JP2005276578A - 流体供給システム - Google Patents
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Abstract
【課題】流量センサなどに頼ることなくシステム構成機器に対する流体の正常な供給と流体の供給異常とを、外乱の影響を抑制して適正に検出すること。
【解決手段】スタック1を含む燃料電池システムは、改質器2に水ライン5を通じて改質水を供給する水ポンプ11と、水ライン5における改質水の温度を検出する温度センサ15と、改質器2の内部温度を検出する内部温センサ17と、コントローラ20とを備える。コントローラ20は、改質水の供給状態に周期的な変動を与えるために水ポンプ11を制御する。コントローラ20は、検出される改質水温度及び内部温度に基づき、改質器2に対する改質水の供給異常を判断する。改質水の供給異常と判断されたとき、コントローラ20は、本システムの運転を停止する。
【選択図】 図1
【解決手段】スタック1を含む燃料電池システムは、改質器2に水ライン5を通じて改質水を供給する水ポンプ11と、水ライン5における改質水の温度を検出する温度センサ15と、改質器2の内部温度を検出する内部温センサ17と、コントローラ20とを備える。コントローラ20は、改質水の供給状態に周期的な変動を与えるために水ポンプ11を制御する。コントローラ20は、検出される改質水温度及び内部温度に基づき、改質器2に対する改質水の供給異常を判断する。改質水の供給異常と判断されたとき、コントローラ20は、本システムの運転を停止する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、所定の構成機器に配管を通じて流体を供給する流体供給手段を備えた流体供給システムに関する。
従来、燃料電池システムは、燃料電池や改質器などの各種機器より構成される。燃料電池は、燃料ガスとなる改質ガスと酸化剤ガスの供給を受けて発電を行う。改質器は、改質原料しての原料ガスと改質水の供給を受けて改質ガスを生成する。ここで、燃料電池システムを安定的に運転させるためには、上記した燃料電池や改質器などの構成機器に所要の流体を安定供給する必要がある。例えば、燃料電池については、改質ガスや酸化剤ガスの供給流量を安定化させる必要がある。また、改質器については、原料ガスや改質水の供給流量、熱回収用冷媒の循環流量を安定化させる必要がある。これら流体の供給装置として、昇圧ポンプなどを使用した場合、ある程度の脈動は避けられないが、配管内にオリフィスや流量調整バルブを設置するなどして脈動を低減させる試みがなされている。
下記の特許文献1に記載の燃料電池発電機においては、改質器への改質水供給流量を安定に保つために、水ポンプから吐出される改質水を改質器へ移送する配管途中に絞り機構が設けられる。
下記の特許文献2に記載の燃料電池システムにおいては、配管途中にオリフィスなどの圧力損失部が設けられ、その圧力損失部前後における圧力差が検出される。そして、検出された圧力差などに基づき流体流量を制御することにより、流体流量の安定化が図られている。
下記の特許文献3には、燃料電池システムとは異分野の油圧ブレーキ装置において、ポンプ異常の有無を高精度に判別するために、ポンプ作動に応じて油圧センサで検出される液圧脈動に基づいてポンプ異常を判別することが記載される。
下記の特許文献4には、産業機械用エンジンなどの分野で使用される流体検出装置に係り、脈動的に液体が流れる流通路に接する状態で圧電素子を設け、流通路内の脈動圧が圧電素子に作用して得られる電圧に基づいて流通路の不具合(異常)を検出することが記載される。
ところが、上記した特許文献1及び2には、ポンプなどの供給装置の故障や配管内の圧力損失上昇などにより、ガスや水などの流体の供給自体が停止することを想定した解決技術が何も記載されていない。また、燃料電池システムにおいて、各種構成機器に供給される流体の流量を安定化させることは、同システムを安定運転するために重要な条件ではある。しかし、流体の供給自体の停止を検出できなければ、システムの運転継続が不可能になるばかりか、システムの構成部品を破損させるおそれがあった。
一方、上記した特許文献3及び4には、ポンプや流通路の異常を検出するために、油圧センサや圧電素子などの流体検出手段が配管に設置される。しかし、その流体検出手段自体が故障している場合は、流体の供給が停止しているにもかかわらず流体検出手段が誤って出力するときは、供給停止状態を適正に検出することができない(第1のケース)。また、流体の供給が行われているにもかかわらず流体検出手段の出力が誤ってゼロになるときは、供給状態を適正に検出することができない(第2のケース)。このような場合、流体検出手段それ自体が故障であるか否かの判別はつきにくく、前記第1のケースでは、燃料電池システムにおける他の構成部品の故障につながるおそれがある。また、前記第2のケースでは、流体検出手段の故障と同時に速やかに燃料電池システムの運転を停止させる必要がある。
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、流量計や圧力センサなどの流体検出手段に頼ることなく、あるいは流体検出手段に付加的に用いることにより、システムの構成機器に対する流体の正常な供給と流体の供給異常とを、外乱の影響を抑制して適正に検出することを可能とした流体供給システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、所定の構成機器に配管を通じて所定の流体を供給するための流体供給手段と、配管の途中に設けられ流体を加熱又は冷却するための流体温度変更手段と、流体温度変更手段と構成機器の間の配管における流体の状態を検出するための検出手段とを備え、流体の供給状態に所定の変動を与えたときの検出手段により検出された流体の状態に基づき、構成機器に対する流体の供給異常を判断するための異常判断手段とを備えることを趣旨とする。
ここで、流体の供給異常とは、配管における流体の流量が少なくなることを意味し、その原因として、流体供給手段による流体供給量が少なくなる場合、配管から流体が漏れる場合、配管内に異物が詰まったり、フィルタ類が目詰まりしたりする場合などが挙げられる。
ここで、流体の供給異常とは、配管における流体の流量が少なくなることを意味し、その原因として、流体供給手段による流体供給量が少なくなる場合、配管から流体が漏れる場合、配管内に異物が詰まったり、フィルタ類が目詰まりしたりする場合などが挙げられる。
上記発明の構成によれば、流体の供給状態に所定の変動が与えられるとき、構成機器に流体が正常に供給される場合は、流体温度変更手段と構成機器の配管において検出手段により検出される流体の状態は、流体の供給状態の変動に応じて変動することになる。一方、構成機器に流体が正常に供給されない場合、すなわち供給異常となる場合は、検出手段により検出される流体の状態は、流体の供給状態の変動に応じない変動を示すことになる。異常判断手段は、このような流体の状態に基づき、構成機器に対する流体の供給異常を判断することになる。また、流体検出手段が故障した場合でも、異常判断手段により流体の供給が正常であると判断出きる場合は、システムの運転の継続も可能となり、流体検出手段の故障であると判別可能となる。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、検出手段は、流体の温度を検出する手段であることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、流体の供給状態に与えられた変動は、流体が流体温度変更手段により加熱又は冷却されることで、流体の温度状態の変動に反映される。従って、流体の温度を検出する手段を用いて流体の供給状態の変動を有効に検出することが可能となる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、流体の供給状態とは、流体の圧力であることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1又は2に記載の発明の作用に加え、流体の供給異常が配管に異物などが詰まることである場合には、流体の圧力を変動させることで、異物を除去することも可能となる。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、燃料電池システムの流体供給装置又は冷却装置に用いることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の作用に加え、燃料電池システムにおける流体供給の異常検出に有効となる。
請求項1に記載の発明によれば、流体供給システムにおいて、流量計などの流体検出手段に頼ることなく、あるいは流体検出手段に付加的に用いることにより、システムの構成機器に対する流体の正常な供給と流体の供給異常とを、外乱の影響を抑制して適正に検出することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、流体の温度を検出する手段を用いてシステムの構成機器に対する流体の正常な供給と流体の供給異常とを有効に検出することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、配管に異物などが詰まるなどの軽微な供給異常を解消することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に加え、燃料電池システムにおける流体供給の異常検出に有効に使用することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の流体供給システムを燃料電池システムに具体化した第1実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
以下、本発明の流体供給システムを燃料電池システムに具体化した第1実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1に燃料電池システムの概略構成図を示す。この燃料電池システムは、燃料電池(スタック)1と、そのスタック1に改質器2から水素を含む改質ガスを供給する改質ガスライン3と、スタック1に酸素を含む酸化剤ガス(カソードエア)を供給するカソードエアライン4と、改質器2に改質水を供給する改質水ライン5と、改質器2に改質原料(原料ガス)を供給する原料ガスライン6とを備える。スタック1を通ったカソードエアは、排気として排出される。改質ガスライン3は、スタック1を経由する第1改質ガスライン3aと、スタック1を経由しない第2改質ガスライン3bとに分岐する。
スタック1は、水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜と、その電解質膜の両面に設けられた一対の電極であるアノード及びカソードとを備える。そして、スタック1は、改質ガスとカソードエアの供給を受け、これらのガスを電気化学的に反応させることにより、発電と発熱を行うようになっている。
本発明の構成機器に相当する改質器2は、原料ガスと改質水の供給を受けて改質ガスを生成し、そのガスを改質ガスライン3へ導出する。この改質器2は、改質部、シフト部及び選択酸化部より構成される。また、改質器2は、暖機用の燃焼部7を備える。燃焼部7には、燃焼原料(天然ガス等)と、第1及び第2の改質ガスライン3a,3bを経由した改質ガスが燃料ガスとして供給される。また、燃焼部7には、燃焼エアが供給される。
本発明の配管としての改質水ライン5には、その上流側から順に、水タンク10、水ポンプ11、水精製器12、流量センサ13、蒸発部14及び温度センサ15が設けられる。水タンク10には、改質原料となる改質水が貯留される。水ポンプ11は、水タンク10の改質水を改質水ライン5を通じて改質器2へ圧送する。水ポンプ11は、モータを駆動源とし、そのモータの回転速度を変えることにより、改質水の圧送出力(吐出流量)を調整するようになっている。水ポンプ11は、本発明の流体供給手段及び圧送手段に相当する。水精製器12は、水タンク10から供給される改質水を濾過するものであり、フィルタと純水器により構成される。流量センサ13は、改質水ライン5における改質水流量Qwを検出する。蒸発部14は、改質器2に供給される改質水を蒸発させるものである。この蒸発部14は、改質器2の燃焼部7から排気ライン16を通じて排出される排気を流すことで加熱される。この実施形態で、蒸発部14は、改質ライン5の途中に設けられ改質水を加熱するための本発明の流体温度変更手段に相当する。
温度センサ15は、蒸発部14の出口の改質水ライン5における改質水の温度(改質水温度T1)を検出するためのものであり、本発明の検出手段に相当する。この温度センサ15の下流側では、改質水ライン5に原料ガスライン6が合流する。この合流により、改質水蒸気と原料ガスとが混合され、改質ガスを生成するための原料として改質器2に供給される。尚、水タンク10から蒸発部14に至る水ポンプ11、水精製器12、流量センサ13の配置は、図1に図示した順序でなくてもかまわない。
温度センサ15は、蒸発部14の出口の改質水ライン5における改質水の温度(改質水温度T1)を検出するためのものであり、本発明の検出手段に相当する。この温度センサ15の下流側では、改質水ライン5に原料ガスライン6が合流する。この合流により、改質水蒸気と原料ガスとが混合され、改質ガスを生成するための原料として改質器2に供給される。尚、水タンク10から蒸発部14に至る水ポンプ11、水精製器12、流量センサ13の配置は、図1に図示した順序でなくてもかまわない。
一方、改質器2の内部には、その内部温度T2を検出するための内部温センサ17が設けられる。
上記した改質器2、水ポンプ11、流量センサ13、温度センサ15及び内部温センサ17は、コントローラ20に電気的に接続される。コントローラ20は、改質水の供給状態に所定の変動を与えるために水ポンプ11を制御する。具体的には、コントローラ20は、改質水の供給流量及び供給圧力に一定間隔で脈動を与えるために、水ポンプ11の出力を制御する。また、コントローラ20は、温度センサ15で検出される改質水温度T1と内部温センサ17で検出される内部温度T2とに基づき、改質器2に対する改質水の供給異常を判断する。この判断を実行するコントローラ20は、本発明の異常判断手段に相当する。更に、コントローラ20は、改質水の供給異常と判断したとき、本システムの運転を停止させる。この制御を実行するコントローラ20は、運転停止制御手段に相当する。加えて、コントローラ20には、報知器21が接続される。この報知器21は、ブザーとランプより構成される。コントローラ20は、各種異常などを検出したときに報知器21を動作させる。
次に、改質水の供給異常検出に係る制御について具体的に説明する。図2に、コントローラ20が実行する制御プログラムをフローチャートに示す。
ステップ100で、コントローラ20は、この燃料電池システムを起動させると、ステップ110で、水ポンプ11を一定出力で起動させる。
次に、ステップ120で、コントローラ20は、水ポンプ11の出力に周期的な変動を与える。すなわち、コントローラ20は、水ポンプ11に対する指示流量を周期的に変動させる。これにより、水ポンプ11から改質水ライン5へ吐出される改質水の流量及び圧力に周期的な変動が与えられる。この改質水流量の変動は、安定したシステム運転を実現するために支障を来さない程度のものである。この周期的な変動は、図3のタイムチャートに示すように、水ポンプ11の指示流量に対して改質水流量がパルス波状に増大する変動でもよく、パルス波状に減少する変動でもよく、あるいは、図4のタイムチャートに示すように、水ポンプ11の指示流量に対して改質流量がサイン波状に増減する変動でもよい。
次に、ステップ130で、コントローラ20は、流量センサ13で改質水流量Qwの検出があるか否かを判断する。そして、改質水流量Qwの検出がある場合、改質水の供給が正常であるとして、コントローラ20は、ステップ120の処理へ戻る。一方、改質水流量Qwの検出がない場合、コントローラ20は、処理をステップ140へ移行する。
ステップ140で、コントローラ20は、温度センサ15により検出される改質水温度T1に周期的な変化があるか否かを判断する。そして、検出される改質水温度T1に周期的な変化がない場合、改質水の流量及び圧力に周期的な変動が与えられているにもかかわらず改質水温度T1に変化がないことから、改質水の供給異常であるとして、処理をステップ150へ移行する。
そして、コントローラ20は、ステップ150で、改質水の供給異常であることを報知するために報知器21を動作させ、ステップ160で、本システムの運転を停止させる。
一方、ステップ140で、改質水温度T1の検出値に変化がある場合、流量センサ13に故障があるとして、ステップ170で報知器21を動作させて流量センサ13の故障を報知する。
次に、ステップ180で、コントローラ20は、内部温センサ17により検出される内部温度T2が所定の上限温度Tmaxより高いか否かを判断する。そして、この内部温度T2が上限温度Tmaxよりも高い場合、改質水の供給異常であるとして、コントローラ20は、ステップ150で、改質水の供給異常であることを報知するために報知器21を動作させ、ステップ160で、本システムの運転を停止させる。
一方、ステップ180で、内部温度T2が上限値Tmaxより高くない場合、改質水の供給には異常がないとして、コントローラ20は、ステップ190で、内部温度T2が上限値Tmaxを超えない範囲内で、本システムの運転を継続させる。
ここで、上記処理の実行結果の一例を、図5〜7のタイムチャートに示す。図5のタイムチャートにおいて、時刻t0で、燃料電池システムの運転が起動し、時刻t1で、水ポンプ11が起動すると、流量センサ13で検出される改質水流量Qwが立ち上がる。これに伴い、温度センサ15及び内部温センサ17で検出される改質水温度T1、内部温度T2がそれぞれ徐々に上昇し始める。
その後、時刻t2以降で、水ポンプ11の指示流量が周期的に変動すると、その変動に応じて改質水流量Qwが周期的に変化し、その変化に若干遅れた位相で改質水温度T1も周期的に変化する。この場合、改質器2には改質水が正常に供給されていることから、改質器2の内部温度T2はほぼ一定値で推移することになる。
また、図6のタイムチャートにおいて、時刻t2を過ぎた時刻t3で、改質水の供給異常が発生し、流量センサ13で検出される改質水流量Qwがゼロに落ちる。このとき、改質水ライン5を改質水が流れなくなることで、温度センサ15で検出される改質水温度T1が、蒸発部14での加熱により上昇し始める。そして、その後の改質水温度T1に周期的な変化が判断されないことから、時刻t4で、改質水の供給異常であるとして燃料電池システムの運転が停止する。
例えば、改質器2の改質部が燃焼部7により暖機された状態で、改質水が供給されなくなり、水蒸気が生成できなくなると、改質部、シフト部などの触媒表面や改質器2の内部にカーボンが析出してしまい、水素が生成されなくなる。そればかりでなく、改質器2の内部で目詰まりを起こしてガスが十分に流れなくなり、改質器2が損傷して交換が必要になってしまう。上記のように、この実施形態では、改質水の供給異常が起きた場合に、それを早期に検出してシステムの運転を速やかに停止するので、改質器2が損傷を受けることがない。
一方、図7のタイムチャートにおいて、時刻t3で、流量センサ13が故障して、その検出値がゼロに落ちる。このとき、改質水ライン5を改質水が正常に流れることで、その後に温度センサ15で検出される改質水温度T1に周期的な変化が判断され、内部温センサ17で検出される内部温度T2がほぼ一定で推移することが判断される。この場合、流量センサ13が故障していても、内部温度T2が上限値Tmaxを超えない範囲内で、システムの運転に支障がないので、システムの運転をそのまま継続する。これに対し、図7(d)に2点鎖線で示すように、時刻t5で、内部温度T2が上限値Tmaxを超えると、改質水の供給異常であるとして、システムの運転が停止する。
以上説明したこの実施形態の燃料電池システムによれば、システムの起動後に、コントローラ20が水ポンプ11を制御することで、改質水ライン5を通じて改質器2に供給される改質水の供給状態に周期的な変動が与えられる。ここで、改質器2に改質水が正常に供給される場合、温度センサ15で検出される改質水温度T1は、改質水の供給状態の周期的な変動に応じて変化することになる。また、内部温センサ17で検出される内部温度T2は、改質器2の安定した運転状態に応じてほぼ一定に推移することになる。
一方、改質器2に改質水が正常に供給されない場合、すなわち供給異常となる場合は、温度センサ15で検出される改質水温度T1は、水ポンプ11の指示流量が周期的な変動を伴うものであるにもかかわらず、その変動に応じない状態を示すことになる。また、内部温センサ17で検出される内部温度T2は、改質水が供給異常であることの影響を受けて上限値Tmaxを超える不安定な状態となる。コントローラ20は、このような改質水温度T1及び内部温度T2の挙動に基づいて改質水が供給異常であることを判断する。このため、流量センサ13の検出に頼ることなく、改質器2に対する改質水の正常な供給と改質水の供給異常とを、環境温度の変化などの外乱の影響を抑制して適正に検出することができる。
また、この実施形態において、水ポンプ11により改質水の供給状態に与えられた変動は、改質水が蒸発部14により加熱されることで、改質水の温度状態の変動に反映される。従って、改質水温度T1を検出する温度センサ15を用いて改質水の供給状態の変動を有効に検出することが可能となる。このため、温度センサ15を用いて改質器2に対する改質水の正常な供給と流体の供給異常とを有効に検出することができる。
また、この実施形態では、改質水の供給状態としての圧力状態を水ポンプ11で変動させるようにしている。このため、改質水の供給異常が、改質ライン5に異物などが詰まることである場合、改質水の圧力を変動させることで、その異物を除去することも可能となる。このため、改質ライン5に異物などが詰まるなどの軽微な供給異常を解消することができ、供給異常による燃料電池システムの停止を抑制することができる。
また、この実施形態では、流量センサ13を併用して改質水の流量を検出しているが、そのセンサ13の故障も改質水の供給異常と区別して検出することができる。従って、流量センサ13が故障しても温度センサ15と内部温センサ17が正常である場合には、システムの運転を継続して流量センサ13の交換タイミングを計ることができる。このため、流量センサ13を交換するまでの間で、燃料電池システムを停止させることなく運転して本システムを使い続けることができる。
更に、この実施形態の燃料電池システムによれば、改質水の供給異常が検出されたとき、コントローラ20が、直ちに本システムの運転を停止させる。このため、改質水の供給異常により、改質器2や本システム自体が損傷を受けることを未然に防止することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の流体供給システムを燃料電池システムに具体化した第2実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
次に、本発明の流体供給システムを燃料電池システムに具体化した第2実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
尚、この実施形態において、前記第1実施形態と同じ構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、以下には異なった点を中心に説明する。
この実施形態のシステムは、改質水ライン5において流量センサ13が省略されることと、改質水の供給異常に対処するための制御プログラムの点で第1実施形態と構成が異なる。図8にその制御プログラムをフローチャートに示す。
このフローチャートにおいて、ステップ200〜220の処理は、図2のフローチャートのステップ100〜120の処理と同じである。
その後、ステップ230で、コントローラ20は、温度センサ15で検出される改質水温度T1に周期的な変化があるか否かを判断する。そして、検出される改質水温度T1に周期的な変化がある場合、コントローラ20は、ステップ220の処理へ戻る。一方、検出される改質水温度T1に周期的な変化がない場合、コントローラ20は、処理をステップ240へ移行する。
ステップ240で、コントローラ20は、内部温センサ17で検出される内部温度T2が所定の上限温度Tmaxより高いか否かを判断する。そして、この内部温度T2が上限温度Tmaxよりも高い場合、改質水の供給異常であるとして、コントローラ20は、ステップ250で、改質水の供給異常であることを報知するために報知器21を動作させ、ステップ260で、本システムの運転を停止させる。
一方、ステップ240で、内部温度T2が上限値Tmaxよりも高くない場合、改質水の供給には異常がないとして、コントローラ20は、ステップ270で、内部温度T2が上限値Tmaxを超えない範囲内で、本システムの運転を継続させる。
従って、この実施形態のように、改質水ライン5に流量センサを持たない燃料電池システムでも、改質器2に対する改質水の正常な供給と改質水の供給異常とを、環境温度の変化などの外乱の影響を抑制して適正に検出することができる。
また、この実施形態の燃料電池システムでも、改質水の供給異常が検出されたときは、直ちに本システムの運転が停止するので、改質器2を含む本システムが、改質水不足の影響を受けることがない。このため、改質水の供給異常により、改質器2や本システムが損傷を受けることを未然に防止することができる。
尚、この発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することもができる。
(1)前記各実施形態では、所定の構成機器としての改質器2に所定の流体としての改質水を供給する構成において、改質水の供給異常を検出することについて説明した。これに対し、所定の構成機器としての燃料電池(スタック)や改質器に、所定の流体である冷却水を供給し、その冷却水を流体温度変更手段としての熱交換器で熱交換するように構成した冷却装置において、冷却水の供給異常を検出できるように構成してもよい。
(2)前記各実施形態では、本発明の流体供給システムを燃料電池システムに採用して燃料電池システムにおける流体供給の異常検出に有効に使用することができたが、燃料電池システム以外のシステムにおいて流体の供給異常を検出するために使用してもよい。
2 改質器(構成機器)
5 改質水ライン(配管)
11 水ポンプ (流体供給手段)
14 蒸発部(流体温度変更手段)
15 温度センサ(検出手段)
20 コントローラ(異常判断手段)
T1 改質水温度
5 改質水ライン(配管)
11 水ポンプ (流体供給手段)
14 蒸発部(流体温度変更手段)
15 温度センサ(検出手段)
20 コントローラ(異常判断手段)
T1 改質水温度
Claims (4)
- 所定の構成機器に配管を通じて所定の流体を供給するための流体供給手段と、
前記配管の途中に設けられ前記流体を加熱又は冷却するための流体温度変更手段と、
前記流体温度変更手段と前記構成機器の間の前記配管における前記流体の状態を検出するための検出手段と
を備え、
前記流体の供給状態に所定の変動を与えたときの前記検出手段により検出された流体の状態に基づき、前記構成機器に対する前記流体の供給異常を判断するための異常判断手段と
を備えることを特徴とする流体供給システム。 - 前記検出手段は、前記流体の温度を検出する手段であることを特徴とする請求項1に記載の流体供給システム。
- 前記流体の供給状態とは、前記流体の圧力であることを特徴とする請求項1又は2に記載の流体供給システム。
- 燃料電池システムの流体供給装置又は冷却装置に用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の流体供給システム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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