JP2005271048A - セラミックスラドル - Google Patents

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Abstract

【課題】 セラミックスラドルにおいて、セラミックス製の容器部が金属製のブラケットから抜け外れることを確実に防止できるようにする。
【解決手段】 セラミックスラドルは、容器部1と、略上下方向に貫通する1本以上の貫通孔19を有するブラケット受け部17と、貫通孔19に挿入された固定部材3と、ブラケット2とを備える。ブラケット受け部17は、容器部1と一体的にセラミックスで形成されている。固定部材3は、貫通孔19に対して下側から挿入されることによって貫通して貫通孔19の上側に一部が突出しているが、貫通孔19の内部で係止部8に掛合することによって、貫通孔19の上側からは抜き取ることができない形状を有する。固定部材3のうち貫通孔19の上側に突出した部分は、ブラケット固定手段によってブラケット2と接続されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、鋳造加工の現場で、アルミニウム合金などの溶融金属を汲み出したり供給したりするために用いられるセラミックス製のラドル(以下「セラミックスラドル」という。)に関するものである。
従来のセラミックスラドルにおいては、セラミックス製の容器本体(以下「セラミックス容器」ともいう。)と金属製のブラケットとの接続部においてセラミックスに応力集中が発生してセラミックス側の破損が発生しやすいという問題があった。これに対して、たとえば特開平11−147168号公報の段落0006〜0008および図3〜図5(特許文献1)では、応力集中を軽減させるために、孔のあいた金属製支持板を用い、その孔の内部にセラミックス容器と同程度の熱膨張率を有するセラミックス片および接着剤を充填した状態で、この金属支持板をセラミックス容器の側面部に埋設している。
特開平11−147168号公報(段落0006〜0008および図3〜図5)
上述の従来のセラミックスラドルは、セラミックス容器と同程度の熱膨張率を有するセラミックス片と接着剤を孔内部に充填した金属製支持板なる板をセラミックス容器の側面部に埋設しているが、実際に作業に使用していると、セラミックスラドルの自重および汲み取った溶融金属の重量が金属製支持板に対して繰返し荷重をもたらす。この繰返し荷重によって金属製支持板が抜け、セラミックス容器が金属製ブラケットから抜け外れるおそれがあった。
そこで、本発明は、セラミックス製の容器部が金属製のブラケットから抜け外れることを確実に防止できるセラミックスラドルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に基づくセラミックスラドルは、容器部と、略上下方向に貫通する1本以上の貫通孔を有するブラケット受け部と、上記貫通孔に挿入された固定部材と、ブラケットとを備える。上記ブラケット受け部は、上記容器部と一体的にセラミックスで形成されている。上記貫通孔は、内部に係止部を有する。上記固定部材は、上記貫通孔に対して下側から挿入されることによって貫通して上記貫通孔の上側に一部が突出している。上記固定部材は、上記貫通孔の内部で上記係止部に掛合することによって、上記貫通孔の上側からは抜き取ることができない形状を有する。上記固定部材のうち上記貫通孔の上側に突出した部分は、ブラケット固定手段によって上記ブラケットと接続されている。
本発明によれば、ブラケット受け部の貫通孔に固定部材が挿入され、貫通孔の内部で係止部に掛合して上側からは抜き取ることができない形状となっていながら固定部材の上側突出部は、ブラケット固定手段と接続されているので、繰返し使用しても固定部材が抜け落ちることはない。その結果、セラミックス製の容器部が金属製のブラケットから外れることを確実に防止できるセラミックスラドルとすることができる。
(実施の形態1)
(構成)
図1〜図3を参照して、本発明に基づく実施の形態1におけるセラミックスラドルについて説明する。図1に示すように、このセラミックスラドルは、容器部1と、ブラケット受け部17と、固定部材3と、ブラケット2とを備える。容器部1およびブラケット受け部17はセラミックスによって一体形成されたものである。ブラケット2は金属製である。図1におけるブラケット受け部17近傍の拡大断面図を図2に示す。ブラケット受け部17は、図2に示されるように、略上下方向に貫通する1本以上の貫通孔19を有する。ここでいう「貫通孔」はブラケット受け部17を貫通するように一旦設けられたものであれば、最終構造としては別の部材によって塞がれているものであってもよい。図2に示す例では、貫通孔19の下端はセラミックスからなる封止部材としてのセラミックス片6によって塞がれている。
貫通孔19は、内部に係止部8を有する。固定部材3は、貫通孔19に対して下側から挿入されることによって貫通して貫通孔19の上側に一部が突出している。固定部材3は、貫通孔19の内部で係止部8に掛合することによって、貫通孔19の上側からは抜き取ることができない形状を有する。固定部材3のうち貫通孔19の上側に突出した部分は、ブラケット固定手段によってブラケット2と接続されている。ブラケット固定手段は、ブラケット2をブラケット受け部17に対して固定するためのものである。
固定部材3は、貫通孔19の上側に突出するだけでなくさらにブラケット2を貫通して、ブラケット2よりも上側に突出する上側突出部3aを有している。本実施の形態では、ブラケット固定手段は、上側突出部3aの表面に設けられたねじ溝(図示せず)と、ブラケット2を下向きに押さえ付けるように上側突出部3aのねじ溝に締め付けられたナット4とを含む。本実施の形態では、ブラケット固定手段は、さらに、ナット4とブラケット2との間に介装された皿バネ5を含む。
本実施の形態では、貫通孔19は、係止部8より上側が分岐しており、固定部材3は、係止部8を折り返し点とする略U字形となっている。
(製造方法)
このセラミックスラドルは、以下の方法によって製造することができる。石膏の鋳型を用意する。液体と固体とが混合した泥状の材料であるセラミックス素材スラリーを鋳型に流し込む。焼成前の粘土状乾燥素材を用いて、あるいは、公知のグリーン成形の手法を用いて容器部1とブラケット受け部17とが一体となったグリーン成形体を作る。このグリーン成形体には固定金具3を通すための貫通孔19を形成しておく。このグリーン成形体を焼成する。こうして、グリーン成形体は、セラミックスからなる一体物の部品となる。
この一体物の部品の貫通孔19に、U字形に折り曲げた金属棒である固定部材3を下側から挿入する。固定部材3は両端または全体にねじ溝が設けてあってもよい。ねじ溝が設けてある場合、図1、図2に示したように、このねじ溝にナット4を締め付けることによって、ブラケット固定手段として利用することができる。
次に、容器部1と同程度の熱膨張率を有するセラミックス片6を用意し、貫通孔19の下端を塞ぐようにセラミックス片6を嵌め込む。このときセラミックス片6とブラケット受け部17との隙間はセラミックス系接着剤によって封止する。この状態で、容器部1を低温度焼成することでセラミックス片6は接着剤によって固定され、貫通孔19の封止が完了する。さらに、ブラケット2を接続する。こうして、図1に示したセラミックスラドルが完成する。
(作用・効果)
本実施の形態では、ブラケット受け部17に設けられた貫通孔19に固定部材3が挿入され、貫通孔19の内部で係止部8に掛合して上側からは抜き取ることができない形状となっていながら固定部材3のうち貫通孔19の上側に突出した上側突出部3aは、ブラケット固定手段によってブラケット2と接続されているので、繰返し使用しても固定部材3が抜け落ちることはない。その結果、セラミックス製の容器部1が金属製のブラケット2から外れることを確実に防止できるセラミックスラドルとすることができる。
(緩衝部材)
ただし、固定部材3の全体にねじ溝が設けてある場合には、ねじ山が係止部8にも当接することとなる。そのままでは、ナット4を締め付けた際に生じる押し付け力や、セラミックスラドル使用時の荷重による押し付け力によって、係止部8の当接面をねじ山が傷つけてしまうおそれがある。実際に固定部材3として、ねじロッドをU字形に折り曲げたものを使用し、チタン酸アルミナセラミックスからなる容器部1を備えるセラミックスラドルを組み立てて溶融金属の汲み取り作業に使用した結果、数百回使用した時点で固定部材3とブラケット2との取付け部分が緩んでしまう現象が発生した。これは、係止部8は容器部1同様にチタン酸アルミナセラミックスで形成されており、そのため多孔質で削られ易い性質を有することに起因している。
そこでこの現象を解消するための対策として、図2に示すように固定部材3と係止部8とが接触する部分に緩衝部材を介在させることが考えられる。緩衝部材の一例として厚み0.1mmのステンレス系の金属板7を介在させる構造とした。この構造を備えるセラミックスラドルを使用したところ、5000回使用しても固定部材3とブラケット2との取付け部分が緩まないことが確認できた。
この例のように緩衝部材を金属板とした場合、狭い隙間にも緩衝部材を配置することができる。また、金属板は固定部材が当接することによって作用する荷重を分散させて係止部に伝えることができるのでセラミックス部分の摩耗や破損を防ぐ上で好ましい。
(皿バネ)
本実施の形態におけるセラミックスラドルは、溶融したアルミニウムなどの軽金属を運搬するために用いられるものである。このような用途で実際に使用する際には、容器部1の温度は400℃〜600℃にまで上昇する。この温度上昇は固定部材3においても生じる。固定部材3自体は金属製であり、固定部材3と接するブラケット2も金属製であり、ブラケット2は溶湯金属供給用ロボット(図示せず)本体につながっているので、固定部材3の熱はブラケット2を通じて溶湯金属供給用ロボット本体に逃がされる。このことによって、固定部材3の温度上昇はある程度抑制されるが、それでも最高400℃程度にはなる。このとき容器部1と固定部材3との線膨張係数の差が問題となる。金属製の固定部材3がたとえば80mmの長さで線膨張係数が13.6ppm/℃だとすると、常温から400℃上昇したときには約0.43mm伸びてしまう。このように固定部材3が熱膨張してもセラミックス製の容器部1はそれほどは熱膨張しないので、ナット4で固定していた部分が緩んでしまうことがある。
そこで、この緩みを防止するために、図1、図2に示すように、ブラケット受け部17に埋設した固定部材3の突出する箇所1つにつき複数個ずつのナット4を締めることとし、ブラケット2とナット4との間には耐熱性があり高温耐力の高い皿バネ5を介在させることが有効である。こうして、ナット4の締付けを強くして金属製のブラケット2を締結する。たとえば、固定部材3に弾性限度上限に近い歪み0.15%を与えるような締付け力でナット4を締め付けた場合、高さ80mmの固定部材3においては
80mm×0.15/100=0.12mm
の伸びが生じることとなる。したがって、熱膨張が生じたとしても0.12mm分までは熱膨張の影響が吸収される。しかし、上述したように熱膨張による伸びが約0.43mmであるとすると、残りの約0.3mm分の変形を皿バネ5の弾性変形で吸収してやる必要がある。したがって、本実施の形態では、ストロークが0.3mm以上になるようなタイプの皿バネを選択して使用することが一つの方法として考えられる。
あるいは、さらに固定部材3が長くなることもありうることを考慮すれば、耐熱性があり高温耐力の高い皿バネを複数個重ねて使用することが有効である。図3にナット4の締付け部分近傍を拡大して示す。図3に示す例では、皿バネ5a,5b,5cを重ねて使用している。このように皿バネを複数個重ねて使用することで、吸収できる伸び量の上限を自在に大きくすることができる。その結果、大きく熱膨張してもその伸び量を複数個の皿バネの弾性変形によって吸収することができるので、ナット4が緩むことをより確実に防止することができる。
(その他)
皿バネ5を用いる代わりに、耐熱性があり高温耐力の高いコイルスプリング、板バネを折り曲げたもの、耐熱性・高温耐力の高いバネ座金を挟み込む構造を用いても同様の効果を得ることができる。
また、固定部材3の材質としては、たとえばSUS430系の線膨張係数の小さい材料を使用することが好ましい。さらには、線膨張係数が5ppm/℃程度と小さいタングステンワイヤ材料などを使用して緩みを抑制する方法も有効と考えられる。
図2に示した例では、ブラケット受け部17の内部にU字形の固定部材3を2本埋設し、ブラケット2の上側に突出した合計4ヶ所で締め付ける構造を示したが、このように埋設する固定部材3の数は2本に限らず、1本であっても3本以上であってもよい。
なお、図1〜図3では、ナット4の緩みを防ぐためにダブルナット構造を適用した例を示しているが、ダブルナット構造とする代わりに、シングルナット構造で固定部材3に小径穴を設けてナット上部に緩み止めピンを打ち込むこととしてもよい。こうすることによっても、ナットを固定部材3に対して固定することができる。
本実施の形態では、図2に示すように、セラミックスからなる封止部材としてのセラミックス片6によって貫通孔19の下端が塞がれていたが、このようになっていることによって、貫通孔19の内部に高温の溶融金属が入り込むことを防止できるので、貫通孔19内部が高温にさらされて劣化することを防止できる。
(U字形)
図2に示した例では、貫通孔19は係止部8より上側が分岐しており、固定部材3は係止部8を折り返し点とする略U字形となっているので、固定部材3が抜けることはきわめて確実に防止することができる。固定部材3が貫通孔19の係止部8に当接して引っ掛かる部分には緩衝部材としての金属板7が介在しているので、固定部材3が係止部8を磨耗させることも防止できる。
図2では、容器部1のブラケット受け部17に、金属棒をU字形にした固定部材3を通す例について示したが、固定部材3は金属棒を加工したものに限らず、たとえば金属製のワイヤの両端にねじ部を設けた構造であってもよい。
(実施の形態2)
(構成)
図4〜図7を参照して、本発明に基づく実施の形態2におけるセラミックスラドルについて説明する。このセラミックスラドルにおいては、図4に示すようにブラケット受け部17に設けられた貫通孔19hの内部に係止部8hが設けられている。貫通孔19hは、係止部8hより上側が係止部8hより下側に比べて細くなっている。この貫通孔19hの内部に略L字形の金属部材が固定部材9として配置されている。他の部分の構成は、基本的に実施の形態1で説明したものと同様である。
なお、固定部材9をブラケット2に対して固定するためには、ナットを用いる方法以外に、耐熱性・高温耐力の高いピンとして図5に示すようなU字形ピンまたは図6に示すような矩形型ピンを用意し、図7に示すように固定部材9とブラケット2とを互いに締結することも考えられる。このようなピンによる締結方法は他の実施の形態の構造における固定部材についても適用可能である。
(作用・効果)
本実施の形態では、ブラケット受け部17に設けられた貫通孔19hに固定部材9が挿入され、固定部材9のL字形に折れ曲がった部分が貫通孔19hの内部で係止部8hに掛合して上側からは抜き取ることができない形状となっており、なおかつ、固定部材9のうち貫通孔19hの上側に突出した上側突出部9aは、ブラケット固定手段と接続されているので、繰返し使用しても固定部材9が抜け外れることはない。その結果、実施の形態1の場合と同様に、セラミックス製の容器部1が金属製のブラケット2から外れることを確実に防止できるセラミックスラドルとすることができる。
(実施の形態3)
(構成)
図8、図9を参照して、本発明に基づく実施の形態3におけるセラミックスラドルについて説明する。このセラミックスラドルにおいては、図8に示すように、ブラケット受け部17に設けられた貫通孔19iの内部に係止部8iが設けられている。係止部8iは貫通孔19iの内部に設けられた上方に向かうにつれて細くなるテーパ状受入れ部を有する。固定部材11は、金属製の略台形の板状部材であり、テーパ状受入れ部の形状に対応したテーパ状部分を有する。固定部材11の上側突出部11aには留めピン用穴12が設けられている。一方、ブラケット2にも留めピン用穴12と連通する孔があいている。図9に示すように、ブラケット2の孔と固定部材11の留めピン用穴12とを貫通するように留めピン10が挿入されることによって固定部材11とブラケット2とが締結されている。他の部分の構成は、基本的に実施の形態1で説明したものと同様である。
(作用・効果)
本実施の形態では、固定部材11のテーパ状部分が係止部8iのテーパ状受入れ部に嵌り込み、貫通孔19iの上側からは抜き取ることができない形状となっており、なおかつ、固定部材11の上側突出部11aは、ブラケット固定手段と接続されているので、繰返し使用しても固定部材11が抜け外れることはない。その結果、実施の形態1の場合と同様に、セラミックス製の容器部1が金属製のブラケット2から外れることを確実に防止できるセラミックスラドルとすることができる。特に、本実施の形態では、固定部材11とブラケット受け部17とが当接する面積を大きくすることができるのでセラミック側にかかる負荷の集中を緩和することができる。
(実施の形態4)
(構成)
図4に示した固定金具9を応用した例として、図10、図11を参照して、本発明に基づく実施の形態4におけるセラミックスラドルについて説明する。このセラミックスラドルにおいては、図10に示すように、ブラケット受け部17の係止部8jと固定部材20とが接触する部分を斜面としている。固定部材20は、高温耐力の高いバネ材料で構成され、90°よりも大きく開いた略L字形となっている。ナット4で固定部材20を締め上げた際に、固定部材20は上側に引っ張られるが固定部材20の下端の折れ曲がった部分が係止部8jの斜面に引っ掛かるので固定部材20は弾性変形する。その結果、図10に示す状態となっている。この状態では、固定部材20が元の形状に戻ろうとする力によって容器部1とブラケット2とは互いに押しつけ合うようにして相対的に固定されている。
(作用・効果)
本実施の形態では、温度が上昇して固定部材20が熱膨張によって伸びても、図11に示すように固定部材20の折れ曲がった部分が係止部8jの斜面に沿って滑り戻っていくこととなるので、熱膨張時の緩みを防止することが可能となる。
(実施の形態5)
(構成)
図12を参照して、本発明に基づく実施の形態5におけるセラミックスラドルについて説明する。図2に示した構造の応用例として図12に示す構造が考えられる。この例では、緩衝部材として耐熱性があり高温耐力の高いバネリング13が固定部材3と係止部8との間に挟まれている。
(作用・効果)
本実施の形態では、固定部材3と係止部8との直接接触を防ぐことができ、同時に固定部材3の熱膨張による緩みを防止することができる。緩衝部材はバネリングに限らず、他の弾性体であってもよい。緩衝部材が弾性体であれば、衝撃や振動も吸収することができるので、より確実にセラミックス部分の摩耗や破損を防止することができる。
なお、実施の形態4では、図10、図11に示すように高温耐力の高いバネ材料を使用して緩み防止を図った例を示したが、固定部材の材料を、高温耐力が高くないが耐熱性のある材料とした場合、図10、図11に示した構造とすることが不適切であるのでその代わりに図13に示すように固定部材20と係止部8jとの間にバネリング13を入れることが考えられる。こうすることにより、固定部材20とブラケット2との締結の緩みを有効に防止することができる。
(実施の形態6)
(構成)
図14〜図16を参照して、本発明に基づく実施の形態6におけるセラミックスラドルについて説明する。このセラミックスラドルにおけるブラケット受け部の内部の構造は、実施の形態1〜5のうちのいずれかで説明したものであってよい。本実施の形態においては、ブラケット受け部は、容器部1を溶湯注ぎ口14の側から見たときに溶湯注ぎ口14の左右いずれか一方または溶湯注ぎ口14の左右両側に並んで見える位置に少なくとも1つ設けられている、
図14は、本実施の形態におけるセラミックスラドルの第1の例を上から見たところである。容器部1は、外周の少なくとも1ヶ所に溶湯注ぎ口14を有する。図示した例では、容器部1は、右端の1ヶ所に溶湯注ぎ口14を有する。ブラケット受け部17は、容器部1を溶湯注ぎ口14の側から見たときに溶湯注ぎ口14の左側に並んで見える位置に設けられている。
図15は、本実施の形態におけるセラミックスラドルの第2の例を上から見たところである。この例では、容器部1は、右端の1ヶ所に溶湯注ぎ口14を有するところまでは第1の例と同じであるが、ブラケット受け部17aは、容器部1を溶湯注ぎ口14の側から見たときに溶湯注ぎ口14の右側に並んで見える位置に設けられている。
図16は、本実施の形態におけるセラミックスラドルの第3の例を上から見たところである。この例では、容器部1は、右端の1ヶ所に溶湯注ぎ口14を有するところまでは第1の例と同じであるが、ブラケット受け部17b,17cは、容器部1を溶湯注ぎ口14の側から見たときに溶湯注ぎ口14の左右両側に並んで見える位置に設けられている。ブラケット受け部は、左右に1ヶ所ずつの合計2ヶ所に設けられている。これは、運搬する溶湯の重量が大きいときに適している。
(作用・効果)
本実施の形態では、溶湯注ぎ口14に近い位置に確実に設けられているので、溶湯供給ロボットは、溶湯を注ぐ作業においてセラミックスラドルを安定に支えることができる。特に第3の例によれば、溶湯注ぎ口14を挟むように2ヶ所にブラケット受け部が設けられることとなるので、溶湯の重量が大きい場合にも2つのブラケット受け部によって荷重を分散して支えることができ、好ましい。
なお、図14〜図16では、ブラケット受け部に接続されるブラケットは図示省略されている。溶湯供給ロボットは、ブラケットを介してセラミックラドルを保持している。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明に基づく実施の形態1におけるセラミックスラドルの側面図である。 本発明に基づく実施の形態1におけるセラミックスラドルの部分断面図である。 本発明に基づく実施の形態1におけるセラミックスラドルのナットの締付け部分近傍の拡大断面図である。 本発明に基づく実施の形態2におけるセラミックスラドルの部分断面図である。 本発明に基づく実施の形態2において固定部材とブラケットとを接続するために用いるU字形ピンの正面図である。 本発明に基づく実施の形態2において固定部材とブラケットとを接続するために用いる矩形型ピンの正面図である。 本発明に基づく実施の形態2においてピンを使用したセラミックスラドルの部分断面図である。 本発明に基づく実施の形態3におけるセラミックスラドルの部分断面図である。 本発明に基づく実施の形態3におけるセラミックスラドルの側面図である。 本発明に基づく実施の形態4におけるセラミックスラドルの部分断面図である。 本発明に基づく実施の形態4におけるセラミックスラドルが高温になった状態での部分断面図である。 本発明に基づく実施の形態5におけるセラミックスラドルの第1の例の部分断面図である。 本発明に基づく実施の形態5におけるセラミックスラドルの第2の例の部分断面図である。 本発明に基づく実施の形態6におけるセラミックスラドルの第1の例の部分断面図である。 本発明に基づく実施の形態6におけるセラミックスラドルの第2の例の部分断面図である。 本発明に基づく実施の形態6におけるセラミックスラドルの第3の例の部分断面図である。
符号の説明
1 容器部、2 ブラケット、3 (略U字形の)固定部材、3a,9a,11a,20a 上側突出部、4 ナット、5,5a,5b,5c 皿バネ、6 セラミックス片、7 金属板、8,8h,8i,8j 係止部、9,20 (略L字形の)固定部材、10 留めピン、11 (テーパ形状の)固定部材、12 留めピン用穴、13 バネリング、14 溶湯注ぎ口、17,17a,17b,17c ブラケット受け部、18 係止部、19,19h,19i,19j 貫通孔。

Claims (12)

  1. 容器部と、
    略上下方向に貫通する1本以上の貫通孔を有するブラケット受け部と、
    前記貫通孔に挿入された固定部材と、
    ブラケットとを備え、
    前記ブラケット受け部は、前記容器部と一体的にセラミックスで形成されており、前記貫通孔は、内部に係止部を有し、前記固定部材は、前記貫通孔に対して下側から挿入されることによって貫通して前記貫通孔の上側に一部が突出しており、前記固定部材は、前記貫通孔の内部で前記係止部に掛合することによって、前記貫通孔の上側からは抜き取ることができない形状を有し、前記固定部材のうち前記貫通孔の上側に突出した部分は、ブラケット固定手段によって前記ブラケットと接続されている、セラミックスラドル。
  2. 前記固定部材は、前記ブラケットを貫通して、前記ブラケットよりも上側に突出する上側突出部を有しており、前記ブラケット固定手段は、前記上側突出部の表面に設けられたねじ溝と、前記ブラケットを下向きに押さえ付けるように前記上側突出部の前記ねじ溝に締め付けられたナットとを含む、請求項1に記載のセラミックスラドル。
  3. 前記ブラケット固定手段は、前記ナットと前記ブラケットとの間に介装された皿バネを含む、請求項2に記載のセラミックスラドル。
  4. 前記貫通孔は、前記係止部より上側が分岐しており、前記固定部材は、前記係止部を折り返し点とする略U字形となっている、請求項1から3のいずれかに記載のセラミックスラドル。
  5. 前記貫通孔は、前記係止部より上側が前記係止部より下側に比べて細くなっており、前記固定部材は、略L字形となっている、請求項1から3のいずれかに記載のセラミックスラドル。
  6. 前記係止部は斜面となっており、前記固定部材は、90°よりも大きく開いた略L字形となっている、請求項5に記載のセラミックスラドル。
  7. 前記係止部は前記貫通孔の内部に設けられた上方に向かうにつれて細くなるテーパ状受入れ部を有し、前記固定部材は、前記テーパ状受入れ部の形状に対応したテーパ状部分を有する、請求項1に記載のセラミックスラドル。
  8. 前記固定部材が前記係止部に掛合する部分に、緩衝部材が介在する、請求項1から7のいずれかに記載のセラミックスラドル。
  9. 前記緩衝部材は、金属板である、請求項8に記載のセラミックスラドル。
  10. 前記緩衝部材は、弾性体である、請求項8に記載のセラミックスラドル。
  11. 前記貫通孔の下端は、セラミックスからなる封止部材によって塞がれている、請求項1から10のいずれかに記載のセラミックスラドル。
  12. 前記容器部は、外周の少なくとも1ヶ所に溶湯注ぎ口を有し、前記ブラケット受け部は、前記容器部を前記溶湯注ぎ口の側から見たときに前記溶湯注ぎ口の左右いずれか一方または前記溶湯注ぎ口の左右両側に並んで見える位置に少なくとも1つ設けられている、請求項1から11のいずれかに記載のセラミックスラドル。
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