したものを50μL植菌した。
Figure 2005318886
また、対照仕込み(固体麹仕込み)として、固体麹の麹麦を用いて、表3に示した仕込み配合で焼酎製造を行なった。固体麹の製造方法は、70%精白麦を用い、洗麦後、40分間浸漬、30分間水切り、40分間蒸煮後、40℃まで放冷し、精白麦1kgあたり1gの種麹(白麹菌Aspergillus kawachii IFO4308)を植菌し、40℃・相対湿度95%で24時間、35℃・相対湿度95%で6時間、30℃・相対湿度90%で18時間培養した。尚、発酵条件等は上記の本発明の仕込み(液体麹仕込み)と同一とした。
Figure 2005318886
その発酵経過を対照の固体麹仕込みと対比して図3に示した。図3から明らかなように、固体麹を使用した対照仕込みと比較して、液体麹を用いた仕込みにおいても、ほぼ同様の発酵経過を示した。また、得られた最終もろみのアルコール度数は液体麹、固体麹いずれを用いたものも17.8%で、同一であった。
次に、得られた最終もろみを減圧蒸留して得られた原酒をアルコール度数25%に和水したものをパネラー8名による採点法(5点評価法、1:良〜5:悪)により官能評価を行ない、その平均点を表4に示した。
Figure 2005318886
その結果、酒質の差異もほとんど認められず、液体麹を用いても、固体麹を用いた場合と同様な酒質の焼酎製造が可能であることが確認された。
以上の結果から、本発明によれば、玄麦を1〜20%(w/vol)添加した液体培地で麹菌を培養することでグルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼが同時にバランスよく生成される。特に、玄麦(未精白)8〜10%(w/vol)の添加では焼酎醸造で使用するのに十分な酵素活性が同時に得られる液体麹が製造できることになった。このため、この液体麹を用いることで、固体麹を用いて製造した焼酎と同等の酒質の焼酎を製造することができるようになった。更に、グルコアミラーゼ活性及び耐酸性α−アミラーゼ活性の高い液体麹が、特別な培養装置や特殊な培養工学的手法による厳密な培養制御を行なうことなく、簡便な液体培地にて製造することができ、しかも固体培養に比べて極めて厳密な製麹管理を容易に行なうことで、品質の高い麹の安定的な製造が可能になった。更には、麹の液体化により、もろみの流動化による発酵管理の簡易化だけでなく、麹製造プロセス、ひいては焼酎製造プロセスの省力化、効率化も可能となった。
<実施例3>[そばを用いた液体麹による米焼酎の製造]
1.固体麹製造方法
90%精白米を用い、洗米後、15分間浸漬、10分間水切り、30分間蒸煮後、40℃まで放冷し、精白米1kgあたり1gの種麹(白麹菌Aspergillus kawachii IFO4308))を植菌し、40℃・相対湿度95%で24時間、35℃・相対湿度95%で6時間、30℃・相対湿度90%で18時間培養した。
2.液体麹製造法
(1)前培養方法; 90%精白米8gと水100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。放冷後、前培養培地に白麹菌(Aspergillus kawachii IFO4308)の種麹胞子を1×106個/mlになるように植菌し、37℃、24時間、100rpmで振盪培養した。
(2)本培養方法; そば40gと硝酸カリウム1.0g、リン酸2水素カリウム1.5gと水500mlを2000mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。この本培養培地へ前培養液5mlを植菌し、37℃、48時間、100rpmで振盪培養することによりそば液体麹を製造した。このときの液体麹の酵素活性は、GA活性112.4U/ml、ASAA活性10.4U/mlであった。
3.米焼酎製造方法
(1)使用酵母; 焼酎酵母(鹿児島酵母)
(2)仕込み配合; 仕込み配合は、表5、表6に示した。米は、90%精米を用い、洗米後、15分間浸漬、10分間水切り、30分間蒸煮したものを使用した。試験区は、1)固体麹仕込み、2)そば液体麹仕込みの2試験区であり、両試験区の総米並びに汲水量は、同量となるように配合した。酵母はYPD培地で30℃、48時間静置培養したものを50μl植菌した。
(3)発酵条件; 25℃一定
(4)蒸留条件; 減圧蒸留
Figure 2005318886
Figure 2005318886
発酵経過を対照の固体麹仕込みと対比して図4に示した。図4から明らかなように、固体麹を使用した対照仕込みと比較して、そば液体麹を用いた仕込みにおいても、ほぼ同様の発酵経過を示した。また、得られた固体麹仕込み区、そば液体麹仕込み区の最終モロミのアルコール度数は、それぞれ19.1%、18.9%と同程度であった。
次に、得られた固体麹仕込み区とそば液体麹仕込み区の焼酎モロミを減圧蒸留法により蒸留して製造した焼酎原酒の官能評価を専門パネル6名の5点評価法(良1−3−5悪)で行なったところ、固体麹仕込み区、そば液体麹仕込み区に大差はなく、そば液体麹でも充分な品質の焼酎製造が可能であることがわかった。更に、表7に示すように、そば液体麹区では、「そば風味あり」とのコメントもあり、そば液体麹の使用で米焼酎に「そば」らしさを付与することができることを確認した。
Figure 2005318886
<実施例4>[アワを用いた液体麹による米焼酎の製造]
1.固体麹製造方法
90%精白米を用い、洗米後、15分間浸漬、10分間水切り、30分間蒸煮後、40℃まで放冷し、精白米1kgあたり1gの種麹(白麹菌Aspergillus kawachii IFO4308))を植菌し、40℃・相対湿度95%で24時間、35℃・相対湿度95%で6時間、30℃・相対湿度90%で18時間培養した。
2.液体麹製造法
(1)前培養方法; 90%精白米8gと水100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。放冷後、前培養培地に白麹菌(Aspergillus kawachii IFO4308)の種麹胞子を1×106個/mlになるように植菌し、37℃、24時間、100rpmで振盪培養した。
(2)本培養方法; アワ40gと硝酸カリウム1.0g、リン酸2水素カリウム1.5gと水500mlを2000mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。この本培養培地へ前培養液5mlを植菌し、37℃、48時間、100rpmで振盪培養することによりアワ液体麹を製造した。このときの液体麹の酵素活性は、GA活性101.3U/ml、ASAA活性11.0U/mlであった。
3.米焼酎製造方法
(1)使用酵母; 焼酎酵母(鹿児島酵母)
(2)仕込み配合; 仕込み配合は、表8と表9に示した。米は、90%精米を用い、洗米後、15分間浸漬、10分間水切り、30分間蒸煮したものを使用した。試験区は、1)固体麹仕込み、2)アワ液体麹仕込みの2試験区であり、両試験区の総米並びに汲水量は、同量となるように配合した。酵母はYPD培地で30℃、48時間静置培養したものを50μl植菌した。
(3)発酵条件; 25℃一定
(4)蒸留条件; 減圧蒸留
Figure 2005318886
Figure 2005318886
発酵経過を対照の固体麹仕込みと対比して図5に示した。図5から明らかなように、固体麹を使用した対照仕込みと比較して、アワ液体麹を用いた仕込みにおいても、ほぼ同様の発酵経過を示した。また、得られた固体麹仕込み区、アワ液体麹仕込み区の最終モロミのアルコール度数は、いずれも19.1%で同じであった。
次に、固体麹仕込み区とアワ液体麹仕込み区の焼酎モロミを減圧蒸留法により蒸留して製造した焼酎原酒の官能評価を専門パネル6名の5点評価法(良1−3−5悪)で行なったところ、固体麹仕込み区と、アワ液体麹仕込み区に大差はなく、アワ液体麹でも充分な品質の焼酎製造が可能であることがわかった。更に、表10に示すように、アワ液体麹区の方が「すっきりとした味わい」とのコメントもあり、従来の固体麹製法とは異なる酒質の米焼酎原酒製造の可能性が示唆された。
Figure 2005318886
<実施例5>[ヒエを用いた液体麹による米焼酎の製造]
1.固体麹製造方法
90%精白米を用い、洗米後、15分間浸漬、10分間水切り、30分間蒸煮後、40℃まで放冷し、精白米1kgあたり1gの種麹(白麹菌Aspergillus kawachii IFO4308))を植菌し、40℃・相対湿度95%で24時間、35℃・相対湿度95%で6時間、30℃・相対湿度90%で18時間培養した。
2.液体麹製造法
(1)前培養方法; 90%精白米8gと水100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。放冷後、前培養培地に白麹菌(Aspergillus kawachii IFO4308)の種麹胞子を1×106個/mlになるように植菌し、37℃、24時間、100rpmで振盪培養した。
(2)本培養方法; ヒエ40gと硝酸カリウム1.0g、リン酸2水素カリウム1.5gと水500mlを2000mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。この本培養培地へ前培養液5mlを植菌し、37℃、48時間、100rpmで振盪培養することによりヒエ液体麹を製造した。このときの液体麹の酵素活性は、GA活性113.0U/ml、ASAA活性10.2U/mlであった。
3.米焼酎製造方法
(1)使用酵母; 焼酎酵母(鹿児島酵母)
(2)仕込み配合; 仕込み配合は、表11と表12に示した。米は、90%精米を用い、洗米後、15分間浸漬、10分間水切り、30分間蒸煮したものを使用した。試験区は、1)固体麹仕込み、2)ヒエ液体麹仕込みの2試験区であり、両試験区の総米並びに汲水量は、同量となるように配合した。酵母はYPD培地で30℃、48時間静置培養したものを50μl植菌した。
(3)発酵条件; 25℃一定
(4)蒸留条件; 減圧蒸留
Figure 2005318886
Figure 2005318886
発酵経過を対照の固体麹仕込みと対比して図6に示した。図6から明らかなように、固体麹を使用した対照仕込みと比較して、ヒエ液体麹を用いた仕込みにおいても、ほぼ同様の発酵経過を示した。また、得られた固体麹仕込み区とヒエ液体麹仕込み区の最終モロミのアルコール度数は、それぞれ19.1%、18.8%で同程度であった。
次に、固体麹仕込み区とヒエ液体麹仕込み区の焼酎モロミを減圧蒸留法により蒸留して製造した焼酎原酒の官能評価を専門パネル6名の5点評価法(良1−3−5悪)で行なったところ、固体麹仕込み区、ヒエ液体麹仕込み区に大差はなく、ヒエ液体麹でも充分な品質の焼酎製造が可能であることがわかった。更に、表13に示すように、ヒエ液体麹区の方が「すっきりとした味わい」とのコメントもあり、従来の固体麹製法とは異なる品質の米焼酎原酒製造の可能性が示唆された。
Figure 2005318886
<実施例6>[キビを用いた液体麹による米焼酎の製造]
1.固体麹製造方法
90%精白米を用い、洗米後、15分間浸漬、10分間水切り、30分間蒸煮後、40℃まで放冷し、精白米1kgあたり1gの種麹(白麹菌Aspergillus kawachii IFO4308))を植菌し、40℃・相対湿度95%で24時間、35℃・相対湿度95%で6時間、30℃・相対湿度90%で18時間培養した。
2.液体麹製造法
(1)前培養方法; 90%精白米8gと水100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。放冷後、前培養培地に白麹菌(Aspergillus kawachii IFO4308)の種麹胞子を1×106個/mlになるように植菌し、37℃、24時間、100rpmで振盪培養した。
(2)本培養方法; キビ40gと硝酸カリウム1.0g、リン酸2水素カリウム1.5gと水500mlを2000mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。この本培養培地へ前培養液5mlを植菌し、37℃、48時間、100rpmで振盪培養することによりキビ液体麹を製造した。このときの液体麹の酵素活性は、GA活性90.3U/ml、ASAA活性8.5U/mlであった。
3.米焼酎製造方法
(1)使用酵母; 焼酎酵母(鹿児島酵母)
(2)仕込み配合; 仕込み配合は、表14と表15に示した。米は、90%精米を用い、洗米後、15分間浸漬、10分間水切り、30分間蒸煮したものを使用した。試験区は、1)固体麹仕込み、2)キビ液体麹仕込みの2試験区であり、両試験区の総米並びに汲水量は、同量となるように配合した。酵母はYPD培地で30℃、48時間静置培養したものを50μl植菌した。
(3)発酵条件; 25℃一定
(4)蒸留条件; 減圧蒸留
Figure 2005318886
Figure 2005318886
発酵経過を対照の固体麹仕込みと対比して図7に示した。図7から明らかなように、固体麹を使用した対照仕込みと比較して、キビ液体麹を用いた仕込みにおいても、ほぼ同様の発酵経過を示した。また、得られた固体麹仕込み区とキビ液体麹仕込み区の最終モロミのアルコール度数は、それぞれ19.1%、18.8%で同程度であった。
次に、固体麹仕込み区、キビ液体麹仕込み区の焼酎モロミを減圧蒸留法により蒸留して製造した焼酎原酒の官能評価を専門パネル6名の5点評価法(良1−3−5悪)で行なったところ、固体麹仕込み区、キビ液体麹仕込み区に大差はなく、キビ液体麹でも充分な品質の焼酎製造が可能であることがわかった。更に、表16に示すように、キビ液体麹区の方が「味に丸み、甘味」とのコメントもあり、従来の固体麹製法とは異なる品質の米焼酎原酒製造の可能性が示唆された。
Figure 2005318886
<実施例7>[コウリャンを用いた液体麹による米焼酎の製造]
1.固体麹製造方法
90%精白米を用い、洗米後、15分間浸漬、10分間水切り、30分間蒸煮後、40℃まで放冷し、精白米1kgあたり1gの種麹(白麹菌Aspergillus kawachii IFO4308))を植菌し、40℃・相対湿度95%で24時間、35℃・相対湿度95%で6時間、30℃・相対湿度90%で18時間培養した。
2.液体麹製造法
(1)前培養方法; 90%精白米8gと水100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。放冷後、前培養培地に白麹菌(Aspergillus kawachii IFO4308)の種麹胞子を1×106個/mlになるように植菌し、37℃、24時間、100rpmで振盪培養した。
(2)本培養方法; コウリャン40gと硝酸カリウム1.0g、リン酸2水素カリウム1.5gと水500mlを2000mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。この本培養培地へ前培養液5mlを植菌し、37℃、48時間、100rpmで振盪培養することによりコウリャン液体麹を製造した。このときの液体麹酵素活性は、GA活性111.2U/ml、ASAA活性10.5U/mlであった。
3.米焼酎製造方法
(1)使用酵母; 焼酎酵母(鹿児島酵母)
(2)仕込み配合; 仕込み配合は、表17と表18に示した。米は、90%精米を用い、洗米後、15分間浸漬、10分間水切り、30分間蒸煮したものを使用した。試験区は、1)固体麹仕込み、2)コウリャン液体麹仕込みの2試験区であり、両試験区の総米並びに汲水量は、同量となるように配合した。酵母はYPD培地で30℃、48時間静置培養したものを50μl植菌した。
(3)発酵条件; 25℃一定
(4)蒸留条件; 減圧蒸留
Figure 2005318886
Figure 2005318886
発酵経過を対照の固体麹仕込みと対比して図8に示した。図8から明らかなように、固体麹を使用した対照仕込みと比較して、コウリャン液体麹を用いた仕込みにおいても、ほぼ同様の発酵経過を示した。また、得られた固体麹仕込み区、コウリャン液体麹仕込み区の最終モロミのアルコール度数は、いずれも19.1%で同じであった。
次いで、固体麹仕込み区とコウリャン液体麹仕込み区の焼酎モロミを減圧蒸留法により蒸留して製造した焼酎原酒の官能評価を専門パネル6名の5点評価法(良1−3−5悪)で行なったところ、固体麹仕込み区、コウリャン液体麹仕込み区に大差はなく、コウリャン液体麹でも充分な品質の焼酎製造が可能であることがわかった。更に、表19に示すように、コウリャン液体麹区の方が「穀物的な甘味あり」とのコメントもあり、従来の固体麹製法とは明らかに差別化された焼酎原酒製造の可能性が示唆された。
Figure 2005318886
<実施例8>[トウモロコシを用いた液体麹の製造]
(1)前培養方法; 90%精白米8gと水100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。放冷後、この前培養培地に白麹菌(Aspergillus kawachii IFO4308)の種麹胞子を1×106個/mlになるように植菌し、37℃、24時間、100rpmで振盪培養した。
(2)本培養方法; トウモロコシ1〜8gと硝酸カリウム0.2g、リン酸2水素カリウム0.3gと水100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。この本培養培地へ前培養液1mlを植菌し、37℃、48時間、100rpmで振盪培養した。培養後の培養上清中の酵素の生成量、すなわちグルコアミラーゼ(GA)活性及び耐酸性α−アミラーゼ(ASAA)活性について実験例1に記載した方法により測定した。結果を表20に示した。
表20から明らかなように、トウモロコシ使用量4%以上の試験区で、焼酎醸造に必要な酵素活性の目標値であるグルコアミラーゼ100U/mlをクリアした。一方、耐酸性α−アミラーゼの目標値は10U/mlであり、この目標値には達しないもののトウモロコシ使用量が増えるに従い、該酵素の生産量が増加する傾向が確認された。
以上のように、本試験ではASAA活性の目標値クリアはできなかったものの、GA酵素、及びASAA酵素を同時に生産する能力があることが示されたため、培養条件の最適化により酵素生産性を目標値レベルにまで増大せしめる可能性は高い。また、例えば8%トウモロコシ液体麹を用いた焼酎仕込みにおいて、麹歩合を通常配合より増やせば、充分に焼酎製造が可能であると推察された。
Figure 2005318886
<実施例9>[玄麦を用いた液体麹の製造]
(1)前培養方法; 65%精白麦8gと水100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。放冷後、この前培養培地に黒麹菌(Aspergillus awamori IFO4388)の種麹胞子を1×106個/mlになるように植菌し、37℃、24時間、100rpmで振盪培養した。
(2)本培養方法; 玄麦(95%精白麦)1〜8gと硝酸カリウム0.2g、リン酸2水素カリウム0.3gと水100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。この本培養培地へ前培養液1mlを植菌し、37℃、48時間、100rpmで振盪培養した。培養後の培養上清中の酵素の生成量、すなわちグルコアミラーゼ(GA)活性及び耐酸性α−アミラーゼ(ASAA)活性について実験例1に記載した方法により測定した。結果を表21に示した。
表21から明らかなように、玄麦使用量4%の試験区で、焼酎醸造に必要な酵素活性の目標値であるグルコアミラーゼ100U/ml並びに耐酸性α−アミラーゼ10U/mlを共にクリアした。このことから、黒麹菌を用いても、白麹菌の場合と同様に酵素高生産効果が奏されることを確認できた。
Figure 2005318886
<実施例10>[玄米(籾殻つき米)を用いた液体麹の製造]
(1)前培養方法; 90%精白米(飯米)8gと水100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。放冷後、この前培養培地に白麹菌(Aspergillus kawachii IFO4308)の種麹胞子を1×106個/mlになるように植菌し、37℃、24時間、100rpmで振盪培養した。
(2)本培養方法; 玄米(籾殻つき)1〜8gと硝酸カリウム0.2g、リン酸2水素カリウム0.3gと水100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。なお、使用した玄米は、穀皮(籾殻)のついたままの状態のものを脱穀せずに用いた。この本培養培地へ前培養液1mlを植菌し、37℃、48時間、100rpmで振盪培養した。培養後の培養上清中の酵素の生成量、すなわちグルコアミラーゼ(GA)活性及び耐酸性α−アミラーゼ(ASAA)活性について実験例1に記載した方法により測定した。結果を表22に示した。
表22から明らかなように、玄米使用量4%の試験区で、焼酎醸造に必要な酵素活性の目標値であるグルコアミラーゼ100U/ml並びに耐酸性α−アミラーゼ10U/mlを共にクリアした。このことから、穀皮(籾殻)のついた米についても、玄麦と同様に、酵素高生産効果が確認された。
Figure 2005318886
<実施例11>[玄米(籾殻つき米)を用いた液体麹の製造]
(1)前培養方法; 90%精白米(飯米)8gと水100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。放冷後、この前培養培地に黒麹菌(Aspergillus awamori IFO4388)の種麹胞子を1×106個/mlになるように植菌し、37℃、24時間、100rpmで振盪培養した。
(2)本培養方法; 玄米(籾殻つき)1〜8gと硝酸カリウム0.2g、リン酸2水素カリウム0.3gと水100mlを500mlバッフル付三角フラスコに張り込み、121℃、15分間オートクレーブ滅菌した。なお、使用した玄米は、穀皮(籾殻)のついたままの状態のものを脱穀せずに用いた。この本培養培地へ前培養液1mlを植菌し、37℃、48時間、100rpmで振盪培養した。培養後の培養上清中の酵素の生成量、すなわちグルコアミラーゼ(GA)活性及び耐酸性α−アミラーゼ(ASAA)活性について実験例1に記載した方法により測定した。結果を表23に示した。
表23から明らかなように、玄米使用量8%の試験区で、焼酎醸造に必要な酵素活性の目標値であるグルコアミラーゼ100U/ml並びに耐酸性α−アミラーゼ10U/mlを共にクリアした。このことから、穀皮(籾殻)のついた米を用い、かつ黒麹菌を用いても酵素高生産効果が確認された。
Figure 2005318886
本発明により、穀類を培養原料として用いて品質が安定した液体麹を効率よく、かつ安価に製造する方法が提供される。しかも、この液体麹は、発酵飲食品の製造に好適である上に、グルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼの両酵素がバランスよく高生産されるので、焼酎等の酒類の製造に適している。
玄麦を使用した液体培地を用いた麹菌培養における玄麦使用量と、グルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼの生成量との関係を示す図である。 対照区の丸麦を使用した液体培地を用いた麹菌培養における丸麦使用量と、グルコアミラーゼ、及び耐酸性α−アミラーゼの生成量との関係を示す図である。 玄麦を用いた液体麹による麦焼酎製造における発酵経過を示す図である。 そばを用いた液体麹による米焼酎製造における発酵経過を示す図である。 アワを用いた液体麹による米焼酎製造における発酵経過を示す図である。 ヒエを用いた液体麹による米焼酎製造における発酵経過を示す図である。 キビを用いた液体麹による米焼酎製造における発酵経過を示す図である。 コウリャンを用いた液体麹による米焼酎製造における発酵経過を示す図である。

Claims (13)

  1. 発酵飲食品製造に用いられる液体麹の製造方法であって、培養原料として表面が穀皮で覆われた穀類を含む液体培地で麹菌を培養する発酵飲食品製造用の液体麹の製造方法。
  2. 穀類が、未精白、或いは少なくとも穀皮が穀粒の表面に残されている程度までに精白された精白歩合以上のものである請求項1に記載の液体麹の製造方法。
  3. 穀類が、大麦である請求項1または2に記載の液体麹の製造方法。
  4. 大麦が、前記精白歩合が90%以上のものである請求項3に記載の液体麹の製造方法。
  5. 穀類が、米、小麦、そば、ヒエ、アワ、キビ、コウリャンまたはトウモロコシである請求項1または2に記載の液体麹の製造方法。
  6. 前記穀類を含む液体培地で培養される麹菌培養物中に、少なくともグルコアミラーゼと、耐酸性α−アミラーゼとを同時に生成、蓄積させる請求項1から5のいずれかに記載の液体麹の製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の方法で得られた液体麹を用いて発酵飲食品の製造を行なう発酵飲食品の製造方法。
  8. 発酵飲食品の製造が、すべての工程が液相で行なわれる請求項7に記載の発酵飲食品の製造方法。
  9. 発酵飲食品の製造が、外界と遮蔽状態が保たれた状態の液相で行なわれる請求項7または8に記載の発酵飲食品の製造方法。
  10. 発酵飲食品の製造が、前記液体麹に掛け原料を仕込んで一次もろみを製造することにより行なわれる請求項7から9のいずれかに記載の発酵飲食品の製造方法。
  11. 発酵飲食品が、焼酎である請求項7から10のいずれかに記載の発酵飲食品の製造方法。
  12. 少なくとも、グルコアミラーゼ活性と、耐酸性α−アミラーゼ活性とを有する発酵飲食品製造用の液体麹セット。
  13. 前記穀類を含む液体培地で麹菌を培養する液体麹の製造において、穀類中のでん粉に由来する糖の培養系への放出速度を抑制することにより、液体麹の酵素活性を調整する請求項1から5のいずれかに記載の液体麹の製造方法。

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