JP2005241998A - 光学フィルタユニット及び光学フィルタモジュール - Google Patents

光学フィルタユニット及び光学フィルタモジュール Download PDF

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Abstract

【課題】 従来の光学フィルタモジュールは、光学フィルタユニットに光線を斜めに入射するよう構成されていて、入射光線の屈折角が波長により異なる為に、光学フィルタモジュールの製造時の調節作業が困難であった。
【解決手段】光学フィルタモジュール100を構成する光学フィルタユニット30は、異なる波長帯域の複数の光線11が入射又は射出する第1平面3と、複数の波長帯域を含む一つの光線12が入射又は射出する第2平面2と、異なる波長帯域の複数の光線11を複数の波長帯域を含む一つの光線に合波し、又は複数の波長帯域を含む一つの光線12を異なる波長帯域の複数の光線に分離するフィルタ部とを具え、異なる波長帯域の複数の光線11は全て、同一の前記第1平面3上の異なる位置24、25、26から第1平面3にほぼ垂直に入射または射出し、複数の波長帯域を含む一つの光線12は、第2平面2から第2平面2にほぼ垂直に入射または射出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学フィルタ機能を有する光学フィルタユニット、特に光通信用に多重光を有する合波光線を複数の分波光線に分離し、または、それとは逆に異なる波長帯域の複数の分波光線を一つの合波光線に合波する光学フィルタユニット及びこの光学フィルタユニットから構成される光学フィルタモジュールに関する。
従来、光通信用に光を合波または分波する光学フィルタモジュールとして図4に示すようなものが知られている。
図4にて、このような光学フィルタモジュールは、合波光線用光ファイバを伝送して合波光線用コリメータレンズを経由して射出した複数の波長帯域を含む合波光線を光学フィルタユニットの入射出平面に斜めに入射し、光学多層膜に入射させることによって波長帯域毎に複数の光線に分波して分波光線を光学フィルタユニットから入射出平面に斜めに射出し、この分波光線を伝送するために分波光線用コリメータレンズを経由して分波光線用光ファイバに入射させる。または、それとは逆に分波光線用光ファイバを伝送して分波光線用コリメータレンズを経由して射出した分波光線を光学フィルタユニットの入射出平面に斜めに入射し、光学多層膜に入射させることによって合波した合波光線を光学フィルタユニットから入射出平面に斜めに射出し、この合波光線を伝送するためにコリメータレンズを経由して合波光線用光ファイバに入射させる。
また、このような光学フィルタモジュールに於いては、合波光線用光ファイバと、これのコリメータレンズと、分波光線用光ファイバと、これのコリメータレンズとは、例えば光ファイバユニットのような形で一体化されていた。
そしてこのような光学フィルタモジュールを製造するに当たって、構成要素である光学フィルタユニットと光ファイバユニットが作製された段階で、光学フィルタユニットと光ファイバユニットとの相互位置を調節する作業が必要であった。
この相互位置調節作業によって、合波光線用コリメータレンズを経由して合波光線用光ファイバから射出した合波光線が光学フィルタユニットの正確な位置に入射し、正確に分波されて光学フィルタユニットを射出し、射出した分波光線が分波光線用コリメータレンズの正確な位置に入射して分波光線用コリメータレンズを経由して分波光線用光ファイバに入射し、またはそれとは逆に、コリメータレンズを経由して分波光線用光ファイバから射出した分波光線が光学フィルタユニットの正確な位置に入射し、正確に合波されて光学フィルタユニットを射出し、射出した合波光線が正確に合波光線用コリメータレンズの正確な位置に入射して合波光線用光ファイバを経由して合波光線用光ファイバに入射することを可能にする。
このような従来の光学フィルタモジュールに於いては、光ファイバユニットを射出した合波光線と分波光線が光学フィルタユニットの入射出平面に斜めに入射する。また光学フィルタユニットを射出した合波光線と分波光線が光学フィルタユニットの入射出平面から斜めに射出する。入射出平面を有する部材には一般に屈折率分散がある。そうすると、合波光線と分波光線は、入射出平面に斜めに入射または射出するときに光波長に応じて異なる角度に屈折される。
例えば、図4に示されるような光学フィルタモジュールに於いて、複数の異なる波長の光を多重した合波光線が合波光線用コリメータレンズを射出して光学フィルタユニットの入射出平面に斜めに入射すると、屈折率分散のために波長によって異なる大きさの屈折作用を入射出平面で受けるために、波長によって異なる方向へ屈折し、その後、波長によって異なる入射角で反射平面に入射して反射する。故に、合波光線は波長によって異なる入射角で光学多層膜に入射して分波される。その結果、光学フィルタユニットを分波されて射出する互いに異なる波長の複数の分波光線は入射出平面を互いに異なる間隔で射出する。
するとこれらの複数の分波光線を伝送のために入射する分波光線用光ファイバも互いに不等間隔で光ファイバユニットの中で配設されていなければならない。このように光ファイバユニットの中で互いに不等間隔で分波光線用ファイバを配設するためには、屈折率分散と光が通過する光路長とを基に隣接する分波光線間の不等相互間隔を計算しなければならない。このように計算された隣接する分波光線間の不等相互間隔に等しい間隔に分波光線用光ファイバを配設するためには一般に面倒で困難な調節作業を要する。更に、図4に於いて設けられている2種類の光学多層膜に対して、波長に応じて異なる入射角度で光線が入射する。光学多層膜は指定された入射角度に対して膜構成が決定されている。従って、指定入射角度とは異なる入射角度で光学多層膜に入射する光線は設計の光学特性とは異なる分光光学特性で反射または透過するので、設計の光学特性が得られず、その結果充分に分波できず、分波光線のS/N比が低下する危険がある。この特性上の問題は解決することが困難である。
以上は、合波光線を入射出平面に斜めに入射したときの問題を述べたが、それとは逆に互いに平行な分波光線を入射出平面に斜めに入射するときにも、例えば合波された合波光線が1本になって射出されないために伝送のために合波光線用コリメータレンズから合波光線用光ファイバに入射するときの光結合効率が低下し、伝送する合波光線の光量が低減するという問題が生じる等様々な問題が生じるが、詳細の説明は省略する。
以上をまとめると、光学フィルタモジュールを構成する光学フィルタユニットが合波光線または分波光線を斜めに入射するように構成されていると、光学フィルタモジュールの調節作業の困難性の問題、合波光線が光ファイバに入射するときに光結合効率が低下する問題、分波特性、合波特性が低下する問題等様々な問題が発生する。
本発明は以上列挙した問題の少なくとも一つを解決し、屈折率分散によって生じる光学フィルタモジュールの調節作業の困難性の問題を解決した光学フィルタユニット及びこの光学フィルタユニットから構成される光学フィルタモジュールを提供することにある。
以上の課題を解決する為に、本発明の第1の態様の光学フィルタユニットは、異なる波長帯域の複数の光線が入射または射出する第1平面と、複数の波長帯域を含む一つの光線が入射または射出する第2平面と、前記異なる波長帯域の複数の光線を前記複数の波長帯域を含む一つの光線に合波し、または前記複数の波長帯域を含む一つの光線を異なる波長帯域の複数の光線に分離するフィルタ部とを具え、前記異なる波長帯域の複数の光線は全て、同一の前記第1平面上の異なる位置から前記第1平面にほぼ垂直に入射または射出し、前記複数の波長帯域を含む一つの光線は、前記第2平面から前記第2平面にほぼ垂直に入射または射出している。
本発明の第2の態様の光学フィルタユニットは、第1の態様の光学フィルタユニットであって、前記フィルタ部は、光学フィルタと、前記光学フィルタを一方の面に支持し、他方の面に反射面を有する基板と、前記光学フィルタの前記基板側とは反対側に前記第1平面と前記第2平面とを有する光学部材とを具える。
本発明の第3の態様の光学フィルタユニットは、第1または第2の態様の光学フィルタユニットであって、前記第1平面と前記第2平面とは共通の平面上にある。
本発明の第4の態様の光学フィルタユニットは、第3の態様の光学フィルタユニットであって、前記光学フィルタは、前記基板の一つの面に配置された異なる分光特性の複数の光学フィルタ要素を有する。
本発明の第5の態様の光学フィルタユニットは、第3または第4の態様の光学フィルタユニットであって、前記光学部材は、前記複数の波長帯域を含む一つの光線の方向を変更する第2反射面を更に具える。
本発明の第6の態様の光学フィルタモジュールは、第1〜第4の何れかの態様の光学フィルタユニットと、前記光学フィルタユニットから射出または前記光学フィルタユニットへ入射する前記異なる波長帯域の複数の光線を入射または射出する複数の第1光学系と、前記光学フィルタユニットから射出または前記光学フィルタユニットへ入射する前記複数の波長帯域を含む一つの光線を入射または射出する一つの第2光学系とを具える。
本発明の第7の態様の光学フィルタモジュールは、第6の態様の光学フィルタモジュールであって、前記複数の第1光学系は、複数の第1光ファイバと前記複数の第1光ファイバの端面近傍に配置された複数の第1レンズとからなり、前記一つの第2光学系は、一つの第2光ファイバと前記一つの第2光ファイバの端面近傍に配置された一つの第2レンズとからなり、前記複数の第1レンズは、前記複数の第1光ファイバの端面を射出する異なる波長帯域の複数の光線を入射してそれぞれの光線を平行光束にし、または前記第1平面から射出する前記異なる波長帯域の複数の光線を入射してそれぞれの光線を前記複数の第1光ファイバの端面に集光し、前記一つの第2レンズは、前記一つの第2光ファイバの端面を射出する複数の波長帯域を含む一つの光線を入射して光線を平行光束にし、または前記第2平面から射出する前記複数の波長帯域を含む一つの光線を入射して前記一つの第2光ファイバの端面に集光し、前記複数の第1レンズの光軸は前記第1平面にほぼ垂直に、且つ前記一つの第2レンズの光軸は前記第2平面にほぼ垂直に配置されている。
本発明の第8の態様の光学フィルタモジュールは、第7の態様の光学フィルタモジュールであって、少なくとも前記複数の第1レンズは、同一部材で形成されたレンズアレイからなり、且つ前記複数の第1光ファイバを所定間隔で保持する結合部材を有する。
本発明の第9の態様の光学フィルタモジュールは、第3〜第5の何れかの態様の光学フィルタユニットと、前記光学フィルタユニットから射出または前記光学フィルタユニットへ入射する前記異なる波長帯域の複数の光線を入射または射出する複数の第1光ファイバと、前記光学フィルタユニットから射出または前記光学フィルタユニットへ入射する前記複数の波長帯域を含む一つの光線を入射または射出する一つの第2光ファイバと、前記複数の第1光ファイバ及び前記一つの第2光ファイバの端面近傍に前記異なる波長帯域の複数の光線または前記複数の波長帯域を含む一つの光線を集光するレンズ群を有する。
本発明の第10の態様の光学フィルタモジュールは、第9の態様の光学フィルタモジュールであって、前記複数の第1光ファイバと、前記一つの第2光ファイバを所定位置で保持する結合部材を有する。
本発明の光学フィルタユニットは、合波光線または分波光線をそれぞれの入射面にほぼ垂直に入射させたときに、合波光線を分離した分波光線または分波光線を合波した合波光線がそれぞれの射出面にほぼ垂直に射出するので、入射または射出時に波長によって屈折角が異なる問題が殆ど生じないために、光ファイバユニットを結合して光学フィルタモジュールを作製するときの位置調節作業が容易であり、光学フィルタモジュールを容易に作製することができる。
また、本発明の光学フィルタモジュールは、前記光学フィルタユニットと前記光学フィルタユニットに適合した光ファイバユニットとを具えるので、光学フィルタユニットと光ファイバユニットを位置調節する作業が容易であり、製造が容易である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
[第1実施形態]
図1は本実施形態の光学フィルタモジュールの断面を示す概要図である。
図1にて本実施形態の光学フィルタモジュール100は、光学フィルタユニット30と光ファイバユニット40とから構成される。
本実施形態の光学フィルタモジュール100を構成する光学フィルタユニット30は、第1部材13と第2部材14と光学多層膜21、22とから構成される。
光学多層膜21、22は、異なる2種類以上の屈折率の膜を複数層積層した基板を持たない多層膜であって、好ましくは高屈折率膜と低屈折率膜とを交互に複数層積層した交互層あり、薄膜干渉効果によって得られた所望の光学特性を有する。ここで、高屈折率膜は低屈折率膜よりも屈折率が高い膜の意味であり、低屈折率膜は高屈折率膜よりも屈折率が低い膜の意味である。高屈折率膜の物質としては、酸化ニオブ、酸化ネオジム、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化チタニウム、酸化ハフニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛等から選ばれた一つ以上が使用でき、また低屈折率膜の物質としては、酸化ケイ素、フッ化マグネシウム、フッ化アルミニウム、フッ化カルシウム等から選ばれた一つ以上が使用でき、使用波長に対して透明な物質であれば特に物質に制限は無い。
光学多層膜21、22の膜構成は、周知の光学薄膜設計法を用いて所望の分光特性と入射角度θと入射出媒質の屈折率とに対して、構成する各膜の屈折率即ち膜物質と、膜厚と、必要な層数とを設計することによって決定される。尚、該入射出媒質は、本来は接着剤層17、18であるが、光学多層膜21、22に対する入射角、射出角は本明細書中では便宜的に第1部材13、第2部材14中の入射角、射出角とされる。また、所望の分光特性は、所定の合波光線を分波し、所定の分波光線を合波するために、ある所定の波長帯域の光線を反射し、他の所定の波長帯域の光線を透過するように決定される。
光学多層膜は、スパッタ法等の真空中成膜法で成膜されることが好ましい。
光学多層膜は、可溶性の基板面上に光学多層膜を成膜し、その後基板を溶解して作製しても良いし、ガラス基板面上にアルミニウム等の可溶性物質の薄膜を成膜し、その可溶性物質薄膜面上に光学多層膜を成膜し、その後可溶性物質薄膜を溶解して光学多層膜を剥離することによって作製しても良い。
光学多層膜は、例えば以下のようにして作製される。
(1)ガラス基板を用意する。このガラス基板は少なくとも膜形成面が研磨されている。
(2)ガラス基板面上にアルミニウム膜を膜厚50nm形成する。
(3)アルミニウム膜が形成されたガラス基板をスパッタ装置にセットし、所定基板温度、圧力条件下で、ターゲットをスパッタすることにより高屈折率膜と低屈折率膜の交互層を成膜する。
(4)所定の層数の成膜が終了したら、ガラス基板を冷却後、スパッタ装置の真空槽内を大気圧に戻し、ガラス基板を取り出す。この後、図1に示すような所望の寸法、形状の光学多層膜21、22を得る為に、ダイシングソーにより膜面にガラス基板の中にまで届く深さの切り込みを入れて膜を区分する。
(5)ガラス基板を10重量%のNaOH水溶液に浸漬し、アルミニウム膜を溶解し、光学多層膜をガラス基板から剥離する。
このようにして基板を持たない矩形状の光学多層膜21、22が作製される。
ここで光学多層膜21と光学多層膜22とは、透過する波長帯域も、反射する波長帯域も共に異なるように膜構成されているので、光学多層膜21、22を作製するために光学多層膜を2度成膜することが必要である。
第1部材13と第2部材14は光学多層膜21、22が挟み込まれる部材である。
第1部材13の材料としては、BK7等の光学ガラスが好ましい。第1部材13の材料としては使用光に対して透明であれば光学ガラス以外の合成樹脂等でも良い。第1部材13は、図1に示すように、側面と底面と上面とを具え、側面が、底面または上面に垂直な多角柱形状であり、側面には互いに所定角度をなす平面部15と、第2入射出平面2と、第1入射出平面3とを具えている。平面部15と第1入射出平面3とは角βを、第1入射出平面3と第2入射出平面2とは角αをなす。
第2部材14の材料は、第1部材13と同様に選定され、好ましくは第1部材13と屈折率が同じ材料が、より好ましくは同一の材料が用いられる。第1部材13と第2部材14の屈折率が異なる場合、双方の材料の屈折率分散を等しくすることが好ましい。第2部材14は、平行板形状であり、平面部16と、平面部16と所定距離を隔てて平行な反射平面4とを具える。該所定距離は、光学フィルタユニット30を射出する分波光線11の所定間隔に基づいて決められる。第1反射平面4は、第2部材14の内部から第1反射平面4に向かう合波光線の波長帯域を含む入射光線の全ての波長帯域の光線を反射するように構成され、全反射面、金膜等の金属膜反射面、または誘電体多層膜反射面の何れでも良い。
光学多層膜21、22は、第1部材13の平面部15と、第2部材14の平面部16との間で各々接着剤層17と接着剤層18とで接着されている。即ち、光学多層膜21、22は、平面部15と平面部15に対向させた平面部16との間で、互いに隣接してまたは狭い間隙を空けて第1部材13の底面と平面部15との交線方向、即ち図1に於けるx軸方向に配列され、光学多層膜21、22の上面は接着剤層17を介して平面部15に平行に接合され、光学多層膜21、22の下面は接着剤層18を介して平面部16に平行に接合されている。
ここで、接着剤層17、18の材料としてはエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂等を用いることができる。光学多層膜21、22を第1部材13の平面部15、第2部材14の平面部16に接合することができ、使用光に対して透明であれば特に限定されないが、第1部材13または第2部材14の屈折率に近いことが好ましい。また、必要に応じて光学多層膜21、22を接着剤を用いないで直接平面部15、16にオプティカルコンタクトで接合しても良い。
以上のように光学多層膜21、22を第1部材13の平面部15と第2部材14の平面部16との間で各々の面に接着剤層17と接着剤層18とで接着することによって光学フィルタユニット30が作製される。作製された光学フィルタユニット30は、図1に示すように、光学多層膜21、22の一方の面側に、膜面10に平行な第1反射面4を有する第2部材14と、他方の面側に、膜面10と角βをなす第1入射出平面3、及び第1入射出平面3と角αをなす第2入射出平面2を有する第1部材13とを具える。
ここで、図1にて、光学フィルタユニット30の角αと角βは、第2入射出平面2に垂直に光学フィルタユニット30に入射した光線が第1反射平面4で反射し、光学多層膜21、22を透過して第1入射出平面3に垂直に射出するように、またそれとは逆に、第1入射出平面3に垂直に光学フィルタユニット30に入射した光線が光学多層膜21、22を透過して第1反射平面4で反射し、第2入射出平面2に垂直に射出するように決められている。
一般に、隣接する部材間で屈折率が異なるときに、境界を越えて進む光線は屈折する。
本実施形態の光学フィルタモジュール100を構成する光学フィルタユニット30では、異なる波長帯域の光線が異なる屈折角で屈折することによって生じる悪影響を無くするために、屈折が生じないように第1部材13と第2部材14を等しい屈折率の材料で構成することが好ましく、同一部材で構成することがより好ましい。この場合には、角βは光学多層膜21、22への入射角θに等しく、且つ角αはπ−2θに等しく構成される。第1部材13と第2部材14の屈折率が異なる場合には、屈折が生じても屈折角を異なる波長帯域間で互いに等しくする為に、第1部材13と第2部材14を屈折率分散が互いに等しい材料で構成することが好ましい。
図3に、光学フィルタユニット30を構成する光学多層膜21、22の分光透過特性と分光反射特性と、対象とする分波光線W1、W2、W3のスペクトルとを示す。尚、光学多層膜21、22のカットオフ波長の相互の違いを理解し易くするために、分光透過特性と分光反射特性の相対光強度の高さを相互にずらしており、この高さの違いは発明の本質とは無関係である。
図3、図1にて、光学フィルタユニット30を構成する光学多層膜21は、入射光線を入射角θで入射し、分光反射特性R1で示される波長帯域の光線を反射角θで反射して分光透過特性T1で示される波長帯域の光線を所定の射出角で透過する。尚、前に述べたように本実施形態中で、図1に示すように、前記入射角を第2部材14中の角度θで定義する。同様に、光学多層膜22は、入射光線を入射角θで入射し、波長帯域R2の光線を反射角θで反射して波長帯域T2の光線を所定の射出角で透過するように構成されている。ここで、反射光が顕著な波長帯域から透過光が顕著な波長帯域に移り変わる波長をカットオフ波長と呼ぶ。光学多層膜21、22は、そのカットオフ波長を各々Λ1、Λ2とすると、Λ1<Λ2となるように構成されている。
また、分波光線W1、W2、W3の主波長を、各々λ1、λ2、λ3とすると、光学多層膜21、22は、λ1<Λ1<λ2<Λ2<λ3の関係が成り立つように構成されている。
更に、光学フィルタユニット30は以下のように構成されている。主波長λ1の光線W1と主波長λ2の光線W2と主波長λ3の光線W3とを含む合波光線W1+W2+W3が第2入射出平面2上の第2所定位置23から面に垂直に入射すると、合波光線は、第1部材13と第2部材14とを経由して第1反射平面4で反射して光学多層膜21に入射角θで入射し、透過した分波光線W1を第1部材13を経由して第1入射出平面3上の第1所定位置24から面に垂直に射出する。更に光学多層膜21で反射した残りの光線W2+W3を第1反射平面4で反射して光学多層膜22に入射角θで入射し、透過した分波光線W2を第1部材13を経由して第1入射出平面3上の第1所定位置25から面に垂直に射出する。更に光学多層膜22で反射した分波光線W3は第1反射平面4で反射して第2部材14、第1部材13を経由して第1入射出平面3上の第1所定位置26から面に垂直に射出する。それとは逆に、互いに平行で光線間の間隔が所定間隔27の分波光線W1、W2、W3が各々第1入射出平面3上の第1所定位置24、25、26から面に垂直に光学フィルタユニット30に入射すると、これらを合波した合波光線W1+W2+W3が第2部材14と第1部材13を経由して第2入射出平面2上の第2所定位置23から面に垂直に射出する。尚、第1所定位置24、25、26と第2所定位置23とは第1部材13の底面または上面に平行な一平面上に設けられ、且つ第1所定位置24、25、26は等間隔且つ所定間隔27に設けられる。また、第1所定位置24、25、26で入射または射出する分波光線と、第2所定位置23で入射または射出する合波光線とは互いにπ−αの角度をなす。この角π−αは第1部材13と第2部材14の屈折率が等しいときには入射角θの2倍になる。
図1にて、本実施形態の光学フィルタモジュール100を構成する光ファイバユニット40は、第1コリメータレンズ6と第2コリメータレンズ7と第1光ファイバ8と第2光ファイバ9とこれらコリメータレンズ6、7と光ファイバ8、9とが配設されて固定される結合部材19とから構成される。
結合部材19は、各構成要素が以下のように機能するように、相互に位置決めされた各構成要素を配設して固定する。
第2光ファイバ9は、合波光線を伝送して第2コリメータレンズ7に向けて射出し、それとは逆に第2コリメートレンズ7から入射する合波光線を伝送するように構成される。
第2コリメータレンズ7は、第2光ファイバ9を射出する合波光線を入射して平行光束にし、所定方向に射出し、それとは逆に合波光線を所定方向から入射して第2光ファイバ9のコアに向けて集光するように構成される。
第1光ファイバ8は、分波光線を伝送して第1コリメータレンズ6に向けて射出し、それとは逆に第1コリメートレンズ6から入射する分波光線を伝送するように構成される。
第1コリメータレンズ6は、第1光ファイバ8を射出する分波光線を入射して平行光束にし、所定方向に射出し、それとは逆に分波光線を所定方向から入射して第1光ファイバ8のコアに向けて集光するように構成される。
更に、第1コリメータレンズ6及び第1光ファイバ8は、互いに等間隔且つ所定間隔27で互いに平行な分波光線が入射出できるように結合部材19上に位置及び方向を調節して固定される。このために、第1コリメータレンズ6の光軸方向及び第1光ファイバ8の延伸方向つまりコア軸方向が共に入射または射出する分波光線方向と一致するように位置及び方向を調節して固定することが好ましい。更にまた、第2コリメータレンズ7及び第2光ファイバ9は、該分波光線と所定角度π−αをなす合波光線が入射出できるように、第1コリメータレンズ6及び第1光ファイバ8から所定距離に位置及び方向を調節して固定される。このために、第2コリメータレンズ7の光軸方向及び第2光ファイバ9の延伸方向つまりコア軸方向が共に入射または射出する合波光線方向と一致し、第1コリメータレンズ6の光軸方向及び第1光ファイバ8の延伸方向と所定角度π−αをなすように位置及び方向を調節して固定されることが好ましい。尚、第1コリメータレンズ6と第2コリメータレンズ7の各々の光軸は同一平面上に配置される。尚、光ファイバユニット40の第1コリメータレンズ6で入射または射出する分波光線と第2コリメータレンズ7で入射または射出する合波光線とは同一平面上にあるよう構成されている。
以上のようにして本実施形態の光学フィルタモジュール100を構成する光ファイバユニット40が作製される。
以上のように本実施形態の光学フィルタモジュール100を構成する光学フィルタユニット30と光ファイバユニット40とが作製された後、図1にて、光学フィルタユニット30と光ファイバユニット40とは、以下に説明するようにして相互に位置決めして不図示の結合部材で固定される。
即ち、光ファイバユニット40の第1コリメータレンズ6から分波光線11を射出させて、この分波光線11を光学フィルタユニット30の第1入射出平面3上の第1所定位置24〜26から面に垂直に入射させる。この状態では分波光線11を合波した合波光線12が光学フィルタユニット30の第2入射出平面2上の第2所定位置23から面に垂直に射出されるように光学フィルタユニット30は構成されていた。射出する合波光線12は入射する分波光線11と非平行であるので、合波光線12上の位置と第2入射出平面2との距離に応じて合波光線12と分波光線11との距離は変化する。そこで、分波光線11を第1入射出平面3面上の第1所定位置24〜26から面に垂直に入射させつつ合波光線12を第2入射出平面2面上の第2所定位置23から面に垂直に射出させた状態で、光学フィルタユニット30と光ファイバユニット40との相互距離を調節して、合波光線12が、分波光線11が射出した第1コリメータレンズ6から所定距離にある第2コリメータレンズ7に正しく入射するようにする。この状態で光ファイバユニット40と光学フィルタユニット30とは不図示の結合部材で固定される。尚、本実施形態の光学フィルタモジュール100に於いては、図1に示すように、分波光線11と合波光線12とは共にxy平面上にある。
以上のようにして本実施形態の光学フィルタモジュール100が作製される。
本実施形態の光学フィルタモジュール100は、光ファイバユニット40を伝送してきて射出する分波光線11を光学フィルタユニット30に入射して合波し、合波光線12を射出して光ファイバユニットに入射して伝送する。またそれとは逆に、光学フィルタモジュール100は、光ファイバユニット40を伝送してきて射出する合波光線12を光学フィルタユニット30に入射して分波し、分波光線11を射出して光ファイバユニット40に伝送のために入射する。
本実施形態の光学フィルタモジュール100に於いては、合波光線12は光学フィルタユニット30の第2入射出平面2へ垂直に入射するので、第2入射出平面2で屈折せず、従って、屈折率分散の影響を受けないので、光学多層膜21、22に入射する合波光線の入射角度が光波長によって異なる問題が生じない。従って、光学多層膜21、22に設計とは異なる入射角で光が入射することによって分波特性が劣化する問題がない。または、光学多層膜21、22を波長によって異なる入射角で設計する必要がない。更に、分波光線11は等間隔で光学フィルタユニット30を射出するので、第1光ファイバ8を不等間隔に調節しながら結合部材19上で配設する作業が不要である。また、分波光線11は第1入射出平面3に垂直に入射するので、第1入射出平面3で屈折せず、従って、屈折率分散の影響を受けないので、光学多層膜21、22に入射する分波光線の入射角度が光波長によって異なる問題が生じない。従って、光学多層膜21、22に設計とは異なる入射角で入射角で光が入射することによって合波特性が劣化する問題がない。または、光学多層膜21、22を波長によって異なる入射角で設計する必要がない。更に、合波光線12が1本になって光学フィルタユニット30を射出するので、第2光ファイバ9へ入射する合波光線の拡がりのために結合効率が低下することがない。
また、本実施形態の光学フィルタモジュール100は、光ファイバユニット40から射出する異なる波長帯域の複数の光線を光学フィルタユニット30の同一の第1入射出平面3の異なる複数の所定位置に垂直に入射させ、光ファイバユニット40と光学フィルタユニット30との相互距離を調節するだけで第2入射出平面2から射出する合波光線11を光ファイバユニット40の所定位置に入射させることができるので、製造に当たって調節作業が容易である。
更に本実施形態の光学フィルタモジュール100に於いては、基板を持たない光学多層膜21、22を第1部材13と第2部材14の各平面部に沿わせて接合しているので、膜応力が小さく、第2部材14と第1部材13の厚みを薄くしても光学多層膜21、22の膜面の撓みを小さくすることができる。そのため射出する合波光線と分波光線の波面の狂いを少なくすることができるので、合波光線と分波光線が入射する光ファイバへの結合効率が高く、また、コンパクト化が容易である。
[第2実施形態]
図2は本実施形態の光学フィルタモジュールの断面を示す概要図である。尚、第1実施形態の光学フィルタモジュールの構成要素に対応する機能の構成要素については同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図2にて本実施形態の光学フィルタモジュール100は、光学フィルタユニット30と光ファイバユニット40とから構成される。
本実施形態の光学フィルタモジュール100を構成する光学フィルタユニット30は、第1部材13と第2部材14と光学多層膜21、22とから構成される。
光学多層膜21、22は、第1実施形態のものと同じである。
第1部材13の材料としては、BK7等の光学ガラスが好ましい。第1部材の材料としては使用光に対して透明であれば光学ガラス以外の合成樹脂等でも良い。第1部材13は、図2に示すように、側面と底面と上面とを具え、側面が、底面または上面に垂直な多角柱状であり、側面には互いに所定角度をなす平面部15と、入射出平面1と、第2反射平面5とを具えている。平面部15と入射出平面1とは角βを、入射出平面1と第2反射平面とは角αをなす。第2反射平面5は、入射出平面1から入射する合波光線の波長帯域を含む入射光線の全ての波長帯域の光を反射するように構成され、全反射面、金膜等の金属膜反射面、または誘電体多層膜反射面の何れでも良い。
第2部材14の材料は、第1部材13と同様に選定され、好ましくは第1部材13と屈折率が同じ材料が、より好ましくは同一の材料が用いられる。第1部材13と第2部材14の屈折率が異なる場合、双方の材料の屈折率分散を等しくすることが好ましい。第2部材14は、平行板形状であり、平面部16と、平面部16と所定距離を隔てて平行な反射平面4とを具える。該所定距離は、光学フィルタユニット30を射出する分波光線11の所定間隔に基づいて決められる。第1反射平面4は、第2部材14の内部から第1反射平面4に向かう合波光線の波長帯域を含む入射光線の全ての波長帯域の光を反射するように構成され、全反射面、金膜等の金属膜反射面、または誘電体多層膜反射面の何れでも良い。また、第2部材14に、第1部材13の第2反射平面5と二者択一的に、第1反射平面5に垂直な第3反射平面28を更に設けても良い。
光学多層膜21、22は、第1部材13の平面部15と、第2部材14の平面部16との間で各々接着剤層17と接着剤層18とで接着されている。即ち、光学多層膜21、22は、平面部15と平面部15に対向させた平面部16との間で、互いに隣接してまたは狭い間隙を空けて第1部材13の底面と平面部15との交線方向、即ち図2に於けるx軸方向に配列され、光学多層膜21、22の上面は接着剤層17を介して平面部15に平行に接合され、光学多層膜21、22の下面は接着剤層18を介して平面部16に平行に接合されている。尚、第2部材14に第3反射平面28を設けた場合には、第3反射平面28は第1部材13の底面または上面の法線方向に平行に接合される。
ここで、接着剤層17、18に関しては第1実施形態のものと同じである。
以上のように光学多層膜21、22を第1部材13の平面部15と第2部材14の平面部16との間で各々の面に接着剤層17と接着剤層18とで接着することによって光学フィルタユニット30が作製される。作製された光学フィルタユニット30は、図2に示すように、光学多層膜21、22の一方の面側に、膜面10に平行な第1反射面4を有する第2部材14を、他方の面側に、膜面と角βをなす入射出平面1、及び入射出平面1と角αをなす第2反射平面5を有する第1部材13とを具える。
ここで、図2にて、光学フィルタユニット30の角αと角βは、入射出平面1に垂直に光学フィルタユニット30に入射した光線が第2反射平面5と第1反射平面4とを順に反射し、光学多層膜21、22を透過して入射出平面1に垂直に射出するように、またそれとは逆に、入射出平面1に垂直に光学フィルタユニット30に入射した光線が光学多層膜21、22を透過して第1反射平面4と第2反射平面5とを順に反射し、入射出平面1に垂直に射出するように決められている。
以上のように光線が入射または射出するために、第1反射平面4と第2反射平面5とは垂直にされる必要がある。
従って、本実施形態の光学フィルタモジュール100を構成する光学フィルタユニット3に於いては、第1部材13の角αと角βとの間でα+β=πの関係が成り立つように構成され、光学多層膜21、22の設計入射角θに依存して角βが決められる。例えば第1部材13と第2部材14の屈折率が等しい場合、β=θ、第1部材13の屈折率がn1で第2部材14の屈折率がn2の場合、β=sin−1{(n2/n1)sinθ}に構成される。
本実施形態の光学フィルタモジュール100の光学フィルタユニット30を構成する光学多層膜21、22の分光透過特性と分光反射特性と、対象とする分波光線W1、W2、W3のスペクトルは、図3に示され、これらは第1実施形態の光学フィルタユニットが具えるものと同じであるので、繰り返して説明しない。
光学フィルタユニット30は以下のように構成されている。主波長λ1の光線W1と主波長λ2の光線W2と主波長λ3の光線W3とを含む合波光線W1+W2+W3が入射出平面1上の第2所定位置23から面に垂直に入射すると、合波光線は、第2反射平面5と第1反射平面4とを反射しながら第1部材13と第2部材14を経由してして光学多層膜21に入射角θで入射し、透過した分波光線W1は第1部材13を経由して入射出平面1上の第1所定位置24から面に垂直に射出する。更に光学多層膜21で反射した残りの光線W2+W3は第1反射平面4で反射して光学多層膜22に入射角θで入射し、透過した分波光線W2を第1部材13を経由して入射出平面1上の第1所定位置25から面に垂直に射出する。更に光学多層膜22で反射した分波光線W3は第1反射平面4で反射して第2部材14、第1部材13を経由して入射出平面1上の第1所定位置26から面に垂直に射出する。それとは逆に、互いに平行で光線間の間隔が所定間隔27の分波光線W1、W2、W3が各々入射出平面1上の第1所定位置24、25、26から面に垂直に光学フィルタユニット30に入射すると、これらを合波した合波光線W1+W2+W3が第1反射平面4と第2反射平面5とを反射しながら第2部材14と第1部材13を経由して入射出平面1上の第2所定位置23から面に垂直に射出する。尚、第1所定位置24、25、26と第2所定位置23とは第1部材13の底面または上面に平行な一直線上に、且つ第1所定位置24、25、26は等間隔且つ第1所定間隔27に、尚且つ第2所定位置23と第1所定位置24の間隔は第2所定間隔29に決められる。また、第1所定位置24、25、26で入射または射出する分波光線と、第2所定位置23で入射または射出する合波光線とは同一平面上にあり互いに平行である。
図2にて、本実施形態の光学フィルタモジュール100を構成する光ファイバユニット40は、第1コリメータレンズ6と第2コリメータレンズ7と第1光ファイバ8と第2光ファイバ9とこれらコリメータレンズ6、7と光ファイバ8、9とが配設して固定される結合部材19とから構成される。
これら各構成要素、コリメータレンズ6、7、光ファイバ8、9、及び結合部材19の各機能は第1実施形態のものと同じであるので、繰り返して説明しない。
本実施形態の光学フィルタモジュール100を構成する光ファイバユニット40の結合部材19は、以下の点を除いて第1実施形態のものと同じであるので、機能が共通である部分の繰り返し説明を省略する。
第1実施形態においては、結合部材19は、第2コリメータレンズで入射または射出する合波光線が第1コリメータレンズで入射または射出する分波光線と所定角度π−αをなすように第1コリメータレンズと第1光ファイバと第2コリメータレンズと第2光ファイバとの位置及び方向を調節して固定していた。これに対して本実施形態の光学フィルタモジュール100を構成する光ファイバユニット40の結合部材19は、第2コリメータレンズ7で入射または射出する合波光線が第1コリメータレンズ6で入射または射出する分波光線と同一平面上で平行に且つ第2所定間隔29をなして入射または射出できるように第1コリメータレンズ6と第1光ファイバ8と第2コリメータレンズ7と第2光ファイバ9との位置及び方向を調節して固定している。尚、本実施形態の光学フィルタモジュール100に於いては、図2に示すように、分波光線11と合波光線12とはxy平面上にある。
以上のようにして本実施形態の光学フィルタモジュール100を構成する光ファイバユニット40が作製される。
以上のように本実施形態の光学フィルタモジュール100を構成する光学フィルタユニット30と光ファイバユニット40とが作製された後、図2にて、光学フィルタユニット30と光ファイバユニット40とは、以下に説明するようにして相互に位置決めして不図示の結合部材で固定される。
即ち、光ファイバユニット40の第1コリメータレンズ6から分波光線11を射出させて、この分波光線11を光学フィルタユニット30の入射出平面1上の第1所定位置24〜26から面に垂直に入射させる。この状態では分波光線11を合波した合波光線12が光学フィルタユニット30の入射出平面1上の第2所定位置23から面に垂直に射出されるよう光学フィルタユニット30は構成されていた。第2所定位置23と第1所定位置24との間隔は第2所定間隔29に設けられており、第1コリメータレンズ6と第2コリメータレンズ7とは第2所定間隔29の分波光線11と合波光線12が各々入射または射出するように構成されているので、第2所定位置23を射出する合波光線12は第2コリメータレンズ7に正しく入射する。この状態で光ファイバユニット40と光学フィルタユニット30とは不図示の結合部材で固定される。
以上のようにして本実施形態の光学フィルタモジュール100が作製される
本実施形態の光学フィルタモジュール100は、光ファイバユニット40を伝送してきて射出する分波光線11を光学フィルタユニット30に入射して合波し、合波光線12を射出して光ファイバユニット30に入射して伝送する。またそれとは逆に、光学フィルタモジュール100は、光ファイバユニット40を伝送してきて射出する合波光線12を光学フィルタユニット30に入射して分波し、分波光線11を射出して光ファイバユニットに伝送のために入射する。
本実施形態の光学フィルタモジュール100は、第1実施形態の光学フィルタモジュール100と同様な作用効果を奏する他、光学フィルタユニット30は、異なる波長帯域の複数の分波光線11と複数の波長帯域を含む合波光線12が面に垂直に共通に入射または射出する同一の入射出平面1を具え、この同一の入射出平面1上の一直線上に第1所定位置24、25、26が所定間隔27で、第2所定位置23が第1所定位置24、25、26と第2所定間隔29で設けられており、異なる波長帯域の複数の分波光線11を各第1所定位置24、25、26から入射出平面1に垂直に入射させると、第2所定位置23から合波光線12を入射出平面1に垂直に射出するように構成されている。また、光ファイバユニット40は、同一平面上で互いに所定間隔27をなし且つ互いに平行な分波光線11を第1コリメータレンズ6から射出し、光ファイバユニット40から射出した分波光線11と第2所定間隔29をなし且つ互いに平行で分波光線11と同一平面上にある合波光線12を第2コリメータレンズ7に入射するよう構成されている。従って、光ファイバユニット40の第1コリメータレンズ6から射出する分波光線11が入射出平面1の第1所定位置24、25、26で入射出平面1に垂直に入射または射出するように光学フィルタユニット30と光ファイバユニット40とを入射出平面1方向に相互に移動するだけで、光学フィルタユニット30と光ファイバユニット40との相互距離に関係なく光学フィルタユニット30と光ファイバユニット40との間で分波光線11と合波光線12とを正確にやり取りできるように位置調節をすることができる。以上のように位置調節すれば、逆に、光ファイバユニット40の所定位置から合波光線12を射出させて光学フィルタユニット30の入射出面1の第2所定位置23に入射させた場合には、複数の分波光線11が第1所定位置24、25、26から射出し、光ファイバユニット40の所定位置に正確に入射することは論を待たない。
以上のように本実施形態の光学フィルタモジュール100によれば、第1実施形態の光学フィルタモジュール100と同様な作用効果を奏する他、製造に際して、第1実施形態の光学フィルタモジュール10よりも調節が容易である。
尚、以上の説明では合波光線12を第1部材13の第2反射平面5で反射させる例を説明したが、第2部材14の第3反射平面28で反射させても良い。
以上第1、第2実施形態の光学フィルタモジュールの説明では、分波光線11が3本の場合を説明したが、分波光線11は2本、または4本以上何本であってもよい。
また、以上第1、第2実施形態の光学フィルタモジュールでは光学多層膜を第1部材と第2部材との間に接合した例を説明したが、光学多層膜自体が所定の位置に所定の屈折率の媒質中に配置されさえすれば本構成に限られるものではなく、この他に第3部材や第4部材以上を用いても良い。また光学多層膜21、22は基板を持たないものに限らず、リソグラフィー法等を用いた成膜用基板付きのものであっても良い。この場合、第1部材13または第2部材14は光学多層膜の成膜用基板となる。
また、入射出平面上の所定位置23、24、25、26は、点として説明したが、光学多層膜21、22の有効寸法に応じて許容範囲があることは言うまでもない。
第1実施形態の光学フィルタモジュールを示す。 第2実施形態の光学フィルタモジュールを示す。 第1、第2実施形態の光学フィルタモジュールの機能を説明する図である。 従来の光学フィルタモジュールを示す。
符号の説明
1 入射出平面
2 第2入射出平面
3 第1入射出平面
4 第1反射平面
5 第2反射平面
6 第1コリメータレンズ
7 第2コリメータレンズ
8 第1光ファイバ
9 第2光ファイバ
10 膜面
11 分波光線
12 合波光線
13 第1部材
14 第2部材
15、16 平面部
17、18 接着剤層
19 結合部材
21、22 光学多層膜
23 第2所定位置
24、25、26 第1所定位置
27 所定間隔
28 第3反射平面
29 第2所定間隔
30 光学フィルタユニット
40 光ファイバユニット
100 光学フィルタモジュール

Claims (10)

  1. 異なる波長帯域の複数の光線が入射または射出する第1平面と、
    複数の波長帯域を含む一つの光線が入射または射出する第2平面と、
    前記異なる波長帯域の複数の光線を前記複数の波長帯域を含む一つの光線に合波し、または前記複数の波長帯域を含む一つの光線を異なる波長帯域の複数の光線に分離するフィルタ部とを具え、
    前記異なる波長帯域の複数の光線は全て、同一の前記第1平面上の異なる位置から前記第1平面にほぼ垂直に入射または射出し、前記複数の波長帯域を含む一つの光線は、前記第2平面から前記第2平面にほぼ垂直に入射または射出していることを特徴とする光学フィルタユニット。
  2. 請求項1に記載の光学フィルタユニットであって、
    前記フィルタ部は、光学フィルタと、前記光学フィルタを一方の面に支持し、他方の面に反射面を有する基板と、前記光学フィルタの前記基板側とは反対側に前記第1平面と前記第2平面とを有する光学部材とを具えることを特徴とする光学フィルタユニット。
  3. 請求項1または2に記載の光学フィルタユニットであって、
    前記第1平面と前記第2平面とは共通の平面上にあることを特徴とする光学フィルタユニット。
  4. 請求項3に記載の光学フィルタユニットであって、
    前記光学フィルタは、前記基板の一つの面に配置された異なる分光特性の複数の光学フィルタ要素を有することを特徴とする光学フィルタユニット。
  5. 請求項3または4に記載の光学フィルタユニットであって、
    前記光学部材は、前記複数の波長帯域を含む一つの光線の方向を変更する第2反射面を更に具えることを特徴とする光学フィルタユニット。
  6. 請求項1〜5何れか1項に記載の光学フィルタユニットと、
    前記光学フィルタユニットから射出または前記光学フィルタユニットへ入射する前記異なる波長帯域の複数の光線を入射または射出する複数の第1光学系と、
    前記光学フィルタユニットから射出または前記光学フィルタユニットへ入射する前記複数の波長帯域を含む一つの光線を入射または射出する一つの第2光学系とを具えたことを特徴とする光学フィルタモジュール。
  7. 請求項6に記載の光学フィルタモジュールであって、
    前記複数の第1光学系は、複数の第1光ファイバと前記複数の第1光ファイバの端面近傍に配置された複数の第1レンズとからなり、
    前記一つの第2光学系は、一つの第2光ファイバと前記一つの第2光ファイバの端面近傍に配置された一つの第2レンズとからなり、
    前記複数の第1レンズは、前記複数の第1光ファイバの端面を射出する異なる波長帯域の複数の光線を入射してそれぞれの光線を平行光束にし、または前記第1平面から射出する前記異なる波長帯域の複数の光線を入射してそれぞれの光線を前記複数の第1光ファイバの端面に集光し、
    前記一つの第2レンズは、前記一つの第2光ファイバの端面を射出する複数の波長帯域を含む一つの光線を入射して光線を平行光束にし、または前記第2平面から射出する前記複数の波長帯域を含む一つの光線を入射して前記一つの第2光ファイバの端面に集光し、前記複数の第1レンズの光軸は前記第1平面にほぼ垂直に、且つ前記一つの第2レンズの光軸は前記第2平面にほぼ垂直に配置されていることを特徴とする光学フィルタモジュール。
  8. 請求項7に記載の光学フィルタモジュールであって、
    少なくとも前記複数の第1レンズは、同一部材で形成されたレンズアレイからなり、且つ前記複数の第1光ファイバを所定間隔で保持する結合部材を有することを特徴とする光学フィルタモジュール。
  9. 請求項3〜5何れか1項に記載の光学フィルタユニットと、
    前記光学フィルタユニットから射出または前記光学フィルタユニットへ入射する前記異なる波長帯域の複数の光線を入射または射出する複数の第1光ファイバと、
    前記光学フィルタユニットから射出または前記光学フィルタユニットへ入射する前記複数の波長帯域を含む一つの光線を入射または射出する一つの第2光ファイバと、
    前記複数の第1光ファイバ及び前記一つの第2光ファイバの端面近傍に前記異なる波長帯域の複数の光線または前記複数の波長帯域を含む一つの光線を集光するレンズ群を有することを特徴とする光学フィルタモジュール。
  10. 請求項9に記載の光学フィルタモジュールであって、
    前記複数の第1光ファイバと、前記一つの第2光ファイバを所定位置で保持する結合部材を有することを特徴とする光学フィルタモジュール。
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