JP2005279918A - 微細構造素子の製造方法、この方法により製造された微細構造素子、空間光変調装置及びプロジェクタ - Google Patents

微細構造素子の製造方法、この方法により製造された微細構造素子、空間光変調装置及びプロジェクタ Download PDF

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Abstract

【課題】バイトの形状に依存せずに、所望の微細形状素子を正確に製造することができる微細構造素子の製造方法、この方法により製造された微細構造素子、空間光変調装置及びプロジェクタを提供すること。
【解決手段】切削部である平坦バイトにより基板500に第1の平坦部である上部平坦面301を形成する第1平坦部形成工程と、切削部である平坦バイトにより、第1の平坦部である上部平坦面301を所定深さhだけ切削して第2の平坦部である下部平坦面302を形成する第2平坦部形成工程と、切削部である平坦バイト401により、第2の平坦部である下部平坦面302に対して所定の角度θaを有する屈折面である斜面303を形成する屈折面形成工程とを含む。
【選択図】 図3−1

Description

本発明は、微細構造素子の製造方法、この方法により製造された微細構造素子、空間光変調装置及びプロジェクタに関し、特にマイクロプリズム等の微細構造素子に関するものである。
画像表示装置として、液晶パネル(液晶表示装置)、CRT表示装置、プラズマディスプレイ装置等のドットマトリックス画像表示装置が多く用いられている。ドットマトリックス画像表示装置は、二次元的に周期的に配列された多数の画素によって画像を表現する。この時、この周期的配列構造に起因する、いわゆるサンプリングノイズが発生し、画質が劣化する(画像がざらついて見える)現象がみられる。そして、画質が劣化する現象を低減する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−122709号公報
ドットマトリックス画像表示装置においては、画素と画素との間の領域は、不要光を低減するためにブラックマトリックスと呼ばれる遮光部が設けられている。近年、画像表示装置の使用態様として、大画面を比較的近距離から観察する場合が多くなってきている。このため、観察者がブラックマトリックスの像を認識してしまう場合がある。このように、従来のドットマトリックス画像表示装置は、ブラックマトリックスの像のため、スムーズさの少ない画像、又はざらつきを有する画像等のように画質が劣化するという問題点を有している。上述の特許文献1では、ブラックマトリックスの像に起因する画質の劣化を低減し本来の画像を向上させることは、高次の回折の影響により困難である。
このため、観察者がブラックマトリックス等の遮光部を認識することがないように、画像表示装置からの光を、プリズム群へ入射させることが考えられる。プリズム群の平坦部は、画像表示装置からの光をそのまま透過させる。また、プリズム群の屈折面は、画像表示装置からの光を屈折させて透過させる。このような、プリズム群を透過した光は、平坦部を射出した後そのまま直進する光に加えて、プリズムの屈折面で光路を偏向された光も生ずる。光路を偏向された光により、画素像がブラックマトリックス上に形成される。これにより、ブラックマトリックスを認識することを低減できる。
上述のプリズム群を構成する各プリズム素子の形状はミクロンオーダーの微細形状である。従来技術では、所定の領域内に、例えばバイトを用いて切削加工を行うことにより、微細形状のプリズム素子を製造している。
通常、バイトによる切削加工では、所望の形状をしたバイトを予め製造して準備する。そして、このバイトを用いて被加工部材を切削することで、所望の形状を得ている。バイトを製造するときに、バイトの角度は一般に0.1°単位で設定できる。これに対して、プリズム素子は、平坦面と屈折面である斜面とのなす角度が、数百分の一度のオーダー、例えば0.03°であることが望まれる。このため、プリズム素子を製造するためのバイト自体を製造することができない。
また、加工対象物とバイトとの相対的な位置関係、例えばバイトと加工対象物との間の距離や、加工対象物面の平坦度(高低差)に関する位置合わせは、マイクロスコープ等を用いた場合であっても約3μmの誤差を生じる程度の精度で行うのが限界である。これに対して、所望とするプリズム素子は、2μm以下の深さで基板を切削することにより形成することが望まれる。このため、切削加工を行う工作機械がナノメートルオーダーで加工を制御することが可能であっても、2μm以下の深さで切削する加工を高精度に行うことができない。微細形状のプリズム素子は製造が極めて困難であるから、加工時における機械周辺の温度や気圧、機械の温度、バイトの磨耗等の外乱によっても加工精度が左右され易い。加工精度のばらつきがプリズム素子の形状に影響を及ぼすこととなると、高い再現性でプリズム素子を製造することが難しくなる。従って、バイトによる切削加工では、所望のプリズム形状を製造することは困難であるため問題である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、バイトの形状に依存せずに、所望の微細形状素子を正確に製造することができる微細構造素子の製造方法、この方法により製造された微細構造素子、空間光変調装置及びプロジェクタを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明によれば、切削部により基板に平坦部を形成する平坦部形成工程と、切削部により、平坦部に対して所定の角度を有する屈折面を形成する屈折面形成工程と、を含むことを特徴とする微細構造素子の製造方法を提供することができる。
切削部として、例えば2つの切削部を有するV字形状のバイトを用いる場合を考える。まず、一方の切削部が略水平になるまでバイトを傾けた状態で基板を切削することで、平坦部を形成する。バイトの傾き量は、通常の制御方法により10万分の1程度の機械精度で制御できる。次に、平坦部に対して中心線が略垂直となる位置にバイトを戻し、屈折面を形成する。ここでバイトの中心位置を固定しながらバイトを所望の角度範囲で振ることによって、平坦部に対して所望の角度を有する屈折面を形成することができる。このように、同一の切削部を用いて平坦部と屈折面とを形成する。これにより、切削部の形状に依存せずに、高精度に制御された微小な傾斜角度の屈折部を高精度に形成できる。また、初めに形成される平坦部は、屈折面形成工程のための基準面となる。このため、基板の表面にうねり形状や微細な凹凸形状があったとしても、それらに影響されることなく切削加工ができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、平坦部とは異なる試し加工領域において、加工データに基づいて切削部により所定形状を形成する試し加工工程と、試し加工工程で形成された所定形状を測定する形状測定工程と、形状測定工程で得られた測定データと加工データとの差分を加工データへフィードバックして加工データを補正するフィードバック工程と、を含み、補正された加工データに基づいて、平坦部形成工程と屈折面形成工程とを行うことが望ましい。
微細構造素子は、加工データに基づいて形成される。そして、外乱、加工バイトと加工ワークとの相対位置の設定不良などの影響で、加工データどおりに形状が形成されないことで所望の加工精度が得られない現象が生ずる。本態様では、予め試し加工領域において、加工した所定形状を実際に測定する。微細形状の測定には、原子間力顕微鏡やレーザ顕微鏡や干渉式光学測定器を用いることが望ましい。そして、測定された微細形状素子の測定データと、元の加工データとを比較して、両データの差分を演算する。演算された差分は、加工データへフィードバックされる。次に、差分量だけ補正された加工データに基づいて、平坦部形成工程、及び屈折面形成工程等を行う。これにより、外乱等の影響が低減された形状加工を行うことができる。試し加工領域は、微細構造素子が形成される基板において、周辺部の不要な領域を用いることができる。また、試し加工領域は、微細構造素子が形成される基板と異なる別個の他の基板を用いても良い。この場合、まず、加工機械に試し加工用の他の基板をセットして、上述の手順により加工データの補正を行う。そして、加工機械から他の基板を取り外して、微細構造素子を作りこむ本加工用の基板をセットする。最後に、本加工用の基板に対して、補正された加工データに基づいた切削加工を行うことができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、平坦部形成工程は、切削部により基板に第1の平坦部を形成する第1平坦部形成工程と、切削部により、第1の平坦部を所定深さだけ切削して第2の平坦部を形成する第2平坦部形成工程と、を含み、屈折面形成工程において、切削部により、第2の平坦部に対して所定の角度を有する屈折面を形成することが望ましい。
切削部として、例えばいわゆる平坦バイトを用いる場合を考える。平坦バイトにより基板を切削して第1の平坦部を形成する。次に、第1の平坦部から所定深さの位置に第2の平坦部を形成する。そして、平坦バイトを所定の角度だけ傾斜させる。平坦バイトの傾き量は、通常の制御方法により10万分の1程度の機械精度で制御できる。傾いた状態の平坦バイトで、屈折面形成工程において、屈折面となる斜面を加工する。ここで、第1の平坦部を形成した後、第2平坦部形成工程と屈折面形成工程とを行う順番は何れを先に行っても良い。本態様では、同一の切削部を用いて、第1の平坦部と屈折面と、又は第2の平坦部と屈折面とを形成している。これにより、切削部である平坦バイトの形状に依存せずに、高精度に制御された微小な傾斜角度の屈折部を高精度に形成できる。また、初めに形成される第1の平坦部は、第2平坦部形成工程や屈折面形成工程のための基準面としての加工領域となる。このため、基板の表面にうねり形状や微細な凹凸形状に影響されることなく、切削加工ができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、第1の平坦部とは異なる試し加工領域において、加工データに基づいて切削部により所定形状を形成する試し加工工程と、試し加工工程で形成された所定形状を測定する形状測定工程と、形状測定工程で得られた測定データと前記加工データとの差分を加工データへフィードバックして加工データを補正するフィードバック工程と、を含み、補正された加工データに基づいて、第1平坦部形成工程と第2平坦部形成工程と屈折面形成工程とを行うことが望ましい。
微細構造素子は、加工データに基づいて形成される。そして、外乱、加工バイトと加工ワークとの相対位置の設定不良などの影響で、加工データどおりに形状が形成されないことで所望の加工精度が得られない現象が生ずる。本態様では、予め試し加工領域において、加工した所定形状を実際に測定する。微細形状の測定には、原子間力顕微鏡やレーザ顕微鏡や干渉式光学測定器を用いることが望ましい。そして、測定された微細形状素子の測定データと、元の加工データとを比較して、両データの差分を演算する。演算された差分は、加工データへフィードバックされる。次に、差分量だけ補正された加工データに基づいて、第1平坦部形成工程、第2平坦部形成工程、屈折面形成工程等を行う。これにより、外乱等の影響が低減された形状加工を行うことができる。試し加工領域は、微細構造素子が形成される基板において、周辺部の不要な領域を用いることができる。また、試し加工領域は、微細構造素子が形成される基板と異なる別個の他の基板を用いても良い。この場合、まず、加工機械に試し加工用の他の基板をセットして、上述の手順により加工データの補正を行う。そして、加工機械から他の基板を取り外して、微細構造素子を作りこむ本加工用の基板をセットする。最後に、本加工用の基板に対して、補正された加工データに基づいた切削加工を行うことができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、切削部は、少なくとも第1切削部と第2切削部とを有し、第1平坦部形成工程又は第2平坦部形成工程と、屈折面形成工程とにおいて、同一の切削部を用いることが望ましい。切削部として、例えば第1切削部と第2切削部とを有するV字形状のバイトを用いることができる。そして、第1の平坦部、又は第2の平坦部を加工するときに使用した切削部と同一の切削部で隣接する屈折面を形成する。例えば、第1の平坦部を第1切削部で加工したときは、その第1切削部を用いて隣接する屈折面を形成する。これにより、微小な角度を有する屈折面を高精度に形成できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、所定断面内における、第1の平坦部の長さは、第2の平坦部の長さよりも短いことが望ましい。上述したように、基板を切削加工して第1の平坦部を予め形成する。このときに、平坦バイトを用いると、第1の平坦部の表面に加工筋が残ってしまうことがある。加工筋は、微細構造素子を光学素子として用いる場合、散乱光を生ずる原因となるため好ましくない。本態様では、第1の平坦部の長さは、第2の平坦部の長さよりも短いように切削加工を行う。加工筋は平坦バイトの幅と略同一のピッチで形成されている。このため、第1の平坦部の長さが、第2の平坦部の長さよりも短くなるように屈折面を形成する。これにより、加工筋は切削部により削り取られてしまう。この結果、加工筋による散乱光を生じることを低減できる。
また、本発明によれば、光の透過率が段階的に変化する領域を有するグレースケールマスクを介してレジスト層を露光する露光工程と、レジスト層をエッチングするエッチング工程と、を含むことを特徴とする微細構造素子の製造方法を提供できる。本発明では、グレースケールマスクからの露光量に応じてレジスト層がエッチングされる。例えば、均一な露光量の領域と、階段状に露光量が変化する領域とを有するマスクを用いる。均一な露光量の領域は、平坦部が形成される。また、階段状に露光量が変化する領域は、屈折面である斜面が形成される。平坦部と屈折面との成す角度は、マスクの透過率により容易に制御できる。このようなフォトリソグラフィ技術を用いると、平坦部と屈折面とを所定の相対関係で、かつ同時に形成することができる。このため、平坦部と屈折面とのなす角度や切削する深さを容易に制御できる。この結果、平坦部と屈折面との成す角度が微小な微細構造素子を製造できる。本発明は、マイクロレンズとは異なる、微小な角度の斜面部を有する屈折光学素子の形成に有効である。
また、本発明によれば、開口部の面積がそれぞれ異なる複数のマスクを用いてレジスト層を複数回数だけ露光する多重露光工程と、レジスト層をエッチングするエッチング工程と、を含むことを特徴とする微細構造素子の製造方法を提供できる。本発明では、露光に際して、複数枚のマスクを用意する。各マスクは、それぞれ開口部の大きさが異なっている。例えば、3枚のマスクを用いる場合を考える。第1のマスクは、第1の大きさの開口部を複数有している。第2のマスクは、第2の大きさの開口部を複数有している。さらに、第3のマスクは、第3の大きさの開口部を複数有している。ここで、開口部の大きさは、
第1の大きさの開口部<第2の大きさの開口部<第3の大きさの開口部
となるように構成する。そして、これら3枚のマスクを用いて3回の多重露光を行う。この結果、レジスト層においては、均一な露光量の領域と、3段階の階段状に露光量が変化する領域とが生ずる。均一な露光量の領域は、平坦部が形成される。また、階段状に露光量が変化する領域は、屈折面である斜面が形成される。これにより、平坦部と屈折面との成す角度は、マスクの開口部の大きさにより容易に制御できる。この結果、平坦部と屈折面との成す角度が微小な微細構造素子を製造できる。本発明は、マイクロレンズとは異なる、微小な角度の斜面部を有する屈折光学素子の形成に有効である。
また、本発明によれば、開口部の面積が位置により異なるマスクを用いてレジスト層を露光する露光工程と、レジスト層をエッチングするエッチング工程とを含むことを特徴とする微細構造素子の製造方法を提供できる。本発明では、開口部の面積が位置により異なるマスクを用いる。例えば、面積の異なるドット状の領域を適当に分布させる。これにより、マスクの透過率が一定の領域や階段状に変化する領域を形成できる。このマスクを介してレジスト層に露光を行う。この結果、レジスト層においては、均一な露光量の領域と、階段状に露光量が変化する領域とが生ずる。均一な露光量の領域は、平坦部が形成される。また、階段状に露光量が変化する領域は、屈折面である斜面が形成される。これにより、平坦部と屈折面との成す角度は、マスクの開口部の大きさと位置により容易に制御できる。この結果、平坦部と屈折面との成す角度が微小な微細構造素子を製造できる。なお、面積の異なる領域は、ドット状の他に、矩形状、短冊状などを挙げることができる。本発明は、マイクロレンズとは異なる、微小な角度の斜面部を有する屈折光学素子の形成に有効である。
また、本発明の好ましい態様によれば、レジスト層に形成された形状をエッチングにより基板に転写する基板形状転写工程とさらに有することが望ましい。これにより、例えば石英又は硝子の基板に対して、レジストに形成された形状を製造できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、レジスト層に形成された形状を金型として、他の部材へ型転写する型転写工程をさらに有することが望ましい。例えば、所定の形状が形成されたレジスト層にNi等を鍍金して金型を作成する。そして、この金型を用いてレプリカを容易に製造できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、基板又はレジスト層に形成された形状を母型として複数の金型を形成し、形成された複数の金型を用いて、他の部材へ型転写することが望ましい。例えば、所定の形状が形成されたレジスト層にNi等を鍍金して複数の金型を作成する。そして、この複数の金型を用いてレプリカを製造する。単独の大型な金型を形成することが困難であっても、複数の金型を用いることで、容易にレプリカを製造することができる。また、同一の母型を用いて複数の金型を製造することで、正確な形状で、均一かつ高精細な画像を得ることが可能なプリズム群を得られる。
また、本発明の好ましい態様によれば、第1の金型を用いて他の部材の第1面へ型転写し、第2の金型を用いて他の部材の第2面へ型転写することが望ましい。第1の金型と第2の金型とを用いて第1面、第2面にそれぞれ型転写することで、第1面及び第2面にプリズム素子を有するプリズム群を容易に形成できる。また、第1の金型及び第2の金型を同一の母型を用いて製造することで、正確な形状で、均一かつ高精細な画像を得ることが可能なプリズム群を得られる。
また、本発明によれば、上述の微細構造素子の製造方法により製造された微細構造素子を提供できる。これにより平坦部、及び平坦部と微小な角度をなす屈折面を有する微細構造素子を製造することができる。
また、本発明によれば、上述の微細構造素子を有することを特徴とする空間光変調装置を提供できる。例えば、マイクロプリズム素子からなるプリズム群を有する透過型の液晶型空間光変調装置を得ることができる。所望の形状が形成されたプリズム群を光が透過することで、射出光の方向を正確に所定方向へ屈折させて偏向できる。このため、空間光変調装置の画素間のブラックマトリックス部の投写像上へ、画素からの光を屈折させて導くことができる。この結果、ブラックマトリックス部を認識することなく、高品質な画像を得ることができる。
また、本発明によれば、照明光を供給する光源と、照明光を画像信号に応じて変調する上述の空間光変調装置と、変調された光を投写する投写レンズと、を有することを特徴とするプロジェクタを提供できる。本発明では、上述の空間光変調装置を備えているので、高品質な投写像を得ることができる。
また、本発明によれば、第1色光、第2色光、第3色光を含む光を供給する光源と、第1色光を画像信号に応じて変調する第1色光用空間光変調装置と、第2色光を画像信号に応じて変調する第2色光用空間光変調装置と、第3色光を画像信号に応じて変調する第3色光用空間光変調装置と、第1色光用空間光変調装置で変調された光と、第2色光用空間光変調装置で変調された光と、第3色光用空間光変調装置で変調された光とを合成する色合成光学系と、色合成光学系からの光を投写する投写レンズと、を有し、色合成光学系と投写レンズとの間の光路中に、上記の微細構造素子を有することを特徴とするプロジェクタを提供することができる。本発明では、上記の微細構造素子を備えているので、高品質な投写像を得ることができる。
以下に、本発明の実施例1に係るプロジェクタ100を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
初めに図1を参照して、本発明の実施例1に係るプロジェクタの概略構成を説明する。次に、図2以降を参照して、本実施例の特徴的な構成を説明する。まず、図1において、光源部である超高圧水銀ランプ101は、第1色光である赤色光(以下、「R光」という。)、第2色光である緑色光(以下、「G光」という。)、及び第3色光である青色光(以下、「B光」という。)を含む光を供給する。インテグレータ104は、超高圧水銀ランプ101からの光の照度分布を均一化する。照度分布を均一化された光は、偏光変換素子105にて特定の振動方向を有する偏光光、例えばs偏光光に変換される。s偏光光に変換された光は、色分離光学系を構成するR光透過ダイクロイックミラー106Rに入射する。以下、R光について説明する。R光透過ダイクロイックミラー106Rは、R光を透過し、G光、B光を反射する。R光透過ダイクロイックミラー106Rを透過したR光は、反射ミラー107に入射する。反射ミラー107は、R光の光路を90度折り曲げる。光路を折り曲げられたR光は、第1色光であるR光を画像信号に応じて変調する第1色光用空間光変調装置110Rに入射する。第1色光用空間光変調装置110Rは、R光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶表示装置である。なお、ダイクロイックミラーを透過しても、光の偏光方向は変化しないため、第1色光用空間光変調装置110Rに入射するR光は、s偏光光のままの状態である。
第1色光用空間光変調装置110Rは、λ/2位相差板123R、ガラス板124R、第1偏光板121R、液晶パネル120R、及び第2偏光板122Rを有する。液晶パネル120Rの詳細な構成については後述する。λ/2位相差板123R及び第1偏光板121Rは、偏光方向を変換させない透光性のガラス板124Rに接する状態で配置される。これにより、第1偏光板121R及びλ/2位相差板123Rが、発熱により歪んでしまうという問題を回避できる。なお、図1において、第2偏光板122Rは独立して設けられているが、液晶パネル120Rの射出面や、クロスダイクロイックプリズム112の入射面に接する状態で配置しても良い。
第1色光用空間光変調装置110Rに入射したs偏光光は、λ/2位相差板123Rによりp偏光光に変換される。p偏光光に変換されたR光は、ガラス板124R及び第1偏光板121Rをそのまま透過し、液晶パネル120Rに入射する。液晶パネル120Rに入射したp偏光光は、画像信号に応じた変調により、R光がs偏光光に変換される。液晶パネル120Rの変調により、s偏光光に変換されたR光が、第2偏光板122Rから射出される。このようにして、第1色光用空間光変調装置110Rで変調されたR光は、色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム112に入射する。
次に、G光について説明する。R光透過ダイクロイックミラー106Rで反射された、G光とB光とは光路を90度折り曲げられる。光路を折り曲げられたG光とB光とは、B光透過ダイクロイックミラー106Gに入射する。B光透過ダイクロイックミラー106Gは、G光を反射し、B光を透過する。B光透過ダイクロイックミラー106Gで反射されたG光は、第2色光であるG光を画像信号に応じて変調する第2色光用空間光変調装置110Gに入射する。第2色光用空間光変調装置110GはG光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶表示装置である。第2色光用空間光変調装置110Gは、液晶パネル120G、第1偏光板121G及び第2偏光板122Gを有する。液晶パネル120Gの詳細に関しては後述する。
第2色光用空間光変調装置110Gに入射するG光は、s偏光光に変換されている。第2色光用空間光変調装置110Gに入射したs偏光光は、第1偏光板121Gをそのまま透過し、液晶パネル120Gに入射する。液晶パネル120Gに入射したs偏光光は、画像信号に応じた変調により、G光がp偏光光に変換される。液晶パネル120Gの変調により、p偏光光に変換されたG光が、第2偏光板122Gから射出される。このようにして、第2色光用空間光変調装置110Gで変調されたG光は、色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム112に入射する。
次に、B光について説明する。B光透過ダイクロイックミラー106Gを透過したB光は、2枚のリレーレンズ108と、2枚の反射ミラー107とを経由して、第3色光であるB光を画像信号に応じて変調する第3色光用空間光変調装置110Bに入射する。第3色光用空間光変調装置110Bは、B光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶表示装置である。
なお、B光にリレーレンズ108を経由させるのは、B光の光路の長さがR光及びG光の光路の長さよりも長いためである。リレーレンズ108を用いることにより、B光透過ダイクロイックミラー106Gを透過したB光を、そのまま第3色光用空間光変調装置110Bに導くことができる。第3色光用空間光変調装置110Bは、λ/2位相差板123B、ガラス板124B、第1偏光板121B、液晶パネル120B、及び第2偏光板122Bを有する。なお、第3色光用空間光変調装置110Bの構成は、上述した第1色光用空間光変調装置110Rの構成と同様なので、詳細な説明は省略する。
第3色光用空間光変調装置110Bに入射するB光は、s偏光光に変換されている。第3色光用空間光変調装置110Bに入射したs偏光光は、λ/2位相差板123Bによりp偏光光に変換される。p偏光光に変換されたB光は、ガラス板124B及び第1偏光板121Bをそのまま透過し、液晶パネル120Bに入射する。液晶パネル120Bに入射したp偏光光は、画像信号に応じた変調により、B光がs偏光光に変換される。液晶パネル120Bの変調により、s偏光光に変換されたB光が、第2偏光板122Bから射出される。第3色光用空間光変調装置110Bで変調されたB光は、色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム112に入射する。このように、色分離光学系を構成するR光透過ダイクロイックミラー106RとB光透過ダイクロイックミラー106Gとは、超高圧水銀ランプ101から供給される光を、第1色光であるR光と、第2色光であるG光と、第3色光であるB光とに分離する。
色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム112は、2つのダイクロイック膜112a、112bをX字型に直交して配置して構成されている。ダイクロイック膜112aは、B光を反射し、R光、G光を透過する。ダイクロイック膜112bは、R光を反射し、B光、G光を透過する。このように、クロスダイクロイックプリズム112は、第1色光用空間光変調装置110R、第2色光用空間光変調装置110G、及び第3色光用空間光変調装置110Bでそれぞれ変調されたR光、G光及びB光を合成する。投写レンズ114は、クロスダイクロイックプリズム112で合成された光をスクリーン116に投写する。これにより、スクリーン116上でフルカラー画像を得ることができる。
なお、上述のように、第1色光用空間光変調装置110R及び第3色光用空間光変調装置110Bからクロスダイクロイックプリズム112に入射される光は、s偏光光となるように設定される。また、第2色光用空間光変調装置110Gからクロスダイクロイックプリズム112に入射される光は、p偏光光となるように設定される。このようにクロスダイクロイックプリズム112に入射される光の偏光方向を異ならせることで、クロスダイクロイックプリズム112において各色光用空間光変調装置から射出される光を有効に合成できる。ダイクロイック膜112a、112bは、通常、s偏光光の反射特性に優れる。このため、ダイクロイック膜112a、112bで反射されるR光及びB光をs偏光光とし、ダイクロイック膜112a、112bを透過するG光をp偏光光としている。
次に、図2を用いて液晶パネルの詳細について説明する。図1で説明したプロジェクタ100は、3つの液晶パネル120R、120G、120Bを備えている。これら3つの液晶パネル120R、120G、120Bは変調する光の波長領域が異なるだけであり、基本的構成は同一である。このため、液晶パネル120Rを代表例にして以後の説明を行う。
図2は液晶パネル120Rの斜視断面図である。超高圧水銀ランプ101からのR光は、図2の下側から液晶パネル120Rに入射し、上側からスクリーン116の方向へ射出する。入射側防塵透明プレート201の内側には、透明電極等を有する対向基板202が形成されている。また、射出側防塵透明プレート206の内側にはTFT(薄膜トランジスタ)や透明電極等を有するTFT基板205が形成されている。そして、対向基板202とTFT基板205とを対向させて、入射側防塵透明プレート201と射出側防塵透明プレート206とを貼り合わせる。
対向基板202とTFT基板205との間には、画像表示のための液晶層204が封入されている。また、液晶層204の入射光側、例えば対向基板202には、遮光のためのブラックマトリックス形成層203が設けられている。プリズム群210は、入射側は接着層211を介してTFT基板205に固着されている。さらに、プリズム群210は、射出側は接着層212を介してカバー硝子213に固着されている。
プリズム群210は、2組の直交するプリズム素子から構成されている。図3−1は、プリズム群210を構成する2組のプリズムのうち、射出側のプリズム素子210aの構成を示す。プリズム素子210aは、x軸方向における断面形状が略台形形状である。また、プリズム素子210aは、x軸方向に略直交するy軸方向に長手方向を有している。プリズム素子210aのx軸方向における断面形状の台形形状のうち、2つの斜面303は屈折面として機能する。また、プリズム素子210aのx軸方向における断面形状のうち、上部平坦面301は第1の平坦部として機能する。さらに、下部平坦面302は第2の平坦部として機能する。
屈折面である斜面303は、下部平坦面302に対して所定の角度θaをなしている。このため、斜面303に入射した光は、斜面303の角度θaに対応する方向へ屈折する。角度θaは、例えば0.03〜0.06°程度である。そして、屈折した光により屈折透過像が形成される。また、上部平坦面301又は下部平坦面302に入射した光は、そのまま透過する。そのまま透過した光により直接透過像が形成される。
図2に戻って、プリズム群210を構成する2組のプリズムのうち、プリズム素子210bは、プリズム素子210aより入射側に設けられる。プリズム素子210bの構成は、図3−1に示すプリズム素子210aの構成と略同一である。プリズム素子210bは、y軸方向における断面形状が略台形形状である。また、プリズム素子210bは、x軸方向に長手方向を有している。このため、プリズム素子210aとプリズム素子210bとは、互いに長手方向が略直交するように配置されている。また、不図示の他の組のプリズム素子は、プリズム素子210a、210bと同様の構成である。そして、2組のプリズム素子についても、それぞれの長手方向どうしが略直交するように設けられている。
所望の形状が形成されたプリズム素子210aを光が透過することで、射出光の方向を正確に所定方向へ屈折させて偏向できる。このため、各色光用空間光変調装置110R、110G、110Bの画素間のブラックマトリックス部の投写像上へ、画素からの光を屈折させて導くことができる。この結果、ブラックマトリックス部を認識することなく、高品質な画像を得ることができる。また、この各色光用空間光変調装置110R、110G、110Bを備えているプロジェクタ100によれば、高品質な投写像を得ることができる。
なお、図1で示した構成では、第1偏光板121R、第2偏光板122Rを、液晶パネル120Rに対して別体に設けている。しかし、これに代えて、入射側防塵用透明プレート201と対向基板202との間、射出側防塵透明プレート206とTFT基板205との間などにも偏光板を設けることもできる。図4に示すプロジェクタ1100のように、プリズム群1110は、クロスダイクロイックプリズム112と投写レンズ114との間に配置しても良い。さらに、プリズム群1110は、投写レンズ114とスクリーン116との間に配置することとしても良い。
クロスダイクロイックプリズム114で合成した各色光をプリズム群210に入射する構成とすることにより、プリズム群210を1つにでき、プロジェクタ100を簡易な構成にできる。さらに、プリズム群210は、第2偏光板122Rに、又はクロスダイクロイックプリズム112のR光の入射面に形成しても良い。色光ごとにプリズム群210を設ける構成とすると、各波長に対応した屈折角度設定を行うことができる。
空間光変調装置110Rの変調面とスクリーン116とは共役関係にある。このため、空間光変調装置110Rの変調面上のある一点は、スクリーン116上のある一点に結像する。空間光変調装置110R上の一点からの光は、所定の空間的な拡がり角で拡散し、プリズム群210上の所定の円形領域を透過する。この円形領域の面積を、単位面積とする。また、プリズム群210上において単位面積を有する円形領域を透過した光は、スクリーン116上の一点に結像する。単位面積は、照明系のFナンバー、又は投写系のFナンバーにより決定される。
プリズム群210は、単位面積あたり3周期以上15周期以下の周期でプリズム素子210a、210bを設けることが望ましい。ここで、プリズム素子210a、210bの周期とは、プリズム素子210a、210bの境界のエッジの数であって、単位面積を有する円形領域の直径に沿う直線に略垂直なプリズム素子210a、210bのエッジの数である。プリズム群210により回折光が生ずる構造の一つとして、単位面積の領域内におけるプリズム群210の周期的な構造を挙げることができる。単位面積あたり3周期以上15周期以下の周期でプリズム素子210a、210bを設けることで、プリズム群210の周期的構造に起因する回折光の発生を低減することができる。このほか、プリズム素子210a、210bを単位面積あたり3個以上15個以下となるように設けることで、プリズム群210の周期的構造に起因する回折光の発生を低減することもできる。回折光の発生を低減することで、高精細な画像を表示することができる。
また、好ましくは、プリズム群210は、単位面積あたり5周期以上12周期以下、又は5個以上12個以下のプリズム素子210a、210bを設けることが望ましい。さらに好ましくは、プリズム群210は、単位面積あたりに5周期以上10周期以下、又は5個以上10個以下のプリズム素子210a、210bを設けることが望ましい。これにより、さらに回折光の発生を低減し、さらに高精細な画像を表示することができる。プリズム群210は、単位面積の領域内においてプリズム素子をランダムな形状にするか、又はプリズム素子をランダムに配置することとしても良い。プリズム素子の形状又は配列を非周期的にすることで、回折光の発生を低減し、高精細な画像を表示することができる。
本発明の実施例2に係る微細構造素子であるプリズム群210のプリズム素子210aの製造方法を、図5、図6−1、図6−2に基づいて説明する。
本実施例では、まず、プリズム素子210aを形成する工程の前工程として、試し加工工程を行う。図5の工程aに示す試し加工工程において、他の基板である平板状の試し加工用基板400に対して、平坦バイト401により、切り込みを行う。次に、図5の工程bに示すように、平坦バイト401を角度θ1だけ傾ける。そして、傾いた平坦バイト401で切削し、斜面を形成する。また、図5の工程cに示すように、角度θ1と異なる角度θ2だけ平坦バイト401を傾けて斜面を形成しても良い。図5の工程dに示す形状測定工程において、例えばエッジ部P1、P2、P3、P4において、加工された形状の深さ、角度等を測定する。そして、切削加工機に設定した加工データと、形状測定工程で得られた測定データとの差分を加工データへフィードバックして、加工データを補正する。補正されたデータは、切削加工機械に記憶される。この切削加工機械を用いて、以下に述べるプリズム素子を形成するときは、補正されたデータに基づいて切削加工が行われる。
ここで、試し加工工程において、平坦部と斜面部との相対的な位置関係は、試し加工用基板400と切削加工機との位置関係に対応している。このため、試し加工は、微細構造素子であるプリズム素子210aを形成する基板の一部の領域に対して行うこと、微細構造素子であるプリズム素子210aを形成する基板とは異なる別個の基板に対して行うことのいずれでも良い。
次に、試し加工に続く本加工について図6−1、図6−2に基づいて説明する。図6−1の工程aにおいて、上述の試し加工を行った試し加工用基板400とは異なる基板500を用いる。そして、以下に説明する工程では、上述したように補正された加工データに基づいて切削加工が行われる。上述の試し加工工程を行った試し加工用基板400を不図示の加工機械から取り外す。次に、本加工用の基板500を加工機械に取り付ける。
平坦部形成工程では、切削部により基板500に平坦部を形成する。平坦部形成工程は、切削部により基板500に第1の平坦部を形成する第1平坦部形成工程と、切削部により、第1の平坦部を所定深さだけ切削して第2の平坦部を形成する第2平坦部形成工程と、からなる。図6−1の工程bに示す第1平坦部形成工程では、切削部である平坦バイト401により基板500に第1の平坦部である上部平坦面301を切削加工する。次に、平坦バイト401は、バイトの刃の長さaだけ移動する。移動した平坦バイト401は、再び上部平坦面301を切削加工する。これを繰り返すことにより、連続した形状の上部平坦面301を形成する。
上部平坦面301は、後述する下部平坦面302を形成する際の基準面となる。また、基板500の加工表面500aにうねり形状や微小な凹凸形状が存在している場合もある。この場合でも、第1平坦部形成工程において、うねり形状や凹凸形状は平坦バイト401で切削される。このため、基板500の加工表面500aのうねり形状等に影響されることなく正確な切削加工ができる。また、図6−1の工程cに示すように、上部平坦面301には、長さaの間隔で平坦バイト401が切削する方向に沿って加工筋402が形成される。
図6−2の工程dに示すように、第2平坦部形成工程において、平坦バイト401は、第1の平坦部である上部平坦面301から所定深さhだけ切削を行う。これにより、第2の平坦部である下部平坦面302が形成される。続いて、平坦バイト401は、予め設定されたプリズム素子の次の下部平坦面302を形成する位置に移動する。そして、移動した位置において下部平坦面302を切削加工する。これを繰り返して、全ての下部平坦面302を形成する。
図6−2の工程e及び工程fに示す屈折面形成工程において、平坦バイト401を所定の角度θaだけ傾斜させる。屈折面形成工程では、切削部である平坦バイト401によって、下部平坦面302に対して所定の角度θaを有する屈折面である斜面303を形成する。加工機械において、平坦バイト401を傾斜させる角度は、例えば10万分の1程度の精度で制御できる。平坦バイト401を傾斜させる角度は、最終的に製造される微細構造素子であるプリズム素子の平坦面と屈折面とのなす角度に対応する。従って、微小な角度θaを有するプリズム素子を極めて正確に製造できる。本実施例では、角度θaは、例えば0.03°〜0.06°程度である。また、下部平坦面302のエッジ部P1(工程d)と隣接する斜面303のエッジ部P4(工程e)とが一致するように切削加工を行う。また、下部平坦面302のエッジ部P2(工程d)と隣接する斜面303のエッジ部P3(工程f)とが一致するように切削加工を行う。さらに、斜面303を切削するときに、上部平坦面301に生じている加工筋402を切削、除去するように加工を行う。
加工筋402を除去するためには、上部平坦面301の長さbが、下部平坦面の長さaよりも短くなるように平坦バイト401の位置、角度、切削量を制御する。これにより、最終的に製造されるプリズム素子には加工筋402を生じない。この結果、加工筋402に起因する散乱光を低減できる。また、上部平坦面301の面積をSa、下部平坦面302の面積をSb、1つの下部平坦面302に隣接する2つの屈折面の面積をSc1、Sc2とそれぞれしたときに、以下の条件を満足することが望ましい。
Sa:Sc1:Sc2:Sb=1.2:0.85:0.85:0.80
これにより、上述したようなブラックマトリックスの影響を低減し、かつ引き締まったシャープな投写像を得ることができる。また、本実施例では、同一の切削部である平坦バイト401を用いて、第2の平坦部である下部平坦面302と、隣接する屈折面である斜面303とを形成している。これにより、切削部である平坦バイト401の形状に依存せずに、高精度に制御された微小な傾斜角度θaの屈折部である斜面303を形成できる。また、基板500に対して、まず最初に、第1の平坦部である上部平坦面301を、平坦バイト401で切削加工する。これにより、形成された第1の平坦部である上部平坦面301が、次に続く第2平坦部形成工程や屈折面形成工程のための加工領域となる。このため、基板500の表面にうねり形状や微細な凹凸形状があったとしても、それらに影響されることなく切削加工ができる。
なお、基板500は、硝子部材からなる平行平板に限られず、例えば、アクリル等の透明樹脂でも良い。さらに、微細形状を形成した平行平板にメッキ処理を行い、金型を製造することもできる。この場合、プリズム素子が形成された基板500から成形金型を作成する。そして、金型から他の部材、例えば光学的透明樹脂などに型転写を行い、プリズム群を製造する。これにより、さらなる製造コストの低減を図ることができる。加えて、直接、金型を製造するために、ヘビーアロイ(商品名)等の硬質部材を上述の方法で加工しても良い。そして、加工された硬質部材を金型として転写工程によりプリズム群を製造する。転写による複製によって形成されたプリズム群でも、金型上の単位面積と、転写されたプリズム群とにおける、単位面積あたりの平坦部の面積、屈折面の面積は同一である。このため、形状の凹凸が逆となっても、光学素子としての機能は同じである。
また、本実施例では、切削部として平坦バイト401を用いたが、これに限られるものではない。例えば、図3−2に示すように、2つの第1切削部501a、第2切削部501bを有するV字形状のバイト501を用いることもできる。この場合、上部平坦面301と隣接する斜面303とは同一の切削部、例えば第1切削部501aで形成することが望ましい。また、下部平坦面302と隣接する斜面303とも同一の切削部、例えば第2切削部501bで形成することが望ましい。何れの場合も、平坦面のエッジ部と、斜面のエッジ部との位置は一致させておくことが望ましい。このようにすることで、角度θaが微小な構造のプリズム素子210aを高精度に製造できる。
次に、図7に基づいて、上述の製造手順のフローを説明する。まず、ステップS601において、オペレータは、所望の微細形状を形成するための、加工位置、加工角度、加工深さ、バイト回転数、加工速度等の加工データを加工機械の制御部に入力する。そして、必要な形状、例えば、平坦バイトを加工機械のバイトホルダに取り付ける。ステップS602において、試し加工用のワークである基板を加工機械のホルダにセットする。ワークである基板は、例えば平行平板硝子である。ステップS603において、基板に、上述したようなエッジ部P1、P2、P3、P4等の形状を有する溝の試し加工を行う。
ステップS604において、平行平板硝子をワークホルダから外さずに、そのままの状態で、レーザ顕微鏡や原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope)や干渉型光学測定器を用いて、試し加工された溝形状の深さ、斜面の角度、ピッチ等を測定する。測定データのパラメータは、ピッチ、角度、深さ、及び平坦面粗さの少なくとも一つであることが望ましい。また、測定対象物である平行平板硝子をワークホルダから取り外して測定を行うこととしても、加工形状の相対関係を測定することにより、フィードバックに必要な情報を得ることは可能である。
ステップS605において、測定データと加工データとの差分を、加工データへフィードバックする。また、試し加工用ワークを加工機械のホルダから取り外す。そして、ステップS607において、本加工用のワークを加工機械のホルダにセットする。ステップS606において、フィードバックされた差分値に基づいて、加工データを補正する。具体的には、バイトの加工角度、切削深さ、ピッチ、平坦面加工用のパラメータ等を補正する。例えば、加工角度、切削深さ、溝ピッチ、平坦面加工用のパラメータの補正は、それぞれバイトの角度補正、バイトの深さ補正、送りピッチ補正、送りピッチ補正により行う。ここまでで、試し加工の工程を終える。
次に、補正されたデータに基づいて、ステップS608において、第1の平坦部である上部平坦面301(図6−1の工程b)の切削加工を行う。ステップS609において、平坦バイト401を所定の位置へ移動して、深さhの第2の平坦部である下部平坦面302(図6−2の工程d)を形成する。次に、ステップS610において、平坦バイト401を角度θaだけ傾けて、屈折面である斜面303を形成する。
ステップS611において、所定形状の溝加工が終了したか否かを判断する。判断結果が偽の場合、ステップS612において、平坦バイト401が保持されている加工ヘッドの位置を上述した手順で移動する。そして、ステップS609、S610の加工を繰り返して行う。ステップS611の判断結果が真の場合、加工を終了する。これにより、外乱等の影響が低減された形状加工を行うことができる。また、上述したように、試し加工用基板と本加工用の基板とは同一の基板を用いても良い。
図8は、実施例3に係る微細構造素子の製造方法により製造されたプリズム素子905の断面概略構成を示す。プリズム素子905は、上記のプロジェクタ100に適用することができる。上記実施例と重複する説明は省略するものとする。プリズム素子905は、平坦部である平坦面901、及び屈折面である斜面902を有する。プリズム素子905は、x軸方向における断面形状が略台形形状であって、y軸方向に長手方向を有する。
プリズム素子905は、略台形形状どうしの間に平坦面が無く斜面902どうしが隣接している点が、上記のプリズム素子210a(図3−1参照)とは異なる。斜面902は、平坦面901に平行な面に対して所定の角度θbをなしている。角度θbは、上記のプリズム素子210aの斜面303の角度θaと同様に、例えば0.03〜0.06°程度である。
図9は、プリズム素子905の製造手順を示す。本実施例の微細構造素子の製造方法では、V字形状のバイト1001を用いる。バイト1001は、図3−2に示すバイト501と同様に、2つの切削部を有する。本実施例も、上記の実施例2と同様に、プリズム素子を形成する工程の前工程として、試し加工工程を行う。試し加工工程では、平坦部901とは異なる試し加工領域において、加工データに基づいて切削部であるバイト1001により所定形状を形成する。
試し加工工程に続いて、プリズム素子905の本加工を行う。プリズム素子905は、フィードバック工程において補正された加工データに基づいて、平坦部形成工程と屈折面形成工程とを行うことで形成される。図9の工程aに示す平坦部形成工程では、切削部であるバイト1001により基板900に平坦面901を切削加工する。平坦面901を形成するための基板900の切削には、バイト1001の2つの切削部のうちの1つを用いて行う。一方の切削部が略水平になるまでバイト1001を傾けた状態で基板900を切削することで、平坦面901を形成する。バイト1001は、バイト1001の中心軸Mを、基板900の垂線Nに対して角度θ3となるように、不図示の切削加工機械に取り付けられる。バイト1001は、例えば不図示のシャンクを介して機械本体に取り付けられる。上述の試し加工工程における加工データの補正は、例えば、機械本体とシャンクとの取り付け誤差、シャンクとバイト1001との取り付け誤差、及び切削加工機械に設定された基準の誤差を含めてフィードバックされる。z軸方向におけるバイト1001の位置及び角度θ3は、いずれもフィードバックにより決定される。
バイト1001は、中心軸Mを中心に回転することによって基板900の表面を切削する。バイト1001は、基板900の表面を切削しながらy軸方向に移動する。y軸方向への移動が完了すると、次にプラスx方向にシフトした位置にバイト1001を移動し、再びy軸方向への切削を開始する。平坦面901は、このような切削を繰り返すことによって形成される。
図9に示す工程b及び工程cは、屈折面形成工程である。屈折面形成工程では、バイト1001の中心軸Mが垂線Nに略一致する位置にバイト1001をシフトさせる。このときバイト1001は、切削加工機械から取り外すこと無く、例えばシャンクを操作することでシフトさせる。ここでは、基板900に形成する溝に合わせて設計された角度θ0の先端部を有するバイト1001を用いる場合を考える。まず、工程bにおいて、中心軸Mが垂線Nに略一致する状態で基板900を切削する。
補正された加工データによる角度が設計上の角度θ0より大きい場合は、工程cに示すように、基板900上の溝の先端部P5を中心として補正値である角度θ4だけバイト1001を傾ける。このとき垂線Nに対してバイト1001の中心軸Mがなす角度θ4、及びバイト1001を傾ける方向は、いずれも補正された加工データに基づいて決定されている。このようにして、切削部であるバイト1001により、平坦面901に対して所定の角度θbを有する屈折面902が形成される。なお、図9の工程cでは垂線Nを基準としてバイト1001をマイナスx方向のみに傾けた状態を示しているが、補正された加工データに基づいて複数の方向にバイト1001を傾けることとしても良い。このようにして、プリズム素子901は製造される。
図10は、基板900に形成する溝より小さい角度θ5の先端部を有するバイト1101を用いる場合の製造手順を示す。図10の工程aに示す平坦面形成工程では、図9の工程aと同様に、バイト1101の2つの切削部のうちの1つを用いて平坦面901を形成する。バイト1101は、バイト1101の中心軸Mを、基板900の垂線Nに対して角度θ5となるように、不図示の切削加工機械に取り付けられる。
次に、図10の工程b及び工程cに示す屈折面形成工程により、切削部であるバイト1101によって、平坦面901に対して所定の角度θbを有する屈折面である斜面902を形成する。斜面902は、バイト1101の中心軸Mと垂線Nとが略一致する位置にバイト1101をシフトして切削した後、溝の先端部P6を中心としてバイト1101を傾けることで形成できる。工程bにおいて、バイト1101は、バイト1101の中心軸Mと垂線Nとが角度θ7をなす位置にシフトする。工程cにおいて、バイト1101は、バイト1101の中心軸Mと垂線Nとが角度θ8をなす位置にシフトする。角度θ7、θ8は、それぞれ補正された加工データに基づいて決定される。
このように、同一のバイト1101を用いて平坦面901と斜面902とを形成する。これにより、バイト1101の形状に依存せずに、高精度に制御された微小な傾斜角度θbの屈折部を高精度に形成できる。また、初めに形成される平坦面901は、屈折面形成工程のための基準面となる。このため、基板900の表面にうねり形状や微細な凹凸形状があったとしても、それらに影響されることなく切削加工ができる。
図11は、本実施例のプリズム素子905の製造手順のフローチャートである。プリズム素子905の製造手順のうち、ステップS601からステップS607までの手順については、上記の実施例2のプリズム素子210aの製造手順と同様である。本実施例のプリズム素子905は、ステップS608において、基板900の垂線Nに対してバイト1101の中心線Mが所定の角度をなすようにバイト1101を傾けた状態で、平坦面901の切削加工を行う。
次に、ステップS610において、バイト1101の中心軸Mが垂線Nに略一致する位置にバイト1101をシフトさせた状態で、基板900を切削する。また、ステップS610では、補正された加工データに基づいて、垂線Nに対してバイト1101の中心軸Mが所定方向に所定角度をなすようにバイト1101を傾けることで、斜面902を形成する。さらに、ステップS611、ステップS612において、加工終了の判断、及び加工ヘッドの移動を行う手順は、実施例2のプリズム素子210aの製造方法の場合と同様である。これにより、外乱等の影響が低減された形状加工を行うことができる。また、本実施例においても、試し加工用基板と本加工用の基板とは同一の基板を用いることとしても良い。
本発明の実施例4に係る微細構造素子の製造方法について、図12〜図15に基づいて説明する。本実施例では、所定の領域の光の透過率が段階的に異なる領域を有するグレースケールマスク710を用いる。図12は、グレースケールマスク710を光軸に沿ったz軸方向から見た図である。まず、光を全く透過させない透過率0%の領域711と、入射光を全て透過させる透過率略100%の領域712とが形成されている。そして、領域711と領域712との間に、透過率が段階的に異なる領域713が形成されている。図12では、領域713において透過率が5つのステップで変化する例を示す。
図13は、図12のAA断面の透過率変化を示す。図13の横軸は位置x、縦軸は透過率I(%)をそれぞれ示す。透過率が0%の領域711は、上部平坦面に対応する。透過率が100%の領域712は、下部平坦面に対応する。透過率が変化する領域713は、斜面に対応する。
まず、レジスト層形成工程において、基板700上にレジスト層720を形成する。図14に示す露光工程において、光の透過率が段階的に変化するグレースケールマスク710を介してレジスト層720を露光する。そして、リソグラフィ工程において、グレースケールマスク710の透過率に対応した形状がレジスト層720に転写される。ここで、レジスト層720の解像度よりも小さなステップで透過率を階段状に変化させることで、表面形状が平滑化された斜面を得ることができる。レジスト層720の斜面を平滑化させる他の方法として、リソグラフィ工程後のレジスト層720を例えば120°C程度でポストベークしても良い。ポストベークにより、レジスト層720の表面にだれが生ずる。だれにより斜面の表面が平滑化される。また、透過率の段差の大きさは、レジストの種類、プリベーク時間、露光時間、現像時間等に基づいて制御できる。
本実施例では、レジスト層720として、クラリアント社のAZ4620(商品名)を用いている。そして、以下に示すパラメータ条件で処理を行っている。
プリベーク:90°C、30分間
露光:800mj
現像:7分間
ポストべーク:120°C、60分間
これにより、所望のプリズム形状を製造できる。ここで、上記各パラメータ条件と形成される形状との関連性について説明する。プリベーク条件は、温度を下げるとレジストの感度が上がる。ただし、温度を下げると、現像時の非露光領域の耐性が低下するため、厚さを確保することが困難となる。露光時間については、グレースケールマスク法では透過率(OD値)により階調を得ている。露光時間が長くなると、遮光領域からの漏れ光の影響が大きくなり、段差領域の形成に不利となってしまう。現像時間は、長くなると現像時の非露光領域の耐性が無くなってしまう。この結果、膜厚の確保が困難となる。ポストベークでは、上述のように透過率の段差部に生ずるエッジのだれを意図的に発生できる。ポストベークを行わないとドライエッチング時の選択比が低下してしまう。また、ポストベークを適切に行わないと、ドライエッチング時のプラズマによる焦げが発生して、形状転写が困難となってしまう。
そして、図15に示すエッチング工程において、レジスト層720の形状を基板700へ転写する。エッチング工程は、例えば、RIE法等によるドライエッチング工程を行う。エッチングガスとしては、酸素と、弗化系ガス、例えばC48、CF4等との混合ガスを用いる。これにより、エッチング斑に起因する加工表面の凹凸形状を低減して、平滑で良好なプリズム素子を製造できる。また、エッチングガス濃度、混合比、エッチングガス圧力、磁場強度、エッチング時間等のエッチング条件を制御することで、レジスト形状を基板700へ転写する選択比を略0.7〜1.8倍の範囲で制御できる。また、ドライエッチングで形成したプリズム素子の表面には、不要な散乱光の原因となる数10〜数100nm程度の凹凸が発生することがある。本実施例では、ドライエッチング工程の後にフッ酸溶液によるウエットエッチング工程を行う。これにより、加工表面の凹凸形状は平滑化され、不要な散乱光を低減できる。また、基板700は大型の硝子基板に複数のプリズム素子を形成する。そして、最終的に、ダイシングにより所望の大きさの基板を得る。この結果、所望の形状の、上部平坦面701と、下部平坦面702と、斜面703とを形成できる。
また、本実施例では型転写によりプリズム素子を製造することもできる。型転写では、まずレジスト層720に所望の形状を形成する。その後、レジスト層720にNi鍍金を施して型を製造する。そして、この型によりレプリカを作成する。これにより、簡便に大量のレプリカを製造できる。以上説明するように、本実施例の製造方法は、マイクロレンズとは異なる、斜面部を有する屈折光学素子に関する製造方法として好適である。なお、型転写は、レジスト層720に形成した形状に基づいて行う場合に限らず、各実施例の製造方法により基板に形成した形状に基づいて行うこととしても良い。
絶縁性のレジスト層720や基板700に形成されたプリズム素子の形状を母型とする場合、まずプリズム素子の形状に、例えばSi、Ni、Alなどの真空蒸着、銀鏡反応、無電解Ni鍍金により導電性皮膜を形成する。導電性部材を成膜することで導電性を付与した後、プリズム素子の形状に、Ni等による電界鍍金を施す。このとき、鍍金膜に内部応力が発生すると、製造された型に歪を生じ、プリズム素子の形状の再現性が低下する場合がある。鍍金膜に発生する応力を緩和するために、例えば電鋳により2インチの領域を型転写する場合、所望の型より広範囲の5インチ以上、望ましくは6インチ以上の領域に鍍金を施すことが好ましい。そして、鍍金加工で得られた形成物のうち必要な部分を切り出すことによって、所望の形状の型を得ることができる。このように、型転写に必要な領域より広範囲の領域に鍍金を施すことによって内部応力を軽減し、正確な形状の型を製造できる。電鋳は、サブミクロンオーダーの凹凸を忠実に転写できることを特徴とする。これにより、精細なプリズム素子の形状を正確に転写し、正確な形状のレプリカを製造できる。
プリズム素子は、基板700又はレジスト層720に形成された形状を母型として複数の金型を形成し、形成された複数の金型を用いて他の部材へ型転写することで製造することとしても良い。例えば、上述の鍍金により単独の母型から複数の金型を形成する。そしてこの複数の金型を用いてレプリカを製造する。単独の大型な金型を形成する場合、大型な母型を製造する必要がある。例えば、実施例2に係る微細構造素子の製造方法によって大型な母型を製造すると、長時間を要する上、高コストになると考えられる。例えば、基板700の1つの面に対して6つの金型を用いてレプリカを製造する場合、所望のプリズム群に対して6分の1の大きさの母型を用意すれば良い。このように、単独の大型な金型を形成することが困難であっても、複数の金型を用いることで、容易にレプリカを製造することができる。また、同一の母型から製造された複数の金型を用いてレプリカを製造することで、正確な形状で、均一かつ高精細な画像を得ることが可能なプリズム群を得られる。なお、本実施例では所定形状に形成されたレジスト層720を母型として金型を形成する例を説明したが、母材はレジストに限定されず、ニッケルリン鍍金を施した金型や樹脂プリズム、硝子プリズムなどの他の部材を用いても良い。
以上のように、機械加工やフォトリソグラフィにより成形された微細構造素子から複数の型を作成する場合、所望の構造を形成する領域の2.5倍以上、好ましくは3倍以上の領域について鍍金により型複製し、複製された型から必要な領域を切り出す。このようにして得られた型を用いることで、高精度な微細構造素子を、低コストで大量に製造することができる。
また、例えば図2に示すプリズム群210のように、2組の直交するプリズム素子から構成されるプリズム群は、単独の基板700の2面に対してそれぞれ金型の形状を転写することで製造しても良い。2組の直交するプリズム素子から構成されるプリズム群は、第1の金型を用いて他の部材である基板700の第1面へ型転写し、第2の金型を用いて、第1面とは反対側の第2面へ型転写する。第1の金型と第2の金型とを用いて第1面、第2面にそれぞれ型転写することで、第1面及び第2面にプリズム素子を有するプリズム群を容易に形成できる。また、同一の母型を用いて第1の金型及び第2の金型を製造することで、正確な形状で、均一かつ高精細な画像を得ることが可能なプリズム群を得られる。
本発明の実施例5に係る微細構造素子の製造方法について、図16−1〜図16−4及び図17に基づいて説明する。本実施例では、開口部の面積が異なる複数の遮光マスクを用いる。図16−1に第1のマスク810の構成を示す。第1のマスク810は、第1の大きさの開口部810aを複数有している。斜線を付して示す領域810bは遮光領域である。図16−2に第2のマスク820の構成を示す。第2のマスク820は、第2の大きさの開口部820aを複数有している。斜線を付して示す領域820bは遮光領域である。図16−3に第3のマスク830の構成を示す。第3のマスク830は、第3の大きさの開口部830aを複数有している。斜線を付して示す領域830bは遮光領域である。
ここで、各開口部の大きさは、
第1の大きさの開口部<第2の大きさの開口部<第3の大きさの開口部
となるように構成する。そして、これら3枚のマスク810、820、830を用いて3回の多重露光を行う。この結果、レジスト層においては、均一な露光量の領域と、3段階に階段状に露光量が変化する領域とが生ずる。図16−4は、さらに2つの同様のマスクを加えて用いて、5段階の多重露光を行った時の、透過率異なる領域の大きさを示す。例えば、5枚のマスクの全てにおいて露光される領域840aは、露光量が最も多くなる。このため、この領域840aのレジスト層840は最も現像液と反応する。この結果、レジスト層は、領域840aにおいて最も除去され、図17に示す平坦面802が形成される。
これとは反対に、5回の露光の全てにおいて遮光される領域840bのレジスト層の露光量はゼロとなる。このため、現像工程において、この領域840bのレジスト層840は除去されず、図17に示す平坦面801が形成される。また、2つの平坦面801、802の間の領域840cでは、露光量が段階的に変化している。このため、この領域840cでは、階段状のレジスト厚さである斜面803が形成される。
その後、オーブンを用いて、レジスト層840を、例えば100°Cに加熱してベークする。これにより、レジスト層840内に水分、溶剤が揮発し、ドライエッチング耐性が向上する。さらに、加熱によりレジスト層840にだれが生じ、階段形状部分を平滑化された斜面にすることができる。レジスト層840を不図示の硝子基板上に形成した場合は、ドライエッチングにより、レジスト層840の形状を硝子基板に形成できる。このとき、硝子基板に形状を転写した後に、フッ酸溶液によるエッチングを行い、表面の平滑化を図ることが望ましい。これにより、図3−1に示すプリズム素子210aと同様の形状のプリズム素子を得ることができる。また、本実施例の微細構造素子の製造方法により、図18に示すように、平坦部811と斜面803とからなるレジスト層850を形成することもできる。これにより、図8に示すプリズム素子905と同様の形状のプリズム素子を得ることができる。
また、上記実施例と同様に、所定の形状が形成されたレジスト層840にNi鍍金を行うことで金型を形成することもできる。そして、金型からレプリカを容易に製造できる。本実施例では、平坦部と屈折面である斜面との成す角度は、マスクの開口部810a、820a、830aの大きさにより容易に制御できる。この結果、平坦部と屈折面との成す角度が微小な微細構造素子を製造できる。上記実施例4の製造方法と同様に本実施例の製造方法も、マイクロレンズとは異なる、微小な角度の斜面部を有する屈折光学素子に関する製造方法として好適である。
本発明の実施例6に係る微細構造素子の製造方法を図19に基づいて説明する。図19は、マスク910の構成を示す。露光工程よりも後の工程から最終的に微細構造素子を得るまでの工程は、上記各実施例と同様なので重複する説明は省略する。本実施例の露光工程では、短冊状の開口部910aの面積が位置により異なるマスク910を用いてレジスト層を露光する。図19では、図に対して左から右に向かって、開口部910aの面積が増加し、かつ遮光部910bの面積が減少する構成である。この結果、均一な露光量の領域は、平坦面が形成される。また、階段状に露光量が変化する領域は、屈折面である斜面が形成される。
本実施例の変形例を図20に基づいて説明する。図20は、マスク920の構成を示す。露光工程よりも後の工程から最終的に微細構造素子を得るまでの工程は、上記各実施例と同様なので重複する説明は省略する。本変形例の露光工程では、矩形状の開口部920aと矩形状の遮光部920bとの面積が位置により異なるマスク920を用いてレジスト層を露光する。開口部920aと遮光部920bとは2次元的に交互に配置されている。図20では、図に対して左から右に向かって、開口部920aの面積が増加し、かつ遮光部920bの面積が減少する構成である。この結果、均一な露光量の領域は、平坦面が形成される。また、階段状に露光量が変化する領域は、屈折面である斜面が形成される。また、図21に示すマスク930のように、円形の遮光部930bを形成することもできる。この場合、遮光部930bの間の領域が開口部930aとなる。これにより、平坦部と屈折面との成す角度は、マスクの開口部の大きさと位置により容易に制御できる。この結果、平坦部と屈折面との成す角度が微小な微細構造素子を製造できる。
上記実施例4の製造方法と同様に本実施例の製造方法も、マイクロレンズとは異なる、斜面部を有する屈折光学素子に関する製造方法として好適である。なお、図19、図20、図21に示すような構成のマスクを用いる場合は、レジスト層に対していわゆるプロジェクション法により露光を行うことが望ましい。プロジェクション法では、投影像がボケる手段を利用して、レジスト層になだらかな斜面を形成できる。
また、レジスト層へ微細構造素子の形状を形成するためには、さらにグレースケールマスク法の他にも、電子線描画露光法やレーザ描画露光法を用いることもできる。このように、本発明は、上記実施例に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形例をとることができる。
本発明の実施例1に係るプロジェクタの概略構成図。 実施例1の液晶パネルの概略構成図。 プリズム群の断面概略図。 切削部の変形例の図。 プリズム群の配置位置の説明図。 実施例2の試し加工を説明する図。 実施例2の本加工を説明する図。 実施例2の本加工を説明する図。 実施例2の製造手順を説明する図。 プリズム素子の断面概略図。 実施例3の加工を説明する図。 実施例3の加工を説明する図。 実施例3の製造手順を説明する図。 実施例4の本加工を説明する図。 実施例4の本加工を説明する他の図。 実施例4の本加工を説明するさらに他の図。 実施例4の本加工を説明する別の図。 実施例5の第1のマスクの概略構成図。 実施例5の第2のマスクの概略構成図。 実施例5の第3のマスクの概略構成図。 実施例5の多重露光を説明する図。 実施例5のレジスト層を説明する図。 実施例5のレジスト層を説明する他の図。 実施例6のマスクの概略構成図。 実施例6の変形例のマスクの概略構成図。 実施例6の他の変形例のマスクの概略構成図。
符号の説明
100 プロジェクタ、101 超高圧水銀ランプ、104 インテグレータ、105 偏光変換素子、106R R光透過ダイクロイックミラー、106G B光透過ダイクロイックミラー、107 反射ミラー、108 リレーレンズ、110R 第1色光用空間光変調装置、110G 第2色光用空間光変調装置、110B 第3色光用空間光変調装置、112 クロスダイクロイックプリズム、112a、112b ダイクロイック膜、114 投写レンズ、116 スクリーン、120R、120G、120B 液晶パネル、121R、121G、121B 第1偏光板、123R、123B λ/2位相差板、124R、124B ガラス板、201 入射側防塵透明プレート、202 対向基板、203 ブラックマトリックス形成層、204 液晶層、205 TFT基板、206 射出側防塵透明プレート、210 プリズム群、210a、210b プリズム素子、211、212 接着層、213 カバー硝子、1100 プロジェクタ、1110 プリズム群、400 試し加工用基板、401 平坦バイト、500 基板、500a 加工表面、301 上部平坦面、302 下部平坦面、303 斜面、402 加工筋、900 基板、901 平坦面、902 斜面、905 プリズム素子、1001、1101 バイト、710 グレースケールマスク、711、712、713 領域、700 基板、720 レジスト層、810 第1のマスク、820 第2のマスク、830 第3のマスク、840 レジスト層、810a、820a、830a 開口部、810b、820b、830b 遮光領域、840a、840b、840c 領域、801、802 平坦面、803 斜面、811 平坦面、850 レジスト層、910a、920a、930a 開口部、910b、920b、930b 遮光部、910、920、930 マスク

Claims (17)

  1. 切削部により基板に平坦部を形成する平坦部形成工程と、
    前記切削部により、前記平坦部に対して所定の角度を有する屈折面を形成する屈折面形成工程と、
    を含むことを特徴とする微細構造素子の製造方法。
  2. 前記平坦部とは異なる試し加工領域において、加工データに基づいて前記切削部により所定形状を形成する試し加工工程と、
    前記試し加工工程で形成された前記所定形状を測定する形状測定工程と、
    前記形状測定工程で得られた測定データと前記加工データとの差分を前記加工データへフィードバックして前記加工データを補正するフィードバック工程と、を含み、
    補正された前記加工データに基づいて、前記平坦部形成工程と前記屈折面形成工程とを行うことを特徴とする請求項1に記載の微細構造素子の製造方法。
  3. 前記平坦部形成工程は、前記切削部により前記基板に第1の平坦部を形成する第1平坦部形成工程と、前記切削部により、前記第1の平坦部を所定深さだけ切削して第2の平坦部を形成する第2平坦部形成工程と、を含み、
    前記屈折面形成工程において、前記切削部により、前記第2の平坦部に対して所定の角度を有する屈折面を形成することを特徴とする請求項1に記載の微細構造素子の製造方法。
  4. 前記第1の平坦部とは異なる試し加工領域において、加工データに基づいて前記切削部により所定形状を形成する試し加工工程と、
    前記試し加工工程で形成された前記所定形状を測定する形状測定工程と、
    前記形状測定工程で得られた測定データと前記加工データとの差分を前記加工データへフィードバックして前記加工データを補正するフィードバック工程と、を含み、
    補正された前記加工データに基づいて、前記第1平坦部形成工程と前記第2平坦部形成工程と前記屈折面形成工程とを行うことを特徴とする請求項3に記載の微細構造素子の製造方法。
  5. 前記切削部は、少なくとも第1切削部と第2切削部とを有し、
    前記第1平坦部形成工程又は前記第2平坦部形成工程と、前記屈折面形成工程とにおいて、同一の切削部を用いることを特徴とする請求項3又は4に記載の微細構造素子の製造方法。
  6. 所定断面内における、前記第1の平坦部の長さは、前記第2の平坦部の長さよりも短いことを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の微細構造素子の製造方法。
  7. 光の透過率が段階的に変化する領域を有するグレースケールマスクを介してレジスト層を露光する露光工程と、
    前記レジスト層をエッチングするエッチング工程と、
    を含むことを特徴とする微細構造素子の製造方法。
  8. 開口部の面積がそれぞれ異なる複数のマスクを用いてレジスト層を複数回数だけ露光する多重露光工程と、
    前記レジスト層をエッチングするエッチング工程と、
    を含むことを特徴とする微細構造素子の製造方法。
  9. 開口部の面積が位置により異なるマスクを用いてレジスト層を露光する露光工程と、
    前記レジスト層をエッチングするエッチング工程と、
    を含むことを特徴とする微細構造素子の製造方法。
  10. 前記レジスト層に形成された形状をエッチングにより基板に転写する基板形状転写工程をさらに含むことを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の微細構造素子の製造方法。
  11. 前記レジスト層に形成された形状を金型として、他の部材へ型転写する型転写工程をさらに有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の微細構造素子の製造方法。
  12. 前記基板又は前記レジスト層に形成された形状を母型として複数の金型を形成し、形成された前記複数の金型を用いて、他の部材へ型転写することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の微細構造素子の製造方法。
  13. 第1の金型を用いて前記他の部材の第1面へ型転写し、第2の金型を用いて前記他の部材の第2面へ型転写することを特徴とする請求項12に記載の微細構造素子の製造方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の微細構造素子の製造方法により製造された微細構造素子。
  15. 請求項14に記載の微細構造素子を有することを特徴とする空間光変調装置。
  16. 照明光を供給する光源と、
    前記照明光を画像信号に応じて変調する請求項15に記載の空間光変調装置と、
    変調された光を投写する投写レンズと、を有することを特徴とするプロジェクタ。
  17. 第1色光、第2色光、及び第3色光を含む光を供給する光源と、
    前記第1色光を画像信号に応じて変調する第1色光用空間光変調装置と、
    前記第2色光を画像信号に応じて変調する第2色光用空間光変調装置と、
    前記第3色光を画像信号に応じて変調する第3色光用空間光変調装置と、
    前記第1色光用空間光変調装置で変調された光と、前記第2色光用空間光変調装置で変調された光と、前記第3色光用空間光変調装置で変調された光とを合成する色合成光学系と、
    前記色合成光学系にて合成された光を投写する投写レンズと、を有し、
    前記色合成光学系と前記投写レンズとの間の光路中に、請求項14に記載の微細構造素子を有することを特徴とするプロジェクタ。
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