JP2005238989A - 自動車のモータ駆動システム - Google Patents
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Abstract
【課題】車輪を駆動するモータを備え、回動アームとナックルの位置関係が変化しない懸架装置を採用した自動車を対象として、乗り心地や走行性能の確保と居室・荷室空間の拡大を両立することである。
【解決手段】トレーリングアーム4とナックル9の位置関係が変化しないトレーリングアーム方式の懸架装置を採用した車輪1のハブシャフト2を駆動するモータ3を、トレーリングアーム4の回動軸11と同軸上の回動軸13に回動可能に取り付け、このモータ3の駆動力を、モータ3と一緒に回動する駆動力伝達機構を介して、ナックル9に支持されたハブシャフト2に伝達することにより、モータ3を懸架装置の上側に取り付け、かつ、その駆動力伝達機構を簡単な構成のものとして、乗り心地や走行性能の確保と居室・荷室空間の拡大を両立できるようにした。
【選択図】図1
【解決手段】トレーリングアーム4とナックル9の位置関係が変化しないトレーリングアーム方式の懸架装置を採用した車輪1のハブシャフト2を駆動するモータ3を、トレーリングアーム4の回動軸11と同軸上の回動軸13に回動可能に取り付け、このモータ3の駆動力を、モータ3と一緒に回動する駆動力伝達機構を介して、ナックル9に支持されたハブシャフト2に伝達することにより、モータ3を懸架装置の上側に取り付け、かつ、その駆動力伝達機構を簡単な構成のものとして、乗り心地や走行性能の確保と居室・荷室空間の拡大を両立できるようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は、車輪を駆動するモータを備え、モータ駆動される車輪の車軸を支持する回動アームとナックルの位置関係が変化しない懸架装置を採用した自動車のモータ駆動システムに関する。
自動車の懸架装置には、自在継手に連結した各車輪の車軸を独立に懸架する独立懸架方式のものと、デファレンシャル装置を含む左右の車輪の車軸を一体に懸架する車軸懸架方式のものとがある。また、転舵しない車輪には、トレーリングアーム方式等のように、回動アームとナックルの位置関係が変化しない懸架装置が採用されている。
一方、車輪をモータ駆動する自動車のモータ駆動システムには、車軸にモータと歯車減速機構を直結し、これらのモータと歯車減速機構を車軸と一緒に懸架装置で懸架した、いわゆるインホイールタイプのもの(例えば、特許文献1参照。)や、デファレンシャル装置にモータと変速機を連結して、従来のエンジン駆動のものと同様に、デファレンシャル装置側のドライブシャフトと車輪側のドライブシャフト(車軸)を自在継手で連結したもの(例えば、特許文献2参照。)がある。
特許文献1に記載されたインホイールタイプのモータ駆動システムは、デファレンシャル装置や自在継手が不要となり、駆動力伝達機構をスリム化して、居室・荷室空間の拡大を期待できる利点を有するが、モータと歯車減速機構が車軸と一緒に懸架装置で懸架されるので、ばね下重量が大きくなって、乗り心地や走行性能が低下する問題がある。また、モータが路面の凹凸等によるショックを直接受けること等の取り付け環境が悪い問題もある。
一方、特許文献2に記載されたデファレンシャル装置にモータと変速機を連結するタイプのモータ駆動システムは、独立懸架方式の懸架装置を採用することにより、ばね下重量が大きくなることはないが、駆動力伝達機構が大掛かりなものとなって、居室・荷室空間を拡大できない問題がある。
そこで、本発明の課題は、車輪を駆動するモータを備え、回動アームとナックルの位置関係が変化しない懸架装置を採用した自動車を対象として、乗り心地や走行性能の確保と居室・荷室空間の拡大を両立することである。
上記の課題を解決するために、本発明は、車輪を駆動するモータを備え、このモータ駆動される車輪の車軸を支持する回動アームとナックルの位置関係が変化しない懸架装置を採用した自動車のモータ駆動システムにおいて、前記回動アームの回動軸と同軸上の回動軸に前記モータを回動可能に取り付け、このモータの駆動力を、モータと一緒に回動する駆動力伝達機構を介して、前記ナックルに支持された車軸に伝達する構成を採用した。
すなわち、回動アームとナックルの位置関係が変化しない懸架装置を採用した車輪の車軸を駆動するモータを、回動アームの回動軸と同軸上の回動軸に回動可能に取り付け、このモータの駆動力を、モータと一緒に回動される駆動力伝達機構を介して、ナックルに支持された車軸に伝達することにより、モータを懸架装置の上側に取り付け、かつ、その駆動力伝達機構を簡単な構成のものとして、乗り心地や走行性能の確保と居室・荷室空間の拡大を両立できるようにした。
前記駆動力伝達機構を減速機構を兼ねた歯車伝達機構、または歯車減速機構と歯車伝達機構とを備えたものとすることにより、モータを小型化することができる。
本発明の自動車のモータ駆動システムは、回動アームとナックルの位置関係が変化しない懸架装置を採用した車輪の車軸を駆動するモータを、回動アームの回動軸と同軸上の回動軸に回動可能に取り付け、このモータの駆動力を、モータと一緒に回動される駆動力伝達機構を介して、ナックルに支持された車軸に伝達するようにし、モータを懸架装置の上側に取り付け、かつ、その駆動力伝達機構を簡単な構成のものとしたので、乗り心地や走行性能の確保と居室・荷室空間の拡大を両立することができる。また、モータが路面の凹凸等によるショックを直接受けるのを防止して、その取り付け環境をよくすることもできる。
前記駆動力伝達機構を減速機構を兼ねた歯車伝達機構、または歯車減速機構と歯車伝達機構とを備えたものとすることにより、モータを小型化することができる。
以下、図面に基づき、この発明の実施形態を説明する。この自動車のモータ駆動システムは、図1および図2に示すように、左右の車輪1の車軸であるハブシャフト2をモータ3で駆動するものであり、各ハブシャフト2は、回動アームとしてのトレーリングアーム4とコイルばね5付きのオイルダンパ6を用いたトレーリングアーム方式の懸架装置で車体7に懸架されている。各車輪1は転舵しない後輪であり、トーションビーム8で連結された左右のトレーリングアーム4と、左右のハブシャフト2を回転自在に支持するナックル9との位置関係は変化しない。
前記左右のトレーリングアーム4は、それぞれゴムブッシュ10を介して同軸上の回動軸11に回動自在に支持され、左右のモータ3も、それぞれゴムブッシュ12を介して回動軸11と同軸上の回動軸13に回動可能に取り付けられている。
前記各モータ3は遊星歯車を用いた減速機構付きのものであり、その出力軸3aに回転シャフト14が連結され、回転シャフト14の先端は歯車15aにスプライン結合で連結され、歯車15aと直角に噛み合う歯車15bは、スプライン結合の軸継手16を介してハブシャフト2に連結されている。歯車15aとハブシャフト2は、それぞれアンギュラ玉軸受17、18でナックル9に回転自在に支持され、ハブシャフト2には、車輪1とディスクブレーキ用のブレーキロータ19がボルト20で固定されている。
したがって、前記各モータ3の駆動力は、出力軸3aから回転シャフト14と歯車15a、15bを用いた歯車伝達機構を介してハブシャフト2に伝達される。なお、モータ3側に減速機構を設ける替りに、歯車15a、15b間に減速比を持たせることもできる。
上述した各モータ3とその駆動力伝達機構は、各トレーリングアーム4の回動軸11と同軸上の回動軸13の回りに回動するので、従来設けられているような等速自在継手等を用いることなく、車輪1の上下運動に伴って回動するトレーリングアーム4の回動方向にスムーズに追随して、各車輪1に駆動力を伝達する。
上述した実施形態では、トレーリングアーム方式の懸架装置を採用したが、懸架装置は回動アームとナックルの位置関係が変化しないものであればよく、他の方式のものを採用することもできる。ブレーキ機構も実施形態のブレーキロータを用いるディスクブレーキに限定されることはなく、ドラムブレーキを採用することもできる。
1 車輪
2 ハブシャフト
3 モータ
3a 出力軸
4 トレーリングアーム
5 コイルばね
6 オイルダンパ
7 車体
8 トーションビーム
9 ナックル
10 ゴムブッシュ
11 回動軸
12 ゴムブッシュ
13 回動軸
14 回転シャフト
15a、15b 歯車
16 軸継手
17、18 アンギュラ玉軸受
19 ブレーキロータ
20 ボルト
2 ハブシャフト
3 モータ
3a 出力軸
4 トレーリングアーム
5 コイルばね
6 オイルダンパ
7 車体
8 トーションビーム
9 ナックル
10 ゴムブッシュ
11 回動軸
12 ゴムブッシュ
13 回動軸
14 回転シャフト
15a、15b 歯車
16 軸継手
17、18 アンギュラ玉軸受
19 ブレーキロータ
20 ボルト
Claims (2)
- 車輪を駆動するモータを備え、このモータ駆動される車輪の車軸を支持する回動アームとナックルの位置関係が変化しない懸架装置を採用した自動車のモータ駆動システムにおいて、前記回動アームの回動軸と同軸上の回動軸に前記モータを回動可能に取り付け、このモータの駆動力を、モータと一緒に回動する駆動力伝達機構を介して、前記ナックルに支持された車軸に伝達するようにしたことを特徴とする自動車のモータ駆動システム。
- 前記駆動力伝達機構が、減速機構を兼ねた歯車伝達機構、または歯車減速機構と歯車伝達機構とを備えたものである請求項1に記載の自動車のモータ駆動システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004051772A JP2005238989A (ja) | 2004-02-26 | 2004-02-26 | 自動車のモータ駆動システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004051772A JP2005238989A (ja) | 2004-02-26 | 2004-02-26 | 自動車のモータ駆動システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005238989A true JP2005238989A (ja) | 2005-09-08 |
Family
ID=35021193
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004051772A Pending JP2005238989A (ja) | 2004-02-26 | 2004-02-26 | 自動車のモータ駆動システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005238989A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1785288A1 (en) * | 2005-11-10 | 2007-05-16 | Nissan Motor Co., Ltd. | Suspension apparatus |
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DE102010049608B4 (de) | 2009-11-09 | 2023-06-07 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Radantriebsanordnung und Antriebssystem mit Radantriebsanordnung |
WO2023130240A1 (zh) * | 2022-01-05 | 2023-07-13 | 舍弗勒技术股份两合公司 | 轮毂电机驱动***及机动车 |
WO2023130242A1 (zh) * | 2022-01-05 | 2023-07-13 | 舍弗勒技术股份两合公司 | 轮毂电机驱动***及机动车 |
-
2004
- 2004-02-26 JP JP2004051772A patent/JP2005238989A/ja active Pending
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