JP2005273555A - 高圧流体用レギュレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】調圧バルブにおけるバルブ軸のシール構造において、シール性を確保するとともに、調圧特性の改善を図り、調圧の信頼性や調圧性能の向上を図る。更に、シール部材を境として高圧側部内の圧力が急激に低下した際に、低圧側部内に発生した準高圧によりシール部材が低圧化した高圧側部へ突き上げられることを防止する。
【解決手段】調圧バルブのバルブ軸に装着されるシール部材であって、該シール部材50を、横断面形状が内部に溝53を有するU字状に形成されたシール本体51と、該シール本体51の溝53内に設けられてシール本体51の両側片51a,51bを開き方向に付勢する金属ばね52とで形成する。そのシール本体51における溝53の開口部が高圧側に開口するように設ける。
【選択図】図2
【解決手段】調圧バルブのバルブ軸に装着されるシール部材であって、該シール部材50を、横断面形状が内部に溝53を有するU字状に形成されたシール本体51と、該シール本体51の溝53内に設けられてシール本体51の両側片51a,51bを開き方向に付勢する金属ばね52とで形成する。そのシール本体51における溝53の開口部が高圧側に開口するように設ける。
【選択図】図2
Description
本発明は高圧流体用レギュレータに関する。
従来、圧縮天然ガスを自動車のエンジンの燃料として使用するために、自動車に搭載されたボンベ内の圧縮天然ガスを所定圧に減圧するレギュレータとして図5及び図6に示すような高圧流体用レギュレータが知られている(特許文献1参照)。
この図5及び図6に示す高圧流体用レギュレータ1について説明する。
ボデー2には高圧流体の流入口3と流出口4が形成されており、該流入口3から流入した高圧流体が、ハウジング5に形成したバルブ収納室6、シート7、流通路8、調圧室9を流通して流出口4からエンジン等へ供給されるようになっている。
ボデー2には高圧流体の流入口3と流出口4が形成されており、該流入口3から流入した高圧流体が、ハウジング5に形成したバルブ収納室6、シート7、流通路8、調圧室9を流通して流出口4からエンジン等へ供給されるようになっている。
前記ハウジング5のバルブ収納室6内には、調圧バルブ10が軸方向に摺動可能に設けられ、該調圧バルブ10がシート7に接離するようになっている。更に、該調圧バルブ10の一端、すなわち、図の上端にはロッド11が前記流通路8を貫通するように突設され、該ロッド11の先端が、前記調圧室9に設けたダイアフラム12に連結されている。
前記調圧バルブ10の他端、すなわち図の下端にはバルブ軸13が突設されており、該バルブ軸13が前記バルブ収納室6内に収納されている。該バルブ収納室6の内周面とバルブ軸13の外周面間にはリング14が嵌合配置され、該リング14と調圧バルブ10との間にスプリング15を介在して、該スプリング15の付勢力により調圧バルブ10を常時シート7側へ付勢している。
更に、バルブ軸13の外周面には、ゴム製のOリング16が圧着状態に嵌装され、該Oリング16の外周面がハウジング5の内周面、すなわちバルブ収納室6の内周面に圧着している。該Oリング16は2種類のバックアップリング17,18で支持されている。更に、バルブ軸13の下部、すなわち低圧側部分にはOリング19及びバックアップリング20が装着されている。
前記Oリング16を挟んで前記バルブ収納室6と反対側にはストッパ21が設けられ、該ストッパ21に空隙部21aが形成されており、該空隙部21aは通路22によって前記調圧室9と連通している。
前記ダイアフラム12は、前記調圧室9と大気圧室23とを区画し、スプリング24により常時所定荷重により下方へ付勢されている。
以上の構成により、高圧流体が流入口3からバルブ収納室6に作用している状態において、調圧室9内の圧力が所定値以下に低下すると、スプリング24の荷重によりダイアフラム12が下降して調圧バルブ10がシート7より離間し、高圧流体が流通路8を通じて調圧室9内に流入する。
この調圧バルブ10の開弁状態において、調圧室9内が昇圧すると、ダイアフラム12が上昇し、その圧力が所定値になると調圧バルブ10がシート7に当接し、高圧流体の調圧室9内への流入を遮断する。これにより、調圧室9内の圧力が所定の低圧値に調圧され、その調圧された流体が流出口4からエンジンなどに供給される。
また、前記の調圧室9内の低圧の流体は、通路22を通じて空隙部21a内に流入し、該空隙21a内は低圧になる。
特開2000−249001号公報
前記従来のように、調圧バルブ10におけるバルブ軸13とハウジング5と間にゴム製のOリング16を圧着状に介在してシールするものにおいては、高圧流体が流入口3からバルブ収納室6内に作用している際に、空隙部21aが大気状態で低圧であると、流入口3側の高圧である一次側圧力がバルブ収納室6内においてOリング16の周囲を透過して、該Oリング16とその下側のOリング19間の隙間部30に印加され、該隙間部30内の圧力が上昇し、隙間部30内が、一次側圧力よりは低いが大気圧よりも高い準高圧になる。
このように、隙間部30内が一定以上の高圧に達した後に、急激に一次側圧力を抜くモードがある場合、前記従来構造のようにOリング16と、バルブ軸13及びハウジング5との摩擦抵抗が大きいと、隙間部30内の準高圧がOリング16の周囲から急激には抜けず、隙間部30の準高圧力の荷重によってOリング16を図6の矢印X方向へ突き上げ、Oリング16の上部のリング14を上方へ抜くことがある。そのため、前記の突き上げ荷重を押さえ込む構造が必要になり、構造の複雑化を招く問題がある。
更に、前記従来構造においては次のような問題も生じる。
高圧流体が流入して調圧バルブ10が昇降する際には、その調圧バルブ10のバルブ軸13がOリング16を擦りながら昇降し、バルブ軸13はOリング16によって大きな摺動抵抗を受ける。
高圧流体が流入して調圧バルブ10が昇降する際には、その調圧バルブ10のバルブ軸13がOリング16を擦りながら昇降し、バルブ軸13はOリング16によって大きな摺動抵抗を受ける。
この大きな摺動抵抗によって、バルブ軸13の下降、すなわち調圧バルブ10の開弁方向への移動時には、Oリング16を下方へ圧縮する現象が生じて調圧バルブ10の下降が、Oリング16に生じる抵抗力により抑制され、また、バルブ軸13の上昇、すなわち、調圧バルブ10の閉弁方向への移動時には、前記のように圧縮されたOリング16に蓄力された復帰力により調圧バルブ10の上昇が助長される。
そのため、高圧流体の流量に対する調圧特性が、調圧バルブ10の下降時には図7のAの特性となり、調圧バルブ10の上昇時にはBの特性となり、これらの間に大きなヒステリシスCが生じ、調圧特性を劣化させる問題がある。
また、バルブ軸13の昇降時には、バルブ軸13とOリング16に大きな摺動抵抗力が生じることから、Oリング16の摩耗も早くなり、耐久性も低下する問題がある。
更に、前記のように、ゴム製のOリング16では、Oリング16のはみ出しを防止するための硬度の異なる2種類のバックアップリング17,18が必要であり、部品点数の増加やコスト上の問題がある。
そこで本発明は、前記の各問題を解消する高圧流体用レギュレータを提供することを目的とするものである。
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、高圧側部から低圧側部への流路に調圧バルブを設け、該調圧バルブのバルブ軸の外周面と該バルブ軸を収納するバルブ収納室の内周面との間にシール部材を設け、該シール部材を境として前記高圧側部と反対側が低圧側部に構成された高圧流体用レギュレータであって、
前記シール部材を、横断面形状が内部に溝を有するU字状に形成されたシール本体と、該シール本体の溝内に設けられてシール本体の両側片を開き方向に付勢する金属ばねとで形成し、前記シール部材を、そのシール本体における溝の開口部が高圧部側に開口するようにして設けたことを特徴とするものである。
前記シール部材を、横断面形状が内部に溝を有するU字状に形成されたシール本体と、該シール本体の溝内に設けられてシール本体の両側片を開き方向に付勢する金属ばねとで形成し、前記シール部材を、そのシール本体における溝の開口部が高圧部側に開口するようにして設けたことを特徴とするものである。
本発明において、シール部材をU字状のシール本体内に金属ばねを内蔵してシール本体の両側片を開き方向に付勢してバルブ軸の外周面とバルブ収納室の内周面間に装着したので、バルブ軸の摺動時においてもシール部材でのシール性を確保することができる。
更に、高圧側部の高圧流体がシール部材に作用する際には、シール部材におけるシール本体の両側片が高圧流体の圧力により開き方向に付勢されてシール性が一層確保され、しかも低圧側部が準高圧状態になった状態で高圧側部の圧力が急激に低下した場合には、低圧側部の準高圧流体が、シール部材におけるシール本体の両側片を閉じる方向に押して、低圧になった高圧側部へすみやかに流れる。したがって、低圧側部における準高圧流体の荷重によってシール部材が、低圧となった高圧側部へ突き上げられることを防止できる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記シール本体を低摺動抵抗材料で形成したものである。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記シール本体をフッ素樹脂で形成したものである。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記シール本体をフッ素樹脂で形成したものである。
請求項2及び3記載の発明は、更に、バルブ軸の摺動時においてバルブ軸とシール本体との摺動抵抗が極めて小さくなる。そのため、調圧バルブの開作動時と閉作動時との調圧特性のヒステリシスを小さくすることができ、調圧バルブの開閉作動による調圧特性を、従来のOリングからなるシール部材に比べて改善することができる。
更に、前記のように摺動抵抗が小さいことから、シール部材の摩耗が低減されて耐久性が向上し、かつ、シール部材のバックアップリングも1種類でよい。
以上のようであるから、請求項1記載の発明によれば、高圧側部の流体が急激に低下した場合に、シール部材が突き上げられることを防止できる。したがって、このようなシール部材の突き上げを防止するために、低圧側部から高圧側部方向への荷重を押さえ込む構造が不要になり、コスト低減にも非常に有効である。
請求項2及び3記載の発明によれば、更に、従来のOリングのシール部材に比べて調圧特性の改善を図り、調圧の信頼性や調圧性能の向上を図ることができる。
更に、シール部材の摩耗を低減して耐久性の向上を図ることができるとともに、シール部材のバックアップリングも1種類でよく、部品点数の低減を図り、コスト低減を図ることができる。
本発明を実施するための最良の形態を図1乃至図4に示す実施例に基づいて説明する。
図1は高圧流体用レギュレータの縦断面図、図2は図1における要部の拡大縦断面図、図3はシール部材の拡大横断面図、図4は図2におけるシール部材の平断面図である。
図1は高圧流体用レギュレータの縦断面図、図2は図1における要部の拡大縦断面図、図3はシール部材の拡大横断面図、図4は図2におけるシール部材の平断面図である。
本発明は図2に示すシール構造部以外の構造は前記図5及び図6に示す構造と略同様であるため、この図5及び図6の構造と同様な部分には前記と同一符号を付して説明する。
高圧流体用レギュレータ1のボデー2には高圧側部である高圧流体の流入口3と低圧側部である流出口4が形成されており、該流入口3から流入した高圧流体が、ハウジング5に形成したバルブ収納室6、シート7、流通路8、調圧室9を流通して流出口4からエンジン等へ供給されるようになっている。
ハウジング5の高圧側部であるバルブ収納室6内には調圧バルブ10が軸方向に摺動可能に設けられ、該調圧バルブ10がシート7に接離するようになっている。更に、調圧バルブ10の一端、すなわち図の上端にはロッド11が前記流通路8を貫通するように突設され、該ロッド11の先端が、前記低圧側部である調圧室9に設けられたダイアフラム12に連結されている。
前記調圧バルブ10の他端、すなわち、図の下端にはバルブ軸13が突設されており、該バルブ軸13が前記バルブ収納室6内に収納されている。該バルブ収納室6の内周面とバルブ軸13の外周面間にはリング14が嵌合配置され、該リング14と調圧バルブ10との間にスプリング15を介在して該スプリング15の付勢力により調圧バルブ10を常時シート7側へ付勢している。
前記ハウジング5の下部にはストッパ21が設けられ、該ストッパ21に、前記バルブ軸13の下端部が摺動可能に嵌合する空隙部21aが形成されている。該空隙部21aは、通路22を通じて前記流出口4と調圧室9側の低圧側に連通されており、該空隙部21aが低圧側部になっている。
前記高圧側部であるバルブ収納室6と低圧側部である空隙部21aとの間には、空隙部21a側に位置してOリング19が配設され、バルブ収納室6側に位置してシール部材50が配設されている。
したがって、シール部材50を境として、バルブ収納室6からなる高圧側部と反対側に空隙部21aからなる低圧側部が構成されている。
前記Oリング19は、バルブ軸13の外周面とハウジング5の内周面に密着するように設けられている。
前記シール部材50の部分について図2乃至図4により詳述する。
シール部材50は、シール本体51と、該シール本体51内に設けた金属ばね52とからなる。シール本体51は、平面形状が図4に示すように無端リング状で、横断面形状が、図3に示すように中央に上方が開口する溝53を形成したU字状に形成されている。更に、シール本体51は、その装着前の常態においては、その外径がハウジング5の内径R1より若干大きく、また内径がバルブ軸13の外径より若干小径に形成されている。更に、該シール本体51は、ゴム製、樹脂製などで形成されるが、摺動抵抗(摩擦係数)が極めて小さい低摺動抵抗材料で形成することが好ましく、実施例では低摺動抵抗性で、かつ耐熱性、耐寒性、耐薬品性、耐磨耗性等に優れたPTFEなどのフッ素樹脂で形成されている。
シール部材50は、シール本体51と、該シール本体51内に設けた金属ばね52とからなる。シール本体51は、平面形状が図4に示すように無端リング状で、横断面形状が、図3に示すように中央に上方が開口する溝53を形成したU字状に形成されている。更に、シール本体51は、その装着前の常態においては、その外径がハウジング5の内径R1より若干大きく、また内径がバルブ軸13の外径より若干小径に形成されている。更に、該シール本体51は、ゴム製、樹脂製などで形成されるが、摺動抵抗(摩擦係数)が極めて小さい低摺動抵抗材料で形成することが好ましく、実施例では低摺動抵抗性で、かつ耐熱性、耐寒性、耐薬品性、耐磨耗性等に優れたPTFEなどのフッ素樹脂で形成されている。
前記金属ばね52は、平面形状が図4に示すように無端リング状で、横断面形状が図3に示すように中央に上方が開口する溝54を形成したU字状に形成されており、その両側片52a,52bが径方向に弾性を有するようになっている。更に、金属ばね52は、前記シール本体51の溝53内に嵌装されており、シール部材50の装着前の常態においては、その両側片52a,52bにより、シール本体51の外径がハウジング5の内径R1より若干大きく、またシール本体5の内径がバルブ軸13の外径より若干小径になるように外側片51aと内側片51bを押し開くようになっている。更に、該金属ばね52はステンレス鋼で形成されている。
したがって、シール部材50をハウジング5の内周面とバルブ軸13の外周面間に図1及び図2のように装着した状態では、シール本体51の両片51a,51bと金属ばね52の両片52a,52bは、前記の常態より閉じた状態にあり、シール本体51の外側片51aがハウジング5に圧接し、内側片51bがバルブ軸13に圧接している。
前記のシール部材50の下部、すなわち前記Oリング19側のハウジング5側には小径の段部5aが形成されており、該段部5a上に1個の樹脂製のバックアップリング55が配置され、該バックアップリング55上に前記のシール部材50が設けられている。
前記の構成により、高圧流体の流入口3及びバルブ収納室6側が一次側の高圧部となり、空隙部21a側が2次側の低圧部となり、これらがシール部材50で分離される。
次に作用について説明する。
以上の構成により、高圧流体が流入口3からバルブ収納室6に作用している状態において、調圧室9内の圧力が所定値以下に低下すると、スプリング24の荷重によりダイアフラム12が下降して調圧バルブ10がシート7より離間し、高圧流体が流通路8を通じて調圧室9内に流入する。
以上の構成により、高圧流体が流入口3からバルブ収納室6に作用している状態において、調圧室9内の圧力が所定値以下に低下すると、スプリング24の荷重によりダイアフラム12が下降して調圧バルブ10がシート7より離間し、高圧流体が流通路8を通じて調圧室9内に流入する。
この調圧バルブ10の開弁状態において、調圧室9内が昇圧すると、ダイアフラム12が上昇し、その圧力が所定値になると調圧バルブ10がシート7に当接し、高圧流体の調圧室9内への流入を遮断する。これにより、調圧室9内の圧力が所定の低圧値に調圧され、その調圧された流体が流出口4からエンジンなどに供給される。
また、調圧室9内及び流出口4内の2次側の低圧流体は、流路22を通じて空隙部21aに作用する。
前記の作用において、一次側の圧力、すなわちバルブ収納室6側の圧力が低い場合には、シール部材50におけるシール本体51の両側片51a,51bが、金属ばね52の開き方向の付勢力によってハウジング5とバルブ軸13側へそれぞれ押し広げられてシール作用をし、また、一次側の圧力、すなわちバルブ収納室6側の圧力が空隙部21a側の2次側圧力よりも高い場合には、その高圧流体が、シール部材50の溝53,54内に作用し、高圧流体自体の圧力によってシール本体51の両側片51a,51bをハウジング5とバルブ軸13側へそれぞれ押し広げ、シール作用をする。
高圧流体が流入口3から流入する際に空隙部21aが低圧であると、流入口3側の高圧である一次側圧力がバルブ収納室6内においてシート部材50の周囲を透過して、そのシート部材50とOリング19との間の隙間部30に印加され、該隙間部30の圧力が上昇し、該隙間部30が、一次側圧力よりは低いが大気圧よりも高い準高圧部になる。
このように、隙間部30内が一定以上の高圧に達した後に、急激に一次側圧力を抜くモードがあると、前記のように準高圧部になった隙間部30内の流体が、一次側圧力との差圧により、シート部材50の内外周部を通じてバルブ収納室6側へ透過する。このとき、シート部材50におけるシート本体51の両側片51a,51bが、前記透過する準高圧の流体圧によって溝53側へ屈曲し、空隙部21aからバルブ収納室6側への流体の流れがスムーズに行われ、隙間部30内の準高圧によってシート部材50がバルブ収納室6側へ突き上げられることが防止される。一次側圧力を高圧にして長時間放置した後に一次側を脱圧した評価においても、従来のOリング16はリング14を上方へ抜いてしまったのに対し、本発明のシール部材50においては、リング14の抜けは生じなかった。したがって、本発明においては、従来のような、突き上げ荷重を押さえ込む構造が不要になり、構造を従来のものと比べて簡易にできる特長がある。
また、前記のようなシール状態において、調圧バルブ10の調圧作用によって、そのバルブ軸13が昇降する際には、シール部材50におけるシール本体51が摺動抵抗の極めて小さいフッ素樹脂で形成されているため、バルブ軸13は、その上昇時及び下降時においても大きな摺動抵抗を受けない。そのため、前記従来構造のOリング16のようにバルブ軸13の下降時にその下降が抑制されたり、上昇時にその上昇が助長されることがない。
したがって、高圧流体の流量に対する調圧特性が、調圧バルブ10の下降時には図7に示すDの特性となり、調圧バルブ10の上昇時には図7に示すEの特性となり、これらの間のヒステリシスFが前記従来構造のヒステリシスCに比べて小さくなる。
実験の結果、本発明のヒステリシスFは、前記従来構造のヒステリシスCに比べて約30%低減した。
そのため、調圧特性の劣化を改善できるとともに、シール部材50の摩耗に対する耐久性も従来のOリング16に比べて向上させることができる。
更に、前記のようにシール部材50を使用することにより、1種類で1個のバックアップリング55でよく、従来構造のように、2種類で2個のバックアップリング17,18を設けるものに比べてバックアップリングの部品点数を低減できた。すなわち、従来のOリング16では、そのOリング16のはみ出しを防止するために硬度の異なる2種のバックアップリング17,18が必要であったが、本発明ではこのような必要性はなく、1個のバックアップリング55で十分であることが実測結果で確認できた。
3 高圧流体の流入口
4 流出口
6 高圧側部であるバルブ収納室
7 シート
10 調圧バルブ
13 バルブ軸
50 シール部材
51 シール本体
51a,51b 両側片
52 金属ばね
53 溝
4 流出口
6 高圧側部であるバルブ収納室
7 シート
10 調圧バルブ
13 バルブ軸
50 シール部材
51 シール本体
51a,51b 両側片
52 金属ばね
53 溝
Claims (3)
- 高圧側部から低圧側部への流路に調圧バルブを設け、該調圧バルブのバルブ軸の外周面と該バルブ軸を収納するバルブ収納室の内周面との間にシール部材を設け、該シール部材を境として前記高圧側部と反対側が低圧側部に構成された高圧流体用レギュレータであって、
前記シール部材を、横断面形状が内部に溝を有するU字状に形成されたシール本体と、該シール本体の溝内に設けられてシール本体の両側片を開き方向に付勢する金属ばねとで形成し、前記シール部材を、そのシール本体における溝の開口部が高圧部側に開口するようにして設けたことを特徴とする高圧流体用レギュレータ。 - 前記シール本体を低摺動抵抗材料で形成した請求項1記載の高圧流体用レギュレータ。
- 前記シール本体をフッ素樹脂で形成した請求項1記載の高圧流体用レギュレータ。
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