JP2005281733A - ニッケルの製錬方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 オートクレーブ容器内の反応のORPを、確実に制御することにより、ニッケルやコバルトの製品にクロムが不純物として含まれたり、排水処理終液にクロムが残留することが無く、オートクレーブに使われる耐食材のチタンを劣化させたり、鉄の高温熱加水分解反応を抑制することがない高温加圧酸浸出法を用いたニッケルの製錬方法を提供する。
【解決手段】 本発明の硫酸溶液によりニッケルを浸出する高温加圧酸浸出法を用いたニッケル製錬方法は、被浸出スラリーに硫黄および炭素化合物のうちの1つ以上を添加して、浸出液の酸化還元電位(vs Ag/AgCl)を400〜600mVに制御して浸出を行うニッケル製錬方法を用いる。このため、浸出液において、硫黄の含有量(S)と、総炭素量(TC)として測定される炭素化合物の含有量との合計が、0.5〜1.0質量%の範囲内となるように、被浸出スラリーに硫黄および炭素化合物を添加する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、硫酸溶液によりニッケルラテライト鉱石からニッケルを浸出する高温加圧酸浸出法を用いたニッケルの製錬方法に関する。
従来のニッケルラテライト鉱石の製錬プロセスとしては、乾式製錬や還元浸出プロセス等がある。いずれのプロセスも、鉄が主成分のニッケルラテライト鉱石から、1〜2%のニッケルを回収するため、鉄をニッケルと分離することに主眼をおいている。乾式製錬は、還元を経て、ニッケルを硫化焙焼および熔錬して、ニッケル硫化物を製造し、鉄を分離する。また、還元浸出プロセスは、還元の後、アンモニアにて錯イオンを作りながら、選択的にニッケルを浸出する。
しかし、これらのプロセスは、乾燥および還元という手順からなる乾式工程を含み、選択的にニッケルだけを還元するのは不可能であることから、エネルギー的にもコスト的にも無駄が多い。従って、従来のニッケルラテライト鉱石の製錬プロセスに対して代替可能で、簡便かつ低コストで実施可能なプロセスの開発が望まれていた。
近年になって、高温、高圧に対して有効な耐食材が開発され、該耐食材によって、従来のニッケルラテライト鉱石の製錬プロセスに対して代替可能なプロセスとして、硫酸を用いた高温加圧酸浸出法(HPAL:High Pressure Acid Leach)が注目を集めている。HPALは、ニッケルラテライト鉱石をスラリー化し、オートクレーブを用いた200℃以上の高温高圧下において過剰な硫酸と反応させる方法であり、HPALによるニッケルラテライト鉱石の製錬プロセスは、前述のような還元を含む乾式工程を持たず、一貫した湿式工程であるため、エネルギー的にもコスト的にも、従来のプロセスより有利である。
HPALでは、高温のためニッケルが効率良く浸出される。また、主成分である鉄も、過剰な硫酸の存在下、いったん浸出されるが、直ちに高温熱加水分解反応を起こし、大部分がヘマタイト(Fe23)として固定されるので、浸出されたニッケルとの効率の良い分離が、可能となる。
HPALにおける浸出反応を化1に示し、浸出された鉄がヘマタイトとして固定される反応式を化2に示す。
Figure 2005281733
Figure 2005281733
一方、従来のニッケルラテライト鉱石の製錬プロセスにおける酸浸出においては、主成分である鉄に高温熱加水分解反応が起こらず、浸出された鉄はニッケルと共に浸出されたまま浸出液中に残るため、浸出後の鉄とニッケルの分離は、非常に困難であった。
HPALによるニッケルラテライト鉱石の製錬プロセスは、選択的ニッケルの浸出という面で、非常に大きなメリットがある反面、ばらつきの大きなニッケルラテライト鉱石を直接処理するため、反応の酸化還元電位(ORP)は、ニッケルラテライト鉱石の組成や有機成分等の含有量で大きく変化する。
反応のORPが高すぎると、ニッケルラテライト鉱石中に含まれるクロムを6価まで酸化させることとなり、後工程での中和処理工程や排水処理工程で除去できず、ニッケルやコバルトの製品にクロムが不純物として含まれたり、排水処理終液にクロムが残留するという問題がある。一方、反応のORPが低すぎると、オートクレーブに使われる耐食材のチタンを劣化させ、また、鉄の高温熱加水分解反応を抑制してしまうという問題がある。
これらの理由により、オートクレーブ容器内の反応のORPを、確実に制御して、ニッケルやコバルトの製品にクロムが不純物として含まれたり、排水処理終液にクロムが残留することが無く、オートクレーブに使われる耐食材のチタンを劣化させたり、鉄の高温熱加水分解反応を抑制することがない高温加圧酸浸出法、およびそれによるニッケルラテライト鉱石の製錬プロセスが求められていた。
ニッケルラテライト鉱石の製錬プロセスに関する特許文献としては、例えば特開平6−116660号公報等があるが、オートクレーブ自体の反応については、酸化性雰囲気中で硫酸浸出を行うことが記載されるのみで、反応のORPを制御することは記載されていない。
特開平6−116660号公報
本発明の目的は、オートクレーブ容器内の反応のORPを、確実に制御することにより、ニッケルやコバルトの製品にクロムが不純物として含まれたり、排水処理終液にクロムが残留することが無く、オートクレーブに使われる耐食材のチタンを劣化させたり、鉄の高温熱加水分解反応を抑制することがない高温加圧酸浸出法を用いたニッケルの製錬方法を提供することである。
本発明のニッケル製錬方法は、硫酸溶液によりニッケルを浸出する高温加圧酸浸出法を用いた方法であって、被浸出スラリーに硫黄および炭素化合物のうちの1つ以上を添加して、浸出液の酸化還元電位(vs Ag/AgCl)を400〜600mVに制御して浸出を行うことを特徴とする。
このため、浸出液において、硫黄の含有量(S)と、総炭素量として測定される炭素化合物の含有量(TC)との合計が、0.5〜1.0質量%の範囲内となるように、被浸出スラリーに硫黄および炭素化合物を添加する。
被浸出スラリーの性状や操業条件に応じて、硫黄または炭素化合物を単独で添加することもでき、この場合、浸出液において、硫黄の含有量(S)が、0.2〜0.5質量%の範囲内となるように、被浸出スラリーに硫黄を添加するか、または、浸出液において、総炭素量として測定される炭素化合物の含有量が、0.2〜0.5質量%の範囲内となるように、被浸出スラリーに炭素化合物を添加して、硫黄の含有量(S)と、総炭素量として測定される炭素化合物の含有量(TC)との合計が、0.5〜1.0質量%の範囲内となるようにしてもよい。
本発明により、高温加圧酸浸出法を用いたニッケル製錬方法において、オートクレーブ容器内の反応のORPを、確実に制御することが可能となり、ニッケルやコバルトの製品にクロムが不純物として含まれたり、排水処理終液にクロムが残留することが無く、オートクレーブに使われる耐食材のチタンを劣化させたり、鉄の高温熱加水分解反応を抑制することがなくなった。
本発明は、ニッケル製錬方法の高温加圧酸浸出プロセスにおいて、被浸出スラリーに硫黄や炭素化合物を添加し、オートクレーブ内で還元剤として作用させることにより、反応のORPを下げることに特徴がある。
風化により酸化されたニッケルラテライト鉱石は、一般的にオートクレーブ内で400〜800mV程度のように高いORP(vs Ag/AgCl)を呈する。また、ORPは、ニッケルラテライト鉱石の組成や有機成分の含有量等で大きく変化する。
本発明では、このように高く、変化の大きいORPを有するニッケルラテライト鉱石について、被浸出スラリーのORPを測定し、必要により、被浸出スラリーに硫黄や炭素化合物を添加し、反応のORPを下げることにより制御する。
オートクレーブ中でニッケルラテライト鉱石を硫酸で浸出するにあたり、ORP(vs Ag/AgCl)が600mVを超えると、オートクレーブ容器や撹拌機等に使用する耐食材の耐食能の劣化は無く、鉄のヘマタイトへの固定も促進されるが、浸出液中のクロムイオンも酸化されることとなり、6価クロムが増加する。この6価クロムは有害で、かつ、酸化されたアニオンとして存在するため中和により直接は除去できず、いったん還元し、3価のイオン状態にした後、中和する必要がある。
この6価クロムの還元は、酸に溶解するメタル、亜硫酸ナトリウムの添加、硫化水素の吹き込みなどにより簡単に行うことができるが、ニッケル品位の低いニッケルラテライト鉱石の処理を行う本発明のような場合には、製錬コストに対するこれらのコストの占める比率は大きくなる。
このような理由により、浸出反応時のORP(vs Ag/AgCl)の上限は、600mVに制御する必要がある。
また、ORP(vs Ag/AgCl)を400mV未満まで低下させた場合には、オートクレーブの耐食材の劣化に繋がり、鉄のヘマタイトへの固定も抑制されるため、ORP(vs Ag/AgCl)を400mV以上に保つ必要がある。
従って、本発明の硫酸溶液によりニッケルを浸出する高温加圧酸浸出法では、浸出液のORP(vs Ag/AgCl)を400〜600mVに調整する。この条件であれば、クロムの酸化を抑え、鉄のヘマタイトとしての固定を促進させることができ、かつ、反応容器の耐食性を損なうことも無い。
酸化還元雰囲気の制御は、硫黄および炭素化合物を被浸出スラリーに添加することにより行う。これらを添加するのは、比較的安価でかつ簡単に還元雰囲気に制御できるためである。酸化還元電位の制御は、硫黄または炭素化合物あるいはその両者を添加することのいずれによっても可能である。浸出液において、硫黄の含有量(S)と、総炭素量として測定される炭素化合物の含有量(TC)の合計が、0.5〜1.0%の範囲内となるようにすることで、酸化還元電位を400〜600mVに制御することが可能となる。そのため、定期的に原料の分析を実施し、装入量に合わせて添加量を調整する。
なお、硫黄または炭素化合物のいずれかを被浸出スラリーに添加するようにしてもよい。浸出液において、硫黄の含有量(S)または総炭素量として測定される炭素化合物の含有量(TC)を0.2〜0.5%の範囲内に制御するのは、両元素共に一般的に鉱石中に皆無ということは有り得ず、0.2〜0.5%程度、鉱石に含まれているため、それを差し引いた分添加するためである。この添加量も原料の分析を基に調整する。
なお、工業的に使用できる添加物としては、硫黄の場合、単体硫黄を含み、不純物が容易に除去できるものであれば良く、炭素化合物の場合は、石炭、木炭等を粉末として用いることができる他、有機物(木屑、藁屑)、アルコール、油脂など、多種から選択して使用することが可能である。
しかし、単体硫黄を供給する場合、硫黄は120℃前後で融解するため、200℃以上のオートクレーブへの装入を連続工程でともなう場合に、単体硫黄の溶解による配管閉塞や、スラリー中での凝集による反応効率の低下を起こすことがある。一方、炭素化合物を供給する場合も、オートクレーブ容器内で反応して炭酸ガスを発生させるため、反応容器内の圧力の著しい上昇が考えられ、設備や添加量等を考慮した添加化合物の選択が必要とされる。入手のしやすさなどから、硫黄、硫化鉱物、石炭、コークス、活性炭などが最も望ましい。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明をこれらの実施例に限定するものではない。
(予備試験)
内容量3リットルのステンレス製のオートクレーブ反応容器に、ニッケルラテライト鉱石を固形率約30%のスラリーとして入れた。使用したニッケルラテライト鉱石の組成を、表1に示す。
Figure 2005281733
得られたスラリーには、高温熱加水分解を促進させるため、固形部分の成分分析から、反応終了後のpHが0.5〜0.8(硫酸濃度換算で約30〜40g/l)となるように、硫酸を添加した。
さらに、単体硫黄の添加を行い、得られたスラリーをオートクレーブ内で245℃にて250rpmで攪拌しながら1時間、保持し、取り出したスラリーをろ過して、得られた浸出液のORP測定および成分分析を実施し、ORP(vs Ag/AgCl)と、反応後の浸出液中の鉄とクロムの関係を調査した。
図1に、浸出液のクロム組成および鉄組成とORP(vs Ag/AgCl)の関係をグラフで示す。実線は2価の鉄イオンの分布傾向を示し、点線は6価クロムの分布傾向を示す。
図1に示すように、ORP(vs Ag/AgCl)が600mVを超えると、浸出液中の6価クロムの量(点線)が増加する。この現象は、クロムは強酸化剤であるから、2価の鉄イオンが存在する間は、6価クロムとして浸出されても自身が還元されるため、浸出液中の6価クロムは増加しないが、2価の鉄イオン(実線)がほぼ0となるORP(vs Ag/AgCl)が600mV以上の範囲においては、6価クロムが還元されることなく残留するためであると考えられる。
このイオンのバランスは、非常に重要であり、工業的には直接6価クロムの分析を行うことなく、2価の鉄イオンの測定により、クロムの挙動を確認することが可能である。
以上のように、ORP(vs Ag/AgCl)が600mV以下での反応が、クロムを酸化させないためにも必要であるといえる。
(従来例1、2)
内容量3リットルのステンレス製のオートクレーブ反応容器に、予備試験で使用したのと同じニッケルラテライト鉱石を、固形率約30%のスラリーとして入れた。
得られたスラリーには、高温熱加水分解を促進させるため、固形部分の成分分析から、反応終了後のpHが表2の値となるように、硫酸を添加した(pH0.1〜1.0は、硫酸濃度換算で約20〜100g/lとなる)。
さらに、得られたスラリーを、オートクレーブ内で245℃にて250rpmで攪拌しながら1時間、保持し、取り出したスラリーをろ過して、硫黄量(S)、総炭素量(TC)、および得られた浸出液のORP(vs Ag/AgCl)を測定した。
その測定結果を、表2に示す。
(実施例1〜4、比較例1〜4)
内容量3リットルのステンレス製のオートクレーブ反応容器に、予備試験で使用したのと同じニッケルラテライト鉱石を、固形率約30%のスラリーとして入れた。
得られたスラリーには、高温熱加水分解を促進させるため、固形部分の成分分析から、反応終了後のpHが表2の値となるように、硫酸を添加した(pH0.1〜1.0は、硫酸濃度換算で約20〜100g/lとなる)。
さらに、得られたスラリーに、単体硫黄および木炭粉を添加し、オートクレーブ内で245℃にて250rpmで攪拌しながら1時間、保持し、取り出したスラリーをろ過して、硫黄量(S)、総炭素量(TC)、および得られた浸出液のORP(vs Ag/AgCl)を測定した。その測定結果を、表2に示す。
(参考例)
ニッケルラテライト鉱石の中でも塩基性の高いサプロライト系鉱石を使用したこと以外は、従来例1と同様に浸出および測定を行った。その測定結果を、表2に示す。
Figure 2005281733
表2に示すように、スラリーに単体硫黄および木炭粉を添加しなかった従来例1および従来例2では、ORP(vs Ag/AgCl)が600mVを超えていたが、スラリーに単体硫黄を添加することにより硫黄量(S)を0.2〜0.5%とし、スラリーに木炭を添加することにより総炭素量(TC)を0.2〜0.5%とし、かつ、硫黄量(S)と総炭素量(TC)の合計を0.5〜1.0%とした実施例1〜4では、ORP(vs Ag/AgCl)を400〜600mVに調整することができた。
一方、比較例1〜4では、ORP(vs Ag/AgCl)が400mV未満となり、耐食材の劣化の懸念があり、好ましくないこととなる。
また、異なる鉱種を使用した参考例に示すように、鉱石中に含まれる硫黄と木炭のみで、スラリーの硫黄量(S)と総炭素量(TC)がそれぞれ少ない場合にも、ORP(vs Ag/AgCl)が400〜600mVの範囲に含まれる場合がある。従って、原料に何も添加しない場合のORP(vs Ag/AgCl)を測定した上で、必要に応じて、適正な量の硫黄または炭素化合物を選択する必要がある。
図2に、表2のデータに基づき、ニッケルラテライト鉱石中の硫黄量(S)および総炭素量(TC)の和と、ORP(vs Ag/AgCl)との関係をグラフで示した。
ニッケルラテライト鉱石中の硫黄量(S)および総炭素量(TC)の和と、ORP(vs Ag/AgCl)との間には、明確な相関があり、硫黄量(S)および総炭素量(TC)の和が大きくなると、ORP(vs Ag/AgCl)は下がることが判る。
また、図3に、表2のデータに基づき、ニッケルラテライト鉱石中の総炭素量(TC)とORP(vs Ag/AgCl)との関係をグラフで示した。硫黄の含有量は0.2〜0.5%が好ましいといえる。図4に、表2のデータに基づき、ニッケルラテライト鉱石中の硫黄量(S)とORP(vs Ag/AgCl)との関係をグラフで示した。比較例1〜4でORPを下げているのは主として、TC(0.7%)と思われるから、TCを0.5%以下にすれば、全体にORPを400mV以上にすることができる。逆に、従来例1、2のTCを0.2%以上にすればORPを600mV以下にできる。いずれも、総炭素量(TC)と硫黄量(S)の一方を一定にして、他方を変えることで、ORP(vs Ag/AgCl)を調整することが可能であるといえる。
ORP(vs Ag/AgCl)については、前述のように、400mV未満に下がると、オートクレーブの耐食材の劣化に繋がり、鉄のヘマタイトへの固定も抑制されるため、ORP(vs Ag/AgCl)は、400mV以上に保たれる必要がある。
浸出液のクロム組成および鉄組成とORP(vs Ag/AgCl)の関係を示すグラフである。 ニッケルラテライト鉱石中の硫黄量(S)および総炭素量(TC)の和とORP(vs Ag/AgCl)との関係を示したグラフである。 ニッケルラテライト鉱石中の総炭素量(TC)とORP(vs Ag/AgCl)との関係を示したグラフである。 ニッケルラテライト鉱石中の硫黄量(S)とORP(vs Ag/AgCl)との関係を示したグラフである。

Claims (4)

  1. 硫酸溶液によりニッケルを浸出する高温加圧酸浸出法を用いたニッケル製錬方法において、被浸出スラリーに硫黄および炭素化合物のうちの1つ以上を添加して、浸出液の酸化還元電位(vs Ag/AgCl)を400〜600mVに制御して浸出を行うことを特徴とするニッケル製錬方法。
  2. 浸出液において、硫黄の含有量と、総炭素量として測定される炭素化合物の含有量との合計が、0.5〜1.0質量%の範囲内となるように、被浸出スラリーに硫黄および炭素化合物を添加することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 浸出液において、硫黄の含有量が、0.2〜0.5質量%の範囲内となるように、被浸出スラリーに硫黄を添加することを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 浸出液において、総炭素量として測定される炭素化合物の含有量が、0.2〜0.5質量%の範囲内となるように、被浸出スラリーに炭素化合物を添加することを特徴とする請求項2に記載の方法。
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