JP2005263779A - 3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩の製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 操作安定性に優れ、且つ高価な装置を用いることなく3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩を工業的に効率よく製造する方法を提供する。
【解決手段】 本発明の製造法は、下記式(1)
【化1】
(式中、R1、R2は、同一又は異なって、水素原子又は反応に不活性な有機基を示し、R3は水素原子又は反応に不活性な有機基を示し、Xは水素原子を示す)で表されるβ−ケトアミド−N−スルホン酸、又はその塩を、酸無水物の存在下で環化反応に付すか、又は環化反応の後さらに加水分解反応に付して、下記式(2)
【化2】
(式中、R1、R2、R3は前記に同じ)で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩を製造するに際し、前記環化反応を流通式連続反応器を用いて連続で行うことを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明の製造法は、下記式(1)
【化1】
(式中、R1、R2は、同一又は異なって、水素原子又は反応に不活性な有機基を示し、R3は水素原子又は反応に不活性な有機基を示し、Xは水素原子を示す)で表されるβ−ケトアミド−N−スルホン酸、又はその塩を、酸無水物の存在下で環化反応に付すか、又は環化反応の後さらに加水分解反応に付して、下記式(2)
【化2】
(式中、R1、R2、R3は前記に同じ)で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩を製造するに際し、前記環化反応を流通式連続反応器を用いて連続で行うことを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、食品工業における甘味料又はその原料、或いは精密化学品の中間原料等として有用な3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩の製造法に関する。
3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物及びその塩の製造方法として、例えば、アンゲバンテ・ヘミー国際版(Angewandte Chemie International Edition)、第12巻、第10号(1973年)、第869−876頁(又はドイツ特許出願公開第2453063号参照)には、アセトアセトアミド−N−スルホン酸ハライド(フルオライドやクロライド)に塩基(メタノール性KOHなど)を作用させて環化し、3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン類(6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド又はその塩など)を得る方法が開示されている。一方、前記アセトアセトアミド−N−スルホン酸ハライドは、ハロスルホニルイソシアネートと適当なアセトアセチル化剤とを反応させることにより得られる。しかし、このような方法では、出発物質として用いられているハロスルホニルイソシアネートやアミドスルホハライドが特殊な化合物であり、取扱いが容易でないため、工業的な方法としては適当ではない。
また別の方法として、特開平3−184948号公報、特公平3−54940号公報、特公平5−70627号公報、及び特公平6−25189号公報には、不活性有機溶媒中、アセトアセトアミド−N−スルホン酸又はその塩にSO3を作用させ、環化反応に供して閉環させることにより、6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド又はその塩を製造する方法が開示されている。そして、特公平3−54940号公報には、環化反応を低温下、短時間で行い、且つ高収率を得るための装置として、環化脱水反応時に発生する多大な発熱を除去するため、外部からの冷却のみでなく、溶媒の蒸着潜熱による除熱を併用した、機械的撹拌機を備えた薄膜反応器や、スプレー塔型反応器が開示されている。しかしながら、3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド又はその塩を工業的に製造する際、WFE(Wiped Film Evaporator)のような機械的撹拌機を備えた薄膜蒸発機やスプレー塔を反応器として用いた場合には、装置が高価であると共に、工業的生産において想定される種々の変動に対して、反応成績に大きく影響する反応器内の滞留時間や反応温度をコントロールすることは困難であり、製造の安定性に問題がある。なお、前記特公平3−54940号公報には、使用される反応器の一例として管状反応器の名が記されているものの、その具体的な実施例も具体的な効果も示されていない。
アンゲバンテ・ヘミー国際版(Angewandte Chemie International Edition)、第12巻、第10号(1973年)、第869−876頁
ドイツ特許出願公開第2453063号
特開平3−184948号公報
特公平3−54940号公報
特公平5−70627号公報
特公平6−25189号公報
本発明の目的は、操作安定性に優れ、且つ高価な装置を用いることなく3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩を工業的に効率よく製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を克服すべく鋭意検討した結果、流通式連続反応器を用いて連続で反応を行うと、3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩を高収率で、しかも操作安定性よく製造できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記式(1)
(式中、R1、R2は、同一又は異なって、水素原子又は反応に不活性な有機基を示し、R3は水素原子又は反応に不活性な有機基を示し、Xは水素原子を示す)
で表されるβ−ケトアミド−N−スルホン酸、又はその塩を、酸無水物の存在下で環化反応に付すか、又は環化反応の後さらに加水分解反応に付して、下記式(2)
(式中、R1、R2、R3は前記に同じ)
で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩を製造する方法であって、前記環化反応を流通式連続反応器を用いて連続で行うことを特徴とする3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩の製造法を提供する。
で表されるβ−ケトアミド−N−スルホン酸、又はその塩を、酸無水物の存在下で環化反応に付すか、又は環化反応の後さらに加水分解反応に付して、下記式(2)
で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩を製造する方法であって、前記環化反応を流通式連続反応器を用いて連続で行うことを特徴とする3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩の製造法を提供する。
前記流通式連続反応器として、例えば管型反応器または静止型混合器が用いられる。流通式連続反応器としては、その入り口部に、撹拌式混合器、超音波式混合器又は静止型混合器を備えたものでもよい。
R1、R2として、それぞれ、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アシル基、アラルキル基、アリール基などが挙げられ、R3として、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アシル基、アラルキル基、アリール基などが挙げられる。
前記酸無水物として、例えば、硫酸、スルホン酸、ハロゲン化硫酸、ピロリン酸、硝酸及びホウ酸から選択された少なくとも1種の酸から形成される酸無水物を用いることができる。
前記3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物の代表例として、6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドが挙げられる。
本発明によれば、環化反応を流通式連続反応器中で連続で行うため、設備費を低減できると共に、3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩を、操作安定性よく、しかも工業的に効率よく製造することができる。
本発明では、前記式(1)で表されるβ−ケトアミド−N−スルホン酸又はその塩を、酸無水物の存在下で、環化反応に付すか、又は環化反応の後さらに加水分解反応に付して、前記式(2)で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩を製造する。
前記式(1)中、R1、R2及びR3における反応に不活性な有機基としては、反応に対して不活性である限り特に制限されず、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アシル基、アラルキル基、及びアリール基などが例示できる。前記アルキル基には、直鎖状又は分岐鎖状C1-10アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などのC1-6アルキル基など)が含まれる。アルケニル基には、直鎖状又は分岐鎖状C2-10アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基などのC2-5アルケニル基など)が含まれる。アルキニル基には、直鎖状又は分岐鎖状C2-10アルキニル基(例えば、エチニル基、プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基などのC2-5アルキニル基など)が含まれる。シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのC3-10シクロアルキル基(好ましくはC4-8シクロアルキル基)が含まれる。アシル基には、直鎖状又は分岐鎖状C2-10脂肪族アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基など)、あるいはC7-11芳香族アシル基(例えば、ベンゾイル基、トルイル基、ナフトイル基など)などが含まれる。アラルキル基には、C6-10アリール−C1-4アルキル基(例えば、ベンジル基など)などが含まれ、アリール基としては、フェニル基などのC6-10アリール基などが含まれる。
前記式(1)で表されるβ−ケトアミド−N−スルホン酸化合物の塩には、スルホン酸基が塩基により中和された塩(スルホン酸塩)、及びR3が水素原子である場合における式中の−NH−基が塩基により中和された塩が含まれる。このような塩(スルホン酸の塩、−NH−の塩)として、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基の塩などが挙げられる。前記金属塩としては、例えば、Li、Na、Kなどのアルカリ金属(周期表1A族金属)の塩;Mg、Ca、Sr、Baなどのアルカリ土類金属(周期表2A族金属)の塩;Al、Gaなどの周期表3B族金属の塩;還移金属(例えば、周期表3A族金属、周期表4A族金属、周期表5A族金属、周期表6A族金属、Mnなどの周期表7A族金属、Feなどの周期表8族金属、Cu、Ag、Auなどの周期表1B族金属、Znなどの周期表2B族金属、周期表4B族金属、周期表5B族金属など)の塩等が挙げられる。好ましい金属塩には、1〜3価金属の塩、例えば、アルカリ金属(Na、Kなど)の塩、アルカリ土類金属(Mg、Caなど)の塩、Al塩、還移金属(Mn、Feなど)の塩などが含まれる。経済性及び安全性などを考慮すると、Na、Kなどのアルカリ金属の塩が特に好ましい。
前記有機塩基としては、例えば、脂肪族アミン[第1級アミン(例えば、メチルアミン、エチルアミン等のC1-10モノアルキルアミンなど)、第2級アミン(例えば、ジメチルアミン、エチルメチルアミン等のジC1-10アルキルアミンなど)、第3級アミン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン等のトリC1-10アルキルアミンなど)]、脂環式アミン(例えば、シクロヘキシルアミンなどのモノ、ジ又はトリC3-12シクロアルキルアミンなど)、芳香族アミン(例えば、アニリン、ジメチルアニリンなどのモノC6-10アリールアミン、ジフェニルアミンなどのジC6-10アリールアミン、トリフェニルアミンなどのトリC6-10アリールアミン、ベンジルアミンなどのアラルキルアミンなど)、環状アミン類(例えば、ピペリジン、N−メチルピペリジン、モルホリンなど)、含窒素芳香族複素環化合物(例えば、ピリジン、キノリンなど、又はそれらの誘導体など)などが例示できる。好ましい有機塩基には脂肪族アミンが含まれる。また、脂肪族に限らず第3級アミンも好ましい。
前記式(1)において、R1〜R3は適当に組み合わせることができるが、例えば、R1及びR2がそれぞれ水素原子又はC1-4アルキル基で、R3が水素原子又はC1-4アルキル基である組み合わせなどが好ましい。中でも、式(1)で表される化合物としては、R1がC1-4アルキル基、R2及びR3が水素原子であるアシルアセトアミド−N−スルホン酸が好ましく、特に、R1がメチル基であるアセトアセトアミド−N−スルホン酸が好ましい。また、式(1)で表される化合物の塩(スルホン酸塩)としては特に第3級アミンとの塩が好ましい。
本発明において、前記酸無水物は式(1)で表されるβ−ケトアミド−N−スルホン酸又はその塩(以下、単に「基質」と称することがある)の環化剤(環化脱水剤など)として作用する。このような酸無水物としては、硫酸、ハロゲン化硫酸(フルオロ硫酸、クロロ硫酸など)、ピロリン酸(ピロリン酸;フルオロピロリン酸などのハロゲン化ピロリン酸など)、硝酸、ホウ酸(オルトホウ酸、メタホウ酸など)などの無機酸;スルホン酸、有機リン酸(メチルリン酸などのC1-4アルキルリン酸;リン酸モノメチルエステル、リン酸モノエチルエステルなどのリン酸モノC1-4アルキルエステルなど)などの有機酸などから形成される酸無水物が挙げられる。酸無水物は1分子の酸から水が脱離して生成した酸無水物、2分子以上の同一の酸から水が脱離して生成した酸無水物、2分子以上の異なる酸から水が脱離して生成した酸無水物(混合酸無水物)等の何れであってもよい。酸無水物は単独で又は2種以上混合して使用できる。好ましい酸無水物は、硫酸を含む酸から形成された酸無水物であり、特に好ましくは無水硫酸(SO3)である。
酸無水物は、通常、基質1モルに対して少なくとも1モル以上(例えば1〜20モル)、好ましくは1〜10モル、特に好ましくは4〜6モル程度の割合で使用する。
式(1)で表されるβ−ケトアミド−N−スルホン酸又はその塩の環化反応(環化脱水反応等)は溶媒の非存在下で行ってもよいが、溶媒の存在下で行うのが好ましい。反応溶媒としては、反応に不活性な(特に酸無水物と反応しない)各種無機又は有機溶媒が使用できるが、通常、反応に不活性な有機溶媒が使用される。また、溶媒としては、通常、実質的に無水の溶媒が使用される。
前記有機溶媒としては、脂肪族炭化水素(例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタンなど)、脂環式炭化水素(例えば、シクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなど)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、トリクロロフルオロエチレンなどのハロアルカンなど)、エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチルなどのカルボン酸エステル)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどの脂肪族ケトン;シクロヘキサノンなどの環状ケトンなど)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、セロソルブ、カルビトール、ジグライム、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどの鎖状エーテル;アニソール、1,2−ジメトキシベンゼン、ジフェニルエーテルなどの芳香族エーテル;テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサンなどの環状エーテルなど)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−メチルスルホラン、3−メチルスルホランなど)などが挙げられる。これらの溶媒は、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。好ましい溶媒としては、ハロゲン化炭化水素類が挙げられ、特に好ましくはジクロロメタンが使用される。
本発明の重要な特徴は、前記環化反応を流通式連続反応器を用いて連続で行う点にある。流通式連続反応器としては、管型反応器または静止型混合器が好ましく用いられる。このような管型反応器や静止型混合器を反応器として用いる本発明の方法では、環化反応の成績を向上させるため、反応に供される基質及び酸無水物はそれぞれ、前記の溶媒に溶解または分散させ、例えば10℃以下(−100℃〜10℃程度)、好ましくは−80℃〜10℃、特に好ましくは−30℃〜10℃にあらかじめ冷却しておくのが望ましい。反応器に供給する基質含有混合液中の基質濃度は、操作性等を損なわない範囲で適宜選択できるが、通常0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%、さらに好ましくは1〜15重量%程度である。また、反応器に供給する酸無水物含有混合液中の酸無水物濃度も、操作性等を損なわない範囲で適宜選択でき、通常0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%、さらに好ましくは1〜15重量%程度である。
反応溶媒の総使用量は、反応性や操作等を考慮して適宜選択できるが、一般に、基質1重量部に対して、1〜1000重量部程度の広い範囲から選択でき、好ましくは5〜500重量部、さらに好ましくは5〜50重量部程度であり、特に10〜20重量部程度が好ましい。
環化反応は、冷媒用ジャケットや冷却槽(冷媒槽)などの外部から冷却する冷却装置を備えた流通式の管型反応器や静止型混合器に、式(1)で表されるβ−ケトアミド−N−スルホン酸又はその塩、および酸無水物を連続的に供給することにより行われる。環化反応の反応温度は、通常−100℃〜0℃、好ましくは−80℃〜−5℃、さらに好ましくは−50℃〜−15℃程度である。
管型反応器としては、一般的なステンレス鋼管、ガラス又はテフロン(登録商標)などのライニング管等が使用できるが、材質についてはこれらに限定されない。また、使用される管の内径は特に限定されないが、環化反応時の発熱の除去を考慮すると、好ましくは数十mm以下(例えば、0.2〜30mm程度)の内径とすることが好ましく、特に好ましくは10mm以下(例えば、0.2〜10mm程度)の内径とすることが好ましい。さらに、管の長さについては、反応に必要な滞留時間を満足するに必要な長さとする。滞留時間は0.001〜60秒程度であるが、好ましくは0.01〜40秒、さらに好ましくは0.1〜10秒(特に1〜10秒)である。なお、滞留時間(秒)は、反応器容量(ml)/原料混合液の総供給量(ml/秒)で計算される値である。
前記管型反応器には、式(1)で表されるβ−ケトアミド−N−スルホン酸又はその塩と酸無水物との混合を促進するための装置として、撹拌式混合器、超音波式混合器、又はスタティックミキサーのような静止型混合器、配管継手(以下、これらを単に「予備混合器」と称することがある)を該管型反応器の入り口部に設置することができる。管型反応器の入り口部に予備混合器を設置した場合、予備混合器での滞留時間は、例えば0.0005〜30秒、好ましくは0.01〜20秒、さらに好ましくは0.1〜10秒(特に1〜10秒)程度であり、その後の管型反応器での滞留時間は、例えば0.001〜60秒、好ましくは0.01〜40秒、さらに好ましくは0.1〜30秒(特に1〜30秒)程度である。
また、本発明では、反応器として、スタティックミキサーのような静止型混合器を使用することもできる。静止型混合器を反応器として使用する場合には、高い除熱能力を有することから、前記の管型反応器と比較して内径の大きなものを使用することが可能である。例えば、該静止型混合器の内径は0.2〜30mm程度、好ましくは0.5〜20mm程度である。なお、静止型混合器の型式については特に限定するものではないが、代表的な静止型混合器としてスルーザー型スタティックミキサー、ケニックス型スタティックミキサーなどが使用できる。反応器として静止型混合器を使用する場合の滞留時間は、例えば0.001〜60秒、好ましくは0.01〜40秒、さらに好ましくは0.1〜10秒(特に1〜10秒)程度である。なお、この場合にも、静止型混合器の入り口に前記のような予備混合器を設けてもよい。この場合の予備混合器での滞留時間は、例えば0.0005〜30秒、好ましくは0.01〜20秒、さらに好ましくは0.1〜10秒(特に1〜10秒)程度であり、その後の静止型混合器での滞留時間は、例えば0.001〜60秒、好ましくは0.01〜40秒、さらに好ましくは0.1〜10秒(特に1〜10秒)程度である。
前記スタティックミキサーのエレメント数は、特に制限はないが、好ましくは10以上、さらに好ましくは17以上である。
上記環化反応により、通常、水又は塩基[基質として式(1)で表される化合物の塩を用いた場合等]が脱離して、前記式(2)で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物が生成する。この場合、用いる酸無水物の種類や量により、式(2)で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物と該酸無水物との付加物等が生成する場合がある。この場合には、上記環化反応の後さらに加水分解反応に付すことにより、式(2)で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物を得ることができる。
加水分解は、例えば、環化反応により得られた反応液に、必要に応じて適当な処理を施した後、水を混合することにより行われる。加水分解は、連続式、回分式、半回分式等の何れの方法で行ってもよい。連続的に加水分解する場合には、撹拌層を用いるほか、前記の環化反応に用いる連続処理装置を用いることもできる。加水分解反応に供する水の温度及び反応温度は、例えば0〜50℃、好ましくは0〜10℃である。また、水の量は環化反応に使用した酸無水物1モルに対し、例えば1〜100モル、好ましくは1〜50モル、さらに好ましくは2〜20モル程度である。水を大過剰量用いてもよい。
このようにして得られた式(2)で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物は、例えば、蒸留、濃縮、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段により分離精製できる。例えば、加水分解終了後の反応液を有機層と水層に分離して目的化合物を有機層から回収すると共に、さらに、水と非相溶性(又は非混和性)の溶媒[環化反応に用いた溶媒や有機モノ又はジカルボン酸のエステル(前記反応溶媒の項で例示のエステル類など)など]を水層に添加して水層中に残存する目的化合物を抽出、回収することができる。そして、目的化合物を含む有機層(前記の水層からの抽出物も含む)を、必要に応じて慣用の乾燥剤(硫酸ナトリウムなど)で乾燥した後、濃縮することにより目的化合物を単離することができる。また、濃縮後、必要により再結晶などを行うことにより、さらに精製してもよい。
なお、式(2)で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物の塩は、式(2)で表される化合物(R3が水素原子である化合物)を、塩基と反応させるなど慣用の塩形成反応に付すことにより得ることができる。式(2)で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物の塩として、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基の塩などが挙げられる。金属塩の種類、有機塩基の種類、好ましい例は、前記式(1)で表されるβ−ケトアミド−N−スルホン酸化合物の塩の場合と同様である。特に好ましい塩は、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属の塩である。
式(2)で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物のアルカリ金属塩は、式(2)で表される化合物(R3が水素原子である化合物)を、例えば、アルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)、アルカリ金属炭酸水素塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなど)等のアルカリ金属を含む塩基と反応させることにより得ることができる。
式(2)で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物の塩は、例えば、濃縮、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段により分離精製できる。
式(2)で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩の代表的な例として、6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド、6−エチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド、6−n−プロピル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド、6−i−プロピル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドなどの6−C1-4アルキル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド;6−フェニル−3,4−ジヒドロ−1,2,3,−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドなどの6−アリール−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド;5−メチル−6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3,−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド、5−メチル−6−エチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドなどの5,6−ジC1-4アルキル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド;5−フェニル−6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドなどの5−アリール−6−C1-4アルキル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド;5−メチル−6−フェニル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドなどの5−C1-4アルキル−6−アリール−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド;6−シクロペンチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド、6−シクロヘキシル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドなどの6−C3-8シクロアルキル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド;5−シクロペンチル−6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド、5−シクロヘキシル−6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドなどの5−C3-8シクロアルキル−6−C1-4アルキル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド;5−メチル−6−シクロペンチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド、5−メチル−6−シクロヘキシル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドなどの5−C1-4アルキル−6−C3-8シクロアルキル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン2,2−ジオキサイド;6−ビニル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドなどの6−C2-4アルケニル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド;6−アセチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドなどの6−C2-6アシル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド、及びこれらの塩などが挙げられる。
特に、前記式(2)においてR1がメチル基である3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物(例えば、6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドなど)は、その生理的に許容される塩(例えば、Na,K,Caなどとの塩)の一部が、食品工業における甘味料として用いられるため好ましい。中でも、カリウムとの塩は、アセスルファム(アセスルファムK)として特に有用である。
本発明に使用できる装置の例を図1及び図2に示す。但し、本発明に使用できる装置はこれらに限定されるものではない。図1は環化反応を管型反応器を用いて実施する場合の製造装置の一例を示す。この例では、基質含有液を導管1より、酸無水物含有液を導管2より、予備混合器3を経て管型反応器4に連続的に注入し、反応を行う。予備混合器3としては、単純な配管継手でもよいし、小型の撹拌装置を有する混合器、超音波式混合器、あるいは、スタティックミキサーのような静止型混合器を設置してもよい。なお、予備混合器3は省略することもできる。管型反応器4には冷却のため(除熱用)の冷媒ジャケット又は冷媒槽5を設置する。環化反応終了液は連続的に取り出し、加水分解反応装置6に導入し、加水分解反応を行い、反応終了液を反応液排出配管7より取り出す。加水分解反応は、連続式、回分式、半回分式等のいずれの方法でもよい。なお、連続式等の方法で用いる水の供給配管は図では省略している。加水分解反応装置6としては、一般的な撹拌槽のほか、前記の環化反応に用いたような連続処理装置を用いることができる。
図2は環化反応をスタティックミキサー等の静止型混合器を用いて実施する場合の製造装置の一例を示す。この例では、基質含有液を導管1より、酸無水物含有液を導管2より、予備混合器3を経て静止型混合器8に連続的に注入し、反応を行う。予備混合器3としては前記のものを使用できる。なお、予備混合器3は省略することもできる。静止型混合器8には冷却のため(除熱用)の冷媒ジャケット又は冷媒槽5を設置する。環化反応終了液は連続的に取り出し、加水分解反応装置6に導入し、加水分解反応を行い、反応終了液を反応液排出配管7より取り出す。加水分解反応は、連続式、回分式等のいずれの方法でもよい。加水分解反応装置6としては前記のものを使用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
内径2mm、有効な長さ1mのステンレス鋼管を反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム55mmolをジクロロメタン112gに溶解し、4℃まで冷却した。また、無水硫酸324mmolをジクロロメタン278gに溶解し、同じく4℃まで冷却した。−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を4.2ml/min、無水硫酸溶液を6.4ml/minの速度で連続的に注入した。滞留時間は18秒であった。反応液は、あらかじめ0℃に冷却した水120gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら0〜10℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン100mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、75%であった。
内径2mm、有効な長さ1mのステンレス鋼管を反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム55mmolをジクロロメタン112gに溶解し、4℃まで冷却した。また、無水硫酸324mmolをジクロロメタン278gに溶解し、同じく4℃まで冷却した。−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を4.2ml/min、無水硫酸溶液を6.4ml/minの速度で連続的に注入した。滞留時間は18秒であった。反応液は、あらかじめ0℃に冷却した水120gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら0〜10℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン100mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、75%であった。
実施例2
内径3.4mm、長さ10cm、エレメント数17のケニックス型スタティックミキサーを原料混合器(予備混合器)として備えた、内径2mm、有効な長さ1mのステンレス鋼管を反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム55mmolをジクロロメタン314gに溶解し、4℃まで冷却した。また、無水硫酸317mmolをジクロロメタン575gに溶解し、同じく4℃まで冷却した。−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器の入り口に設置された予備混合器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を5.1ml/min、無水硫酸溶液を7.0ml/minの速度で連続的に注入した。予備混合器での滞留時間は4.5秒、反応器での滞留時間は16秒であった。反応液は、あらかじめ0℃に冷却した水120gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら0〜10℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン300mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、89%であった。
内径3.4mm、長さ10cm、エレメント数17のケニックス型スタティックミキサーを原料混合器(予備混合器)として備えた、内径2mm、有効な長さ1mのステンレス鋼管を反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム55mmolをジクロロメタン314gに溶解し、4℃まで冷却した。また、無水硫酸317mmolをジクロロメタン575gに溶解し、同じく4℃まで冷却した。−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器の入り口に設置された予備混合器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を5.1ml/min、無水硫酸溶液を7.0ml/minの速度で連続的に注入した。予備混合器での滞留時間は4.5秒、反応器での滞留時間は16秒であった。反応液は、あらかじめ0℃に冷却した水120gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら0〜10℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン300mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、89%であった。
実施例3
内径3.4mm、長さ10cm、エレメント数17のケニックス型スタティックミキサーを反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム28mmolをジクロロメタン273gに溶解し、4℃まで冷却した。また、無水硫酸157mmolをジクロロメタン439gに溶解し、同じく4℃まで冷却した。−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を5.1ml/min、無水硫酸溶液を7.4ml/minの速度で連続的に注入した。滞留時間は4.3秒であった。反応液は、あらかじめ0℃に冷却した水120gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら0〜10℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン300mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、84%であった。
内径3.4mm、長さ10cm、エレメント数17のケニックス型スタティックミキサーを反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム28mmolをジクロロメタン273gに溶解し、4℃まで冷却した。また、無水硫酸157mmolをジクロロメタン439gに溶解し、同じく4℃まで冷却した。−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を5.1ml/min、無水硫酸溶液を7.4ml/minの速度で連続的に注入した。滞留時間は4.3秒であった。反応液は、あらかじめ0℃に冷却した水120gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら0〜10℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン300mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、84%であった。
実施例4
内径3.4mm、長さ10cm、エレメント数17のケニックス型スタティックミキサーを反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム28mmolをジクロロメタン362gに溶解し、4℃まで冷却した。また、無水硫酸139mmolをジクロロメタン585gに溶解し、同じく4℃まで冷却した。−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を5.5ml/min、無水硫酸溶液を7.4ml/minの速度で連続的に注入した。滞留時間は4.2秒であった。反応液は、あらかじめ0℃に冷却した水120gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら0〜10℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン300mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、86%であった。
内径3.4mm、長さ10cm、エレメント数17のケニックス型スタティックミキサーを反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム28mmolをジクロロメタン362gに溶解し、4℃まで冷却した。また、無水硫酸139mmolをジクロロメタン585gに溶解し、同じく4℃まで冷却した。−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を5.5ml/min、無水硫酸溶液を7.4ml/minの速度で連続的に注入した。滞留時間は4.2秒であった。反応液は、あらかじめ0℃に冷却した水120gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら0〜10℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン300mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、86%であった。
実施例5
内径8.0mm、長さ26cm、エレメント数17のケニックス型スタティックミキサーを反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム19mmolをジクロロメタン250gに溶解し、3℃まで冷却した。また、無水硫酸109mmolをジクロロメタン404gに溶解し、同じく3℃まで冷却した。−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を71ml/min、無水硫酸溶液を103ml/minの速度で連続的に注入した。滞留時間は4.5秒であった。反応液は、あらかじめ0℃に冷却した水120gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら0〜10℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン300mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、85%であった。
内径8.0mm、長さ26cm、エレメント数17のケニックス型スタティックミキサーを反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム19mmolをジクロロメタン250gに溶解し、3℃まで冷却した。また、無水硫酸109mmolをジクロロメタン404gに溶解し、同じく3℃まで冷却した。−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を71ml/min、無水硫酸溶液を103ml/minの速度で連続的に注入した。滞留時間は4.5秒であった。反応液は、あらかじめ0℃に冷却した水120gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら0〜10℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン300mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、85%であった。
実施例6
内径0.5mm、有効な長さ2mのステンレス鋼管を反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム28mmolをジクロロメタン363gに溶解し、4℃まで冷却した。また、無水硫酸157mmolをジクロロメタン583gに溶解し、同じく4℃まで冷却した−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を2.1ml/min、無水硫酸溶液を3.2ml/minの速度で連続的に注入した。滞留時間は4.4秒であった。反応液は、あらかじめ0℃に冷却した水120gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら0〜10℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン300mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、87%であった。
内径0.5mm、有効な長さ2mのステンレス鋼管を反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム28mmolをジクロロメタン363gに溶解し、4℃まで冷却した。また、無水硫酸157mmolをジクロロメタン583gに溶解し、同じく4℃まで冷却した−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を2.1ml/min、無水硫酸溶液を3.2ml/minの速度で連続的に注入した。滞留時間は4.4秒であった。反応液は、あらかじめ0℃に冷却した水120gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら0〜10℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン300mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、87%であった。
実施例7
原料混合部配管継ぎ手に挿入管を備え、スタティックミキサー部で両液が混合を開始する構造である、内径8.0mm、長さ26cm、エレメント数17のケニックス型スタティックミキサーを原料混合器(予備混合器)として備えた、内径4mm、有効な長さ2mのステンレス鋼管を反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム60mmolをジクロロメタン300gに溶解し、−10℃まで冷却した。また、無水硫酸382mmolをジクロロメタン418gに溶解し、同じく3℃まで冷却した。−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器の入り口に設置された予備混合器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を141ml/min、無水硫酸溶液を199ml/minの速度で連続的に注入した。予備混合器での滞留時間は2.3秒、反応器での滞留時間は4.4秒であった。反応液は、水60gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら15〜25℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン200mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、91%であった。
原料混合部配管継ぎ手に挿入管を備え、スタティックミキサー部で両液が混合を開始する構造である、内径8.0mm、長さ26cm、エレメント数17のケニックス型スタティックミキサーを原料混合器(予備混合器)として備えた、内径4mm、有効な長さ2mのステンレス鋼管を反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム60mmolをジクロロメタン300gに溶解し、−10℃まで冷却した。また、無水硫酸382mmolをジクロロメタン418gに溶解し、同じく3℃まで冷却した。−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器の入り口に設置された予備混合器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を141ml/min、無水硫酸溶液を199ml/minの速度で連続的に注入した。予備混合器での滞留時間は2.3秒、反応器での滞留時間は4.4秒であった。反応液は、水60gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら15〜25℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン200mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、91%であった。
実施例8
原料混合部配管継ぎ手に挿入管を備え、スタティックミキサー部で両液が混合を開始する構造である、内径8.0mm、長さ26cm、エレメント数17のケニックス型スタティックミキサーを原料混合器(予備混合器)として備えた、内径4mm、有効な長さ2mのステンレス鋼管を反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム134mmolをジクロロメタン400gに溶解し、−10℃まで冷却した。また、無水硫酸950mmolをジクロロメタン533gに溶解し、同じく3℃まで冷却した。−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器の入り口に設置された予備混合器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を139ml/min、無水硫酸溶液を193ml/minの速度で連続的に注入した。予備混合器での滞留時間は2.4秒、反応器での滞留時間は4.5秒であった。反応液は、水60gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら15〜35℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン200mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、85%であった。
原料混合部配管継ぎ手に挿入管を備え、スタティックミキサー部で両液が混合を開始する構造である、内径8.0mm、長さ26cm、エレメント数17のケニックス型スタティックミキサーを原料混合器(予備混合器)として備えた、内径4mm、有効な長さ2mのステンレス鋼管を反応器として使用し反応を実施した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム134mmolをジクロロメタン400gに溶解し、−10℃まで冷却した。また、無水硫酸950mmolをジクロロメタン533gに溶解し、同じく3℃まで冷却した。−30℃の冷媒中に浸漬した前記反応器の入り口に設置された予備混合器に、アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液を139ml/min、無水硫酸溶液を193ml/minの速度で連続的に注入した。予備混合器での滞留時間は2.4秒、反応器での滞留時間は4.5秒であった。反応液は、水60gを入れた三角フラスコに連続的に抜き取り、マグネティックスターラーで撹拌しながら15〜35℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン層と水層を分離し、さらに、水層よりジクロロメタン200mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、85%であった。
比較例1
内径5cm、長さ20cmのワイパー3枚を備えたガラス製WFEを反応器として使用した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム40mmolをジクロロメタン60gに溶解し、0℃まで冷却した。また、無水硫酸229mmolをジクロロメタン94gに溶解し、同じく0℃まで冷却した。上記反応器のジャケットに−30℃の冷媒を流し、毎分700回転の速度でワイパーを回転させた。前記のアセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液をワイパーの撹拌軸部に、また、無水硫酸溶液はWFE反応器の壁面部に連続的に16分間で滴下し反応した。WFE反応器の下部より流出した反応液は、水20gを入れ、あらかじめ氷浴で0℃に冷却したフラスコに連続で仕込み、マグネティックスターラーで攪拌しながら0〜10℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン100gと水10gを加え、撹拌した後にジクロロメタン層と水相を分離した。さらに、水層よりジクロロメタン100mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、37%であった。
内径5cm、長さ20cmのワイパー3枚を備えたガラス製WFEを反応器として使用した。アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム40mmolをジクロロメタン60gに溶解し、0℃まで冷却した。また、無水硫酸229mmolをジクロロメタン94gに溶解し、同じく0℃まで冷却した。上記反応器のジャケットに−30℃の冷媒を流し、毎分700回転の速度でワイパーを回転させた。前記のアセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウム溶液をワイパーの撹拌軸部に、また、無水硫酸溶液はWFE反応器の壁面部に連続的に16分間で滴下し反応した。WFE反応器の下部より流出した反応液は、水20gを入れ、あらかじめ氷浴で0℃に冷却したフラスコに連続で仕込み、マグネティックスターラーで攪拌しながら0〜10℃で加水分解反応を行った。反応終了後、ジクロロメタン100gと水10gを加え、撹拌した後にジクロロメタン層と水相を分離した。さらに、水層よりジクロロメタン100mlで2回抽出を行った。ジクロロメタン層に含まれる6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドをHPLCで定量した結果、その収率(アセトアセトアミド−N−スルホン酸トリエチルアンモニウムに対する)は、37%であった。
1 基質含有液の導入配管
2 酸無水物含有液の導入配管
3 予備混合器
4 管型反応器
5 冷媒ジャケット又は冷媒槽
6 加水分解装置
7 反応液排出配管
8 静止型混合器
2 酸無水物含有液の導入配管
3 予備混合器
4 管型反応器
5 冷媒ジャケット又は冷媒槽
6 加水分解装置
7 反応液排出配管
8 静止型混合器
Claims (6)
- 下記式(1)
で表されるβ−ケトアミド−N−スルホン酸、又はその塩を、酸無水物の存在下で環化反応に付すか、又は環化反応の後さらに加水分解反応に付して、下記式(2)
で表される3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩を製造する方法であって、前記環化反応を流通式連続反応器を用いて連続で行うことを特徴とする3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩の製造法。 - 流通式連続反応器として、管型反応器または静止型混合器を用いる請求項1記載の3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩の製造法。
- 反応器の入り口部に、撹拌式混合器、超音波式混合器又は静止型混合器を備えた管型反応器または静止型混合器を用いる請求項2記載の3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩の製造法。
- R1、R2が、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アシル基、アラルキル基又はアリール基であり、R3が水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アシル基、アラルキル基又はアリール基である請求項1記載の3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩の製造法。
- 酸無水物として、硫酸、スルホン酸、ハロゲン化硫酸、ピロリン酸、硝酸及びホウ酸から選択された少なくとも1種の酸から形成される酸無水物を用いる請求項1記載の3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩の製造法。
- 3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物が6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイドである請求項1〜5の何れかの項に記載の3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキサイド化合物又はその塩の製造法。
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