JP2005259650A - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電極触媒層の電流密度分布を均一にすることによって、発電性能の向上した固体高分子型燃料電池を提供することを目的とする。
【解決手段】 アノード側セパレータ、アノード拡散層、アノード電極触媒層、電解質膜、カソード電極触媒層、カソード拡散層、およびカソード側セパレータを順次積層し、上記カソード側セパレータから酸化性ガスを導入して用いる固体高分子型燃料電池であって、酸化性ガスは、カソード拡散層の平面に対して平行なガス流を形成するように導入されるとともに、カソード拡散層に吸収されて拡散し、酸化性ガスの導入方向の下流におけるカソード電極触媒層に含まれるイオン交換樹脂のイオン交換容量は、導入方向の上流におけるカソード電極触媒層に含まれるイオン交換樹脂のイオン交換容量より小さいことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池に係り、特に、固体高分子型燃料電池の発電性能を向上する技術に関する。
現在、石油資源の枯渇が重大な問題となっており、さらに、化石燃料の消費による大気汚染や地球温暖化等の環境問題が深刻化している。このような状況にあって、二酸化炭素の発生を伴わないクリーンな電動機用電力源として燃料電池が注目されて広範に開発されるとともに、一部では実用化され始めている。
この燃料電池を自動車等に搭載する場合には、高電圧と大電流とが得やすいことから、高分子電解質膜を用いる固体高分子型燃料電池が好適に用いられる。この固体高分子型燃料電池に用いる電極構造体として、白金等の触媒がカーボンブラック等の触媒担体に担持されイオン導伝性高分子バインダーにより一体化されることにより形成されている一対の電極触媒層を備え、両電極触媒層の間にイオン導伝可能な高分子電解質膜を挟持するとともに、各電極触媒層の上に、拡散層を積層したものが知られている。この電極構造体(以下、MEAと略称する)は、さらに各電極触媒層の上に、ガス通路を兼ねたセパレータを積層することにより、固体高分子型燃料電池を構成する。
このような固体高分子型燃料電池では、一方の電極触媒層を燃料極として、拡散層を介して水素、メタノール等の還元性ガスを導入するとともに、他方の電極触媒層を酸素極として、拡散層を介して空気、酸素等の酸化性ガスを導入する。燃料極側では、電極敏媒層に含まれる触媒の作用により、還元性ガスからプロトン(H)及び電子が生成し、プロトンは高分子電解質膜を介して、酸素極側の電極触媒層に移動する。そして、プロトンは、酸素極側の電極触媒層で、電極触媒層に含まれる触媒の作用により、酸素極に導入される酸化性ガス及び電子と反応して水を生成する。したがって、燃料極と酸素極とを導線により接続することにより、燃料極で生成した電子を酸素極に送る回路が形成され、電流を取り出すことができる。
固体高分子型燃料電池は、多数のユニットが積層して用いられるため、燃料ガスおよび酸化性ガスを拡散層面に対向する方向から均等に供給することは難しく、拡散層の延在する方向に平行に導入され、拡散層に吸収される。したがって、拡散層面内において、ガス上流側と下流側で分圧等の条件が変化し、それによって電極触媒層でのガス濃度および電極反応、ひいては電流密度分布が不均一になってしまい、性能低下の原因となっていた。
このような電極の性能を向上させるため、従来、様々な技術が提案されている。例えば、ガス濃度の偏りに応じてアノード・カソード電極触媒層面内の触媒量を変化させて配置する技術(例えば特許文献1参照。)や、電極触媒層面内においてガス上流側からガス下流側に向けて触媒量を段階的に減少させる技術(例えば特許文献2参照。)等が挙げられる。
特開平7−169471号公報 特開平7−240204号公報
しかしながら、上記技術はいずれも、同一層内で触媒量のみを変化させる点に着目したものである。固体高分子型燃料電池の電極触媒層においては、ガス分圧の偏りのほかにも、生成する水分による湿度の偏りや、ガス透過性の偏りも生じることから、上記技術では不均一な電流密度分布を完全に解消するには至らなかった。
本発明は、上記状況に鑑みてなされたものであり、電極触媒層の電流密度分布を均一にすることによって、発電性能の向上した固体高分子型燃料電池を提供することを目的とする。
本発明の固体高分子型燃料電池は、アノード側セパレータ、アノード拡散層、アノード電極触媒層、電解質膜、カソード電極触媒層、カソード拡散層、およびカソード側セパレータを順次積層し、上記カソード側セパレータから酸化性ガスを導入して用いる固体高分子型燃料電池であって、酸化性ガスは、カソード拡散層の平面に対して平行なガス流を形成するように導入されるとともに、カソード拡散層に吸収されて拡散し、酸化性ガスの導入方向の下流におけるカソード電極触媒層に含まれるイオン交換樹脂のイオン交換容量は、導入方向の上流におけるカソード電極触媒層に含まれるイオン交換樹脂のイオン交換容量より小さいことを特徴としている。
固体高分子型燃料電池においては、酸化性ガスの導入方向の上流では下流と比較して相対的に湿度が低く、下流では上流と比較して相対的に湿度が高くなっている。上記構成の発明の固体高分子型燃料電池によれば、上流におけるカソード電極触媒層に含まれるイオン交換樹脂のイオン交換容量が相対的に大きいために親水性が高く、下流におけるイオン交換容量が相対的に小さいために親水性が低くなっている。したがって、上流では水分が保持されて適度な湿度を確保し、下流では必要以上の水分を保持しない。結果として、湿度の偏りを改善することができ、不均一な電流密度分布を改善することができる。
上流では酸素分圧が下流より高く、下流では反応に従って酸素が消費されるため、分圧は上流より低くなっている。一般に湿度に比例して、イオン交換樹脂の酸素透過性は向上する。また、イオン交換樹脂のイオン交換容量が大きいほど酸素透過性が高い。上記構成の本発明によれば、上流では酸素分圧が高いことと、イオン交換容量が大きいことにより酸素を透過させ、下流では反応生成水により湿度が高くなり、酸素透過性を向上させることにより、酸素分圧の偏りを改善することができる。
以下、本発明の高分子型燃料電池用電極構造体について、詳細に説明する。
図1に、本発明の一実施形態であるMEAの模式図を示した。図1において、符号1は、高分子電解質膜である。高分子電解質膜1の両面には、カソード電極触媒層2およびアノード電極触媒層3がそれぞれ積層されている。カソード電極触媒層2上にはカソード拡散層4およびカソード側セパレータ6が順次積層されており、アノード電極触媒層3上にはアノード拡散層5およびアノード側セパレータ7が順次積層されている。
カソード電極触媒層2は、酸化性ガスが導入される方向の上流側から順に2a,2b,2cの3部分からなる。これらカソード電極触媒層2a〜2cに含有されるイオン交換樹脂のイオン交換容量は2aで最大となっており、2a>2b>2cの順に減少している。
アノード側セパレータ7から供給された水素等の燃料ガスは、アノード拡散層5で拡散され、アノード電極触媒層3でプロトンと電子に電離し、電子は外部回路へと取り出され、プロトンは高分子電解質膜1を通過してカソード側へ拡散する。カソード電極触媒層2に到達したプロトンは、酸素等の酸化性ガスおよび外部から供給される電子と反応して水を生成する。
カソード電極触媒層の上流側2a近傍は、MEA全体の中で相対的に湿度が低く、酸素分圧が高い環境になっている。低加湿環境下では、電極中の電解質の酸素透過性が低下するため反応性が低くなると考えられる。ところで、電解質は一般的にイオン交換容量が大きいほど保水性・酸素透過性が高い。本発明では、この特性を利用して、2aにイオン交換容量が大きい電解質を適用している。
カソード電極触媒層の下流側2c近傍は、電極反応によって水分が生成するので、MEA全体の中で相対的に湿度が高い。また、酸素は発電に消費されていくため、酸素分圧は低い環境になっている。相対湿度が高いと電解質が水を吸収するため酸素透過性が向上するが、膨潤により電極中の細孔が少なくなり、ガス供給が阻害されるため、濃度過電圧が悪化する傾向がある。電解質は一般的にイオン交換容量が小さいほど膨潤が少なく、酸素透過性が低下する。酸素透過性は湿度により向上するので、本発明では、2cにイオン交換容量の小さい電解質を適用している。
このように、カソード電極触媒層内の各環境に応じた電極を配置することにより、面内電流密度の均一化が可能となり、結果として、発電性能が向上する。特に、本発明は、供給ガスが低加湿の場合に有効である。
本発明では、カソード電極触媒層2a〜2cにおいて、電解質の含有量を変化させてもよい。2aにおいては電解質の含有量を最大とし、2b、2cの順に減少させ、2cにおいて最小にすることで、保水性を2a>2b>2cの順に調製することができ、上記と同様の理由から好適である。
本発明では、カソード電極触媒層2a〜2cに含有される触媒粒子の触媒成分担持率を2a>2b>2cの順に変化させ、2aにおいて最大となるようにしてもよい。単位面積当たりの触媒金属重量を等しくした場合、高担持の触媒を使用することで電極を高密度化でき、電解質膜近傍での反応性を向上させることが可能である。
本発明では、カソード電極触媒層2a〜2cに含有される触媒粒子に担持されるPt等の触媒金属粒子の径を2a>2b>2cの順に変化させ、2cにおいて最小となるようにしてもよい。このように触媒金属粒子径を小さくすれば、触媒金属の表面積が増大し、反応サイト数を増やすことができ、2cにおける電流密度を向上させることができる。結果として、全体として不均一な電流密度分布を改善することができる。
以上、カソード電極触媒層が3部分からなる本発明の1実施形態を説明したが、本発明はこの形態のみに限られるものではなく、カソード電極触媒層が2つの部分または3以上の部分から形成されていてもよい。いずれの場合においても、ガス最上流側から最下流側までの電解質成分および/または触媒成分を段階的に変化させればよい。また、例えば図2に示すようにカソード電極触媒層が単一の層からなり、この層内で連続的に成分が変化する形態とすることも可能である。さらに、アノード側においても、2つ以上の層からなる電極触媒層を配置し、電解質成分および/または触媒成分を段階的に変化させるか、層内で連続的に成分が変化する単一の層とすることも可能である。
複数の層からなる本発明の電極触媒層を形成する方法としては、原料の配合比を変化させた複数の層をあらかじめ別途支持体上に作製しておき、これらを電解質膜上に順次熱圧着する方法や、電解質膜上に順次キャスト形成する方法、また、電解質膜上に直接塗布する方法など、任意の方法が選択可能である。
本発明の燃料電池に使用されるセパレータとしては、カーボンセパレータや金属セパレータ等、任意のものが使用可能である。金属セパレータとしては、固体高分子型燃料電池セパレータとして要求される耐食性、接触電気抵抗等の性能を考慮すると、アルミニウム基合金、鉄基合金、ニッケル基合金、チタン基合金等は、それ自体が高い耐食性と低い接触電気抵抗を有していることから、特に好ましい。
また、金属基材表面を脱脂・洗浄し、メッキ、蒸着、スパッタやCVD等によって貴金属薄膜を形成したものを使用することもできる。貴金属としては、上記の金属基材表面に被覆して耐食性、接触電気抵抗等の性能を向上させる観点から、金、銀、白金、パラジウム、またはこれらの金属の合金等が特に好ましい。
上記のような金属セパレータに、プレス成形加工等を施し、燃料ガスまたは酸化性ガスを通す流通路を形成し、固体高分子型燃料電池用金属セパレータ等に供することができる。そのようなセパレータの一例を、図7に示す。
[実施例1]
白金/ルテニウム担持カーボン(田中貴金属工業社製、TEC61E54)2.1g、イオン交換容量が0.95である高分子電解質溶液(Dupont製、DE2020)7.6g、蒸留水2g、NPA、IPA各7gを混合して電極ペーストとし、FEPシートにバーコーター法で塗布し、アノード触媒層を作製した。この際の金属量は0.15mg/cmであった。
67.6重量%Pt担持カーボン粒子(田中貴金属工業社製、TEC10E70TPM Pt径3.5nm)3.0g、イオン交換容量が1.05である高分子電解質溶液(Dupont社製DE2020)7.0g、気相成長炭素繊維(昭和電工製、VGCF)0.5gを混合して電極ペーストとし、同様にカソード触媒層Aを作製した。この際の白金量は0.5mg/cmであった。
高分子電解質膜(Dupont社製、Nafion112)を用意し、これとアノード触媒層とカソード触媒層Aとを160℃、40kg/cmの条件下で接合し、その後FEPシートを剥がして膜と触媒層との接合体を作製した。
次に、ガス拡散層の作製方法を説明する。カーボンペーパー(東レ社製、TGP−H−060)にテフロン(登録商標)ディスパージョン(三井デュポンケミカル社製、FEP120J)で撥水化処理を行い、次いでカーボンブラック(Cabot社製、バルカンVC72R)4.0gとフルオン170J(旭CIC社製)6.0gとをエチレングリコール50gで混合した下地層ペースト1をこの上に塗布・熱処理した。さらに、(ライオン社製、ケッチェンブラックEC)5.0gと高分子電解質(Dupont社製、DE2021)25gとVGCF2.5gとをNMP125gで混合した下地層ペースト2をこの上に塗布・熱処理した。
上記ガス拡散層2枚で膜と触媒層との接合体を挟み込み、140℃ 30kg/cmの条件のホットプレスで一体化し、膜電極接合体A(以下、MEA−Aと略称する)を作製した。
同様に、カソード触媒層の高分子電解質をイオン交換容量0.95の高分子電解質(Dupont社製DE2021)に変えた以外は同じカソード触媒層Bを作製し、同様にMEA−Bを作製した。
MEA−Aを用いて、セル温度85℃、カソード側のガス利用率50%および湿度34%RHの条件下で空気を導入し、アノード側はガス利用率50%、湿度13%RHという条件で水素ガスを導入して、0〜1.0A/cm2の電流密度で発電を行った。また、MEA−Bを用いて、カソード湿度条件を54%RHに変えた以外は同じ条件にて発電を行った。さらに、MEA−Bを用いて、カソード湿度条件を82%RHに変えた以外は同じ条件にて発電を行った。これら3つの発電性能の平均を実施例1のI−Vデータとした。
[実施例2]
カソード触媒層Bの高分子電解質の量を7.5gとした以外は同様にして、カソード触媒層Cを作製した。このカソード触媒層Cを用いて同様にMEA−Cを作製し、評価を行った。
MEA−Cを用いて、セル温度85℃、カソード側はガス利用率50%、湿度34%RHの条件下で空気を導入し、アノード側はガス利用率50%、湿度13%RHという条件で水素ガスを導入して、0〜1.0A/cmの電流密度で発電を行った。また、MEA−Bを用いて、カソード湿度条件を54%RHに変えた以外は同じ条件にて発電を行った。さらに、MEA−Bを用いて、カソード湿度条件を82%RHに変えた以外は同じ条件にて発電を行った。これら3つの発電性能の平均を実施例2のI−Vデータとした。
[実施例3]
カソード触媒層Bの触媒を46.2重量%Pt担持カーボン粒子(田中貴金属工業社製、TEC10E50E Pt径2.4nm)に変えた以外は同様にして、カソード触媒層Dを作製し、これを用いてMEA−Dを作製した。また、カソード触媒層Bの触媒を46.2重量%Pt担持カーボン粒子(田中貴金属工業社製、TEC10B50A Pt径1.8nm)に変えた以外は同様にして、カソード触媒層Eを作製し、これを用いてMEA−Eを作製した。
MEA−Bを用いて、セル温度85℃、カソード側のガス利用率50%、湿度34%RHの条件下で空気を導入し、アノード側はガス利用率50%、湿度13%RHの条件下で水素ガスを導入して、0〜1.0A/cmの電流密度で発電を行った。また、MEA−Dを用いてカソード湿度条件を54%RHに変えた以外は同じ条件にて発電を行った。さらに、MEA−Eを用いて、カソード湿度条件を82%RHに変えた以外は同じ条件にて発電を行った。これら3つの発電性能の平均を実施例3のI−Vデータとした。
[実施例4]
カソード触媒層Aの高分子電解質の量を7.5gとした以外は同様にして、カソード触媒層Fを作製し、これを用いてMEA−Fを作製した。
MEA−Fを用いて、セル温度85℃、カソード側のガス利用率50%、湿度34%RHの条件下で空気を導入し、アノード側はガス利用率50%、湿度13%という条件で水素ガスを導入して、0〜1.0A/cm2の電流密度で発電を行った。また、MEA−Dを用いて、カソード湿度条件を54%RHに変えた以外は同じ条件にて発電を行った。さらに、MEA−Eを用いて、カソード湿度条件を82%RHに変えた以外は同じ条件にて発電を行った。上記3つの発電性能の平均を実施例4のI−Vデータとした。
[比較例1]
セル温度85℃、アノード側のガス利用率50%、アノード側湿度13%RH、およびカソード側のガス利用率50%の条件下で、全てMEA−Bを用いてカソード側の湿度を34%RH、54%RH、82%RHと変化させた3条件下で発電を行い、これらの平均をI−Vデータとした。
[比較例2]
セル温度85℃、アノード側のガス利用率50%、アノード側湿度13%RH、およびカソード側のガス利用率50%の条件下で、全てMEA−Dを用いてカソード側の湿度を34%RH、54%RH、82%RHと変化させた3条件下で発電を行い、これらの平均をI−Vデータとした。
実施例1〜4、比較例1および2の組成成分を表1に示す。また、実施例1〜4および比較例1,2の性能比較図を図3〜6に示す。
Figure 2005259650
表1および図3において実施例1および比較例1を比較すると明らかなように、低加湿側、すなわち酸化ガス上流にイオン交換容量の大きい高分子電解質溶液を用いた電極を適用することにより、より高い端子電圧を得られることが分かる。また、表1および図4から実施例2および比較例1を比較すると、低加湿側に高分子電解質溶液を多く用いた電極を適用することにより、より高い端子電圧を得られることが分かる。表1および図5における実施例3および比較例2の比較では、触媒担持率および触媒金属径を適切に傾斜配置した電極を用いることにより高い端子電圧を得られることが分かる。さらに、表1および図6における実施例4および比較例2の比較では、高分子電解質溶液のイオン交換容量、電解質量、触媒の金属担持率、金属径を傾斜配置した電極を用いることにより高い端子電圧を得られることが確認できた。
燃料電池の性能向上に影響の大きい傾斜効果の順に並べると、イオン交換容量>電解質量>触媒担持率および金属径、となる。これらすべての構成要素を組み合わせて傾斜させると最も性能が向上し、性能向上分のうちイオン交換容量および電解質量を傾斜させたことによる寄与が7割、触媒担持率および触媒金属径の傾斜による寄与が3割と考えられる。
本発明の1実施形態の電極構造体を示す模式図である。 本発明の他の実施形態の電極構造体を示す模式図である。 実施例1の電極構造体および比較例1の電極構造体の発電性能を示すグラフである。 実施例2の電極構造体および比較例1の電極構造体の発電性能を示すグラフである。 実施例3の電極構造体および比較例2の電極構造体の発電性能を示すグラフである。 実施例4の電極構造体および比較例2の電極構造体の発電性能を示すグラフである。 本発明の固体高分子型燃料電池に使用されるセパレータの一例である。
符号の説明
1 高分子電解質膜
2,2a,2b,2c カソード電極触媒層
3 アノード電極触媒層
4 カソード拡散層
5 アノード拡散層
6 カソード側セパレータ
7 アノード側セパレータ

Claims (4)

  1. アノード側セパレータ、アノード拡散層、アノード電極触媒層、電解質膜、カソード電極触媒層、カソード拡散層、およびカソード側セパレータを順次積層し、上記カソード側セパレータから酸化性ガスを導入して用いる固体高分子型燃料電池であって、
    上記酸化性ガスは、上記カソード拡散層の平面に対して平行なガス流を形成するように導入されるとともに、上記カソード拡散層に吸収されて拡散し、
    上記酸化性ガスの導入方向の下流における上記カソード電極触媒層に含まれるイオン交換樹脂のイオン交換容量は、上記導入方向の上流における上記カソード電極触媒層に含まれるイオン交換樹脂のイオン交換容量より小さいことを特徴とする固体高分子型燃料電池。
  2. 前記酸化性ガスの導入方向の下流における前記カソード電極触媒層に含まれるイオン交換樹脂の含有量は、上記導入方向の上流における上記カソード電極触媒層に含まれるイオン交換樹脂の含有量より小さいことを特徴とする請求項1に記載の固体高分子型燃料電池。
  3. 前記酸化性ガスの導入方向の下流における前記カソード電極触媒層に含まれる触媒粒子の触媒成分担持率は、上記導入方向の上流における上記カソード電極触媒層に含まれる触媒粒子の触媒成分担持率より小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の固体高分子型燃料電池。
  4. 前記酸化性ガスの導入方向の下流における前記カソード電極触媒層に含まれる触媒金属粒子径は、上記導入方向の上流における上記カソード電極触媒層に含まれる触媒金属粒子径より小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池。
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