JP2005274673A - 配線パターン及び電気素子並びに液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の配線パターンは、基板上に形成された配線パターンであり、該配線パターンの折曲部が、並行に配線された複数の第1の配線パターンからなる第1の配線パターン群と、該第1の配線パターン群の各配線パターンと所定の角度を有して接続され、各々が並行に配線された第2配線パターンからなる第2の配線パターン群とからなり、第2の配線パターン各々が、複数の導電層が重ねられて形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
例えば、液晶表示素子のセル基板には、配線パターンとして、表示領域に位置して互いに平行に延びる多数本の透明電極や、各透明電極からセル基板周縁部へ引き回されて互いに平行に延びる多数本のリードパターン等が形成されており、一般に、透明電極群のパターンピッチに比べて、端子部となるリードパターン群のパターンピッチのほうが狭くなっている。
そこで従来技術では、各結合パターン25の抵抗値をすべて同等にするため、パターン長が長い結合パターン25ほどパターン幅が広くなるように設計しているが、通常数百本にも及ぶ結合パターン25のパターン幅を一本ずつ算出して設計図面等に指定するという作業は、設計者にとって容易なことではなく、パターン作製現場の作業者にとっても煩雑な指定であった。
また、液晶表示装置においては、液晶表示における明るさや色のむらの発生を防止するため、透明電極12及びリードパターン4を接続する、各々の結合パターン15間に配線抵抗のばらつきが生じないようにすることが必要である。
Amax/Bmax = Wa/Wb …(1)
上記(1)式となるように、第1結合パターン15a群と第2結合パターン15b群とを設計する。
このパターン設計を行うことにより、多数本の第1結合パターン15a及び第2結合パターン15bからなる結合パターン25群のパターン幅を各々算定せずに、結合パターン15群における結合パターン25各々の配線抵抗を同等に形成することが容易に行え、隣接する結合パターン同士の間隔を局所的に狭めない信頼性の高いレイアウトが行える(特許文献1)。
したがって、液晶表示装置においては、表示部分(液晶表示部)以外のエリアがない事が望まれており、第2結合パターンにおけるBmaxを「0」に近づけることが理想である。
上述したように、Bmaxを「0」に近づけるということは、パターン幅Wbを「0」に近づけることを意味している。
そして、パターン幅Waは、Wa>Wbの関係から、パターン幅Wbより必ず広い幅にて形成される。このとき、第1結合パターン15a群の配線ピッチは、第2結合パターン15b群の配線ピッチと同様に、隣接する他のパターンと短絡しない範囲で設定されている。
このため、第1結合パターン15a群と第2結合パターン15b群との配線ピッチが同一とならず、結合パターン15群が配線される面積が、配線パターンの最小加工寸法に対応して小さくならないという欠点がある。
これにより、本発明の配線パターンは、IC等の電子機器を配線する配線パターンであり、異なる配線を接続する折曲部を有する結合パターンであり、例えば、電極パターンと、電極パターンより配線ピッチの広いリードパターンとを接続する結合パターン群である。
そして、本発明の配線パターンは、電極パターンに接続される第1の配線パターン群と、リー度パターンに接続される第2の配線パターン群から構成されており、結合パターン群における各結合パターンの配線抵抗を同様にする場合、第2の配線パターンが複数の導電層から構成されているため、配線抵抗を低下させることができ、第1の配線パターンの配線ピッチと第2の配線パターンの配線ピッチとを同一に形成することができ、結合パターンを形成する面積を削減することが可能となる。
これにより、本発明の配線パターンは、多数本の結合パターンのパターン幅を一本ずつ算定しなくても、すべての結合パターンの抵抗値を同等にするための設計や製造が容易に行えるようになり、かつ、隣接する結合パターン同士の配線ピッチを一定として、局所的にピッチが変化しないため、高信頼性のレイアウトが無理なく選択できる。
本発明の配線パターンは、重ねられた前記複数の最も下部に位置する下部導電層に対して、該下部導電層に重なる上部伝導層の長さが、下部導電層に比較して短く形成されていることを特徴とする。
これにより、本発明の配線パターンは、重ねられる各導電層の配線抵抗を調整することができるため、第1の配線パターンの配線抵抗に対応させて、第2の配線パターンの配線抵抗を高い精度で調整できる。
本発明の液晶表示装置は、前記電気素子が液晶表示素子であり、前記電極パターンが表示素子用配線パターンであり、前記リードパターンが前記表示素子用配線に比較して狭い配線ピッチで液晶表示素子に接続されていることを特徴とする。
これにより、本発明の液晶表示装置は、基板上に配線される配線ピッチの異なる配線パターン同士、例えば、表示素子用配線パターンとリードパターンとのような、異なる配線ピッチのパターン同士を接続する結合パターンを、最小の加工寸応による配線ピッチで形成することが可能となるため、液晶表示部以外の領域を従来に比較して削減することにより、装置をよりコンパクトに作成できる。
という効果が得られる。
<第1の実施形態>
図1は第1の実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、図7に示す従来の配線パターンと同様の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。この図に示す配線パターンが従来の配線パターンと異なる点は、第1の結合パターン5aが2層の導電層で形成されている点である。
図1において、液晶表示素子のセル表示素子用配線板には、配線パターンとして、表示領域6に位置して互いに平行に延びる多数本の透明電極2や、各表示素子用配線2からセル基板周縁部の液晶駆動用IC7等へ引き回されて互いに平行に延びる多数本のリードパターン4等が形成されており、一般に、表示素子用配線群1のパターンピッチに比べて、端子部となるリードパターン群3のパターンピッチのほうが狭く形成されている。
このとき、このn番目の第1および第2結合パターン5a,5bを連続させてなる一本の結合パターン5の抵抗値は、ρa(An/Wa)+ρb(Bn/Wb)となる。
第1の結合パターン5a及び第2の結合パターン5bともに、後に述べるように、多層の導電層で形成する場合、ρa及びρbは各層のシート抵抗が合成された数値となる。
An=Amax×QU/QR
また、同様に、Bnは、図1における互いに相以な三角形△QRSと△URVより、次の通りとなる。
Bn/Bmax×UR/QR
よって、n番目の第1及び第2結合パターン5a,5bを連続させてなる一本の結合パターンの抵抗値は、
ρa×(An/Wa)+ρa×(Ab/Wb)
=ρa×(Amax×QU/QR)/Wa+ρb×(Bmax×UR/QR)/Wb
=ρa×Amax×/Wa×(QU/Q)+ρb×Bmax/Wb×(UR/QR)
となる。
ρa×Amax×/Wa×ρb×Bmax/Wb
とすると、n番目の第1及び第2結合パターン5a,5bを連続させてなる一本の結合パターンの抵抗値は、
ρa×(An/Wa)+ρa×(Ab/Wb)
=ρa×Amax×/Wa×{(QU/QR)+(UR/QR)}
=ρa×Amax/Wa×(QU/QR)
=ρa×Amax/Wa
となる。
したがって、第1結合パターン5a群の共通なパターン幅Waと第2結合パターン5b群の共通なパターン幅Wbとを演算して求めるだけで、各結合パターン5の抵抗値をすべて同じにするという表示むらの回避に不可欠な設定作業が簡単に行えるこになり、設計者やパターン作製現場の作業者の負担が従来に比べて大幅に軽減することが可能となる。
このように、第1および第2結合パターン5a,5bにて構成される結合パターン5は、隣り合う結合パターン5どうしの間隔を局所的に狭めないレイアウト、すなわち、短絡事故を起こしにくいパターンのレイアウトが、無理なく選択でき、信頼性の向上を図るうえで有利な構成となる。
このため、結合パターン5は折曲部5cを介して接続される、第1の結合パターン5a及び第2の結合パターン5bとにおいて、AmaxがBmaxに対して長い配線長となっている。
ここで、角度θは、第2の結合パターン5bに平行な直線に対して、第1の結合パターン5aが時計の回転方向に有する角度である。
の関係から求められる。
このことから、微細加工技術が進み、結合パターン5群の形成面積を小さくしようとすると、角度θを小さく(急峻と)することとなり、この結果、Bmaxはより短くなり、逆にAmaxはより長く形成される。
したがって、第2の結合パターン5bを上記微細加工技術の最小ピッチで形成でき、配線抵抗を減少させることができたとしても、第1の結合パターン5aのAmaxが長くなり、増加する配線抵抗をBmaxに対応させようとすると、微細加工技術の最小ピッチでの形成が行えない。
これにより、Bmaxの配線抵抗と同様になるよう、Amaxの配線抵抗を制御し、第1の結合パターン5a及び第2の結合パターン5bの双方共に、微細加工技術の最小ピッチで形成できることになる。
また、多層の導電層にて配線パターンを形成する場合、第1の結合パターン5a群をn層とし、第2の結合パターン5b群を(n−m)層として形成しても良い。ここで、mは1≦m≦n−1の範囲内の整数である。
図2(a)は第1の配線パターン5aの断面を示す概念図であり、図2(b)は第2の配線パターン5bの断面を示す概念図である。図2の符号の近傍の( )の中のρ1及びρ2は、導電層20及び21それぞれのシート抵抗を示している。
すなわち、
α=θ−π/2
である。
Ra=Amax×{(ρ1×ρ2)/(ρ1+ρ2)}/Wa
となり、また、第2の結合パターン5bの配線抵抗Rbを求めると、
Rb=Bmax×ρ1/Wb
となる。
図1から、
Bmax=Amax×sinα
となり、したがって、
Wb/Wa={(ρ1+ρ2)/ρ2}×sinα
となる。
Wb/Wa={(ρ1+ρ2)/ρ2}×sinα≧1
すなわち、角度αを固定とすると、導電層21のシート抵抗ρ2を小さくすることにより、Wb/Waは大きくなり、同様の配線ピッチで形成することができるようになる。
また、導電層20と導電層21とにおいて、いずれかの配線の長さを調整して、2つの導電層により合成される配線抵抗を調整する様にしても良い。
配線幅の変更、及び配線パターンの長さを調整する構成も、第1の配線パターン5aがn層、第2の配線パターン5bが(n−m)層の場合も同様に適用である。
上述した構成により、第1の結合パターン5aの幅Wa及びsinαが従来と同じ値をとるとした場合、第2の結合パターン5bの幅Wbは、従来より{(ρ1+ρ2)/ρ2}倍大きくすることが出来る。
あるいは、第2の結合パターン5bの幅Wbが製造可能な最小寸法幅により決定されている場合、第1の結合パターン5aの幅Waを多層とすることで、より小さくすることが可能となり、Bmaxを小さくでき、結合パターン5群の形成領域を小さくすることが可能となる。
図7の従来の1層配線による結合パターン15群を用いた配線例を図3に示す。図3から判るように、第1の結合パターン15aと第2の結合パターン15bとの配線抵抗を同様にするため、最小寸法幅でWbを形成して結合パターン15群の形成面積を小さくしようとしても、Wbに対してWaを配線抵抗(Amax及びBmaxとの配線抵抗)を合わせるため太く形成する必要が有る。
このため、角度αを小さく出来ず、結局、第1の結合パターン15aと第2の結合パターン15bとの配線ピッチを同一に形成するので、全体的な結合パターン15群の形成面積を替えることができない。
すなわち、図3のWbと比較して、図4のWbは{(ρ1+ρ2)/ρ2}倍になっており、ρ1=ρ2とすると(同一の導電体を用いると)、Wbは2倍となる。
言い換えると、第1の結合パターン5aの配線抵抗を、第1の配線抵抗15aの1/2とすることができる。
第2の実施形態と同様に、図3の従来例との比較により説明する。
図5に示す第3の実施形態においては、第2の結合パターン5b’のWbを、パターン形成における最小寸法幅で形成、すなわち最小ピッチで形成した場合を示している。
2層の導電層により、第1の結合パターン5a’を形成したとすると、BmaxをAmaxの配線抵抗とBmaxの配線抵抗とを合わせることにより、第1の結合パターン5a’を最小寸法幅により形成することができ、Bmaxを短くして、角度αを小さくすることが可能となり、結合パターン5群の形成領域(形成面積)を小さくすることができる。
2…表示用素子配線パターン
3…リードパターン群(液晶用駆動IC実装領域含む)
4…リードパターン
5…結合パターン
5a,5a’…第1の結合パターン
5b,5b’…第2の結合パターン
5c…折曲部
7…液晶駆動用IC
11…透明電極群(表示領域含む)
12…透明電極
20,21…導電層
Claims (6)
- 基板上に形成された配線パターンであり、
該配線パターンの折曲部が、
並行に配線された複数の第1の配線パターンからなる第1の配線パターン群と、
該第1の配線パターン群の各配線パターンと所定の角度を有して接続され、各々が並行に配線された第2配線パターンからなる第2の配線パターン群と
からなり、
前記第2の配線パターン各々が、複数の導電層が重ねられて形成されていることを特徴とする配線パターン。 - 前記第1の配線パターン群の第1の配線パターンのシート抵抗をρA,配線幅をWa,最大のパターン長をAmaxとし、前記第2の配線パターン群の第2の配線パターンのシート抵抗ρB,配線幅をWb,最大のパターン長をBmaxとしたとき、
Amax・ρA/WA=Bmax・ρB/WB
となるように第1及び第2の配線パターン群の各配線パターンが形成されていることを特徴とする請求項1記載の配線パターン。 - 重ねられた前記複数の導電層の幅が各々異なることを特徴とする請求項1または請求項2記載の配線パターン。
- 重ねられた前記複数の最も下部に位置する下部導電層に対して、該下部導電層に重なる上部伝導層の長さが、下部導電層に比較して短く形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の配線パターン。
- 基板上に並行して配線された電極配線を有する電気素子に接続されており、互いに並行に配線された複数本の電極パターンからなる電極パターン部と、前記第電極パターンに比較して狭い配線ピッチで、互いに並行に配線された複数本のリードパターンからなるリードパターン部と、前記電極パターン及びリードパターンとの各々を接続する結合パターン群とを有しており、
前記結合パターン群が
並行に配線された複数の第1の配線パターンからなる第1の配線パターン群と、
該第1の配線パターン群の各配線パターンと所定の角度を有して接続され、各々が並行に配線された第2配線パターンからなる第2の配線パターン群と
からなり、
前記第2の配線パターン各々が、複数の導電層が重ねられて形成されていることを特徴とする電気素子。 - 前記電気素子が液晶表示素子であり、前記電極パターンが表示素子用配線パターンであり、前記リードパターンが前記表示素子用配線パターンに比較して狭い配線ピッチで液晶表示素子に接続されていることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
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