JP6371082B2 - 圧送排水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水洗式トイレなどの水利用設備の排水に使用される圧送排水装置に関する。
トイレ排水などを一時的に貯溜させる排水貯溜部、及び、この排水貯溜部内に貯溜されたトイレ排水を圧送により外方へ流出させる排水ポンプを備えた圧送排水装置は、例えば特許文献1及び2などにおいて開示されている。
特許第3277478号公報 特許第4345107号公報 特開平7−247987号公報
既築の地下施設(例えば、地下鉄の駅)のトイレなどの排水を地表近くの下水施設に汲み上げる圧送排水装置においては、便器と貯留槽との高低差を確保することができず、また、槽内の深さも深くすることができない。また、便器から直接的に固形物が流れ込んでくる。槽内の水位は、水位センサで検知して槽内に装備した水中排水ポンプで排出させるが、排水の流れ込みによる水位の乱れ、固形物による水位センサへの干渉等、水位センサを誤動作させる要因がある。槽内の水位が予定以上に上昇すると排水が逆流することになるため、圧送排水装置の水位センサは、外乱の影響を受けないことが望ましい。
本発明は、水利用設備(水洗式トイレ、洗面台又は流し台など)から出る排水を下水道施設に汲み上げる圧送排水装置において、排水に混入した固形物が、水位センサ部の水位検出による水中ポンプの作動により、排水貯溜部内の排水をコンパクトな装置により支障なく外方へ圧送することを可能とした圧送排水装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本発明に係る圧送排水装置は、周面部の高さ途中に水利用設備から出る排水が流入する流入口が形成され、前記流入口から前方底面へ向け漸次に降下する斜面が形成された排水貯溜部と、前記流入口と対面する位置に起立状に配置される保護筒であって、前記流入口と正対する周面領域を無孔板で形成され、前記流入口の反対側の周面領域を有孔板で形成され、前記有孔板の下端縁と前記底面との間に隙間を形成されている保護筒と、縦軸まわりに回転するインペラと前記底面に向けて間隔を開けて設けられた吸引口を有し、前記保護筒に形成された有孔板の下端縁と前記底面との間隙間の両側に配置され、前記排水貯溜部内の排水を外方へ圧送する一対の水中ポンプと、前記保護筒内に取り囲まれて設けられ前記水中ポンプの作動を制御するために前記排水貯溜部内の排水の水位を検出する水位センサ部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、流入口から流入される排水に固形物(トイレットペーパー、糞)が含まれる場合、保護筒が固形物と水位センサ部との接近を阻止するものとなり、また流入口から排水が衝撃的に流入した場合、保護筒がこの衝撃を受け止めることにより水位センサ部に接触している排水の動揺を阻止するものとなる。この際、第1周面領域が無孔板であることがこのような保護筒の機能を増大させる。
また保護筒の第2周面領域の有効板の下端縁と底面部との間に存在する隙間や有孔板の存在は水中ポンプの吸込口からの吸込時の水流に関連して、保護筒内に保護筒の内外の排水が入れ替わるような定常的な循環流を生成させ、排水貯溜部の外方へ積極的に排出させる。特に、前記隙間は保護筒の真下の底面部上に沈澱状に存在する固形物を効果的に水中ポンプの吸込口内へ流動させ、排水貯溜部の外方へ排出させる。
上記のような作用により、比較的安価なフロートスイッチであっても排水貯溜部内の排水の水位を安定的且つ的確に検出することができ、流入口から流入した貯溜部内の排水を支障なく外方へ圧送することができるのである。
本発明の一実施例である圧送排水装置の側面視中央縦断面図である。 圧送排水装置の正面視断面図である。 圧送排水装置の平面図である。 圧送排水装置の保護筒を示す図である。 圧送排水装置の水中ポンプの作動中における排水タンク内の排水流れの状況を示す説明図である。
以下、本発明に係る圧送排水装置の一実施例について、図面を参照して説明する。
図1は本実施例に係る圧送排水装置100の側面視中央縦断面図、図2は圧送排水装置100の正面視断面図、そして図3は圧送排水装置100の平面図である。
図1〜図3に示すように、圧送排水装置100は、水利用設備から出る排水を一時的に貯溜するための排水貯溜部である排水タンク1と、これの内方に設置される2つの水中ポンプ2a、2bと、これら水中ポンプ2a、2bの作動を制御するために排水タンク1内の排水a1の水位を検出するものとした水位センサ部3と、この水位センサ部3の外周囲を包囲した保護筒4と、各部を制御する図2に示す制御部5とを備えている。
排水タンク1は、底面部1a、周面部1b及び上面部1cを具備した直方体状の容器とされ、全体をステンレス材で形成されている。周面部1bの後面箇所b1の高さ途中からはフランジ付の短管b01が後方へ張り出した状態に固定けられており、この短管b01の前端の内孔が排水の流入口c1として排水タンク1内に開放されている。短管b01には排水タンク1の外方に設置されている水利用設備から出る排水が自然流下により導入される。排水タンク1の左右方向d1長さは例えば1000mmであり、前後方向d2長さは例えば900mm、高さは例えば600mmである。また流入口c1の直径は例えば80mmである。
排水タンク1の内方にはステンレス材からなる平板6が斜設されている。この平板6の上面は流入口c1の位置e1を始点として、流入口c1を通じた排水a1の流入方向(前方)d02へ向け漸次に降下する斜面6aを構成している。この斜面6aの傾斜角θ1は例えば25度〜35度の範囲内の任意な大きさに設定される。
斜面6aの位置e1上には固形物(糞やトイレットペーパーなど)が水と一緒に流下するが、このように流下した固形物は斜面6a上を重力作用及び水の押し流し作用により前方d02へ滑り移動される。傾斜角θ1が小さいと、斜面6a上における固形物の前方d02への滑り移動が損なわれ、逆に傾斜角θ1が大きいと、斜面6a上における固形物の滑り移動は強化されるが、斜面6aによる固形物の前方d02への移動距離が短小化されるのであり、これらの事情から傾斜角θ1の最適大きさが決定される。
周面部1bの上面開口は上面部1cで覆われており、上面部1cは周面部1bの上縁に固着されている。上面部1cの左右箇所には比較的大きな上方視四角状の透孔c2a、c2bと、これら透孔c2a、c2bを開放可能且つ水密状に閉鎖するための蓋体7a1、7b1とからなるポンプ点検用の開閉可能部7a、7bが形成されている。本例では各蓋体7a1、7b1はボルトにより上面部1cに固定されている。この蓋体7a1、7b1の上面には細長板7c1が図3に示すように交差状配置に固着されており、各細長板7c1にはワイヤなどの吊り具を掛け止めるための透孔c3(図1参照)が形成されている。
そして上面部1cの左右方向d1の中央部には前後2つの開閉可能部8、9が形成されている。これら開閉可能部8、9は先の開閉可能部7a、7bより小さいがこれらと同様な固定構造とされており、それぞれは上面部1cに形成された四角状の透孔c4、c5と、これらの透孔c4、c5を開放可能且つ水密状に閉鎖するための蓋体8a、9aとからなっている。前側の開閉可能部8は排水タンク1の中央部の内方を上方から点検するためのものであり、後側の開閉可能部9は水位センサ部3の真上に位置され、この水位センサ部3周辺を点検するためのものである。上面部1cの右後部には排水タンク1内を大気に開放させるための空気抜き系統を接続するための透孔c6が形成されている。
底面部1aの外周縁b2は周面部1bから外方へ数cm程度張り出した状態とされており、この外周縁b2上にステンレス材からなる縦向き細長板10が下端縁を載置状に固着され一側の側縁を周面部1bの外面に固着されている。この縦向き細長板10は図3に示すように周面部1bの各辺に固着されており、補強リブとして機能するものである。
周面部1bの左右の側面箇所b3、b4の上部前後位置の外面には透孔の形成された吊り板11が固着されており、この吊り板11は排水タンク1をクレーンなどで吊り上げ移動させるさいに、吊りワイヤが掛け止められる。
一対の水中ポンプ2a、2bのそれぞれは排水タンク1内において斜面6aの終点よりも前方d02側である位置e2の底面部1a上に、設置されている。各水中ポンプ2a、2bは制御部5の制御により作動して排水タンク1内の排水を外方へ圧送するもので、水中ポンプ2a、2bのケーシングb5内で図示しないインペラが縦軸回りに同一方向に回転される。ケーシングb5の下面には、インペラとほぼ同心に形成された吸引口が、底面部1aに向けられた状態で間隔を開けて正対して配置されている。これらの水中ポンプ2a、2bは排水中の固形物を微細化する機能を有した水中グラインダーポンプとするのが好ましい。しかし、これに限定するものではないのであり、例えば特許文献3に示すと同様なものであっても差し支えない。本例では各水中ポンプ2a、2bの出力は1.5kwであり、吸込口の口径は凡そ80mmで吐出口の口径は凡そ50mmであり、吸引口の最下位置と底面部との隙間は凡そ40mm〜50mmの範囲内に設定されている。
各水中ポンプ2a、2bの真上にはその対応する開閉可能部7a、7bが位置されており、各水中ポンプ2a、2bはその対応する開閉可能部7a、7bを形成した蓋体7a1、7b1の下面に縦向き支持部材31を介して懸垂状に固定されている。蓋体7a1、7b1が上面部1cに水密状にボルトで固定された状態では、水中ポンプ2a、2bのケーシングb5の下面から延出された3つの脚部b6は底面部1aの上面に接した状態とされる。
各蓋体7a1、7b1にはこれに固定された水中ポンプ2a、2bの吐出口に連通された立ち上がり吐出管12a、12bが貫設されており、各立ち上がり吐出管12a、12bの上部はその対応する蓋体7a1、7b1の上側に位置され上端部b7を水平向きとするためのベンド部を具備している。尚、図3に示すように、透孔c2a、c2bは、水中ポンプ2a、2b及び吐出管12a、12bが通過できる大きさを有している。
各立ち上がり吐出管12a、12bの上側にはそれぞれの吐出管12a、12bに対応する上側立ち上がり吐出管13a、13bが位置されている。各上側立ち上がり吐出管13a、13bにはこれの下端部b8を水平向きとするためのベンド部が形成されており、各立ち上がり吐出管12a、12bの上端部b7の出口開口と、その対応する上側立ち上がり吐出管13a、13bの下端部b8の入口開口とは対向状に配置され、これら上端部b7と下端部b8とは分離結合が容易に行える管継手で結合されている。ベンド部により、各蓋体7a1、7b1の上部空間の範囲から外れた位置に吐出管13a、13bが立設可能とし、蓋体7a1、7b1が吊り上げられたときに、干渉しないようになっている。この管継手は本例ではフランジ継手が用いられており、上端部b7と下端部b8はボルト及びナットの脱着により容易に分離結合される。
上側立ち上がり吐出管13a、13bのそれぞれはカウンタウエイト付のスイング逆止弁14、及び開閉操作弁15(図示例ではボールバルブとされている。)を介設されると共に上端に上向きの出口開口を有している。各上側立ち上がり吐出管13a、13bのそれぞれの出口箇所b9、b9間にフランジ継手を介して横向き管16を連通状に結合させてあり、この横向き管16の長さ中央には上向き出口開口16aが形成されている。隣接した2つの前記上側立ち上がり吐出管13a、13b、及び1つの横向き管16は上面部1cに固着された門型支持部材17を介し排水タンク1に同体状に支持されている。
上記した各立ち上がり吐出管12a、12bの上部にはこれを取り外す際に予めこの立ち上がり吐出管12a、12b内の排水を排水タンク1内に戻すために使用される吸気用の開閉弁であるコック18a、18bが設けられている。なお、本例では立ち上がり吐出管12a、12b及びこれに連通される管系統の呼び径は50Aである。
水位センサ部3は流入口c1の位置e1と複数の水中ポンプ2a、2bを配置された位置e2との間に位置され排水タンク1内に貯溜された排水a1の水位を検出するものである。この水位センサ部3は本例では下から順にフロートスイッチ19a、19b、19c、19dと、これらフロートスイッチ19a、19b、19c、19dを吊り支持する縦向き支持棒32とからなっている。各フロートスイッチ19a、19b、19c、19dは1つのフロートと、このフロートの上下変移により断接作動される1つのスイッチで形成されている。縦向き支持棒32の上端は蓋体9aの下面に固着されており、開閉可能部9及び水位センサ部3は蓋体9aを排水タンク1の上面部1cから分離させて上方へ引き上げることにより、水位センサ部3が開閉可能部9の透孔c5を通じて縦向き支持棒32と一緒に排水タンク1の外方へ移動される構成とされている。
一番下のフロートスイッチ19aは稼働中の水中ポンプ2a又は2bの停止、フロートスイッチ19bは水中ポンプ2a又は2bのいずれかの起動、フロートスイッチ19cは水中ポンプ2a及び2bの並列起動、一番上のフロートスイッチ19dは満水警報を外部に通知する。
図4は保護筒4及びその周辺を示し、Aは正面、Bは平面、そしてCは側面である。図1、図2及び図4に示すように、保護筒4はフロートスイッチ19dが検出するポンプ始動水位よりも高く形成された起立状の筒状体とされている。この保護筒4は下端縁の少なくとも位置e1側を斜面6aに溶接などにより固定され、流入口c1に正対した周面領域を無孔板21で形成されており、またその反対側となる周面領域を有孔板22で形成されている。水中ポンプ2a、2bは、保護筒4を左右方向d1に挟んで配置されている。保護筒4の中心O1と水中ポンプ2a、2bのインペラの回転中心O2を結んだ線上付近に無孔板21の端が位置するのが望ましい。本例では、保護筒4の全外周長に占める無孔板21の周長の割合は4分の3程度である。また有孔板22には直径10mm〜20mm程度の円形透孔c6が形成されている。また、有孔板22の下端縁と底面部1aとの間には例えば10mm〜20mmの隙間f1が設けられており、隙間f1は、保護筒4の中心O1と水中ポンプ2a、2bのインペラの回転中心O2を結んだ線の間にわたって形成され、水中ポンプ2a、2bが隙間f1の両側に配置されるのが望ましい。有孔板22は正面視形状が長方形であり、無孔板21に対し左右側縁を重合されてネジ部材23又は点溶接などで固定している。保護筒4の内周面はネジ部材23の突出量が抑えられ、保護筒の内周面に沿った排水a1中の固形物の流動を円滑化させている。図示例では保護筒4の下端縁の一部が斜面6a上に位置されているが、これに限定するものではなく全体が斜面6a上に位置されていてもよい。
水中ポンプ2a、2bの電動モータb10のケーシングの外表面には、それぞれの電動モータb10に対し独立した期間及び流量で、上方から清水を流下させる水供給手段24が形成されている。この水供給手段24は給水タンク25及び、各水中ポンプ2a、2bに対応する給水系統26などを備えている。さらに詳細に説明すると、左右一対の上側立ち上がり吐出管13a、13bと横向き管16とで囲まれていて排水タンク1より上方である領域に直方体形状の給水タンク25が門型支持部材17などを介して固定されている。上側立ち上がり吐出管13a、13bの間に設けられることにより、蓋体7a1、7b1が吊り上げられたときに、給水タンク25は、これに干渉しないようになっている。給水タンク25は、既存の水道管を通じて圧送される清水を基準レベルまで流入させるフロート弁25aを一方の側面に設けられ、且つ過剰な清水を外方へ溢流させる排水管25bを他方の側面から延出され、且つ内方に貯溜された清水を重力作用により流出させる2つの給水系統26を底面から延設されている。各給水系統26は給水タンク25の底面から延出された管路と、この管路の出口に固定された動力作動弁27と、この作動弁27の水出口から延伸されたフレキシブルホース26aと、このフレキシブルホース26aの先端開口を接続されるもので対応する水中ポンプ2a又は2bの電動モータb10の中心の真上となる蓋体7a1、7b1上の位置に貫通状に固定された放水用の口部材28とを備えている。ここに、動力作動弁27は制御部5の制御により任意時に任意開度に開閉作動されるものであり、本例では対応した水中ポンプ2a、2bの始動と同時にその負荷に比例した開度となるように動作され、対応した水中ポンプ2a、2bの停止時点から予め定められた時間が経過した後に閉鎖されるように動作される。各給水系統26は対応する動力作動弁27の開放作動により、対応する水中ポンプ2a、2bの電動モータb10のケーシングの中心上に清水を落下させ、このケーシングの外表面に水膜を形成させるものである。
上記した圧送排水装置の使用例について説明する。
排水タンク1は地面、又は建築物の任意階の床面などに設置しておき、水洗式トイレなどの水利用設備の排水口から流出される排水を排水タンク1のフランジ付の短管b01内に重力作用により流入させるための図示しない排水案内管路を形成する。また横向き管16の上向き出口開口16aから流出される排水を公共の下水道に導くための図示しない圧送管路を形成する。
このように設置された圧送排水装置100が正常運転状態にあるときの作動などについて説明する。
水洗式トイレなどの水利用設備の排水a1が流入口c1を通じて排水タンク1内に流入するときは、この排水aは比較的強い勢力で保護筒4の無孔板21に向け流動する。この無孔板21は自身の円弧面で排水の流入時の流れを効率的にほぼ二分し左右へ分流させて保護筒4の左右各側の斜面6a上に前方d02へ向かう排水流れを生じさせると共に、流入口c1から流入した排水a1の流線の乱れに起因した排水表面の波立ちなどの影響が保護筒4内に及ぶのを抑制する。この際、斜面6a上の排水流れは斜面6a上に沈殿しようとする固形物(糞やトイレットペーパーなど)を前方へ押し移動させる上で寄与するのであり、また斜面6aの存在はこのような固形物の前方への流れを重力作用により促進させるのであり、また保護筒4の存在は排水a1の波立ちに起因した検出誤差の発生を抑制する。
この使用例では、制御部5は予め計画された一方の水中ポンプ2a又は2bを最初に作動可能状態にし、次は他方の水中ポンプ2b又は2aを作動可能状態にし、以後はこの順で交互に作動可能状態にする電気回路を有しているものとする。
この状態の下で、流入口c1からの排水a1の流入が繰り返され、排水タンク1内の排水a1の水位が作動可能状態の水中ポンプ2a又は2bのポンプ始動水位に達すると、これをフロートスイッチ19bが検出し、これに関連して制御部5が一方の水中ポンプ2a又は2bを始動させる。ここでは制御部5が最初に水中ポンプ2aが始動されるように構成されているものとすると、水中ポンプ2aは排水a1を吸込口から吸引し吐出口から吐出し、その対応する側の立ち上がり吐出管12a及び上側立ち上がり吐出管13aを経た後、横向き管16及びこれの上向き出口開口16aを通じて公共の下水道へ向け圧送する。このとき、圧送される排水a1が横向き管16から他側の上側立ち上がり吐出管13bを通じて排水タンク1内に環流しようとするが、このような現象は上側立ち上がり吐出管13bの逆止弁14により規制される。水中ポンプ2aの作動により排水タンク1内の排水a1の水位が低下し、フロートスイッチ19aが水位を検出すると、制御部5は水中ポンプ2aを停止させる。この停止に関連して、制御部5は先に作動した水中ポンプ2aを作動不能状態にして、代わりに他方の水中ポンプ2bを作動可能状態とする。
この後、再び排水タンク1内の排水a1の水位が上昇し、フロートスイッチ19bが水位を検出すると、今度は制御部5は水中ポンプ2bを起動させる。この場合も圧送される排水a1は他側の水中ポンプ2aに対応する上側立ち上がり吐出管13aを通じて排水タンク1内へ環流しようとするが、上側立ち上がり吐出管13aに設けられた逆止弁14により規制される。以後はこのような作動が繰り返され、2つの水中ポンプ2a、2bは交互に作動する。
一方、水中ポンプ2a又は2bのいずれかが運転しているにも関わらず、水位が上昇し、フロートスイッチ19cが水位を検出した場合には、制御部5は水中ポンプ2a、2bを並列運転させる。これにより、水位が低下してフロートスイッチ19bが水位を検出すれば、水中ポンプ2a又は2bの単独運転に戻る。水中ポンプ2a、2bが並列運転しているのにもかかわらず、フロートスイッチ19dが水位を検出したときには、排水タンク1は満水であるとして、制御部5は警報を発する。
図5は水中ポンプ2a、2bの作動状態における排水タンク1内の排水流れの状況を示す上方視説明図である。
上記のように2台の水中ポンプ2a、2bが交互に作動する運転形態において、一方の水中ポンプ2aが作動している状態では、その吸引口による排水a1の吸引により矢印g1で示すような旋回流が水中ポンプ2aのインペラの回転により誘発されて、有孔板22の左部の透孔c6や、有孔板22の下縁と排水タンク1の底面部1aとの間の隙間f1の左部を通じて、保護筒4内の左部から保護筒4内の排水a1を矢印g2で示すように吸い出すような流れを生じさせる。この矢印g2で示す流れは保護筒4の外方から有孔板22の右部の透孔c6や、有孔板22の下縁と排水タンク1の底面部との隙間f1の右部を通じて、保護筒4の外側の排水をその内方へ流入させる矢印g3で示す流れや、無孔板21の内面に沿う矢印g4で示す流れを生じさせる。これら矢印g3、g4、g2で示す流れは定常的となり、保護筒4内の固形物を保護筒4外へ排出させる作用を安定的に奏するものとなり、固形物の滞留による水位センサ部3の誤作動を防止する上で寄与する。
逆に、他方の水中ポンプ2bが作動している状態では、その吸引口による排水a1の吸引により矢印g5で示すような旋回流がそのインペラの回転により誘発されて、有孔板22の右部の透孔c6や、有孔板22の下縁と排水タンク1の底面部1aとの間の隙間f1の右部を通じて、保護筒4外の排水a1を保護筒4内へ矢印g3で示すように押し込むような流れを生じさせる。この矢印g3で示す流れは無孔板21の内面に沿った矢印g4で示す流れや、保護筒4の内方の排水a1を保護筒4内の左部からその外方へ流出させる矢印g6、g2で示すような流れを生じさせる。これら矢印g3、g4、g6、g2で示す流れは定常的となり、先の水中ポンプ2aの作動による流れの場合と同様な作用を奏するものとなる。
2台の水中ポンプ2a、2bが並列運転されるときは、排水タンク1内の排水a1の流れはそれぞれの水中ポンプ2a又は2bが単独で作動している状況が重合されるようになって、一方の水中ポンプ2bは保護筒4内へその右部周辺から保護筒4外の排水a1を矢印g3で示すように押し込むような流れを積極的に生じさせ、これと同時に、他方の水中ポンプ2aは保護筒4内の左部周辺から保護筒4内の排水a1を矢印g1で示す方向へ吸い出すような流れを積極的に生じさせる。その結果、矢印g3、g4、g2で示す定常的な流れが一層強化され、保護筒4内の固形物を保護筒4外へ排出させる作用が一層促進される。
各水中ポンプ2a、2bの作動中においては、制御部5は各水中ポンプ2a、2bの作動状況に関連して、その対応する給水系統26の動力作動弁27の開閉を制御する。この場合の制御は、制御部5による任意な水中ポンプ2a、2bの始動指令と同時にその対応する動力作動弁27が開放作動され、この開放作動の量は対応する水中ポンプ2a、2bの負荷に比例する大きさとされ、また制御部5から対応する水中ポンプ2a、2bの停止指令が発せられた時点から予め定めた期間(例えば数十秒〜数分程度の範囲内)が経過した時点で閉鎖作動されるように実行される。
給水タンク25にはフロート弁25aを介して水道水である清水が常に予め計画された水位まで満たされる状態となるため、動力作動弁27の開放状態では、給水タンク25内の清水が対応する給水系統26内を重力作用によりその開度に応じた流量で流下し、対応する流出口部材28の下向き開口から排水タンク1内に放水される。
このように流出口部材28から放水された清水はこの流出口部材28の真下に位置した1つの水中ポンプ2a、2bの電動モータb10のケーシングの頂面の中心部で受け止められ、このケーシングの外表面を被う状態で下方へ流下し、排水タンク1内の排水a1に混入される。
電動モータb10のケーシングを被った状態で流下する清水は、電動モータb10のコイルなどが発する熱を伝達され昇温されたそのケーシングを効果的に冷却し、電動モータb10の過熱は回避される。また水中ポンプ2a、2bが停止された後にも動力作動弁27は予め定めた時間が経過するまで開放されることから、その停止された電動モータb10のケーシングに残存する熱も給水系統26から放水される清水で冷却され電動モータb10の熱による故障を抑止しする。
圧送排水装置が長期に渡って使用される場合などにおいては保守点検のために、或いは故障のさいの修理などのために、開閉可能部7a、7bの蓋体7a1、7b1を開放して水中ポンプ2a、2bを排水タンク1内から取り出す処理が必要なる場合がある。
この場合の対応について説明すると、まずはボールバルブ15を閉鎖状態に操作して、開放する蓋体7a1及び又は7b1に対応する空気吸引用のコック18a及び又は18bを開放する。これにより、水中ポンプ2a、2bや、立ち上がり吐出管12a、12b及び上側立ち上がり吐出管13a、13bからなる管系統内にコック18a及び又は18bを通じて大気が吸引されることにより、この管系統内の排水a1が重力作用により水中ポンプ2a、2bの吸引口を通じて排水タンク1内に円滑に流出する。
次に立ち上がり吐出管12a、12b及び上側立ち上がり吐出管13a、13bを結合したフランジ継手のボルトナットを分離させて、立ち上がり吐出管12a、12b及び上側立ち上がり吐出管13a、13bを引張力の付与のみによる分離可能な状態にすると共に、蓋体7a1、7b1を固定したナット、給水系統26及び電線などの固定部を非固定状態にするなどの必要な処理をする。
この後、蓋体7a1、7b1の上面の細長板7c1の透孔c3に掛け止めたワイヤなどをチェーンブロックなどの吊り具を使用して蓋体7a1、7b1を図1に仮想線で示すように真上に吊り上げる。これにより水中ポンプ2a、2b、蓋体7a1、7b1及び立ち上がり吐出管12a、12bが一体となって上方へ移動され、水中ポンプ2a、2b周辺が排水タンク1の外方へ移動された状態となる。これにより排水タンク1内及び水中ポンプ2a、2b周辺の保守点検及び修理は簡易な作業により容易に行える状態となる。
上記した圧送排水装置100は次のように変形して差し支えない。すなわち、水位センサ部3をフロートスイッチに代えて、例えば特許文献2中に符号30で示されるような感圧式水位センサ或いは、特許文献2中に符号31で示されるような電極式水位センサを使用したものとする。このように変形した場合にも、保護筒4や水中ポンプ2a、2bとの関連による既述した種々の利益を得ることが可能である。
1 排水タンク(排水貯溜部)
1a 底面部
1b 周面部
1c 上面部
2a 水中ポンプ
2b 水中ポンプ
3 水位センサ部
4 保護筒
6a 斜面
7a 開閉可能部
7a1 蓋体
7b 開閉可能部
7b1 蓋体
12a 立ち上がり吐出管
12b 立ち上がり吐出管
13a 上側立ち上がり吐出管
13b 上側立ち上がり吐出管
14 逆止弁
18a コック(開閉弁)
18b コック(開閉弁)
21 無孔板
22 有孔板
24 水供給手段
25 給水タンク
27 動力作動弁

Claims (4)

  1. 周面部の高さ途中に水利用設備から出る排水が流入する流入口が形成され、前記流入口から前方底面へ向け漸次に降下する斜面が形成された排水貯溜部と、
    前記流入口と対面する位置に起立状に配置される保護筒であって、前記流入口と正対する周面領域を無孔板で形成され、前記流入口の反対側の周面領域を有孔板で形成され、前記有孔板の下端縁と前記底面との間に隙間を形成されている保護筒と、
    縦軸まわりに回転するインペラと前記底面に向けて間隔を開けて設けられた吸引口を有し、前記保護筒に形成された有孔板の下端縁と前記底面との間隙間の両側に配置され、前記排水貯溜部内の排水を外方へ圧送する一対の水中ポンプと、
    前記保護筒内に取り囲まれて設けられ前記水中ポンプの作動を制御するために前記排水貯溜部内の排水の水位を検出する水位センサ部と、
    を備えたことを特徴とする圧送排水装置。
  2. 前記排水貯溜部の上部を覆う上面部を有し、該上面部はそれぞれの前記水中ポンプの真上に形成された開閉可能部の一対の蓋体が脱着可能に固定され、該一対の蓋体のそれぞれの下面にはその対応する前記水中ポンプが懸垂状に固定され、該一対の蓋体にはその対応する水中ポンプの吐出口に連通された一対の立ち上がり吐出管が貫設されていることを特徴とする請求項1記載の圧送排水装置。
  3. 前記蓋体に貫設された一対の立ち上がり吐出管にベンド管を介して接続された一対の上側立ち上がり吐出管と、
    前記一対の上側立ち上がり吐出管の間に設けられ清水を供給される給水タンクと、前記給水タンク内の清水を前記一対の水中ポンプの電動モータのケーシングの外表面に流下させる複数の給水系統とを備えることを特徴とする請求項2記載の圧送排水装置。
  4. 前記蓋体に貫設された一対の立ち上がり吐出管の水平向きの上端部と、前記一対の上側立ち上がり吐出管の水平向きの下端部とを対向状に位置させ、これら上端部及び下端部をそれぞれ分離結合可能に連通させ、前記上側立ち上がり吐出管のそれぞれに逆止弁を介設し、前記立ち上がり吐出管のそれぞれの上部に吸気用の開閉弁が設けられていることを特徴とする請求項3記載の圧送排水装置。
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