JP2005252109A - 配線基板及び半田部材付き配線基板 - Google Patents

配線基板及び半田部材付き配線基板 Download PDF

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Abstract

【課題】 Pを含有したNiメッキ層を金属端子パッドに採用しつつも、半田との界面剥離による強度低下を生じにくい配線基板を提供する。
【解決手段】 配線基板1において、金属端子パッド17は、Pを含有した無電解Niメッキ層53を有し、該無電解Niメッキ層53の第二主表面が無電解還元Au系メッキ層54にて直接覆われてなる。
【選択図】 図6

Description

この発明は配線基板とその製造方法に関する。
特開2002−4098号公報 特開平6−330336号公報 特開2003−13248号公報 「均一液滴噴霧法により作製したPbフリーはんだボールの評価」 日立金属技報 Vol.18(2002)43頁 「高信頼性Sn−Ag系鉛フリーはんだの開発」 豊田中央研究所R&Dレビュー Vol.35 No.2 (2000) 39頁
ICあるいはLSI等のチップ接続用として使用される多層配線基板のうち、オーガニックパッケージ基板と称されるものは、高分子材料からなる誘電体層と導体層とが交互に積層された配線積層部を有し、該配線積層部の誘電体層にて形成された第一主表面上に、フリップチップ接続用あるいはマザーボード接続用(例えばBGAあるいはPGAによる)の複数の金属端子パッドが配置される。これら金属端子パッドは、配線積層部内に位置する内層導体層にビアを介して導通する。内層導体層及びビアは導電率の良好なCu系金属で構成されるのが一般的であり、金属端子パッドも、これらと接続する本体部分がCuメッキ層として形成される。しかし、金属端子パッドにはチップやマザーボードと接続するための半田が接触するので、半田との結合力及びぬれ性を向上させるため、Auメッキが施される。
配線基板のパッド用メッキ構造においては、上記のAuメッキ層はNiメッキ層上に形成される。パッド用メッキとして一般に使用されている無電解Niメッキ浴には、還元剤として次亜リン酸ナトリウムなどのリン酸化合物が使用されるため、得られるNiメッキ層に4〜8質量%もの多量のPが必然的に含有される。半田リフロー時には最表層部のAuメッキ層は半田に溶融吸収され、下地のNiメッキ層と半田とが直接接触する。このとき、Niメッキ層中にPが多量に含まれていると、Pの濃化したPリッチ層が半田とNiメッキ層との間に形成されることが知られている(非特許文献1)。Snを主体とした半田においては、非特許文献2には、Pが混入すると半田の流れ性が減少することが知られているが、これは、溶融半田の表面にPが集まって表面張力を増加させるためであると考えられ、Pリッチ層形成の一因になっている可能性がある。
Pを含有したNiメッキ層上に半田接続した場合、基板の反りや落下衝撃等を受けた際の、半田接合部での界面剥離による強度低下が従来しばしば問題とされてきた。特に、半田側のSnとNiとの反応により脆いNi−Sn合金層が形成されると、半田側での延性破壊が進みにくくなり、接合強度はより低下しやすくなる。また、近年、環境汚染の問題から、従来のSn−Pb共晶半田に代えて、Pbを含有しない、いわゆるPbフリー半田が使用されるようになってきた。Pbフリー半田の多くは従来の共晶半田と同様にSnを主成分に構成されているが、共晶半田で使用されているPbに代え、Ag、Cu、Zn、Biなどを副成分として含有する。副成分の主体をこれら元素で構成しつつも、多少のPbの含有を残した折衷的な半田も使用されている。Pbフリー半田は、Sn−Pb共晶半田と比較して延性に乏しいので、半田接合部における界面剥離をより生じやすい。
非特許文献1などに開示されている実験結果を見れば、上記Pリッチ層の形成が界面剥離の直接の要因であると考えられても何ら不思議ではないし、事実、Ni−B系無電解Niメッキや電解Niメッキなど、Pを含有しないNiメッキを採用すれば、半田接合部での界面剥離を大幅に抑制することができる。しかし、電解Niメッキを用いたパッド形成工程では、パッドが形成される誘電体層面(パッド形成面)上に、パッドに接続するメッキ用の導通路(タイバー)を複雑に入り組んだ形で形成する必要がある。この方式では、パッド間にメッキタイバー挿入用のスペースを確保しなければならないので、パッドの配列間隔を一定以上には縮小できなくなり、基板面積の増大を引き起こしやすくなるとともに、設計上の制約も非常に大きくなる問題がある。他方、Ni−B系無電解Niメッキは、還元剤として水素化ホウ素化合物を用いるので、Ni析出の還元反応時に多量の水素ガスが発生し、この水素ガスがNiメッキ層中に取り込まれて気泡や膨れといった不良を生じやすい問題がある。
本発明の課題は、Pを含有したNiメッキ層を金属端子パッドに採用しつつも、半田との界面剥離による強度低下を生じにくい配線基板と、該配線基板の金属端子パッドに半田部材を接合した半田部材つき配線基板とを提供することにある。
発明を解決するための手段及び作用・効果
上記の課題を解決するために、本発明の配線基板は、第一主表面が誘電体層にて形成されるように、高分子材料からなる誘電体層と導体層とが交互に積層された配線積層部と、該配線積層部の誘電体層にて形成された第一主表面上に配置される複数の金属端子パッドとを有し、
金属端子パッドは、Pを含有する無電解Niメッキ層を有し、該無電解Niメッキ層の第二主表面が無電解還元Au系メッキ層にて直接覆われてなることを特徴とする。
また、本発明の半田部材つき配線基板は、上記本発明の配線基板の金属端子パッドに、Snを主成分とする半田合金からなる半田部材を接合したことを特徴とする。
本発明者が詳細に検討を行なったところ、Niメッキ層上に従来の置換Auメッキを施すと、置換Auメッキ層とNiメッキ層との間にごく薄い酸化皮膜が形成されることがわかった。酸化皮膜の厚みは通常非常に薄いので、下地のNiメッキ層と溶融半田との間の成分拡散が島状の酸化皮膜を経て進行し、Ni−Sn化合物やPリッチ層も形成される。P成分は、溶融半田の最表層部に集まりやすいから、最終的には該Pリッチ層には上記の酸化皮膜が接することになる。この酸化皮膜とPリッチ層との密着強度が非常に低いため、従来の構成において、半田との界面剥離を生じやすくなっていたと考えられるのである。
無電解置換Auメッキは、水素化ホウ素カリウムやジメチルアミンボランを還元剤に用いるとともに、少なくとも反応初期においては、被メッキ側の下地金属との置換反応によりメッキ金属を析出させる。該置換反応を進行させるには、下地金属であるNiがメッキ浴中に溶出する必要があるが、この溶出は、メッキ金属に覆われていない下地金属の露出部にメッキ浴が接触することにより起こる。このとき、下地金属の表面には水系のメッキ浴との接触により酸化皮膜が形成される。他方、周囲に析出するメッキ金属は該酸化皮膜上にも回り込んで成長するため、形成されるメッキ層と下地金属との界面に酸化皮膜が残留しやすくなるのである。しかし、本発明のように無電解還元Au系メッキを採用すれば、Auメッキ中において、Pを含有したNiメッキ層との界面に酸化皮膜が残留しにくく、半田との接触に伴いPリッチ層が形成されても、半田との界面剥離を大幅に抑制することができる。
近年、配線基盤用に使用される半田においては、環境保護の観点から、Pbの使用量をなるべく削減しようとする傾向がある。一般に多用されているSn−Pb共晶半田は、Sn−38質量%Pbの共晶組成を有し、融点は183℃である。この組成からPbリッチ側にシフトしても、Snリッチ側にシフトしても合金の融点(液相線)は上昇する。単体のSn金属は、共晶半田から単純に全てのPbを削減したものに相当するが、融点が232℃と共晶半田の融点よりも50℃近くも高く、そのままでは代替半田としての採用は難しい。
そこで、本発明にて採用する半田部材については、Snをベースとして、Pb以外の共晶形成成分を模索することになる。その条件としては、融点低下効果がなるべく大きいことに加え、価格が安価であるか、多少高価であっても添加量が少なくて済むこと、半田付け性や流れ性が良好であること、耐食性に優れていること、などがある。しかし、これらをバランスよく具備した副成分の種類は案外限られており、Zn、Bi、Ag及びCuなど数元素に過ぎない。Sn−Zn系は15質量%Zn付近に共晶点を有し、該組成で195℃程度まで融点が下がる。しかし、Znは耐食性に難点があり、通常は7〜10質量%前後の添加量が留められるが、該組成付近の二元系では215℃前後までしか融点が下がらない。そこで、1〜5質量%のBiを添加して融点調整を行なうが、最終的に200℃未満の融点を得ることは難しい。さらに、Biは高価であり、戦略物質でもあるため供給の安定性にも難がある。
一方、AgやCuは、単独ではSnよりもはるかに高融点であるが、Sn−Ag系については5質量%Ag付近の、Sn−Cu系については2質量%Cu付近の、いずれもSnリッチ側に共晶点が存在する。また、Ag−Cu系も共晶系であり、Sn−Ag−Cuの三元共晶を利用することでさらに融点を下げることができる。しかし、Sn−Ag系もSn−Cu系も、いずれも二元共晶温度は220℃前後であり、3元共晶系を採用しても200℃以下に融点を下げることは不可能である。なお、Sn−Ag系合金の場合、低融点化の観点からの推奨組成は、Snに対しAg含有率が3質量%以上6質量%以下である。同様に、Sn−Cu系合金の場合、Snに対しCu含有率が1質量%以上3質量%以下である。さらに、Sn−Ag−Cu合金の場合は、Ag+Cuが3質量%以上6質量%以下であり、Cu/(Ag+Cu)が質量比にて0.1以上0.5以下である。
以上の議論からも明らかなように、Sn−Pb共晶半田からPb含有率を大幅に下げたSn合金により半田部材を構成しようとした場合、半田の融点は200℃を超える高温半田部材となることがほぼ不可避となる(上限は、Sn単体の232℃である)。例えば、非特許文献2の表1に列挙されている各種組成のPbフリー半田においても、融点(液相線温度)Tsは全て200℃以上である。環境保護の観点からは、上記高温半田部材を構成するSn合金は、Pb含有率が5質量%以下であること(より望ましくは1質量%以下であること、さらに望ましくは、不可避的不純物レベルのものを除き、Pbが可及的に含有されていないこと)がよい、ということになる。
この場合、半田接合温度が高くなる分、SnとNiとの化合物形成もより進みやすくなり、半田接合強度の観点からは不利となる。しかし、本発明を採用すれば、少なくともPリッチ層形成による接合強度低下をあまり心配しなくてもよいので、化合物形成による強度低下のマージンを広げることができ、信頼性の高い半田接合構造を得ることができる。該効果は、高温半田部材は金属端子パッドに直接接合されている場合に、特に顕著である。
なお、高温半田部材をなす半田ボールを介して、マザーボード側の端子パッドに接続される金属端子パッド(例えばBGA用の金属端子パッド)は、パッド面積が大きく熱応力も付加されやすいため、上記本発明を適用した場合の効果が特に顕著である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図3は本発明の一実施形態に係る配線基板1の断面構造を模式的に示すものである。該配線基板は、耐熱性樹脂板(例えばビスマレイミド−トリアジン樹脂板)や、繊維強化樹脂板(例えばガラス繊維強化エポキシ樹脂)等で構成された板状コア2の両表面に、所定のパターンに配線金属層をなすコア導体層M1,M11がそれぞれ形成される。これらコア導体層M1,M11は板状コア2の表面の大部分を被覆する面導体パターンとして形成され、電源層又は接地層として用いられるものである。他方、板状コア2には、ドリル等により穿設されたスルーホール12が形成され、その内壁面にはコア導体層M1,M11を互いに導通させるスルーホール導体30が形成されている。また、スルーホール12は、エポキシ樹脂等の樹脂製穴埋め材31により充填されている。
また、コア導体層M1,M11の上層には、感光性樹脂組成物6にて構成された第一ビア層(ビルドアップ層:誘電体層)V1,V11がそれぞれ形成されている。さらに、その表面にはそれぞれ金属配線7を有する第一導体層M2,M12がCuメッキにより形成されている。なお、コア導体層M1,M11と第一導体層M2,M12とは、それぞれビア34により層間接続がなされている。同様に、第一導体層M2,M12の上層には、感光性樹脂組成物6を用いた第二ビア層(ビルドアップ層:誘電体層)V2,V12がそれぞれ形成されている。その表面には、金属端子パッド8,18を有する第二導体層M3,M13が形成されている。これら第一導体層M2,M12と第二導体層M3,M13とは、それぞれビア34により層間接続がなされている。 ビア34は、図7に示すように、ビアホール34hとその内周面に設けられたビア導体34sと、底面側にてビア導体34sと導通するように設けられたビアパッド34pと、ビアパッド34pと反対側にてビア導体34hの開口周縁から外向きに張り出すビアパッド34lとを有している。
板状コア2の第一主表面MP1においては、コア導体層M1、第一ビア層V1、第一導体層M2及び第二ビア層V2が第一の配線積層部L1を形成している。また、板状コア2の第二主表面MP2においては、コア導体層M11、第一ビア層V11、第一導体層M12及び第二ビア層V12が第二の配線積層部L2を形成している。いずれも、第一主表面CPが誘電体層6にて形成されるように、誘電体層と導体層とが交互に積層されたものであり、該第一主表面CP上には、複数の金属端子パッド10ないし17がそれぞれ形成されている。第一配線積層部L1側の金属端子パッド10は、集積回路チップなどをフリップチップ接続するためのパッドである半田パッドを構成する。また、第二配線積層部L2側の金属端子パッド17は、配線基板自体をマザーボード等にピングリッドアレイ(PGA)あるいはボールグリッドアレイ(BGA)により接続するための裏面パッドとして利用されるものである。
図1に示すように、第一側パッド10は配線基板1の第一主表面の略中央部分に格子状に配列し、各々その上に形成された半田バンプ11(図3)とともにチップ搭載部40を形成している。また、図2に示すように、第二導体層M13内の第二側パッド17も、格子状に配列形成されている。そして、各第二導体層M3,M13上には、それぞれ、感光性樹脂組成物よりなるソルダーレジスト層8,18(SR1,SR11)が形成されている。いずれも第一側パッド10あるいは第二側パッド17を露出させるために、各パッドに一対一に対応する形で開口部8a,18aが形成されている。
ビア層V1,V11,V2,V12、及びソルダーレジスト層8,18は例えば以下のようにして製造されたものである。すなわち、感光性樹脂組成物ワニスをフィルム化した感光性接着フィルムをラミネート(貼り合わせ)し、ビアホール34hに対応したパターンを有する透明マスク(例えばガラスマスクである)を重ねて露光する。ビアホール34h以外のフィルム部分は、この露光により硬化する一方、ビアホール34h部分は未硬化のまま残留するので、これを溶剤に溶かして除去すれば、所期のパターンにてビアホール34hを簡単に形成することができる(いわゆるフォトビアプロセス)。
図4は、本発明に係る配線基板の、第二側パッド17側の構造の具体例を示すものである(ただし、パッド構造自体は第一側パッド10においても同じである)。各配線積層部L1,L2の第一主表面CP側から、Cuメッキ層52及びNiメッキ層53(厚さ:2μm以上7μm以下)がこの順序で積層されている。Niメッキ層53の主表面には、半田部材としての半田ボール140が直接接合されている。該半田ボール140は、Sn−Ag−Cu合金(例えばSn−3質量%Ag−0.5質量%Cu)、Sn−Cu合金(例えばSn−2質量%Cu)、Sn−Ag−Pb合金、Sn−Zn合金(例えばSn−10質量%Zn)、Sn−Zn−Bi合金(例えばSn−8質量%Zn−3質量%Bi)などのSn合金からなる、融点(液相線温度)が200℃以上の高温半田ボールである。
上記のような半田ボール140つきのバッド接続構造は、図6のようにして形成されたものである。すなわち、工程3に示すように、上記のNiメッキ層53の表面を覆うようにAuメッキ層54(厚さ0.03μm以上0.1μm以下)を形成してパッド17とし、さらに半田ボール140を該パッド17上に載置する。その状態で、工程4に示すように、半田ボール140を、ボールを構成しているSn合金の融点以上に加熱して溶融させ、パッド17に接合する。このとき、最表層部のAuメッキ層54は半田に溶融吸収され、下地のNiメッキ層53と半田ボール140とが直接接触する。
Niメッキ層53は、Ni−P系無電解Niメッキ層とされている。メッキ金属源として硫酸Niが配合され、還元剤として次亜リン酸ナトリウムやピロリン酸ナトリウムなどのリン酸化合物を添加した浴が使用される。Niメッキ層53のP含有率は3質量%以上15質量%以下であるが、メッキ層が脆弱にならず、また過度に厚いPリッチ層の形成を抑制る観点から、3質量%以上8質量%未満、より望ましくは3質量%以上7質量%以下とすることが望ましい。このようなNiメッキ層53を得るには、リン酸化合物の添加量を増した酸性メッキ浴の採用が望ましい。具体的な浴組成の例を以下に示す。
硫酸ニッケル 21g/リットル
乳酸 28g/リットル
プロピオン酸 28g/リットル
次亜リン酸ナトリウム 21g/リットル
また、図6のAuメッキ層54は、無電解還元型Auメッキ層である。無電解還元型Auメッキは、下地のNi金属との置換反応が主体とならない一種の自己触媒型無電解Auメッキである。Auメッキ浴に使用する、Au金属源となる水溶性Au塩としては、ジシアノAu(I)酸ナトリウム、ジシアノAu(I)酸アンモニウム等のジシアノAu(I)酸塩;テトラシアノAu(III)酸カリウム、テトラシアノAu(III)酸ナトリウム、テトラシアノAu(III)酸アンモニウム等のテトラシアノAu(III)酸塩;シアン化Au(I)、シアン化Au(III);ジクロロAu(I)酸塩;テトラクロロAu(III)酸、テトラクロロAu(III)酸ナトリウム等のテトラクロロAu(III)酸化合物;亜硫酸Auアンモニウム、亜硫酸Auカリウム、亜硫酸Auナトリウム等の亜硫酸Au塩;酸化Au、水酸化Au及びこれらのアルカリ金属塩等が挙げられるがこれらに限定されない。好ましくは、水溶性Au化合物はジシアノAu(I)酸カリウム、テトラシアノAu(III)酸カリウム、テトラクロロAu(III)酸ナトリウム、亜硫酸Auアンモニウム、亜硫酸Auカリウム、亜硫酸Auナトリウムである。水溶性Au化合物は、一種類のみを使用しても二種類以上を混合してもよい。これら水溶性Au化合物をAuイオンとして、例えば、0.1〜10g/L好ましくは1〜5g/L含有することが適当である。この濃度が0.1g/L未満であるとメッキ反応が遅いか又は起こり難くなり、一方、10g/Lを越えて多く配合してもそれに見合う効果の著しい向上は少なく、また、経済的ではない。
また、錯化剤は、メッキ浴中にAuイオンを安定に保持するが、ニッケルをメッキ浴中に実質的に溶解しないものである。このような錯化剤としては、例えばエチレンジアミン四酢酸などの公知のキレート剤や、特許文献2に開示された亜硝酸Au塩類、さらには、特許文献3に開示された分子内にホスホン酸基又はその塩を複数有する有機ホスホン酸又はその塩が挙げられる。錯化剤は、例えば、0.005〜0.5モル/L、好ましくは0.02〜0.2モル/Lの範囲で使用することが適当である。特に、メッキ浴に含有されるAuイオンに対して等モル以上の量で含有するのが好適である。また、Auメッキ浴には、特許文献3に開示されたポリエチレンイミンを添加することも、前述の酸化皮膜形成抑制を図る上で有効である。
具体的な浴組成を以下に例示する:
シアン化第1金カリウム:2g/L(金イオンとして)
エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸:0.15モル/L
ポリエチレンイミン(分子量2000):5g/L
pH:7.0
次に、各配線積層部L1,L2の第一主表面CPはソルダーレジスト層8,18にて覆われてなり、それらソルダーレジスト層8,18の開口8a,18aの内周縁が、金属端子パッド10,17の主表面外周縁よりも内側に張り出して位置している。そして、金属端子パッド10,17は、Cuメッキ層52の外周縁部52pがソルダーレジスト層8,18と直接接し、ここに面粗し処理が施されている。また、金属端子パッド10,17の電解Niメッキ層53は、ソルダーレジスト層8,18の開口8a,18aの内側に位置する領域のみAuメッキ層(図6:符号54)にて覆われている。
Auメッキ層として上記のような還元型無電解Auメッキ層を用いることで、パッド17に対する半田ボール140の接合強度を著しく高めることができる。以下、該構成により強度が向上することの、推定される理由について説明する。
図5の工程1及び工程2において、Niメッキ層53上にAuメッキ層を従来の置換Auメッキ層54’として形成する際に、メッキ浴中のAuとNiメッキ層53側のNiとの置換反応は、析出したAuに覆われていない下地Niの露出部にメッキ浴が接触し、Niが浴中に溶出することで進行する。このとき、下地金属の表面には水系のメッキ浴との接触により酸化皮膜56が形成される。他方、周囲に析出するAuは該酸化皮膜56上にも回り込んで成長するため、形成されるAuメッキ層54’とNiメッキ層との界面にも酸化皮膜56が残留する。この酸化皮膜56の厚さはごく薄い。
このようにして形成されたパッド17上に、図6の工程3及び工程4のようにして半田ボール140を接合すると、図7に示すように、Auメッキ層54’が溶融した半田ボール140に溶け込み、Niメッキ層53と半田140とが接触する。Niメッキ層53中のNi成分は、薄い酸化皮膜56を透過して半田140側に拡散し、そのSn成分と反応して幾分脆いNi−Sn化合物層140cを形成する。他方、Niメッキ層53中に多量に含まれていたP成分は、溶融半田の最表層部に集まってPリッチ層60を形成する。このPリッチ層60は、図8に示すように、Auメッキ層54’の下側に形成されていた酸化皮膜56と接することになる。酸化皮膜56は、Auメッキ層54’が溶融半田に溶け込んでもNiメッキ層53上に残留し、酸化皮膜56とPリッチ層60とが接触した構造がそのまま残る。そして、これら酸化皮膜56とPリッチ層60との密着強度が非常に低いため、半田140との界面剥離を生じやすくものと考えられる。
しかしながら図7に示すように、本発明のごとく、還元型無電解Auメッキ層からなるAuメッキ層54を用いれば酸化皮膜の形成が抑制され、Pリッチ層60が形成されているにも拘らず、Niメッキ層53と半田ボール140との接合強度を高めることができる。
本発明の配線基板の一実施形態を示す平面図。 同じく裏面図。 本発明に係る配線基板の断面構造の一例を示す図。 BGAパッドによる接続構造を模式的に示す断面図。 Auメッキ層を形成する工程を、本発明と従来技術とで対比して示す説明図。 図5の接続構造における半田ボールの接続工程を示す説明図。 本発明の効果発生機構を推定して説明する図。 従来の配線基板における問題発生機構を推定して説明する図。
符号の説明
1 配線基板
6 誘電体層
7 内層導体層
8,18 ソルダーレジスト層
8a,18a 開口
L1,L2 配線積層部
CP 第一主表面
10,17 金属端子パッド
52 Cuメッキ層
53 Niメッキ層
54 Auメッキ層
140 半田ボール(半田部材)

Claims (6)

  1. 第一主表面が誘電体層にて形成されるように、高分子材料からなる誘電体層と導体層とが交互に積層された配線積層部と、該配線積層部の前記誘電体層にて形成された前記第一主表面上に配置される複数の金属端子パッドとを有し、
    前記金属端子パッドは、Pを含有する無電解Niメッキ層を有し、該無電解Niメッキ層の第二主表面が無電解還元Au系メッキ層にて直接覆われてなることを特徴とする配線基板。
  2. 請求項1記載の配線基板の前記金属端子パッドに、Snを主成分とする半田合金からなる半田部材を接合したことを特徴とする半田部材つき配線基板。
  3. 前記半田部材は、液相線温度が200℃以上のSn合金からなる高温半田部材を含む請求項2記載の半田部材つき配線基板。
  4. 前記高温半田部材は前記金属端子パッドに直接接合されている請求項3記載の半田部材つき配線基板。
  5. 前記高温半田部材はSnAg系合金又はSnCu合金からなる請求項4記載の半田部材つき配線基板。
  6. 前記高温半田部材はPb含有率が5質量%以下のSn合金からなる請求項4記載の半田部材つき配線基板。
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