JP2005280112A - 銅張積層板の製造方法 - Google Patents

銅張積層板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 銅箔の接着力が良好で、樹脂層と接する銅箔面の表面凹凸が極めて小さい銅張積層板を得る。
【解決手段】 銅箔の片面に、フィルム形成能を有する高耐熱性樹脂層を形成した樹脂複合銅箔の樹脂層面を、Bステージ樹脂組成物層と対向させて配置し、積層成形して銅張積層板とする。
【効果】 高周波での伝送損失が小さく、且つ銅箔接着力の良好な銅張積層板が得られた。

Description

本発明は、銅張積層板の新規な製造方法であり、詳しくは銅箔の接着力が良好で、銅箔の樹脂層と接する面の表面凹凸が極めて小さい銅張積層板の製造方法に関するものである。本発明の製造方法により得られる銅張積層板は、細密回路を作製するのに好適で、伝送損失が少なく、高周波用途等の高密度プリント配線板として好適に使用される。
近年、小型、薄型、軽量化する電子機器において、プリント配線板の更なる高密度化の要求がますます増加している。従来、プリント配線板に使用する銅張積層板の銅箔としては、銅箔接着力が良好な、銅箔マット面の凹凸が顕著な電解銅箔が使用されている。これらの電解銅箔は、回路形成するためのエッチング工程で、銅箔の足部の一部が、積層板の樹脂表面に残り易く、これを完全に除去するため、エッチング時間を伸ばすと回路がオーバーエッチングされ、細密回路では、接着力が低下する等の問題点があった。また電気信号の伝送回路において、銅箔表面の凹凸の小さい銅箔の方が、伝送損失が少なくなることから、特に高周波用途用に、樹脂層に接する銅箔面を平滑化した積層板が開示(例えば特許文献1参照)されているが、銅箔表面凹凸が 2μm以下になると、幅 40μm以下の回路では接着力が弱く、プリント配線板加工工程中に銅箔が剥離する等の問題点があった。更に、表層銅箔とプリプレグ中のガラス繊維が接触し、耐マイグレーション性等の電気絶縁性が低下するのを防止するため、表層銅箔とプリプレグ間に、ガラス繊維基材を含まない熱硬化性樹脂絶縁層を配置する方法(例えば特許文献2参照)が提案されているが、銅箔のマット面の凹凸が小さい場合、銅箔との接着力が低下し、改善が必要であった。
特開平5-55746号公報 特開平9-11397号公報
本発明は、銅箔の接着力が良好で、樹脂層と接する銅箔面の表面凹凸が極めて小さい銅張積層板の製造方法の提供を目的とするものである。
本発明は、銅箔の片面に、フィルム形成能を有する高耐熱性樹脂層を形成した樹脂複合銅箔の樹脂層面を、Bステージ樹脂組成物層に対向させて配置し、積層成形する銅張積層板の製造方法であり、好ましくは、該高耐熱性樹脂層を形成する銅箔面の最大表面凹凸が 2μm以下であり、高耐熱性樹脂層の厚みが 5〜10μmである銅張積層板の製造方法である。
本発明の製造方法で得られた銅張積層板は、銅箔との接着力が良好で、銅箔の樹脂層と接する面の表面凹凸が極めて小さい特性を有するため、細密回路を作製するのに好適であり、伝送損失が少ないことから、高周波用途等の高密度のプリント配線板に好適であり、工業的な実用性は極めて高いものである。
本発明は、銅箔の片面に、フィルム形成能を有する高耐熱性樹脂層を形成した樹脂複合銅箔の樹脂層面を、Bステージ樹脂組成物層に対向させて配置し、多層板とする場合には、内層板をBステージ樹脂組成物層の内側に配置して、加熱、加圧、好ましくは真空下で積層成形する銅張積層板、銅張多層積層板の製造方法である。本発明により得られる銅張積層板は、銅箔との接着力が良好で、樹脂層と接する銅箔面の表面凹凸が極めて小さいことから、細密回路を作製するのに好適であり、且つ伝送損失が少ないことから、高周波用途等の高密度プリント配線板として好適である。
本発明で使用する樹脂複合銅箔の高耐熱性樹脂層に使用する高耐熱性樹脂は、フィルム形成能を有する、軟化点250℃以上の高耐熱性樹脂であれば特に限定されない。これらの高耐熱性樹脂としては、具体的には、ポリアミドイミド、熱縮合型ポリイミド、全芳香族ポリアミド、ポリオキシベンザゾール、及びこれらの公知の変性品等が例示される。高耐熱性樹脂の軟化点が250℃未満では、吸湿時に250℃を越えるリフローハンダ処理等の加熱において、膨れを生じる場合があり、軟化点は300℃以上のものが好適である。樹脂複合銅箔の高耐熱性樹脂層の厚さは特に限定はないが、好適には 5〜10μmである。
本発明の樹脂複合銅箔に使用される銅箔は、プリント配線板に使用される公知の銅箔であれば、特に限定されないが、好適には電解銅箔、圧延銅箔、これらの銅合金等が使用される。これらの銅箔に、例えばニッケル、コバルト処理等、公知の表面処理が施されたものも使用可能である。銅箔の厚さは特に限定されないが、好適には35μm以下である。高耐熱性樹脂層を形成する銅箔面の最大表面凹凸は、2μm以下が好適である。
本発明の銅箔と高耐熱性樹脂からなる樹脂複合銅箔を作製する方法は、特に限定はなく、例えば、熱縮合型ポリイミド樹脂溶液をロール等で銅箔上に塗布・乾燥して、溶剤除去後、更に加熱し、架橋させて樹脂複合銅箔とする方法、半硬化状態の熱縮合型ポリイミド樹脂をシート状に形成したものを、銅箔の片面に配置し、真空プレス等で圧着させるとともに加熱し、架橋させて樹脂複合銅箔とする方法等、公知の方法が用いられ得る。
Bステージ樹脂組成物層に使用する樹脂組成物は、プリント配線板に使用される公知の熱硬化性樹脂組成物であれば、特に限定されない。これらの樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シアン酸エステル樹脂、マレイミド樹脂、2重結合付加ポリフェニレンエーテル樹脂、これらの樹脂の臭素やリン含有化合物等の樹脂組成物などが挙げられ、1種或いは2種以上が組み合わせて使用される。耐マイグレーション性等の信頼性、耐熱性等の点から、シアン酸エステル樹脂を必須成分とする樹脂組成物、例えばエポキシ樹脂等との併用が好適である。これら熱硬化性樹脂には、必要に応じて、公知の触媒、硬化剤、硬化促進剤を使用する。
Bステージ樹脂組成物層に使用する樹脂組成物に好適に使用されるシアン酸エステル樹脂とは、分子内に2個以上のシアナト基を有する化合物である。具体的に例示すると、1,3-又は1,4-ジシアナトベンゼン、1,3,5-トリシアナトベンゼン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-又は2,7-ジシアナトナフタレン、1,3,6-トリシアナトナフタレン、4,4-ジシアナトビフェニル、ビス(4-ジシアナトフェニル)メタン、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジブロモー4-シアナトフェニル)プロパン、ビス(4-シアナトフェニル)エーテル、ビス(4-シアナトフェニル)チオエーテル、ビス(4-シアナトフェニル)スルホン、トリス(4-シアナトフェニル)ホスファイト、トリス(4-シアナトフェニル)ホスフェート、およびノボラックとハロゲン化シアンとの反応により得られるシアネート類等である。
これらのほかに特公昭41-1928、同43-18468、同44-4791、同45-11712、同46-41112、同47-26853及び特開昭51-63149等に記載のフェノールノボラック型シアン酸エステル化合物類等も用い得る。又、ナフタレン型シアン酸エステル化合物類も用いられ得る。更に、これらシアン酸エステル化合物のシアナト基の三量化によって形成されるトリアジン環を有する分子量 400〜6,000 のプレポリマーが使用される。このプレポリマーは、上記のシアン酸エステルモノマーを、例えば鉱酸、ルイス酸等の酸類;ナトリウムアルコラート等、第三級アミン類等の塩基;炭酸ナトリウム等の塩類等を触媒として重合させることにより得られる。この樹脂中には一部未反応のモノマーも含まれており、モノマーとプレポリマーとの混合物の形態をしており、このような原料は本発明の用途に好適に使用される。更にはシアナト化ポリフェニレンエーテル樹脂も使用できる。これらに1官能のシアン酸エステル化合物も特性に大きく影響しない量を添加できる。好適には 1〜10重量%である。これらのシアン酸エステル化合物は上記のものに限定されず、公知のものが使用可能である。これらは1種或いは2種以上が適宜組み合わせて使用される。
シアン酸エステル樹脂に好適に併用されるエポキシ樹脂としては、公知のものが使用できる。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリフェニレンエーテル樹脂;ブタジエン、ペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、ジシクロペンチルエーテル等の二重結合をエポキシ化したポリエポキシ化合物類;ポリオール、水酸基含有シリコン樹脂類とエポハロヒドリンとの反応によって得られるポリグリシジル化合物類等が挙げられる。又、これらの公知の臭素付加樹脂、リン含有エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種或いは2種類以上が適宜組み合わせて使用される。
Bステージ樹脂組成物層に使用する樹脂組成物には、組成物本来の特性が損なわれない範囲で、所望に応じて種々の添加物を配合することができる。これらの添加物としては、不飽和ポリエステル等の重合性二重結合含有モノマー類及びそのプレポリマー類;ポリブタジエン、マレイン化ブタジエン、ブタジエン-アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ブタジエン-スチレン共重合体、ポリイソプレン、ブチルゴム、フッ素ゴム、天然ゴム等の低分子量液状〜高分子量のelasticなゴム類;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ-4-メチルペンテン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、スチレン-イソプレンゴム、アクリルゴム、これらのコアシェルゴム、ポリエチレン-プロピレン共重合体、4-フッ化エチレン-6-フッ化エチレン共重合体類;ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド等の高分子量プレポリマー若しくはオリゴマー;ポリウレタン等が例示され、適宜使用される。また、その他、公知の有機、無機の充填剤、染料、顔料、増粘剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、光増感剤、難燃剤、光沢剤、重合禁止剤、チキソ性付与剤等の各種添加剤が、所望に応じて適宜組み合わせて用いられる。
本発明のBステージ樹脂組成物層の作製方法は特に限定されないが、例えば、熱硬化性樹脂組成物を溶剤に溶解・分散させるか無溶剤でワニスとし、離型フィルムの片面に塗布、乾燥してBステージ樹脂組成物シートとする方法、基材に塗布、乾燥してBステージ化しプリプレグとする方法、導体回路を形成した基板の上に、直接塗布、乾燥してBステージ樹脂組成物層を形成する方法等、公知の方法で作製する。このBステージ樹脂組成物層の厚さは特に限定されないが、シートの場合は、好適には 4〜150μmであり、塗布する場合も同様である。プリプレグの場合は、好適には、厚さ 10〜200μmとする。
本発明のBステージ樹脂組成物層には、全体のプリント配線板の剛性率を向上させる目的で、基材を補強使用することが好ましい。使用される基材としては、プリント配線板に使用される公知の基材であれば、特に限定されない。具体的には、E、NE、D、S、Tガラス等の一般に公知のガラス繊維の不織布、織布;ポリオキシベンザゾール、全芳香族ポリアミド、液晶ポリエステル等の一般に公知の有機繊維不織布、織布;これらの混抄布;ポリイミドフィルム、全芳香族ポリアミドフィルム、ポリオキシベンザゾールフィルム、液晶ポリエステルフィルム等が挙げられる。これらの基材は、樹脂組成物との密着性を向上させるため、その基材に公知の表面処理を施すことが好ましい。
本発明の銅張積層板の製造方法は、前記樹脂複合銅箔の樹脂層面を、上記Bステージ樹脂組成物層に対向させて配置し、積層成形するものである。具体的には、プリプレグの少なくとも片面に、樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、加熱、加圧、好ましくは真空下で積層成形して銅張積層板とする。又、多層板を作製する場合は、導体回路を形成した内層基板の両面にBステージ樹脂組成物層を配置又は形成し、このBステージ樹脂組成物層面に、樹脂複合銅箔の樹脂層面を対向させて配置し、加熱、加圧、好ましくは真空下で積層成形して多層銅張積層板とする。この際、樹脂複合銅箔の樹脂層面は公知のプラズマ処理、コロナ処理等の樹脂と密着性を高める処理を施すのが好ましい。
これらに使用する積層板や回路基板の種類は、特に限定されず、プリント配線板材料用の公知の積層板、金属箔張板、好適には銅張板が使用できる。具体的には、熱硬化性樹脂組成物及び/又は熱可塑性樹脂組成物などを使用した、無機繊維及び/又は有機繊維基材銅張積層板、耐熱性フィルム基材銅張板、更にはこれらの基材の組み合わせた複合基材銅張積層板及びこれらの多層銅張板、アディティブ法等で作製した多層銅張板等、公知のものが使用できる。回路基板の導体厚さは特に限定されないが、好適には 3〜35μmである。この導体回路上は、Bステージ樹脂組成物層の樹脂との密着性を高める公知の処理、例えば黒色酸化銅処理、薬液処理(例えばメック社のCZ処理)等を施すのが好ましい。
本発明の積層条件は特に限定されないが、好ましくは、温度 100〜250℃、圧力 5〜40kgf/cm、真空度 30mmHg以下で 30分〜5時間積層成形する。積層は、最初から最後までこの条件でも良いが、ゲル化までは積層成形し、その後、取り出して加熱炉で後硬化することも可能である。
以下に実施例、比較例で本発明を具体的に説明する。尚、『部』は重量部を表す。
実施例1
5リットルのフラスコにp-フェニレンジアミン 108部、及びN-メチル-2-ピロリドン(以下NMP)2500部を加えてよく攪拌混合して溶解させた。このフラスコを氷水で冷やして液温を 30℃以下に保持しながら、攪拌下に、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 294部を徐々に加え、添加終了後に2時間反応させ、ポリアミド酸NMP溶液Aを得た。この溶液Aを加温して粘度 1000ポイズ以下に下げ、これをガラス板の上に置いた厚さ 12μmの電解銅箔(最大表面凹凸:1.1μm、Rz:0.9μm)に塗布し、150℃で30分、200℃で60分加熱乾燥し、更に 300℃で1時間反応させ、その後室温まで冷却し、軟化点300℃以上のポリイミド層(厚さ:8μm)を有する樹脂複合銅箔Bを得た。これとは別に、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパンモノマー 400部を 150℃に溶融させ、撹拌しながら4時間反応させ、モノマーとプレポリマーの混合物を得、これをメチルエチルケトンに溶解し、ワニスCとした。これにビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート1001、ジャパンエポキシレジン<株>製) 350部、ビフェニル型エポキシ樹脂(NC3000、日本化薬<株>製) 50部、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DEN438、ダウ・ケミカル<株>製) 100部を配合し、アセチルアセトン鉄 0.3部をメチルエチルケトンに溶解混合し、更に焼成タルク(BST200、日本タルク<株>製) 500部を加え、均一に混合してワニスDとした。このワニスDを、厚さ 100μmのガラス織布基材に含浸、乾燥して、厚さ 105μmでゲル化時間(at170℃、以下同じ) 112秒のBステージ樹脂組成物シート(プリプレグ) Eを作製した。次に、樹脂複合銅箔Bの樹脂面をプラズマ処理した後、その樹脂面を、プリプレグEを 8枚を重ねたもの上下面に、プリプレグ面と対向して配置し、190℃、20kgf/cm2、10mmHgの真空下で2時間積層成形して両面銅張積層板Fを作製した。評価結果を表1に示す。
実施例2
ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート5045、ジャパンエポキシレジン<株>製) 800部、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DEN431)200部、ジシアンジアミド 35部、2-エチル-4-メチルイミダゾール 1部をメチルエチルケトンとジメチルホルムアミド混合溶剤に溶解混合し、更にタルク(P-3、日本タルク<株>製)700部を添加し、均一に混合してワニスGとした。このワニスGを、厚さ 25μmのPETフィルムの片面に塗布、乾燥して、厚さ 105μmでゲル化時間 137秒の離型フィルム付きBステージ樹脂組成物シートHを作製した。次に、厚さ 0.2mmのBTレジン両面銅張(3μm)積層板(CCL-HL832HS、三菱ガス化学<株>製)に金属ドリルで孔径 75μmの貫通孔をあけ、デスミア処理後に全体を銅メッキするとともに貫通孔内を銅メッキで充填し、表面を研磨して平滑にした後、回路を形成し、表層回路にメック社のCZ処理を施して回路基板Iとした。この回路基板Iの両面に、離型フィルムを剥離したBステージ樹脂組成物シートHを配置し、その両外側に樹脂面をプラズマ処理した樹脂複合銅箔Bの樹脂面を、Bステージ樹脂組成物シートHと対向させて配置し、160℃、20kgf/cm、10mmHgの真空下で 30分積層成形後にプレス装置から取り出し、加熱炉で 170℃にて5時間硬化させ、4層銅張積層板Jを得た。評価結果を表1に示す。
比較例1
実施例2において、樹脂複合銅箔Bの代わり実施例1で使用した銅箔を使用する以外は実施例2と同様に行い、4層銅張積層板Kを作製した。評価結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において、樹脂複合銅箔Bの代わりに、銅箔として厚さ 12μmキャリア銅箔付き 3μm電解銅箔(マット面最大表面凹凸Max.4.1μm、Rz:3.3μm)を使用する以外は、実施例1と同様に積層成形して両面銅張積層板Lを作製した。評価結果を表1に示す。
比較例3
樹脂複合銅箔としてポリイミドの代わりにポリフェニレンエーテル樹脂(軟化点240℃)を使用した樹脂複合銅箔Mを作製し、実施例1において、樹脂複合銅箔Bの代わりに樹脂複合銅箔Mを使用する以外は、実施例1と同様に行い、両面銅張板Nを作製した。評価結果を表1に示す。
実 施 例 比 較 例
項 目 1 2 1 2 3
銅箔接着力(kgf/cm) 1.57 1.53 0.15 1.50 1.41
最大表面凹凸(μm) 1.1 1.2 1.2 3.8 1.2
吸湿耐熱性 異常なし 異常なし 膨れ発生 異常なし 膨れ発生
孔壁間又は回路間耐マイグレーション性(Ω)
常態 7×1014 5×1014 6×1014 5×1014 3×1014
300hrs. 5×1011 <108 <108 6×1011 2×1011
500hrs. 1×1011 − 8×1010 3×1010
700hrs. 4×1010 9×109 7×109
1000hrs. 2×1010 8×109 2×109
Z方向耐マイグレーション性(Ω)
常態 5×1014 3×1014 4×1014 4×1014 3×1014
300hrs. 7×1011 6×1011 <108 9×1010 8×1010
500hrs. 9×1010 8×1010 − 3×1010 2×1010
700hrs. 5×1010 4×1010 2×109 9×109
1000hrs. 4×1010 2×1010 4×108 4×109
弾性率 (kgf/mm2) 2384 2103 2145 2370 2343
伝送損失減衰量(dB) 0.09 0.11 0.12 0.39 0.11
<測定方法>
1)銅箔接着力:銅箔に銅メッキして厚さ 18μmとしてから JIS C6481に準じて測定した。
2)最大表面凹凸:銅箔をエッチングした積層板の表面凹凸を表面粗さ計で測定し最大値を示した。
3)吸湿耐熱性:プレッシャクッカー試験機で 121℃/203kPaで3時間処理した後、260℃の半田に 30sec.浸漬し、外観の異常の有無を目視で判定。
4)孔壁間又は回路間耐マイグレーション性:実施例1、比較例2,3は孔壁間 150μmの貫通孔を有するプリント板を作製し、この孔壁間の絶縁抵抗値を、実施例2、比較例1は内層の回路導体間距離を 40μmとした表層回路のないプリント配線板を作製し、内層の回路間の絶縁抵抗値を、85℃・85%RH、100VDC 印加して測定した。
5)Z方向耐マイグレーション性:表裏に回路を形成したプリント板を作製し、実施例1、比較例2,3は表裏の絶縁抵抗値を、実施例2、比較例1は内層と表面回路間の絶縁抵抗値を、85℃・85%RH、100VDC 印加して測定した。
6)弾性率:回路導体及び孔の形成を行わずに、同様の構成で絶縁体だけの積層板を作製し、JIS C6481のDMA法に準じて弾性率を測定し、25℃の弾性率を示した。
7)伝送損失減衰量:銅張積層板の表層にマイクロストリップライン{ライン幅 250μm、長さ 100mm、銅箔(+銅メッキ)厚さ35μm、絶縁層厚さ 100μm}を作製し、1GHzで測定した。測定器:ネットワークアナライザー(アジデントテクノロジー<株>製、8722ES)

Claims (3)

  1. 銅箔の片面に、フィルム形成能を有する高耐熱性樹脂層を形成した樹脂複合銅箔の樹脂層面を、Bステージ樹脂組成物層に対向させて配置し、積層成形する銅張積層板の製造方法。
  2. 該高耐熱性樹脂層を形成する銅箔面の最大表面凹凸が、2μm以下である請求項1記載の銅張積層板の製造方法。
  3. 該高耐熱性樹脂層の厚みが、5〜10μmである請求項1又は2記載の銅張積層板の製造方法。
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