JP2005262847A - ヒンジ付き射出成形品の成形方法及び射出成形用金型装置 - Google Patents

ヒンジ付き射出成形品の成形方法及び射出成形用金型装置 Download PDF

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秀樹 酒井
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信幸 渡邊
Takeshi Mizuno
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Abstract

【課題】 割れが生じ難い薄肉ヒンジ部を小さな圧力をかけることで簡単に成形できる。薄肉ヒンジ部の厚み方向の寸法の調整も可能である。
【解決手段】 複数の金型部8よりなる金型装置9を型閉めすると共にインナコア2を後退させて、複数の部品6を成形するための部品成形用キャビティ部10と、隣接する部品成形用キャビティ部10の端縁部間に薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3を形成する。該部品成形用キャビティ部10及び薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3に硬質樹脂5を射出する。次に、複数の金型部を型閉めしたままでインナコア2を薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内に前進させて薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内の硬質樹脂5を押圧してこの部分の厚みを薄くして隣接する部品6と一体化した薄肉ヒンジ部1を成形する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、部品同士を薄肉ヒンジ部で折り曲げ自在に一体化したヒンジ付き射出成形品の成形方法と、この成形方法に用いる射出成形用金型装置に関するものである。
従来から部品と部品とを薄肉ヒンジ部により折り曲げ自在に一体に成形したヒンジ付き射出成形品が知られている。(例えば特許文献1参照)
この特許文献1に示された従来例にあっては、複数の部品と、隣接する部品間を一体に連結する断面V字状となった薄肉ヒンジ部とを同一の硬質樹脂により一体に成形してある。
ところが、従来、複数の部品と、隣接する部品間を一体に連結する断面V字状となった薄肉ヒンジ部とを同一の硬質樹脂により一体に成形するには、複数の金型部よりなる金型装置を型閉めして複数の部品を成形するための部品成形用キャビティ部と、隣接する部品成形用キャビティ部の端縁部間において両端部が隣接する部品成形用キャビティ部に連通する薄肉ヒンジ部を形成するための部品成形用キャビティ部の厚み方向の寸法が短い薄肉ヒンジ部形成用キャビティ部とを形成し、部品成形用キャビティ部及び薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部に硬質樹脂を射出することで、複数の部品と、隣接する部品に連結一体化した薄肉の薄肉ヒンジ部を一体に成形していたので、ゲートから部品成形用キャビティ部に射出された硬質樹脂が厚み方向の寸法が短い薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部に無理に流し込むため、薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部において成形される薄肉ヒンジ部に内部応力が残ったり、あるいは、薄肉ヒンジ部部分にウエルドが出易く、これらの理由により従来の方法により成形されたヒンジ付き射出成形品においては薄肉ヒンジ部を繰り返し折り曲げるとクラックが発生して割れ易く、長期間にわたって安定して繰り返し使用ができず、製品寿命が短いという問題がある。
また、従来から、始にキャビティの肉厚方向の寸法を成形しようとする射出成形品の肉厚よりも少し大きく形成し、この状態でキャビティ内に硬質樹脂を充填し、次に、可動金型部を前進させ、これによりキャビティ内に充填された硬質樹脂を全面にわたって押圧して射出成形品を成形するという射出成形方法が知られている。
このような射出成形方法によりヒンジ付き射出成形品を成形することも考えられるが、可動金型部を前進させてキャビティ内に充填された硬質樹脂を全面にわたって押圧するため、押圧面積が大きく、大きな圧力をかける必要があり、金型装置が大型化してしまうという問題がある。しかも、薄肉ヒンジ部の厚みを使用する硬質樹脂の材料の種類により最適の寸法にしようとしても、薄肉ヒンジ部のみの厚み方向の寸法を自由に調整することができないという問題がある。
特開平5−139441号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、割れが生じ難くて寿命の長い薄肉ヒンジ部を小さな圧力をかけることで簡単に成形でき、しかも、使用する硬質樹脂の材料に応じて最適の厚み方向の寸法となるように薄肉ヒンジ部の厚み方向の寸法の調整も可能なヒンジ付き射出成形品の成形方法及び射出成形用金型装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明に係るヒンジ付き射出成形品の成形方法は、複数の金型部8よりなる金型装置9を型閉めすると共に金型部8に移動自在に設けたインナコア2を後退させて、複数の部品6を成形するための部品成形用キャビティ部10と、隣接する部品成形用キャビティ部10の端縁部間において両端部が隣接する部品成形用キャビティ部10に連通する薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3を形成し、該部品成形用キャビティ部10及び薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3に硬質樹脂5を射出し、次に、複数の金型部を型閉めしたままでインナコア2を薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内に前進させて薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内の硬質樹脂5を押圧してこの部分の厚みを薄くして隣接する部品6と一体化した薄肉ヒンジ部1を成形することを特徴とするものである。
このような方法を採用することで、部品成形用キャビティ部10と、これに連通する薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3とに硬質樹脂5を射出する際、薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3の厚み方向の寸法を最終的にこの部分で成形される薄肉ヒンジ部1の厚みよりも大きく設定することになるので、硬質樹脂5の射出時に部品成形用キャビティ部10から薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3に硬質樹脂5がスムーズに流れて充填され、その後、薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内の硬質樹脂5をインナコア2で圧縮することで、内部応力が発生したり、ウエルドが発生したりしない薄肉ヒンジ部1を小さな圧力をかけることで簡単に成形できるものであり、更に、インナコア2の前進寸法を調整することで、薄肉ヒンジ部1の厚みを折り曲げ性や強度の上で使用する硬質樹脂5の材料に適した寸法となるように調整することが可能となるものである。
また、複数の金型部8よりなる金型装置9を型閉めすると共に金型部8に移動自在に設けた第一のインナコア2’を後退させ且つ金型部8に移動自在に設けた第二のインナコア12を前進させて、複数の部品6を成形するための部品成形用キャビティ部10と、隣接する部品成形用キャビティ部10の端縁部間において端縁部の長手方向の一部同士と連通する薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3を形成し、該部品成形用キャビティ部10及び薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3に硬質樹脂5を射出して複数の部品6を成形すると共に隣接する部品6の端縁部の長手方向の一部同士を薄肉ヒンジ部1で一体に連設し、次に、複数の金型部8を型閉めすると共に第二のインナコア12を前進させたままで第一のインナコア2’を薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内に前進させて薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内の硬質樹脂5を押圧してこの部分の厚みを薄くして隣接する部品6と一体化した薄肉ヒンジ部1を成形し、次に、複数の金型部8を型閉めすると共に第一のインナコア2’を前進させたままで第二のインナコア12を後退させて隣接する部品6の端縁部の長手方向の上記薄肉ヒンジ部1とずれた他の部分間にわたる軟質ヒンジ部成形用キャビティ部13を形成し、該軟質ヒンジ部成形用キャビティ部13に軟質樹脂15を射出して隣接する部品6の端縁部の長手方向の上記薄肉ヒンジ部1とずれた他の部分の間に軟質ヒンジ部11を成形すると共に該軟質ヒンジ部11の両端部を隣接する部品6の端部に一体化することを特徴とする成形方法であってもよい。
このような方法を採用することで、隣接する部品6同士を折り曲げ自在に連結するヒンジ部を長手方向において部品6と同じ硬質樹脂5よりなる薄肉ヒンジ部1と、軟質樹脂15よりなる軟質ヒンジ部11とで構成でき、硬質樹脂5よりなる薄肉ヒンジ部1よりなるヒンジ部分における保形性と、軟質ヒンジ部11における繰り返し使用とを兼ね備えたヒンジ部を射出成形で一体に成形できるものであり、しかも、薄肉ヒンジ部1は、部品成形用キャビティ部10と、これに連通する薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3とに硬質樹脂5を射出する際、薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3の厚み方向の寸法を最終的にこの部分で成形される薄肉ヒンジ部1の厚みよりも大きく設定することになるので、硬質樹脂5の射出時に部品成形用キャビティ部10から薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3に硬質樹脂5がスムーズに流れて充填され、その後、薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内の硬質樹脂5をインナコア2で圧縮することで、内部応力が発生したり、ウエルドが発生したりしない薄肉ヒンジ部1を小さな圧力をかけることで簡単に成形でき、この点で、薄肉ヒンジ部1部分においても繰り返し使用をしてもわれが発生しないようにできるものであり、また、更に第一のインナコア2’の前進寸法を調整することで、薄肉ヒンジ部1の厚みを折り曲げ性や強度の上で使用する硬質樹脂5の材料に適した寸法となるように調整することが可能となるものであり、また、第一のインナコア2の後退寸法を調整することで、軟質ヒンジ部11の厚み寸法も調整できるものである。
また、本発明の射出成形金型装置9は、金型装置9が複数の金型部8と、金型部8に設けた前進、後退自在なインナコア2と、硬質樹脂5を射出するためのゲート4とを備え、複数の金型部8を型閉めすると共にインナコア2を後退させて複数の部品6を成形するための部品成形用キャビティ部10と、隣接する部品成形用キャビティ部10の端縁部間に位置して両端部が隣接する部品成形用キャビティ部10に連通する薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3を形成し、該部品成形用キャビティ部10及び薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3に硬質樹脂5を充填する射出工程と、次に、複数の金型部を型閉めしたままでインナコア2を薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内に前進させて薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内の硬質樹脂5を押圧して薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内に部品6と同一材料よりなる薄肉ヒンジ部1を成形する薄肉ヒンジ部成形工程とを実行する制御部を設けて成ることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、上記した特徴を有する請求項1の射出成形方法に使用する金型装置9を提供できる。
また、本発明の射出成形金型装置は、金型装置9が複数の金型部8と、金型部8に設けた前進、後退自在な第一のインナコア2’、第二のインナコア12と、硬質樹脂5を射出するための第一のゲート4’と、軟質樹脂15を射出するための第二のゲート14とを備え、複数の金型部を型閉めし且つ第一のインナコア2’を後退させると共に第二のインナコア12を前進させて複数の部品6を成形するための部品成形用キャビティ部10と、隣接する部品成形用キャビティ部10の端縁部間において端縁部の長手方向の一部同士と連通する薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3を形成し、該部品成形用キャビティ部10及び薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3に硬質樹脂5を充填して複数の部品6を成形すると共に隣接する部品6の端縁部の長手方向の一部同士を薄肉ヒンジ部1で一体に連設する一次射出工程と、一次射出工程の後に、複数の金型部8を型閉めし且つ第二のインナコア12を前進させたままで、第一のインナコア2’を薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内に前進させて薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内の硬質樹脂5を押圧してこの部分の厚みを薄くして薄肉ヒンジ部1を成形する薄肉ヒンジ部成形工程と、薄肉ヒンジ部成形工程の後に、複数の金型部8を型閉めし且つ第一のインナコア2’を前進させ且つ第一のインナコア2’を前進させたままで、第二のインナコア12を後退させて隣接する部品6の端縁部の長手方向の上記薄肉ヒンジ部1とずれた他の部分間にわたる軟質ヒンジ部成形用キャビティ部13を形成するコアバック工程と、該軟質ヒンジ部成形用キャビティ部13に軟質樹脂15を充填して隣接する部品6の端縁部の長手方向の上記薄肉ヒンジ部1とずれた他の部分の間に軟質ヒンジ部11を成形すると共に該軟質ヒンジ部11の両端部を隣接する部品6の端部に一体化する二次射出工程とを実行する制御部を設けて成ることを特徴とするものであってもよい。
このような構成とすることで、上記した特徴を有する請求項2の射出成形方法に使用する金型装置9を提供できる。
本発明は、合成樹脂製の組み立て箱において、硬質樹脂を射出する際、薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部の厚み方向の寸法が最終的にこの部分で成形される薄肉ヒンジ部の厚みよりも大きく設定され、硬質樹脂の射出時に部品成形用キャビティ部から薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部に硬質樹脂がスムーズに流れて充填され、その後、薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部内の硬質樹脂をインナーコアで圧縮して薄肉ヒンジ部を形成するので、内部応力が発生したり、ウエルドが発生したりしない薄肉ヒンジ部を小さな圧力をかけることで簡単に成形できるものであり、更に、インナーコアの前進寸法を調整することで、薄肉ヒンジ部の厚みを折り曲げ性や強度の上で使用する硬質樹脂の材料に適した寸法となるように調整することが可能となる。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
図4には本発明により成形されるヒンジ付き射出成形品7の一例を示している。図4に示すものは、硬質樹脂5よりなる部品6同士を同じ硬質樹脂5よりなる薄肉ヒンジ部1により折り曲げ自在に連結一体化したもので、全体が射出成形により一体に成形してある。
図1乃至図4には上記ヒンジ付き射出成形品7を成形する成形方法の成形順序を示してある。
ヒンジ付き射出成形品7を成形するための射出成形金型装置9(以下金型装置9と言う)は、図1に示すように、複数の金型部8と、金型部8に設けた前進、後退自在なインナコア2と、硬質樹脂5を射出するための第一のゲート4’とを備えている。ここで、使用される硬質樹脂5としては例えば、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、PC(ポリカーボネート)、PVC(塩化ビニル樹脂)、ABS樹脂等が使用される。
金型部8としては固定金型部8a、可動金型部8bがあり、複数の金型部8を型閉めすると共に、インナコア2を後退させた状態で複数の部品6を成形するための部品成形用キャビティ部10と、隣接する部品成形用キャビティ部10の端縁部間に位置して両端部が隣接する部品成形用キャビティ部10に連通する薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3を形成する。ここで、薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3はインナコア2の先端面と、これと対向する金型部8(図の実施形態では固定金型部8a)との間に形成されるものであり、添付図面の実施形態ではインナコア2の先端面と対向する金型部8に断面三角形状をした三角形状突部21が形成してある。インナコア2を後退させた状態で薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3はインナコア2の先端面とこれと対向する金型部8に設けた三角形状突部21の先端部との間の寸法(つまり、薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3の厚み方向における寸法が最も短い部分の寸法)は最終的に成形しようとする薄肉ヒンジ部1の最も厚みの薄い部分の寸法よりも長く、好ましくは部品成形用キャビティ部10の厚み方向の寸法とほぼ同じ程度の寸法となっていて、硬質樹脂5を射出した際に薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内をスムーズに流れて充填されるようになっている。
添付図面に示す実施形態では部品成形用キャビティ部10に硬質樹脂5を射出するためのゲート4が固定金型部8aに設けてある。
上記のような金型装置9を用いてヒンジ付き射出成形品7を成形するに当たっては、以下のようにして行うものである。
まず、図1のように複数の金型部8よりなる金型装置9を型閉めすると共に金型部8に移動自在に設けたインナコア2を後退させて複数の部品6を成形するための複数の部品成形用キャビティ部10と、隣接する部品成形用キャビティ部10の端縁部間において端縁部の長手方向の一部同士と連通する薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3を形成する型閉め工程を実行する。
次に、図2に示すようにゲート4から部品成形用キャビティ部10及び薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3に硬質樹脂5を充填する射出工程を実行する。
次に、図3に示すように複数の金型部を型閉めしたままでインナコア2を薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内に前進させて薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内の硬質樹脂5を押圧して薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3の厚み方向の寸法を小さくすることで薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内に部品6と同一材料よりなる薄肉ヒンジ部1を成形する薄肉ヒンジ部成形工程を実行する。
このようにして複数の部品6と隣接する部品6同士を同一の硬質樹脂5よりなる薄肉ヒンジ部1により連結一体化したヒンジ付き射出成形品7が同一金型装置9を用いて形成される。
次に、金型装置9を型開きして、隣接する部品6が薄肉ヒンジ部1により連結一体化したヒンジ付き射出成形品7を取出すという離型工程を実行し、図4に示すようなヒンジ付き射出成形品7を得るのである。
上記一連の型閉め工程、射出工程、薄肉ヒンジ部成形工程、離型工程は制御部(図示せず)の制御により実行するものである。
上記の成形方法によれば、射出工程の際にインナコア2を後退させて薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3の厚み方向の寸法を最終的に成形する薄肉ヒンジ部1の厚みよりも大きくすることで、射出工程で薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3を硬質樹脂5がスムーズに流れて充填されることになり、従来の薄肉ヒンジ部1を成形する場合のように薄肉ヒンジ部1部分に内部応力が発生したり、ウエルドが発生したりすることがないものである。また、薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内の硬質樹脂5のみをインナコア2で圧縮するので、内部応力が発生したり、ウエルドが発生したりしない薄肉ヒンジ部1を小さな圧力をかけることで簡単に成形できるものである。しかも、インナコア2の前進寸法を調整することで、薄肉ヒンジ部1の厚みを折り曲げ性や強度の上で使用する硬質樹脂5の材料に適した寸法となるように調整することが可能となる。これにより、本発明の成形方法により成形した薄肉ヒンジ部1は折り曲げを繰り返しても従来に比べて割れ難いものであり、繰り返し使用が可能となり、寿命が長くなり、長期間安定して使用できるものである。
次に、図5乃至図10に基いて本発明の他の実施形態を説明する。
本実施形態においては、図10に示すようなヒンジ付き射出成形品7を成形するものである。図10に示すヒンジ付き射出成形品7は硬質樹脂5より成形した隣接する部品6同士が該部品6の端縁部の長手方向の一部において部品6と同じ硬質樹脂5よりなる薄肉ヒンジ部1で連結一体化してあると共に、部品6の長手方向の他の部分において軟質ヒンジ部11により隣接する部品6同士を連結一体化してある。
上記図10に示すようなヒンジ付き射出成形品7は図5に示すような金型装置9を用いて図5→図6→図7→図8→図9の順序で成形するようになっている。図5(a)、図6(a)、図7(a)、図8(a)、図9(a)はそれぞれ各工程における金型装置9の図10(a)のX−X部分を成形する部分に対応した部分の断面図であり、図5(b)、図6(b)、図7(b)、図8(b)、図9(b)はそれぞれ各工程における金型装置9において図10(a)のY−Y部分を成形する部分に対応した部分の断面図である。
図10に示すヒンジ付き射出成形品7を成形するための射出成形金型装置9(以下金型装置9と言う)は、図5(a)(b)に示すように、複数の金型部8と、金型部8に設けた前進、後退自在な第一のインナコア2’、第二のインナコア12と、硬質樹脂5を射出するための第一のゲート4’と、軟質樹脂15を射出するための第二のゲート14とを備えている。ここで、使用される硬質樹脂5としては前述の実施形態と同様、例えば、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、PC(ポリカーボネート)、PVC(塩化ビニル樹脂)、ABS樹脂等が使用される。また、使用される軟質樹脂15としては、例えば、TPE(エラストマー)、LDPE(低密度ポリエチレン)、EVA(エチレン酢酸ビニルコポリマー)等が使用される。
金型部8としては固定金型部8a、可動金型部8bがあり、複数の金型部8を型閉めし且つ第二のインナコア12を前進させると共に第一のインナコア2’を後退させて複数の部品6を成形するための部品成形用キャビティ部10と、隣接する部品成形用キャビティ部10の端縁部間において端縁部の長手方向の一部同士と連通する薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3を形成するようになっている。ここで、薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3はインナコア2の先端面と、これと対向する金型部8(図の実施形態では固定金型部8a)との間に形成されるものであり、この実施形態ではインナコア2の先端面と対向する金型部8に断面三角形状をした三角形状突部21が形成してある。インナコア2を後退させた状態で薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3はインナコア2の先端面とこれと対向する金型部8に設けた三角形状突部21の先端部との間の寸法(つまり、薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3の厚み方向における寸法が最も短い部分の寸法)は最終的に成形しようとする薄肉ヒンジ部1の最も厚みの薄い部分の寸法よりも長く、好ましくは部品成形用キャビティ部10の厚み方向の寸法とほぼ同じ程度の寸法となっていて、硬質樹脂5を射出した際に薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内をスムーズに流れて充填されるようになっている。
また、複数の金型部8を型閉めし且つ第二のインナコア12を後退させると共に薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3の厚み方向の寸法を短くするように第一のインナコア2’を前進させると、隣接する部品成形用キャビティ部10の端縁部間において端縁部の長手方向の薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3と異なる位置に隣接する部品成形用キャビティ部10と連通する軟質ヒンジ部成形用キャビティ部13が形成されるようになっている。
また、添付図面に示す実施形態では部品成形用キャビティ部10に硬質樹脂5を射出するための第一のゲート4’が固定金型部8aに設けてあり、また、固定金型部8aの第二のインナコア12と対向する部分に第2のゲート14が設けてある。
上記のような金型装置9を用いてヒンジ付き射出成形品7を成形するに当たっては、以下のようにして行うものである。
まず、図5(a)(b)のように複数の金型部8よりなる金型装置9を型閉めし且つ図5(b)のように第二のインナコア12を前進させると共に図5(a)のように第一のインナコア2’を後退させて複数の部品6を成形するための部品成形用キャビティ部10と、隣接する部品成形用キャビティ部10の端縁部間において端縁部の長手方向の一部同士と連通する薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3を形成する型閉め工程を実行する。
次に、図6(a)(b)に示すように第一のゲート4’aから部品成形用キャビティ部10及び薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3に硬質樹脂5を充填する一次射出工程を実行する。
次に、図7(a)(b)に示すように複数の金型部8を型閉めし、図7(b)のように第二のインナコア12を前進させたままで第一のインナコア2’を薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内に前進させて薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内の硬質樹脂5を押圧して薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3の厚み方向の寸法を小さくすることで薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内に部品6と同一材料よりなる薄肉ヒンジ部1を成形する薄肉ヒンジ部成形工程を実行する。
次に、図8(a)(b)に示すように複数の金型部を型閉めし且つ図8(a)のように第一のインナコア2’を前進させたままで、図8(b)のように第二のインナコア12を後退させて隣接する部品6の端縁部の長手方向の上記薄肉ヒンジ部1とずれた他の部分間にわたる軟質ヒンジ部成形用キャビティ部13を形成するコアバック工程を実行する。
次に、軟質ヒンジ部成形用キャビティ部13に第二のゲート14から軟質樹脂15を射出して隣接する部品6の端縁部の長手方向の上記薄肉ヒンジ部1とずれた他の部分の間に軟質ヒンジ部11を成形する二次射出工程を実行する。
このようにして複数の部品6と隣接する部品6同士を同一の硬質樹脂5よりなる薄肉ヒンジ部1と軟質ヒンジ部11により連結一体化したヒンジ付き射出成形品7が同一金型装置9を用いて形成される。
次に、金型装置9を型開きして、隣接する部品6が薄肉ヒンジ部1により連結一体化したヒンジ付き射出成形品7を取出すという離型工程を実行し、図4に示すようなヒンジ付き射出成形品7を得るのである。
上記一連の型閉め工程、一次射出工程、薄肉ヒンジ部成形工程、コアバック工程、二次射出工程、離型工程は制御部(図示せず)の制御により実行するものである。
上記の成形方法によれば、一次射出工程の際に第一のインナコア2を後退させて薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3の厚み方向の寸法を最終的に成形する薄肉ヒンジ部1の厚みよりも大きくすることで、射出工程で薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3を硬質樹脂5がスムーズに流れて充填されることになり、従来の薄肉ヒンジ部1を成形する場合のように薄肉ヒンジ部1部分に内部応力が発生したり、ウエルドが発生したりしない薄肉ヒンジ部1を小さな圧力をかけることで簡単に成形できるものであり、しかも、インナコア2の前進寸法を調整することで、薄肉ヒンジ部1の厚みを折り曲げ性や強度の上で使用する硬質樹脂5の材料に適した寸法となるように調整することが可能となる。したがって、薄肉ヒンジ部1は折り曲げを繰り返しても従来に比べて割れ難いものであり、繰り返し使用が可能となり、寿命が長くなり、長期間安定して使用できるものである。しかも、隣接する硬質樹脂5よりなる部品6同士を連結する部品6と同じ硬質樹脂5よりなる薄肉ヒンジ部1と軟質樹脂15よりなる軟質ヒンジ部11とで構成することで、硬質樹脂5よりなる薄肉ヒンジ部1よりなるヒンジ部分における保形性と、軟質ヒンジ部11における繰り返し使用性とを兼ね備え、いっそう寿命が長くなり、長期間安定して使用できるものである。ここで、軟質ヒンジ部成形用キャビティ部13を形成した際、部品6の端縁部に沿った長手方向において薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部3内に充填成形した薄肉ヒンジ部1と隣接するように形成すると、軟質ヒンジ部11と薄肉ヒンジ部1とを長手方向において連結一体化でき、これにより薄肉ヒンジ部1が端部からクラックが入る現象を軟質ヒンジ部11で防止できるものである。
上記図4、図10にはヒンジ付き射出成形品7として構成を簡略化した例で示し、この構成を簡略化したヒンジ付き射出成形品7の射出成形方法を図1乃至図3、図5乃至図9に示す金型装置で説明したが、ヒンジ付き射出成形品7としては、ヒンジ部の全部又は一部が薄肉ヒンジ部1により部品6同士が折り曲げ自在に連結してあるものであれは、他の様々なヒンジ付き商品であってもよいものであり、例えば、図11、図15に示すような部品6である面板をヒンジ部の全部又は一部が薄肉ヒンジ部1となった折り曲げ自在に連結した組み立て箱を一具体例として挙げることができる。
図11(a)、図15(a)にはそれぞれヒンジ付き射出成形品7である組み立て箱を平面状に展開した状態を示しており、図11(b)、図15(b)には同上のヒンジ付き射出成形品7である組み立て箱を箱形状に組み立てた状態を示している。なお、箱状に組み立てた場合ヒンジ部以外の部分で部品6である隣接する面板同士が直角に隣合う箇所においては、部品6同士はこの種の組み立て箱において従来から公知の任意の連結手段により連結する。また、添付図面に示す実施形態においては、部品6として正方形または長方形をした底板、底板の4辺にヒンジ部を介して一体に連続した4つの側板により組み立て箱を構成した例となっているが、1乃至複数の側板にヒンジ部を介して蓋板を一体に連続したもの等、展開した状態の形態には従来から公知のダンボールにおけるこの種の組み立て箱の展開状態の形態と同じものが採用できるのはもちろんである。
図12乃至図14には図11(a)のX−X線部分に対応した金型装置9部分の各工程が示してある。すなわち、図12が型閉め工程、図13が射出工程、図14が薄肉ヒンジ部成形工程を示している。
上記図12、図13、図14はそれぞれ前述の図1、図2、図3の各工程に対応し、上記図1、図2、図3の各工程で説明したのと同じようにして制御部により各工程が実行され、最後に図示を省略しているが、同様にして離型工程は制御により実行してヒンジ付き射出成形品7である図11に示すような組み立て箱を取出すものである。本実施形態により成形されたヒンジ付き射出成形品7である組み立て箱は薄肉ヒンジ部1部分が繰り返し折り曲げてもクラックが入ったりせず、繰り返し再使用ができるものである。
また、図16(a)、図17(a)、図18(a)、図19(a)、図20(a)にはそれぞれ図15(a)のX−X線部分に対応した金型装置9部分の各工程が示してあり、図16(b)、図17(b)、図18(b)、図19(b)、図20(b)にはそれぞれ図15(a)のY−Y線部分に対応した金型装置9部分の各工程が示してある。すなわち、図16が型閉め工程、図17が一次射出工程、図18が薄肉ヒンジ部成形工程、図19がコアバック工程、図20が二次射出工程を示しており、これら図16、図17、図18、図19、図20はそれぞれ前述の図5、図6、図7、図8、図9の各工程で説明したのと同じようにして制御部により実行され、最後に図示を省略しているが、同様にして離型工程は制御により実行してヒンジ付き射出成形品7である図15に示すような組み立て箱を取出すものである。
図16乃至図20に示す順序で成形した図15に示すようなヒンジ付き射出成形品7である組み立て箱は、前述の図10に示す実施形態と同様の作用効果を有している。
ここで、図21に示すように軟質樹脂15よりなる軟質ヒンジ部11の外面が部品6の外面よりも外側に突出して位置するように構成すると、軟質ヒンジ部11がヒンジ機能だけでなく、滑り止め機能を発揮して、組み立て箱が滑ったり、ずれたりするのを防止し、更に衝撃を吸収するものである。
本発明のヒンジ付き射出成形品の成形方法に用いる射出成形用金型装置の型閉め状態の断面図である。 同上の射出成形工程の断面図である。 同上の薄肉ヒンジ部成形工程の断面図である。 同上により成形されたヒンジ付き射出成形品の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は断面図である。 本発明の他の実施形態の射出成形用金型装置の他の実施形態の型閉め工程を示し、(a)は図10(a)のX−X線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図であり、(b)は図10(a)のY−Y線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図である。 同上の一次射出成形工程を示し、(a)は図10(a)のX−X線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図であり、(b)は図10(a)のY−Y線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図である。 同上の薄肉ヒンジ部成形工程を示し、(a)は図10(a)のX−X線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図であり、(b)は図10(a)のY−Y線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図である。 同上のコアバック工程を示し、(a)は図10(a)のX−X線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図であり、(b)は図10(a)のY−Y線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図である。 同上の二次射出工程を示し、(a)は図10(a)のX−X線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図であり、(b)は図10(a)のY−Y線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図である。 同上により成形されたヒンジ付き射出成形品の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)、(c)はそれぞれ(a)のX−X線、Y−Y線の断面図である。 本発明の成形方法により成形したヒンジ付き射出成形品の具体的な例としての組み立て箱の一例を示し、(a)は展開図であり、(b)は箱形状に組み立てた斜視図であり、(c)は(a)のA部分の斜視図である。 は同上の図11(a)のX−X線部分に対応した射出成形用金型装置の型閉め状態の断面図である。 同上の図11(a)のX−X線部分に対応した射出成形用金型装置における射出成形工程の断面図である。 同上の図11(a)のX−X線部分に対応した射出成形用金型装置における薄肉ヒンジ部成形工程を示す断面図である。 本発明の成形方法により成形したヒンジ付き射出成形品の具体的な例としての組み立て箱の他例を示し、(a)は(a)は展開図であり、(b)は箱形状に組み立てた斜視図であり、(c)、(d)はそれぞれ(a)のX−X線、Y−Y線の断面図であり、(e)、(f)はそれぞれ(a)のA部分の表面側、裏面側から見た斜視図である。 同上の組み立て箱を成形する成形方法における型閉め工程を示し、(a)は図15(a)のX−X線部分に対応した射出成形用金型装置の断面図であり、(b)は図15(a)のY−Y線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図である。 同上の一次射出成形工程を示し、(a)は図15(a)のX−X線部分に対応した射出成形用金型装置の断面図であり、(b)は図15(a)のY−Y線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図である。 同上の薄肉ヒンジ部成形工程を示し、(a)は図15(a)のX−X線部分に対応した射出成形用金型装置の断面図であり、(b)は図15(a)のY−Y線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図である。 同上のコアバック工程を示し、(a)は図15(a)のX−X線部分に対応した射出成形用金型装置の断面図であり、(b)は図15(a)のY−Y線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図である。 同上の二次射出工程を示し、(a)は図15(a)のX−X線部分に対応した射出成形用金型装置の断面図であり、(b)は図15(a)のY−Y線部分に対応したの射出成形用金型装置の断面図である。 同上のヒンジ付き射出成形品の他の実施形態の断面図である。
符号の説明
1 薄肉ヒンジ部
2 インナコア
2’ 第一のインナコア
3 薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部
4 ゲート
4’ 第一のゲート
5 硬質樹脂
6 部品
7 ヒンジ付き射出成形品
8 金型部
9 金型装置
10 部品成形用キャビティ部
11 軟質ヒンジ部
12 第二のインナコア
13 軟質ヒンジ部成形用キャビティ部
14 第二のゲート
15 軟質樹脂

Claims (4)

  1. 複数の金型部よりなる金型装置を型閉めすると共に金型部に移動自在に設けたインナーコアを後退させて、複数の部品を成形するための部品成形用キャビティ部と、隣接する部品成形用キャビティ部の端縁部間において両端部が隣接する部品成形用キャビティ部に連通する薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部を形成し、該部品成形用キャビティ部及び薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部に硬質樹脂を射出し、次に、複数の金型部を型閉めしたままでインナーコアを薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部内に前進させて薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部内の硬質樹脂を押圧してこの部分の厚みを薄くして隣接する部品と一体化した薄肉ヒンジ部を成形することを特徴とするヒンジ付き射出成形品の成形方法。
  2. 複数の金型部よりなる金型装置を型閉めすると共に金型部に移動自在に設けた第一のインナーコアを後退させ且つ金型部に移動自在に設けた第二のインナーコアを前進させて、複数の部品を成形するための部品成形用キャビティ部と、隣接する部品成形用キャビティ部の端縁部間において端縁部の長手方向の一部同士と連通する薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部を形成し、該部品成形用キャビティ部及び薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部に硬質樹脂を射出して複数の部品を成形すると共に隣接する部品の端縁部の長手方向の一部同士を薄肉ヒンジ部で一体に連設し、次に、複数の金型部を型閉めすると共に第二のインナコアを前進させたままで第一のインナーコアを薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部内に前進させて薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部内の硬質樹脂を押圧してこの部分の厚みを薄くして隣接する部品と一体化した薄肉ヒンジ部を成形し、次に、複数の金型部を型閉めすると共に第一のインナコアを前進させたままで第二のインナコアを後退させて隣接する部品の端縁部の長手方向の上記薄肉ヒンジ部とずれた他の部分間にわたる軟質ヒンジ部成形用キャビティ部を形成し、該軟質ヒンジ部成形用キャビティ部に軟質樹脂を射出して隣接する部品の端縁部の長手方向の上記薄肉ヒンジ部とずれた他の部分の間に軟質ヒンジ部を成形すると共に該軟質ヒンジ部の両端部を隣接する部品の端部に一体化することを特徴とするヒンジ付き射出成形品の成形方法。
  3. 請求項1のヒンジ付き射出成形品の成形方法に用いる射出成形用金型装置であって、金型装置が複数の金型部と、金型部に設けた前進、後退自在なインナーコアと、硬質樹脂を射出するためのゲートとを備え、
    複数の金型部を型閉めすると共にインナーコアを後退させて複数の部品を成形するための部品成形用キャビティ部と、隣接する部品成形用キャビティ部の端縁部間に位置して両端部が隣接する部品成形用キャビティ部に連通する薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部を形成し、該部品成形用キャビティ部及び薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部に硬質樹脂を充填する射出工程と、
    次に、複数の金型部を型閉めしたままでインナーコアを薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部内に前進させて薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部内の硬質樹脂を押圧して薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部内に部品と同一材料よりなる薄肉ヒンジ部を成形する薄肉ヒンジ部成形工程と
    を実行する制御部を設けて成ることを特徴とする射出成形用金型装置。
  4. 請求項2のヒンジ付き射出成形品の成形方法に用いる射出成形用金型装置であって、金型装置が複数の金型部と、金型部に設けた前進、後退自在な第一のインナーコア、第二のインナーコアと、硬質樹脂を射出するための第一のゲートと、軟質樹脂を射出するための第二のゲートとを備え、
    複数の金型部を型閉めし且つ第一のインナーコアを後退させると共に第二のインナーコアを前進させて複数の部品を成形するための部品成形用キャビティ部と、隣接する部品成形用キャビティ部の端縁部間において端縁部の長手方向の一部同士と連通する薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部を形成し、該部品成形用キャビティ部及び薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部に硬質樹脂を充填して複数の部品を成形すると共に隣接する部品の端縁部の長手方向の一部同士を薄肉ヒンジ部で一体に連設する一次射出工程と、
    一次射出工程の後に、複数の金型部を型閉めし且つ第二のインナーコアを前進させたままで、第一のインナーコアを薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部内に前進させて薄肉ヒンジ部成形用キャビティ部内の硬質樹脂を押圧してこの部分の厚みを薄くして薄肉ヒンジ部を成形する薄肉ヒンジ部成形工程と、
    薄肉ヒンジ部成形工程の後に、複数の金型部を型閉めし且つ第一のインナーコアを前進させたままで、第二のインナーコアを後退させて隣接する部品の端縁部の長手方向の上記薄肉ヒンジ部とずれた他の部分間にわたる軟質ヒンジ部成形用キャビティ部を形成するコアバック工程と、
    該軟質ヒンジ部成形用キャビティ部に軟質樹脂を充填して隣接する部品の端縁部の長手方向の上記薄肉ヒンジ部とずれた他の部分の間に軟質ヒンジ部を成形すると共に該軟質ヒンジ部の両端部を隣接する部品の端部に一体化する二次射出工程と
    を実行する制御部を設けて成ることを特徴とする射出成形用金型装置。
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JP2020185967A (ja) * 2019-05-17 2020-11-19 株式会社イノアックコーポレーション 樹脂成形品およびその製造方法

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