JP2005282347A - マンホールポンプ場 - Google Patents

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Abstract

【課題】マンホールポンプ場において、汚水に過剰な酸素供給を行うことなく、臭気の発生を効率的に抑制する。
【解決手段】マンホールポンプ場1は、コントローラ20と、水中ポンプ11と、エアレーションミキサ12とを備えている。コントローラ20は、汚水の水位が酸素供給水位W2以上となると、エアレーションミキサ12の運転を開始する。コントローラ20は、水位がポンプ運転優先水位W3にまで上昇しなければ、エアレーションミキサ12を予め定められた所定時間だけ運転させる。一方、所定時間が経過する前に水位がポンプ運転優先水位W3に達した場合、コントローラ20は、直ちにエアレーションミキサ12の運転を停止して、水中ポンプ11の運転を開始する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マンホールポンプ場に関するものである。
従来より、汚水を下水処理場に向かって搬送する下水道施設として、ポンプ場が知られている。通常、ポンプ場は、汚水を貯留する水槽と、汚水を水槽に導く流入管と、水槽内の汚水に浸漬された水中ポンプと、水中ポンプから吐出された汚水を水槽の外部に排出する圧送管とを備えている。このようなポンプ場においては、流入管を通じて水槽に汚水が流れ込み、汚水は水槽の内部に溜められる。そして、水槽の水位が所定水位に達すると水中ポンプが起動し、汚水は水中ポンプによって圧送され、圧送管を通じて水槽の外部に排出される。一方、水槽の水位が所定の下限水位にまで低下すると、水中ポンプの運転は停止され、再び水槽内に汚水が貯留される。そして、その後は、上述の動作が繰り返される。
ところで、小規模なポンプ場であるマンホールポンプ場には、中継ポンプ場等と比較して汚水の流入量が少ないという特質が見られる。そのため、マンホールポンプ場にあっては、汚水の水位が上昇するまでにある程度の時間がかかり、水中ポンプの運転頻度は比較的少ない。ところが、水中ポンプの運転停止状態が長時間続くと、水槽内の汚水の嫌気化が進み、硫化水素の発生に伴って悪臭が生じやすかった。
そこで、従来より、悪臭の原因である硫化水素の発生を抑制する種々の方法が提案されている。そのような硫化水素抑制方法として、汚水の圧送の際に、汚水に空気を供給する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたマンホールポンプ場は、マンホール内の汚水を外部へ圧送する下水圧送用ポンプと、空気をマンホール内の汚水中に散気する曝気用ブロワとを備えている。このマンホールポンプ場では、汚水の水位が所定水位以上となると、下水圧送用ポンプの運転を開始し、それと同時にまたは常時、曝気用ブロワを運転させている。これにより、マンホールポンプ場での臭気の発生を抑制していた。
特開2003−27582号公報
ところが、マンホールポンプ場への汚水の流入量は、必ずしも一定ではなく、外部の要因によって変動する。例えば、同一のマンホールポンプ場においても、一日の間の時間帯によって流入量は大きく異なる。具体的には、同じ一日の間であっても、夕方には一般家庭における水道使用頻度が高くなるため、マンホールポンプ場に流入する汚水量は増大するが、夜間には著しく減少する傾向がある。また、汚水流入量は、設置場所の状況にも左右される傾向がある。例えば、日常的に水道使用頻度の高い施設等が近隣にあるマンホールポンプ場では、他のマンホールポンプ場に比べて汚水の流入量は多くなる。
上述のような汚水流入量の多い時間帯又は地域等では、下水圧送用ポンプの稼働率は高くなり、汚水の滞留時間が短くなる。そのため、マンホールポンプ場内の汚水は、溶存酸素濃度が低くなる前に外部に圧送される。すなわち汚水は、水質がほとんど悪化することなく外部へ圧送されることとなる。したがって、このような場合においてまで下水圧送用ポンプと曝気用ブロワとを並行運転させることは無駄が多く、ランニングコストの増加を招いていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、マンホールポンプ場において、汚水流入量に応じた酸素供給を行うことにより、臭気の発生を効率的に抑制することにある。
本発明に係るマンホールポンプは、汚水を貯留するポンプ井と、前記ポンプ井内の汚水の水位を検出する水位計と、前記ポンプ井内の汚水を搬送する水中ポンプと、前記ポンプ井内の汚水に酸素含有気体を供給する酸素供給手段と、前記ポンプ井の水位が所定の標準運転開始水位以上になると前記酸素供給手段の運転を開始し、前記酸素供給手段の運転停止後に前記水中ポンプの運転を開始する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記ポンプ井の汚水流入量に基づいて前記酸素供給手段の運転時間を変更するものである。
本マンホールポンプ場によれば、ポンプ井内の汚水が酸素供給手段によって曝気されるため、汚水の嫌気化を抑制することができ、硫化水素の発生に伴う悪臭の発生を防止することができる。さらに、本マンホールポンプ場では、汚水流入量に基づいて酸素供給手段の運転時間が変更され、汚水流入量が多い程、運転時間は短くなる。汚水流入量が多い場合、ポンプ井内の汚水は、滞留時間が短く酸素消費量が少ないため、嫌気化し難い状態にある。そのため、酸素供給手段を長時間にわたって運転する必要はない。本マンホールポンプ場によれば、汚水流入量が多い場合、無駄に酸素供給を行わないので、効果的かつ経済的に汚水を曝気し、臭気の発生の抑制を図ることができる。
前記制御手段は、前記酸素供給手段の運転開始から所定時間が経過すると、前記酸素供給手段の運転を停止して前記水中ポンプの運転を開始する通常運転と、前記酸素供給手段の運転開始から前記所定時間が経過する前に前記ポンプ井の水位が前記標準運転開始水位よりも高い所定のポンプ運転優先水位以上となると、前記酸素供給手段の運転を停止して前記水中ポンプの運転を開始するポンプ優先運転と、を実行するものであってもよい。
本マンホールポンプ場によれば、酸素供給手段の運転開始から所定時間が経過していなくても、水位がポンプ運転優先水位以上となると、酸素供給を止めて汚水の圧送を開始する。これにより、汚水の流入量が多い場合において、過剰に酸素供給を行うことがなく、効果的かつ経済的に汚水を曝気し、臭気の発生の抑制を図ることができる。
前記酸素供給手段は自吸式エアレーションミキサからなっていることが好ましい。
このように、酸素供給をエアレーションミキサによって行うことにより、汚水を攪拌しながら曝気することができ、汚水の嫌気化を効果的に抑制することができる。また、汚水をある程度浄化することができる。さらに、エアレーションミキサを自吸式としたことにより、ミキサの他に酸素含有気体(例えば空気又は酸素)を供給する装置(コンプレッサー等)は不要となり、設備の大型化及びコストアップを抑制することができる。
前記水位計は、前記エアレーションミキサに固定され、前記制御手段は、前記水位計の検出結果に基づいて前記エアレーションミキサが汚水に浸漬されているか否かを判断し、前記エアレーションミキサが汚水に浸漬されていなければ、前記エアレーションミキサの運転を禁止することが好ましい。
本マンホールポンプ場では、水位計を吊り下げ支持するのではなくエアレーションミキサに固定しているため、水位計の揺動を防止し、汚水の水位を正確に計測することができる。また、水位計の故障等の際には、エアレーションミキサを吊り上げることにより水位計を引き上げることができるので、水位計の点検又は交換等を比較的容易に行うことができる。さらに、本マンホールポンプ場では、エアレーションミキサを吊り上げると水位計も同時に引き上げられるので、エアレーションミキサが水中にあるか否かを水位計に基づいて正確に検出することができる。そして、エアレーションミキサは、水中にあるときのみ運転がなされるように制御される。これにより、点検等のためにエアレーションミキサをポンプ井から引き上げる際、エアレーションミキサが気中で誤作動することを防止できる。したがって、点検者は、安全に作業を行うことができる。
前記エアレーションミキサは、スプリングリターン形式の手動運転スイッチを備えていることが好ましい。
エアレーションミキサの点検の際は、エアレーションミキサを地上に引き上げ、手動運転スイッチで運転を行う。本マンホールポンプ場では、上記手動運転スイッチをスプリングリターン形式のスイッチで形成している。これにより、エアレーションミキサを非通電状態で点検している際に、上記手動運転スイッチを誤って押してしまっても、点検者の手が離れることにより上記手動運転スイッチはすぐにOFF状態に復帰する。そのため、その後、エアレーションミキサの運転動作の点検を完了して通電状態とした際に、ミキサが突然運転を始めてしまうといった誤作動を防止することができる。
前記マンホールポンプ場は、前記ポンプ井の内部において上下方向に延び、前記水中ポンプの昇降を案内するガイド棒を備え、前記エアレーションミキサは、前記ガイド棒と係合するガイド部材を有し、前記ガイド棒に案内されながら吊り降ろされることにより前記ポンプ井内に設置されていることが好ましい。
本マンホールポンプ場では、エアレーションミキサは、ガイド棒に沿って吊り降ろすだけの簡単な作業によって、ポンプ井の内部に設置されている。したがって、大型クレーン等の特別な昇降装置は不要である。また、エアレーションミキサの設置の際に、水中ポンプの昇降用のガイド棒をそのまま流用するので、エアレーションミキサの設置に伴う施工費の上昇を抑制することができる。
前記エアレーションミキサは、前記水中ポンプの設置日よりも後の日に設置されたものであってもよい。
エアレーションミキサは水中ポンプの昇降用ガイド棒を利用して設置することができるので、当該エアレーションミキサを既設のポンプ場に追加設置することによって、本発明に係るマンホールポンプ場を構成することができる。したがって、本マンホールポンプ場を大規模な改修工事を伴うことなく、容易且つ安価に実現することができる。
以上のように、本発明によれば、マンホールポンプ場において、汚水流入量に応じた酸素供給を行うことにより、硫化水素の発生に伴う臭気の発生を効率的に抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、実施形態に係るマンホールポンプ場1は、地面5に埋設されたポンプ井10と、ポンプ井10の内部に設置された水中ポンプ11とエアレーションミキサ12とを備えている。本実施形態では、水中ポンプ11は2台設けられている。ただし、水中ポンプ11の台数は何ら限定されるものではない。
ポンプ井10の側部には、汚水をポンプ井10の内部に導く流入管14が配設されている。また、ポンプ井10には、汚水を外部に搬送する圧送管13が、ポンプ井10の内外を貫くように配置されている。
各水中ポンプ11の吐出管15には、吐出水に含まれる空気を排出するための空気抜き弁9が取り付けられている。各吐出管15の先端には、逆止弁16及び開閉弁17が順に接続されている。圧送管13の根元側は2本の分岐管に分岐しており、両吐出管15の開閉弁17は、圧送管13の分岐管にそれぞれ接続されている。これにより、両水中ポンプ11から吐出された汚水は、圧送管13内において合流し、圧送管13を通じてポンプ井10の外部に排出されるようになっている。圧送管13はポンプ井10の側方から外部に向かって延び、図示しない他のマンホールポンプ場又は水処理施設等に接続されている。
マンホールポンプ場1には、水中ポンプ11やエアレーションミキサ12等の制御を行うコントローラ20が設けられている。コントローラ20は、地上に設置された制御盤50に設けられ、タイマー37を備えている。また、コントローラ20には、後述する水位計30などの各種センサが接続されている。
マンホールポンプ場1には、ポンプ井10の下層部から上層部にかけて4種の水位、すなわち、ポンプ停止水位W1、酸素供給水位W2、ポンプ運転優先水位W3、異常高水位W4が、順に設定されている。コントローラ20は、エアレーションミキサ12及び水中ポンプ11を上記4種の設定水位に基づいて制御する。ここで、ポンプ停止水位W1は、水中ポンプ11の運転停止の基準となる水位である。酸素供給水位W2は、エアレーションミキサ12の運転開始の基準となる水位である。ポンプ運転優先水位W3は、後述するポンプ優先運転の開始の基準となる水位である。異常高水位W4は、汚水の溢水を防止するために警報を発する基準となる水位である。
図2及び図3に示すように、ポンプ井10の内部には、上下方向に延びる一対のガイド棒21が設置されている。ガイド棒21は、支持部材等を介してポンプ井10の側壁に固定されていてもよく、底面に固定されていてもよい。本実施形態では、両ガイド棒21はそれぞれ円柱状に形成されており、互いに平行に配置されている。ただし、ガイド棒21の断面形状は円形状に限らず、矩形状であってもよく、楕円形状であってもよい。ガイド棒21の形状は、何ら限定されるものではない。ガイド棒21は中実の棒状体でなくてもよく、中空の棒状体(ガイドパイプ)であってもよい。また、ガイド棒21の本数も何ら限定されるものではない。なお、本実施形態では、一対のガイド棒21は、それぞれの水中ポンプ11ごとに設置されている。したがって、図示は省略するが、本マンホールポンプ場1では合計4本のガイド棒21が設置されている。
図3に示すように、水中ポンプ11には、両ガイド棒21に係合するガイド部材22が取り付けられている。ガイド部材22は、両側に各ガイド棒21の形状及び寸法に応じた半円状の窪みが形成された略ブロック体からなっている。したがって、ガイド部材22を両ガイド棒21に係合させた状態で水中ポンプ11を昇降させると、ガイド部材22は両ガイド棒21の長手方向(すなわち上下方向)にスライド移動する。これにより、水中ポンプ11は前後左右に揺動することなく、ガイド棒21に導かれて安定して上下移動することになる。また、このようにガイド部材22及びガイド棒21が水中ポンプ11の上下移動を案内するので、水中ポンプ11をチェーン23等で吊り降ろすだけの簡単な作業によって、水中ポンプ11を所定の位置に設置することができる。
図2及び図4に示すように、エアレーションミキサ12は、水中モータ24と、水中モータ24の回転軸に固定された羽根車25と、ドラフトリング26とを備えている。また、本エアレーションミキサ12は、羽根車25の回転によって空気を吸い込む自吸式のエアレーションミキサであり、空気を吸い込むための吸気管27を備えている。さらに、本エアレーションミキサ12は、コントローラ20により、水中にあるときのみ運転がなされるように制御されている。なお、エアレーションミキサ12は、上述の構成に限定される訳ではなく、ドラフトリング26を備えないものであってもよい。
吸気管27は剛性を有する管によって形成されており、ここではステンレスで形成されている。ただし、吸気管27の材料は特に限定されず、他の材料であってもよい。例えば、吸気管27を塩化ビニルで形成することによって、エアレーションミキサ12の軽量化を図ってもよい。図2に示すように、吸気管27は略上下方向に延び、その上端にはフランジ28が設けられている。吸気管27の下端は、羽根車25の吸込側に開口しており、空気を吹き出すエアレーションノズル(図示せず)を構成している。吸気管27のフランジ28には、可撓性を有するフレキシブルチューブ29が接続されている。図示は省略するが、フレキシブルチューブ29の上端は、汚水の水面よりも上の位置に開口している。
吸気管27には、水位計30が固定されている。水位計30は、水圧に基づいて水位を検出するいわゆる圧力式の水位計である。ただし、水位計30の種類は特に限定されない。本実施形態では、水位計30は、モータケーブル32と共に、結束バンド31によって吸気管27に固定されている。ただし、水位計30の固定方法は、水位計30を安定して固定できる限り、何ら限定されるものではない。また、固定位置は吸気管27に限定されず、エアレーションミキサ12の他の部分であってもよい。なお、図2においては、結束バンド31を誇張して図示しているが、実際には結束バンド31は吸気管27等に緊密に固定されている。水位計30の信号線34及び水中モータ24のモータケーブル32は、結束バンド31によってフレキシブルチューブ29にも固定されている。したがって、信号線34とモータケーブル32とフレキシブルチューブ29とは、一体的に束ねられている。
図4に示すように、エアレーションミキサ12にも、水中ポンプ11のガイド部材22とほぼ同様のガイド部材35が設けられている。すなわち、エアレーションミキサ12のガイド部材35も、ガイド棒21の形状及び寸法に応じた半円状の窪み36が両側に形成された略ブロック体からなっている。
したがって、ガイド部材35を両ガイド棒21と係合させ、両ガイド棒21に対してスライドさせることにより、エアレーションミキサ12の昇降を案内することができる。そのため、本実施形態によれば、水中ポンプ11を案内するための既存のガイド棒21を流用して、エアレーションミキサ12の昇降を案内することができる。なお、本実施形態のエアレーションミキサ12は小型且つ軽量のミキサであるため、エアレーションミキサ12に取り付けたチェーン33(図2参照)を引っ張ることにより、クレーン等の昇降装置を用いなくても、人の力だけでエアレーションミキサ12をポンプ井10から引き上げることが可能である。また、チェーン33で吊り降ろすだけの簡単な作業によって、エアレーションミキサ12をポンプ井10内の所定の位置に設置することができる。
図2に示すように、エアレーションミキサ12のガイド部材35の下部には、位置決め部材47が固定されている。位置決め部材47は、水中ポンプ11のガイド部材22の上部と接触することにより、エアレーションミキサ12の下方への移動を止めるストッパの役割を果たす。また、位置決め部材47は、エアレーションミキサ12の高さ位置を決める役割も果たす。これにより、点検後もエアレーションミキサ12が同じ位置に設置されるので、エアレーションミキサ12に固定された水位計30による水位の検出の精度が向上する。
図2に示すように、エアレーションミキサ12は、チェーン33によって吊り下げ支持されている。なお、ガイド部材35が2本のガイド棒21と係合しているので、エアレーションミキサ12の前後左右の揺動はガイド棒21によって阻止される。
エアレーションミキサ12は、通常はコントローラ20によって自動的に運転されるが、点検の際には点検者が手動で運転を行う。そのため、本マンホールポンプ場1の制御盤50には、エアレーションミキサ12の手動運転スイッチ56が設けられている。
エアレーションミキサ12の手動運転スイッチ56は、押し続けなければばねの力等によって標準位置(OFF状態)に復帰するいわゆるスプリングリターン形式のスイッチからなる。そのため、点検者により手動運転スイッチ56が押されるとエアレーションミキサ12は運転を開始するが、点検者が指をスイッチから離すとすぐにエアレーションミキサ12は運転を停止することとなる。
なお、本マンホールポンプ場1では、エアレーションミキサ12の設置日は、水中ポンプ11の設置日よりも後の日である。すなわち、本マンホールポンプ場1は、ガイド棒21及び水中ポンプ11等が設置された既設のマンホールポンプ場1に対して、エアレーションミキサ12を新設することによって構成されている。
以上がマンホールポンプ場1の構成である。次に、マンホールポンプ場1の運転制御について説明する。
マンホールポンプ場1の運転は、コントローラ20によって制御される。コントローラ20は、以下の通常運転に加えて、汚水の流入量が多い場合に酸素供給時間を短縮するポンプ優先運転を実行する。
通常運転は、ポンプ井10の汚水の貯留量が一定量以上になると汚水に酸素を供給し、酸素供給を予め定められた所定時間行った後、汚水を圧送する運転である。具体的には、コントローラ20は、水位計30からの検出信号を常時又は間欠的に受信し、ポンプ井10の水位を検出する。そして、コントローラ20は、水位が所定の酸素供給水位W2(図1参照)に達すると、エアレーションミキサ12の運転を開始する。エアレーションミキサ12の運転が開始されると、ポンプ井10の汚水に空気が供給される。その結果、汚水の溶存酸素濃度は上昇し、嫌気化が防止される。また、エアレーションミキサ12によって汚水が攪拌されるので、単に空気を供給する場合と異なり、汚水に対する酸素の溶存が促進される。
コントローラ20は、エアレーションミキサ12の運転を所定時間行った後、その運転を停止し、水中ポンプ11の運転を開始する。その結果、汚水はポンプ井10の内部においてある程度浄化され、溶存酸素量の多い状態で圧送されることになる。なお、圧送に際して汚水中に気泡が含まれていたとしても、気泡は圧送管13の空気抜き弁9により排出されるため、圧送管13内のいわゆるエアロック現象は防止される。水中ポンプ11の運転に伴い、汚水の水位は低下していく。そして、コントローラ20は、水位がポンプ停止水位W1になると、水中ポンプ11の運転を停止する。以上が通常運転である。
ところで、通常運転では、エアレーションミキサ12の運転が開始されて所定時間が経過しない限り、水中ポンプ11の運転は開始されず、汚水の圧送は行われない。ところが、マンホールポンプ場1への汚水の流入量が多い場合、水位は短時間の間に酸素供給水位W2にまで上昇する。その結果、ポンプ井10内での汚水の滞留時間は通常よりも短くなるため、エアレーションミキサ12の運転開始時点において、汚水中の溶存酸素濃度は通常よりも高くなる。そのため、そのような状況下においてまでエアレーションミキサ12の運転を一律に所定時間継続することとすると、結果として過剰な酸素を供給することとなる。特に、一般家庭から排出される下水の量が多い夕方等には、汚水の流入量が多くなるため、汚水の水位がすぐに酸素供給水位W2に達してしまい、酸素が過剰に供給されがちである。そこで、本マンホールポンプ場1では、汚水の流入量が多い場合には、エアレーションミキサ12の運転時間を短縮するポンプ優先運転を行う。具体的には、エアレーションミキサ12の運転開始後、所定時間が経過する前にエアレーションミキサ12の運転を停止し、水中ポンプ11を起動する。
次に、図5のフローチャートを参照しながら、通常運転とポンプ優先運転とを組み合わせた運転制御の全体の流れについて説明する。
まず、コントローラ20は、ステップS1において、ポンプ井10の現在の水位が所定の酸素供給水位W2以上か否かを判定する。そして、水位が酸素供給水位W2以上と判断すると、ステップS2に進み、エアレーションミキサ12の運転を開始する。
エアレーションミキサ12の運転を開始した後は、ステップS3に進み、運転開始から所定時間が経過したか否かを判定する。判定の結果、所定時間が経過したと判断されると、ステップS5に進み、エアレーションミキサ12の運転を停止する。なお、上記所定時間、すなわち、エアレーションミキサ12の運転時間は適宜調整することができ、その運転時間の調整によって、汚水の攪拌及び曝気の程度を自由に調整することができる。
一方、ステップS3の判定結果がNOの場合には、ステップS4に進み、水位が所定のポンプ運転優先水位W3以上か否かを判定する。そして、水位がポンプ運転優先水位W3以上と判断すると、ステップS5に進み、エアレーションミキサ12の運転を停止する。これにより、汚水の流入量が多い場合、過剰な酸素供給は防止されることとなる。一方、判定結果がNOの場合には、ステップS3に戻って、エアレーションミキサ12を運転し続ける。
エアレーションミキサ12の運転停止後は、ステップS6に進み、水中ポンプ11の運転を開始してポンプ井10の汚水を圧送する。その結果、汚水の圧送に伴ってポンプ井10の水位は低下する。ステップS7においては、水位が所定のポンプ停止水位W1以下か否かを判定する。そして、水位がポンプ停止水位W1以下と判断すると、ステップS8に進み、水中ポンプ11の運転を停止する。
本実施形態におけるマンホールポンプ場1の運転制御は、以上のようにして行われる。次に、エアレーションミキサ12の点検作業について説明する。
エアレーションミキサ12の点検は、地上で行われる。まず、エアレーションミキサ12に取り付けられたチェーン33を引っ張り、エアレーションミキサ12をポンプ井10から吊り上げる。その際、エアレーションミキサ12を吊り上げることによって水位計30も吊り上げられるため、水位計30の検出結果に基づいて、エアレーションミキサ12が気中にあるか否かを把握することができる。
エアレーションミキサ12を地上に引き上げた後、種々の点検を行う。運転動作についての点検は、制御盤50に設けられた手動運転スイッチ56により行う。この手動運転スイッチ56は、上述のようにスプリングリターン形式のスイッチであるので、点検に際して手動運転スイッチ56を押し続けることが必要となる。なお、その他の点検(各部材の破損の有無等の点検等)は、非通電状態で行うことが望ましい。手動運転スイッチ56を誤って押してしまうことによりエアレーションミキサ12が意図しない状況で作動してしまうことを防止し、安全性を向上するためである。
点検終了後は、エアレーションミキサ12を非通電状態のままチェーン33によって吊り降ろし、ポンプ井10内の所定の位置に設置する。設置後、エアレーションミキサ12を通電状態に戻して、点検作業は終了する。
以上のように、本マンホールポンプ場1によれば、水中ポンプ11の運転に先立ってエアレーションミキサ12を運転させるので、ポンプ井10の汚水は攪拌されると共に曝気される。したがって、汚物の堆積やスカムの付着を防止することができる。また、汚水の嫌気化を防止することができ、硫化水素の発生に伴う悪臭の発生を防止することができる。加えて、ポンプ井10の内部において、汚水をある程度浄化することができる。
また、本マンホールポンプ場1によれば、エアレーションミキサ12の運転開始から所定時間が経過する前に水位がポンプ運転優先水位W3以上となると、ただちに酸素供給を止めて汚水の圧送を開始する。これにより、汚水の流入量が多い場合において、溶存酸素濃度の高い汚水に対して過剰に酸素供給を行うことがなく、効果的かつ経済的に汚水の曝気及び浄化を図ることができる。
通常、マンホールポンプ場には、異常高水位W4が設定されている。そして、汚水の水位がこの水位W4を超えると警報が発せられる。これにより、汚水の溢水を防止することができる。本マンホールポンプ場1では、ポンプ運転優先水位W3は、異常高水位W4より低い位置に設定されている。そのため、汚水は異常高水位W4に到達する前にポンプ運転優先水位W3に到達するため、警報が発せられる前に汚水は圧送されることとなる。したがって、汚水の流入量が多い場合であっても、汚水が異常高水位W4に達することはほとんどなくなり、警報が度々発せられるというような事態を招くことがない。
エアレーションミキサ12は自吸式であるので、空気を供給する専用のコンプレッサー等は不要である。また、エアレーションミキサ12は小型であり、マンホールポンプ場1における狭いポンプ井10の内部であっても、容易に設置することができる。また、エアレーションミキサ12を昇降させるクレーン装置等は不要であり、エアレーションミキサ12を人の力によって設置することができる。したがって、設備の大型化や施工コストの大幅な増加を招くことがなく、加えて、ランニングコストを抑えることができる。
本マンホールポンプ場1では、エアレーションミキサ12にガイド部材35を設け、水中ポンプ11の昇降用のガイド棒21をそのまま利用して、エアレーションミキサ12を吊り下げ設置することとした。また、ガイド部材35として、ガイド棒21と係合するブロック体を用いているので、エアレーションミキサ12を安定して支持することができる。したがって、エアレーションミキサ12は運転中に反力を受けることになるが、その際の振動を防止することができ、攪拌及び曝気を安定して実行することができる。
水位計30を吊り下げ支持するのではなく、エアレーションミキサ12に固定することとしたので、水位計の揺動を防止することができる。したがって、水位検出の精度及び信頼性を向上させることができ、ポンプ場の運転制御を安定して実行することができる。また、エアレーションミキサ12を吊り上げることによって水位計30も吊り上げることができるので、水位計30の点検又は交換等を比較的容易に行うことができる。さらに、エアレーションミキサ12が気中にあるか否かを、水位計30の検出結果に基づいて容易にかつ正確に把握することができる。
エアレーションミキサ12は、水中にあるときのみ運転がなされるように制御される。そのため、点検等のためにエアレーションミキサ12をポンプ井10から引き上げる際、エアレーションミキサ12が気中で誤作動することを防止できる。したがって、点検者は、安全に作業を行うことができる。
また、本マンホールポンプ場1では、エアレーションミキサ12の手動運転スイッチ56をスプリングリターン形式としている。これにより、エアレーションミキサ12を非通電状態で点検している際に、誤って手動運転スイッチ56を押してしまっても、点検者の手が離れることにより手動運転スイッチ56はすぐに標準位置(OFF状態)に復帰する。そのため、その後、エアレーションミキサ12の運転動作の点検を完了して通電状態とした際に、ミキサ12が突然運転を始めてしまうといった誤作動を防止することができる。
ところで、エアレーションミキサ12の稼働により、汚水に気泡が含まれる場合がある。ところが、この気泡が汚水と共に圧送管13に流入すると、圧送管13内に空気が溜まって汚水の円滑な流通を阻害するいわゆるエアロック現象が生じるおそれがある。しかし、本マンホールポンプ場1の各水中ポンプ11の吐出管15には、吐出水に含まれる空気を排出するための空気抜き弁9が取り付けられている。そのため、エアレーションにより汚水中に含まれた気泡は、圧送管13に到達する前に、吐出管15の空気抜き弁9から排出されることとなる。したがって、上述のエアロック現象を未然に防止することができる。
本マンホールポンプ場1は、既設のマンホールポンプ場に対してエアレーションミキサ12を新設することによって構成されている。したがって、本マンホールポンプ場1を、大規模な改修工事を伴うことなく、容易且つ安価に実現することができる。
本実施形態では、エアレーションミキサ12の運転は、所定の一定時間だけ行うように設定されていた。しかし、エアレーションミキサ12の運転時間をポンプ井10の汚水の水質に応じて調整するようにしてもよい。例えば、図1に示すように、ポンプ井10内に水質センサ41を設け、この水質センサ41によって汚水の水質(例えば、溶存酸素濃度)を検出するようにしてもよい。この場合、エアレーションミキサ12の運転開始後、汚水の水質が所定条件(例えば、溶存酸素濃度が所定値以上という条件)を満たすと、エアレーションミキサ12の運転を停止する。これにより、エアレーションミキサ12の運転の過不足がなくなり、運転の効率化が図られる。
なお、水質センサ41の設置箇所は特に限定されないが、既存のポンプ場に対しても容易に設置できるように、また、振動を防止する観点から、エアレーションミキサ12(特に吸気管27)に取り付けることが好ましい。
(第2実施形態)
図6に示すように、本実施形態に係るマンホールポンプ場1は、第1実施形態と同様に、汚水を貯留するポンプ井10と、ポンプ井10の内部に設置された水中ポンプ11と、エアレーションミキサ12とを備えている。ポンプ井10の側部には流入管14が配設されており、また、ポンプ井10の内外を貫くように圧送管13が配置されている。
圧送管13の根元側は3本の分岐管に分岐しており、両吐出管15の開閉弁17は、圧送管13の2本の分岐管にそれぞれ接続されている。これにより、両水中ポンプ11から吐出された汚水は、圧送管13内において合流し、圧送管13を通じてポンプ井10の外部に排出されるようになっている。
圧送管13の他の分岐管には、圧送管13内の汚水を返送するための返送管18が接続されている。返送管18は、ポンプ井10の内部において下向きに開口している。すなわち、返送管18はポンプ井10の内部に開放されている。返送管18には、開閉弁19が設けられている。開閉弁19は、例えば電磁弁等からなり、コントローラ20によって開閉制御される。なお、開閉弁19は、通常は閉鎖されている。
その他の構成は第1実施形態と同様であるため、それらの説明は省略する。次に、本実施形態に係るマンホールポンプ場1の運転制御について説明する。
本実施形態に係るマンホールポンプ場1の運転は、第1実施形態と同様に、汚水の流入量が多い場合には、通常運転に加えてポンプ優先運転を実行する。一方、汚水の流入量が少ない場合には、長時間にわたって水位が酸素供給水位W2に到達せず、水中ポンプ11の運転が開始されないことがある。そのため、圧送管13内で汚水が長時間滞留することとなり、圧送管13内において硫化水素が発生しやすくなる。そこで、本実施形態に係るマンホールポンプ場1では、通常運転に加えて、以下のような圧送管13内での硫化水素の発生を抑制するための硫化水素抑制運転を実行する。
硫化水素抑制運転では、まず、返送管18の開閉弁19を開放する。その結果、圧送管13内の嫌気化しつつある汚水は、ポンプ井10の内部に流入する。なお、マンホールポンプ場1の性質上、汚水は自然流下によってポンプ井10の内部に流入することになる。したがって、圧送管13内の汚水を返送する際に、ポンプ等の駆動源は不要である。
このような汚水の返送により、ポンプ井10の水位は上昇し、やがて酸素供給水位W2にまで到達する。水位が酸素供給水位W2にまで達すると、コントローラ20は開閉弁19を閉鎖するとともに、エアレーションミキサ12の運転を開始する。エアレーションミキサ12の運転が開始されると、ポンプ井10の汚水に空気が供給される。その結果、汚水の溶存酸素濃度は上昇し、嫌気化が防止される。
コントローラ20は、エアレーションミキサ12の運転を所定時間行った後、その運転を停止し、水中ポンプ11の運転を開始する。その結果、汚水はポンプ井10の内部においてある程度浄化され、溶存酸素量の多い状態で圧送されることになる。水中ポンプ11の運転に伴い、汚水の水位は低下していく。そして、コントローラ20は、水位がポンプ停止水位W1になると、水中ポンプ11の運転を停止する。以上が硫化水素抑制運転である。
次に、図7のフローチャートを参照しながら、通常運転、ポンプ優先運転及び硫化水素抑制運転を組み合わせた運転制御の全体の流れについて説明する。なお、ポンプ優先運転は汚水の流入量が多い場合に実行され、硫化水素抑制運転は汚水の流入量が少ない場合に実行されるため、両運転が同時に実行されることはない。
本運転制御例では、まず、ステップS1において、コントローラ20は、ポンプ井10の現在の水位が酸素供給水位W2以上か否かを判定する。そして、水位が酸素供給水位W2よりも低いと判断すると(ステップS1の判定結果がNOの場合)、ステップS12に進み、水中ポンプ11の運転停止から所定時間T1が経過したか否かを判定する。ステップS12の判定結果がYESの場合にはステップS13に進み、硫化水素抑制運転を開始する。一方、ステップS12の判定結果がNOの場合には、再びステップS1に戻る。
ステップS13では、返送管18の開閉弁19を開放する。その結果、圧送管13内の汚水がポンプ井10に返送される。開閉弁19を開放した後は、ステップS14に進み、水位が酸素供給水位W2以上か否かを判定する。水位が酸素供給水位W2よりも低い場合には、開閉弁19を開放し続けることによって、圧送管13内の汚水を更に返送する。一方、ステップS14の判定結果がYESの場合には、ステップS15に進んで返送管18の開閉弁19を閉鎖し、汚水の返送を終了する。
ステップS1の判定結果がYESの場合又はステップS15における開閉弁19の閉鎖後は、ステップS2に進み、エアレーションミキサ12の運転を開始する。エアレーションミキサ12の運転開始後は、ステップS3において、エアレーションミキサ12の運転開始時から所定時間T2が経過したか否かを判定する。判定の結果、所定時間が経過したと判断されると、ステップS5に進み、エアレーションミキサ12の運転を停止する。
一方、ステップS3の判定結果がNOの場合には、ステップS4に進み、水位が所定のポンプ運転優先水位W3以上か否かを判定する。そして、水位がポンプ運転優先水位W3以上と判断すると、ステップS5に進み、エアレーションミキサ12の運転を停止する。一方、判定結果がNOの場合には、ステップS3に戻って、エアレーションミキサ12を運転し続ける。
エアレーションミキサ12の運転停止後は、ステップS6に進み、水中ポンプ11の運転を開始してポンプ井10の汚水を圧送する。
汚水の圧送に伴って、ポンプ井10の水位は低下する。ステップS7においては、水位がポンプ停止水位W1以下か否かを判定する。そして、水位がポンプ停止水位W1以下と判断すると、ステップS8に進み、水中ポンプ11の運転を停止する。
水中ポンプ11の運転が停止すると、コントローラ20はタイマー37をリセットし、再びステップS1以降の処理を実行する。
このように本マンホールポンプ場1によれば、通常運転に加え、汚水の流入量が多い場合にはポンプ優先運転を実行し、汚水の流入量の少ない場合には硫化水素抑制運転を実行することとした。したがって、汚水の流入量が少ない場合であっても、硫化水素の発生を抑制することができ、悪臭の発生やポンプ場内のコンクリートの腐食等を防止することができる。一方、汚水の流入量が多い場合には、汚水に対する過剰な酸素供給を防止することができる。
本実施形態では、硫化水素抑制運転は、水中ポンプ11の運転停止時から所定時間T1が経過した時に行われていた。すなわち、硫化水素抑制運転の運転開始条件は、経過時間に基づいていた。しかし、硫化水素抑制運転の運転開始条件のパラメータは、経過時間に限定されるものではない。
例えば、硫化水素抑制運転を、圧送管13内の汚水の水質に基づいて開始するようにしてもよい。ポンプ井10内に水質センサ(図示せず)を設け、汚水の水質が所定条件を満たすと、エアレーションミキサ12の運転を開始するようにしてもよい。例えば、水質センサとしてDO計を用い、汚水の溶存酸素濃度が所定値以下になると硫化水素抑制運転を開始するようにしてもよい。なお、設置を容易にするため、水質センサはポンプ井10の内部に位置する圧送管13に取り付けることが好ましい。
その他の効果については、第1の実施形態と同様であるので、それらの説明は省略する。
以上説明したように、本発明は、マンホールポンプ場について有用である。
第1実施形態に係るマンホールポンプ場の全体構成図である。 水中ポンプ及びエアレーションミキサの設置状態を示す図である。 水中ポンプの平面図である。 エアレーションミキサの平面図である。 第1実施形態に係るマンホールポンプ場の運転制御のフローチャートである。 第2実施形態に係るマンホールポンプ場の全体構成図である。 第2実施形態に係るマンホールポンプ場の運転制御のフローチャートである。
符号の説明
1 マンホールポンプ場
5 地面
10 ポンプ井
11 水中ポンプ
12 エアレーションミキサ
13 圧送管
14 流入管
15 吐出管
20 コントローラ(制御手段)
21 ガイド棒
24 水中モータ
25 羽根車
26 ドラフトリング
27 吸気管
30 水位計
31 結束バンド
32 モータケーブル
33 チェーン(吊り下げ部材)
35 ガイド部材
36 窪み
37 タイマー
50 制御盤
56 手動運転スイッチ

Claims (7)

  1. 汚水を貯留するポンプ井と、
    前記ポンプ井内の汚水の水位を検出する水位計と、
    前記ポンプ井内の汚水を搬送する水中ポンプと、
    前記ポンプ井内の汚水に酸素含有気体を供給する酸素供給手段と、
    前記ポンプ井の水位が所定の標準運転開始水位以上になると前記酸素供給手段の運転を開始し、前記酸素供給手段の運転停止後に前記水中ポンプの運転を開始する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記ポンプ井の汚水流入量に基づいて前記酸素供給手段の運転時間を変更するマンホールポンプ場。
  2. 前記制御手段は、
    前記酸素供給手段の運転開始から所定時間が経過すると、前記酸素供給手段の運転を停止して前記水中ポンプの運転を開始する通常運転と、
    前記酸素供給手段の運転開始から前記所定時間が経過する前に前記ポンプ井の水位が前記標準運転開始水位よりも高い所定のポンプ運転優先水位以上となると、前記酸素供給手段の運転を停止して前記水中ポンプの運転を開始するポンプ優先運転と、
    を実行する請求項1に記載のマンホールポンプ場。
  3. 前記酸素供給手段は自吸式エアレーションミキサからなっている請求項1又は2に記載のマンホールポンプ場。
  4. 前記水位計は、前記エアレーションミキサに固定され、
    前記制御手段は、前記水位計の検出結果に基づいて前記エアレーションミキサが汚水に浸漬されているか否かを判断し、前記エアレーションミキサが汚水に浸漬されていなければ、前記エアレーションミキサの運転を禁止する請求項3に記載のマンホールポンプ場。
  5. 前記エアレーションミキサは、スプリングリターン形式の手動運転スイッチを備えた請求項3又は4に記載のマンホールポンプ場。
  6. 前記ポンプ井の内部において上下方向に延び、前記水中ポンプの昇降を案内するガイド棒を備え、
    前記エアレーションミキサは、前記ガイド棒と係合するガイド部材を有し、前記ガイド棒に案内されながら吊り降ろされることにより前記ポンプ井内に設置されている、請求項3〜5のいずれか一つに記載のマンホールポンプ場。
  7. 前記エアレーションミキサは、前記水中ポンプの設置日よりも後の日に設置された請求項3〜6のいずれか一つに記載のマンホールポンプ場。
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