JP2005282652A - 捩り振動低減装置 - Google Patents

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喜誉司 山本
Hiroki Yamamoto
裕樹 山本
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Abstract

【課題】エンジンとトランスミッションとの間の動力伝達系に介装されてその系の捩り振動を低減する振動低減装置の軸方向寸法を短くする。
【解決手段】ロックアップピストン10に第1リベット22を介して保持プレート13を結合し、保持プレート13の外周縁部に形成した主ばね受部18と中間プレート16に形成したばね押圧部26との間にばね部材14を介在させ、中間プレート16は一対のリテーニングプレート24,25を第2リベット31を介して結合して構成し、一対のリテーニングプレート24,25の間に出力プレート8を設け、夫々のリテーニングプレート24,25に形成したばね受部と出力プレート8のばね押圧部との間にばね部材15を介在させた捩り振動低減装置において、第1リベット22の既成頭部22aと第2リベット31の既成頭部31aとを軸方向の内側端部に配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンとトランスミッションとの間の動力伝達系等に介装されてその系の捩り振動を低減する捩り振動低減装置に関する。
捩り振動低減装置は、トルクコンバータ内のロックアップピストンとタービンハブとの間に介装されて、入力側と出力側とが直結された状態であるロックアップ時における捩り振動を低減するものであり、入力側回転部材である保持プレートと、出力側回転部材である伝達プレートとが円周方向においてばね部材を介して連結された構成となっている。
従来の捩り振動低減装置を特許文献1に示す。この捩り振動低減装置は、回転部材内周側と外周側とに2列に弾性部材を設け、弾性部材を直列に連結して大きな捩り角度を得るようにしたものである。即ち、外側の第1弾性部材がピストンに結合された1枚の本体部により保持され、回転部材内周側の第2弾性部材が一対のリテーナプレートからなる中間部材により保持され、本体部のトルクが第1弾性部材を介して係合部(爪)を有する中間部材に伝わり、中間部材からの第2弾性部材を介して一対のリテーナプレートの間に配置されたドリブンプレートに伝わる。
そして、ピストンに対する環状本体部の取り付けはリベットにより行われ、第1プレートと第2プレートとの結合もリベットにより行われている。
特開2001−082577号公報(図1,図3)
ところが、双方のリベットのピッチ円の半径寸法が略同じであると、リベット同士が干渉するため、捩り振動低減装置の軸方向での寸法が大きくなってしまう。
また、第2弾性部材については、フロントカバーとピストンとをエンジン側にオフセットして空間を設けることができるが、第1弾性部材の半径方向内側とタービンとの間については、エンジンを始動するためのリングギヤの位置によって軸方向での位置が規制されてしまい、捩り振動低減装置とタービンとのクリアランスが厳しくなる。
そこで本発明は、上記の課題を解決した捩り振動低減装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、同一軸上にロックアップピストンと入力側回転部材と中間回転部材と出力側回転部材とを設け、前記ロックアップピストンに第1リベットを介して前記入力側回転部材を結合し、該入力側回転部材の外周部に形成したばね受部と、前記中間回転部材の外周部に前記入力側回転部材へ向かって突出形成したばね押圧部との間に第1ばね部材を圧縮可能に設ける一方、前記中間回転部材は一対のリテーニングプレートを第2リベットを介して結合して構成すると共に、一対のリテーニングプレート間に前記出力側回転部材を挟んで配置し、前記中間回転部材に形成したばね受部と前記出力側回転部材に形成したばね押圧部との間に、前記第1ばね部材よりも回転部材内周側で前記一対のリテーニングプレート間に配置した第2ばね部材を圧縮可能に設けた捩り振動低減装置において、前記第1リベットと前記第2リベットとのうちの、少なくともいずれか一方のリベットは、予め成形されている頭部を軸方向の内側端部に配置したことを特徴とする。
このような捩り振動低減装置では、入力側回転部材と中間回転部材との対向面に第1リベットの内側端部と第2リベットの内側端部とが位置する。このため、第1リベット,第2リベットにおける、カシメを施して形成された頭部が共に軸方向の内側端部に位置すると、捩り振動低減装置の軸方向の長さが大きくなる。少なくともいずれか一方のリベットの予め成形されている頭部を軸方向の内側端部に配置したので、捩り振動低減装置の軸方向の長さを小さくすることができる。また、リベットの予め成形されている頭部とは反対側のカシメを施して形成された頭部は、軸方向の寸法にバラツキを生じ易いが、予め成形されている頭部は略同じ条件下で形成されているので軸方向の厚さ寸法のバラツキが少ないという利点もある。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の捩り振動低減装置において、前記第1リベットと前記第2リベットとの双方の予め成形されている頭部を、軸方向の内側端部に配置したことを特徴とする。
このような捩り振動低減装置では、第1リベットおよび第2リベットにおける予め成形されていて軸方向の長さの小さい頭部をいずれも軸方向の内側端部に配置したので、捩り振動低減装置の軸方向の長さを最小にすることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1〜2のいずれかに記載の捩り振動低減装置において、前記ロックアップピストンとは反対側のリテーニングプレートに、前記ばね押圧部を設け、円周方向の前記ばね押圧部どうしの間に前記第2リベットを配置したことを特徴とする。
このような捩り振動低減装置では、ロックアップピストンとは反対側のリテーニングプレートにばね押圧部を設けたので、ロックアップピストン側のリテーニングプレートにばね押圧部等を形成した場合に比べ、入力側回転部材のばね受部との干渉を回避するためのばね押圧部の急激な曲げ加工が不要になる。また、第2リベットは円周方向のばね押圧部どうしの間に配置したので、第2リベットの周囲に十分な面積が確保され、カシメによる割れの虞が少ない。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の捩り振動低減装置において、前記第2リベットよりも回転部材内周側であって、円周方向の前記第2リベットと対応する位置に、前記第2ばね部材を配置したことを特徴とする。
このような捩り振動低減装置では、第2ばね部材に遠心力が加わって一対のリテーニングプレートが開く方向へ力が加わるが、第2リベットがこの開きを押えるのに有効な位置に配置されているため、一対のリテーニングプレートの開きが効率よく抑えられる。
請求項5に係る発明は、請求項請求項1〜4のいずれかに記載の捩り振動低減装置において、前記夫々のリテーニングプレートの半径方向の前記第2リベットと前記第2ばね部材との間に、絞り加工を施したことを特徴とする。
このような捩り振動低減装置では、リテーニングプレートの絞り加工によって、第2ばね部材からトルク反力を受けるばね押圧部の近傍の剛性が高められ、ばね押圧部の変形が未然に防止されて性能の劣化が生じない。
本発明に係る捩り振動低減装置によれば、軸方向に対向する入力側回転部材と中間回転部材との対向面に、第1リベットの内側端部と第2リベットの内側端部とが位置し、第1リベット,第2リベットのうちの少なくともいずれか一方のリベットは、予め成形されている頭部を軸方向の内側端部に配置したので、カシメを施して形成された頭部に比べ、予め形成されている頭部は軸方向の厚さが小さくてしかも軸方向の厚さ寸法のバラツキが少ない状態に予め形成されていることから、捩り振動低減装置の軸方向の寸法が小さくなり、捩り振動低減装置の小型化に寄与する。
以下、本発明による捩り振動低減装置の実施の形態を説明する。
(a)実施の形態1
まず、実施の形態1について説明する。図1(b)は自動変速機の前端部側に配置されるトルクコンバータのロックアップクラッチ部分の断面図である。エンジンのクランクシャフトは図示しないコンバータハウジングに結合されており、コンバータハウジングは、図示しないトルクコンバータを介して図示しないタービンハブに接続される一方、高速運転時等にコンバータハウジングをタービンハブと直結するためのロックアップピストン(ロックアップクラッチ4を構成する)10および捩り振動低減装置5を介してタービンハブに接続されている。このタービンハブは、自動変速機の図示しない入力軸にスプライン結合されている。トルクコンバータ自体は周知のものであり、図示しないクランクシャフトからコンバータハウジングに入力されたトルクをポンプ,タービン間の流体の作用により、タービンハブに伝達する基本構成となっている。
捩り振動低減装置5は、ロックアップピストン10に結合された略円板状の保持プレート(入力側回転部材)13と、この保持プレート13の外周縁部に保持された複数のばね部材(第1ばね部材)14と、外周縁部がばね部材14を介して保持プレート13に回転方向で連結された中間プレート(中間回転部材)16と、中間プレート16に保持されると共にばね部材14よりも保持プレート13等の軸心側(以下、単に回転部材内周側という)に配置された複数のばね部材(第2ばね部材)15と、外周縁部がばね部材15を介して中間プレート16に回転方向で連結された出力プレート(出力側回転部材)8と、で構成されている。この出力プレート8の内周部が、タービンハブに結合される。これらの保持プレート13等は、同一軸上に配置されている。
ロックアップピストン10の外周面の近傍には、ロックアップピストン10が軸方向へ移動して摩擦結合することにより前記コンバータハウジングと一体に回転するための摩擦ライニング6が貼着されている。ロックアップピストン10は、熱処理による変形を抑制するために、ガス軟窒化等の硬度の低い熱処理が施されている。
前記保持プレート13の構成を図2に示す。保持プレート13は、中心部を繰り抜いた形状であり、ロックアップクラッチ4を構成するロックアップピストン10に一体に結合されている。保持プレート13の外周縁部には、径方向に沿って略等間隔に切欠部17が形成され、切欠部17の両端縁部には主ばね受部18が形成されている。主ばね受部18の部分は、強度を上げるために図2(b)に示すように、円弧状に絞り加工が施されている。そして、この切欠部17にばね部材14を収容することで、一対の主ばね受部18の間にばね部材14を配置した状態になっている。
ばね部材14の回転部材内周側を規制するために、前記切欠部17における保持プレート13の回転部材内周側から外周側へ向かって絞り加工により内周規制部19が立ち上げられ、内周規制部19の先端部を、ばね部材14のロックアップピストン10側の側面に対向させることで、側面規制部19aが構成されている。また、ばね部材14の回転部材外周側を規制するために、保持プレート13の外周面近傍を軸方向に沿わせて絞り加工することで、ばね部材14の回転部材外周側を覆うようにして外周規制部20が形成されている。切欠部17の回転部材外周側には、ばね部材14のロックアップピストン10側を規制するための主側面規制部20bが形成され、更に、外周規制部20の先端を回転部材内周側へ向かって絞り加工することで、ロックアップピストン10とは反対側へばね部材14が飛び出ないようにするための主側面ディストリクト部20aが形成されている。なお、便宜上、バネ部材14を規制する規制部のうちの、図1(b)におけるバネ部材14の左側のものを規制部と称し、右側に形成されるものをディストリクト部と称することにする。このほか、円周方向での主ばね受部18と対応する位置には、主側面ディストリクト部20aの部分を回転部材内周側へ向かって突出させて補助ばね受部21が形成されている。
前記のように、主ばね受部18の部分は、ばね部材14の端面との接触面積を増やしかつ強度を上げるために円弧状に絞り加工が施されている。そして、円周方向での主ばね受部18と対応する位置の回転部材内周側に、保持プレート13をロックアップピストン10に結合するための第1リベット22の孔23が配置されている。これは、主ばね受部18を絞り加工したときに内部応力が生じるが、この内部応力は第1リベット22用の孔23を加工することで逃がすことができ、保持プレート13を熱処理した後に生じる変形が抑制されるように考慮したものである。
第1リベット22は、予め形成された頭部(以下、既成頭部という)22aが軸方向の内側端部になるように、即ち既成頭部22aが中間プレート16と対向するようになっている。これは、軸方向での厚さの小さい既成頭部22aを内側端部に配置することで、保持プレート13,中間プレート16等の軸方向での占有スペースを最小にするためである。また、リベットの既成頭部は、軸方向での厚さ寸法が小さいだけでなく、軸方向での厚さ寸法のバラツキが少ないという利点もある。軸方向での厚さが大きい部分、つまりはカシメを施して形成した頭部(以下カシメ頭部という)は軸方向の外側に配置されている。
保持プレート13はばね部材14を圧縮したり、ばね部材14と擦れたりすることから、保持プレート13には高い硬度や高い強度が求められ、保持プレート13には浸炭窒化処理等が施される。
中間プレート16は、図3に示すリテーニングプレート24と、図4に示すリテーニングプレート25とを結合して構成される。リテーニングプレート24には、外周部に円周方向へ等間隔に複数のばね押圧部26が形成されている。このばね押圧部26は、円周方向で前記主ばね受部18と対応する位置を占めるものであり、ばね部材14の双方の端面の近傍から、保持プレート13へ向かって軸方向へ突出している。ばね押圧部26の付け根の部分にはアール部26aが形成されている。これは、ばね押圧部26がばね部材14から大きな曲げモーメントを受けるので、これに耐えられるように強度を高めるためである。
ばね押圧部26どうしの間にはばね押え27が形成されている。ばね押え27はばね部材14の回転部材内周側と反ロックアップピストン10側を規制するもので、図に示すようにばね部材14の回転部材内周側に斜めに当接してばね部材14を規制することにより、ばね部材14の両方向の規制を可能にしている。以下、このばね押え27を回転部材内周側の規制を行う機能部位として呼ぶときは内周ディストリクト部27a、反ロックアップピストン10側の規制を行う機能部位として呼ぶときは側面ディストリクト部27b、総称して呼ぶときはばね押え27という。なお、このばね押え27はばね部材14の回転部材内周側から反ロックアップピストン10側へ、外周面に沿うようにして設け、規制時の接触面積を増やすことによって、耐摩耗性を向上させてもよい。
リテーニングプレート24の回転部材内周側には、ばね部材15を支持するための収容窓28が、円周方向に沿って略等間隔に形成されている。収容窓28は略円弧状に形成されており、ばね部材15の収容空間を形成するために、収容窓28の回転部材内周側および外周側の縁部は外側へ斜めに起こしてばね押え28a,28bが形成されている。これにより、収容窓28どうしの両端縁部がばね部材15の両端を受けるばね受部29として機能する。
他方のリテーニングプレート25は図4に示すように構成されており、リテーニングプレート24と異なる点は、ばね押圧部26とばね押え27とが形成されていないことである。
出力プレート8の構成を図5に示す。半径方向および円周方向で前記収容窓28と対応する位置に、ばね部材15を収容するための収容窓32が形成されている。これにより、隣り合う収容窓32どうしの間の部分が、ばね部材15の両端を押圧するばね押圧部34として機能する。そして、先に述べた図示しないタービンハブと結合するための孔33が内周面の近傍に複数形成されている。
この出力プレート8とばね部材15とをリテーニングプレート24とリテーニングプレート25との間に挟んだ状態で、リテーニングプレート24,リテーニングプレート25における収容窓28の回転部材外周側に形成された孔30に第2リベット31を挿通して両者が結合されている。これにより、図1に示すようにばね部材15は収容窓28,32,28に跨って収容されており、中間プレート16と出力プレート8とが相対的に回転すると、ばね受部29とばね押圧部34との間に挟まれてばね部材15が圧縮される。
第2リベット31も、その既成頭部31aが軸方向の内側端部になるように、即ち既成頭部31aが保持プレート13と対向するようになっている。これも、軸方向での厚さの小さい既成頭部31aを内側端部に配置することで、保持プレート13,中間プレート16等の軸方向での占有スペースを最小にするためである。第2リベット31の軸方向での厚さが大きい頭部、つまりはカシメ頭部は、軸方向の外側に配置されている。
図3において、ばね押え27と孔30と収容窓28とが円周方向で同じ位置に配置されており、図1(a)に示すように、第1リベット22と第2リベット31とが円周方向に交互に配置されていることになる。このため、ばね部材14およびばね部材15が圧縮されて隣り合う素線の間隔が零になるまで保持プレート13と中間プレート16とを相対的に回転させ、両者を最大捩り角度まで捩っても、第1リベット22と第2リベット31とが円周方向で重なることはない。また、リテーニングプレート24の剛性を高くするために、半径方向における収容窓28と孔30との間には、絞り部12が形成されている。これにより、リテーニングプレート24がばね部材15からトルク反力を受ける際に、ばね押圧部26の変形が抑えられて性能劣化が防止される。
ばね部材14は、図1(b)に示すように親ばね14aと親ばね14aの内部に収容した子ばね14bとからなる入れ子ばねで構成されている。子ばね14bは親ばね14aよりも短く構成されており、親ばね14aと子ばね14bとの双方を確実に圧縮できるように、親ばね14aの両端にはリテーナが装着されている。リテーナの形状は、円盤部の片面に、親ばね14aの内部に嵌合するための円柱状の凸部を形成したものである。一方、ばね部材15は、親ばね15aと親ばね15aの内部に収容した子ばね15bとからなる入れ子ばねで構成されている。その他の構成についてはばね部材14と同じなので、説明を省略する。
次に、捩り振動低減装置の作用を説明する。クランクシャフトの回転によってコンバータハウジングが回転すると、トルクコンバータが回転し、その動力がタービンハブからトランスミッションへと伝達する。この状態からクランクシャフトの回転速度等が設定した制御条件に達すると、支持壁に設けられた油孔から図1(b)のロックアップピストン10の右側に圧油が導入され、その油圧によってロックアップピストン10が左側へ押圧される。すると、このロックアップピストン10の摩擦ライニング6がコンバータハウジングに押し付けられ、コンバータハウジングの動力がロックアップピストン10を介して捩り振動低減装置5に伝達される。
捩り振動低減装置5では、ロックアップピストン10と一体の保持プレート13の回転力は、ばね部材14を介して中間プレート16に伝達され、更に中間プレート16からばね部材15を介して出力プレート8へ伝わる。
このとき、ばね部材14の両端部が保持プレート13の一対の主ばね受部18(および補助ばね受部21)に挟まれ、かつ中間プレート16の一対のばね押圧部26に挟まれている。このため、保持プレート13と中間プレート16とが相対的に回転すると、ばね部材14のいずれか一方側の端面が保持プレート13のばね受部18に当接すると共に他方側の端面が中間プレート16のばね押圧部26に当接し、保持プレート13と中間プレート16との間でばね部材14が圧縮される。
同様にして、ばね部材15の両端部が中間プレート16の一対のばね受部29に挟まれ、かつ出力プレート8の一対のばね押圧部34に挟まれている。このため、中間プレート16と出力プレート8とが相対的に回転すると、ばね部材15のいずれか一方側の端面が中間プレート16のばね受部29に当接すると共に他方側の端面が出力プレート8のばね押圧部34に当接し、中間プレート16と出力プレート8との間でばね部材15が圧縮される。
保持プレート13と中間プレート16との相対的な捩れに応じてばね部材14が圧縮変形し、かつ中間プレート16と出力プレート8との相対的な捩れに応じてばね部材15が圧縮変形することにより、伝達系の捩り振動を吸収する。つまり、保持プレート13と出力プレート8との間に、ばね部材14とばね部材15とを直列に介在させたのと等価になる。
ここで、ばね部材14の回転部材内周側は、図2の内周規制部19と図3のばね押え27の中間部の内周ディストリクト部27aとの双方によって規制される。ばね部材14の回転部材外周側は、図2の外周規制部20によって規制されている。側面の一方側は図2の主側面規制部20bと側面規制部19aとの双方によって規制され、他方側は図2の主側面ディストリクト部20aと図3のばね押え27の先端の側面ディストリクト部27bとの双方によって規制されている。ばね部材14が圧縮される際にばね部材14は側面規制部19aと擦れることになり、ロックアップピストン10と擦れることはない。
第1リベット22で結合されたロックアップピストン10と保持プレート13とばね部材14とを外周サブアッセンブリーとし、第2リベット31で結合された中間プレート16と出力プレート8とばね部材15とを内周サブアッセンブリーとしたときに、外周サブアッセンブリーと内周サブアッセンブリーとの組み付けは、ばね押圧部26を円周方向のばね部材14どうしの間に軸方向から挿入させて、軸方向に結合させることになるので、外周サブアッセンブリーと内周サブアッセンブリーとは軸方向に着脱可能となる。
ばね部材14の回転部材内周側を規制する内周ディストリクト部27aを、中間プレート16のばね押え27に形成したので、保持プレート13のみに内周規制部を形成する場合に比べ、内周規制部に対する干渉防止のために行うバネ押圧部26の反ロックアップピストン方向への逃がしの量を少なくすることができる。
また、中間プレート16のばね押え27にロックアップピストン10とは反対側のばね部材14の側面を規制する側面ディストリクト部27bを形成したので、ばね部材14の保持が安定する。
中間プレート16を構成する一対のリテーニングプレート24,25のうちの保持プレート13とは反対側のリテーニングプレート24にばね押圧部26,ばね押え27を形成したので、図1(b)に示すように、保持プレート13の絞り部を形成したばね受部18との干渉を回避するための大きな曲げ部分を第2リベット31の近傍に設けずに済む。また、第2リベット31の近傍に大きな曲げ部分を設けずに済むことから、リベッティングによる第2リベット31用の孔30の亀裂発生を防止できる。更に、第2リベット31は円周方向でばね押え27と対応し、周辺に十分な面積のとれる位置に配置されているので、この面からもカシメによるリテーニングプレート24の割れの虞が少ない。一方、第1リベット22のカシメは、板厚の大きいロックアップピストン10側で行われるので、カシメによる割れの虞は少ない。
図4(a)に示すようにリテーニングプレート25の外径寸法をD1とし、図3(a)に示すようにリテーニングプレート24のばね押圧部26等を除いた部分の外径寸法をD2とすると、D1>D2に設定されていることから、図1(a)に示すようにトランスミッション側から見ると、リテーニングプレート25の外周部Pがリテーニングプレート24の外周部Qよりも回転部材外周側に見えることになる。これは、前記内周アッセンブリーを組み立てる時にリテーニングプレート25側を下にして組み立てて第2リベット31の脚部を上から潰すことになるが、このときに、リテーニングプレート24,25の両方の部材を確認できるので、欠品や組み付けミスの検査の際に都合がよい。
中間プレート16の回転により、ばね部材15に遠心力が加わり、一対のリテーニングプレート24,25が開く方向へ力が加わるが、第2リベット31が収容窓28の回転部材外周側に配置されていて、この開きを押えるのに効率的な配置となっているので、開きが確実に阻止される。
(b)実施の形態2
次に、実施の形態2を図6に基づいて説明する。なお、実施の形態1と同一部分には同一符号を付し、重複する部分については説明を省略する。
実施の形態1の捩り振動低減装置は、第1リベット22と第2リベット31とが円周方向で同じ位置を占めることがないために既成頭部22aと既成頭部31aとが干渉することはないが、実施の形態2は円周方向で同じ位置を占め得る設定になった場合を示すものである。この場合は、軸方向で、既成頭部22aと既成頭部31aとの間に僅かな隙間Gが形成される。このように、既成頭部22aと既成頭部31aとが円周方向で同じ位置を占め得る場合においても、軸方向での厚さが小さい既成頭部22aと既成頭部31aとを軸方向の内側端部に配置することで、捩り振動低減装置の軸方向の寸法を最小にして小型化することができる。
なお、実施の形態では第1リベットと第2リベットとの双方の既成頭部を、軸方向の内側端部に配置したが、少なくともいずれか一方の既成頭部を軸方向の内側端部に配置すれば、捩り振動低減装置の軸方向の寸法を小さくすることが可能である。また、本発明は実施の形態で説明した構成に限るものではなく、捩り振動低減装置を適用する場所はトルクコンバータ内に限らず、トルクコンバータの外部やトルクコンバータを採用しない車両の他の動力伝達部に適用しても良い。更に、実施の形態では単板式のクラッチを用いたものについて示したが、多板式のクラッチや、その他の構成のクラッチを用いたものでもよい。
捩り振動低減装置に係り、(a)は一部破断して示す正面図、(b)は(a)のA−A矢視図(実施の形態1)。 捩り振動低減装置の保持プレートに係り、(a)は正面図、(b)は(a)のB−B矢視図(実施の形態1)。 捩り振動低減装置の一方のリテーニングプレートに係り、(a)は正面図、(b)は(a)のC−C矢視図(実施の形態1)。 捩り振動低減装置の他方のリテーニングプレートに係り、(a)は正面図、(b)は(a)のD−D矢視図(実施の形態1)。 捩り振動低減装置の出力プレートに係り、(a)は正面図、(b)は(a)のE−E矢視図(実施の形態1)。 捩り振動低減装置の要部を示す断面図(実施の形態2)。
符号の説明
8…出力プレート(出力側回転部材)
10…ロックアップピストン
12…絞り部
13…保持プレート(入力側回転部材)
14…ばね部材(第1ばね部材)
15…ばね部材(第2ばね部材)
16…中間プレート(中間回転部材)
18…主ばね受部(ばね受部)
22…第1リベット
22a,31a…既成頭部(予め成形されている頭部)
24,25…リテーニングプレート
26,34…ばね押圧部
29…ばね受部
31…第2リベット

Claims (5)

  1. 同一軸上にロックアップピストンと入力側回転部材と中間回転部材と出力側回転部材とを設け、前記ロックアップピストンに第1リベットを介して前記入力側回転部材を結合し、該入力側回転部材の外周部に形成したばね受部と、前記中間回転部材の外周部に前記入力側回転部材へ向かって突出形成したばね押圧部との間に第1ばね部材を圧縮可能に設ける一方、
    前記中間回転部材は一対のリテーニングプレートを第2リベットを介して結合して構成すると共に、一対のリテーニングプレート間に前記出力側回転部材を挟んで配置し、前記中間回転部材に形成したばね受部と前記出力側回転部材に形成したばね押圧部との間に、前記第1ばね部材よりも回転部材内周側で前記一対のリテーニングプレート間に配置した第2ばね部材を圧縮可能に設けた捩り振動低減装置において、
    前記第1リベットと前記第2リベットとのうちの、少なくともいずれか一方のリベットは、予め成形されている頭部を軸方向の内側端部に配置したことを特徴とする捩り振動低減装置。
  2. 請求項1に記載の捩り振動低減装置において、前記第1リベットと前記第2リベットとの双方の予め成形されている頭部を、軸方向の内側端部に配置したことを特徴とする捩り振動低減装置。
  3. 請求項1〜2のいずれかに記載の捩り振動低減装置において、前記ロックアップピストンとは反対側のリテーニングプレートに、前記ばね押圧部を設け、円周方向の前記ばね押圧部どうしの間に前記第2リベットを配置したことを特徴とする捩り振動低減装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の捩り振動低減装置において、前記第2リベットよりも回転部材内周側であって、円周方向の前記第2リベットと対応する位置に、前記第2ばね部材を配置したことを特徴とする捩り振動低減装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の捩り振動低減装置において、前記夫々のリテーニングプレートの半径方向の前記第2リベットと前記第2ばね部材との間に、絞り加工を施したことを特徴とする捩り振動低減装置。
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