JP2005304303A - 給排ロボットおよび自動培養装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 チップ先端からの液だれを防止して、装置内の汚染を防止することのできる給排ロボットおよびこれを備えた自動培養装置を提供すること。
【解決手段】 細胞等の検体Mに接触させられる先端を有するチップ14と、該チップ14内に検体Mを吸引し、またはチップ14内の検体Mを排出する液送動力装置10hと、チップ14を搬送するチップ搬送機構10fと、前記検体Mの液面位置を検出する検出手段50と、検体Mの吸引時に、前記検出手段50により検出された検体Mの液面位置に基づいて、前記チップ14の先端と前記検体Mの液面とが接触状態を維持するように、前記液送動力装置10hおよび前記チップ搬送機構10fを制御する制御装置53とを備える。
【選択図】 図8
【解決手段】 細胞等の検体Mに接触させられる先端を有するチップ14と、該チップ14内に検体Mを吸引し、またはチップ14内の検体Mを排出する液送動力装置10hと、チップ14を搬送するチップ搬送機構10fと、前記検体Mの液面位置を検出する検出手段50と、検体Mの吸引時に、前記検出手段50により検出された検体Mの液面位置に基づいて、前記チップ14の先端と前記検体Mの液面とが接触状態を維持するように、前記液送動力装置10hおよび前記チップ搬送機構10fを制御する制御装置53とを備える。
【選択図】 図8
Description
この発明は、給排ロボットおよび自動培養装置に関するものである。
従来の自動培養装置としては、複数の培養容器を収納可能な固定式の収納棚と、水平・昇降・回転移動可能な搬送手段とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この自動培養装置は、培養室内に配置された収納棚に、鉛直方向に並ぶ複数の小部屋を備え、各小部屋の中に培養容器を1つずつ収容して培養を行い、培養途中あるいは培養終了時に搬送手段を作動させて、小部屋から1つずつ培養容器を取り出し、あるいは、小部屋へ培養容器を収容するよう構成されている。そして、培養室から取り出された培養容器に対しては、培養室の外部において蓋が開けられて内部に培地や薬液等が供給されるようになっている。
特開2002−262856号公報(図1等)
この自動培養装置は、培養室内に配置された収納棚に、鉛直方向に並ぶ複数の小部屋を備え、各小部屋の中に培養容器を1つずつ収容して培養を行い、培養途中あるいは培養終了時に搬送手段を作動させて、小部屋から1つずつ培養容器を取り出し、あるいは、小部屋へ培養容器を収容するよう構成されている。そして、培養室から取り出された培養容器に対しては、培養室の外部において蓋が開けられて内部に培地や薬液等が供給されるようになっている。
しかしながら、上記特許文献1に示された自動培養装置では、給排ロボットが細胞等を含んだ検体をチップ内に吸引し、吸引した検体を搬送して培養容器内に数点に分けて播種する際に、チップの先端から検体の液だれが生じ、自動培養装置の底面に付着することが考えられる。そして、底面に付着した検体や、検体を含む培地等は乾燥することにより粉塵となって浮遊することが考えられる。この場合において、1種類の検体のみを取り扱う場合は問題ではないが、多数の検体を取り扱う場合においては、各検体の培養処理ごとに自動培養装置の底面を清掃しなければ、自動培養装置内に舞い上がった粉塵が他の検体を収容する容器内に混入する不都合が考えられる。
また、分注ロボットが培養トレイ内の培地の排出を行ったり培養トレイ内に新たな培地の注入を行う際に、チップの先端から培地の液だれが生じ、装置内を汚染してしまうおそれもある。
また、分注ロボットが培養トレイ内の培地の排出を行ったり培養トレイ内に新たな培地の注入を行う際に、チップの先端から培地の液だれが生じ、装置内を汚染してしまうおそれもある。
この発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、チップ先端からの液だれを防止して、装置内の汚染を防止することのできる給排ロボットおよびこれを備えた自動培養装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、この発明は、以下の手段を提供する。
この発明は、細胞等の検体に接触させられる先端を有するチップと、該チップ内に検体を吸引し、またはチップ内の検体を排出する液送動力装置と、チップを搬送するチップ搬送機構と、前記検体の液面位置を検出する検出手段と、検体の吸引時に、前記検出手段により検出された検体の液面位置に基づいて、前記チップの先端と前記検体の液面とが接触状態を維持するように、前記液送動力装置および前記チップ搬送機構を制御する制御装置とを備える給排ロボットを提供する。
この発明によれば、検体の吸引時には、チップの先端が検体の液面と当接しながら検体がチップ内に吸引されるようになっているので、チップの先端部外表面に付着する検体の量が極僅かに抑えられる。また、仮にチップの先端部外表面に付着した検体が、チップの先端部外表面に沿って下方(すなわち、チップの先端)に移動してきたとしても、その量は極僅かであるため、チップの先端における検体による液玉の発生が防止され、吸引された検体がチップの先端から下方に垂れてしまうことが防止される。さらに、チップの先端から垂れた検体が乾燥して粉塵となって浮遊することが未然に防止されるので、このような粉塵が蓋の開いた培養容器内に混入することを防止することができる。
この発明は、細胞等の検体に接触させられる先端を有するチップと、該チップ内に検体を吸引し、またはチップ内の検体を排出する液送動力装置と、チップを搬送するチップ搬送機構と、前記検体の液面位置を検出する検出手段と、検体の吸引時に、前記検出手段により検出された検体の液面位置に基づいて、前記チップの先端と前記検体の液面とが接触状態を維持するように、前記液送動力装置および前記チップ搬送機構を制御する制御装置とを備える給排ロボットを提供する。
この発明によれば、検体の吸引時には、チップの先端が検体の液面と当接しながら検体がチップ内に吸引されるようになっているので、チップの先端部外表面に付着する検体の量が極僅かに抑えられる。また、仮にチップの先端部外表面に付着した検体が、チップの先端部外表面に沿って下方(すなわち、チップの先端)に移動してきたとしても、その量は極僅かであるため、チップの先端における検体による液玉の発生が防止され、吸引された検体がチップの先端から下方に垂れてしまうことが防止される。さらに、チップの先端から垂れた検体が乾燥して粉塵となって浮遊することが未然に防止されるので、このような粉塵が蓋の開いた培養容器内に混入することを防止することができる。
また、この発明は、前記検出手段が、前記検体の液面を撮像する撮像手段と、該撮像手段により撮像された画像を処理して前記検体の液面位置を算出する画像処理手段とを備える給排ロボットを提供する。
この発明によれば、検体の液面が撮像手段により撮像されるとともに、撮像手段により撮像された画像は画像処理手段に送られて、この画像処理手段により検体の液面位置が算出され、画像処理手段で算出された検体の液面位置の情報は制御装置に出力されるようになっている。制御装置はこの液面位置の情報に基づいて、液送動力装置とチップ搬送機構とを制御し、チップの先端面(あるいはチップの極僅かな先端部)のみが検体の液面と当接するようにチップが移動させられるとともに、チップ内に検体が吸引される。
この発明によれば、検体の液面が撮像手段により撮像されるとともに、撮像手段により撮像された画像は画像処理手段に送られて、この画像処理手段により検体の液面位置が算出され、画像処理手段で算出された検体の液面位置の情報は制御装置に出力されるようになっている。制御装置はこの液面位置の情報に基づいて、液送動力装置とチップ搬送機構とを制御し、チップの先端面(あるいはチップの極僅かな先端部)のみが検体の液面と当接するようにチップが移動させられるとともに、チップ内に検体が吸引される。
さらに、この発明は、前記撮像手段が、前記検体の液面と前記チップの先端とを撮像し、前記画像処理手段が、撮像手段により撮像された画像を処理して前記検体の液面位置および前記チップの先端位置を算出する給排ロボットを提供する。
この発明によれば、撮像手段により検体の液面とチップの先端とが撮像されるようになっており、検体の液面とチップの先端との位置関係がより正確に把握できる。
この発明によれば、撮像手段により検体の液面とチップの先端とが撮像されるようになっており、検体の液面とチップの先端との位置関係がより正確に把握できる。
さらにまた、この発明は、培地または薬液等の液体に接触させられる先端を有するチップと、該チップ内に液体を吸引し、またはチップ内の液体を排出する液送動力装置と、チップを搬送するチップ搬送機構と、前記液体の液面位置を検出する検出手段と、液体の吸引時に、前記検出手段により検出された液体の液面位置に基づいて、前記チップの先端と前記液体の液面とが接触状態を維持するように、前記液送動力装置および前記チップ搬送機構を制御する制御装置とを備える分注ロボットを提供する。
この発明によれば、液体の吸引時には、チップの先端が液体の液面と当接しながら液体がチップ内に吸引されるようになっているので、チップの先端部外表面に付着する液体の量が極僅かに抑えられる。また、仮にチップの先端部外表面に付着した液体が、チップの先端部外表面に沿って下方(すなわち、チップの先端)に移動してきたとしても、その量は極僅かであるため、チップの先端における液体による液玉の発生が防止され、吸引された液体がチップの先端から下方に垂れてしまうことが防止される。さらに、チップの先端から垂れた液体が乾燥して粉塵となって浮遊することが未然に防止されるので、このような粉塵が蓋の開いた培養容器内に混入することを防止することができる。
この発明によれば、液体の吸引時には、チップの先端が液体の液面と当接しながら液体がチップ内に吸引されるようになっているので、チップの先端部外表面に付着する液体の量が極僅かに抑えられる。また、仮にチップの先端部外表面に付着した液体が、チップの先端部外表面に沿って下方(すなわち、チップの先端)に移動してきたとしても、その量は極僅かであるため、チップの先端における液体による液玉の発生が防止され、吸引された液体がチップの先端から下方に垂れてしまうことが防止される。さらに、チップの先端から垂れた液体が乾燥して粉塵となって浮遊することが未然に防止されるので、このような粉塵が蓋の開いた培養容器内に混入することを防止することができる。
さらにまた、この発明は、前記液体の液面を撮像する撮像手段と、該撮像手段により撮像された画像を処理して前記液体の液面位置を算出する画像処理手段とを具備している分注ロボットを提供する。
この発明によれば、液体の液面が撮像手段により撮像されるとともに、撮像手段により撮像された画像は画像処理手段に送られて、この画像処理手段により液体の液面位置が算出され、画像処理手段で算出された液体の液面位置の情報は制御装置に出力されるようになっている。制御装置はこの液面位置の情報に基づいて、液送動力装置とチップ搬送機構とを制御し、チップの先端面(あるいはチップの極僅かな先端部)のみが液体の液面と当接するようにチップが移動させられるとともに、チップ内に検体が吸引される。
この発明によれば、液体の液面が撮像手段により撮像されるとともに、撮像手段により撮像された画像は画像処理手段に送られて、この画像処理手段により液体の液面位置が算出され、画像処理手段で算出された液体の液面位置の情報は制御装置に出力されるようになっている。制御装置はこの液面位置の情報に基づいて、液送動力装置とチップ搬送機構とを制御し、チップの先端面(あるいはチップの極僅かな先端部)のみが液体の液面と当接するようにチップが移動させられるとともに、チップ内に検体が吸引される。
さらにまた、この発明は、前記撮像手段が、前記液体の液面と前記チップの先端とを撮像し、前記画像処理手段が、撮像手段により撮像された画像を処理して前記液体の液面位置および前記チップの先端位置を算出する分注ロボットを提供する。
この発明によれば、撮像手段により液体の液面とチップの先端とが撮像されるようになっており、液体の液面とチップの先端との位置関係がより正確に把握できる。
この発明によれば、撮像手段により液体の液面とチップの先端とが撮像されるようになっており、液体の液面とチップの先端との位置関係がより正確に把握できる。
この発明によれば、チップ内に検体を吸引する際、チップの先端が検体の液面と当接しながら検体がチップ内に吸引されるようになっているので、チップの先端部外表面に付着する検体の量を極僅かに抑えることができる。また、仮にチップの先端部外表面に付着した検体が、チップの先端部外表面に沿って下方(すなわち、チップの先端)に移動してきたとしても、その量は極僅かであるため、チップの先端における検体による液玉の発生を防止することができるとともに、吸引された検体がチップの先端から下方に垂れてしまうことを防止することができる。さらに、チップの先端から垂れた検体が乾燥して粉塵となって浮遊することを未然に防止することができるので、このような粉塵が蓋の開いた培養容器内に混入することを防止することができる。
この発明の一実施形態に係る培養処理装置および自動培養装置について、図1〜図8を参照して説明する。
本実施形態に係る自動培養装置1は、図1に示されるように、外部から観察可能な透明な壁材により密閉され、シャッタ2を介して相互に連絡する第1空間S1と第2空間S2とを備えている。
本実施形態に係る自動培養装置1は、図1に示されるように、外部から観察可能な透明な壁材により密閉され、シャッタ2を介して相互に連絡する第1空間S1と第2空間S2とを備えている。
第1空間S1の両側空間S11,S13には、培養容器3を収容する培養室4が2個ずつ計4個配置され、中央空間S12には、培養容器3を移動するための搬送ロボット(搬送機構)5が備えられている。中央空間S12の上部には、中央空間S12内の空気を浄化するために清浄な下降気流を送る空気清浄部6が設けられている。
4個の培養室4は、それぞれ中央空間S12に向けて扉4aを配置することにより、横に並んだ2個ずつが相互に扉4aを対向させて、間隔をあけて配置されている。
4個の培養室4は、それぞれ中央空間S12に向けて扉4aを配置することにより、横に並んだ2個ずつが相互に扉4aを対向させて、間隔をあけて配置されている。
前記各培養室4は、図2および図3に示されるように、一側面に開口部4bを有し、該開口部4bを開閉可能な扉4aを備えている。開口部4bに向かって左右の側壁には、対応する高さ位置に複数のレール状のトレイ保持部材4cが設けられており、左右対となる各トレイ保持部材4cに掛け渡すようにして、トレイ7を上下方向に複数段収容できるようになっている。各培養室4内は、所定の培養条件、例えば、温度37±0.5℃、湿度100%およびCO2濃度5%等に維持されている。なお、トレイ保持部材4cはレール状に限定されず、トレイ7を出し入れ可能に支持することができれば任意の形態でよい。
各トレイ7には、複数個、例えば、10個の培養容器3を並べて載置できるようになっている。各培養容器3は、図4に示されるように、容器本体3aと、該容器本体3aの上面に設けられた蓋体3bとからなり、容器本体3aの左右の側面には、後述する第2空間内のハンドにより引っかけられる突起3cが設けられている。
各培養室4の下方には、図1に示されるように、未使用の培養容器3をトレイ7に搭載した状態で複数収容するストッカ8が配置されている。ストッカ8は、前記培養室4の扉とは反対側の第1空間S1の外部に向かう側面に開閉可能なドアを有している。該ドアは、ストッカ8の一側面全体を開放する大きさに形成されている。
前記搬送ロボット5は、4個の培養室4の間隔位置のほぼ中央に配置されている。該搬送ロボット5は、水平回転可能な第1アーム5aと、該第1アーム5aの先端に鉛直軸回りに回転可能に連結された第2アーム5bと、該第2アーム5bの先端に鉛直軸回りに回転可能に取り付けられ、それ自身は駆動部、伝導機構などの培養室内の環境を劣化させる機構を持たないハンド5cと、これら第1アーム5a、第2アーム5bおよびハンド5cを昇降可能な昇降機構5dとを備えている。これにより、搬送ロボット5は、4個の培養室4内の全てのトレイ7にアクセスするとともに、前記シャッタ2を跨いで第1空間S1と第2空間S2との間に配置されたコンベア9上にトレイ7を引き渡すことができる水平方向の動作範囲を有している。
前記コンベア9は、搬送ロボット5のハンド5cの幅寸法より大きな間隔をあけて左右に配置された2本の無端ベルト9aを備え、これら無端ベルト9aに掛け渡してトレイ7を載置できるようになっている。また、搬送ロボット5は、培養室4内の全てのトレイ7にアクセスするとともに、前記ストッカ8内の少なくとも最上段のトレイ7にアクセスできる垂直方向の動作範囲を有している。
なお、ベルト9aは無端ベルトに限られない。
なお、ベルト9aは無端ベルトに限られない。
前記ハンド5cは、トレイ7を載置可能に水平方向に延びる平坦な形状に形成されており、培養室4に収容されているトレイ7間の隙間に挿入可能な厚さ寸法に形成されている。そして、ハンド5cは、トレイ7間の隙間に挿入された状態から上昇させられることにより、2本の腕によってトレイ7を下方から押し上げてトレイ保持部材4cから取り上げるとともに、トレイ7を安定して保持できるようになっている。
培養処理装置30は、図1に示されるように、検体抽出装置50、給排ロボット10、遠心分離器11、分注ロボット13、チップ供給装置15、チップ回収部31、試薬等供給装置16、顕微鏡17、貯留タンク18、水平移動機構19および載置台21を備えている。
検体抽出装置50は、例えば、医療機関等で患者から採取された骨髄液を導入され、供給された骨髄液から間葉系幹細胞を多く含む検体を抽出する装置であって、導入された骨髄液を貯留する容器内に溶血剤を注入する溶血剤注入装置54と、溶血剤が注入された骨髄液を攪拌する給排ロボット10と、攪拌された骨髄液から間葉系幹細胞を多く含む検体を分離する遠心分離器11とにより構成されている。
検体抽出装置50は、例えば、医療機関等で患者から採取された骨髄液を導入され、供給された骨髄液から間葉系幹細胞を多く含む検体を抽出する装置であって、導入された骨髄液を貯留する容器内に溶血剤を注入する溶血剤注入装置54と、溶血剤が注入された骨髄液を攪拌する給排ロボット10と、攪拌された骨髄液から間葉系幹細胞を多く含む検体を分離する遠心分離器11とにより構成されている。
給排ロボット10は、シャッタ2が開かれた状態で第1空間S1からコンベア9によって搬送されてきたトレイ7上の培養容器3に対し、上記検体抽出装置50において抽出された細胞を供給し、あるいは、培地を供給、回収するようになっている。遠心分離機11は、培養容器3内の培地から細胞を分離するように構成されている。分注ロボット13は、血清や試薬等の種々の液体を分注するための電動ピペット12を備えた水平回転および昇降移動可能なロボットであって、第2空間S2内に4台設置されている。
前記チップ供給装置15は、これら給排ロボット10および分注ロボット13の電動ピペット12先端に取り付ける使い捨て可能なチップ14を複数収容していて給排ロボット10および分注ロボット13の動作範囲内に提供するようになっている。前記チップ回収部31は、使用済みのチップ14を廃棄回収するようになっている。前記試薬等供給装置16は、血清や試薬等の種々の液体を複数の容器に貯留している。顕微鏡17は培養容器3内における細胞の様子を観察できるようになっている。貯留タンク18は、各試薬および培地交換等により廃棄される廃液をそれぞれ貯留するように複数設けられている。水平移動機構19は、前記コンベア9と各ロボット10,13との間で培養容器3を受け渡し可能とするように培養容器3を移動させるようになっている。前記載置台21は、水平移動機構19のスライダ20に取り付けられ、受け取った培養容器3を載置するように構成されている。
また、第2空間S2には、該第2空間S2内の空気を清浄化するために清浄な下降気流を形成する空気清浄機32が設けられている。
前記第2空間S2に構成された培養処理装置30は、その高さ方向の中間位置に配され第2空間S2内を上部空間S21と下部空間S22とに上下に区画する第1の区画壁33と、該第1の区画壁33により形成された下部空間S22内をさらに上下に区画する第2の区隔壁34とにより、上下方向に並ぶ3つの空間S21,S221,S222に区画されている。第1の区画壁33は、前記コンベア9の高さに配置され、その上方の上部空間S21内に、載置台21、給排ロボット10、分注ロボット13のアーム13a、顕微鏡17のXYテーブル17a以上の機構部等を配置している。これらの装置は、培養容器3の移動に必要な装置、および培養容器3の上部開口からアクセスすることが必要な装置だからである。なお、試薬等供給装置16の上面も第1の区画壁33の上面に露出しているが、これはチップ14の挿入口16cを上部空間S21に開口させるためである。
前記第2空間S2に構成された培養処理装置30は、その高さ方向の中間位置に配され第2空間S2内を上部空間S21と下部空間S22とに上下に区画する第1の区画壁33と、該第1の区画壁33により形成された下部空間S22内をさらに上下に区画する第2の区隔壁34とにより、上下方向に並ぶ3つの空間S21,S221,S222に区画されている。第1の区画壁33は、前記コンベア9の高さに配置され、その上方の上部空間S21内に、載置台21、給排ロボット10、分注ロボット13のアーム13a、顕微鏡17のXYテーブル17a以上の機構部等を配置している。これらの装置は、培養容器3の移動に必要な装置、および培養容器3の上部開口からアクセスすることが必要な装置だからである。なお、試薬等供給装置16の上面も第1の区画壁33の上面に露出しているが、これはチップ14の挿入口16cを上部空間S21に開口させるためである。
また、第1の区画壁33には、載置台21を上部空間S21において移動させるために、載置台21を下部空間S22内の水平移動機構19に連結するための長孔35、第1の区画壁33の下方の空間S221に配置されたチップ供給装置15からチップ14を取り出すための貫通孔36、使用済みのチップ14を廃棄するための廃棄口37が貫通形成されている。
さらに、第1の区画壁33には、その側壁30a,30bに沿って、上下に貫通する通気口38(図において斜線部で示す)が設けられている。
さらに、第1の区画壁33には、その側壁30a,30bに沿って、上下に貫通する通気口38(図において斜線部で示す)が設けられている。
第1の区画壁33と第2の区画壁34との間の空間S221には、図6に示されるように、分注ロボット13の本体部分、チップ供給装置15、試薬等供給装置16、顕微鏡17のXYテーブル17a以下の部分、水平移動機構19および、チップ回収部31の廃棄口37と廃棄容器39とを接続するダクト40が備えられている。前記ダクト40は、図7に示されるように、例えば、その上端にフランジ部40aを備える構造とされ、第1の区画壁33の下部に設けたフック44に引っかけることで、第1の区画壁33と第2の区画壁34との間に着脱可能に設ければよい。第2の区画壁34の側壁30a,30b近傍には、該側壁30a,30bに沿って、上下に貫通する通気口43(図において斜線部で示す)が設けられている。
さらに、第2の区画壁34の下方の空間S222には、図8に示されるように、遠心分離機11、貯留タンク18、廃棄容器39、および排気ファン41が配置されている。排気ファン41の出口にはHEPAフィルタのようなフィルタ42が設けられ、排気される空気を清浄にするようになっている。
前記給排ロボット10は、水平多関節型ロボットであって、例えば、図1に示す例では、2種類の電動ピペット10a,10bを備えるヘッド10cと、水平旋回可能な2つのアーム10d,10eと、アーム10eの先端に設けられヘッド10cを昇降させる昇降機構(チップ搬送機構)10fと、液送動力装置10h(図8参照)とを備えている。電動ピペット10aは、貯留タンク18からダクト10gを介して導かれた培地を供給し、あるいはピペッティング動作を行うようになっている。電動ピペット10bは、培養容器3内あるいは遠心容器内の不要な培地を吸引し、ダクト10gを介して他の貯留タンク18へ廃液として排出するようになっている。
液送動力装置10hは、電動ピペット10a,10bを駆動制御するものである。
液送動力装置10hは、電動ピペット10a,10bを駆動制御するものである。
また、本実施形態においては、図8に示すように、混合液(検体)Mの液面位置を検出する検出手段50が設けられている。
検出手段50は、混合液Mの液面を撮像するカメラ(撮像手段)51と、このカメラ51により撮像された画像を処理して混合液Mの液面位置を算出する画像処理装置(画像処理手段)52とを主たる要素として構成されたものである。
画像処理装置52は、カメラ51で捉えた混合液Mの液面の画像を処理して、液面の位置を算出し、混合液Mの液面が遠泌管tの高さ方向においてどこに位置しているのか、あるいは混合液Mの液面がチップ14の先端とどれ位の距離離間しているのかといった情報を制御装置53に出力するものである。
制御装置53は、画像処理装置52から送られてきた混合液Mの液面に関する情報に基づいて、液送動力装置10hおよび昇降機構10fを駆動制御するものであり、これによりチップ14の先端と混合液Mの液面とが接触状態を維持するように、チップ14内に混合液Mが吸引されるようになっている。
検出手段50は、混合液Mの液面を撮像するカメラ(撮像手段)51と、このカメラ51により撮像された画像を処理して混合液Mの液面位置を算出する画像処理装置(画像処理手段)52とを主たる要素として構成されたものである。
画像処理装置52は、カメラ51で捉えた混合液Mの液面の画像を処理して、液面の位置を算出し、混合液Mの液面が遠泌管tの高さ方向においてどこに位置しているのか、あるいは混合液Mの液面がチップ14の先端とどれ位の距離離間しているのかといった情報を制御装置53に出力するものである。
制御装置53は、画像処理装置52から送られてきた混合液Mの液面に関する情報に基づいて、液送動力装置10hおよび昇降機構10fを駆動制御するものであり、これによりチップ14の先端と混合液Mの液面とが接触状態を維持するように、チップ14内に混合液Mが吸引されるようになっている。
電動ピペット10aによるピペッティング動作は、前記溶血剤注入装置54により溶血剤を注入された骨髄液に対して行われるとともに、遠心分離機11により分離された細胞に対しても行われるようになっている。ピペッティング動作は、電動ピペット10aの先端にチップ供給装置15から供給されたチップ14を装着して、骨髄液と溶血剤との混合液(検体)、あるいは細胞と培地との混合液(検体)に対し、吸引および放出を10回〜20回繰り返す。これにより、混合液を均一に攪拌するようになっている。
また、給排ロボット10は、ピペッティング動作の後に、電動ピペット10aによって、遠心分離機11により分離された細胞と培地との混合液Mを吸引し、載置台21上に搭載された培養容器3内に上部開口から供給するようになっている。
電動ピペット10aが、混合液Mを培養容器3内に数点に分けて均等に播種するため、チップ14内に混合液Mを吸引する際には、図8に示すように、制御装置53により液送動力装置10hおよび昇降機構10fが駆動制御されて、チップ14の先端面(あるいはチップ14の極僅かな先端部)のみが混合液Mの液面と当接するようになっている。すなわち、混合液Mの液面がカメラ51により撮像されるとともに、カメラ51により撮像された画像が画像処理装置52に送られ、この画像処理装置52により液面の位置が算出されるようになっている。また、画像処理装置52により算出された液面位置に関する情報が画像処理装置52から液送動力装置10hおよび昇降機構10fに出力されることにより、チップ14の先端面(あるいはチップ14の極僅かな先端部)のみが混合液Mの液面と当接しながらチップ14内に混合液Mが吸引されるようになっている。
このように、チップ14の先端面(あるいはチップ14の極僅かな先端部)のみが混合液Mの液面と当接するように液送動力装置10hおよび昇降機構10fが制御装置53に駆動制御されることにより、チップ14の先端部外表面に付着する混合液Mの量を極僅かに抑えることができる。また、仮にチップ14の先端部外表面に付着した混合液Mが、チップ14の先端部外表面に沿って下方(すなわち、チップ14の先端)に移動してきたとしても、その量は極僅かであるため、チップ14の先端における混合液Mによる液玉の発生を防止することができるとともに、吸引された混合液Mがチップ14の先端から下方に垂れてしまうことを防止することができる。さらに、チップ14の先端から垂れた混合液Mが乾燥して粉塵となって浮遊することを未然に防止することができるので、このような粉塵が蓋の開いた培養容器3内に混入することを防止することができる。
電動ピペット10aが、混合液Mを培養容器3内に数点に分けて均等に播種するため、チップ14内に混合液Mを吸引する際には、図8に示すように、制御装置53により液送動力装置10hおよび昇降機構10fが駆動制御されて、チップ14の先端面(あるいはチップ14の極僅かな先端部)のみが混合液Mの液面と当接するようになっている。すなわち、混合液Mの液面がカメラ51により撮像されるとともに、カメラ51により撮像された画像が画像処理装置52に送られ、この画像処理装置52により液面の位置が算出されるようになっている。また、画像処理装置52により算出された液面位置に関する情報が画像処理装置52から液送動力装置10hおよび昇降機構10fに出力されることにより、チップ14の先端面(あるいはチップ14の極僅かな先端部)のみが混合液Mの液面と当接しながらチップ14内に混合液Mが吸引されるようになっている。
このように、チップ14の先端面(あるいはチップ14の極僅かな先端部)のみが混合液Mの液面と当接するように液送動力装置10hおよび昇降機構10fが制御装置53に駆動制御されることにより、チップ14の先端部外表面に付着する混合液Mの量を極僅かに抑えることができる。また、仮にチップ14の先端部外表面に付着した混合液Mが、チップ14の先端部外表面に沿って下方(すなわち、チップ14の先端)に移動してきたとしても、その量は極僅かであるため、チップ14の先端における混合液Mによる液玉の発生を防止することができるとともに、吸引された混合液Mがチップ14の先端から下方に垂れてしまうことを防止することができる。さらに、チップ14の先端から垂れた混合液Mが乾燥して粉塵となって浮遊することを未然に防止することができるので、このような粉塵が蓋の開いた培養容器3内に混入することを防止することができる。
一旦使用された使用済みのチップ14は、チップ回収部31において取り外され回収されるようになっている。したがって、給排ロボット10は、溶血剤注入装置54、載置台21、チップ供給装置15、チップ回収部31および遠心分離機11からの細胞供給装置(図示略)等の種々の装置をその動作範囲内に配置している。
前記遠心分離機11は、ピペッティングにより混合された骨髄液と溶血剤との混合液を貯留した容器を受け取って低速回転させることにより、骨髄液内に含有されている間葉系幹細胞等の白血球をその他の体液から分離して沈下させるようになっている。また、遠心分離機11は、給排ロボット10から供給された細胞入り培地を低速回転させることにより培地内に浮遊していた比重の重い細胞を培地から分離して沈下させるようになっている。
前記分注ロボット13は、それぞれ、先端にチップ14を着脱可能に取り付ける電動ピペット12を備えた水平回転可能なアーム13aと、該アーム13aを昇降させる昇降機構13bとを備えている。分注ロボット13は、水平移動機構19によって搬送されて来た培養容器3内へ、培地や種々の試薬を供給するようになっている。したがって、分注ロボット13は、水平移動機構19上の載置台21、チップ供給装置15、チップ回収部31および試薬等供給装置16等の種々の装置をその動作範囲内に配置している。
前記チップ供給装置15は、上方に開口した容器15a内に、電動ピペット10a,10b,12への取付口を上向きにして複数のチップ14を配列状態に収容しており、給排ロボット10や分注ロボット13が、新たなチップ14を必要とするときに、電動ピペット10a,10b,12を上方から挿入するだけで、電動ピペット10a,10b,12の先端にチップ14を取り付けるように構成されている。容器15aは、給排ロボット10や分注ロボット13による電動ピペット10a,10b,12の移動方向に対して交差する方向に往復移動させられるように移動機構15bに取り付けられている。また、分注ロボット13にチップ14を供給するチップ供給装置15には、移動機構15bによる移動方向とは直交する方向に容器15aを移動させる他の移動機構15cが備えられている。これにより、容器15a内の全てのチップ14に対して電動ピペット10a,10b,12がアクセスすることができるようになっている。
前記チップ回収部31は、廃棄容器39の入口に、チップ14を把持する把持装置(図示略)を備えていて、給排ロボット10や分注ロボット13において使用されたチップ14が把持装置に挿入されると、これを把持するようになっている。そして、この状態で給排ロボット10や分注ロボット13が電動ピペット10a,10b,12を移動させることにより、電動ピペット10a,10b,12先端から使用済みチップ14が取り外され、廃棄容器39内にダクト40を介して回収されるようになっている。廃棄容器39は、空間S222内に着脱可能に配置されており、必要に応じて交換可能となっている。
前記ダクト40および廃棄容器39の交換時には、培養処理装置30の側壁30a,30bに設けられた図示しないドアを開くことにより、培養処理装置30の外部からアクセスすることとすればよい。
前記試薬等供給装置16は、例えば、図6に示されるように、円筒状のケーシング内部に、水平回転可能なテーブル16aを収容し、該テーブル16a上に、扇型の底面形状を有する筒状の試薬等容器16bを周方向に複数配列して搭載している。ケーシング内部は一定の温度に保冷されている。各試薬等容器16bには、種々の試薬等が貯留されている。例えば、細胞を培養するために必要な培地を構成するMEM(Minimal Essential Medium:最小必須培地)、DMEM(Dulbecco's Modified
Eagle Medium)、FBS(Fetal Bovine Serum:ウシ胎児血清)やヒト血清のような血清、培養容器3内の細胞を剥離させるトリプシンのような蛋白質分解酵素や、培養に際して細胞を成長させるサイトカインのような成長因子、細胞を分化させるデキサメタゾンのような分化誘導因子、ペニシリン系抗生物質のような抗生剤、エストロゲン等のホルモン剤や、ビタミン等の栄養剤が貯留されている。
Eagle Medium)、FBS(Fetal Bovine Serum:ウシ胎児血清)やヒト血清のような血清、培養容器3内の細胞を剥離させるトリプシンのような蛋白質分解酵素や、培養に際して細胞を成長させるサイトカインのような成長因子、細胞を分化させるデキサメタゾンのような分化誘導因子、ペニシリン系抗生物質のような抗生剤、エストロゲン等のホルモン剤や、ビタミン等の栄養剤が貯留されている。
試薬等供給装置16のケーシングの上面には、分注ロボット13が電動ピペット12先端のチップ14を挿入する挿入口16cが設けられている。この挿入口16cは、前記分注ロボット13の動作範囲内に配置されている。また、各試薬等容器16bは、その上面に、前記挿入口16cに一致する位置に配置される開口部(図示略)を備えている。これにより、テーブル16aを回転させて試薬等容器16bの開口部をケーシングの挿入口16cの鉛直下方に配置することで、分注ロボット13が、電動ピペット12先端のチップ14を上方から試薬等容器16b内へ挿入して、内部に貯留されている試薬等を吸引することができるようになっている。試薬等供給装置16を2台設けているのは、検体に共通のトリプシンのような薬液と、検体に固有の血清のような液体とを分離して取り扱うようにしているためである。
前記顕微鏡17は、培養工程の途中、あるいは、培地交換の際に、培養容器3内の細胞の様子や増殖の程度を観察したり、細胞数を計数したりする場合等に使用されるようになっている。顕微鏡17のXYステージ17aや作動距離調整、倍率の変更等は全て遠隔操作により行うことができるように構成されている。第2空間S2の外方に向けて接眼レンズを配置しておくことにより、自動培養装置1の外部から培養容器3内の細胞の状態を観察できるようにしてもよい。
前記貯留タンク18は、例えば、全ての検体に共通して使用できるMEMやPBS(リン酸緩衝化食塩水)等を貯留しておき、必要に応じて試薬等供給装置16内の試薬等容器16b内に供給するようになっている。また、貯留タンク18には、廃液タンクとして、培地交換の際に排出される廃培地等を貯留するものもある。
前記水平移動機構19は、直線移動機構により水平方向に移動可能なスライダ20を備えている。スライダ20上には前記載置台21が搭載されており、載置台21に搭載された培養容器3を、コンベア9から分注ロボット13の動作範囲まで移動させることができるようになっている。
前記載置台21は、コンベア9上のトレイ7内から移載された培養容器3を搭載して保持する保持機構(図示略)を備えている。また、該培養容器3に振動を付与する加振装置(図示略)を備えていてもよい。加振装置は、例えば、培養容器3を所定の角度範囲で往復揺動させる装置の他、超音波振動を加える装置や、水平方向の振動を加える装置を採用してもよい。
本実施形態に係る自動培養装置1の各種装置には、図示しない制御装置が接続されている。制御装置は、各工程の順序や動作タイミング等を制御するとともに、動作履歴等を記録保存するようになっている。
本実施形態に係る自動培養装置1の各種装置には、図示しない制御装置が接続されている。制御装置は、各工程の順序や動作タイミング等を制御するとともに、動作履歴等を記録保存するようになっている。
このように構成された本実施形態に係る培養処理装置30および自動培養装置1の作用について、以下に説明する。
本実施形態に係る自動培養装置1を用いて、間葉系幹細胞を培養するには、まず、患者から採取された骨髄液を容器に入れた状態で培養処理装置30内に導入し、検体抽出装置50に供給する。この工程は作業者が行ってもよいが、図示しないハンドリングロボットにより行ってもよい。
本実施形態に係る自動培養装置1を用いて、間葉系幹細胞を培養するには、まず、患者から採取された骨髄液を容器に入れた状態で培養処理装置30内に導入し、検体抽出装置50に供給する。この工程は作業者が行ってもよいが、図示しないハンドリングロボットにより行ってもよい。
検体抽出装置50においては、溶血剤注入装置54の作動により、骨髄液に溶血剤が注入されて、給排ロボット10の電動ピペット10bに取り付けたチップ14の先端が、骨髄液と溶血剤とが混合された容器内に挿入され、電動ピペット10bの作動により、容器内の混合液が繰り返し吸引、放出される。これにより、骨髄液と溶血剤とが均一に混合されるので、この状態で、例えば、3〜7min程度放置することにより溶血処理を行う。
溶血処理により、比重の大きな赤血球の細胞膜が破壊され、容器内の赤血球が除去されることになる。
その後、ハンドリングロボットの作動により、容器が遠心分離機11に投入される。そして、遠心分離機11が、例えば、800〜1300Gで3〜5min間作動させられることにより、骨髄液内の比重の重い間葉系幹細胞を含む細が沈降した状態に集められる。
その後、ハンドリングロボットの作動により、容器が遠心分離機11に投入される。そして、遠心分離機11が、例えば、800〜1300Gで3〜5min間作動させられることにより、骨髄液内の比重の重い間葉系幹細胞を含む細が沈降した状態に集められる。
この状態で、再度ハンドリングロボットの作動により、容器が遠心分離機11外に取り出される。そして、給排ロボット10およびチップ供給装置15の作動により、電動ピペット10b先端に未使用のチップ14が取り付けられる。
すなわち、チップ供給装置15は移動機構15bを作動させることにより、未使用のチップ14を給排ロボット10の動作範囲内に配する。すると、給排ロボット10は、昇降機構10fを作動させることにより、ヘッド10cを下降させて、第1の区画壁33下方のチップ供給装置15から未使用のチップ14を受け取り、電動ピペット10bの先端に取り付ける。
すなわち、チップ供給装置15は移動機構15bを作動させることにより、未使用のチップ14を給排ロボット10の動作範囲内に配する。すると、給排ロボット10は、昇降機構10fを作動させることにより、ヘッド10cを下降させて、第1の区画壁33下方のチップ供給装置15から未使用のチップ14を受け取り、電動ピペット10bの先端に取り付ける。
この状態で、給排ロボット10を作動させて電動ピペット10bのチップ14の先端を容器内に挿入して吸引する。これにより、容器内の上澄み液が除去され、赤血球を含まない間葉系幹細胞を多く含む細胞が容器内に残される。
次に、容器内に残った検体は、給排ロボット10により、培養容器3に投入される。投入に先立って、コンベア9の作動により、トレイ7に載せた10個の空の培養容器3が、第1空間S1から第2空間S2に差し出されている。トレイ7上の培養容器3の内の2個の培養容器3が、図示しない移載装置の作動により、載置台21上に載置される。そして、図示しない蓋体開閉装置の作動により、載置台21上の培養容器3の蓋体3bが開けられる。
この状態で、給排ロボット10を作動させて、電動ピペット10aから容器内に、貯留タンク18に貯留されているDMEMやPBS(リン酸緩衝化食塩水)等の培地構成液を、所定量供給する。電動ピペット10a先端のチップ14を容器内に挿入した状態に保持したまま、電動ピペット10aを作動させることにより、ピペッティングを行う。これにより、赤血球を含まず、間葉系幹細胞を多く含む細胞と培地構成液とが均一に混合された細胞懸濁液が構成されることになる。
このようにして製造された細胞懸濁液は、電動ピペット10aを作動させることにより、チップ14内に吸引される。吸引された細胞懸濁液は、チップ14内に保持された状態で、給排ロボット10を作動させることにより、載置台21上の培養容器3内に上部開口から投入される。
細胞懸濁液を培養容器3内に投入し終わると、給排ロボット10は、第1の区画壁33に形成された廃棄口37にチップ14を挿入して取り外し、チップ回収部31に回収させる。廃棄口37において取り外されたチップ14は、ダクト40を介して、最下位の空間S222に配置されている廃棄容器内に投入される。
次に、細胞懸濁液が投入された培養容器3は、水平移動機構19を作動させることにより、載置台21ごと水平移動させられ、各分注ロボット13の動作範囲内に配置される。分注ロボット13は、チップ供給装置15から受け取った未使用のチップ14を先端に取り付けた電動ピペット12を作動させることにより、試薬等供給装置16の試薬等容器16b内からDMEMや血清、あるいは各種試薬を適量吸引した後に、培養容器3の上方まで搬送して培養容器3内に注入する。血清や各試薬の吸引は、各試薬等の吸引ごとにチップ供給装置15から未使用のチップ14に交換して行われる。これにより、培養容器3内においては、適正な培地内に間葉系幹細胞が混合された状態で存在することになる。なお、培地内において間葉系幹細胞を均一に分布させるために、載置台21を作動させて、培養容器3ごと加振することにしてもよい。
そして、全ての処理を終えた培養容器3は水平移動機構19の作動により、コンベア9の近傍まで移動させられ、そこで、再度、蓋体開閉装置および移載装置の作動により、蓋体3bにより上部開口を閉じられた状態で、トレイ7に戻される。
トレイ7上の全ての培養容器3に対して所定の処理が行われた後に、コンベア9を作動させることにより、トレイ7に載せられた培養容器3が第2空間S2から第1空間S1の中央空間S12内に挿入される。
トレイ7上の全ての培養容器3に対して所定の処理が行われた後に、コンベア9を作動させることにより、トレイ7に載せられた培養容器3が第2空間S2から第1空間S1の中央空間S12内に挿入される。
この状態で、搬送ロボット5を作動させることにより、ハンド5cによってトレイ7を持ち上げる。そして、トレイ7を収容する培養室4の前まで搬送したところで、当該培養室4の扉4aを開き、搬送ロボット5によって、空いているトレイ保持部材4c上にトレイ7を挿入する。そして、再度、扉4aを閉じることにより、培養室4内の培養条件を一定に保持して細胞の培養が行われることになる。なお、細胞懸濁液61の投入や、DMEM、血清、各種試薬の投入や吸引の順序は適宜変更してもよいのは言うまでもない。
また、培地交換や容器交換の際にも、上記と同様にして、培養室4外に配置されている搬送ロボット5の作動により、培養室4内の培養容器3がトレイ7ごと取り出され、第1空間S1から第2空間S2へ受け渡される。第2空間S2では、培養容器3内にトリプシンが注入されて、培養容器3内の細胞が剥離させられた状態で、給排ロボット10の作動によって遠心分離機11内に投入され、間葉系幹細胞等の必要なもののみが集められる。その他の処理工程は上記と同様である。
そして、複数回の培地交換や容器交換を介した所定期間にわたる培養工程を行うことにより、間葉系幹細胞が十分な細胞数まで増殖させられることになる。十分な細胞数に達したか否かは、給排ロボット10の作動により、間葉系幹細胞が底面に付着した培養容器3を顕微鏡17まで搬送することにより、観察あるいは測定され、細胞の増殖の程度が判断される。なお、トレイ7上には、同一検体の培養容器3が載置されていてもよいし、異なる検体の培養容器3が混在していてもよい。また、載置台21上には同一検体の培養容器3が載置されてもよいし、異なる検体の培養容器3が混在していてもよい。
このようにして、本実施形態に係る自動培養装置1により、患者から採取した骨髄液から十分な細胞数の間葉系幹細胞を自動的に培養することが可能となる。なお、十分な間葉系幹細胞が得られた後には、培養容器3内にリン酸カルシウムのような生体組織補填材およびデキサメタゾンのような分化誘導因子を投入して、再度培養工程を継続することにより、生体の欠損部に補填可能な、生体組織補填体を製造することにしてもよい。
この場合において、本実施形態に係る自動培養装置1によれば、培養室4内に、培養容器3を取り出すための機構部が存在しない。すなわち、培養室4内には、トレイ7を載置した状態に支持するトレイ保持部材4cが設けられているのみであり、培養容器3を取り出すための機構部は全て培養室4外に配置された搬送ロボット5に集約されている。そして、搬送ロボット5は、トレイ7の出し入れ作業が行われた後には、培養室4の扉4aの外側に完全に退避することができるようになっている。
したがって、扉4aが閉じられた状態では、培養室4内に機構部が存在せず、機構部の作動によって発生するような塵埃の発生は全く存在しない。また、培養室4内は、温度37±0.5℃、湿度100%およびCO2濃度5%等に維持されるが、機構部が存在しないために、このような環境下においても、腐食等の問題が生ずることがない。また、扉4aが開かれた状態においても、培養室4内に挿入されるのは搬送ロボット5のハンド5c先端のみであり、実質的に回転機構や摺動機構が培養室4内に入ることはない。その結果、培養室4内への塵埃の侵入が抑制され、培養室4内部の清浄度を高めることができる。
なお、培養室4は、CO2インキュベータ、マルチガスインキュベータ、インキュベータ、または保冷庫等のように、培養に利用されるものあるいはその組合せで構成されていてもよい。
なお、培養室4は、CO2インキュベータ、マルチガスインキュベータ、インキュベータ、または保冷庫等のように、培養に利用されるものあるいはその組合せで構成されていてもよい。
また、本実施形態に係る培養処理装置30および自動培養装置1によれば、医療機関等において患者から採取された状態の骨髄液に何ら前処理を施すことなく培養処理装置30に導入するだけで、早期に間葉系幹細胞を必要細胞数まで増殖させることができる。したがって、医療機関や作業者に特別な設備や作業を発生させることがないという利点がある。
特に、細胞懸濁液61を製造するためのピペッティング作業と、溶血処理を行うためのピペッティング作業とを同一の給排ロボット10に行わせることができるので、設置スペースを増大させることなくコンパクトに構成することができる。
さらに、本実施形態に係る培養処理装置30および自動培養装置1によれば、電動ピペット10aが、混合液Mを培養容器3内に数点に分けて均等に播種するために、チップ14内に混合液Mを吸引する際、制御装置53によりチップ14の先端面(あるいはチップ14の極僅かな先端部)のみが混合液Mの液面と当接するように液送動力装置10hおよび昇降装置10fが駆動制御されるようになっているので、電動ピペット10aにより吸引された混合液Mがチップ14の先端から下方(すなわち、第1の区画壁33の表面)に垂れてしまうことを防止することができるとともに、細胞を含む液体(混合液M)が乾燥して形成される粉塵等の、蓋の開いた培養容器3内への混入を確実に防止することができる。
さらにまた、上部空間S21に清浄な下降気流を発生させる空気清浄機32が設けられているとともに、第1の区画壁33に、その側壁30a,30bの近傍に通気口38が設けられ、第2の区画壁34にも、側壁30a,30bに沿って通気口43が設けられているので、上部空間S21から流入した塵埃を含む気流が、空間S221内に広がることなく、スムーズに空間S222に向けて流通させられることになる。
さらにまた、本実施形態に係る培養処理装置30および自動培養装置1によれば、蓋体3bを開かれた状態の培養容器3が移動させられる上部空間S21には、培養容器3の移動に必要な載置台21、顕微鏡17のXYテーブル17a、培養容器3の上部開口からアクセスすることが必要な給排ロボット10、分注ロボット13の電動ピペット12、顕微鏡17の光源部分等のみが配置され、その他の機構部は下部空間S22に配置されている。したがって、上部空間S21における塵埃の発生が最小限に抑えられ、培養容器3内への塵埃の混入の可能性が低減されることになる。
さらにまた、特に、塵埃を発生する可能性の高い装置、例えば、遠心分離機11、廃棄容器39、排気ファン41等は、下部空間S22の内、さらに第2の区画壁34によって区画された最下位の空間S222内に配置されているので、そこで発生した塵埃が上部空間S21に流入することはない。さらに、空間S222内の空気は排気ファン41によって吸引され、HEPAフィルタ42によって塵埃を除去された後に培養処理装置30の外部に放出される。したがって、上部空間S21の清浄度は、極めて高い清浄度に維持されることになる。
さらにまた、培地や細胞が付着した使用済みのチップ14を収容した廃棄容器39は、着脱可能であり、必要によりまたは定期的に交換することで、下部空間S22の清浄度をも高い状態に回復することができる。さらに、廃棄容器39への廃棄の際に使用済みのチップ14を通過させるダクト40も、必要によりまたは定期的に取り外して、交換あるいは清掃することで、清浄度の向上に寄与することができる。
さらにまた、本実施形態に係る自動培養装置1は、搬送ロボット5の設置されている中央空間S12の上部に、空気清浄部6を備えているので、搬送ロボット5の存在する中央空間S12内も常に清浄度が維持されている。したがって、培養室4の扉4aが開かれたときにも、培養室4内に塵埃が流入することを最小限に抑えることが可能となる。
したがって、本実施形態に係る自動培養装置1によれば、培養中の細胞が塵埃等によって汚染される可能性を低減し、健全な細胞を培養することができるという効果がある。
したがって、本実施形態に係る自動培養装置1によれば、培養中の細胞が塵埃等によって汚染される可能性を低減し、健全な細胞を培養することができるという効果がある。
なお、この発明は、上記実施形態に示した構成に限定されるものではない。すなわち、培養室4の形状や数、搬送ロボット5、給排ロボット10および分注ロボット13の形態や数、各種装置の形態や数等は、何ら限定されることなく、適用条件に合わせて任意に設定することができる。
また、この発明は、給排ロボット10の電動ピペット10aのみに適用されるものではなく、分注ロボット13の電動ピペット12にも適用し得るものである。
これにより、電動ピペット12が、培地や種々の試薬を培養容器3内へ供給するために、チップ14内に培地や種々の試薬を吸引する際、前述した制御装置53と同様の装置によりチップ14の先端面(あるいはチップ14の極僅かな先端部)のみが混合液Mの液面と当接するように液送動力装置10hと同様の装置および昇降装置10fと同様の装置が駆動制御されるようになっているので、電動ピペット12により吸引された培地や種々の試薬がチップ14の先端から下方(すなわち、第1の区画壁33の表面)に垂れてしまうことを防止することができて、第1の区画壁33の表面をクリーンな状態に保つことができる。
これにより、電動ピペット12が、培地や種々の試薬を培養容器3内へ供給するために、チップ14内に培地や種々の試薬を吸引する際、前述した制御装置53と同様の装置によりチップ14の先端面(あるいはチップ14の極僅かな先端部)のみが混合液Mの液面と当接するように液送動力装置10hと同様の装置および昇降装置10fと同様の装置が駆動制御されるようになっているので、電動ピペット12により吸引された培地や種々の試薬がチップ14の先端から下方(すなわち、第1の区画壁33の表面)に垂れてしまうことを防止することができて、第1の区画壁33の表面をクリーンな状態に保つことができる。
さらに、この発明は、給排ロボット10の電動ピペット10bにも適用することができる。
これにより、チップ14の先端面(あるいはチップ14の極僅かな先端部)のみが混合液Mの液面と当接するように電動ピペット10bが駆動制御されるようになっているので、電動ピペット10bにより吸引された混合液Mがチップ14の先端から下方(すなわち、第1の区画壁33の表面)に垂れてしまうことを防止することができるとともに、細胞を含む混合液Mが乾燥して形成される粉塵等の、蓋の開いた培養容器3内への混入をより確実に防止することができる。
これにより、チップ14の先端面(あるいはチップ14の極僅かな先端部)のみが混合液Mの液面と当接するように電動ピペット10bが駆動制御されるようになっているので、電動ピペット10bにより吸引された混合液Mがチップ14の先端から下方(すなわち、第1の区画壁33の表面)に垂れてしまうことを防止することができるとともに、細胞を含む混合液Mが乾燥して形成される粉塵等の、蓋の開いた培養容器3内への混入をより確実に防止することができる。
さらにまた、この発明は、カメラ51が混合液Mの液面とチップ14の先端とを撮像し、画像処理装置52がカメラ51により撮像された画像を処理して混合液Mの液面位置とチップ14の先端位置とを算出することができるものであればさらに好適である。
これにより、混合液Mの液面とチップ14の先端との位置関係をより正確に把握することができて、チップ14の先端をより正確に混合液Mの液面に当接させることができる。
これにより、混合液Mの液面とチップ14の先端との位置関係をより正確に把握することができて、チップ14の先端をより正確に混合液Mの液面に当接させることができる。
さらにまた、成長因子としては、サイトカインの他に、例えば、濃縮血小板、BMP、EGF、FGF、TGF−β、IGF、PDGF、VEGF、HGFやこれらを複合させたもの等の成長に寄与する物質を採用することにしてもよい。また、抗生剤としては、ペニシリン系抗生物質の他、セフェム系、マクロライド系、テトラサイクリン系、ホスホマイシン系、アミノグリコシド系、ニューキノロン系等任意の抗生物質を採用することができる。
なお、この発明に係る自動培養装置は、骨髄の間葉系幹細胞の培養に限定されるものではない。生体の種々の組織から採取された細胞や、樹立された細胞ラインを培養してもよい。
なお、この発明に係る自動培養装置は、骨髄の間葉系幹細胞の培養に限定されるものではない。生体の種々の組織から採取された細胞や、樹立された細胞ラインを培養してもよい。
さらにまた、生体組織補填材としては、リン酸カルシウムに代えて、生体組織に親和性のある材料であれば任意のものでよく、生体吸収性の材料であればさらに好ましい。特に、生体適合性を有する多孔性のセラミックスや、コラーゲン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ヒアルロン酸、またはこれらの組合せを用いてもよい。また、チタンの様な金属であってもよい。また、生体組織補填材は、顆粒状でもブロック状でもよい。
1 自動培養装置
10 給排ロボット
10f 昇降機構(チップ搬送機構)
10h 液送動力装置
13 分注ロボット
14 チップ
50 検出手段
51 カメラ(撮像手段)
52 画像処理装置(画像処理手段)
53 制御装置
M 混合液(検体)
10 給排ロボット
10f 昇降機構(チップ搬送機構)
10h 液送動力装置
13 分注ロボット
14 チップ
50 検出手段
51 カメラ(撮像手段)
52 画像処理装置(画像処理手段)
53 制御装置
M 混合液(検体)
Claims (7)
- 細胞等の検体に接触させられる先端を有するチップと、
該チップ内に検体を吸引し、またはチップ内の検体を排出する液送動力装置と、
チップを搬送するチップ搬送機構と、
前記検体の液面位置を検出する検出手段と、
検体の吸引時に、前記検出手段により検出された検体の液面位置に基づいて、前記チップの先端と前記検体の液面とが接触状態を維持するように、前記液送動力装置および前記チップ搬送機構を制御する制御装置とを備える給排ロボット。 - 前記検出手段が、前記検体の液面を撮像する撮像手段と、該撮像手段により撮像された画像を処理して前記検体の液面位置を算出する画像処理手段とを備える請求項1に記載の給排ロボット。
- 前記撮像手段が、前記検体の液面と前記チップの先端とを撮像し、
前記画像処理手段が、撮像手段により撮像された画像を処理して前記検体の液面位置および前記チップの先端位置を算出する請求項2に記載の給排ロボット。 - 培地または薬液等の液体に接触させられる先端を有するチップと、
該チップ内に液体を吸引し、またはチップ内の液体を排出する液送動力装置と、
チップを搬送するチップ搬送機構と、
前記液体の液面位置を検出する検出手段と、
液体の吸引時に、前記検出手段により検出された液体の液面位置に基づいて、前記チップの先端と前記液体の液面とが接触状態を維持するように、前記液送動力装置および前記チップ搬送機構を制御する制御装置とを備える分注ロボット。 - 前記液体の液面を撮像する撮像手段と、該撮像手段により撮像された画像を処理して前記液体の液面位置を算出する画像処理手段とを具備している請求項4に記載の分注ロボット。
- 前記撮像手段が、前記液体の液面と前記チップの先端とを撮像し、
前記画像処理手段が、撮像手段により撮像された画像を処理して前記液体の液面位置および前記チップの先端位置を算出する請求項5に記載の給排ロボット。 - 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の給排ロボットおよび/または請求項4ないし6のいずれか一項に記載の分注ロボットを具備してなる自動培養装置。
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