JP2005245748A - 脱臭材及びこれを備えた電気掃除機 - Google Patents

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正宣 広田
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Abstract

【課題】集塵室に消臭芳香剤を設置した電気掃除機は、塵埃の臭気に別に香りを混合させて、排気臭を緩和するため、根本的な臭気の除去には至らず、排気臭の絶対的な低減効果としては低いという課題を有していた。
【解決手段】脱臭粉体1を固形化することで周囲環境の影響を受けずに長期間脱臭特性を維持でき、さらに部分的に再粉化して脱臭用途に使用する脱臭材を電気掃除機に搭載し、塵埃に再粉化させた脱臭粉体1を混合させることで、運転時の排気のクリーンレベルを大幅に高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸引した塵埃の臭気を除去し、排気の臭気を低減する脱臭材及びこれを備えた電気掃除機に関するものである。
近年、住環境の快適性が求められるなか、電気掃除機においても、クリーン機能向上へのニーズが年々高まっており、特に排気に含まれる塵埃、臭気、細菌等に対する低減、除去に関しては、使用者の関心が特に高い。
従来の電気掃除機の排気中に含まれる臭気対策としては、集塵室内空間に消臭芳香剤を設置したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2810090号公報
しかしながら、前記従来の構成では、電気掃除機の集塵室内空間に消臭芳香剤を設置し、集塵室内に消臭芳香剤を飛散させて、塵埃の臭気を消臭またはマスキングして、運転時の排気臭を緩和させるが、消臭芳香剤は、塵埃の臭気に別に香りを混合させて、排気臭を緩和するため、根本的な臭気の除去には至らず、排気臭の絶対的な低減効果としては低いという課題を有していた。
また、前記消臭芳香剤は、周囲温度により気化量が増減するため、消臭効果及び寿命が年間を通じて安定しないという課題を有していた。
また、前記消臭芳香剤は、電気掃除機の運転停止中に集塵室内に発生して消臭作用を発揮するが、運転中は、集塵室内に発生しても、消臭作用を発揮する前に吸引空気と共に排出されるという課題を有していた。
また、前記消臭芳香剤は、塵埃の種類によっては、気化した消臭芳香剤と塵埃の臭気が混ざって、異臭を発生するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、電気掃除機使用時の排気に含まれる塵埃由来の臭気を根本的にかつ大幅に低減する脱臭材およびそれを備えた電気掃除機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の脱臭材は、脱臭粉体を、一旦固形化し、所定手段を用いて、固形化した脱臭材に対して外部から応力を加えることで、脱臭材を部分的に元の脱臭粉体に戻すものである。
これによって、脱臭材は、固形状態においては周囲の環境条件の影響を受け難くなり、脱臭性能を長期に渡って保持することができ、また、固形状態にすることで、脱臭材の設置や交換等も、粉体の状態に比べ、扱いやすくなり、さらに再粉化した脱臭粉体は、臭気源と直接的に接触し、発生する臭気を除去し、また、脱臭粉体の脱臭作用は、マスキング方式ではなく、吸着を主体とするものであるため脱臭粉体自身が異臭を発生することもない。
また本発明の脱臭材を備えた電気掃除機は、脱臭材再粉化手段を組み込んだ脱臭材収納部を、集塵室上流側の任意の場所に設置し、前記本発明の脱臭材を収納部に搭載したものである。
これによって、集塵室内の塵埃に対して前記脱臭材の一部を再粉化させて投入することにより、粉体状態の脱臭粉体は、重量当たりの表面積が大きいため、臭気の吸着容量が大きく、さらに粉体は静電気を帯びやすいため、塵埃と混合した場合に容易に付着し、臭気を直接除去でき、さらに電動送風機が発生する吸引気流の力で、堆積塵埃の内部にも容易に拡散し、堆積塵埃内部の臭気も除去でき、脱臭効果を高めることとなる。
本発明の脱臭材及びそれを備えた電気掃除機は、脱臭粉体を固形化することで周囲環境の影響を受けずに長期間脱臭特性を維持でき、さらに部分的に再粉化した脱臭粉体を集塵室に投入することで、塵埃由来の臭気の直接的な脱臭が可能となり、電気掃除機運転時の排気のクリーンレベルを大幅に高めることができる。
第1の発明は、脱臭粉体を、バインダーと水と混合して、成形及び焼成し、固形状態にした脱臭材において、前記脱臭材は、所定手段を用いて、脱臭材に対して外部から応力を加えることで、部分的に元の粉体状に戻し、再粉化させた脱臭粉体を脱臭用途に用いることにより、固形化した脱臭材は、温度、湿度およびガス等周囲環境の影響を受け難くなり、前記脱臭材を構成している脱臭粉体の細孔に水分やガスが吸着することを最小限に抑えることができ、長期に渡って脱臭機能を保持することができ、さらに脱臭材を部分的に再粉化させて、脱臭対象に接触させることで直接的な脱臭を行うといった使い方ができる。
第2の発明は、第1の発明の脱臭粉体を、粒子径100ミクロン未満とすることにより、脱臭粉体の比表面積を確保し、高い脱臭効果を得ることができ、また、固形化する場合においても、単位体積当たりにより多くの脱臭粉体の充填することができ、脱臭材をコンパクトに形成することができる。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明の再粉化させた脱臭粉体の内、粒子径100ミクロン未満の脱臭粉体が占める割合が50%以上の粒度分布となるように規定したことにより、再粉化した脱臭粉体の微粒子と臭気発生源との接触効率が増加し、原料の脱臭粉体が持つ脱臭効果を再粉化後も維持することができる。
第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明のバインダーは、無機系材料及び鉱物粘土系材料を同時に添加することにより、無機系材料のバインダーは、脱臭粉体に対して所定比率添加することにより、脱臭粉体の細孔構造を維持しながら、粒子同士を部分的に結着し、かつ粒子に所定の応力が加えられると結着部分は容易に破断し、再度単一粒子に戻すことができ、また、鉱物粘土系材料のバインダーを前記無機材料と同時に添加することで、固形化時の成形性や強度が向上し、形状保持力を高めることができる。
第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明のバインダーの配合比は、前記脱臭粉体100重量部に対して、無機系材料及び鉱物粘土系材料をそれぞれ5重量部から40重量部の範囲内で配合することにより、無機系材料の添加比率を調整することで、脱臭材に一定の応力が加わったときに再粉化量を制御でき、また鉱物粘土系材料の添加比率を調整することで、脱臭材の衝撃等を受けることによる再粉化以外の割れ等の破損を抑制できる。
第6の発明は、第1〜第5のいずれか1つの発明の脱臭材を焼成する温度は300℃以上とすることにより、脱臭材を成型する際に混合した水分を完全に除去することができ、脱臭粉体の細孔も水分が残留することがないため、再粉化させた脱臭粉体の脱臭性能を確実に得ることができる。
第7の発明は、塵埃を収集する集塵室と電動送風機を備えた電気掃除機において、前記集塵室以前に、脱臭材収納室を備え、さらに前記収納室には、脱臭材再粉化手段が組み込まれており、第1から第6のいずれか1つの発明の脱臭材を前記収納室に備えたことにより、集塵室内の塵埃に対して前記脱臭材の一部を再粉化させて投入することで、粉体状態の脱臭粉体は、重量当たりの表面積が大きいため、臭気の吸着容量が大きく、さらに静電気を帯びやすいため、塵埃と混合した場合に容易に付着し、臭気を直接除去でき、さらに電動送風機が発生する吸引気流の力で、堆積塵埃の内部にも容易に拡散し、堆積塵埃内部の臭気も除去でき、脱臭効果を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における固形化した脱臭材の斜視図である。脱臭材は、脱臭粉体1と、脱臭粉体1を固形化するバインダーである、無機系材料2と鉱物粘土系材料3とから構成されている。前記脱臭粉体1としては、物理吸着作用を持つ活性炭、ゼオライト等、また化学吸着作用を持つ二酸化マンガン、酸化銅、酸化コバルト、無機酸化物等を用い、脱臭対象の臭気の種類に応じて選択することで最良の脱臭効果を得ることができる。
また、脱臭粉体1として用いる原料の粒子径に関しては、100ミクロン未満のものを用いるのが好ましく、特に脱臭特性、固形化時の寸法、臭気を発生する物質に対する付着性等に影響する、比表面積、嵩密度、帯電性等の物性を考慮すると、30ミクロン未満の粒子径の粉体を原料として、用いると尚好ましい。前記無機系材料2としては、水ガラス、コロイダルシリカ、リン酸アルミニウム等を用い、特にリン酸アルミニウムは、脱臭粉体の粒子を部分的に結合させる特性があり、再度粉化させる場合でも、細かい粒子状態戻すことができるので好ましい。
前記鉱物粘土系材料4としては、タルク、カオリン、セピオライト等を用いるが、特にセピオライトは、繊維状の構造を有しており強度が得られ、衝撃による割れを抑制し易いので好ましい。また、脱臭粉体1に対しての無機系材料2及び鉱物粘土系材料3の配合比に関しては、固形後の脱臭材に一定の切削応力を加えた際の再粉化量の大小、脱臭材の耐衝撃性の観点から、脱臭粉体1を100重量部に対して、それぞれ5重量部から40重量部の範囲内で添加比率を調節すると目的の再粉化量、強度の脱臭材が得られる。
本実施の形態では、脱臭粉体1としてゼオライト、無機系材料2としてリン酸アルミニウム、鉱物粘土系材料3としてセピオライトを使用し、配合比をゼオライト100重量部に対して、リン酸アルミニウム20重量部、セピオライト20重量部を添加し、水を加えて混練後、150℃で乾燥させて、さらに500℃で焼成し、質量25g、容積40ccの脱臭材を作製した。
尚前記ゼオライトは、粒子径が30ミクロン未満のゼオライトを99%以上含有するものを使用した。
以上の様に構成された脱臭材を用いて、本発明の効果を調べた。
(実験例1)
上記の脱臭材を用いて、再粉化の特性を測定した。再粉化特性の測定にあたっては、図2に示すような、粉化特性評価装置を用いた。
図2において、粉化特性評価装置の本体4の上部には脱臭材設置部5が設けられており、本体4内には、粉体受け皿6が、本体4内側面のレールに沿って往復運動できる形で設置されている。粉体受け皿6の上面には脱臭材を切削する切削刃台7が組み込まれており、脱臭材設置部5に装填された脱臭材は、粉体受け皿6が往復運動することで、切削刃台7に組み込まれている切削刃8により削られる。尚、粉体受け皿6の往復運動は、前記粉体受け皿6の一部と締結された往復運動発生手段9を介して実行される。また、脱臭材は、上方より脱臭材固定手段10及び所定重量のウエイト11により、均一に加重されることで、脱臭材と切削刃8との接触を均一に保持することができる。
この粉化特性評価装置を用い、ウエイト11を100g、切削刃台7の往復速度を毎秒1往復の粉化条件で、本実施の形態1の脱臭材を100往復切削させた時の粉化量を測定した。対照実験として、前記ゼオライト100重量部に対して、前記リン酸アルミニウム3重量部及びセピオライト3重量部を添加した脱臭材(比較例1)、前記ゼオライト100重量部に対して、前記リン酸アルミニウム50重量部及びセピオライト50重量部を添加した脱臭材(比較例2)を、同条件で乾燥、焼成して作製し、前記の粉化条件で同様に測定を行った。
図3の脱臭材の切削量測定結果のグラフより、実施の形態1、比較例1、比較例2の切削量は、バインダーの添加量と反比例の関係となり、単位切削量をバインダーの添加量により任意に設定できることが判る。
次に、切削した各脱臭材の切削粉を篩に掛け、粒度分布比率を測定した。図4の再粉化させた脱臭粉体1の粒度分布比率グラフの一覧より、実施の形態1及び比較例2は、30ミクロン未満の分布が50%以上を占めており、原料の粉体状態に戻っていることが確認できた。一方、バインダー量が少ない比較例1の再粉化物は、100〜300ミクロンの粒度にピークがあり顆粒または砂の状態になっており、原料の30ミクロン未満の粉体に戻っていないことが判った。
尚、脱臭材を切削中、切削刃台7の往復運動で加わる応力により、脱臭材が粉化する以外のクラック等の破壊は、実施の形態1および比較例2では観られなかったが、バインダーの含有率が少ない比較例1は、一部欠け等が確認された。
以上から、本実施の形態のように、脱臭粉体1を、バインダーとして無機系材料2及び鉱物粘土系材料3を添加して、固形化した脱臭材は、切削などの応力を加えることで、部分的に原料の脱臭粉体1の状態に容易に戻すことができ、また、バインダーの添加量を、脱臭粉体100重量部に対して、5重量部から40重量部範囲内で調節することで、単位粉化量及び、再粉化後の粒度分布比率も制御することができる。
(実験例2)
実施の形態1の再粉化させたゼオライトの臭気ガスに対する吸着性能を測定した。測定は、内容積4リットルのガロン瓶に再粉化させたゼオライトを1g秤量して投入、密栓し、瓶内を減圧後、濃度1%のアセトアルデヒドを500ml注入し、瓶内を大気圧に戻した後、24時間放置した。対照実験として、原料の新品ゼオライトについても同様に測定した。結果は、実施の形態、対照ともに、濃度が1ppm以下まで低下しており、再粉化させたゼオライトでも、新品のゼオライトと同様の吸着性能を得ることができる。
以上から、本実施の形態の脱臭材は、原料として表面積を稼ぐことができる100ミクロン未満の脱臭粉体を用いており、固形化させた後も、原料と同等の粒度分布を50%以上確保できるため、再度脱臭粉体に戻しても脱臭用途に用いることができる。
(実験例3)
実施の形態1の固形化した脱臭材の耐湿度性能を測定した。測定は、前記脱臭材を、温度40℃、湿度90%の雰囲気に168時間放置後、前記粉化特性評価装置により、再粉化させて、実施例2と同様の吸着性能を測定した。対照実験として、原料として用いたゼオライトを粉体の状態で、40℃、90%で168時間放置し、吸着性能を測定した。結果は、実施の形態は、ガロン瓶内のアセトアルデヒド濃度が2ppmまで低下していたのに対し、対照は、100ppmまでしか下がっておらず、水分の吸着の影響により、脱臭性能が悪化した。
以上から、本実施の形態の脱臭材は、固形化状態で用いることで、周囲の環境変化の影響を受け難くなり、再粉化させた脱臭粉体1は、新品と同様の脱臭効果を得ることができる。
(実験例4)
実施の形態1の固形化した脱臭材の焼成温度の影響を確認した。実施の形態1と同様の工程で脱臭材を成形し、150℃の乾燥後、250℃と300℃で焼成したそれぞれの脱臭材の再粉化物の吸着性能を、実施例2と同様の方法で測定した。結果は、250℃の焼成条件の脱臭材は、ガロン瓶内のアセトアルデヒド濃度が、5ppmまで低下、300℃条件では、1ppm以下であった。
以上から、本実施の形態の脱臭材は、成形後の焼成温度条件を300℃以上で行うことにより、脱臭粉体1の細孔に残留する水分を完全に除去することができ、再粉化後の脱臭性能を最大限に確保することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の第2の実施の形態を示す。
本実施の形態は、実施の形態1の脱臭材を搭載した電気掃除機に関するものであり、図5は、本発明の実施の形態2における電気掃除機の構造断面図である。
電気掃除機の本体12内には、集塵室13、および電動送風機14が配置されており、また、本体12前部には、集塵室13と連通して、吸引口15が開口しており、床面などから塵埃を吸引、導入するための吸引管16が接続されている。掃除作業は、電動送風機14の作動により吸引風を発生させて、塵埃を吸引することにより、吸引管16を経て、塵埃が集塵室13に貯留し、吸引気流のみが、除塵手段を通過して細塵が除去された状態で本体12外へ排出される。
集塵室13以前の吸引管16の連通上部には、収納室17が設置されており、収納室17内に本実施の形態1の脱臭材が装填されている。前記脱臭材は、固形体であるため、粉体のまま装填するのに比べ、使用者の手や衣服が汚れることなく、容易に装填作業が可能となる。
吸引管16内に面した収納室17の底部には、脱臭材再粉化手段18が組み込まれており、実施の形態1で説明した粉化特性評価装置と同様の機能を有する。脱臭材投入手段18は、図6に示すように、複数の金属製の薄板が等間隔に枠状の治具により固定されているものであり、薄板の端面が脱臭材を支持している。前記脱臭材再粉化手段18において、薄板の長手方向と垂直の方向に往復動作が起きると、脱臭材の接触面が表層から一定幅切削され、再粉化し、吸引管16内に落下する。前記脱臭材再粉化手段18の往復動作は、電磁式バイブレータ等の振動手段19を用いると安定した振幅を発生させることができる。また脱臭材再粉化手段18を挟んだ振動手段19の対面には、バネ等の弾性手段20を設置すると、振幅がより安定する。また、脱臭材再粉化手段18に対して、脱臭材を一定の力で押しつけることにより、切削量を安定できるため、脱臭材と収納室17の蓋との間に弾性手段21を設けた。以上の構成により、集塵室13に吸引された塵埃に脱臭粉体1を混合させることができる。
以上のように構成された実施の形態1の脱臭材を備えた電気掃除機を用いて、本発明の効果を調べた。
(実験例1)
上記の電気掃除機を用いて、実部屋の掃除を15分間行った。掃除完了後、振動手段19を10秒間作動させて、脱臭材を再粉化させて集塵室13に投入した。対照実験として脱臭材7無しの条件の通常の電気掃除機を用いての実部屋の掃除も15分間行い、この実部屋掃除を、30日間続けた。排気臭気に対して官能的に意識しながら、掃除作業を継続した結果、脱臭材投入無しの対象実験の電気掃除機は、7日目くらいから運転開始直後の排気の臭気が気になったが、本実施の形態の電気掃除機は、実験開始30日目の試験終了時点でも、運転開始時、運転中とも排気の臭気が気になることはなかった。
次にこれらの電気掃除機を、1mの密閉チャンバー内にセットし、1日静置したのち30秒間運転させた。チャンバー内の空気を男女混成の官能評価パネラー6名で、におい嗅ぎ官能評価を行った。結果は、本実施の形態は、平均の臭気強度が0.6であったのに対して、対照実験の脱臭材なしの条件は、平均の臭気強度は3.0であり、定量的にも臭気強度が大幅に低減されていることを確認した。
臭気強度1がにおいの検知閾値であることを考慮に入れると、本実施の形態は、臭気のない排気を実現している。
また、本実施の形態と対象実験とも、集塵室13内の塵埃は、ほぼ70g吸引しており、一方、脱臭材の重量を測定すると、0.72g重量が減少していた。つまり、集塵室13内の塵埃に対して約1wt%投入されたことになる。排気臭の官能評価の結果と併せて考えると、脱臭材の投入量は、塵埃量に対して1wt%投入されていれば十分であることがわかる。
以上の結果より、本実施の形態のように、本発明の脱臭材を、集塵室13以前の収納室17に装填し、収納室17に組み込まれている脱臭材再粉化手段18により前記脱臭材の一部を再粉化させて、集塵室13の塵埃に投入することにより、粉体状態の脱臭粉体1は、重量当たりの表面積が大きいため、臭気の吸着容量が大きく、さらに静電気を帯びやすいため、塵埃と混合した場合に容易に付着し、臭気を直接除去でき、さらに電動送風機14が発生する吸引気流の力で、堆積塵埃の内部にも容易に拡散し、堆積塵埃内部の臭気も除去でき、脱臭効果を高めることができ、掃除作業時において、室内の空気環境が悪化することはない。
以上のように、本発明にかかる脱臭材及びこれを備えた電気掃除機は、固形状態にした脱臭粉体を、部分的に再粉化させて脱臭に用いることで、脱臭効果の長期的な保持を可能とし、この脱臭材を電気掃除機に搭載し、吸引した塵埃に再粉化させた脱臭粉体を混合させることで、運転時の排気のクリーンレベルを大幅に高めることが可能となるため、家庭用掃除機の他に業務用掃除機、またさらに生ゴミ処理機の脱臭用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における固形化した脱臭材の斜視図 (a)同、脱臭材の粉化特性評価装置の構造断面図(b)同、脱臭材の粉化特性評価装置による再粉化方法を示す動作図 同、脱臭材の切削量測定結果図 同、再粉化させた脱臭粉体の粒度分布比率グラフ一覧図 本発明の実施の形態2における電気掃除機の構造断面図 同、電気掃除機の脱臭材再粉化手段の動作状態を示す略斜視図
符号の説明
1 脱臭粉体
2 無機系材料
3 鉱物粘土系材料
13 集塵室
14 電動送風機
17 収納室
18 脱臭材再粉化手段

Claims (7)

  1. 脱臭粉体を、バインダーと水と混合して、成形、乾燥及び焼成し、固形状態にした脱臭材において、所定手段を用いて、前記脱臭材に対して外部から応力を加えることで、部分的に元の粉体状に戻し、再粉化させた脱臭粉体を脱臭用途に用いる脱臭材。
  2. 脱臭粉体は、粒子径100ミクロン未満である請求項1に記載の脱臭材。
  3. 再粉化させた脱臭粉体の内、粒子径100ミクロン未満の脱臭粉体が占める割合が50%以上の粒度分布となる請求項1または2に記載の脱臭材。
  4. バインダーは、無機系材料及び鉱物粘土系材料を同時に添加している請求項1〜3のいずれか1項に記載の脱臭材。
  5. バインダーの配合比は、脱臭粉体100重量部に対して、無機系材料及び鉱物粘土系材料をそれぞれ5重量部から40重量部の範囲内とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の脱臭材。
  6. 脱臭材を焼成する温度は300℃以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の脱臭材。
  7. 塵埃を収集する集塵室と電動送風機を備えた電気掃除機において、前記集塵室以前に、収納室を備え、さらに前記収納室には、脱臭材再粉化手段が組み込まれており、請求項1〜6のいずれか1項に記載の脱臭材を前記収納室に備えた電気掃除機。
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