JP2005251549A - マイクロスイッチ及びマイクロスイッチの駆動方法 - Google Patents

マイクロスイッチ及びマイクロスイッチの駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 低インサーションロスと高アイソレーションを両立させ、かつ低消費電力化が期待できるマイクロスイッチを提供する。
【解決手段】 ローレンツ力発生用配線パターン8に電流を流し、ローレンツ力を発生させて可動部2を固定部1に近づける。ローレンツ力により可動部2が、自身の撓み力に抗して固定部1に近づいたとき、静電力用電極5a、5b間に電圧を印加して、静電引力により可動部2を固定部1側に吸引すると共に、ローレンツ力発生用配線パターン8に流す電流を切り、ローレンツ力の発生を停止する。その後、静電力用電極5a、5bに電圧を印加し続けることにより、接点4a、4b間には十分な押圧力が働くので、低インサーションロスを実現することができる。かつ、この状態においては静電力のみが働くので、省電力化が実現できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マイクロマシニング技術を使用して製造された、微細なマイクロスイッチ及びその駆動方法に関するものである。
近年、携帯電話、PDA端末、無線LANなどいわゆる情報携帯端末の小型化に伴い、その内部基板を構成する、フィルター、スイッチ、コンデンサ、インダクター等の主要部品の小型化が検討されている。また、扱われる情報量の増加に伴い、それらの情報携帯端末の使用周波数は数百MHz帯から数GHzとなっており、さらに近い将来には、数十GHzに到達すると言われている。
このような状況下では、例えば現状多く用いられている、半導体型のPINダイオードやガリウム砒素系のトランジスタなどから成るスイッチは、周波数の高域化に伴う浮遊寄生容量の増加による、OFF時の絶縁抵抗の低下(低アイソレーション)、又はON時の抵抗増加による、挿入損失の増加(高インサーションロス)が問題となってきている。
特に近年爆発的に利用台数が増加している携帯電話については、周波数の高域化に伴い、次世代機種が提案され、その内部部品としてのスイッチ等は低電力化、高性能化が特に要求される。
上記のような課題を解決すべく、近年ではマイクロマシニング技術を用いて製造されたメカニカルマイクロスイッチについて、報告がされるようになってきている。これらは、例えば片持ち梁形状に形成された対向する固定電極と可動電極に、それぞれ電気配線がなされ、可動電極が固定電極に接触したり、離れたりすることにより、機械的に電気信号をON/OFFするものである。このような機械的な接点を利用したメカニカルスイッチは古くから存在しているが、これに対してマイクロマシニング技術を用いることにより、小型化、省電力化が期待でき従来のトランジスタ方式のスイッチに代わるものと期待されるものである。
可動電極を駆動させるアクチュエータ方式には、静電アクチュエータ方式、電磁アクチュエータ方式、バイメタルを利用した熱アクチュエータ方式などが提案されている。スイッチ/リレーの基本的な性能として、接点が接続している状態すなわちON時には抵抗値が少なく(低インサーションロス)、又、接点が離れている状態すなわちOFF時には抵抗値が大きい(高アイソレーション)ものが望ましい。
一般にインサーションロスを下げるには、接点同士をしっかり接触させて接触力をできるだけ上げる必要がある。一方高アイソレーションを確保するためには、アイソレーション低下の原因である浮遊寄生容量の影響を除去するため、接点間の距離を大きくする必要がある。
このような見地から例えばスイッチの駆動方式のうち、静電アクチュエータ方式を例にとって説明すると、可動電極と固定電極を有する並行平板の静電引力F1は一般に
F1=ε×V×S/2dで表される。
ここに、εは誘電率、Vは駆動電圧、Sは電極面積、dは電極間距離である。
上記の式から明らかなように、接触力すなわち静電引力を上げるためには、静電引力F1は電極間距離dの2乗に反比例するので距離を狭めればよい。また距離を狭めることで所望の静電力を確保するために駆動電圧を下げる効果もある。しかし、一方では前述の通り、扱う信号の高周波数化に伴い、浮遊寄生容量が増加するため、電極間距離dを狭めるとOFF時の絶縁抵抗を下げることになり、信号品質の低下、消費電力の増大を招く。また電極間距離dを大きくすると、静電引力F1は2乗に反比例して小さくなるので、駆動電圧を上げたり、電極面積を大きくする必要が出てくる。駆動電圧を上げたり、電極面積大きくすることは携帯電話等用途の低電圧化、小型化が要求される部品に対しては適さない。
すなわち静電アクチュエータ方式のスイッチにおいては、低インサーションロスと高アイソレーションは相反する特性であり、現状では性能を満足するため重要な鍵である静電引力を決める各パラメータはトレードオフの関係ある。
一方、電磁駆動アクチュエータ方式は、ローレンツ力により可動電極を駆動する。ローレンツ力F2は
F2=I×B×Lで表される。
ここにIは電流、Bは磁束密度、Lは電線の長さである。
すなわち、電磁駆動アクチュエータ方式においては、静電アクチュエータ方式のように一定の磁束密度の間では、電極間距離が変ってもローレンツ力は変らないので、絶縁抵抗を満足するまで電極間距離を大きくしても、駆動電圧や電極面積を上げる必要がない。
しかしながら電磁駆動アクチュエータ方式をマイクロメカニカルスイッチに用いた場合、ON状態では可動電極を固定電極の接点に連続して接触させる必要があり、すなわちその間Iの電流を流し続ける必要がある。従って現在でさえ部品の低消費電力化が課題となっている携帯電話等用途の部品に対しては、消費電力を要する電磁駆動型アクチュエータによるスイッチは適さない。
上記の静電駆動型、電磁駆動型以外にも可動電極に熱膨張係数の異なる2種以上の金属を積層させ、可動電極をマイクロヒーター等により過熱、冷却をすることによりスイッチングが可能である。この方式は、静電駆動アクチュエータよりも駆動力、接点力を得やすい利点がある。しかしながら一般に金属の熱容量を十分に考慮しないと所望の応答速度が得られにくく、またON又はOFF時にヒーター通電が常時必要である欠点がある。さらに、電極の変位そのものはバイメタルの熱膨張係数の違いを利用しているので、外気温の変動により、変位量の制御が困難であり、温度補償等の機構を付与する必要がある。特に劣悪な温度環境化にある携帯電話等の部品には信頼性の観点から適さない。
本発明はこのような上記の事情に鑑みてなされたもので、低インサーションロスと高アイソレーションを両立させ、かつ低消費電力化が期待できるマイクロスイッチ、及びその駆動方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための第1の手段は、固定部と、当該固定部に対して移動し得るように設けられた可動部とを備え、前記固定部は第1の電極部を有し、前記可動部は、前記第1の電極部との間の電圧により前記第1の電極部との間に静電力を生じ得る第2の電極部と、磁界内に配置されて通電によりローレンツ力を生ずる電流経路とを有し、前記固定部と前記可動部には、それぞれ前記可動部の移動に応じて接離する接点が設けられていることを特徴とするマイクロスイッチ(請求項1)である。
本手段においては、接点を有する可動部の駆動を、静電力とローレンツ力の双方で行えるようになっているので、両者の長所を生かして使用することができる。よって、接点のブレーク状態での接点間間隔を大きくできるので、高アイソレーションを実現でき、又、接点のメーク状態での接触圧を大きくできるので、低インサーションロスを実現できる。又、ローレンツ力は過渡的に働かせればよく、残りは静電力のみで駆動できるので、低消費電力化が実現できる。
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、前記可動部が薄膜で構成されたことを特徴とするもの(請求項2)である。
可動部を薄膜で構成することで、マイクロマシニング技術を利用してマイクロスイッチを製造することが容易になる。
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、前記電流経路は、前記静電力が増大する第1の位置に前記可動部を移動させるような方向にローレンツ力を生じ得るように、配置されたことを特徴とするもの(請求項3)である。
本手段においては、ローレンツ力により、静電力が増大する方向に可動部を駆動し、静電力が十分大きくなったときに、静電力のみで可動部を駆動することが可能となる。
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第3の手段であって、前記可動部は、前記第1の位置と前記静電力が低下又は消失する第2の位置との間を移動し得るとともに、前記第2の位置に復帰しようとする復帰力が生ずるように、設けられたことを特徴とするもの(請求項4)である。
本手段においては、ローレンツ力と静電力を働かせないようにした場合、すなわち、電源を供給しない場合に、可動部が自然に第2の位置に移動するので、可動部を第2の位置に位置させる場合には電力を必要としない。
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第1の手段から第4の手段のいずれかであって、前記可動部は前記固定部に対して固定端が固定された片持ち梁構造を有し、前記可動部の前記固定端と自由端との間には、複数の梁構成部が形成され、前記第1の電極部、前記接点、および前記ローレンツ力を生ずる電流経路を生じる経路のうちローレンツ力の発生に寄与する部分は、曲げ剛性の強い第1の梁構成部に配置され、前記第1の梁構成部と前記固定端の間には、前記ローレンツ力、前記静電力により容易に変形する曲げ剛性の弱い第2の梁構成部が形成されていることを特徴とするもの(請求項5)である
第1の電極部、接点、およびローレンツ力を生ずる電流経路を生じる経路のうちローレンツ力の発生に寄与する部分は、変形しない部分に形成されていることが好ましい。よって本手段は、これらの部分を曲げ剛性の強い第1の梁構成部に配置している。そして、この第1の梁構成部と固定端の間に、ローレンツ力、静電力よりに容易に変形する曲げ剛性の弱い第2の梁構成部を形成しているので、可動部は、ローレンツ力、静電力によりこの部分で変形して、接点が固定部の接点と接離する。
前記課題を解決するための第6の手段は、前記第5の手段であって、前記第2の梁構成部は、前記可動部が力を受けない状態で、前記固定部とは反対側に湾曲していることを特徴とするもの(請求項6)である。
本手段においては、可動部が力を受けない状態で、固定部とは反対側に湾曲しているので、ローレンツ力、静電力により、可動部を固定部に近づけ、給電を行わないときは、可動部が固定部より離れるようにして、接点のメーク、ブレークを行わせることができる。
前記課題を解決するための第7の手段は、前記第6の手段であって、前記第2の梁構成部が、バイモルフ構造とされ、それにより、前記固定部とは反対側に湾曲していることを特徴とするもの(請求項7)である。
第2の梁構成部をバイモルフ構造としているので、簡単に前記第6の手段を実現することができる。
前記課題を解決するための第8の手段は、前記第1の手段から第7の手段のうちいずれか1項に記載のマイクロスイッチの駆動方法であって、前記可動部を前記固定部に近づける最初の段階では、ローレンツ力のみ又はローレンツ力と静電力により前記可動部を前記固定部に近づけ、所定時間経過後は、静電力のみにより駆動を行うことを特徴とするもの(請求項8)である。
本手段においては、可動部が固定部より遠くにある最初の段階では、ローレンツ力のみ又はローレンツ力と静電力により可動部を固定部に近づける。そして、所定時間経過して、静電力が十分大きくなる位置まで可動部が動いた状態では、静電力のみで駆動を行い、その後、接点がメーク、又はブレークした状態で固定部と可動部の位置関係が固定された状態では、静電力のみでその状態を維持する。よって、電流は、主としてローレンツ力を発生させるときだけ流れ、その後は、静電力発生用の電極間距離が変わらない限り流れないので、少ない電力で駆動を行うことができ、しかも、初期状態では、固定部と可動部の間隔を十分離すことができる。
以上説明したように、本発明によれば、低インサーションロスと高アイソレーションを両立させ、かつ低消費電力化が期待できるマイクロスイッチ、及びその駆動方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態の例を図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の1例であるマイクロスイッチの原理を説明するための概要図であり、(a)は縦断面の端面を示す端面図、(b)は、このマイクロスイッチの可動部を展開して(a)の上方から見た図である。ただし、端面図においてはハッチングを省略している
このマイクロスイッチは、シリコンやガラスなどの基板1(固定部)と、可動部2が固定端3を介して結合されたものである。基板1は、シリコンやガラス等で形成され、その上に、接点4a、静電力用電極5aが設けられている。可動部2は、絶縁物である第1の薄膜6と第2の薄膜7が接合されて形成されている。これらの薄膜を構成する物質としては、互いに熱膨張係数が違うものが使用されており、製造時と使用時の温度差によって、使用時の温度では、図の上方に湾曲するようにされている。このような目的に使用される物質としては、Si、SiO、SiON、SiC、Si等がある。
第1の薄膜6の表面には、固定部1に設けられた接点4a、静電力用電極5aに対面するように、接点4b、静電力用電極5bが設けられている。なお、図において、可動部2の左側の部分のみが湾曲しており、接点4b、静電力用電極5bが設けられている右側の部分は湾曲していないが、このような構造を実現する方法については、後に説明する。
可動部2の(a)における上側の表面には、(b)にハッチングで示したようにローレンツ力発生用配線パターン8が形成されている。なお、ローレンツ力発生用配線パターン8は、第1の薄膜6と第2の薄膜7との間に挟まるように形成してもよく、実際後に示す実施の形態ではそうしている。なお、このローレンツ力発生用配線パターン8は(a)においては図示を省略している。また、接点4a、静電力用電極5a、接点4b、静電力用電極5bへの配線パターンも図示を省略している。接点4a、4bの材料としては金が使用され、静電力用電極5a、5bとしてはアルミニウムが使用される。なお、ローレンツ力発生用配線パターン8にはアルミニウムが使用される。
このマイクロスイッチは、(a)に矢印Bで示すような方向の磁界の中において使用される。よって、ローレンツ力発生用配線パターン8に電流を流すと、その先端部8aにローレンツ力が発生する。電流の方向は、このローレンツ力が可動部2を固定部1の方向に近づけるような方向とされている。又、静電力用電極5a、5b間に異なる極性の電圧を印加すると、両者の間に静電引力が働き、やはり可動部2を固定部1の方向に近づけるような力が発生する。
このようなマイクロスイッチの駆動は以下のように行う。まず、ローレンツ力発生用配線パターン8に電流を流さず、静電力用電極5a、5b間に電圧を印加していないときは、(a)に示すように、接点4a、4bは十分な距離だけ離間しており、十分なアイソレーションが保たれている。
この状態で、まずローレンツ力発生用配線パターン8に電流を流し、ローレンツ力を発生させて可動部2を固定部1に近づける。ローレンツ力の大きさは、前述のように、可動部2と固定部1の距離にかかわらずほぼ一定であるので、固定部1と可動部2が離れていても十分大きな力を発生させることができる。このとき、同時に静電力用電極5a、5b間に電圧を印加してもよいが、初期においては静電力用電極5a、5b間の距離が大きく、従って発生する静電引力が小さいので、必ずしも電圧の印加を行う必要はない。
ローレンツ力により可動部2が、自身の撓み力に抗して固定部1に近づいたとき、静電力用電極5a、5b間に電圧を印加して、静電引力により可動部2を固定部1側に吸引すると共に、ローレンツ力発生用配線パターン8に流す電流を切り、ローレンツ力の発生を停止する。このときには、静電力用電極5a、5bの間隔は十分狭くなっているので、静電引力だけで可動部2が固定部1の方向に引っ張られ、接点4aと4bが接触して接点がメークする。その後、静電力用電極5a、5bに電圧を印加し続けることにより、接点4a、4b間には十分な押圧力が働くので、低インサーションロスを実現することができる。
ローレンツ力発生用配線パターン8に流す電流を停止するタイミングは、電流の通電開始から所定時間経過したときとすればよい。この所定時間は、静電引力だけで可動部2を固定部1に吸引できる程度に、静電力用電極5aと5bが近づくまでの時間とすればよいが、最も安定に作動させるには、接点がメークするまでの時間以上、ローレンツ力発生用配線パターン8に電流を流し続けることが好ましい。
なお、接点4a、4bが接触した場合でも、静電力用電極5a、5bは接触しないように、(a)に示されているように、接点4a、4bの厚さが、静電力用電極5a、5bの厚さよりも厚くされている。接点をブレークさせるときは、静電力用電極5a、5bに印加する電圧を無くすと、可動部2がそれ自身の撓み力により固定部1から離れて(a)に示すような初期状態に戻り、接点4aと4bが離間する。
なお、静電力用電極5a、5b間の絶縁をより確実にするため、静電力用電極5a、5bの上に絶縁膜を形成してもよい。
この実施の形態においては、接点4a、4bがブレーク状態からメーク状態になる過渡的な時間しか駆動回路に電流が流れないので、小さな消費電力で作動させることができる。
以下、このようなマイクロスイッチのより詳しい構造の例を、図2、図3を使用して説明する。以下の図において、前出の図中で示された構成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付してその説明を省略する。又、製図の都合上、図2、図3においては、2が湾曲しないような状態で図示を行っている。
図2(a)は、マイクロスイッチの平面図であり、(b)は、(a)におけるY1−Y1端面図、(c)は、(a)におけるY2−Y2端面図、(d)は、(a)におけるY3−Y3端面図である。但し、(a)においては、最上部に位置する第2の薄膜7を取り除いた図を示してあり、各端面図においては、ハッチングを省略している。各図においてハッチングを施してあるのは配線部である。
図3の(a)、(b)、(c)、(d)は、それぞれ、図2(a)におけるX1−X1、X2−X2、X3−X3、X4−X4端面図である。
図2(a)において、コの字型をした可動部2の表面にはローレンツ力発生用配線パターン8が設けられている他、静電力用電極用配線9と、接点用配線10が設けられている。ローレンツ力発生用配線パターン8は図2(b)、図3(b)に示されるように、脚部3a、3bにより固定部1に設けられた配線部12a、12bに接続されており、静電力用電極用配線9は図2(d)、図3(a)に示されるように、脚部3cにより固定部1に設けられた配線部12dに接続されており、接点用配線10は図2(c)に示されるように、脚部3dにより固定部1に設けられた配線部12dに接続されている。
端面図である図2(b)、(c)、(d)、図3(a)、(b)から分かるように、可動部2は、脚部3a、3b、3c、3dにより、固定部1に接続され、片持ち梁の構造を有している。そして、ローレンツ力発生用配線パターン8、静電力用電極用配線9、接点用配線10は、第1の薄膜6と第2の薄膜7の間に挟まれている。図2(c)、図3(d)に示されるように、接点用配線10と接点4bの間には、第1の薄膜6の一部に孔が開けられており、この孔を通して接点用配線10と接点4bが導通している。同様、図2(d)、図3(c)に示されるように、静電力用電極用配線9と静電力用電極5bの間には、第1の薄膜6の一部に孔が開けられており、この孔を通して静電力用電極用配線9と静電力用電極5bが導通している。
これらの図に示されるように、可動部2の図2における右側部分Bには凸状部11が矩形形状に設けられており、この凸状部11により、可動部2の右側部分Bの剛性が高くなっている。よって、可動部2がローレンツ力や静電力で上下に変動する場合には、この凸状部11が設けられていない左側部分Aが変形し、凸状部11が設けられている右側部分Bは平面のまま保たれる。従って、接点4b、静電力用電極5b、ローレンツ力発生用配線パターン8の先端部8aの位置が、可動部2の湾曲により変動することがない。
図2、図3に示されるようなマイクロスイッチの製造方法の例を図4に示す。図4に示すものは、図1におけるY1−Y1端面を基本としているが、説明のために接点4a、静電力用電極5a、配線部12aを併せて図示している。
まず、シリコンからなる固定部1の上に、フォトリソグラフィ工程により接点4a、静電力用電極5a、配線部12aを製造する(a)。これらは、それぞれの部分に対応する孔の開いたマスクを固定部1の上に形成し、例えばイオンスパッタリングにより、孔の開いた部分にのみ、対応する金属膜を成膜すればよい。
その後、その上にフォトレジストからなる犠牲層13を形成する。フォトリソグラフィにより、犠牲層13の、配線部12aに対応する部分には孔13cを形成し、又、後に接点4b、静電力用電極5bが形成される部分には、それぞれ凹部13b、凹部13aを形成しておく(b)。
そして、これらの凹部13a、13bの部分に孔あけをしたマスクを使用して、イオンスパッタリング等により、接点4b、静電力用電極5bを形成する。さらに、凸状部11を形成するための犠牲層14を形成する(c)。
そして、その上に第1の薄膜6を成膜し、さらにその上にローレンツ力発生用配線パターン8と静電力用電極用配線9を成膜する。第1の薄膜6の材料としては、SiNを用いる。その際孔13cが配線材料で埋まるようにする。その後、第2の薄膜7を成膜する(d)。第2の薄膜7の材料としては、Alを用いる。最後に、犠牲層13と犠牲層14を酸素プラズマでエッチングすると、マイクロスイッチが完成する(e)。
なお、以上の実施の形態は、可動部が固定部に対して片持ち梁の構造を有するものであったが、例えば特開2003−159698号公報に記載されるような、両持ち梁の構成を採るようにしてもよい。
本発明の実施の形態の1例であるマイクロスイッチの原理を説明するための概要図である。 本発明の実施の形態であるマイクロスイッチの詳しい構造を示した図である。 図2の断面を示す図である。 図2に示すマイクロスイッチの製法を示す図である。
符号の説明
1…固定部、2…可動部、3…固定端、3a,3b,3c,3d…脚部、4a…接点、4b…接点、5a…静電力用電極、5b…静電力用電極、6…第1の薄膜、7…第2の薄膜、8…ローレンツ力発生用配線パターン、8a…先端部、9…静電力用電極用配線、10…接点用配線、11…凸状部、12a,12b,12c,12d…配線部,13…犠牲層、13a,13b…凹部、13c…孔、14…犠牲層

Claims (8)

  1. 固定部と、当該固定部に対して移動し得るように設けられた可動部とを備え、前記固定部は第1の電極部を有し、前記可動部は、前記第1の電極部との間の電圧により前記第1の電極部との間に静電力を生じ得る第2の電極部と、磁界内に配置されて通電によりローレンツ力を生ずる電流経路とを有し、前記固定部と前記可動部には、それぞれ前記可動部の移動に応じて接離する接点が設けられていることを特徴とするマイクロスイッチ。
  2. 前記可動部が薄膜で構成されたことを特徴とする請求項1記載のマイクロスイッチ。
  3. 前記電流経路は、前記静電力が増大する第1の位置に前記可動部を移動させるような方向にローレンツ力を生じ得るように、配置されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマイクロスイッチ。
  4. 前記可動部は、前記第1の位置と前記静電力が低下又は消失する第2の位置との間を移動し得るとともに、前記第2の位置に復帰しようとする復帰力が生ずるように、設けられたことを特徴とする請求項3に記載のマイクロスイッチ。
  5. 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のマイクロスイッチであって、前記可動部は前記固定部に対して固定端が固定された片持ち梁構造を有し、前記可動部の前記固定端と自由端との間には、複数の梁構成部が形成され、前記第1の電極部、前記接点、および前記ローレンツ力を生ずる電流経路を生じる経路のうちローレンツ力の発生に寄与する部分は、曲げ剛性の強い第1の梁構成部に配置され、前記第1の梁構成部と前記固定端の間には、前記ローレンツ力、前記静電力により容易に変形する曲げ剛性の弱い第2の梁構成部が形成されていることを特徴とするマイクロスイッチ。
  6. 前記第2の梁構成部は、前記可動部が力を受けない状態で、前記固定部とは反対側に湾曲していることを特徴とする請求項5に記載のマイクロスイッチ。
  7. 前記第2の梁構成部が、バイモルフ構造とされ、それにより、前記固定部とは反対側に湾曲していることを特徴とする請求項6に記載のマイクロスイッチ。
  8. 請求項1から請求項7のうちいずれか1項に記載のマイクロスイッチの駆動方法であって、前記可動部を前記固定部に近づける最初の段階では、ローレンツ力のみ又はローレンツ力と静電力により前記可動部を前記固定部に近づけ、所定時間経過後は、静電力のみにより駆動を行うことを特徴とするマイクロスイッチの駆動方法。

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