JP2005313383A - 熱転写受容シートラベル - Google Patents

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Abstract

【課題】高画質の記録画像が得られ、かつ適度な剥離力を有し、テープ状態からの巻き戻しが容易な、ライナーレス型の熱転写受容シートラベルを提供する。
【解決手段】シート状支持体と、このシート状支持体の一面上に形成された画像受容層と、前記シート状支持体の他の一面上に形成された粘着層とを有する熱転写受容シートラベルにおいて、前記画像受容層が、JIS K 7121に規定されるガラス転移点(Tg)が50〜140℃の染着性樹脂を主成分として含み、かつ変性シリコーンを画像受容層全固形分中の0.5〜5.0質量%含有するライナーレス型熱転写受容シートラベル。
【選択図】 無し



Description

本発明は、熱転写受容シートラベルに関するものである。更に詳しく述べるならば、熱転写方式により、高い色濃度と良好な画質の画像を形成することができ、画像形成後の熱転写受容シート部を、所望の物品に貼着することが可能なライナーレス型熱転写受容シートラベル(以下、単に受容シートラベルと記す。)に関するものである。
染料熱転写プリンターは、染料熱転写シート(以下、単にインクリボンと記す。)の染料インク層と、熱転写受容シート(以下、単に受容シートと記す。)の染料染着性樹脂を含む画像受容層(以下、単に受容層と記す。)とを重ね合わせ、サーマルヘッドなどから供給される熱により、所望転写画像に応じて、染料インク層の所要箇所の染料を所定量だけ受容層上に転写して画像を形成するものである。インクリボンとしては、イエロー、マゼンタおよびシアンの3色、あるいはこれにブラックを加えた4色のインクリボンが用いられる。フルカラー画像は、インクリボンの各色の染料を受容シートに順に転写し、転写された染料を重ね合わせることによって形成される。
このような受容シートの中に、所望の染料画像を熱転写記録した後、この受容シートを各種物品に自由に貼り付けることが可能なラベルタイプの受容シートが知られている。一般にラベルタイプの受容シートは、剥離シート用基材の上に剥離層、粘着層、受容シート用基材、受容層を順次に積層した構成を有するものであり、上記の剥離シート用基材/剥離層からなる剥離シート部と、上記の粘着層/受容シート用基材/受容層からなる受容シート部との間で剥離可能であり、剥離された受容シート部を各種物品に貼り付けることができるものである。すなわち、通常のラベルタイプの受容シートでは、支持体の表面に受容層を設け、裏面に粘着層を介して剥離紙を貼付してある。また、感熱記録用ラベルの場合には、支持体の表面に感熱発色層を設け、裏面に粘着層を介して剥離紙を貼付してある。
上記のようなタイプのラベルは現在も多く使用されているが、製品として機能しない剥離紙部分が、実際に利用されるラベル部分よりも多量に必要となり、またラベルを貼付する場合に剥離紙を剥がさなければならない。このように無駄な剥離紙を必要とするラベルは、製品コストが高くなることや製品が扱いにくいなどの問題だけでなく、自然環境にも悪影響を及ぼすという問題がある。
これらの欠点を解決するために、剥離紙を不要とした記録ラベル(ライナーレス型ラベル)が提案されている。例えば、剥離剤の有機溶剤溶液を、粘着層と反対面に塗布したラベル(例えば、特許文献1参照。)では、記録方式が異なり、本発明の熱転写記録方式には適さない。
また、支持体の表面に感熱発色層、障壁層、剥離層を順次設けたラベル(例えば、特許文献2参照。)がある。しかし、感熱記録層を設けた構成であり、プリント前後で、熱等による意図しない発色や、あるいは加工工程が多い等の欠点があり、本発明の構成とは全く異なるものである。
また、タックフリーな粘着剤と背面側にポリオレフィンで構成した粘着テープが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。この粘着テープは、自着性はあるが、他の物品に貼り付けることはできない。さらに、上記の粘着テープへ印刷させるための熱転写インクリボンは特殊なものであり、汎用のインクリボンでは印刷できないという問題があった。
さらに、溶融熱転写記録が可能で、剥離紙を使用しない粘着テープが提案されている(例えば、特許文献4,5参照。)が、これらの剥離層は、特定のインクリボンで画像を形成するもので、染料染着性が乏しく、また高速印画を行うと染料リボンが受容層に融着し、染料昇華型の熱転写記録方式では、十分な画質が得られないという問題があった。
特許昭55−115483号公報(第1頁) 特開平3−169585号公報(第1頁) 特開平9−279104号公報(第2頁) 特開2001−334758号公報(第2頁) 特開2002−235054号公報(第2頁)
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、剥離紙が不要なラベルタイプの受容シートにおいて、高画質の記録画像が得られ、かつ適度な剥離力を有し、テープ状態からの巻き戻しが容易な、剥離紙を使用しないライナーレス型の熱転写受容シートラベルを提供することにある。
本発明は、以下の発明を包含する。
(1)シート状支持体と、このシート状支持体の一面上に形成された画像受容層と、前記シート状支持体の他の一面上に形成された粘着層とを有する熱転写受容シートラベルにおいて、前記画像受容層が、JIS K 7121に規定されるガラス転移点(Tg)が50〜140℃の染着性樹脂を主成分として含み、かつ変性シリコーンを画像受容層全固形分中の0.5〜5.0質量%含有することを特徴とするライナーレス型熱転写受容シートラベル。
(2)前記粘着層が、アクリル系粘着剤を主成分として含む(1)項に記載のライナーレス型熱転写受容シートラベル。
(3)前記変性シリコーンが、アルコール変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、およびポリエーテル変性シリコーンより選択される少なくとも1種である(1)項または(2)項に記載のライナーレス型熱転写受容シートラベル。
(4)前記粘着層と画像受容層との、JIS Z 0237に準じる剥離力が4〜200N/mである(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載のライナーレス型熱転写受容シートラベル。
(5)画像受容層表面の接触角(水とエタノールの質量比が1:1である溶液を用い、滴下量5μlで60秒後に測定)が40〜65度である(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載のライナーレス型熱転写受容シートラベル。
本発明の受容シートは、従来製品として使用されないで廃棄物となっていた剥離紙を含まない構成とし、環境問題を考慮したライナーレス型の受容シートラベルであり、かつ高画質の画像を形成することが可能な受容シートラベルである。
本発明の受容シートラベルは、シート状支持体の一面上に、染着性樹脂を主成分とする受容層を設け、もう一方の面に粘着層を設けた構成で、ライナーレス型であることを特徴とする。
本発明者らは、ライナーレス型構成における諸問題を解決するために、受容層の主成分である染着性樹脂および剥離剤等について鋭意検討した結果、染着性樹脂として、ガラス転移点(Tg)が50〜140℃である熱可塑性樹脂を使用し、かつ変性シリコーンを受容層全固形分中の0.5〜5.0質量%含有する受容層をシート状支持体の一面に設け、もう一方の面に粘着層を設けることにより、テープ状になったラベル用紙の巻き戻しが容易となる適度の剥離力が得られ、かつインクリボンの融着やオーバーラミ不良などのトラブルが発生せず、高速印画を行った場合でも高画質の画像を得られる受容シートラベルが得られることを見出した。
本発明において、受容層は熱転写印画性を有しかつ適度な離型性を発揮し、さらに粘着テープとしての安定性に優れる(熱処理による重剥離化、例えばテープ巻き戻し力の重剥離化が少ない)ものであり、特定範囲のTgを有する染着性樹脂を主成分として用い、変性シリコーンを一定量含有することが必要である。
本発明のシート状支持体としては、表面が平滑で、クッション性、及び密着性が良好で、しかも断熱性の高い熱可塑性高分子を主成分とするプラスチックシートが好ましく用いられる。このようなシートとしては、ポリプロピレンに無機顔料を添加し、これをシート状に形成して1軸あるいは2軸に延伸して得られ、多数のボイドを含有している複数の層からなるフィルム(合成紙)や、ポリエチレンテレフタレート、あるいはポリエチレンテレフタレートを発泡又は延伸させて得られたボイド含有フィルム、およびこれらのフィルムを、互いに、またはこれらのフィルムの1層以上と他のフィルム及び/又は紙等とを積層貼着させて得られた複合シートが用いられる。いずれの場合もシート状支持体の受容層形成側表面にはプラスチックシート層が存在することが好ましい。
受容層に主成分として使用される染着性樹脂としては、染着性の高いポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、アセテートブチレート系の樹脂、アクリル系の樹脂等が用いられる。本発明の効果を発現するためには、これらの中でもTgが50〜140℃の範囲にある樹脂が使用できる。好ましくは、50〜100℃の範囲であり、Tgがこの範囲にあれば、2種以上の樹脂を併用することも可能である。
染料インクの熱転写時に、受容層の変形にかかわるTgが140℃を超えると、受容層に使用している樹脂の変形がし難いため、インクリボンと受容層との密着性が劣り、印画時の染料インク転写が不均一となり、印画抜けが発生することがある。また、逆にTgが50℃よりも低いと、染料インク転写時にインクリボンと受容層の融着が発生し、印画不良を起こしたり、プリンターのトラブル等を発生することがある。
受容層樹脂の具体例としては、イーストマンケミカル社製のセルロースアセテート樹脂(商品名:CAB500−5、Tg:96℃)、東洋紡製のポリエステル樹脂(商品名:バイロン200、Tg:67℃)等が挙げられる。また、受容層樹脂のTg調節については、例えば、文献に記載の各種ホモポリマーのTg(例えば、高分子学会編「高分子の物性II、高分子実験学講座4」、共立出版、p51(1959))を選択して、Fox式(1/Tg=Σwi/Tgi、ここで、wi:各成分の質量分率、Tgi:各成分のTg、を表わす)により、所望のTgを有するコポリマーを適宜設計することが可能である。また、低分子量もしくは低融点の可塑剤を混合することで調整することもできる。
なお、本発明の受容層樹脂のガラス転移点(Tg)は、JIS K 7121に規定される方法に従って、示差熱走査型熱量計(商品名:SSC5200、セイコー電子工業社製)を用いて測定される値である。
また、本発明の受容層は、粘着層が受容層表面に直接接触するため、粘着剤との剥離性を発揮するためにシリコーンを添加することが必要である。シリコーンとしては、アルコール変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等の各種変性シリコーンが使用でき、受容層全固形分中の0.5〜5.0質量%、更に好ましくは0.5~3.0質量%の範囲であれば、2種以上の変性シリコーンを併用することも可能である。変性シリコーンの添加量が0.5質量%未満の場合、粘着剤の剥離が重くなり受容シートラベルの給紙ができなくなったり、受容層表面に粘着剤が一部残り、印画に障害を与える場合がある。また、5.0質量%を超えると、ラミ欠けや印画濃度の低下を招く場合がある。
なお、離型性(粘着剤との剥離性)を発揮するために、通常剥離紙では基材の一方の面にシリコーン層を形成される。本発明においては、受容層上にさらに剥離性シリコーンを形成すると、印画時に染料の転移性が著しく低下し、鮮明な画像が得られにくくなるばかりか、オーバーラミの転移が悪化し、均一なオーバーラミが形成されない等のトラブルが発生する。本発明においては、この問題を解決するために、受容層に特定の剥離剤を特定量含有させることで、この問題を解決した。
離型性(粘着剤との剥離性)を左右する特性の一つが接触角と考えられ、接触角が高すぎると、粘着層と受容層との離型性は優れるものの、表面張力が低くなるため、印画時受容層にオーバーラミが転写しにくくなることがる。逆に接触角が低すぎると粘着層と樹脂層との離型性が失われ、剥離力が高くなるために、テープ状のロールを巻き戻すことが困難となり、使用できなくなることがある。
受容層には、シリコーンオイルの他にインクリボンとの融着を抑制するために、架橋剤を添加してもよい。架橋剤としては、多価イソシアネート系化合物が使用可能で、多価イソシアネート系化合物としては、分子中にイソシアネート基を二つ以上、好ましくは3または4個含有するものを使用することができる。具体的には2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−TDI、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水素化MDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水素化XDI、メタキシリレンジイソシアネート(MXDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニリレンジイソシアネート(TODI)等の芳香族系のイソシアネート化合物や、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族系のイソシアネート化合物、及びこれらのアダクト体、ビウレット体、イソシアヌレート体などが好ましく使用される。多官能イソシアネート化合物の分子量は、一般に500〜1000程度が好ましい。
多価イソシアネート化合物は、反応性の変性シリコーンと予め反応させた後、塗工液を調製してもよく、受容層の印画適性や印画ラミ接着性が優れ、かつ受容層と粘着層との適度な離型性を容易にバランスさせることができる。反応性の変性シリコーンとしては、アルコール変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン等が好ましい。
本発明においては、受容層表面の接触角(水とエタノールの質量比混合比が1:1である溶液を用い、滴下量5μlで60秒後に測定)は、40〜65度が好ましく、さらに45〜60度がより好ましい。接触角が40度未満の場合、粘着層との剥離が重くなり、印画時の印画紙走行性に支障をきたすことや、印画時にインクリボンとの融着を起こし、印画できなくなることがある。一方、接触角が65度を超えると粘着剤との剥離は軽くなり、プリンター走行性は良好となるものの、印画時に形成されるオーバーラミの接着性が低下し、ラミ欠け等の印画不良を発生することがある。
また、粘着層と受容層の、JIS Z 0237に準じる剥離力は、4〜200N/mであることが好ましい。更に好ましくは4〜120N/mであり、4N/m未満の場合、印画時に必要以上に受容シートラベルが巻き戻され、皺になるおそれがあり、200N/mを超えると剥離が重くなりすぎて、印画時の走行性に支障をきたしたり、プリンター走行モーターの破損を招くおそれがある。
受容層の固形分塗工量は、好ましくは1〜15g/mであり、より好ましくは3〜10g/mである。受容層の塗工量が1g/m未満では、受容層がシート状支持体表面を完全に覆うことができず、粘着剤との剥離性が著しく低下したり、画質の低下を招くことや、サーマルヘッドの加熱によりインクリボンと受容層が接着してしまう融着トラブルが発生することがある。一方固形分塗工量が15g/mを超えると、効果が飽和して不経済であるばかりでなく、受容層塗膜の強度が不足することや、受容層の厚みが増大することにより、支持体の断熱効果が十分に発揮できず、印画濃度が低下することがある。
本発明の受容シートラベルは、シート状支持体の片面上に受容層を形成するものであるが、受容層と支持体の密着性を向上させたり、または表面電気抵抗を抑制すること等を目的として、支持体と受容層の間に中間層を形成することも可能である。
中間層には、受容シートラベルの静電気を防止する目的で、帯電防止剤が使用される。帯電防止剤のなかでも、経時的、又は摩擦等により変化することのない、高分子界面活性剤を用いることがより有効である。帯電防止剤にはアニオン(カルボン酸、ポリエステル誘導体、スルホン酸、リン化合物等)、カチオン(アクリル酸エステル誘導体、アクリル酸アミド誘導体、ビニルエーテル誘導体、ビニル窒素誘導体、ポリアミン樹脂)、及び非イオン性(アクリル酸エステル、酸化エチレン誘導体、アミド)等の各種帯電防止剤が知られている。一般に、アニオン性、及び非イオン性の帯電防止剤に比較して、カチオン性の高分子帯電防止剤はより優れた帯電防止効果を示す。
また、プラスチックフィルム等のシート状支持体と受容層との接着性や、受容層の耐水性等を向上させる目的で、中間層に公知の架橋剤を併用してもよく、例えば、エポキシ系樹脂や、多価イソシアネート系化合物等が挙げられ、水性系塗料用の場合にはエポキシ系樹脂が好ましく使用される。またアクリル酸エステル樹脂を水性系で塗工、乾燥した後、その上にトルエン、メチルエチルケトン(MEK)等の溶剤に溶解した多価イソシアネート系化合物等を塗布してもよい。一般に、アクリル酸エステル樹脂に対して、架橋剤の添加量は1〜100質量%程度が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。
エポキシ系樹脂としては一般に公知のエポキシ樹脂が用いられ、例えばビスフェノール型エポキシ樹脂、直鎖型エポキシ樹脂、メチル置換型エポキシ樹脂、側鎖状型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール型エポキシ樹脂、ポリフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、芳香族型エポキシ樹脂、エーテル・エステル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂等が示される。
特に限定するわけではないが、具体例として、ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−F−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−A−ジ−β−メチルグリシジルエーテル、ビスフェノール−A−ヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、テトラフェニルジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル等のエポキシ樹脂が挙げられる。
中間層の固形分塗工量は、0.1〜5g/mであることが好ましく、より好ましくは0.1〜2g/mである。中間層の固形分塗工量が0.1g/m未満では均一な塗工面を形成するのが難しい。中間層に塗工ムラが生じると静電気の逃げ道が分断され、充分な帯電防止効果を発揮しなかったり、密着性にムラが発生することがある。また中間層の硬度は柔らかいものが多く、その固形分塗工量が5g/mを超えた場合、上に形成される受容層の塗工時に傷が生じやすくなるばかりではなく表面強度も低下し、受容層が剥がれ落ちる等のトラブルが発生するおそれがある。
本発明の受容層、中間層などの塗工層は、バーコーター、グラビアコーター、コンマコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ゲートロールコーター、カーテンコーター、ダイコーター、リップコーター、およびスライドビードコーターなど公知のコーターを使用し、常法に従って、所定の塗工液を塗工、乾燥して形成することができる。
本発明の粘着剤としては、一般に公知の粘着剤が使用可能であり、特に限定されるものではないが、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤等が例示できる。これらの中でも、受容層との剥離を安定して容易にするために、アクリル系粘着剤を用いることが好ましく、例えば主モノマーとしてエチルアクリレート(EA)、ブチルアクリレート(BA)、2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)、コモノマーとして酢酸ビニル(VAc)、アクリロニトリル(AN)、スチレン(St)、メチルメタクリレート(MMA)、メチルアクリレート(MA)、官能基含有モノマーとしてメタクリル酸(MAA)、アクリル酸(AA)、イタコン酸(IA)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DM)、アクリルアマイド(AM)、N−メチロールアクリルアマイド(N−MAN)、グリシジルメタクリレート(GMA)、無水マレイン酸等を主成分(好ましくは80質量%以上)とするものが挙げられ、必要に応じて適宜、タッキファイヤー、紫外線吸収剤、架橋剤、顔料、老化防止剤等の添加物が配合される。
上記粘着剤の塗布量は、使用するシート状支持体の種類あるいは厚みによって適宜選択されるが、通常5〜30g/mが好ましく、より好ましくは5〜15g/mである。塗布量が5g/m未満の場合には、ラベルを他の被着体などに貼り付けるときの粘着力が低下することがあり、また30g/mを超えると粘着剤の投錨性が悪くなり、テープ状に加工したロール端面などから粘着剤のはみ出しが起こったり、被着体への糊残りが生じるなどの問題が起こることがある。
尚、粘着剤の塗工方式は何ら限定されないが、例えばコンマコート法、リバースコート法、グラビアコート法、リバースグラビア法、キスコート法、ナイフコート法、バーコート法及び工程紙にこれらの方式で塗工したものを転写させる転写法などが挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるものではない。尚、実施例中の「部」および「%」は特に断らない限り、それぞれ「質量部」および「質量%」を示し、また「部」は溶剤に関するものを除いて、すべて固形分量である。
実施例1
シート状支持体として、厚さ188μmの白色発泡PETフィルム(商品名:ルミラーE60L、東レ株式会社製)を用い、その一方の面に、下記組成の中間層用塗工液−1を用いて、固形分塗工量が0.5g/mになるように塗工、乾燥して中間層を形成した後、この中間層上に下記組成の受容層用塗工液−1を固形分塗工量が6g/mになるように塗工、乾燥して受容層を形成し、その後、温度50℃、相対湿度15%の環境下で5日間保持し、受容層を熱架橋して受容シートを作成した。
中間層用塗工液−1
アクリル変性樹脂(商品名:リカボンドSAR−615A、中央理化工業製) 65部
エポキシ樹脂(商品名:リカボンドSAR−615B、中央理化工業製) 5部
ジカチオン型アクリル系高分子樹脂(商品名:サフトマーST3700、
三菱化学製) 30部
エタノール/水=8/2(質量比)混合液にて、固形分濃度が10%となるように調製した。
受容層用塗工液−1
ポリエステル樹脂(商品名:バイロン200、東洋紡製、Tg:67℃) 93部
アルコール変性シリコーン(商品名:SF8427、東レ・ダウコーニング社製)2部
多価イソシアネート(商品名:タケネートD−110N、武田薬品製) 5部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液にて、固形分濃度が26%となるように調製した。
次いでシート状支持体の他の面(受容層を設けた面とは反対面)に、下記粘着剤塗工液−1を固形分塗工量が12g/mになるように塗工、乾燥したものを巻き取り、ロール状受容シートラベルを作成した。
粘着層用塗工液−1
アクリル系粘着剤(商品名:PE−115E、日本カーバイト製、
固形分濃度40%) 100部
多価イソシアネート硬化剤(商品名:CK101、日本カーバイト製、
固形分濃度45%) 2部
酢酸エチルにて、固形分濃度が30%となるように調製した。
実施例2
受容層塗工液−1の代わりに、下記受容層塗工液−2を用いた以外は、実施例1と同様にしてロール状受容シートラベルを作成した。
受容層用塗工液−2
セルロースアセテート樹脂(商品名:CAB500−5、
イーストマンケミカル社製、Tg:96℃) 93部
アルコール変性シリコーン(商品名:SF8427、東レ・ダウコーニング社製)2部
多価イソシアネート(商品名:タケネートD−110N、武田薬品製) 5部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液にて、固形分濃度が26%となるように調製した。
実施例3
受容層塗工液−1の代わりに、下記受容層塗工液−3を用いた以外は、実施例1と同様にしてロール状受容シートラベルを作成した。
受容層用塗工液−3
ポリエステル樹脂(商品名:バイロン200、東洋紡社製、Tg:67℃) 93部
アミノ変性シリコーン(商品名:KF393、信越化学工業社製) 2部
多価イソシアネート(商品名:タケネートD−110N、武田薬品製) 5部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液にて、固形分濃度が26%となるように調製した。
実施例4
受容層塗工液−1の代わりに、下記受容層塗工液−4を用いた以外は、実施例1と同様にしてロール状受容シートラベルを作成した。
受容層用塗工液−4
ポリエステル樹脂(商品名:バイロン200、東洋紡社製、Tg:67℃) 91部
アルコール変性シリコーン(商品名:SF8427、東レ・ダウコーニング社製)4部
多価イソシアネート(商品名:タケネートD−110N、武田薬品製) 5部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液にて、固形分濃度が26%となるように調製した。
実施例5
受容層塗工液−1の代わりに、下記受容層塗工液−5を用いた以外は、実施例1と同様にしてロール状受容シートラベルを作成した。
イソシアネート含有ポリマー溶液の調製
アミノ変性シリコーン(商品名:KF393、信越化学工業社製) 5部
多価イソシアネート(商品名:タケネートD−110N、武田薬品製) 5部
トルエン/メチルエチルケトン=5/1(質量比)混合液にて、固形分濃度20%となるように調製し、この溶液を80℃で24時間攪拌することにより反応させてイソシアネート含有ポリマー溶液を調製した。
受容層用塗工液−5
ポリエステル樹脂(商品名:バイロン200、東洋紡社製、Tg:67℃) 93部
イソシアネート含有ポリマー溶液 2部
多価イソシアネート(商品名:タケネートD−110N、武田薬品製) 5部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液にて、固形分濃度が26%となるように調製した。
比較例1
受容層塗工液−1の調製において、ポリエステル樹脂(商品名:バイロン200、東洋紡製、Tg:67℃)代わりに、ポリイソブチレン樹脂(商品名:VISTANEX MML−100、トーネックス社製、Tg:−65℃)を用いた以外は、実施例1と同様にしてロール状受容シートラベルを作成した。
比較例2
受容層塗工液−1の調製において、アルコール変性シリコーンを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてロール状受容シートラベルを作成した。
比較例3
受容層塗工液−1の代わりに、下記受容層塗工液−5を用いた以外は、実施例1と同様にしてロール状受容シートラベルを作成した。
受容層用塗工液−5
ポリエステル樹脂(商品名:バイロン200、東洋紡社製、Tg:67℃) 85部
アルコール変性シリコーン(商品名:SF8427、
東レ・ダウコーニング社製) 10部
多価イソシアネート(商品名:タケネートD−110N、武田薬品製) 5部
トルエン/メチルエチルケトン=1/1(質量比)混合液にて、固形分濃度が26%となるように調製した。
評価
上記各実施例および比較例で得られたロール状受容シートラベルを用いて、それぞれ下記の方法により評価を行い、それらの結果を表−1に示した。
〔接触角〕
ダイナミックアブソープションテスター(商品名:DAT1100 MKII、FIBRO SYSTEM社製)にて、水とエタノールの質量比が1:1である溶液を用い、滴下量5μlで60秒後の受容層表面の接触角を測定した。
〔背面剥離力〕
JIS Z 0237に準じて、受容シートラベルの粘着層面を剥離層面に貼り付け、30分後、0.3m/分にて180°剥離力を引張り試験機にて測定した。
〔印画走行性〕
昇華印字評価試験装置(TH−PMI2、大倉電機社製)を用い、低エネルギー(ヘッド電圧20V、パルス巾0.5ms)にて、受容層面に連続印画を行った時の走行性を評価した。なお、粘着層面と接触するプラテンロールはシリコーンテープで保護し、粘着剤の貼りつきを抑えてプリントした。
○:巻出しがスムーズで安定してプリンターを走行する。
×:巻出しが不安定で、プリンター走行が困難である。
〔インクリボン剥離性〕
昇華印字評価試験装置(TH−PMI2、大倉電機社製)を用い、高エネルギー(ヘッド電圧20V、パルス巾4ms)にて、受容層面に印画を行った時のインクリボン剥離性を評価した。
◎:印画後にインクリボンと受容層が静かに剥離する。
○:インクリボンが剥離する際に、若干の剥離音が確認されるが、実用上問題はない。
×:インクリボンが受容層に融着し、剥離しない。
〔印画ラミ接着性〕
昇華印字評価試験装置(TH−PMI2、大倉電機社製)を用い、高エネルギー(ヘッド電圧20V、パルス巾4ms)にて、イエロー、マゼンタ、シアンの3色をベタ印画した後、オーバーラミ層を印画形成し、オーバーラミ層の転写状況を目視で評価した。
○:印画領域全面にオーバーラミが綺麗に転写されている。
△:印画領域のエッジ部分で僅かにラミ欠けが発生しているが、実用上問題はない。
×:オーバーラミが転写されない。
〔粘着力〕
JIS Z 0237に準じて、受容シートラベルの粘着層面の対SUS粘着力を180°剥離方法にて測定した。
Figure 2005313383
表1の結果より、実施例1〜5で得られたロール状受容シートラベルは、適度な剥離力が得られていることから、用紙の巻出しがスムーズで、プリンター走行性は良好であり、また受容シートラベルとしての印画適性にも優れているものであった。
一方、比較例1のように受容層樹脂のTgが低いと、粘着剤との剥離性は問題にはならないものの、受容シートラベルとして、高エネルギーで印画を行った際、インクリボンとの融着が発生する等のトラブルが発生する。また、比較例2のように、変性シリコーンを添加しない場合には、背面剥離力が大きくなり、印画走行性やリボン剥離性が悪化する。また、比較例3のように、変性シリコーンを過剰に添加すると、印画ラミ接着性が悪化する。
本発明のライナーレス型受容シートラベルは、従来の粘着シートとしての性能を保ったまま、今まで廃棄にされてきた剥離紙を必要とせず、かつ昇華型の熱転写記録が可能であり、プリンターでの走行性にも問題のない受容シートとして利用可能性が高く、実用的に優れたものである。


Claims (5)

  1. シート状支持体と、このシート状支持体の一面上に形成された画像受容層と、前記シート状支持体の他の一面上に形成された粘着層とを有する熱転写受容シートラベルにおいて、前記画像受容層が、JIS K 7121に規定されるガラス転移点(Tg)が50〜140℃の染着性樹脂を主成分として含み、かつ変性シリコーンを画像受容層全固形分中の0.5〜5.0質量%含有することを特徴とするライナーレス型熱転写受容シートラベル。
  2. 前記粘着層が、アクリル系粘着剤を主成分として含む請求項1に記載のライナーレス型熱転写受容シートラベル。
  3. 前記変性シリコーンが、アルコール変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、およびポリエーテル変性シリコーンより選択される少なくとも1種である請求項1または2に記載のライナーレス型熱転写受容シートラベル。
  4. 前記粘着層と画像受容層との、JIS Z 0237に準じる剥離力が4〜200N/mである請求項1〜3のいずれかに記載のライナーレス型熱転写受容シートラベル。
  5. 画像受容層表面の接触角(水とエタノールの質量比が1:1である溶液を用い、滴下量5μlで60秒後に測定)が40〜65度である請求項1〜4のいずれかに記載のライナーレス型熱転写受容シートラベル。


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