JP2005290098A - メタロセン系遷移金属化合物の溶液の製造方法および保存方法 - Google Patents

メタロセン系遷移金属化合物の溶液の製造方法および保存方法 Download PDF

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雅志 半場
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Abstract

【課題】 良好な触媒性能を発揮し得るビスシクロペンタジエニル錯体等のメタロセン系遷移金属化合物の溶液の製造方法および保存方法を提供すること。
【解決手段】 L2 a21 b で表されるメタロセン系遷移金属化合物の溶液の製造方法であって、メタロセン系遷移金属化合物を溶媒に溶解させる際の温度が15℃以上60℃以下であり、該溶媒が有機アルミニウム化合物を含有する飽和脂肪族炭化水素であり、メタロセン系遷移金属化合物(A)と有機アルミニウム化合物(B)とのモル比が(A):(B)=1:1.8〜1:3.4の範囲である溶液の製造方法。
(M2 は第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子。L2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基。X1 はハロゲン原子、炭化水素基または炭化水素オキシ基。2≦a≦8。0<b≦8)
【選択図】 なし

Description

本発明は、メタロセン系遷移金属化合物の溶液の製造方法および保存方法に関する。
メタロセン系オレフィン重合用触媒の調製に用いられるメタロセン系遷移金属化合物は炭化水素化合物、特に飽和脂肪族炭化水素溶媒に対する溶解度が低く、また溶液中では微量の水分や空気等の不純物や光によって容易に分解してしまうことが知られている。そこで、有機アルミニウム化合物を含有する溶媒中でメタロセン系遷移金属化合物を保存する方法が知られている(特許文献1)。
特開2001−335591号公報
しかしながら、本発明者らがビスシクロペンタジエニル錯体等について検討してみたところ、特許文献1に具体的に記載された方法では不十分であることが判明した。本発明の目的は、良好な触媒性能を発揮し得るビスシクロペンタジエニル錯体等のメタロセン系遷移金属化合物の溶液の製造方法および保存方法を提供することにある。
即ち本発明は、メタロセン系遷移金属化合物の溶液の製造方法であって、メタロセン系遷移金属化合物を溶媒に溶解させる際の温度が15℃以上60℃以下であり、該溶媒が有機アルミニウム化合物を含有する飽和脂肪族炭化水素であり、メタロセン系遷移金属化合物が下記一般式[1]で表される遷移金属化合物であり、メタロセン系遷移金属化合物(A)と有機アルミニウム化合物(B)とのモル比が(A):(B)=1:1.8〜1:3.4の範囲である溶液の製造方法にかかるものであり、また本発明は、該溶液の製造方法により得られた溶液を、25℃以下の温度で保存する溶液の保存方法にかかるものである。
2 a21 b [1]
(式中、M2 は周期律表第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子である。L2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基であり、複数のL2 は互いに直接連結されているか、または炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。X1 はハロゲン原子、炭化水素基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)または炭化水素オキシ基である。aは2≦a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を満足する数を表す。)
本発明によれば、良好な触媒性能を発揮し得るビスシクロペンタジエニル錯体等のメタロセン系遷移金属化合物の溶液の製造方法および保存方法が提供される。
(A)メタロセン系遷移金属化合物
本発明の方法に用いられるメタロセン系遷移金属化合物は、下記一般式[1]で表される遷移金属化合物である。
2 a21 b [1]
(式中、M2 は周期律表第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子である。L2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基であり、複数のL2 は互いに直接連結されているか、または炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。X1 はハロゲン原子、炭化水素基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)または炭化水素オキシ基である。aは2≦a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を満足する数を表す。)
一般式[1]において、M2 は周期律表(IUPAC1989年)第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子である。その具体例としては、スカンジウム原子、イットリウム原子、チタン原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子、バナジウム原子、ニオビウム原子、タンタル原子、クロム原子、鉄原子、ルテニウム原子、コバルト原子、ロジウム原子、ニッケル原子、パラジウム原子、サマリウム原子、イッテルビウム原子等が挙げられる。一般式[1]におけるM2 として好ましくは、チタン原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子、バナジウム原子、クロム原子、鉄原子、コバルト原子またはニッケル原子であり、特に好ましくはチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子である。
一般式[1]において、L2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基であり、複数のL2は同じであっても異なっていてもよい。また複数のL2 は互いに直接連結されているか、または炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。
2 におけるシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基としては(置換)シクロペンタジエニル基、η5 −(置換)インデニル基、η5 −(置換)フルオレニル基などが挙げられる。具体的に例示すれば、η5 −シクロペンタジエニル基、η5 −メチルシクロペンタジエニル基、η5 −エチルシクロペンタジエニル基、η5 −n−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −tert−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −1,2−ジメチルシクロペンタジエニル基、η5 −1,3−ジメチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−2−エチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−3−エチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−tert−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−tert−ブチル−3−メチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−2−イソプロピルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−3−イソプロピルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−2−n−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −1−メチル−3−n−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基、η5 −1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル基、η5 −テトラメチルシクロペンタジエニル基、η5 −ペンタメチルシクロペンタジエニル基、η5 −インデニル基、η5 −4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、η5 −2−メチルインデニル基、η5 −3−メチルインデニル基、η5 −4−メチルインデニル基、η5 −5−メチルインデニル基、η5 −6−メチルインデニル基、η5 −7−メチルインデニル基、η5 −2−tert−ブチルインデニル基、η5 −3−tert−ブチルインデニル基、η5 −4−tert−ブチルインデニル基、η5 −5−tert−ブチルインデニル基、η5 −6−tert−ブチルインデニル基、η5 −7−tert−ブチルインデニル基、η5 −2,3−ジメチルインデニル基、η5 −4,7−ジメチルインデニル基、η5 −2,4,7−トリメチルインデニル基、η5 −2−メチル−4−イソプロピルインデニル基、η5 −4,5−ベンズインデニル基、η5 −2−メチル−4,5−ベンズインデニル基、η5 −4−フェニルインデニル基、η5 −2−メチル−5−フェニルインデニル基、η5 −2−メチル−4−フェニルインデニル基、η5 −2−メチル−4−ナフチルインデニル基、η5 −フルオレニル基、η5 −2,7−ジメチルフルオレニル基、η5 −2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル基およびこれらの置換体等が挙げられる。
なお、本明細書においては、遷移金属化合物の名称については「η5 −」を省略することがある。
シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基同士は、それぞれ、互いに直接連結されているか、あるいは炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。本発明は、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基同士が、互いに直接連結されているか、あるいは炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されているメタロセン系遷移金属化合物に適用することが好ましい。かかる残基として好ましくは、2つのL2 と結合する原子が炭素原子またはケイ素原子である2価の残基であり、さらに好ましくは、2つのL2 と結合する原子が炭素原子またはケイ素原子であり、2つのL2 と結合する原子間の最小原子数が3以下の2価の残基(これには2つのL2 と結合する原子が単一である場合を含む)である。具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等のアルキレン基、ジメチルメチレン基(イソプロピリデン基)、ジフェニルメチレン基などの置換アルキレン基、またはシリレン基、ジメチルシリレン基、ジエチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、テトラメチルジシリレン基、ジメトキシシリレン基などの置換シリレン基などが挙げられ、好ましくは、アルキレン基または置換シリレン基であり、特に好ましくはエチレン基である。
一般式[1]におけるX1は、ハロゲン原子、炭化水素基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)または炭化水素オキシ基である。ハロゲン原子の具体例としてフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。ここでいう炭化水素基としてはシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を含まない。ここでいう炭化水素基としてはアルキル基、アラルキル基やアリール基等が挙げられ、好ましくは、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキル基または炭素原子数6〜20のアリール基が好ましい。
炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−エイコシル基などが挙げられ、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、イソブチル基またはアミル基である。
これらのアルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。ハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜10のアルキル基としては、例えばフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、トリクロロメチル基、フルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パークロロプロピル基、パークロロブチル基、パーブロモプロピル基などが挙げられる。
またこれらのアルキル基はいずれも、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
炭素原子数7〜20のアラルキル基としては、例えばベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(3,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、(n−ドデシルフェニル)メチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基などが挙げられ、より好ましくはベンジル基である。
これらのアラルキル基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
炭素原子数6〜20のアリール基としては、例えばフェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、n−ペンチルフェニル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基などが挙げられ、より好ましくはフェニル基である。
これらのアリール基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
またここでいう炭化水素オキシ基としてはアルコキシ基、アラルキルオキシ基やアリールオキシ基等が挙げられ、好ましくは、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基または炭素原子数6〜20のアリールオキシ基が好ましい。
炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソキシ基、n−オクトキシ基、n−ドデソキシ基、n−ペンタデソキシ基、n−イコソキシ基などが挙げられ、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、またはtert−ブトキシ基である。
これらのアルコキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基としては、例えばベンジルオキシ基、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2、3−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2、4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2、5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2、6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基などが挙げられ、より好ましくはベンジルオキシ基である。
これらのアラルキルオキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
炭素原子数6〜20のアリールオキシ基としては、例えばフェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2、3−ジメチルフェノキシ基、2、4−ジメチルフェノキシ基、2、5−ジメチルフェノキシ基、2、6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−5−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−6−メチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,4−ジメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,5−ジメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,6−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−3−メチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−4,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,4,6−トリメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−3,4−ジメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、2−tert−ブチル−3,5,6−トリメチルフェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチル−3,5−ジメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシルフェノキシ基、 ナフトキシ基、アントラセノキシ基などが挙げられる。
これらのアリールオキシ基はいずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよい。
1 としてより好ましくは塩素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、トリフルオロメトキシ基、フェニル基、、フェノキシ基、2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシ基、3,4,5−トリフルオロフェノキシ基、ペンタフルオロフェノキシ基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ペンタフルオロフェニルフェノキシ基またはベンジル基である。
一般式[4]におけるaは2≦a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を満足する数を表し、M2 の価数に応じて適宜選択される。M2 がチタン原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子である場合、aは2であることが好ましく、bも2であることが好ましい。
以下に一般式[1]で表される遷移金属化合物について例示を行う。エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリル(tert−ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド等が挙げられる。
また、上記のクロライドをメチル、エチル、メトキシド、エトキシド、またはフェノキシドに置き換えた化合物も同様に例示することができる。
また、上記のジルコニウム化合物においてジルコニウムをチタンまたはハフニウムに置き換えた化合物も同様に例示することができる。
本発明で用いられるメタロセン系遷移金属化合物としては、上記一般式[I]で表される遷移金属化合物のμ−オキソタイプの遷移金属化合物二量体であってもよい。
これらのメタロセン系遷移金属化合物は一種類のみを用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)有機アルミニウム化合物
本発明で用いられる有機アルミニウム化合物としては、公知の有機アルミニウム化合物が使用できる。好ましくは、下記一般式[7]で示される有機アルミニウム化合物である。
10 cAlY3-c [7]
(式中、R10は炭化水素基を表し、全てのR10は同一であっても異なっていてもよい。Yは水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アラルキルオキシ基またはアリールオキシ基を表し、全てのYは同一であっても異なっていてもよい。cは0<c≦3を満足する数を表す。)
有機アルミニウム化合物を表す一般式[7]におけるR10として好ましくは炭素原子数1〜24の炭化水素基であり、より好ましくは炭素原子数1〜24のアルキル基である。具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ヘキシル基、2−メチルヘキシル基、n−オクチル基等が挙げられ、好ましくはエチル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ヘキシル基またはn−オクチル基である。
また、Yがハロゲン原子である場合の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、好ましくは塩素原子である。
Yにおけるアルコキシ基としては炭素原子数1〜24のアルコキシ基が好ましく、具体例としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソキシ基、n−オクトキシ基、n−ドデソキシ基、n−ペンタデソキシ基、n−イコソキシ基などが挙げられ、好ましくはメトキシ基、エトキシ基またはtert−ブトキシ基である。
Yにおけるアリールオキシ基としては炭素原子数6〜24のアリールオキシ基が好ましく、具体例としては、例えばフェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシルフェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基などが挙げられる。
Yにおけるアラルキルオキシ基としては炭素原子数7〜24のアラルキルオキシ基が好ましく、具体例としては、例えばベンジルオキシ基、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基などが挙げられ、好ましくはベンジルオキシ基である。
有機アルミニウム化合物(B)の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジ−n−プロピルアルミニウムクロライド、ジ−n−ブチルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド、ジ−n−ヘキシルアルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムクロライド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、n−プロピルアルミニウムジクロライド、n−ブチルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライド、n−ヘキシルアルミニウムジクロライド等のアルキルアルミニウムジクロライド;ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジ−n−プロピルアルミニウムハイドライド、ジ−n−ブチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジ−n−ヘキシルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド;メチル(ジメトキシ)アルミニウム、メチル(ジエトキシ)アルミニウム、メチル(ジ−tert−ブトキシ)アルミニウム等のアルキル(ジアルコキシ)アルミニウム;ジメチル(メトキシ)アルミニウム、ジメチル(エトキシ)アルミニウム、ジメチル(tert−ブトキシ)アルミニウム等のジアルキル(アルコキシ)アルミニウム;メチル(ジフェノキシ)アルミニウム、メチルビス(2,6−ジイソプロピルフェノキシ)アルミニウム、メチルビス(2,6−ジフェニルフェノキシ)アルミニウム等のアルキル(ジアリールオキシ)アルミニウム;ジメチル(フェノキシ)アルミニウム、ジメチル(2,6−ジイソプロピルフェノキシ)アルミニウム、ジメチル(2,6−ジフェニルフェノキシ)アルミニウム等のジアルキル(アリールオキシ)アルミニウム等を例示することができる。
これらの内、好ましくはトリアルキルアルミニウムであり、さらに好ましくはトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウムまたはトリ−n−オクチルアルミニウムであり、特に好ましくはトリイソブチルアルミニウムまたはトリ−n−オクチルアルミニウムである。
これらの有機アルミニウム化合物は一種類のみを用いても、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の方法で用いられる溶媒は、有機アルミニウム化合物を含有する飽和脂肪族炭化水素である。該飽和脂肪族炭化水素としては、炭素原子数20以下の飽和脂肪族炭化水素が好ましい。例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の飽和脂肪族炭化水素であり、好ましくはノルマルブタン、イソブタン、ヘキサン、またはヘプタンであり、より好ましくはノルマルブタン、イソブタン、またはヘキサンが用いられる。なおメタロセン系遷移金属化合物を溶解させる際、飽和脂肪族炭化水素化合物に比べトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物の方がずっとメタロセン系遷移金属化合物の溶解度が高いが、これら芳香族炭化水素化合物は飽和脂肪族炭化水素化合物に比べ毒性が強く製品に混入することは好ましくない。
メタロセン系遷移金属化合物を溶解させる時の槽内の攪拌速度は、特に制限はないが、好ましくは粉体状のメタロセン系遷移金属化合物が浮遊する程度の攪拌速度、すなわち、攪拌粒子浮遊限界速度以上である。
本発明の方法においては、使用するメタロセン系遷移金属化合物(A)と、有機アルミニウム化合物(B)とのモル比は、(A):(B)=1:1.8〜1:3.4の範囲であり、好ましくは(A):(B)=1:2〜1:3.2である。有機アルミニウム化合物(B)の量が少なすぎると、メタロセン系遷移金属化合物が溶解しなかったり、溶解しても長時間を要したりするので好ましくない。また、有機アルミニウム化合物(B)の量が多すぎると、触媒性能が劣化するので好ましくない。
また本発明の方法において、メタロセン系遷移金属化合物を溶媒に溶解させる際の温度は15℃以上60℃以下である。この温度が低いと、溶解に要する時間が長くなるため、不経済であり、また操作中の劣化の危険性が高まる。この温度は好ましくは20℃以上であり、より好ましくは30℃以上であり、さらに好ましくは40℃以上である。また逆にこの温度が高すぎると、溶解に要する時間は短くなるが、触媒性能の低下を引き起こすため、この温度としては50℃以下が好ましい。
このようにして得た溶液は、25℃以下の温度で保存すると、触媒性能の低下を抑えられるため好ましい。保存時の温度として、より好ましくは10℃以下、さらに好ましくは5℃以下である。なおメタロセン系遷移金属化合物の種類によっては低温で再結晶化する場合があり、−20℃以上での保存が好ましい。
また溶媒(有機アルミニウム化合物を含有する飽和脂肪族炭化水素)における有機アルミニウム化合物の濃度は濃度が高いと、触媒性能が劣化しやすいため、好ましくは1mol/L以下であり、より好ましくは0.7mol/L以下、さらに好ましくは0.5mol/L以下である。
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
予め窒素置換した内容積1Lの撹拌機付きガラス容器にトリイソブチルアルミニウムを濃度0.64mol/Lで含んだヘキサン 500mLを充填し、300rpmで攪拌を実施した。50℃まで昇温した後、そこに粉末のラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド 0.1molを一気に加え、溶解を開始した。該メタロセン系遷移金属化合物は徐々に溶け始め、2時間後、完全に溶解した。その後、室温(20℃)で保存した。保存15日後、分取した該メタロセン系遷移金属化合物 1.5μmol相当量の溶液を用い、助触媒として、特開2003−171415号公報の実施例10(1)および(2)記載の成分(A)と同様にして製造した固体触媒成分(Zn=2.6mmol/g、F=5.8mmol/g)9mgおよびトリイソブチルアルミニウム 0.9mmolを使用して、70℃のヘプタン中でエチレンとブテンのスラリー共重合を1hr実施したところ、エチレン−ブテン共重合体が106g得られた。
一方、該メタロセン系遷移金属化合物 0.1molを脱水したトルエン 500mL中で溶解し、そこからメタロセン系遷移金属化合物 1.5μmol相当量の溶液を分取し、同じ条件でエチレンとブテンのスラリー共重合を1hr実施したところ、エチレン−ブテン共重合体が110g得られた。
[実施例2]
予め窒素置換した内容積1Lの撹拌機付きガラス容器にトリノルマルオクチルアルミニウムを濃度0.43mol/Lで含んだヘキサン 500mLを充填し、300rpmで攪拌を実施した。30℃まで昇温した後、そこに粉末のラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド 0.1molを一気に加え、溶解を開始した。該メタロセン系遷移金属化合物は徐々に溶け始め、7時間後、完全に溶解した。その後、室温(20℃)で保存した。保存7日後、分取した該メタロセン系遷移金属化合物 1.5μmol相当量の溶液を用い、助触媒として、実施例1記載の固体触媒成分 9mgおよびトリイソブチルアルミニウム 0.9mmolを使用して、70℃のヘプタン中でエチレンとブテンのスラリー共重合を1hr実施したところ、エチレン−ブテン共重合体が115g得られた。
[実施例3]
予め窒素置換した内容積1Lの撹拌機付きガラス容器にトリイソブチルアルミニウムを濃度0.40mol/Lで含んだヘキサン 500mLを充填し、300rpmで攪拌を実施した。50℃まで昇温した後、そこに粉末のラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド 0.1molを一気に加え、溶解を開始した。該メタロセン系遷移金属化合物は徐々に溶け始め、9時間後、完全に溶解した。その後、室温(20℃)で保存した。保存18日後、分取した該メタロセン系遷移金属化合物 1.5μmol相当量の溶液を用い、助触媒として、実施例1記載の固体触媒成分 9mgおよびトリイソブチルアルミニウム 0.9mmolを使用して、70℃のヘプタン中でエチレンとブテンのスラリー共重合を1hr実施したところ、エチレン−ブテン共重合体が107g得られた。
[実施例4]
予め窒素置換した内容積1Lの撹拌機付きガラス容器にトリイソブチルアルミニウムを濃度0.40mol/Lで含んだヘキサン 500mLを充填し、300rpmで攪拌を実施した。30℃まで昇温した後、そこに粉末のラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライド 0.1molを一気に加え、溶解を開始した。該メタロセン系遷移金属化合物は徐々に溶け始め、12時間後、完全に溶解した。その後、冷蔵庫に入れ2℃で保存した。保存22日後、分取した該メタロセン系遷移金属化合物 1.5μmol相当量の溶液を用い、助触媒として、実施例1記載の固体触媒成分 9mgおよびトリイソブチルアルミニウム 0.9mmolを使用して、70℃のヘプタン中でエチレンとブテンのスラリー共重合を1hr実施したところ、エチレン−ブテン共重合体が104g得られた。
一方、該メタロセン系遷移金属化合物 0.1molを脱水したトルエン 500mL中で溶解し、そこからメタロセン系遷移金属化合物 1.5μmol相当量の溶液を分取し、同じ条件でエチレンとブテンのスラリー共重合を1hr実施したところ、エチレン−ブテン共重合体が111g得られた。
[比較例1]
予め窒素置換した内容積1Lの撹拌機付きガラス容器にトリイソブチルアルミニウムを濃度1.08mol/Lで含んだヘキサン 500mLを充填し、300rpmで攪拌を実施した。30℃まで昇温した後、そこに粉末のラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド 0.1molを一気に加え、溶解を開始した。該メタロセン系遷移金属化合物は徐々に溶け始め、7時間後、完全に溶解した。その後、室温(20℃)で保存した。保存15日後、分取した該メタロセン系遷移金属化合物 1.5μmol相当量の溶液を用い、助触媒として、実施例1記載の固体触媒成分 9mgおよびトリイソブチルアルミニウム 0.9mmolを使用して、70℃のヘプタン中でエチレンとブテンのスラリー共重合を1hr実施したところ、エチレン−ブテン共重合体が57g得られた。
[比較例2]
予め窒素置換した内容積1Lの撹拌機付きガラス容器にトリノルマルオクチルアルミニウムを濃度0.72mol/Lで含んだヘキサン 500mLを充填し、300rpmで攪拌を実施した。50℃まで昇温した後、そこに粉末のラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド 0.1molを一気に加え、溶解を開始した。該メタロセン系遷移金属化合物は徐々に溶け始め、1時間後、完全に溶解した。その後、室温(20℃)で保存した。保存9日後、分取した該メタロセン系遷移金属化合物 1.5μmol相当量の溶液を用い、助触媒として、実施例1記載の固体触媒成分 9mgおよびトリイソブチルアルミニウム 0.9mmolを使用して、70℃のヘプタン中でエチレンとブテンのスラリー共重合を1hr実施したところ、エチレン−ブテン共重合体が32g得られた。
[比較例3]
予め窒素置換した内容積1Lの撹拌機付きガラス容器にトリイソブチルアルミニウムを濃度0.60mol/Lで含んだヘキサン 500mLを充填し、300rpmで攪拌を実施した。70℃まで昇温した後、そこに粉末のラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド 0.1molを一気に加え、溶解を開始した。該メタロセン系遷移金属化合物は徐々に溶け始め、3時間後、完全に溶解した。その後、室温(20℃)で保存した。保存1日後、分取した該メタロセン系遷移金属化合物 1.5μmol相当量の溶液を用い、助触媒として、実施例1記載の固体触媒成分 9mgおよびトリイソブチルアルミニウム 0.9mmolを使用して、70℃のヘプタン中でエチレンとブテンのスラリー共重合を1hr実施したところ、エチレン−ブテン共重合体が50g得られた。
[比較例4]
予め窒素置換した内容積1Lの撹拌機付きガラス容器にトリノルマルオクチルアルミニウムを濃度0.72mol/Lで含んだヘキサン 500mLを充填し、300rpmで攪拌を実施した。温度を20℃に維持した後、そこに粉末のラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド 0.1molを一気に加え、溶解を開始した。該メタロセン系遷移金属化合物は徐々に溶け始め、11時間後、完全に溶解した。その後、室温(20℃)で保存した。保存8日後、分取した該メタロセン系遷移金属化合物 1.5μmol相当量の溶液を用い、助触媒として、実施例1記載の固体触媒成分 9mgおよびトリイソブチルアルミニウム 0.9mmolを使用して、70℃のヘプタン中でエチレンとブテンのスラリー共重合を1hr実施したところ、エチレン−ブテン共重合体が77g得られた。
[比較例5]
予め窒素置換した内容積1Lの撹拌機付きガラス容器にトリイソブチルアルミニウムを濃度0.30mol/Lで含んだヘキサン 500mLを充填し、300rpmで攪拌を実施した。50℃まで昇温した後、そこに粉末のラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド 0.1molを一気に加え、溶解を開始したが、該メタロセン系遷移金属化合物は完全に溶けなかった。

Claims (5)

  1. メタロセン系遷移金属化合物の溶液の製造方法であって、メタロセン系遷移金属化合物を溶媒に溶解させる際の温度が15℃以上60℃以下であり、該溶媒が有機アルミニウム化合物を含有する飽和脂肪族炭化水素であり、メタロセン系遷移金属化合物が下記一般式[1]で表される遷移金属化合物であり、メタロセン系遷移金属化合物(A)と有機アルミニウム化合物(B)とのモル比が(A):(B)=1:1.8〜1:3.4の範囲である溶液の製造方法。
    2 a21 b [1]
    (式中、M2 は周期律表第3〜11族もしくはランタノイド系列の遷移金属原子である。L2 はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基であり、複数のL2 は互いに直接連結されているか、または炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。X1 はハロゲン原子、炭化水素基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)または炭化水素オキシ基である。aは2≦a≦8を満足する数を、bは0<b≦8を満足する数を表す。)
  2. メタロセン系遷移金属化合物が、複数のL2 が炭素原子を含有する残基を介して連結されている一般式[1]で表されるメタロセン系遷移金属化合物である請求項1記載の溶液の製造方法。
  3. メタロセン系遷移金属化合物が、複数のL2 がエチレン基を介して連結されている一般式[1]で表されるメタロセン系遷移金属化合物である請求項1記載の溶液の製造方法。
  4. 有機アルミニウム化合物の濃度が1mol/以下である請求項1〜3のいずれかに記載の溶液の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の溶液の製造方法により得られた溶液を、25℃以下の温度で保存する溶液の保存方法。
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