JP2005271823A - 車両の挙動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両の挙動制御装置に関し、レーンチェンジに伴って残留する慣性力による不安定な車両挙動を抑制しながら、ドライバにとって違和感のない制御を実現することができるようにする。
【解決手段】
実減速度検出手段は車両の実減速度を検出し、目標減速度演算手段は目標減速度を演算し、旋回種別判定手段は旋回種別を判定し、自動減速制御手段は該目標減速度が第1目標減速度の大きさよりも大であるときには自動減速制御を開始するとともに、該自動減速制御が終了してから所定時間が経過するまでの間に、該車両の旋回種別が切り戻し旋回であると判定された場合には、該第1目標減速度未満の大きさの第2目標減速度よりも大であるときに、該自動減速制御を開始する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の走行性を確保しながら車両姿勢の不安定な動きを抑制する車両の挙動制御装置に関する。
従来より、車両の旋回時に車輪に制動力を付与することによって、車両姿勢や車両の挙動を自律的に制御する様々な技術が開発されている。
例えば、左右の制動輪へ異なる制動力を付与することで、車両に回頭方向や復元方向(ヨー方向)のモーメントを発生させ、アンダステアやオーバステアといった車両のステア特性(ステア状態)を改善するように制御して、旋回方向に対する車両姿勢を修正して車両の安定走行を実現する、ヨーモーメント制御の技術がある。
また、車両の旋回時の姿勢を制御する別の技術として、旋回外輪へ制動力を付与して車両の横転方向への運動(ロール運動)を抑制するロールオーバ抑制制御の技術がある。このロールオーバ抑制制御では、車両の旋回時に旋回外輪へ制動力を加えることによって旋回外向きのヨーモーメントを付加しつつ、車両を減速させて、車体に発生するロールレイトや横加速度の増大を防ぎ、ロールオーバへの動きを抑制するようになっている。
また、各制動輪へ制動して減速させ、車両が安全に旋回できる速度になるように車両の走行速度を制御する、自動減速制御の技術も知られている。
自動減速制御の技術には、車両に発生している横加速度や前後加速度(減速度)等に基づいて、車両の旋回半径や走行路面の摩擦係数を演算したうえで、車両が安全に旋回可能な走行速度となるように車両速度を制御するものが知られている。このような技術では、例えば、車両の旋回時において、車輪が路面に対して十分にグリップしている状態を保つことができるように、車両の走行速度を減速させるようになっている。
また、特許文献1には、車両の旋回時に旋回外輪へ制動力を付与する自動ブレーキ制御によって車速の余剰分を減速させながら、旋回内輪へ制動力を付与して車両のヨーレイトを制御する技術が開示されている。このように、いわゆる自動減速制御とヨーモーメント制御とを組み合わせることで、車両を常時グリップ域で走行させることができるようになり、旋回時における車両の回頭性を向上させて、車両のスピンやドリフトアウト等の旋回挙動を防止することができるようになっている。
特開平3−112754号公報
ところで、上述の自動減速制御では、旋回時において車輪が走行路面に対して十分なグリップ力を確保できるように制動制御することを目的としており、車両がある程度減速して、旋回半径の大きさに対して十分に安定した走行が可能となる速度になると、自動減速制御は終了する。
しかし、車両の旋回時にこのような自動減速制御が実施され、一旦旋回が終了して自動減速制御が終了したその直後には、車両の旋回による慣性の力が残留することがある。そして、この慣性力が残っている状態で再度旋回を開始したような場合には、車両の挙動が不安定になってしまうことがある。
このような慣性力の残留は、走行車線から追越車線へ車両の進路を変更して前方車両を回避したり追い越したりするレーンチェンジ時の直後において、再び元の走行車線へ戻るような操舵操作を行った場合や、上記のレーンチェンジ後にさらに隣の追越車線へレーンチェンジする際に見られるものである(このように繰り返しレーンチェンジを行うことをダブルレーンチェンジという)。
したがって、最初のレーンチェンジ時に自動減速制御が実施されたのち、車速がある程度小さくなって、一旦自動減速制御が終了し、その直後に再びレーンチェンジした場合には、自動減速制御が開始されにくく、一方、前回のレーンチェンジによって車両に残留した慣性の力によって、車両姿勢が不安定となるのである。
このような課題に対して、あらかじめ自動減速制御の開始条件を緩く、あるいは、終了条件を厳しくして、レーンチェンジ後に車両に残留する慣性力を抑えるように構成することも考えられる。しかし、例えば1回のレーンチェンジであれば、自動減速制御終了後に車両の旋回による慣性力が残っていたとしても、ドライバによって十分に制御できる範囲のものであり、また時間経過とともに小さくなるものであるため、慣性力を抑える必要がない。そして、自動減速制御の開始条件を緩くしたり終了条件を厳しくすることで、自動減速制御による制動が過剰な減速制御となってしまい、かえってドライバの操作フィーリングに違和感を与えかねない。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、繰り返しレーンチェンジを行うダブルレーンチェンジ時において、レーンチェンジに伴って残留する慣性力による不安定な車両挙動を抑制しながら、ドライバにとって違和感のない制御を実現することができるようにした、車両の挙動制御装置を提供することを目的とする。
上記目標を達成するため、本発明の車両の挙動制御装置(請求項1)は、車両の制動輪へ制動力を付与して制動を行う制動手段と、該車両の実減速度を検出する実減速度検出手段と、該車両の走行速度を該制動輪において所定の横力が確保される速度にするための減速度として、該車両の目標減速度を演算する目標減速度演算手段と、該車両旋回時の旋回種別を判定する旋回種別判定手段と、該目標減速度演算手段によって演算された該目標減速度の大きさが予め設定された第1目標減速度の大きさよりも大であるときには、該車両の実減速度が該目標減速度に近づくように、該制動手段が該制動輪へ付与する制動力の大きさを調整する自動減速制御を開始し、該車両の実減速度が過剰でなくなると該自動減速制御を終了する自動減速制御手段とを備え、該自動減速制御手段は、該自動減速制御が終了してから所定時間が経過するまでの間で、該旋回種別判定手段によって該車両の旋回種別は旋回方向が逆方向へ切り替わる切り戻し旋回であると判定されている場合には、該目標減速度の大きさが予め設定された該第1目標減速度未満の大きさの第2目標減速度よりも大であるときに、該自動減速制御を開始することを特徴としている。
また、該自動減速制御手段は、該車両の減速度と該目標減速度との偏差の大きさに応じて、該制動手段が該制動輪へ付与する制動力の大きさを調整することが好ましい(請求項2)。なおこの場合、該自動減速制御手段は、該制動手段が該制動輪へ付与する制動力の大きさを、該偏差の大きさに応じた増減圧勾配として調整することが好ましい。
また、該車両の走行速度を検出する車速検出手段と、該車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、該車速検出手段によって検出された該車両の走行速度と該車両の横加速度とから該車両の旋回半径を推定する旋回半径推定手段と、該車両の実減速度と該車両の横加速度とから走行路面の路面μ状態を推定する路面μ推定手段とを備え、該目標減速度演算手段は、該車両の旋回半径と、該走行路面の路面μ状態とから、該目標減速度を演算することが好ましい(請求項3)。
本発明の車両の挙動制御装置(請求項1)によれば、自動減速制御が終了してから所定時間が経過するまでの間に、旋回種別判定手段によって車両旋回時の旋回種別が切り戻し旋回であると判定されると、自動減速制御手段が予め設定された第1目標減速度未満の大きさの第2目標減速度よりも大であるときに、自動減速制御を開始するため、繰り返しレーンチェンジを行うようなダブルレーンチェンジ時における自動減速制御を開始しやすくすることができ、慣性力による不安定な車両挙動を抑制することができる。
また、このような制御は繰り返しレーンチェンジを行うようなダブルレーンチェンジ時以外の場合には適用されないため、必要以上に自動減速制御が実施されることがなく、ドライバにとって違和感のない操作性を実現することができる。
また、本発明の車両の挙動制御装置(請求項2)によれば、自動減速制御によって制動輪に付与される制動力の大きさが、車両の減速度と目標減速度との偏差の大きさに応じて調整されるため、車両の走行速度に応じた制御量で、自動減速制御を実施することができる。
また、本発明の車両の挙動制御装置(請求項3)によれば、目標減速度が車両の旋回半径と走行路面の路面μ状態とから演算されるため、必要とされる減速度を正確に把握することができる。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図5は本発明の一実施形態にかかる車両の挙動制御装置を示すものであり、図1はその構成を示す制御ブロック図、図2は本装置を備えた車両の制動システムの全体構成を示すシステム構成図、図3は本装置による制御を説明するためのフローチャート、図4は本装置の自動減速制御部において目標減速度を設定するための制御ブロック図、図5は本装置を備えた車両の自動減速制御の挙動を示す模式図である。
本車両の挙動制御装置には、図2に示すような車両の制動システムが利用される。この車両の制動システムは、図2に示すように、ブレーキぺダル1と、ブレーキぺダル1の踏み込みに連動して作動するマスタシリンダ2と、マスタシリンダ2の状態に応じて或いは制動用コントローラ(ブレーキECU)3からの指令に応じて、マスタシリンダ2或いはブレーキ液リザーバ4から各制動輪(前輪の左右輪及び後輪の左右輪)5FL,5FR,5RL,5RRのホイールブレーキ(以下、ブレーキという)10のホイールシリンダに供給するブレーキ液圧を制御するハイドロリックユニット6とをそなえている。なお、ここでは、マスタシリンダ2,ハイドロリックユニット6等の液圧調整系と各制動輪のホイールブレーキ10等から制動手段が構成されている。
本車両の制動システムは、ドライバのブレーキペダル1の踏み込み量に応じた各制動輪の制動(つまり、ドライバ操作による制動)と、ドライバの操作に依らず、各種センサの情報から推定した旋回半径と路面μとから、車両の走行速度を安全に走行できる速度に自動的に減速する制御(つまり、車両の自動減速制御)とを行うことができるようになっている。
ドライバ操作による制動制御が行われる場合には、ハイドロリックユニット6は作動せず、マスタシリンダ2内のブレーキ液が各輪のブレーキ10へ供給されるようになっている。また、車両の挙動制御が行われる場合には、ブレーキECU3によってハイドロリックユニット6が作動し、ハイドロリックユニット6にてブレーキ液の圧力調整がなされて各輪のブレーキ10へブレーキ液が供給される。
なお、この車両の自動減速制御時にドライバ操作による制動がなされた場合には、ドライバ操作による制動が優先して行われるようになっている。
ブレーキECU3には、ステアリングホイール(ハンドル)に付設されたハンドル角センサ11からハンドル角信号が、車体に設置されたヨーレイトセンサ12から車体のヨーレイト信号が、各輪の車輪速センサ(車速検出手段)15から車輪速信号が、ブレーキスイッチ16からブレーキぺダル踏込信号が、車体に設置された前後・横加速度センサ(実減速度検出手段・横加速度検出手段)17から前後加速度信号,横加速度信号が、それぞれ入力されるようになっている。
ブレーキECU3には、図1に示すような各機能要素、つまり、ドライバの運転状態(挙動)に関する種々の情報を入力されこれらの入力情報を適宜処理して車両の理論上の運動状態を算出する車両運動状態入力部21と、アクセル操作やブレーキ操作といったドライバの運転状態に関する種々の情報を入力され、これらの入力情報を適宜処理するドライバ運転状態入力部22と、車両が安全に旋回可能である速度まで自動的に減速する制御(自動減速制御)の実施判定や制御量の演算とを行う自動減速制御部(自動減速制御手段)23と、各制動輪の制動量を制御する制動制御部24とを備えて構成されている。
なお、ブレーキECU3には、自動減速制御部23以外の制動制御を行う制御部として、車両の回頭・復元方向への姿勢を制御するヨーモーメント制御部や、車両旋回時の横転(ロールオーバ)への動きを抑制するロールオーバ抑制制御部、制動輪のロックを防止する一般的なABS制御部(ともに図示せず)等が併せて備えられているが、ここではその他の制御部についての説明を省略する。
次に、ブレーキECU3の各機能要素について説明する。
車両運動状態入力部21では、前後・横加速度センサ17から入力される前後加速度信号によって車体に発生する実前後加速度(すなわち、負の値で与えられた場合には、実減速度でもある)Gx及び横加速度信号によって車体に発生する実横加速度Gy、ハンドル角センサ11から入力されるハンドル角情報によってハンドル角θh、ヨーレイトセンサ12からのヨーレイト信号によって車体に発生する実ヨーレイトYrをそれぞれ認識し、自動減速制御部23へ出力するようになっている。また、ここでは、車体速Vb及びハンドル角速度ωhが算出されるようになっている。車体速Vbは、通常は車輪速センサ15からの車輪速信号に基づいて算出されるが、車輪にスリップが生じると、それまで得られた車輪速信号に基づく車体速Vbに、前後・横加速度センサ17から得られる実前後加速度Gxの時間積分値が加算されて算出される(この場合、推定車体速となる)。また、ハンドル角速度ωhは、ハンドル角センサ11からのハンドル角情報に基づいて算出される。なお、本実施形態においては、車両運動状態入力部21において認識される実前後加速度Gxは、車両が加速しているときには正の値をとり、車両が減速しているときには負の値をとるようになっている。つまり、実前後加速度Gxが正の値のときには加速度を表し、負の値のときには減速度を表している。
また、車両運動状態入力部21は、車体速Vb,ハンドル角θhに基づいて算出される操舵輪の実舵角δ及び車両のスタビリティファクタAから、規範とする線形二輪モデルを用いて目標ヨーレイトYtを求めるようになっている。そして、この目標ヨーレイトYtと実ヨーレイトYrとの偏差(Yt−Yr)をヨーレイト偏差Ydevとして算出するようになっている。
ドライバ運転状態入力部22では、ブレーキスイッチ16からのブレーキペダル踏込信号によってブレーキペダル1が踏み込まれているか否かを判定する。また、ドライバによるブレーキペダル1の踏み込み量PRDRが、マスタシリンダ液圧センサ14から入力されるマスタシリンダ液圧情報に基づいて算出されるようになっている。なお、本実施形態における自動減速制御においては、ドライバによるブレーキペダル1の踏み込み量PRDRが用いられることはないが、例えば上述したヨーモーメント制御部やロールオーバ抑制制御部による各制御において用いられるようになっている。
自動減速制御部23は、車両が旋回しているか否か(具体的には、旋回開始と旋回終了)を判定する旋回判定部30と、車両が旋回中にあってレーンチェンジに代表される切り戻し旋回を行っているか否か(具体的には、切り戻し旋回の開始と終了)を判定するレーンチェンジ判定部(旋回種別判定手段)31と、車両の目標減速度を演算する目標減速度演算部(目標減速度演算手段)32と、車両の旋回半径を推定する旋回半径推定部(旋回半径推定手段)33と、走行路面の摩擦係数(路面μ)を推定する路面μ推定部34とを備えて構成されている。また、自動減速制御部23は、これらの各機能要素における演算結果に応じて、自動減速制御の開始判定や終了判定を行う(これについては後述する)とともに、制御情報を制動制御部24へ出力するようになっている。
なお、制動制御24は、自動減速制御部23から制動輪の制動力の大きさを入力されて、実際の制動制御を実施するようになっている。
まず、旋回判定部30では、実横加速度Gyと、車体速Vbとに基づいて、車両の旋回開始と旋回終了とを判定し、さらにこの判定結果に基づいて、旋回中であることを示す旋回フラグFsenkaiのオン/オフを設定するようになっている。
なお、旋回とは、右又は左のいずれか一方向へ操舵され続けたまま走行する車両の状態を表している。本実施形態においては、車両の旋回開始条件は、(1)実横加速度Gyの大きさが基準値(予め設定された固定値)Gy1以上であること、(2)車速Vbが基準値(予め設定された低速値)V1以上であること、であり、旋回判定部30は、これらの各条件が全て成立すると、車両が旋回を開始したと判定して、旋回フラグをFsenkai=1に設定する。
また、車両の旋回終了条件は、上記の旋回フラグがFsenkai=1に設定された状態にあって、(1)車速Vbが基準値(予め設定された低速値)V2(ただし、V2<V1)未満であること、(2)ハンドル角θhの大きさが基準値(予め設定された固定値)θ1未満の状態が、所定時間継続したこと、であり、旋回判定部30は、これらの各条件が一つでも成立すると、車両が旋回を終了したと判定して、旋回フラグをFsenkai=0に設定する。
このようにして、旋回フラグFsenkaiは、車両が旋回中であるときにはFsenkai=1に、旋回中でないときにはFsenkai=0に設定されるようになっている。
レーンチェンジ判定部31は、車両運動状態入力部21で算出されたハンドル角速度ωhと、旋回判定部30で設定された旋回フラグFsenkaiの値とに基づいて、車両がレーンチェンジに代表される切り戻し旋回の開始と終了とを判定し、さらにこの判定結果に基づいて、切り戻し旋回(以下、レーンチェンジともいう)中であることを示すレーンチェンジ判定フラグFLCのオン/オフを設定するようになっている。
なお、切り戻し旋回とは、旋回中の車両において、旋回する方向と逆方向へ操舵されて逆方向の旋回を行うようになった旋回のことをいう。ここでは、旋回の種別を一方向旋回と切り戻し旋回とに大別しているので、この旋回判定手段としてのレーンチェンジ判定部31は、旋回の種別を判定する旋回種別判定手段として機能している。この切り戻し旋回は、S字カーブ走行時やレーンチェンジ、障害物の緊急回避操舵時に見られる旋回であるが、本実施形態においては、この切り戻し旋回の判定によって、例えば、繰り返しレーンチェンジを行うダブルレーンチェンジを正確に把握することができるようになっている。
レーンチェンジの開始条件は、(1)車両が旋回状態であること(旋回フラグFsenkai=1)、(2)ハンドル角速度ωhが旋回方向と反対の方向へ予め設定された角速度以上であること、であり、これらの全ての条件が成立すると、レーンチェンジ判定部31は、レーンチェンジを開始した(切り戻し旋回開始)と判定して、レーンチェンジフラグがFLC=1に設定される。
また、レーンチェンジの終了条件は、(1)車両が旋回状態でないこと(旋回フラグFsenkai=0)であり、この条件が成立すると、レーンチェンジ判定手段22は、レーンチェンジを終了した(切り戻し旋回終了)と判定して、レーンチェンジフラグがFLC=0に設定される。
つまり、レーンチェンジ判定フラグFLCは、車両の旋回が終了したと判定される車速Vb、または、ハンドル角θhの大きさが基準値θ1未満の状態で所定時間継続しない限り、FLC=0にはならず、レーンチェンジ中であると判定されるようになっている。これにより、レーンチェンジ後に車両に残留する慣性の力がある程度小さくなるまでの間は、レーンチェンジ判定が終了しないようになっている。これを言い換えると、レーンチェンジ判定フラグFLCがFLC=0になったときには、このような慣性力が小さくなっている状態であるとみなすことができる、ということである。
旋回半径推定部33は、図4に示すように、車両運動状態入力部21から入力された車体速Vbと実横加速度Gyとに基づいて車両の旋回半径を推定演算する。まず、以下の式1にしたがって、実横加速度Gyの絶対値を取ってフィルタ処理したものを平均横加速度Gyaveとして算出する。そして、質点の円運動の方程式により、以下の式2にしたがって車両の旋回半径Reを推定する。
Figure 2005271823
路面μ判定部34は、図4に示すように、車両運動状態入力部21から入力された実前後加速度Gxと実横加速度Gyとに基づいて、車両の走行路面の摩擦係数(路面μ)を推定演算する。まず、以下の式3にしたがって、平均前後加速度Gxaveを算出する。そして、平均前後加速度及び旋回半径推定部33で算出された平均横加速度から、以下の式4にしたがって路面μを推定する。
Figure 2005271823
ただし、この路面μの推定は、車両運動状態入力部21から入力されたヨーレイト偏差Ydevが予め設定された所定値よりも大きい場合(または、各制動輪についてABS制御が行われている場合)に限り推定されるようになっている。つまり、このような条件付けによって、車両の走行状態がタイヤグリップの限界状態(あるいはそれに近い状態)であるとみなすことができる走行状態でのみ路面μを算出するようになっている。このような構成によって、路面μをより正確に把握することができるようになっている。(なお、本実施形態においては、車両の走行状態が実際にはタイヤグリップの限界状態ではない場合であっても、路面μは、実際の走行路面の摩擦係数よりも小さい値として式4によって算出されるため、後述の自動減速制御がより安全側に働くことになり、車両の安定性を確保することができるようになっている。)
目標減速度演算部32は、図4に示すように、まず、旋回半径推定部33と路面μ推定部34において推定された推定旋回半径Reと推定路面μとに基づき、質点の円運動の方程式より、以下の式5にしたがって車両の安全走行車速Vsを算出する。この安全走行車速Vsは、推定旋回半径Reを走行する際に車両に働く横加速度が推定路面μの安全係数μs倍となる車両速度のことである。
Figure 2005271823
そして、車両の実際の車速である車体速Vbが、ここで算出された安全走行車速Vs以下となるように目標減速度Gxtgtが設定されるようになっている。つまり、目標減速度Gxtgtは、車両の走行速度を制動輪において所定の横力が確保される速度(推定旋回半径Reを走行する際に車両に働く横加速度が推定路面μの安全係数μs倍となる車両速度)にするための減速度として演算されている。
この設定は、図4に示すように、安全走行車速Vsと車体速Vbとの差をとったものに、フィードバックゲインKPを乗じ、リミッタを通して、目標減速度Gxtgtを算出する。このような構成により、目標減速度Gxtgtは、安全走行車速Vsと車体速Vbとの差の大きさに応じたものとなる。
なお、ここで算出される目標減速度Gxtgtは、負の値として算出されるようになっている。つまり、車両運動状態入力部で算出される実前後加速度(実減速度)が、車両減速時には負の値として算出されるようになっていることに対応したものである。したがって、目標減速度の大きさとは、目標減速度Gxtgtの絶対値|Gxtgt|であり、絶対値|Gxtgt|が大きいほど(目標減速度Gxtgtの値が小さいほど)目標減速度の大きさが大であることになる。
自動減速制御部23は、上述のような演算結果に基づいて、車両の実前後加速度(すなわち車両の実減速度)が目標減速度に近づくように制動輪へ付与する制動力の大きさを調整する、自動減速制御の開始判定や終了判定を行う。
この自動減速制御の開始判定条件とは、(1)目標減速度Gxtgtが第1基準値(予め設定された第1目標減速度)Gxtgt1よりも小さいこと、(2)車体速Vbが基準値(予め設定された低速値)V1よりも大きいこと、であり、これらの各条件が全て成立すると、自動減速制御部23は、自動減速制御を開始するものとして、制動制御部24へ制動力の大きさを出力し、自動減速制御を実施する。
ここで、本実施形態では、目標減速度Gxtgtは負の値として算出されるものであり、基準値Gxtgt1も負の値として設定されている。したがって、条件(1)は、換言すると、目標減速度Gxtgtの大きさが基準値(予め設定された第1目標減速度)Gxtgt1よりも大であること、である。具体的には、車両の状態を、現在の状態から目標とする減速度の状態にするために必要な減速度が大きいということであり、車体速度が大きく(走行スピードが出すぎている)、あるいは、比較的不安定な状態である、ということである。
ただし、上述の開始判定条件に関して、自動減速制御が一旦終了してから所定時間tが経過するまでの間に、レーンチェンジ判定部31において、車両の旋回種別が切り戻し旋回(つまり、レーンチェンジ)であると判定されている場合には、上記の条件(1)の第1基準値Gxtgt1の替わりに、第1基準値Gxtgt1よりも大きい値の第2基準値Gxtgt2(予め設定された第2目標減速度であり、Gxtgt1<Gxtgt2)を用いて、判定が行われるようになっている。なお、これらのGxtgt1,Gxtgt2も負の値として設定されているため、大きさの比較では、|Gxtgt1|>|Gxtgt2|であり、第2目標減速度の大きさは第1目標減速度未満の大きさとなっている。
つまり、第1目標減速度未満の大きさの(すなわち、減速度の大きさが小であり、減速度が過剰ではない)第2基準値と、実減速度とを比較することになり、自動減速制御の開始閾値が緩くなるため、自動減速制御が一旦終了してから所定時間が経過するまでの間のレーンチェンジ時(例えば、ダブルレーンチェンジ時)には、通常時と比較して自動減速制御の開始条件が成立しやすくなり、自動減速制御が開始されやすくなるのである。
また、このような開始判定条件の変更が、(a)車両の旋回種別が切り戻し旋回であると判定されている(つまり、レーンチェンジ判定フラグFLCがFLC=1の状態である)こと、という条件内で認められているのは、まず、車両のレーンチェンジ判定フラグFLCがFLC=0になるときには車両の旋回終了条件も満たされており、レーンチェンジによって残留した慣性力がすでに小さくなっているとみなすことができるからである。また、(b)自動減速制御の終了から所定時間t以内であること、という条件内で認められているのは、上述の慣性力が時間経過とともに小さくなるものであるからである。つまり、これら(a)及び(b)の条件付けによって、残留する慣性力の大きさを選別して、自動減速制御の開始判定条件にかかる開始閾値を切り替えるようになっているのである。
この自動減速制御が開始されると、車両の実減速度が目標減速度に近づくように、制動輪へ付与される制動力の大きさが制御される。なお、本実施形態では、制動力の大きさは、車両の実減速度Gxと目標減速度Gxtgtとの差の大きさに基づいて、各制動輪5のブレーキ液圧の増減圧勾配として設定されるようになっている。
また、自動減速制御の終了条件とは、(1)目標減速度Gxtgtが第3基準値(予め設定された減速度)Gxtgt3よりも大きい状態が予め設定された所定の時間継続すること、(2)車体速Vbが基準値(予め設定された低速値)V2(ただし、V2<V1)未満であること、であり、これらの各条件が一つでも成立すると、自動減速制御部23は、自動減速制御が不要であると判定して自動減速制御を終了する。
本発明の一実施形態にかかる車両の挙動制御装置は上述のように構成されているので、自動減速制御の開始時には、図3に示すフローにしたがって制御が実施される。なお、本フローはおもに自動減速制御部23において実行されるものであり、メイン制御フローのサブルーチンとして適宜呼び出されて、繰り返し実行されるものである。また、本フローは自動減速制御の開始条件の判定に関する制御を示しており、自動減速制御の終了条件の判定については、このフローとは別の独立したフローで制御されるようになっている。
まず、ステップA10では、前回の自動減速制御終了時からの経過時間が、所定時間t以内であるか否かが判定される。ここで、経過時間が所定時間t以内であれば、ステップA20へ進み、所定時間t以内でなければ、後述するステップA40へ進む。
ステップA20では、レーンチェンジ判定部31において切り戻し旋回の判定が行われているか否か、すなわちレーンチェンジ判定フラグFLCがFLC=1(オン)であるか否かが判定される。ここで、FLC≠1(FLC=0)の場合にはステップA40へ進み、通常の自動減速制御の開始判定条件に基づく制御開始判定として、上記の第1目標減速度Gxtgt1を制御開始閾値として設定し、ステップA50へ進む。一方、FLC=1の場合にはステップA30へ進み、第1目標減速度Gxtgt1よりも大きい値の第2目標減速度Gxtgt2を制御開始閾値として設定し、ステップA50へ進む。
そして、ステップA50において、ステップA30又はステップA40で設定された制御開始閾値に基づいて条件(1)が判定されるとともに、自動減速制御の開始判定条件が成立するか否かが判定される。
本発明の一実施形態にかかる車両の挙動制御装置における上述の制御による車両の挙動について、図5を用いて説明する。
まず、自動減速制御部23では、旋回半径推定部33において車両の推定旋回半径Reが随時推定されているとともに、路面μ判定部34において走行路面の摩擦係数(推定路面μ)μeも推定されている。そして、これらの推定旋回半径Reと推定路面μのμeとに基づいて、目標減速度演算部32において、車両の安全走行車速Vsが算出されるとともに、車両の車体速Vbが安全走行車速Vs以下となるように目標減速度Gxtgtが設定される。そして、この目標減速度に基づいて、自動減速制御部23において、自動減速制御の開始判定条件及び終了判定条件が随時判定されている。また、旋回判定部30においては、車両が旋回中であるか否かを示す旋回フラグFsenkaiのオン/オフが随時設定されている。
図5に示すように、車両がレーンチェンジを行うために右方向への旋回を開始すると、まず、旋回判定部30において車両の旋回開始判定が行われ、続いてレーンチェンジ判定部31においてレーンチェンジ判定がなされ、レーンチェンジ判定フラグFLCがFLC=1に設定される。
点Aにおいて自動減速制御の開始条件が成立すると、自動減速制御部23は自動減速制御を開始する。つまりこの時点では、車両の目標減速度Gxtgtが第1基準値Gxtgt1よりも小さく、車両が不安定な状態であるということである。
そして点Bにおいてレーンチェンジが完了して車両が真っ直ぐ前方へ直進するようになると、自動減速制御の終了条件が成立して、自動減速制御部23は自動減速制御を終了する。この点Bにおいて、車両の挙動は、自動減速制御の終了条件を満たしているから、目標減速度Gxtgtが、予め設定された減速度としての第3基準値Gxtgt3よりも大きい状態(すなわち、第3基準値の減速度の状態よりも安定した状態)が所定時間継続しているか、車体速Vbが基準値V2未満であることになる。しかし、自動減速制御の終了直後には、点Aから点B付近における車両の旋回(レーンチェンジ)による慣性が残っていることがある。もしここで、1回目のレーンチェンジによる慣性力が残っていれば、レーンチェンジ判定の終了条件は満たされないため、レーンチェンジ判定フラグFLCはFLC=1のままとなっていることになる。
そして、点Cにおいて再びレーンチェンジをして元の走行車線に戻るように旋回を開始したとき、仮に点Aにおける自動減速制御の開始条件と同じ条件で自動減速制御の開始条件を判定すると、車体速Vbが点Aと比べてある程度小さくなっているため、開始条件が成立しにくく、自動減速制御が開始されにくいことになる。しかし、本実施形態によれば、自動減速制御が一旦終了した点Bの時点から所定時間tが経過するまでの間に、レーンチェンジ判定の終了条件が満たされていなければ(つまり、レーンチェンジ判定フラグFLC=1の間は)、第1目標減速度Gxtgt1未満の大きさの(減速度の大きさが小である)第2目標減速度Gxtgt2を制御開始閾値として設定して、この制御開始閾値Gxtgt2に基づいた自動減速制御の開始判定条件が成立するか否かが判定されるため、点Aにおける制御の開始条件よりも点Cにおける制御の開始条件の方が緩くなり、再度自動減速制御を開始しやすくなる。そして車両の目標減速度Gxtgtが第2目標減速度Gxtgt2よりも小さい(減速度の大きさが大である)と判定されると、点Cにおいて、再び自動減速制御が開始される。
そして、点Dにおいて、レーンチェンジが完了して車両が直進するようになると、自動減速制御の終了条件が成立して、自動減速制御部23が自動減速制御を終了する。
このように、本実施形態によれば、繰り返しレーンチェンジを行うダブルレーンチェンジ時において、最初のレーンチェンジ時に自動減速制御が開始及び終了した場合に、その直後に再びレーンチェンジを行ったとしても再度自動減速制御を実施させることができ、車両の安定性を確保することができる。特に、自動減速制御の終了直後においては、車速が小さくなっているものの、車両旋回時の慣性が残っていることがあり、この慣性が残っている状態において再度旋回を開始した場合には、慣性力の働きによって車両の挙動が著しく不安定になることがあるが、本実施形態では、再度自動減速制御を実施することができるため、残留する慣性力によって車両の挙動が不安定になることがない。
また、本実施形態によれば、自動減速制御の開始条件が緩くなるのは、一旦自動減速制御が終了してから所定時間tが経過するまでの間、かつ、レーンチェンジ判定フラグFLCがFLC=1である間に限られているため、例えば1回のレーンチェンジ時には、従来の自動減速制御の開始条件が変更されることはなく、開始条件が緩くなることで過剰に自動減速制御が実施されてしまうようなことがない。したがって、自動減速制御によって車両が減速し過ぎるようなことがなく、ドライバの操作フィーリングに違和感を与えることなく自動減速制御を実施することができる。
もちろん、上述の例において、点Bから点Cの間に、レーンチェンジ判定フラグFLCがFLC=0となれば、1回目のレーンチェンジによって残留した慣性力が小さくなったということであるから、自動減速制御の開始条件を切り替えることなく自動減速制御の開始判定を行うことができ、例え自動減速制御が実施されることなく再びレーンチェンジを開始したとしても、車両の挙動が不安定になることはない。同様に、点Bで自動減速制御が終了してから所定時間tが経過してから、点Cで再度レーンチェンジを開始する場合にも、時間経過によってすでに残留した慣性力が小さくなっているため、自動減速制御の開始条件を緩くすることなく開始判定を行うことができ、自動減速制御が実施されることなく再びレーンチェンジを開始したとしても、車両の挙動が不安定にはならない。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述の実施形態では説明を省略しているが、ブレーキECU3において自動減速制御部23以外の制御部として併せて備えられるヨーモーメント制御部やロールオーバ抑制制御部が各制動輪の制動を行う場合には、これらの制御部による制御を統合し、各制御部で演算された制動量の和をとって各制動輪へ制動力の付与を行うように構成してもよいし、各制御毎の制動量を車両の状態に応じて重み付け加算するように構成してもよい。もちろん、自動減速制御部23を備えた車両の挙動制御装置であって、ヨーモーメント制御部やロールオーバ抑制制御部等を備えていないものであってもよい。
本発明の一実施形態にかかる車両の挙動制御装置における制御ブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる車両の挙動制御装置を備えた車両の制動システムの全体構成を示すシステム構成図である。 本発明の一実施形態にかかる車両の挙動制御装置による制御を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る車両の挙動制御装置の自動減速制御部において、目標減速度を設定するための制御ブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる挙動制御装置を備えた車両の、ダブルレーンチェンジ時における自動減速制御の挙動を示す模式図である。
符号の説明
1 ブレーキぺダル
2 マスタシリンダ
3 制動用コントローラ(ブレーキECU)
4 ブレーキ液リザーバ
5FL,5FR,5RL,5RR 制動輪
6 ハイドロリックユニット
10 ホイールブレーキ
11 ハンドル角センサ
12 ヨーレイトセンサ
14 マスタシリンダ液圧センサ
15 車輪速センサ(車速検出手段)
16 ブレーキスイッチ
17 前後・横加速度センサ(実減速度検出手段・横加速度検出手段)
21 車両運動状態入力部
22 ドライバ運転状態入力部
23 自動減速制御部(自動減速制御手段)
24 制動制御部
30 旋回判定部
31 レーンチェンジ判定部(旋回種別判定部)
32 目標減速度演算部(目標減速度演算手段)
33 旋回半径推定部(旋回半径推定手段)
34 路面μ推定部(路面μ推定手段)

Claims (3)

  1. 車両の制動輪へ制動力を付与して制動を行う制動手段と、
    該車両の実減速度を検出する実減速度検出手段と、
    該車両の走行速度を該制動輪において所定の横力が確保される速度にするための減速度として、該車両の目標減速度を演算する目標減速度演算手段と、
    該車両旋回時の旋回種別を判定する旋回種別判定手段と、
    該目標減速度演算手段によって演算された該目標減速度の大きさが予め設定された第1目標減速度の大きさよりも大であるときには、該車両の実減速度が該目標減速度に近づくように、該制動手段が該制動輪へ付与する制動力の大きさを調整する自動減速制御を開始し、該車両の実減速度が過剰でなくなると該自動減速制御を終了する自動減速制御手段とを備え、
    該自動減速制御手段は、該自動減速制御が終了してから所定時間が経過するまでの間で、該旋回種別判定手段によって該車両の旋回種別は旋回方向が逆方向へ切り替わる切り戻し旋回であると判定されている場合には、該目標減速度の大きさが予め設定された該第1目標減速度未満の大きさの第2目標減速度よりも大であるときに、該自動減速制御を開始する
    ことを特徴とする、車両の挙動制御装置。
  2. 該自動減速制御手段は、該車両の実減速度と該目標減速度との偏差の大きさに応じて、該制動手段が該制動輪へ付与する制動力の大きさを調整する
    ことを特徴とする、請求項1記載の車両の挙動制御装置。
  3. 該車両の走行速度を検出する車速検出手段と、
    該車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、
    該車速検出手段によって検出された該車両の走行速度と該車両の横加速度とから該車両の旋回半径を推定する旋回半径推定手段と、
    該車両の実減速度と該車両の横加速度とから走行路面の路面μ状態を推定する路面μ推定手段とを備え、
    該目標減速度演算手段は、該車両の旋回半径と、該走行路面の路面μ状態とから、該目標減速度を演算する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の車両の挙動制御装置。
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