JP2007156055A - グレイスケールマスク、マイクロレンズの製造方法、マイクロレンズ、空間光変調装置及びプロジェクタ - Google Patents

グレイスケールマスク、マイクロレンズの製造方法、マイクロレンズ、空間光変調装置及びプロジェクタ Download PDF

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Kazuhisa Mizusako
和久 水迫
Shunji Uejima
俊司 上島
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Abstract

【課題】光透過率が段階的に変化するように分布することによる段形状の形成を回避でき
、レジスト形状を正確に形成することが可能なグレイスケールマスク等を提供すること。
【解決手段】所定のパターンでレジスト層を露光するために光透過率の分布が決定された
グレイスケールマスクであって、それぞれ光透過率が設定された複数の単位セルを有し、
第1のレジスト形状に応じて露光されたレジスト層を用いて第2のレジスト形状を形成す
るように光透過量の分布LD2が決定され、かつ、第1のレジスト形状に応じてレジスト
層を露光する場合と比較して単位セルの幅より短い長さだけ光透過率の分布をシフトさせ
る。
【選択図】図10

Description

本発明は、グレイスケールマスク、マイクロレンズの製造方法、マイクロレンズ、空間
光変調装置及びプロジェクタ、特に、三次元微細構造を有するマイクロレンズ等の光学素
子を製造するためのグレイスケールマスクの技術に関する。
従来、三次元微細構造を有する光学素子の製造において、例えば、フォトリソグラフィ
技術が用いられている。フォトリソグラフィは、光反応性の感光材料であるレジスト層を
基板に塗布し、露光、現像することでレジスト層にパターンを形成する技術である。レジ
スト層にパターンを形成した後エッチング等を施すことで、レジスト層のパターンを基板
に形成することができる。レジスト層に所望のパターンを形成する方法として、例えば、
グレイスケールマスクを介してレジストを露光する技術が用いられている。グレイスケー
ルマスクは、所望のレジスト形状に対応させてそれぞれ光透過率が設定された複数の単位
セルを備えている。単位セルの光透過率は、例えば、単位セルに占める開口部の面積の割
合である面積開口率によって決定することができる。面積開口率により光透過率を決定す
るグレイスケールマスクを用いる技術として、例えば、特許文献1に提案されている技術
がある。特許文献1に提案されている技術は、複数のグレイスケールマスクを用意し、少
なくとも一のグレイスケールマスクを用いるときに、他のグレイスケールマスクを用いる
ときと露光時間を異ならせるものである。また、例えば、特許文献2には、レジストを加
熱処理する技術が提案されている。
特開2004−310077号公報 特開2003−91066号公報
単位セルごとに光透過率を変化させると、グレイスケールマスクの光透過率は二次元方
向において段階的に変化するように分布することとなるため、平滑な面を得たい場合でも
レジスト層に段形状が形成される場合がある。光学素子は、光の屈折等の機能を果たすた
めに正確な形状であることが要求されることから、設計には無い段形状の形成を回避する
ことが望まれる。これに対して、複数のグレイスケールマスクにおいて露光時間を異なら
せることでは二次元方向におけるレジスト深さの分布の粗さは変わらず、段形状の形成を
回避できないことが考えられる。レジストに加熱処理を施すことでは、段形状の平滑化が
可能であっても、レジスト形状の深さや曲率等にまで加熱の影響が及ぶことで正確な形状
を得られない場合が考えられる。このように、従来の技術では、光透過率が段階的に変化
するように分布することによる段形状の形成を回避することが困難であることから、正確
なレジスト形状を得ることが難しいという問題を生じる。本発明は、上述の問題に鑑みて
なされたものであり、光透過率が段階的に変化するように分布することによる段形状の形
成を回避でき、レジスト形状を正確に形成することが可能なグレイスケールマスク、マイ
クロレンズの製造方法、マイクロレンズ、空間光変調装置、及びプロジェクタを提供する
ことを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明によれば、所定のパターンでレ
ジスト層を露光するために光透過率の分布が決定されたグレイスケールマスクであって、
それぞれ光透過率が設定された複数の単位セルを有し、第1のレジスト形状に応じて露光
されたレジスト層を用いて第2のレジスト形状を形成するように光透過率の分布が決定さ
れ、かつ、第1のレジスト形状に応じてレジスト層を露光する場合と比較して単位セルの
幅より短い長さだけ光透過率の分布をシフトさせることを特徴とするグレイスケールマス
クを提供することができる。
第1のレジスト形状に応じた露光には、従来と同様の光透過率分布を備えるグレイスケ
ールマスクを用いることができる。第1のレジスト形状に応じてレジスト層を露光する場
合と比較して単位セルの幅より短い長さだけ光透過率の分布をシフトさせることにより、
第1のレジスト形状に応じた露光のみを行う場合と比較して、光透過率の分布を細かく設
定することが可能となる。光透過率の分布を細かくすることで、レジスト層上における光
量の変化を連続的なものに近づけ、平滑な面を形成することができる。これにより、光透
過率が段階的に変化するように分布することによる段形状の形成を回避でき、レジスト形
状を正確に形成することが可能なグレイスケールマスクを得られる。
また、本発明の好ましい態様によれば、第1のレジスト形状に応じてレジスト層を露光
する場合と比較して単位セルの幅の略半分の長さだけ光透過率の分布をシフトさせること
が望ましい。第1のレジスト形状に対して単位セルの略半分の長さだけ光透過率の分布を
シフトさせることで、レジスト層上における光量の変化をより連続的なものとすることが
可能となる。これにより、平滑な面を形成することができる。
さらに、本発明によれば、第1のレジスト形状に応じて光透過率の分布が決定されたグ
レイスケールマスクを用いてレジスト層を露光する第1の露光工程と、第1のレジスト形
状に応じて露光されたレジスト層を用いて第2のレジスト形状を形成するように光透過率
の分布が決定されたグレイスケールマスクを用いてレジスト層を露光する第2の露光工程
と、第2のレジスト形状を他の部材へ転写することでレンズ形状を形成するレンズ形状形
成工程と、を含み、光透過率の分布は、それぞれ光透過率が設定された複数の単位セルに
より決定され、第2の露光工程において第2のレジスト形状を形成するための光透過率の
分布が、第1の露光工程において第1のレジスト形状に応じてレジスト層を露光するため
の光透過率の分布と比較して、単位セルの幅より短い長さだけシフトされることを特徴と
するマイクロレンズの製造方法を提供することができる。第1の露光工程と第2の露光工
程とで、単位セルの幅より短い長さだけ光透過率の分布をシフトさせることにより、光透
過率の分布を変化させず露光を行う場合と比較して、光透過率の分布を細かく設定するこ
とが可能となる。光透過率の分布を細かくすることで、レジスト層上における光量の変化
を連続的なものに近づけ、平滑な面を形成することができる。また、マイクロレンズの外
周近くに相当する部分について正確な深さ分布を備える第2のレジスト形状を安定して形
成することが可能となる。マイクロレンズの外周近くに相当する部分を正確に形成するこ
とで、入射光を所定の方向へ高い効率で進行させ、高い性能を備えるマイクロレンズを形
成することができる。これにより、光透過率が段階的に変化するように分布することによ
る段形状の形成を回避でき、レジスト形状を正確に形成することができる。
また、本発明の好ましい態様としては、第1の露光工程において、第1のグレイスケー
ルマスクを用いてレジスト層を露光し、第2の露光工程において、第1のグレイスケール
マスクとは光透過率の分布が単位セルの幅より短い長さだけシフトされた第2のグレイス
ケールマスクを用いてレジスト層を露光することが望ましい。これにより、光透過率の分
布をシフトさせた複数のパターンによるレジスト層の露光を行うことができる。
また、本発明の好ましい態様としては、第1の露光工程において用いたグレイスケール
マスクを移動させるグレイスケールマスク移動工程を含み、第2の露光工程では、グレイ
スケールマスク移動工程にて移動させたグレイスケールマスクを用いてレジスト層を露光
することが望ましい。グレイスケールマスクは、例えば、光透過率を分布させる光透過率
分布領域の中心位置をシフトさせるように移動させることができる。グレイスケールマス
クの移動により、光透過率の分布をシフトさせた複数のパターンによるレジスト層の露光
を行うことができる。また、1つのグレイスケールマスクによる複数回の露光を行うこと
を可能とすることで、使用するグレイスケールマスクの数を少なくできるほか、グレイス
ケールマスクを交換する工程を少なくすることができる。これにより、光透過率の分布を
シフトさせた複数のパターンによるレジスト層の露光を安価に行うことができる。
さらに、本発明によれば、上記のグレイスケールマスクを用いて製造されることを特徴
とするマイクロレンズを提供することができる。上記のグレイスケールマスクを用いた露
光により、段形状の形成を回避でき、レジスト形状を正確に形成することが可能である。
これにより、高い精度で形成され、光の進行方向を正確に制御可能なマイクロレンズを得
られる。
さらに、本発明によれば、上記のマイクロレンズの製造方法により製造されることを特
徴とするマイクロレンズを提供することができる。これにより、高い精度で形成され、光
の進行方向を正確に制御可能なマイクロレンズを得られる。
さらに、本発明によれば、上記のマイクロレンズを備えることを特徴とする空間光変調
装置を提供することができる。上記のマイクロレンズを備えることで、正確な形状のマイ
クロレンズにより光を効率的に利用することが可能である。これにより、光を効率的に利
用でき、高効率で明るく、高コントラストな画像を得るための空間光変調装置を得られる
さらに、本発明によれば、上記の空間光変調装置を備えることを特徴とするプロジェク
タを提供することができる。上記の空間光変調装置を用いることで、高効率で明るく、高
コントラストな画像を表示可能なプロジェクタを得られる。
以下に図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るグレイスケールマスク20について説明するものであ
って、グレイスケールマスク20を使用する縮小投影露光装置10の構成を示すものであ
る。縮小投影露光装置10は、グレイスケールマスク20からの光を縮小させ、材料基板
17の露光を行うものである。グレイスケールマスク20は、所定のパターンでレジスト
層を露光するために光透過率の分布が決定されている。グレイスケールマスク20は、縮
小投影露光装置10の光学系の光軸AX上であって、光源11と投写レンズ13との間に
配置されている。光源11からの光は、グレイスケールマスク20を透過した後、縮小倍
率の投写レンズ13に入射する。投写レンズ13からの光は、ステージ15上に載置され
た材料基板17上に入射する。縮小投影露光装置10は、例えば、435nmの波長を有
する光であるg線を用いるg線ステッパである。
図2は、グレイスケールマスク20の構成を説明するものである。ここでは、単独のマ
イクロレンズを形成するためのグレイスケールマスク20について説明を行う。複数のマ
イクロレンズをアレイ状に配列させたマイクロレンズアレイを形成する場合、図2に示す
グレイスケールマスク20をアレイ状に配列させたものを用いることができる。グレイス
ケールマスク20は、一辺の長さdが70μmの正方形形状の光透過率分布領域を有する
。例えば、縮小投影露光装置10により5分の1の縮小露光を行う場合、一辺の長さdが
70μmのグレイスケールマスク20により、一辺が14μmのマイクロレンズを形成す
ることができる。
グレイスケールマスク20は、一辺の長さが2.5μmの正方形形状を有する複数の単
位セル21をアレイ状に配置して構成されている。複数の単位セル21は、所望のレジス
ト形状に対応させてそれぞれ光透過率が設定されている。それぞれ光透過率が設定された
単位セル21をアレイ状に配置することで、三次元微細構造を有するレジスト形状を形成
することができる。1つのグレイスケールマスク20は、784(=28×28)個の単
位セル21を有している。グレイスケールマスク20は、例えば、光透過率分布領域が有
する正方形形状の対角線DL上では、24個に等分割されたエリアごとに光透過率を設定
することができる。
単位セル21は、いずれも不図示の開口部及び遮光部を有する。開口部は、縮小投影露
光装置10の光源11(図1参照。)からの光を透過させる。開口部は、光を透過させる
微小セルにより構成されている。遮光部は、光源11からの光を遮断させる。遮光部は、
光を遮断させる微小セルによって構成されている。単位セル21の光透過率は、面積開口
率によって決定されている。面積開口率は、単位セル21に占める開口部の面積の割合で
ある。
図3及び図4は、本発明のグレイスケールマスクを用いて形成されるマイクロレンズの
形状について説明するものである。マイクロレンズは、図3に示す一辺の長さmが14μ
mの正方形領域上に形成される。図4に示すグラフは、図3のxyxy’断面におけるマ
イクロレンズの曲面を表している。マイクロレンズは、xyxy’断面において、頂点か
ら最下部までの高さが6μmとなる。
図5は、γ特性の例を表すものである。γ特性は、面積開口率ORと、露光によってレ
ジスト層に形成されるレジスト形状の深さとの関係を示すものである。ここでレジスト形
状の深さとは、レジスト層の光源11側の表面から最も遠い位置、言い換えるとマイクロ
レンズの頂点に相当する位置をゼロとして、光源11側の表面に近くなるに従い値が大き
くなるものとしている。レジスト形状の深さは、レーザ顕微鏡や原子間力顕微鏡(Atomic
Force Microscope)や干渉型光学測定器、走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microsc
ope)を用いて測定することができる。γ特性は、各値に面積開口率ORを設定する場合
のレジスト形状の深さをプロットすることにより得られる。ここでは、レジスト材料とし
て、クラリアントジャパン社製のポジ型レジストAZP4903を使用する場合の例を説
明する。ポジ型レジストは、露光された部分が現像により取り除かれる。レジスト形状の
深さは、面積開口率ORが大きいほど浅く、面積開口率ORが小さいほど深くなる。
面積開口率ORの変化に対応させて正確な高さのレジスト形状を形成するためには、面
積開口率ORの変化に応じてγ特性が直線状の変化を示す範囲、例えば10%から50%
の面積開口率ORにおいて階調を取ることが望ましい。また、レジストとして、γ特性が
直線状の変化を示すような材料を選定することが望ましい。本実施例において選定された
レジスト材料は、10%から50%の幅の面積開口率ORにより6μmのレジスト深さを
得るものである。γ特性が直線状の変化を示す範囲において階調を取ることによりレジス
ト深さを正確に制御し、高い精度のマイクロレンズを形成することが可能となる。
図6は、第1のレジスト形状に応じてレジスト層を露光するための第1のグレイスケー
ルマスク70について説明するものである。グレイスケールマスク70は、第1の露光工
程にて用いられる第1のグレイスケールマスクである。第1のグレイスケールマスク70
は、図2を用いて説明した本発明のグレイスケールマスク20と同様の構成を有する。こ
こでは、グレイスケールマスク70における光透過率の分布を、開口部71により模式的
に表している。開口部71が大きいほど、高い光透過率であることを示している。第1の
グレイスケールマスク70は、中心位置において最も高い光透過率を有し、中心位置から
離れるに従って低い光透過率となるような光透過率分布を有する。このように、第1のグ
レイスケールマスク70は、マイクロレンズを形成するための従来のグレイスケールマス
クと同様の光透過率分布を有している。
図7は、第1のグレイスケールマスク70のみを用いて形成されるレジスト形状S1と
、設計上のレジスト形状S0との比較を示す。第1のグレイスケールマスク70は、本発
明のグレイスケールマスク20と同様に、対角線DL(図2参照。)上で24個に等分割
されたエリアごとに光透過率が設定される。このように第1のグレイスケールマスク70
の光透過率は二次元方向において段階的に変化するように分布するため、平滑な面を有す
るレジスト形状S0に対して、段形状を有するレジスト形状S1が形成される場合がある
。マイクロレンズは、光の屈折等の機能を果たすために正確な形状であることが要求され
ることから、設計には無い段形状の形成を回避することが望まれる。
図8は、レジスト形状S1が形成されたレジスト層を加熱することで得られるレジスト
形状S2について説明するものである。レジスト形状S1が形成されたレジスト層に加熱
処理を施すことで、段形状が平滑化されたレジスト形状S2を得ることは可能と考えられ
る。但し、レジスト形状S2は、深さや曲率自体にまで加熱の影響が及ぶことにより、設
計されたレジスト形状S0とは大きく異なってしまう場合が考えられる。
図9は、レジスト形状S1が形成されたレジスト層に、反応性イオンエッチング(Reac
tive Ion Etching。以下、適宜「RIE」という。)を施すことで得られるレジスト形状
S3について説明するものである。RIEは、プラズマから生成されたイオンを加速して
被エッチング物に衝撃させるものである。この場合、段形状の角を丸くできるにとどまり
、平滑な面を得ることは困難である。
図10は、本発明のグレイスケールマスクである第2のグレイスケールマスク20につ
いて説明するものであって、第1のグレイスケールマスク70の第1の透過光量分布LD
1、及び第2のグレイスケールマスク20の第2の透過光量分布LD2を比較するもので
ある。合計光量分布LD3は、第1の透過光量分布LD1、及び第2の透過光量分布LD
2を合計したものである。各光量分布LD1、LD2、LD3は、縦軸に任意単位の光量
、横軸にレジスト形状の中心位置を基準とする場合のレジスト上の位置を取って示してい
る。
第1の透過光量分布LD1は、レジスト形状を形成する領域の中心位置において最大光
量をなし、略同心円状に設定される。第1のグレイスケールマスク70により形成される
第1のレジスト形状の中心位置は、レジスト形状を形成する領域の中心位置と一致する。
図10に示す第2の透過光量分布LD2のうち、レジスト形状を形成する領域の中心位置
より右側については、第1の透過光量分布LD1を距離tだけ右へシフトしたものと一致
する。第2の透過光量分布LD2のうち、レジスト形状を形成する領域の中心位置より左
側については、第1の透過光量分布LD1を距離tだけ左へシフトしたものと一致する。
このように、第2の透過光量分布LD2は、第1の透過光量分布LD1を、レジスト形状
を形成する領域の中心位置から離れる方向へそのままシフトさせたものである。第2のグ
レイスケールマスク20は、光透過率分布がシフトしている点以外の点については、第1
のグレイスケールマスク70と同様に形成されている。
また、距離tは、単位セル21の幅より短い長さであって、単位セル21の幅の略半分
の長さに相当する。単位セル21の幅の略半分の長さに相当する距離tだけ第2のグレイ
スケールマスク20の光透過率の分布をシフトさせることで、いずれのグレイスケールマ
スク20、70の透過光量分布LD2、LD1よりも合計光量分布LD3のピッチを細か
くすることが可能となる。合計光量分布LD3のピッチを細かくすることにより、レジス
ト層上における光量の変化をより連続的なものにすることが可能となる。中心位置から離
れる方向へ第1のグレイスケールマスク70の光透過率の分布をシフトさせた第2のグレ
イスケールマスク20を用いることにより、レジスト層上の二次元方向について、光量の
変化をより連続的なものとすることができる。
図11は、第2のグレイスケールマスク20を用いた露光により形成される第2のレジ
スト形状S4と、設計上のレジスト形状S0とを比較するものである。レジスト層上にお
ける光量の変化をより連続的なものとすることで、上記のレジスト形状S1(図7参照。
)よりも段形状が平滑化された第2のレジスト形状S4を形成することが可能となる。ま
た、第2のレジスト形状S4は、上記のレジスト形状S1と比較して、マイクロレンズの
外周近くに相当する部分について、正確な深さ分布で安定して形成することが可能となる
。マイクロレンズの外周近くに相当する部分を正確に形成することで、入射光を所定の方
向へ高い効率で進行させ、高い性能を備えるマイクロレンズを形成することができる。こ
のように、第2のグレイスケールマスク20を用いた露光により、段形状が少なく平滑な
面を有し、所望のレジスト形状S0に近いレジスト形状S4を得ることができる。これに
より、光透過率が段階的に変化するように分布することによる段形状の形成を回避でき、
レジスト形状を正確に形成できるという効果を奏する。
グレイスケールマスク20の作成は、まず、平行平板である透明基板上に遮光膜を形成
することにより行う。透明基板としては、例えば石英基板を用いることができる。本実施
例のグレイスケールマスク20は、遮光性部材であるクロムを用いて遮光膜を形成する。
そして、電子ビーム(EB)描画等により遮光膜を形成した透明基板に、開口部71を形
成する。単位セル21のうち開口部71が形成された部分以外の部分が、遮光部となる。
図12及び図13は、本実施例のグレイスケールマスク20を用いて、マイクロレンズ
を製造する手順を示す。まず、図12に示す工程aにおいて、基板101上にレジスト層
102を形成する。レジスト層102は、基板101上にレジスト材料を塗布し、さらに
プリベイクすることで形成される。次に、工程bにおいて、図1に示した縮小投影露光装
置10であるg線ステッパを用いて、第1のグレイスケールマスク70を介したレジスト
層102の露光を行う。レジスト層102は、グレイスケールマスク20を透過し略5分
の1に縮小された光Lによって露光される。工程bは、第1のレジスト形状S5に応じて
光透過率の分布が決定された第1のグレイスケールマスク70を用いて露光する第1の露
光工程である。工程bにおいて、第1のレジスト形状S5を有する露光領域103が形成
される。
第1の露光工程の後、第1のグレイスケールマスク70を取り外し、縮小投影露光装置
10へ第2のグレイスケールマスク20を取り付ける。工程cでは、縮小投影露光装置1
0を用いて、第2のグレイスケールマスク20を介したレジスト層102の露光を行う。
工程cは、第1のレジスト形状S1に応じて露光されたレジスト層102を用いて、第2
のレジスト形状S2を形成するように光透過率の分布が決定された第2のグレイスケール
マスク20を用いてレジスト層102を露光する第2の露光工程である。工程cにより、
第1のレジスト形状S1より段形状が少なく平滑な面を有する第2のレジスト形状S4を
備える露光領域103が形成される。
なお、第1のグレイスケールマスク70、第2のグレイスケールマスク20のいずれも
、従来用いられる単独のマスクと同等の光透過率とする場合、第1の露光工程、第2の露
光工程のいずれも、従来の場合と比較して略半分の露光時間とすることが望ましい。さら
に、第1の露光工程、第2の露光工程のいずれも、従来の単独のマスクを用いる場合と同
等の露光時間とする場合、第1のグレイスケールマスク70の光透過率、第2のグレイス
ケールマスク20の光透過率のいずれも、従来のマスクと比較して略半分の光透過率とす
ることが望ましい。これにより、単独のマスクを用いる場合と同等の光量による露光を行
うことができる。
図13に示す工程dでは、第2の露光工程後のレジスト層102を現像液により現像す
ることにより、第2のレジスト形状S4がレジスト層102に形成される。現像後のレジ
スト層102は、ポストベイクによりさらに硬化させる。このようにして、所望のレジス
ト形状S4がレジスト層102に形成される。
次に、工程eにおいて、レジスト層102及び基板101のエッチングを行う。レジス
ト層102及び基板101のエッチングにより、レジスト層102の第2のレジスト形状
S4が基板101に転写される。第2のレジスト形状S4を基板101へ転写することで
、基板101に、第2のレジスト形状S4と略同一のレンズ形状106が形成される。工
程eは、第2のレジスト形状S4を他の部材である基板101へ転写することでレンズ形
状106を形成するレンズ形状形成工程である。エッチングは、ドライエッチング、若し
くはドライエッチングとウェットエッチングとの組合せによって行う。
最後に、工程fにおいて、基板101及びカバー硝子107間のレンズ形状部分に透明
樹脂材料を充填させることで、マイクロレンズ108が形成される。複数のマイクロレン
ズ108を有するマイクロレンズアレイは、金型を用いた型転写により形成することとし
ても良い。金型は、第2のレジスト形状S4、又はレンズ形状106に無電解Ni鍍金を
施すことで製造する。次に、金型の形状を他の部材、例えばアクリル樹脂等へ型転写する
ことで、レプリカを作成する。これにより、簡便に大量のレプリカを製造できる。また、
マイクロレンズ108を型とした射出成形等により光学素子を形成しても良い。なお、本
実施例のグレイスケールマスク20は、画像信号に応じて光を変調するための空間光変調
素子に用いられるマイクロレンズのほか、マイクロプリズムや、通信デバイス、医療デバ
イス等の他の光学素子の製造に用いることができる。
マイクロレンズの製造には、さらに、第1のグレイスケールマスク70、及び第2のグ
レイスケールマスク20以外の他のグレイスケールマスクを用いた露光を行うこととして
も良く、2つのグレイスケールマスク70、20を用いる場合に限られない。2つのグレ
イスケールマスク70、20とは光透過率の分布をシフトさせた他のグレイスケールマス
クを用いた露光をさらに行うこととしても良い。これにより、さらに段形状が少なく平滑
な面を有するレジスト形状を形成することができる。
また、マイクロレンズの製造には、2つのグレイスケールマスク70、20を用いる場
合に限られず、単独のグレイスケールマスク70を移動させて用いることとしても良い。
この場合、図12に示す工程cに先立ち第1のグレイスケールマスク70を第2のグレイ
スケールマスク20へ交換するのに代えて、第1の露光工程において用いたグレイスケー
ルマスク70を移動させるグレイスケールマスク移動工程が含められる。また、第2の露
光工程では、グレイスケールマスク移動工程にて移動させたグレイスケールマスク70を
用いてレジスト層を露光する。
グレイスケールマスク70は、例えば、光透過率を分布させる光透過率分布領域の中心
位置をシフトさせるように移動させることができる。ここでは、図14に示すように、直
交する二方向のいずれも所定の距離、例えば上述した距離tだけ光透過率の分布をシフト
させる。グレイスケールマスク70の移動により、光透過率の分布をシフトさせた複数の
パターンによるレジスト層の露光を行うことができる。図15に示すように、グレイスケ
ールマスク70の第1の透過光量分布LD1と、第1の透過光量分布LD1の全体を距離
tだけシフトさせた第2の透過光量分布LD4とを重ね合わせることで、第1の透過光量
分布LD1よりも細かいピッチの合計光量分布LD5を得ることが可能となる。
また、1つのグレイスケールマスク70による複数回の露光を行うことを可能とするこ
とで、使用するグレイスケールマスクの数を少なくするほか、グレイスケールマスクを交
換する工程を少なくすることができる。これにより、安価な手法により、互いに中心位置
をシフトさせた複数のパターンによるレジスト層の露光を行い、平滑な面を形成すること
ができる。なお、グレイスケールマスク70の移動は、直交する二方向のいずれについて
も行う場合に限られず、所望のレジスト形状に応じて、二方向のうちのいずれか一方のみ
としても良い。
グレイスケールマスク70を移動させる距離tは、例えば約1.25μmとなる。グレ
イスケールマスク移動工程には、例えば、通常のレチクルアライメントマークとはシフト
させたレクチルアライメントマークを設け、これに合わせてグレイスケールマスク70を
移動させる手法や、グレイスケールマスク70の座標設定を変更する手法が考えられる。
この他、縮小投影露光装置10(図1参照。)自体にグレイスケールマスク70の位置を
調整する機能を持たせることとしても良い。
図16は、本発明の実施例2に係るプロジェクタ200の概略構成を示す。プロジェク
タ200は、上記実施例1のグレイスケールマスクを用いて製造されたマイクロレンズを
備えることを特徴とする。プロジェクタ200は、観察者側に設けられたスクリーン21
6に光を供給し、スクリーン216で反射する光を観察することで画像を鑑賞する、いわ
ゆるフロント投写型のプロジェクタである。
光源部201は、赤色光(以下、「R光」という。)、緑色光(以下、「G光」という
。)、及び青色光(以下、「B光」という。)を含む光を供給する超高圧水銀ランプであ
る。インテグレータ204は、光源部201からの光の照度分布を均一化する。照度分布
を均一化された光は、偏光変換素子205にて特定の振動方向を有する偏光光、例えばs
偏光光に変換される。s偏光光に変換された光は、色分離光学系を構成するR光透過ダイ
クロイックミラー206Rに入射する。光源部201としては、超高圧水銀ランプを用い
る構成に限られない。例えば、発光ダイオード素子(LED)等の固体発光素子を用いて
も良い。
R光透過ダイクロイックミラー206Rは、R光を透過し、G光、B光を反射する。R
光透過ダイクロイックミラー206Rを透過したR光は、反射ミラー207に入射する。
反射ミラー207は、R光の光路を90度折り曲げる。光路を折り曲げられたR光は、空
間光変調装置210Rに入射する。空間光変調装置210Rは、R光を画像信号に応じて
変調する透過型の液晶表示装置である。
空間光変調装置210Rは、λ/2位相差板223R、硝子板224R、第1偏光板2
21R、液晶パネル220R、及び第2偏光板222Rを有する。λ/2位相差板223
R及び第1偏光板221Rは、偏光方向を変換させない透光性の硝子板224Rに接する
状態で配置される。これにより、第1偏光板221R及びλ/2位相差板223Rが、発
熱により歪んでしまうという問題を回避できる。なお、第2偏光板222Rは、独立して
配置するほか、液晶パネル220Rの出射面や、クロスダイクロイックプリズム212の
入射面に接する状態で配置しても良い。
空間光変調装置210Rに入射したs偏光光は、λ/2位相差板223Rによりp偏光
光に変換される。p偏光光に変換されたR光は、硝子板224R及び第1偏光板221R
をそのまま透過し、液晶パネル220Rに入射する。液晶パネル220Rに入射したp偏
光光は、画像信号に応じた変調によりs偏光光に変換される。液晶パネル220Rの変調
により、s偏光光に変換されたR光が、第2偏光板222Rから出射される。このように
して、空間光変調装置210Rで変調されたR光は、色合成光学系であるクロスダイクロ
イックプリズム212に入射する。
R光透過ダイクロイックミラー206Rで反射されたG光及びB光は、光路を90度折
り曲げられる。光路を折り曲げられたG光とB光とは、B光透過ダイクロイックミラー2
06Gに入射する。B光透過ダイクロイックミラー206Gは、G光を反射し、B光を透
過する。B光透過ダイクロイックミラー206Gで反射されたG光は、空間光変調装置2
10Gに入射する。空間光変調装置210Gは、G光を画像信号に応じて変調する透過型
の液晶表示装置である。空間光変調装置210Gは、液晶パネル220G、第1偏光板2
21G及び第2偏光板222Gを有する。
空間光変調装置210Gに入射するG光は、s偏光光に変換されている。空間光変調装
置210Gに入射したs偏光光は、第1偏光板221Gをそのまま透過し、液晶パネル2
20Gに入射する。液晶パネル220Gに入射したs偏光光は、画像信号に応じた変調に
よりp偏光光に変換される。液晶パネル220Gの変調により、p偏光光に変換されたG
光が、第2偏光板222Gから出射される。このようにして、空間光変調装置210Gで
変調されたG光は、色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム212に入射する
B光透過ダイクロイックミラー206Gを透過したB光は、2枚のリレーレンズ208
と、2枚の反射ミラー207とを経由して、空間光変調装置210Bに入射する。空間光
変調装置210Bは、B光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶表示装置である。な
お、B光にリレーレンズ208を経由させるのは、B光の光路の長さがR光及びG光の光
路の長さよりも長いためである。リレーレンズ208を用いることにより、B光透過ダイ
クロイックミラー206Gを透過したB光を、そのまま空間光変調装置210Bに導くこ
とができる。空間光変調装置210Bは、λ/2位相差板223B、硝子板224B、第
1偏光板221B、液晶パネル220B、及び第2偏光板222Bを有する。空間光変調
装置210Bの構成は、上述した空間光変調装置210Rの構成と同様なので、詳細な説
明は省略する。
空間光変調装置210Bに入射するB光は、s偏光光に変換されている。空間光変調装
置210Bに入射したs偏光光は、λ/2位相差板223Bによりp偏光光に変換される
。p偏光光に変換されたB光は、硝子板224B及び第1偏光板221Bをそのまま透過
し、液晶パネル220Bに入射する。液晶パネル220Bに入射したp偏光光は、画像信
号に応じた変調によりs偏光光に変換される。液晶パネル220Bの変調により、s偏光
光に変換されたB光が、第2偏光板222Bから出射される。空間光変調装置210Bで
変調されたB光は、色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム212に入射する
色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム212は、2つのダイクロイック膜
212a、212bをX字型に直交して配置して構成されている。ダイクロイック膜21
2aは、B光を反射し、G光及びR光を透過する。ダイクロイック膜212bは、R光を
反射し、G光及びB光を透過する。このように、クロスダイクロイックプリズム212は
、各空間光変調装置210R、210G、210Bでそれぞれ変調されたR光、G光及び
B光を合成する。投写光学系214は、クロスダイクロイックプリズム212で合成され
た光をスクリーン216に投写する。これにより、スクリーン216上にフルカラー画像
を表示することができる。
なお、上述のように、空間光変調装置210R及び空間光変調装置210Bからクロス
ダイクロイックプリズム212に入射される光は、s偏光光となるように設定される。ま
た、空間光変調装置210Gからクロスダイクロイックプリズム212に入射される光は
、p偏光光となるように設定される。このようにクロスダイクロイックプリズム212に
入射される光の偏光方向を異ならせることで、クロスダイクロイックプリズム212にお
いて各空間光変調装置から出射される光を有効に合成できる。ダイクロイック膜212a
、212bは、通常、s偏光光の反射特性に優れる。このため、ダイクロイック膜212
a、212bで反射されるR光及びB光をs偏光光とし、ダイクロイック膜212a、2
12bを透過するG光をp偏光光としている。
図17は、液晶パネル220Rの要部断面構成を示す。図16で説明したプロジェクタ
200は、3つの液晶パネル220R、220G、220Bを備えている。これら3つの
液晶パネル220R、220G、220Bは変調する光の波長領域が異なるだけであり、
基本的構成は同一である。このため、液晶パネル220Rを代表例として以後の説明を行
う。光源部201からのR光は、図17に示す上側から液晶パネル220Rへ入射し、ス
クリーン216の方向である下方向へ出射する。防塵硝子である入射側防塵硝子300の
入射側には、接着層301を介してカバー硝子302が固着されている。カバー硝子30
2の出射側には、ブラックマトリックス部303a及び対向電極304が形成されている
出射側防塵硝子308の入射側には、接着層307、液晶を配向させるための配向膜3
06c、及び、TFT(薄膜トランジスタ)や透明電極306aを有するTFT基板30
6が形成されている。入射側防塵硝子300及び出射側防塵硝子308は、対向電極30
4とTFT基板306とを対向させるようにして貼り合わされている。対向電極304と
TFT基板306との間には、液晶層305が封入されている。液晶層305は、入射光
であるR光を画像信号に応じて変調する変調部である。液晶層305の入射側には、ブラ
ックマトリックス部303aが形成されている。
開口部303bは、入射光を、変調部である液晶層305へ入射させる。開口部303
bを透過するR光は、対向電極304、液晶層305、TFT基板306を透過する。R
光は、液晶層305における画像信号に応じた変調により、偏光状態が変換される。開口
部303bは、投写される画像の画素を形成する。
入射側防塵硝子300には、マイクロレンズアレイ310が形成されている。マイクロ
レンズアレイ310は、XY平面である基準面300b上にアレイ状に配列されたマイク
ロレンズ311を有する。マイクロレンズ311は、入射光であるR光を開口部303b
の方向へ屈折させる。マイクロレンズ311は、光を屈折させる曲面311aを入射側に
向けて設けられている。液晶パネル220Rは、マイクロレンズ311を配置する基準面
300bと、光軸であるZ軸とが略直交するように配置されている。
なお、図16で示した構成では、第1偏光板221R、第2偏光板222Rを、液晶パ
ネル220Rに対して別体に設けている。これに代えて、入射側防塵硝子300と対向電
極304との間、出射側防塵硝子308とTFT基板306との間などにも偏光板を設け
ることとしても良い。さらに、マイクロレンズアレイ310は、第1偏光板221Rに形
成してもよい。
マイクロレンズ311は、上記実施例1のグレイスケールマスクを用いて形成すること
ができる。上記実施例1のグレイスケールマスクを用いることで、マイクロレンズ311
は、段形状が少なく平滑な曲面311aを形成することができる。段形状が少なく正確な
形状のマイクロレンズ311を用いることで、曲面311aにおける不要な反射を少なく
し、光の効率的な利用が可能となる。各空間光変調装置において光の効率的な利用が可能
となることで、プロジェクタ200は、明るい画像を表示することができる。さらに、正
確な形状のマイクロレンズ311を用いることで、光線角度を正確に制御し、高コントラ
ストな画像を表示することができる。これにより、高効率で明るく、高コントラストな画
像を得ることができる。正確な形状のマイクロレンズ311により開口部303bにおけ
る光の集中を防ぐことで、液晶や配向膜等の劣化、ひいては空間光変調装置の劣化を低減
することもできる。
本実施例のプロジェクタ200は、光源部201として超高圧水銀ランプを用いる構成
に限られない。例えば、発光ダイオード素子(LED)等の固体発光素子を用いても良い
。また、プロジェクタ200は、3つの透過型液晶表示装置を設けた、いわゆる3板式の
プロジェクタに限らず、例えば、1つの透過型液晶表示装置を設けたプロジェクタや、反
射型液晶表示装置を用いたプロジェクタとしても良い。さらに、フロント投写型のプロジ
ェクタ200に限らず、スクリーンの一方の面にレーザ光を供給し、スクリーンの他方の
面から出射される光を観察することで画像を鑑賞する、いわゆるリアプロジェクタとして
も良い。さらにマイクロレンズアレイ310はプロジェクタに限られず、CCDカメラや
C−MOSセンサ等の受光素子に応用することもできる。
以上のように、本発明に係るグレイスケールマスクは、平滑な面を備える微小な光学素
子であるマイクロレンズを製造する場合に適している。
グレイスケールマスクを使用する縮小投影露光装置の構成を示す図。 本発明の実施例1に係るグレイスケールマスクの構成を説明する図。 マイクロレンズの形状について説明する図。 マイクロレンズの形状について説明する図。 γ特性の例を表す図。 第1のグレイスケールマスクについて説明する図。 第1のレジスト形状について説明する図。 レジスト層の加熱により得られるレジスト形状について説明する図。 RIEを施すことで得られるレジスト形状について説明する図。 第2のグレイスケールマスクについて説明する図。 レジスト層に形成される第2のレジスト形状について説明する図。 マイクロレンズを製造する手順を説明する図。 マイクロレンズを製造する手順を説明する図。 グレイスケールマスクを移動させる工程について説明する図。 グレイスケールマスクを移動させる場合の透過光量分布を説明する図。 本発明の実施例2に係るプロジェクタの概略構成を示す図。 液晶パネルの要部断面構成を示す図。
符号の説明
10 縮小投影露光装置、11 光源、13 投写レンズ、15 ステージ、17 材
料基板、20 グレイスケールマスク(第2のグレイスケールマスク)、AX 光軸、2
1 単位セル、DL 対角線、23 微小セル、70 第1のグレイスケールマスク、7
1 開口部、S0、S1、S2、S3 レジスト形状、S4 第2のレジスト形状、10
1 基板、102 レジスト層、103 露光領域、106 レンズ形状、107 カバ
ー硝子、108 マイクロレンズ、S5 第1のレジスト形状、200 プロジェクタ、
201 光源部、204 インテグレータ、205 偏光変換素子、206R R光透過
ダイクロイックミラー、206G B光透過ダイクロイックミラー、207 反射ミラー
、208 リレーレンズ、210R、210G、210B 空間光変調装置、212 ク
ロスダイクロイックプリズム、212a、212b ダイクロイック膜、214 投写光
学系、216 スクリーン、220R、220G、220B 液晶パネル、221R、2
21G、221B 第1偏光板、222R、222G、222B 第2偏光板、223R
、223B λ/2位相差板、224R、224B 硝子板、300 入射側防塵硝子、
300b 基準面、301 接着層、302 カバー硝子、303a ブラックマトリッ
クス部、303b 開口部、304 対向電極、305 液晶層、306 TFT基板、
306a 透明電極、306c 配向膜、307 接着層、308 出射側防塵硝子、3
10 マイクロレンズアレイ、311 マイクロレンズ、311a 曲面

Claims (9)

  1. 所定のパターンでレジスト層を露光するために光透過率の分布が決定されたグレイスケ
    ールマスクであって、
    それぞれ前記光透過率が設定された複数の単位セルを有し、
    第1のレジスト形状に応じて露光された前記レジスト層を用いて第2のレジスト形状を
    形成するように前記光透過率の分布が決定され、かつ、前記第1のレジスト形状に応じて
    前記レジスト層を露光する場合と比較して前記単位セルの幅より短い長さだけ前記光透過
    率の分布をシフトさせることを特徴とするグレイスケールマスク。
  2. 前記第1のレジスト形状に応じて前記レジスト層を露光する場合と比較して前記単位セ
    ルの幅の略半分の長さだけ前記光透過率の分布をシフトさせることを特徴とする請求項1
    に記載のグレイスケールマスク。
  3. 第1のレジスト形状に応じて光透過率の分布が決定されたグレイスケールマスクを用い
    てレジスト層を露光する第1の露光工程と、
    前記第1のレジスト形状に応じて露光された前記レジスト層を用いて第2のレジスト形
    状を形成するように光透過率の分布が決定されたグレイスケールマスクを用いて前記レジ
    スト層を露光する第2の露光工程と、
    前記第2のレジスト形状を他の部材へ転写することでレンズ形状を形成するレンズ形状
    形成工程と、を含み、
    前記光透過率の分布は、それぞれ前記光透過率が設定された複数の単位セルにより決定
    され、
    前記第2の露光工程において前記第2のレジスト形状を形成するための前記光透過率の
    分布が、前記第1の露光工程において前記第1のレジスト形状に応じて前記レジスト層を
    露光するための前記光透過率の分布と比較して、前記単位セルの幅より短い長さだけシフ
    トされることを特徴とするマイクロレンズの製造方法。
  4. 前記第1の露光工程において、第1のグレイスケールマスクを用いて前記レジスト層を
    露光し、
    前記第2の露光工程において、前記第1のグレイスケールマスクとは前記光透過率の分
    布が前記単位セルの幅より短い長さだけシフトされた第2のグレイスケールマスクを用い
    て前記レジスト層を露光することを特徴とする請求項3に記載のマイクロレンズの製造方
    法。
  5. 前記第1の露光工程において用いたグレイスケールマスクを移動させるグレイスケール
    マスク移動工程を含み、
    前記第2の露光工程では、前記グレイスケールマスク移動工程にて移動させた前記グレ
    イスケールマスクを用いて前記レジスト層を露光することを特徴とする請求項3に記載の
    マイクロレンズの製造方法。
  6. 請求項1又は2に記載のグレイスケールマスクを用いて製造されることを特徴とするマ
    イクロレンズ。
  7. 請求項3〜5のいずれか一項に記載のマイクロレンズの製造方法により製造されること
    を特徴とするマイクロレンズ。
  8. 請求項6又は7に記載のマイクロレンズを備えることを特徴とする空間光変調装置。
  9. 請求項8に記載の空間光変調装置を備えることを特徴とするプロジェクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009198870A (ja) * 2008-02-22 2009-09-03 Toppan Printing Co Ltd 微細構造体配列の製造方法及び濃度分布マスク
JP2014508330A (ja) * 2011-03-16 2014-04-03 エシロール アンテルナシオナル (コンパニー ジェネラル ドプティック) セルのタイル張りからなる複数の層を有する透明な光学素子
CN110164944A (zh) * 2019-06-03 2019-08-23 京东方科技集团股份有限公司 显示基板及其制造方法、掩膜版、显示装置

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