JP2005270707A - 分離膜 - Google Patents
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Abstract
阻止率と透水性とをバランス良く満足しつつ、しかも多孔質有機重合体の削れ抑制することができる分離膜を提供する。
【解決手段】
ポリフッ化ビニリデン系樹脂などの有機重合体と、平均粒子径が5〜5000nmの範囲で、かつ、かさ密度が0.05〜0.5ml/gであるカーボンブラックなどの無機微粒子とを含む分離膜とする。
【選択図】 図4
Description
(1)有機重合体と、平均粒子径が5〜5000nmの範囲で、かつ、かさ密度が0.05〜0.5ml/gである無機微粒子とを含む分離膜。
(2)無機微粒子が、炭素系微粒子、または、ケイ素、アルミニウム、マグネシウムおよびカルシウムからなる群から選ばれた少なくとも一種類の酸化物微粒子である、上記(1)に記載の分離膜。
(3)有機重合体が、ポリフッ化ビニリデン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂およびポリエーテルスルホン系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種類である、上記(1)または(2)に記載の分離膜。
(4)ポリオキシアルキレン構造又は脂肪酸エステル構造又は水酸基を有する、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の分離膜。
(5)落砂式摩耗試験前後の平均粒径0.088μmのラテックス微粒子の阻止率に関し、試験前の阻止率をA、試験後の阻止率をBしたとき、不等式A−B≦50の関係を満足する、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の分離膜。
(6)平膜である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の分離膜。
(7)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の平膜状の分離膜と流路材と透過液の集液部材とを有しているエレメント。
(8)複数個の上記(7)記載のエレメントをハウジングに収容したモジュール。
その溶媒としては、N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトン、メチルエチルケトンなどを用いる事ができる。中でも有機重合体の溶解性の高いNMP、DMAc、DMF、DMSOを好ましく用いることができる。
そして、本発明の分離膜の使用に際しては、分離膜が平膜状の場合、分離膜(または分離膜および流路材)と、透過液の集液部材とを有しているエレメントとすることや、このエレメントを複数個ハウジングに収容してモジュールとすることが好ましい。また、分離膜が中空糸状の場合は、その複数本の中空糸膜を一方向に引き揃えて、原液流入口および透過液流出口を有するハウジングに収容するとともに、少なくとも一方の端部を端面が開口状態となるようにケースに固定し、モジュールとすることが好ましい。エレメントやモジュールには、原液を分離膜に供給する手段と、分離膜を透過した透過液を集液する集液手段とを設けることで、液体処理装置として下廃水の処理等に好ましく用いることができる。
される。
また、分離膜の落砂式摩耗試験は、落砂式摩耗試験装置(ASTMD673#80、東洋精機製作所製)を用いて、直径44mmの円に切り出した分離膜サンプルを、水平面と45°の角度に保持した受台に分離膜サンプルの表面が表に出るように膜の両端を押さえ板で動かないように固定して、直径2mmの穴が中心に1箇所、周りに6箇所あいている補給タンクに400gのSiC(45#)を入れ、補給タンクを回転しながら、高さ650mmから直径(内径)23mmの筒を介して400gのSiC(45#)がセットした分離膜の中心に落ちるようにして、落下させてを行った。その後、水平面と45°の角度に保持した分離膜の膜表面に付着したSiCを除き、上述の阻止率の測定を行った。
<実施例1>
有機重合体としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂、無機微粒子として平均粒子径18nm、かさ密度0.13ml/gのカーボンブラック(三菱化成工業(株)製、カーボンブラック#650)、開孔剤としてモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、非溶媒としてH2Oをそれぞれ用い、これらを95℃の温度下で十分に攪拌し、次の組成を有する製膜原液を得た。
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン : 6.5重量%
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :72.5重量%
カーボンブラック : 5.0重量%
H2O : 3.0重量%
次に、上記製膜原液を30℃に冷却した後、密度0.48g/cm3、厚み220μmのポリエステル繊維製不織布に塗布し、塗布後、直ちに20℃の純水中に5分間浸漬しさらに90℃の熱水に2分間浸漬して溶媒であるN,N−ジメチルホルムアミドおよび開孔剤であるモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンを洗い流し、分離膜を得た。
<実施例2>
有機重合体としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂、無機微粒子として平均粒子径1300nm、かさ密度0.08ml/gの微粉シリカ(東ソ・シリカ(株)製、微粉末シリカAZ−204)、開孔剤としてモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、非溶媒としてH2Oをそれぞれ用い、これらを95℃の温度下で十分に攪拌し、次の組成を有する製膜原液を得た。
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン : 6.5重量%
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :72.5重量%
シリカ : 5.0重量%
H2O : 3.0重量%
次に、上記製膜原液を30℃に冷却した後、密度0.48g/cm3、厚み220μmのポリエステル繊維製不織布に塗布し、塗布後、直ちに20℃の純水中に5分間浸漬し、さらに90℃の熱水に2分間浸漬してN,N−ジメチルホルムアミドおよびモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンを洗い流し、分離膜を得た。
<実施例3>
有機重合体としてポリスルホン(PS)樹脂、無機微粒子として平均粒子径18nmのカーボンブラック(三菱化成工業(株)製、カーボンブラック#650)、開孔剤としてモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、非溶媒としてH2Oをそれぞれ用い、これらを95℃の温度下で十分に攪拌し、次の組成を有する製膜原液を得た。
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン : 6.5重量%
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :72.5重量%
カーボンブラック : 5.0重量%
H2O : 3.0重量%
次に、上記製膜原液を30℃に冷却した後、密度0.48g/cm3、厚み220μmのポリエステル繊維製不織布に塗布し、塗布後、直ちに20℃の純水中に5分間浸漬し、さらに90℃の熱水に2分間浸漬してN,N−ジメチルホルムアミドおよびモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンを洗い流し、分離膜を得た。
<実施例4>
有機重合体としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂、無機微粒子として平均粒子径18nmのカーボンブラック(三菱化成工業(株)製、カーボンブラック#650)、開孔剤としてポリエチレングリコール(PEG20,000)、溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、非溶媒としてH2Oをそれぞれ用い、これらを95℃の温度下で十分に攪拌し、次の組成を有する製膜原液を得た。
PEG20,000 : 6.5重量%
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :72.5重量%
カーボンブラック : 5.0重量%
H2O : 3.0重量%
次に、上記製膜原液を30℃に冷却した後、密度0.48g/cm3、厚み220μmのポリエステル繊維製不織布に塗布し、塗布後、直ちに20℃の純水中に5分間浸漬し、さらに90℃の熱水に2分間浸漬してN,N−ジメチルホルムアミドおよびポリエチレングリコール(PEG20,000)を洗い流し、分離膜を得た。
<実施例5>
有機重合体としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂、無機微粒子として平均粒子径18nmのカーボンブラック(三菱化成工業(株)製、カーボンブラック#650)、溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)をそれぞれ用い、これらを95℃の温度下に十分に攪拌し、次の組成を有する製膜原液を得た。
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :82.0重量%
カーボンブラック : 5.0重量%
次に、上記製膜原液を30℃に冷却した後、密度0.48g/cm3、厚み220μmのポリエステル繊維製不織布に塗布し、塗布後、直ちに20℃の純水中に5分間浸漬し、さらに90℃の熱水に2分間浸漬してN,N−ジメチルホルムアミドを洗い流し、分離膜を得た。
<実施例6>
有機重合体としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂、無機微粒子として平均粒子径4000nm、かさ密度0.35ml/gの人造黒鉛((株)エスイーシー製、人造黒鉛SGB)、開孔剤としてモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、非溶媒としてH2Oをそれぞれ用い、これらを95℃の温度下で十分に攪拌し、次の組成を有する製膜原液を得た。
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン : 6.5重量%
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :72.5重量%
人造黒鉛 : 5.0重量%
H2O : 3.0重量%
次に、上記製膜原液を30℃に冷却した後、密度0.48g/cm3、厚み220μmのポリエステル繊維製不織布に塗布し、塗布後、直ちに20℃の純水中に5分間浸漬し、さらに90℃の熱水に2分間浸漬してN,N−ジメチルホルムアミドおよびモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンを洗い流し、分離膜を得た。
<実施例7>
有機重合体としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂、無機微粒子として平均粒子径16nm、かさ密度0.05ml/gのカーボンブラック(三菱化成工業(株)製、カーボンブラック#3950)、開孔剤としてモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、非溶媒としてH2Oをそれぞれ用い、これらを95℃の温度下で十分に攪拌し、次の組成を有する製膜原液を得た。
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン : 6.5重量%
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :72.5重量%
カーボンブラック : 5.0重量%
H2O : 3.0重量%
次に、上記製膜原液を30℃に冷却した後、密度0.48g/cm3、厚み220μmのポリエステル繊維製不織布に塗布し、塗布後、直ちに20℃の純水中に5分間浸漬し、さらに90℃の熱水に2分間浸漬してN,N−ジメチルホルムアミドおよびモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンを洗い流し、分離膜を得た。
<比較例1>
無機微粒子であるカーボンブラックもしくはシリカを用いず、次の組成を有する原液で製膜した以外は実施例1と同様にして得られた分離膜を評価した。
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン : 6.5重量%
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :77.5重量%
H2O : 3.0重量%
得られた分離膜について、平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の初期阻止率を測定したところ、98.0%であった。また、初期透水量は85×10-9m3/m2・s・Paであった。次に、上記分離膜に対して落砂式摩耗試験を行い、平均平均粒子径0.088μmのラテックス微粒子の阻止率を測定したところ47.2%で、透水量は103×10-9m3/m2・s・Paとなった。すなわち、落砂式摩耗試験により分離膜の性能は低下し、阻止率が90%以下になった。また、落砂式摩耗試験前後の平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の阻止率A(試験前)、B(試験後)についても、A−B=50.8でありA−B≦50を満足できないものであった。なお、結果を表1に示す。
<比較例2>
無機微粒子であるカーボンブラックを用いず、次の組成を有する原液で製膜した以外は実施例3と同様にして得られた分離膜を評価した。
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン : 6.5重量%
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :77.5重量%
H2O : 3.0重量%
得られた分離膜について、平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の初期阻止率を測定したところ、97.8%であった。また、初期透水量は56×10-9m3/m2・s・Paであった。次に、上記分離膜に対して落砂式摩耗試験を行い、平均平均粒子径0.088μmのラテックス微粒子の阻止率を測定したところ46.5%で、透水量は120×10-9m3/m2・s・Paとなった。すなわち、落砂式摩耗試験により分離膜の性能は低下した。また、落砂式摩耗試験前後の平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の阻止率A(試験前)、B(試験後)についても、A−B=51.3でありA−B≦50を満足できないものであった。なお、結果を表1に示す。
<比較例3>
無機微粒子として粒子径20000nm、かさ密度0.1ml/gの黒鉛((株)エスイシー社製、人造黒鉛SGL)を用い、次の組成を有する原液で製膜した以外は実施例1と同様にして得られた分離膜を評価した。
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン : 6.5重量%
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :72.5重量%
黒鉛 : 5.0重量%
H2O : 3.0重量%
得られた分離膜について、平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の初期阻止率を測定したところ、96.8%であった。また、初期透水量は46×10-9m3/m2・s・Paであった。次に、上記分離膜に対して落砂式摩耗試験を行い、平均平均粒子径0.088μmのラテックス微粒子の阻止率を測定したところ26.5%で、透水量は68×10-9m3/m2・s・Paとなった。すなわち、落砂式摩耗試験により分離膜の性能は低下した。また、落砂式摩耗試験前後の平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の阻止率A(試験前)、B(試験後)についても、A−B=70.3でありA−B≦50を満足できないものであった。なお、結果を表1に示す。
<比較例4>
無機微粒子であるカーボンブラックを用いず、次の組成を有する原液で製膜した以外は実施例4と同様にして得られた分離膜を評価した。
ポリエチレングリコール(PEG20,000) : 6.5重量%
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :77.5重量%
H2O : 3.0重量%
得られた分離膜について、平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の初期阻止率を測定したところ、98.3%であった。また、初期透水量は44×10-9m3/m2・s・Paであった。次に、上記分離膜に対して落砂式摩耗試験を行い、平均平均粒子径0.088μmのラテックス微粒子の阻止率を測定したところ30.4%で、透水量は73×10-9m3/m2・s・Paとなった。すなわち、落砂式摩耗試験により分離膜の性能は低下した。また、落砂式摩耗試験前後の平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の阻止率A(試験前)、B(試験後)についても、A−B=67.9でありA−B≦50を満足できないものであった。なお、結果を表1に示す。
<比較例5>
無機微粒子であるカーボンブラックを用いず、次の組成を有する原液で製膜した以外は実施例5と同様にして得られた分離膜を評価した。
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :87.0重量%
得られた分離膜について、平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の初期阻止率を測定したところ、99.2%であった。また、初期透水量は3×10-9m3/m2・s・Paであった。次に、上記分離膜に対して落砂式摩耗試験を行い、平均平均粒子径0.088μmのラテックス微粒子の阻止率を測定したところ46.3%で、透水量は20×10-9m3/m2・s・Paとなった。すなわち、落砂式摩耗試験により分離膜の性能は低下した。また、落砂式摩耗試験前後の平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の阻止率A(試験前)、B(試験後)についても、A−B=52.9でありA−B≦50を満足できないものであった。なお、結果を表1に示す。
<比較例6>
無機微粒子であるカーボンブラックのかわりに、粒子径50μm、かさ密度0.55ml/gのゼオライト粒子(和光純薬工業製、ゼオライトA−4、200メッシュ)を用い、次の組成を有する原液で製膜した以外は実施例1と同様にして得られた分離膜を評価した。
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン : 6.5重量%
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :72.5重量%
ゼオライト : 5.0重量%
H2O : 3.0重量%
得られた分離膜について、平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の初期阻止率を測定したところ、93.0%であった。また、初期透水量は52×10-9m3/m2・s・Paであった。次に、上記分離膜に対して落砂式摩耗試験を行い、平均平均粒子径0.088μmのラテックス微粒子の阻止率を測定したところ40.0%で、透水量は70×10-9m3/m2・s・Paとなった。すなわち、落砂式摩耗試験により分離膜の性能は低下した。また、落砂式摩耗試験前後の平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の阻止率A(試験前)、B(試験後)についても、A−B=53でありA−B≦50を満足できないものであった。なお、結果を表1に示す。
<比較例7>
無機微粒子として粒子径6000nm、かさ密度0.6ml/gのメソカーボンマイクロビーズ(大阪ガス(株)製、メソカーボンマイクロビーズ6−28)を用い、次の組成を有する原液で製膜した以外は実施例1と同様にして得られた分離膜を評価した。
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン : 6.5重量%
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :72.5重量%
メソカーボンマイクロビーズ : 5.0重量%
H2O : 3.0重量%
得られた分離膜について、平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の初期阻止率を測定したところ、28.0%であった。また、初期透水量は77×10-9m3/m2・s・Paであった。次に、上記分離膜に対して落砂式摩耗試験を行い、平均平均粒子径0.088μmのラテックス微粒子の阻止率を測定したところ26.0%で、透水量は79×10-9m3/m2・s・Paとなった。落砂式摩耗試験による分離膜の性能変化はA−B=2と大きくなかったが、試験前の分離膜のラテックス阻止率自体が低い性能であった。なお、結果を表1に示す。
<比較例8>
無機微粒子として、粒子径が1500nm、かさ密度0.04ml/gの天然黒鉛((株)エスイーシー、天然黒鉛SNO)を用い、次の組成を有する原液で製膜した以外は実施例1と同様にして得られた分離膜を評価した。
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン : 6.5重量%
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) :72.5重量%
天然黒鉛 : 5.0重量%
H2O : 3.0重量%
得られた分離膜について、平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の初期阻止率を測定したところ、98.7%であった。また、初期透水量は61×10-9m3/m2・s・Paであった。次に、上記分離膜に対して落砂式摩耗試験を行い、平均平均粒子径0.088μmのラテックス微粒子の阻止率を測定したところ48.5%で、透水量は73×10-9m3/m2・s・Paとなった。すなわち、落砂式摩耗試験により分離膜の性能は低下した。また、落砂式摩耗試験前後の平均平均粒子径0.088μmラテックス微粒子の阻止率A(試験前)、B(試験後)についても、A−B=50.2でありA−B≦50を満足できないものであった。なお、結果を表1に示す。
2:流路材
3:分離膜
4:凸部
5:凹部(溝)
6:枠体
7:ろ過液取出口
8:集液部
9:エレメント
10:分離膜モジュール
11:非処理水槽
12:散気装置
13:ブロア
14:ポンプ
Claims (8)
- 有機重合体と、平均粒子径が5〜5000nmの範囲で、かつ、かさ密度が0.05〜0.5ml/gである無機微粒子とを含む分離膜。
- 無機微粒子が、炭素系微粒子、または、ケイ素、アルミニウム、マグネシウムおよびカルシウムからなる群から選ばれた少なくとも一種類の酸化物微粒子である、請求項1に記載の分離膜。
- 有機重合体が、ポリフッ化ビニリデン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂およびポリエーテルスルホン系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種類である、請求項1または2記載の分離膜。
- ポリオキシアルキレン構造又は脂肪酸エステル構造又は水酸基を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の分離膜。
- 落砂式摩耗試験前後の平均粒径0.088μmのラテックス微粒子の阻止率に関し、試験前の阻止率をA、試験後の阻止率をBしたとき、不等式A−B≦50の関係を満足する、請求項1〜4のいずれかに記載の分離膜。
- 平膜である、請求項1〜5のいずれかに記載の分離膜。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の平膜状の分離膜と流路材と透過液の集液部材とを有しているエレメント。
- 複数個の請求項7記載のエレメントをハウジングに収容したモジュール。
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